JP2009246234A - 固体電解コンデンサ及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】薄型かつ小型で部品配置の自由度が大きく、特性に加え製造の精度や接合強度、さらには安全性に優れた多端子型の固体電解コンデンサ及びその製造方法を提供する。
【解決手段】補強層を形成した面と反対の金属板の面に凹部を形成することで地金を露出させ、その凹部内に酸化皮膜層、固体電解質層、陰極端子を設けると共に凹部両脇に陽極端子部を設け、さらに、金属板に形成した穴に保護層を注入し、当該穴の位置で切断する。これにより、個片の固体電解コンデンサの側面を絶縁樹脂等を使用した保護層で被覆することが可能となる。
【選択図】図2

Description

本発明は、薄型で部品配置の自由度が大きく、特性に加え製造の精度や接合強度の優れた多端子型の固体電解コンデンサ及びその製造方法に関する。
現代では、さまざまな電子回路の分野において、多様なコンデンサが用いられ、その一種として、等価直列抵抗(ESR)が小さく周波数特性に優れた固体電解コンデンサが広く利用されている。特許文献1及び2は、従来の固体電解コンデンサとその製造方法の一例を示すもので、この例は、陽極体となる金属板に設けた凹部に固体電解質層などを設け個片に切断したもの二つで陰極体をサンドイッチするとともに陽極端子を取り付けるものである。
特開平3−284818号 特開平4−5813号 特開平2−301118号
しかし、近年、パーソナルコンピュータなどデジタル機器の分野においては、低ESL(等価直列インダクタンス)など特性改善の点で多端子型の固体電解コンデンサが求められるとともに、機器の小型化や、高速動作に対応した優れた過渡応答性の要請ともあいまって、より薄型で部品配置の自由度に優れた固体電解コンデンサが求められている。さらに、増大する需要への対応やコストなどの面から、製造効率をより一層改善する要請も大きい。
この点、上記のような従来の固体電解コンデンサは、個片二つで陰極体をサンドイッチしたり陽極端子を取り付ける構造であり、製造効率の改善やサイズ上の薄型化にも限界があった。また、上記のような従来の固体電解コンデンサでは、サイズや形状の制約から、電流供給対象となるLSIとは水平方向のずれた位置で基板へ実装することが必須となることから過渡応答性の改善に限界があり、この点からも、部品配置における自由度の増大が希求されていた。
また、基板上に、平面状の固体電解質層や、開口を設けた絶縁層などを積層して各電極を引き出す固体電解コンデンサの製造方法において、基板を切込みにより櫛歯状の行や列に分割し製造を効率化する提案は存在するが(例えば、特許文献3参照。特に第1図(B))、一端のみがつながった状態の基板は不安定で加工の精度や効率に限界があった。
本発明は、上記のような課題を解消するために提案されたものであって、その目的は、薄型かつ小型で部品配置の自由度が大きく、特性に加え製造の精度や接合強度、さらには安全性に優れた多端子型の固体電解コンデンサ及びその製造方法を提供することにある。
上記の目的を達成するため、本発明の一態様である固体電解コンデンサは、弁金属からなる金属板の片面に補強層を形成し、前記補強層と反対の面より切削加工することで、前記金属板を貫通するが前記補強層は貫通しない溝状の穴を複数個形成し、前記補強層と反対の面に対して、前記穴を充填すると共に当該面を被覆する保護層を形成し、隣接する前記穴の間の前記保護層が形成された金属板の面に、所定間隔で凹部を形成することで、当該凹部の内面に弁金属の地金を露出させ、前記凹部内面の前記弁金属の地金を、拡面処理し、その表面に酸化皮膜層を形成し、前記凹部内の前記酸化皮膜層の上に、固体電解質層を形成し、前記固体電解質層の上に、陰極端子部を形成し、陽極端子部を設けるために、前記凹部周辺の前記保護層を部分的に除去することで金属板の地金を露出させ、当該露出した金属板の地金の上に前記陽極端子部を形成し、前記穴の部分で、前記金属板、前記補強層及び前記保護層を切断することにより、個片の固体電解コンデンサとしたことを特徴とする。
