JP2009245982A - 窒化物発光素子 - Google Patents

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Abstract

【課題】長波長の光を発光する活性層内における発光効率を向上可能であると共に波長シフトを低減可能である窒化物発光素子を提供する。
【解決手段】窒化物発光素子11は、第1導電型の窒化物半導体層13と、第2導電型の窒化物半導体層15と、活性層17とを備える。活性層17はInGaN領域18を含む。InGaN領域18は、単一の極大値SMAXをとるインジウムプロファイルPInを有している。第1のInGaN領域17のインジウム組成は、当該InGaN領域18の全体にわたって変化している。InGaN領域18のインジウムプロファイルPInは単一の極大値SMAXをとるので、この極値をとる位置ZMAXにおいてキャリアに対するポテンシャルが最も低い。電子分布と正孔分布の分離が生じない。したがって、外部電界が印加されたとき、これらの波動関数の重なり積分の減少は小さい。
【選択図】図1

Description

本発明は、窒化物発光素子に関する。
特許文献1では、単一の横モード及び低い閾値電流のレーザ素子が記載されている。レーザ素子は、活性層の両側に設けられた組成傾斜層を含む。組成傾斜層の各々は窒化物半導体よりなり、また組成傾斜層のバンドギャップは、活性層に接近するに従って小さくなるように調整されている。
特許文献2には、発光効率を向上できる発光素子が記載されている。この窒化物半導体発光素子では、光出力が向上されると共に、順方向電圧降下Vf及び閾値が低減される。活性層の両側にそれぞれ設けられたn側多層膜層及びp側多層膜層を含む。n側多層膜層は、2.5nmの厚さを有する240層のアンドープのInGaNと、2.5nmの厚さを有する240層のSiドープのGaN層とが交互に積層されてなる。アンドープのInGaNは組成傾斜している。最初の成長では、In0.01Ga0.99Nが成長される。2回目以降の成長では、Inの組成比を徐々に増加させながら、InGaNが成長される。最終の成長では、In0.3Ga0.7 Nが成長される。
特許文献3には、長波長のレーザ光を発生する窒化物半導体レーザ素子が記載されている。この窒化物半導体レーザ素子では、n型クラッド層及びp型クラッド層のAl組成が、活性層に接近するにつれて少なくなるように組成傾斜されている。また、n型ガイド層及びp型ガイド層のIn組成が、活性層に接近するにつれて組成傾斜されている。これによって、ガイド層や活性層の結晶品質が向上される。
特開平10−223983号公報 特開平11−330554号公報 特開2000−299532号公報
窒化物半導体発光素子では、長波長の発光を得るために、活性層はInGaNからなる領域を含む。大きなインジウム組成を有する厚いInGaN領域を含む窒化物半導体発光素子では、InGaN領域の結晶品質が低下する。InGaN領域の歪みも大きくなる。井戸層内における電子と正孔の分離が生じるとき、発光効率が低下するだけでなく、発光波長が外部からの印加電圧の増加にとともに短波長領域にシフトする。
本発明は、このような事情を鑑みて為されたものであり、長波長の光を発光する活性層内における発光効率を向上可能であると共に波長シフトを低減可能である窒化物発光素子を提供することを目的とする。
本発明の一側面に係る窒化物発光素子は、(a)第1導電型の窒化物半導体層と、(b)第2導電型の窒化物半導体層と、(c)前記第1導電型窒化物半導体層と前記第2導電型窒化物半導体層との間に設けられた活性層とを備える。前記第1導電型窒化物半導体層、前記活性層及び前記第2導電型窒化物半導体層は、所定の軸に沿って配置されており、前記活性層は第1のInGaN領域を含み、前記第1のInGaN領域は、単一の極大値をとるインジウムプロファイルを有しており、前記第1のInGaN領域のインジウム組成は、当該第1のInGaN領域の全体にわたって変化している。
この窒化物発光素子によれば、第1のInGaN領域のインジウムプロファイルは単一の極大値をとるので、この極値においてキャリアに対するポテンシャルが最も低い。第1のInGaN領域におけるキャリアの波動関数は、この極値に対応する位置付近に大きな振幅を有する。また、電界は、第1のInGaN領域のインジウム組成からのポテンシャルの形状を変形させる。しかしながら、第1のInGaN領域のインジウム組成が当該第1のInGaN領域の全体にわたって変化して極値を提供するので、キャリアの波動関数の変位は小さい。したがって、発光効率を向上可能である。
