JP2009248395A - シュリンクラベル用筒状体の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 回収PETボトルや通常のPET樹脂を用いて安価にシュリンクラベルを提供できるようにする。
【解決手段】 熱収縮はするが溶剤シールが不可であるポリエステル系シュリンクラベル用フィルムの片側又は両側端部に溶剤可溶物を塗工する溶剤可溶物塗工工程と、該溶剤可溶物塗工工程で溶剤可溶物が塗工されたシュリンクラベル用フィルムの両端部の溶剤可溶物を溶剤で溶かしてシールして筒状体を形成する筒状体形成工程とを有する。ポリエステル系樹脂が、回収PET100%又は回収PETに繊維用PET樹脂を混合した混合物のいずれか100重量部と、分子内に2個のエポキシ基を有する化合物10〜90重量%と分子内に少なくとも3個のエポキシ基を有する化合物90〜10重量%との混合物0.1〜2重量部と、有機酸の金属塩0.05〜2重量部とからなる混合物をPETの融点以上の温度で溶融し反応させて得られた樹脂100%又はこの得られた樹脂に他のポリエステル樹脂を混合した樹脂、若しくは通常のPET樹脂と非晶性ポリエステル樹脂の混合樹脂である。
【選択図】 なし

Description

本発明は、硝子ビンやPETボトル、ブローボトル、射出成形ボトル等のボトル形状のシュリンクラベルに関し、更に詳しくはシュリンクする前のボトルに被せるシュリンクラベル用筒状体の製造方法に関するものである。
一般に、ボトルの中身の表示や説明文、美粧性付与のための一つの方法として、シュリンクラベルをボトルに被覆密着させる方法がある。このシュリンクラベルによる方法は、印刷したシュリンクラベル用筒状体を形成し、このシュリンクラベル用筒状体をボトルに被せ、シュリンクトンネル内を通過させる際、熱風、蒸気等で熱を加えて収縮させ、シュリンクラベル用筒状体をボトルに被覆密着させるものである。
このようなシュリンクラベルは、ポリ塩化ビニル系、ポリスチレン系、ポリオレフィン系があり、ポリ塩化ビニル系のシュリンクラベルは、初期の頃から使用されており、透明性があり、熱収縮特性が優れている等の優れた性質を持つが、分子中に塩素があることから燃焼した時の廃ガスの問題(HClガスの発生)や、ダイオキシン発生等の環境ホルモン汚染の問題があり、また、ポリスチレン系のシュリンクラベルは、ポリ塩化ビニル系シュリンクラベルと同様に、モノマーやダイマー、環境ホルモン汚染の問題があった。ポリオレフィン系のシュリンクラベルは、廃ガスの問題や環境ホルモン汚染等の問題は無いが、光沢や透明性がポリ塩化ビニル系のシュリンクラベルに比べて劣るものであった。
そして、シュリンクラベルでボトルを被覆密着するには、上述したように、シュリンクラベル用筒状体をボトルに被せ、この状態で熱を付与して収縮密着させるものであるので、まず、シュリンクラベル用筒状体を形成する必要がある。
シュリンクラベル用筒状体を形成するには、連続したシュリンクフィルムの長手方向の一方の端部の内面と、他方の端部の外面とを、シュリンクフィルムを丸めながら重ね合わせ、ヒートシールする方法(例えば、特許文献1参照。)や、溶剤シールする方法(例えば、特許文献2、3参照。)や、接着剤でシールする方法で行っていた。これらのシール方法において、ヒートシールによる方法はシール時の熱によってシール部付近のフィルムが縮み、しわ等が発生しやすいものであり、接着剤による方法は硬化のためのエージングが必要となるものであるが、溶剤シールによる方法は、外観が良く、安定的にシールすることが出来るので最も多く用いられている。
また、シュリンクラベルとしては、上述した各種シュリンクラベル以外にポリエステル系のシュリンクラベルも用いられており、このポリエステル系のシュリンクラベルは、ポリ塩化ビニル系と同等の光沢と透明性があり、環境ホルモン汚染の問題もなく好ましいものである。
ところで、通常のPET樹脂(テレフタル酸+エチレングリコールの反応物)は、結晶性の樹脂であるので、このPET樹脂から製造されたフィルムはヒートシール性や溶剤シール性がなく、熱収縮性も十分でないので、シュリンクラベルとしては用いることが出来なかった。一方、PETG樹脂(テレフタル酸+〔エチレングリコール64モル%+1,4シクロヘキサンジメタノール36モル%〕の反応物、例えば、長瀬産業株式会社製 商品名「Eaotar PETG6763」)は、完全に非晶性であるので、PETG樹脂から製造されたフィルムはヒートシール性や溶剤シール性があり、熱収縮特性も良好なのでシュリンクラベルとして用いられている。