本発明の他の態様は、上記態様を方法の観点から捉えた固体電解コンデンサの製造方法であって、弁金属からなる金属板の片面に補強層を形成する工程と、前記補強層と反対の面より切削加工することで、前記金属板を貫通するが前記補強層は貫通しない溝状の穴を複数個形成する工程と、前記補強層と反対の面に対して、前記穴を充填すると共に当該面を被覆する保護層を形成する工程と、隣接する前記穴の間の前記保護層が形成された金属板の面に、所定間隔で凹部を形成することで、当該凹部の内面に弁金属の地金を露出させる工程と、前記凹部内面の前記弁金属の地金を、拡面処理し、その表面に酸化皮膜層を形成する工程と、前記凹部内の前記酸化皮膜層の上に、固体電解質層を形成する工程と、前記固体電解質層の上に、陰極端子部を形成する工程と、陽極端子部を設けるために、前記凹部周辺の前記保護層を部分的に除去することで金属板の地金を露出させる工程と、当該露出した金属板の地金の上に前記陽極端子部を形成する工程と、前記穴の部分で、前記金属板、前記補強層及び前記保護層を切断することにより、個片の固体電解コンデンサとする工程と、を含むことを特徴とする。
以上のような態様では、補強層を形成した面と反対の金属板の面に凹部を形成することで地金を露出させ、その凹部内に酸化皮膜層、固体電解質層、陰極端子を設けると共に凹部両脇に陽極端子部を設け、さらに、金属板に形成した穴に保護層を注入し、当該穴の位置で切断することにより、個片の固体電解コンデンサの側面を絶縁樹脂等を使用した保護層で被覆することが可能となる。
これにより、固体電解コンデンサの側面が保護層で覆われているので、金属板、補強層や陽極端子部の接合強度が高まり、さらに、安全性が向上する。また、個片を形成する際、保護層が注入された穴を切断するので、陽極端子部が傷つくこともなく、精度の高い固体電解コンデンサを提供することができる。
なお、保護層を設けた金属板片面に凹部を形成して地金を露出させ、その凹部内に酸化皮膜層、固体電解質層、陰極端子を設けたことで、コンデンサとしての容量保持部である酸化皮膜と固体電解質層の界面の近傍に陰極端子部が形成される構造であり、当該容量保持部と陰極端子部と接続する回路パターンやLSI等のデバイスまでの距離が短く、コンデンサ内部の電流引回し経路が短縮されるため、電源電圧の不安定化に対する過渡応答性が改善される。また、金属板に補強層を形成し、金属板は貫通するが補強層は貫通しない穴とすることにより、従来のように櫛歯状にカットした場合と比べ、補強層で金属板が安定し加工の精度や効率を維持できる。
さらに、従来のようなサンドイッチ構造が不要となるため薄型化と共に小型化を図ることが可能となる。とりわけ、陽極端子部の外部電極と陰極端子部が近接した構造となり、陽極端子部の外部電極と陰極端子部に電流が流れる際に発生する誘導磁界を相殺する効果が大きくなり、固体電解コンデンサのESLを低減させることができる。
また、陰極端子部の周囲を絶縁樹脂で被覆することにより、絶縁樹脂が凹部と陰極外部電極の隙間に入り込んで陽極と陰極の絶縁性が改善され、さらに、絶縁樹脂により、陰極端子部を構成する陰極外部電極の一部を被覆することで、陰極外部電極の接合強度を高めることができる。
以上のように、本発明によれば、薄型かつ小型で部品配置の自由度が大きく、特性に加え製造の精度や接合強度の優れた多端子型の固体電解コンデンサ及びその製造方法を提供することが可能となる。
次に、本発明を実施するための最良の実施形態について図1及び2を参照して以下に説明する。なお、背景技術や課題で既に説明した内容と共通する事項は適宜説明を省略する。
(1)構成
本実施形態は、以下のような工程A〜Kによる固体電解コンデンサの製造方法と、そのように製造される固体電解コンデンサに関するものである。ここで、各工程段階を図1及び図2の断面図に示す。
A.金属板の用意
まず、弁金属すなわち弁作用金属からなる金属板1を用意する(図1(1))。この金属板は長尺で、図1及び図2は、図に向かって奥行き方向が長手方向となる断面図である。また、この金属板1について、金属の種類はアルミニウムが望ましく、厚さは200から800ミクロン程度が一般的と考えられるが、金属の種類や厚さは適宜変更可能である。例えば、アルミニウムの他、タンタル、ニオブ、チタン等の弁作用金属を用いることができる。