また、溶剤シール性があり熱収縮特性の良いシュリンクラベルとして、芳香族ジカルボン酸とジオール成分とからなり、かつジオール成分は1,4シクロヘキサンジメタノールが10〜40モル%存在するコポリエステル50〜99重量%と、ポリエチレンテレフタレート1〜50重量%とからなるポリエステル系シュリンクラベル(例えば、特許文献4参照。)が提案されている。
さらに、下記の(a)成分と(b)成分及び(c)成分の混合物からなり、各成分の割合が重量比で(a)/〔(b)+(c)〕=40〜70/60〜30で(b)/(c)=1〜5の範囲にある樹脂組成物を中間層とし、また(a)/〔(b)/(c)〕=80〜90/20〜10の樹脂組成物を表裏層の3層として共押出ししたフィルムであり、80℃で延伸したフィルムの80℃での熱収縮率が縦方向または横方向のうち少なくともいずれか一方に於いて20%以上である熱収縮性ポリエステル系積層フィルム(例えば、特許文献5参照。)が提案されている。
(a)成分;芳香族ジカルボン酸成分とジオール成分とからなり、かつジオール成分は1,4シクロヘキサンジメタノールが25〜40モル%存在する共重合ポリエステル樹脂
(b)成分;ポリエチレンテレフタレート樹脂
(c)成分;ポリブチレンテレフタレート樹脂
さらにまた、ジカルボン酸としてテレフタル酸、ジオール成分としてエチレングリコールを主成分とし、全ジカルボン酸成分とジオール成分の合計量に対して、ジカルボン酸成分としてのイソフタル酸が2〜10モル%、ジオール成分としてのシクロヘキサンジメタノールが5〜20モル%、同じくブタンジオールが2〜10モル%の割合で共重合されている共重合ポリエステル樹脂(例えば、特許文献6参照。)が提案されている。
ところで、近年、PETボトルの回収が進み、この回収品の利用法が種々検討されている。しかし、回収されたPETボトルの樹脂は、成形時の熱負荷によって分子量が低下しており、再度PETボトルの原料としては成形加工性が悪く、成形品も脆くて耐衝撃性に劣るので、再利用できず、低分子量でも成形できる繊維と卵パック等の低品質シート等にしか利用できなかった。これら回収PETボトルの樹脂を有効に利用できる方法として、ポリエステル樹脂発泡成形体の製造方法(例えば、特許文献7参照。)や、ポリエステル樹脂及びその成形体のマスターバッチ式製造方法(例えば、特許文献8参照。)や、ポリエチレンテレフタレートとポリオレフィンを結びつけたポリエステルーポリオレフィン・ブロック共重合体およびその製造方法(例えば、特許文献9参照。)が提案されている。
特開昭63−202429号公報 特開昭62−256838号公報 特開2007−25174号公報 特開昭62−95341号公報 特開平10−244644号公報 特開2002−20470号公報 特開2000−169613号公報 特開2000−205828号公報 特開2001−122955号公報
上述したようにポリエステル系のシュリンクラベルは、極めて良好な種々の特性を有しているが、PETG樹脂は高価なものであり、また、新しく提案されているシュリンクラベル等も新規に樹脂を合成しなければならないので、高価となるものであった。
また、回収したPETボトルや通常のPET樹脂を原料とすれば安価に提供できるが、PETボトルは通常の結晶性のPET樹脂から作られており、また通常のPET樹脂も熱収縮性がなく溶剤シールも不可能であり、シュリンクラベルとして利用できないものであった。
本発明は以上の問題点を解決し、シュリンクラベルを安価に提供することを目的とするもので、PETG等の高価な樹脂を単独で使用することなく、回収PETボトルや通常のPET樹脂を用いたポリエステル系のシュリンクラベルを提供できるようにしたものである。
本発明者らは上記課題を解決すべく鋭意研究した結果、PETボトルやシート、繊維用に使用されている樹脂は直鎖状構造体であり、これを長鎖分岐構造体の高分子量に改質することにより、その分子鎖の絡み合い効果によって熱収縮特性が発現することを見出し、また、通常のPET樹脂に非晶性のポリエステルを混合すれば熱収縮特性が改良されることを見出し、さらに、鋭意研究した結果、これらの延伸フィルムは溶剤シールは出来ないが、シールしたい部分に溶剤に可溶な物質を塗布しておけば溶剤シールが可能であることを見出して本発明を完成させたものである。
請求項1に係るシュリンクラベル用筒状体の製造方法は、熱収縮はするが溶剤シールが不可であるポリエステル系シュリンクラベル用フィルムの片側又は両側端部に溶剤可溶物を塗工する溶剤可溶物塗工工程と、該溶剤可溶物塗工工程で溶剤可溶物が塗工されたシュリンクラベル用フィルムの両端部の溶剤可溶物を溶剤で溶かしてシールして筒状体を形成する筒状体形成工程とを有することを特徴として構成されている。