B.補強層の形成
そして、金属板1の一面に補強層2を形成する(図1(2))。この補強層2としては、補強部材であるエポキシ材等の絶縁樹脂材を貼り付け、もしくは絶縁樹脂の塗布、SUS材等の貼り付けなど、自由に選択可能であるが、固体電解コンデンサの外装の絶縁性を確保する観点からは絶縁樹脂を用いることが好ましい。
C.穴の形成
続いて、補強層2の面とは逆の面より金属板1を切削加工することで、金属板1を貫通するが補強層2を貫通しない溝状の穴3を形成する(図1(3))。この穴3の形状としては、連続した溝状でもよいし、また、一定のピッチ(長さ及び間隔)で断続する複数の穴でもよい。また、いずれの場合であっても、補強層2は、溝状の穴の長手方向を基準に見た際、少なくとも両端寄りの一部ずつがつながったままとなり、櫛歯状にはならない。
D.保護層の形成
そして、金属板1の補強層2とは反対の穴3が形成された面に対して保護層4を形成する(図1(4))。この保護層4は、金属板1の全面を覆う必要はなく、後述する凹部を形成する加工のための窓部が形成されていても良い。また、保護層4としては、いわゆるレジストなどの樹脂被覆層のほか、陽極酸化皮膜を形成するなどでもよく、後述のエッチングによる拡面処理の際に、エッチング液により腐食されない層であれば、種類や形成の手段などは自由に選択可能である。
E.凹部の形成
続いて、穴3の間の保護層4が形成された金属板1の面に所定間隔で凹部5を形成することにより、この凹部5の内面において金属板1の地金を露出させる(図1(5))。ここで、凹部5を形成する手段としては、金属板1の切削が好適である。なお、保護層4に窓部が形成されている場合には、窓部の部分をプレス加工して凹部を形成することや、窓部の部分をエッチングによって凹部5を形成してもよく、特に、エッチングによって凹部5を形成する場合には、後述する「F.エッチングと酸化皮膜の形成」の工程のエッチング工程を同時に行うことで効率よく凹部を形成することができる。
F.エッチングと酸化皮膜の形成
その後、凹部5内面に露出した地金を、エッチングで拡面処理し、さらにその拡面処理した凹部の表面に陽極酸化することにより酸化皮膜層6を形成する(図1(6))。ここで、エッチング及び陽極酸化については公知の手段を用いることが可能である。
G.固体電解質層と陰極端子部の形成
そして、酸化皮膜層6の上に、固体電解質層7を形成する(図2(7))。ここで、固体電解質層7としては、導電性高分子が好適であり、このような導電性高分子層は、チオフェン、ピロール等をもとに、化学重合、電解重合など、公知の技術により形成すればよい。
続いて、固体電解質層7の上に、グラファイト(Gr)層と銀ペースト層(あわせて符号8で示す)を介し、陰極外部電極を設けることをもって、陰極端子部9を形成する(図2(7))。なお、このグラファイト(Gr)層と銀ペースト層自体は、固体電解コンデンサにおける公知技術と同様でよい。
また、陰極外部電極としては、銅等の金属製の板材を導電性接着剤で接続することが好適であり、板材は、平板でも、平板上に突起を設けることで当該突起を陰極外部端子としてもよい。この陰極外部電極は、銀ペースト層の上に銅メッキを施して構成することも可能であるが、陰極端子部9である陰極外部電極と保護層4との間には、絶縁のための距離すなわちギャップを設ける必要がある。
なお、陰極外部電極として平板に突起部が複数形成された板材を用い、この複数の突起部を陰極外部端子とした場合に、陰極端子部9は複数の陰極端子として導出された多端子の電極構造となる。
また、陰極外部電極として平板の板材を用いて、平板の板材を銀ペースト層に接着した後に突起部を形成することもできる。この突起部の形成は、いわゆるバンプ電極を用い、金ワイヤを熱圧着のうえ切断した金バンプのほか、銅メッキの上に半田ボールを接着しボール形状端子を格子配列状に形成したボールグリッドアレイ(BGA)など、自由に選択可能である。
H.絶縁樹脂での被覆