請求項2に係るシュリンクラベル用筒状体の製造方法は、溶剤可溶物が、非晶質の飽和共重合ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、アクリル樹脂、アクリルポリオール樹脂であることを特徴として構成されている。
請求項3記載のシュリンクラベル用筒状体の製造方法は、溶剤可溶物塗工工程において、溶剤可溶物を溶剤又は水に溶解して1〜50%の濃度とし、シュリンクラベル用フィルムの片側又は両側端部にグラビア印刷、フレキン印刷、スクリーン印刷のいずれかの印刷方式で塗布した後、溶剤又は水を揮散させて塗工することを特徴として構成されている。
請求項4に係るシュリンクラベル用筒状体の製造方法は、ポリエステル系シュリンクラベル用のフィルムが、回収PET100%又は回収PETに繊維用PET樹脂を混合した混合物のいずれか100重量部と、結合剤として分子内に2個のエポキシ基を有する化合物10〜90重量%と分子内に少なくとも3個のエポキシ基を有する化合物90〜10重量%との混合物0.1〜2重量部と、触媒として有機酸の金属塩0.05〜2重量部とからなる混合物をPETの融点以上の温度で溶融し反応させて得られた樹脂100%又はこの得られた樹脂に他のポリエステル樹脂を混合した樹脂を成膜し、一軸延伸したものであることを特徴として構成されている。
請求項5に係るシュリンクラベル用筒状体の製造方法は、PET樹脂50〜80%と非晶性ポリエステル樹脂20〜50%とを混合した樹脂を成膜し、一軸延伸したものであることを特徴として構成されている。
請求項6記載のシュリンクラベル用筒状体の製造方法は、シュリンクラベル用フィルムが、Tダイ方式、インフレーション方式又はチューブラー方式で成膜され、70〜90℃の温度でTD方向に2〜7倍一軸延伸されて製造されたことを特徴として構成されている。
請求項1に係るシュリンクラベル用筒状体の製造方法においては、シュリンクラベル用フィルムの片側又は両側端部に、溶剤可溶物を塗工しているので、溶剤で溶かしてシールすることができる。したがって、溶剤シールが出来ないシュリンクラベル用フィルムであっても筒状に形成することができる。
請求項2に係るシュリンクラベル用筒状体の製造方法においては、溶剤可溶物が非晶質の飽和共重合ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、アクリル樹脂、アクリルポリオール樹脂であるので、溶剤シールにおいても、シュリンクラベル用フィルムを筒状に形成することができる。
請求項3に係るシュリンクラベル用筒状体の製造方法においては、溶剤可溶物を溶剤又は水に溶解して1〜50%の濃度とし、シュリンクラベル用フィルムの片側又は両側端部にグラビア印刷、フレキン印刷、スクリーン印刷のいずれかの印刷方式で塗布した後、溶剤や水を揮散させて塗工しているので、溶剤可溶物を簡単に塗工できるとともに、中身の表示や説明文、美粧性付与のためのデザイン等の印刷も同時に行うことができる。
請求項4に係るシュリンクラベル用筒状体の製造方法においては、回収PET100%又は回収PETに繊維用PET樹脂を混合した混合物のいずれか100重量部と、結合剤として分子内に2個のエポキシ基を有する化合物10〜90重量%と分子内に少なくとも3個のエポキシ基を有する化合物90〜10重量%との混合物0.1〜2重量部と、触媒として有機酸の金属塩0.05〜2重量部とからなる混合物をPETの融点以上の温度で溶融し反応させて得られた樹脂100%又はこの得られた樹脂に他のポリエステル樹脂を混合した樹脂のいずれかを成膜した後、一軸延伸して製造されたシュリンクフィルムで形成されているので、回収PETの線状構造体が長鎖分岐構造体の高分子量となり、PETG樹脂から作られたシュリンクラベルや新しく合成した樹脂から作られたシュリンクラベルよりはるかに安いシュリンクラベルを作ることが出来る。
請求項5に係るシュリンクラベル用筒状体の製造方法においては、安い通常のPET樹脂と非晶性ポリエステル樹脂の混合樹脂を成膜した後、一軸延伸して製造されたフィルムで形成されているので、ドライブレント等で簡単に混合できPETG樹脂100%で作られたシュリンクラベルより安いシュリンクラベルを作ることが出来る。
請求項6に係るシュリンクラベル用筒状体の製造方法においては、成膜がTダイ方式、インフレーション方式、チューブラー方式で成膜され、70〜90℃の温度でTD方向に2〜7倍に一軸延伸されているので、既存の成膜設備や延伸設備をそのまま用いることができ、シュリンクラベル用筒状体をボトル等に被せてシュリンクさせた時に横方向にシュリンクし、ボトル等に隙間無く被覆密着させることができる。
本発明によるシュリンクラベル用筒状体の製造方法は、熱収縮はするが溶剤シールが不可であるポリエステル系シュリンクラベル用フィルムの片側又は両側端部に溶剤可溶物を塗工する溶剤可溶物塗工工程と、該溶剤可溶物塗工工程で溶剤可溶物が塗工されたシュリンクラベル用フィルムの片側又は両端部の溶剤可溶物を溶剤で溶かしてシールして筒状体を形成する筒状体形成工程とを有している。
溶剤可溶物は、ポリエステル系シュリンクラベルに塗工するのでポリエステル系シュリンクラベルに強固に密着する樹脂が好ましく、非晶質の飽和共重合ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、アクリル樹脂、アクリルポリオール樹脂等が挙げられる。
非晶質の飽和共重合ポリエステル樹脂は、ジカルボン酸成分としてテレフタル酸、イソフタル酸、アジピン酸、コハク酸、セバシン酸等を、ジオール成分としてエチレングリコール、プロピレングリコール、1,4シクロヘキサンジメタノール、1,4ブタンジオール、ネオペンチルグリコール等を用い、これらを種々の組み合わせにより分子量が1〜3万、硝子転移点が40〜90℃である非晶質の飽和共重合ポリエステル樹脂である。ポリウレタン樹脂、アクリル樹脂、アクリルポリオール樹脂は、インキのビヒクルとして用いられる樹脂をそのまま用いることが出来る。
ポリエステル系シュリンクラベル用フィルムを筒状に形成するには、連続した長尺のポリエステル系シュリンクラベル用フィルムを横手方向に丸めながら、長手方向の一方の側端部の内面と、長手方向のもう一方の側端部の外面とを重ねて、溶剤可溶物を溶剤で溶かしながら接着し、シールして長尺の筒状体を作製した後、ボトル等に被せる所定の長さに切断してシュリンクラベル用筒状体が完成する。
溶剤可溶物を塗工する部分は、片側に塗工する場合は長尺の一方の側端部の内面側又は外面側どちらか一方に、両側端部に塗工する場合は長尺の一方の側端部の内面側と、もう一方の側端部の外面側に夫々1〜10mm巾で塗工し、好適には3〜7mm巾で塗工する。1mm未満ではシールの巾が狭いため全体のシール強度が弱くなり、10mm巾以上では必要が無く、高価となるだけである。
溶剤可溶物の塗工は、例えば、溶剤や水に溶かした溶剤可溶物をグラビア印刷、フレキン印刷、スクリーン印刷等の印刷方式で塗布し、乾燥工程で溶剤を揮散させることにより行う。多数の印刷ユニットを持つ多色グラビア印刷機を用い、前半の印刷ユニットにおいて、ボトル等の中身の表示や説明文、美粧性付与のためのデザイン等を印刷し、最後の印刷ユニットにおいて、シュリンクラベル用筒状体の内面側のセンターシール部(両側端部が重なり合ってシールされた部分)に相当する部分に溶剤可溶物を塗工すれば、印刷と同時に塗工することが出来るので最も効率的に塗工することが出来る。次いで、両側端部に塗工する場合は、前半の印刷ユニットで印刷をせず、最後の印刷ユニットにおいて、シュリンクラベル用筒状体の外面側のセンターシール部に相当する部分に溶剤可溶物を塗工する。
溶剤可溶物の塗工の膜厚は0.5μm以上が必要である。0.5μm以下では充分なシール強度を得ることが出来ない。
溶剤や水に溶かした溶剤可溶物の濃度は1〜50%である。塗工膜厚を厚くするには濃度が高いほうが効果的であるが、同時に粘度も高くなるので、グラビア印刷方式では、その適正粘度、ザーンカップNo.3で12〜25秒内に入るように調整される。溶剤可溶物の塗工には、最も一般的であるヘリオ彫刻のグラビアロールが用いられる。スクリーン線数は175線より粗い線数のものが版深が深くなり溶剤可溶物の転移量も多くなるので好ましい。網点形状は、各網点形状の中でコアースが版深が深く最も容積が大きいので転移量も多くなり最も好ましい。
表1にヘリオ版のスタイラス角度130度で彫られた各網点形状の容積とスクリーン線数との関係を示す。
Figure 2009248395
表2には網点形状コアースのスクリーン線数と実際の転移量の関係を示す。
Figure 2009248395
今、溶剤可溶物の濃度20%のものをスクリーン線数150線のグラビアロールで印刷した場合、9.0g×20/100=1.8g/mの転移量となり、厚みにすると比重が約1として、1.8g/10000cm=1.8μmの厚みとなり、0.5μm以上なので充分なシール強度を得ることが出来る。
溶剤可溶物を溶かす溶剤は、酢酸エチルエステル、酢酸セロソルブ、トルエン、メチルエチルケトン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、ジオキサン、ジオキソラン、テトラヒドロフラン、塩化メチレン、塩化エチレン等の溶剤から選ばれる2種類又は数種類混合して用いられる。また、溶剤可溶物が水溶性の場合は水が用いられる。
本発明によるシュリンクラベルは、硝子ビンや、PETボトル、ブローボトル、射出成形ボトル等のボトル形状に利用できるが、ボトル形状の容器に限られず、その他、円筒状や角形のカップ類や、ある程度高さのあるトレー等の容器にも利用することが出来る。