次に、陰極端子部9のうち、外部に露出すべき所定の外部露出部を除いた部分に対して、絶縁樹脂10を注入することにより被覆する(図2(8))。なお、この絶縁樹脂10としては熱硬化性エポキシ樹脂が好適である。
ここで、例えば、陰極端子部9が図2(8)のように、平板上に突起部を有する場合には、外部露出部は、この突起部に相当し、外部露出部を除いた部分は、平板の上面部、側端面や、保護層4との間の上記ギャップなどである。一方、陰極端子部9が突起部を有しない平板の場合には、外部露出部は、平板の上面であり、外部露出部を除いた部分は、側端面や、保護層4との間の上記ギャップなどである。
なお、絶縁樹脂10が、陰極端子部9の外部に露出すべき所定の外部露出部を除いた部分に注入されることにより、陽極と陰極の絶縁性を高めることが可能となり、さらに、陰極外部電極の接合強度を向上させることが可能となる。すなわち、例えば、陰極外部電極として、平板に突起部が複数形成された板材を用い、突起部のみが露出するように板材の上面を絶縁樹脂10で被覆すれば、陰極外部電極の上面が金属板と一体化され、陰極外部端子の接合強度を高めることが可能となる。
I.保護層の一部除去
また、後述する陽極端子部12との電気的接続を図るために、凹部5周囲の金属板1の保護層4を部分的に除去することで金属板1の地金を露出させ、陽極端子部12を設けるための露出部11を形成する(図2(9))。この際、保護層4を露出するのみでもよいが、金属板まで切削してもよく、この後で形成する陽極端子部12の高さとの関連で、切削する深さは適宜調整可能である。
J.陽極端子部の形成
そして、上記のように露出した陽極引き出し手段を形成する露出部11の上に陽極端子部12を形成する(図2(10))。この陽極端子部12は、いわゆるバンプ電極を用い、金ワイヤを熱圧着のうえ切断した金バンプのほか、銅メッキの上に半田ボールを接着しボール形状端子を格子配列状に形成したボールグリッドアレイ(BGA)など、自由に選択可能である。
このようなバンプ電極は、幅300μm程度の長方形の領域に電極を形成することが可能であり、固体電解コンデンサの静電容量に寄与しない陽極端子部12の領域を極めて小さなものとすることができる。さらに、この陽極端子部12の形成個数は任意であり、一辺に複数個の陽極端子部12を形成した場合には、複数の陽極端子部12として導出された多端子の電極構造となる。
K.個片への切断
最後に、穴3の部分で補強層2及び保護層4を切断(カット)すると共に、単位となる陰極端子部9間を各々切断することで、個片の固体電解コンデンサとする(図2(11))。すなわち、凹部5と陽極端子部12を含む所定の領域、この実施の形態では、凹部5を挟むように対向して配置した陽極端子部12を含む領域を区画するようにカットする。
(2)作用効果
以上のように、補強層を形成した面と反対の金属板の面に凹部を形成することで地金を露出させ、その凹部内に酸化皮膜層、固体電解質層、陰極端子を設けると共に凹部両脇に陽極端子部を設け、さらに、金属板に形成した穴に保護層を注入し、当該穴の位置で切断することにより、個片の固体電解コンデンサの側面を絶縁樹脂等を使用した保護層で被覆することが可能となる。
これにより、固体電解コンデンサの側面が保護層で覆われているので、金属板、補強層や陽極端子部の接合強度が高まり、さらに、安全性が向上する。また、個片を形成する際、保護層が注入された穴を切断するので、陽極端子部が傷つくこともなく、精度の高い固体電解コンデンサを提供することができる。
なお、保護層を設けた金属板片面に凹部を形成して地金を露出させ、その凹部内に酸化皮膜層、固体電解質層、陰極端子を設けたことで、コンデンサとしての容量保持部である酸化皮膜と固体電解質層の界面の近傍に陰極端子部が形成される構造であり、当該容量保持部と陰極端子部と接続する回路パターンやLSI等のデバイスまでの距離が短く、コンデンサ内部の電流引回し経路が短縮されるため、電源電圧の不安定化に対する過渡応答性が改善される。また、金属板に補強層を形成し、金属板は貫通するが補強層は貫通しない穴とすることにより、従来のように櫛歯状にカットした場合と比べ、補強層で金属板が安定し加工の精度や効率を維持できる。