熱収縮はするが、溶剤シールが不可であるポリエステル系シュリンクラベル用フィルムは、回収したPETボトル、AーPETシートから成形された成形物を打ち抜いたスケルトン、繊維用のPET樹脂等のPET系樹脂を改質して熱収縮特性を付与した樹脂や、通常のPET樹脂に代表的な非晶性樹脂であるPETG樹脂を混合して熱収縮性を改良した樹脂を成膜し、一軸延伸したフィルムである。
回収したPETボトル等からなるPET系樹脂は、結晶質の直鎖状構造体であり、ボトル成形時の熱によって分子量も小さくなっているので、製膜したフィルムを延伸したとしても熱収縮性を有しないものである。そこで、直鎖状構造体を3次元の長鎖分岐構造体に改質することにより、延伸により熱収縮性を付与できるようにしたものである。ただし、分子量が大きく、溶剤シール性は無いものである。
回収したPETボトル等からなる非熱収縮性PET系樹脂を、熱収縮性PET系樹脂に改質するには、非熱収縮性PET系樹脂を、結合剤及び触媒と混合し、溶融反応させることにより行うものである。例えば、回収されたPETボトルや、打抜きスケルトン、繊維用の直鎖状構造体のPET100重量部と、結合剤として分子内に2個のエポキシ基を有する化合物10〜90重量%と分子内に少なくとも3個のエポキシ基を有する化合物90〜10重量%との混合物0.1〜2重量部と、触媒として有機酸の金重塩0.05〜2重量部とからなる混合物を、そのPETの融点260℃以上の温度で溶融反応させて得ることができる。
前記回収PETボトルフレークや、成形後の打抜きスケルトンフレーク、繊維用のPET樹脂は、空気中に放置されると、空気中の水分を吸湿し、500〜1000ppmの水分量となる。特に、回収PETボトルフレークは、最終的に水で洗浄するため、10000ppmもの水分を吸湿しているので、予め120〜140℃の熱風又は除湿空気で乾燥して水分量50ppm以下まで乾燥させることが好ましい。
この乾燥させたPET100重量部と、結合剤0.1〜2重量部と、触媒0.05〜2重量部とをヘンシェルミキサー等で混合した後、押出し機に投入し、PETの融点以上で溶融反応させて押出すことにより、PETの直鎖状構造体を長鎖分岐構造体に改質することが出来る。
また、未乾燥の回収PETボトルフレークや打抜きスケルトン、繊維用の樹脂を、2ベント以上を持つ押出し機に投入し、回収PETボトルフレーク等を溶融させ、第一ベントからー750mmHg以上の高真空引きで蒸発した水分を除去し、第2ベント以降に結合剤と触媒とを所定の量を加え、融点以上で溶融反応させて押出しても良い。
前記結合剤として分子内に2個のエポキシ基を有する化合物は、脂肪族系のエチレングリコール・シグリシジルエーテル、ポリエチレングリコール・ジグリシジルエーテル、ヘキサメチレン・ジグリシジルエーテル、脂環式系水素化ビスフェノールA・ジグリシジルエーテル、芳香族系ビスフェノールA・ジグリシジルエーテルの群から選ばれる少なくとも1種以上であり、また結合剤としての分子内に3個以上のエポキシ基を有する化合物は、脂肪族系のトリメチロールプロパン・トリグリシジルエーテル、グリセリン・トリグリシジルエーテル、エポキシ化大豆油、エポキシ化亜麻仁油、ヘテロ環式トリウリシジルイソシアヌレート、芳香族系フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂の群から選ばれる少なくとも1種以上であることが好ましい。
前記触媒としての有機酸の金属塩は、ステアリン酸又は酢酸のリチーム塩、ナトリウム塩、カリウム塩、マグネシウム塩、亜鉛塩、カルシウム塩、マンガン塩の群から選ばれる少なくとも2種以上の複合体であることが好ましい。
結合剤や触媒は、夫々マスターバッチを作製し、それらを投入したほうが均一な溶融反応をするので好ましい。結合剤マスターバッチは、回収PETボトルフレークのような直鎖状PET95〜98重量部と結合剤2〜5重量部とを押出し機等で練り込んで作製する。触媒マスターバッチは、同様に、直鎖状PET88〜93重量部に触媒7〜12重量部を練り込んで作製する。
以上のようにして製造した長鎖分岐構造体に改質された樹脂を用いてシュリンクラベル用フィルムを作製するのであるが、改質された樹脂を100%用いても、その他のポリエステル樹脂、例えばPETG樹脂と混合した樹脂を用いても良い。改質された樹脂は、Tダイ方式、インフレーション方式又はチューブラー方式により製膜される。溶融反応温度は、融点の約260℃から約300℃位が適切であり、好適にはPETの押出しに適している温度である約280℃である。
また、通常のPET樹脂に非晶性ポリエステル樹脂を混合して熱収縮特性を改良した樹脂を用いて成膜しても良い。混合の割合はPET樹脂50〜80%と非晶性ポリエステル20〜50%である。非晶性ポリエステル20%以下では熱収縮特性が改良されず50%以上ではコストが高くなる。成膜はTダイ方式、インフレーション方式又はチューブラー方式で行うことができる。押出し温度はPETの押出し温度に適している280℃である。
次いで、これらの製膜されたフィルムを所定の温度に保ちつつ、TD方向に2〜7倍、好適には3〜6倍に一軸延伸する。延伸温度は60〜100℃が適切であり、好適には70〜90℃である。また、チューブラー法で製膜する際は、丸ダイスで円筒状のフィルムを作り、次いで連続的に所定の温度で圧力空気を吹き込みながらTD方向に一軸延伸する。これによりシュリンクフィルムが完成する。
〔実施例1〕
<シュリンクラベル用樹脂の作製>
日本製鋼株式会社製の二軸押出し機TEX−30(L/D=32、2ベント孔、吐出量60kg)に、よのペットボトルリサイクル株式会社のPETボトルフレーク100重量部を投入し、押出し機のバレル設定温度280℃で第1ベント孔から、−750mmHgの真空引きで水分を除去する。また、第2ベント孔から、2個のエポキシ基を持つエチレングリコール・ジグリシジルエーテル(共栄社化学株式会社製エポライト40E)30重量部と、3個のエポキシ基を持つトリメチロールプロパン・トリグリシジルエーテル(共栄社化学株式会社製エポライト100MF)70重量部との混合物を、定量ポンプを用いて15重量部を注入して押出しを行った。
ダイスの穴(径:3.0mmΦ)から出てきたストランドを水冷し、回転カッターで切断してペレットを作製した。得られたペレットを120℃で12時間乾燥し、紙/アルミニウム箔/ポリエチレンフィルムから成る防湿袋に密封保存し、結合剤のマスターバッチペレットを作製した。
他方、上記と同様の日本製鋼株式会社製押出し機TEX−30に、120℃で12時間熱風乾燥したよのペットボトルリサイクル株式会社のPETボトルフレークを100重量部と、ステアリン酸リチウム2.5重量部、ステアリン酸ナトリウム2.5重量部及びステアリン酸カルシウム5.0重量部とをタンブラーミキサーで混合した後投入した。
バレル設定温度280℃、第1ベント孔、第2ベント孔ともに−750mmHgの真空引きを行いながら押出しを行い、ダイスの穴(径:3.0mmΦ)から出てきたストランドを水冷し、回転カッターで切断してペレットを作製した。得られたペレットを120℃で12時間乾燥し、紙/アルミニウム箔/ポリエチレンフィルムから成る防湿袋に密封保存し、触媒のマスターバッチペレットを作製した。
よのペットボトルリサイクル株式会社製PETボトルフレークを120℃、12時間乾燥した100重量部と、結合剤マスターバッチペレット6.0重量部及び触媒マスターバッチペレット2.0重量部とをヘンシェルミキサーで混合し、この混合物を、日本製鋼株式会社製二軸押出し機TEX−30(口径30mm、L/D=32、2ベント孔、吐出量60kg/hr)と配管で連結された日立造船株式会社製単軸押出し機SHT−90(口径90mm、L/D=32、吐出量250kg/hr)に投入し、日本製鋼株式会社二軸押出し機のバレル設定温度280℃、第1、第2ベント孔の真空度−750mmHg、吐出量40kg、日立造船株式会社単軸押出し機のバレル設定温度280℃、吐出量40kg/hrの条件で押出し、ダイスの穴(径:3.0mmΦ)から出てきたストランドを水冷し、回転カッターで切断してペレットを作製した。得られたペレットを120℃で12時間乾燥し、紙/アルミニウム箔/ポリエチレンフィルムから成る防湿袋に密封保存し、長鎖分岐構造体に改質したシュリンクラベル用樹脂ペレットを作製した。
<シュリンクラベル用フィルムの作製>
上記シュリンクラベル用樹脂ペレットを日本製鋼株式会社製の二軸押出し機TEX−30(L/D=32、2ベント孔、吐出量60kg/hr)に投入し、押出し機のバレル設定温度280℃、第1、第2ベント孔の真空度−750mmHg、吐出量50kg/hrで押出し、Tダイ法で巾450mm、厚さ200μmの未延伸フィルムを作製した。この未延伸フィルムをテンター内で、温度80℃、TD方向に4.5倍一軸延伸し、厚さ44μmのシュリンクラベル用フィルムを作製した。このシュリンクラベル用フィルムの熱収縮率は、100℃−1分間の恒温槽内で70%であり、シュリンクラベル用フィルムとしては十分な収縮率であった。なお、テトラヒドロフランの溶剤で溶剤シールを試みたが、溶剤シールは不可能であった。
<溶剤可溶物の作製>
分子量17000、硝子転移点67℃、非晶質の飽和共重合ポリエステル樹脂である東洋紡績株式会社製「バイロン200」25部に、トルエン25部、メチルエチルケトン25部、酢酸エチルエステル25部を加え、撹拌羽根の付いた撹拌槽で溶解して溶剤可溶物を作製した。粘度はグラビア印刷に適したザーンカップNo.3で17秒であった。