さらに、従来のようなサンドイッチ構造が不要となるため薄型化と共に、陽極端子部は、固体電解コンデンサの金属板の露出部に直接形成されているので当該固体電解コンデンサの静電容量に寄与しない陽極端子部を設ける領域を小さなものとすることができ、小型化が実現される。とりわけ、陽極端子部の外部電極と陰極端子部が近接した構造となり、陽極端子部の外部電極と陰極端子部に電流が流れる際に発生する誘導磁界を相殺する効果が大きくなり、固体電解コンデンサのESLを低減させることができる。
また、本実施形態では、陰極端子部の周囲を絶縁樹脂で被覆することにより、絶縁樹脂が凹部と陰極外部電極の隙間に入り込んで陽極と陰極の絶縁性が改善され、さらに、絶縁樹脂により、陰極端子部を構成する陰極外部電極の一部を被覆することで、陰極外部電極の接合強度を高めることができる。
(3)他の実施形態
本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、次に例示するもの及びそれ以外の他の実施形態も含むものである。例えば、陰極端子部9のうち、外部に露出すべき外部露出部を除いた部分を絶縁樹脂10で被覆することは省略可能である。また、以上に挙げたそれぞれの具体的な材料の種類や加工手法、各図に示した形状や構造は例示に過ぎず、適宜変更実施可能であることは言うまでもない。
本発明の実施形態における固体電解コンデンサの製造方法(前半)を示す断面図。 本発明の実施形態における固体電解コンデンサの製造方法(後半)を示す断面図。
符号の説明
1…金属板
2…補強層
3…穴
4…保護層
5…凹部
6…酸化皮膜層
7…固体電解質層
8…グラファイト(Gr)層と銀ペースト層
9…陰極端子部
10…絶縁樹脂
11…露出部
12…陽極端子部

Claims (2)

  1. 弁金属からなる金属板の片面に補強層を形成し、
    前記補強層と反対の面より切削加工することで、前記金属板を貫通するが前記補強層は貫通しない溝状の穴を複数個形成し、
    前記補強層と反対の面に対して、前記穴を充填すると共に当該面を被覆する保護層を形成し、
    隣接する前記穴の間の前記保護層が形成された金属板の面に、所定間隔で凹部を形成することで、当該凹部の内面に弁金属の地金を露出させ、
    前記凹部内面の前記弁金属の地金を、拡面処理し、その表面に酸化皮膜層を形成し、
    前記凹部内の前記酸化皮膜層の上に、固体電解質層を形成し、
    前記固体電解質層の上に、陰極端子部を形成し、
    陽極端子部を設けるために、前記凹部周辺の前記保護層を部分的に除去することで金属板の地金を露出させ、
    当該露出した金属板の地金の上に前記陽極端子部を形成し、
    前記穴の部分で、前記金属板、前記補強層及び前記保護層を切断することにより、個片の固体電解コンデンサとしたことを特徴とする固体電解コンデンサ。
  2. 弁金属からなる金属板の片面に補強層を形成する工程と、
    前記補強層と反対の面より切削加工することで、前記金属板を貫通するが前記補強層は貫通しない溝状の穴を複数個形成する工程と、
    前記補強層と反対の面に対して、前記穴を充填すると共に当該面を被覆する保護層を形成する工程と、
    隣接する前記穴の間の前記保護層が形成された金属板の面に、所定間隔で凹部を形成することで、当該凹部の内面に弁金属の地金を露出させる工程と、
    前記凹部内面の前記弁金属の地金を、拡面処理し、その表面に酸化皮膜層を形成する工程と、
    前記凹部内の前記酸化皮膜層の上に、固体電解質層を形成する工程と、
    前記固体電解質層の上に、陰極端子部を形成する工程と、
    陽極端子部を設けるために、前記凹部周辺の前記保護層を部分的に除去することで金属板の地金を露出させる工程と、
    当該露出した金属板の地金の上に前記陽極端子部を形成する工程と、
    前記穴の部分で、前記金属板、前記補強層及び前記保護層を切断することにより、個片の固体電解コンデンサとする工程と、
    を含むことを特徴とする固体電解コンデンサの製造方法。
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