<溶剤可溶物の塗工>
富士機械株式会社製5色のグラビア印刷機(FM5Sタイプ)にヘリオの電子彫刻で彫られたスクリーン線数175線、スタイラス角度130度のグラビアロールを、ファイン(墨)、エロンゲート(藍)、コンプレス(赤)、コアース(黄)の順でセットし、最後の第5印刷ユニットにスクリーン線数150線、スタイラス角度130度で彫られたコアース(溶剤可溶物)のグラビアロールをセットした。
油性グラビア印刷用インキとして、大阪インキ株式会社製「スチプリ」を、大阪インキ株式会社製希釈剤(イソプロピルアルコール50%、酢酸エチルエステル50%)で希釈して、前半の4印刷ユニットで南アルプスの山々と清水が流れる図柄と説明文を印刷し、最後の第5印刷ユニットで溶剤可溶物をセンターシール部に相当する部位に5.0mm巾で塗工した。
次いで、一度巻返した後、富士機械株式会社製グラビア印刷機(FM5Sタイプ)にヘリオの電子彫刻で彫られたスクリーン線数150線、スタイラス角度130度のグラビアロールをセットし、溶剤可溶物をセンターシール部に相当する部位の外面側の位置に5.0mm巾で塗工した。このように印刷、溶剤可溶物を塗工したシュリンクラベル用フィルムを所定の位置で切断し、長尺の一方の側端部内面側と、もう一方の側端部外面側とに5.0mm巾で溶剤可溶物を塗工したシュリンクラベル用フィルムを得た。
<筒状体の形成>
上述した溶剤可溶物が塗工されたシュリンクラベル用フィルムを丸めながら、一方の側端部の外面側にもう一方の側端部の内面側を重ね合せ、溶剤シール装置で、溶剤として1,3−ジオキソランを用いて溶剤シールを行い、長尺の筒状体を作製した。さらに、この筒状体を所定の長さで切断してシュリンクラベル用筒状体を作製した。このシュリンクラベル用筒状体のセンターシール部のシール強度は650gf/15mm巾であった。
<シュリンクラベルの形成>
このシュリンクラベル用筒状体を、径6.5cm×高さ16cmのPETボトルに被せ、蒸気式のシュリンクトンネルを通過させた。シュリンクラベル用筒状体はPETボトルに隙間無く被覆密着し、肩部の径の細くなっている部分も隙間なく密着して申し分ないものであった。また、センターシール部は剥がれることなく強固に保持されていた。
〔実施例2〕
<シュリンクラベル用樹脂の作製>
実施例1で作製した長鎖分岐構造体に改質したシュリンクラベル用樹脂ペレットと、長瀬産業株式会社製Eastar PETG6763樹脂を用いた。
<シュリンクラベル用フィルムの作製>
実施例1の長鎖分岐構造体に改質したシュリンクラベル用樹脂ペレット80部と、長瀬産業株式会社製Eastar PETG6763樹脂20部とをタンブラーミキサーで混合し、日本製鋼株式会社製の二軸押出し機TEX−30(L/D=32、2ベント孔、吐出量60kg/hr)に投入し、押出し機のバレル設定温度280℃、第1、第2ベント孔の真空度−750mmHg、吐出量50kg/hrで押出し、Tダイ法で巾450mm、厚さ200μmの未延伸フィルムを作製した。この未延伸フィルムをテンター内で、温度80℃、TD方向に4.5倍一軸延伸し、厚さ44μmのシュリンクラベル用フィルムを作製した。このシュリンクラベル用フィルムの熱収縮率は、100℃―1分間の恒温槽内で75%であり、シュリンクラベル用フィルムとしては十分な収縮率であった。なお、テトラヒドロフランの溶剤で溶剤シールを試みたが、溶剤シールは不可能であった。
<溶剤可溶物の作製>
分子量16000、硝子転移点47℃、非晶質の飽和共重合ポリエステル樹脂である東洋紡績株式会社製「パイロン600」25部に、トルエン25部、メチルエチルケトン25部、酢酸エチルエステル25部を加え、攪拌羽根の付いた攪拌槽で攪拌しながら溶解して溶剤可溶物を作製した。粘度はグラビア印刷に適したザーンカップNo.3で16秒であった。
<溶剤可溶物の塗工>
実施例1で作製したシュリンクラベル用のフィルムに実施例1と同じグラビア印刷機で実施例1と同じ印刷を行ない、実施例1と同様にセンターシール部に位置する内面側と外面側に溶剤可溶物を塗工した。
<筒状体の作製>
実施例1と同様に溶剤シールを行い、所定の長さのシュリンクラベル用筒状体を得た。この筒状体のセンターシール部のシール強度は580gf/15mm巾であった。
<シュリンクラベルの形成>
シュリンクラベル用筒状体を、実施例1と同様にPETボトルに被せ、蒸気式のシュリンクトンネルを通過させた。ラベルはPETボトルに隙間無く被覆密着し、肩部の径の細くなっている部分も隙間無く密着して申し分ないものであった。また、センターシール部は剥がれることなく強固に保持されていた。
〔実施例3〕
<シュリンクラベル用樹脂の作製>
通常のPET樹脂と代表的な非晶質ポリエステルである長瀬産業株式会社製Easter PETG6763樹脂を用いた。
<シュリンクラベル用フィルムの作成>
PET樹脂65部とPETG6763樹脂35部とをタンブラーミキサーで混合し、日本製鋼株式会社製の二軸押出し機TEX−30(口径30mm、L/D=32、2ベント孔、吐出量60kg/hr)に投入し、押出し機のバレル設定温度280℃、第1、第2ベント孔の真空度−750mmHg、吐出量50kg/hrで押出し、Tダイ法で巾450mm、厚さ200μmの未延伸フィルムを作製した。この未延伸フィルムをテンター内で、温度80℃、TD方向に4.5倍一軸延伸し、厚さ44μmのシュリンクラベル用フィルムを作製した。このシュリンクラベル用フィルムの熱収縮率は、100℃―1分間の恒温槽内で55%であり、シュリンクラベル用フィルムとしては十分な収縮率であった。なお、テトラヒドロフランの溶剤で溶剤シールを試みたが、溶剤シールは不可能であった。
<溶剤可溶物の作製>
水溶性ポリエステル樹脂、分子量27000硝子転移点64℃である互応化学工業株式会社製「プラスコートZ-561」100部に、水500部、シリコン系消泡剤1.2部を加え攪拌羽根の付いた攪拌槽で攪拌しながら溶解して溶剤可溶物を作製した。粘度はグラビア印刷に適したザーンカップNo.3で15秒であった。
<溶剤可溶物の塗工>
前記シュリンクラベル用フィルムに実施例1と同様に印刷を行い実施例1と同様にセンターシール部の内面側の片側面にのみ溶剤可溶物を塗工した。
<筒状体の作製>
実施例1と同様に溶剤シールを行い、所定の長さのシュリンクラベル用筒状体を得た。このシュリンクラベル用筒状体のセンターシール部のシール強度は550gf/15mm巾であった。
<シュリンクラベルの形成>
シュリンクラベル用筒状体を、実施例1と同様にPETボトルに被せ、蒸気式のシュリンクトンネルを通過させた。ラベルはPETボトルに隙間無く被覆密着し、肩部の径の細くなっている部分も隙間無く密着して申し分ないものであった。また、センターシール部は剥がれることなく強固に保持されていた。

Claims (6)

  1. 熱収縮はするが溶剤シールが不可であるポリエステル系シュリンクラベル用フィルムの片側又は両側端部に溶剤可溶物を塗工する溶剤可溶物塗工工程と、該溶剤可溶物塗工工程で溶剤可溶物が塗工されたシュリンクラベル用フィルムの両端部の溶剤可溶物を溶剤で溶かしてシールして筒状体を形成する筒状体形成工程とを有することを特徴とするシュリンクラベル用筒状体の製造方法。
  2. 前記溶剤可溶物が、非晶質の飽和共重合ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、アクリル樹脂、アクリルポリオール樹脂であることを特徴とする請求項1記載のシュリンクラベル用筒状体の製造方法。
  3. 前記溶剤可溶物塗工工程において、溶剤可溶物を溶剤又は水に溶解して1〜50%の濃度とし、シュリンクラベル用フィルムの片側又は両側端部にグラビア印刷、フレキン印刷、スクリーン印刷のいずれかの印刷方式で塗布した後、溶剤又は水を揮散させて塗工することを特徴とする請求項1又は2記載のシュリンクラベル用筒状体の製造方法。
  4. 前記ポリエステル系シュリンクラベル用のフィルムが、回収PET100%又は回収PETに繊維用PET樹脂を混合した混合物のいずれか100重量部と、結合剤として分子内に2個のエポキシ基を有する化合物10〜90重量%と分子内に少なくとも3個のエポキシ基を有する化合物90〜10重量%との混合物0.1〜2重量部と、触媒として有機酸の金属塩0.05〜2重量部とからなる混合物をPETの融点以上の温度で溶融し反応させて得られた樹脂100%又はこの得られた樹脂に他のポリエステル樹脂を混合した樹脂を成膜し、一軸延伸したものであることを特徴とする請求項1、2又は3記載のシュリンクラベル用筒状体の製造方法。
  5. 前記ポリエステル系シュリンクラベル用のフィルムが、PET樹脂50〜80%と非晶性ポリエステル樹脂20〜50%とを混合した樹脂を成膜し、一軸延伸したものであることを特徴とする請求項1、2又は3記載のシュリンクラベル用筒状体の製造方法。
  6. 前記ポリエステル系シュリンクラベル用フィルムが、Tダイ方式、インフレーション方式又はチューブラー方式で成膜され、70〜90℃の温度でTD方向に2〜7倍一軸延伸されて製造されたことを特徴とする請求項1、2、3、4又は5記載のシュリンクラベル用筒状体の製造方法。
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