本発明に係る窒化物発光素子では、前記第1のInGaN領域は、第1の部分と第2の部分とを含み、前記第1の部分は、前記第1導電型窒化物半導体層及び前記第2導電型窒化物半導体層の一方から他方への方向に前記極大値まで増加するように傾斜するインジウムプロファイルを有しており、前記第2の部分は、前記方向に前記極大値から減少するように傾斜するインジウムプロファイルを有しており、前記第1のInGaN領域は前記活性層の井戸層に含まれることができる。この窒化物発光素子によれば、単一の極大値をとるインジウムプロファイルは、インジウム組成の極大値への増大と、この極大値からの減少とによって提供される。
本発明に係る窒化物発光素子では、前記第1のInGaN領域のインジウムプロファイルは、前記第1導電型窒化物半導体層及び前記第2導電型窒化物半導体層の一方から他方への方向に増加するように傾斜する領域を含むことができる。この窒化物発光素子によれば、インジウムプロファイルにおける極大値は、第1のInGaN領域におけるインジウム組成の極大値への増大によって提供される。
本発明に係る窒化物発光素子では、前記活性層は、単一の極大値を含むインジウムプロファイルを有する第2のInGaN領域を含み、前記第2のInGaN領域は、前記第1導電型窒化物半導体層と前記第1のInGaN領域との間に設けられていることができる。
この窒化物発光素子によれば、活性層は、複数の極大値を有するインジウムプロファイルを有することができる。
本発明に係る窒化物発光素子では、前記第1のInGaN領域は前記第2のInGaN領域と隣接していることができる。
この窒化物発光素子によれば、第1及び第2のInGaN領域のインジウム組成における極大値と、これら複数の極大値の間に設けられインジウムプロファイルにおけるIn組成の減少及び増大とにより、第1及び第2のInGaN領域の個々おける量子準位が分離可能である。
本発明に係る窒化物発光素子では、前記活性層は第1及び第2の障壁層を含み、前記第1のInGaN領域は、前記第1の障壁層と前記第2の障壁層との間に設けられていることができる。この窒化物発光素子によれば、障壁層により、第1のInGaN領域におけるキャリアの閉じ込めが良好になる。
本発明に係る窒化物発光素子では、前記活性層は、第1〜第3の障壁層を含み、前記活性層は、単一の極大値を有するインジウムプロファイルを有する一又は複数の第2のInGaN領域を含み、前記第1のInGaN領域は、前記第1の障壁層と前記第2の障壁層との間に設けられ、前記第2のInGaN領域に、前記第2の障壁層と前記第3の障壁層との間に設けられていることができる。
この窒化物発光素子によれば、個々のInGaN領域は障壁層に隔てられているので、第1及び第2のInGaN領域の個々おける量子準位が分離可能である。
本発明に係る窒化物発光素子では、前記第1及び第2の障壁層はGaNまたはInGaNからなることが好ましい。この窒化物発光素子によれば、第1及び第2の障壁層のためにGaNまたはInGaNを使用可能であり、これにより、第1のInGaN領域へのキャリア閉じ込めを向上できる。
本発明に係る窒化物発光素子では、前記第1の領域におけるインジウム組成の最大値は0.1以上であることが好ましい。前記第1の領域におけるインジウム組成の最大値は0.3以下であることが好ましい。この範囲によれば、長波長の発光素子のために好適な窒化物発光素子が提供される。
本発明に係る窒化物発光素子では、前記活性層は、450nm以上530nm以下の範囲の波長領域内の光を発生するように設けられていることができる。この窒化物発光素子によれば、上記の波長領域範囲の長波長の光を発生する発光素子に好適である。
本発明に係る窒化物発光素子では、前記活性層はInGaNからなることができる。この窒化物発光素子によれば、長波長の発光素子のために好適な窒化物発光素子が提供される。
本発明に係る窒化物発光素子では、前記第1導電型の窒化物半導体層、前記第2導電型の窒化物半導体層、及び前記活性層を搭載する基板を更に備えることができる。前記基板は六方晶系の材料から成り、前記基板の主面は極性面であることができる。この窒化物発光素子は、極性面上に作製される発光素子に好適である。
本発明に係る窒化物発光素子では、前記第1導電型の窒化物半導体層、前記第2導電型の窒化物半導体層、及び前記活性層を搭載する基板を更に備えることができる。前記基板は六方晶系の材料から成り、前記基板の主面は半極性面であることができる。この窒化物発光素子は、半極性面上に作製される発光素子に好適である。
本発明に係る窒化物発光素子では、前記基板はGaNからなることができる。この窒化物発光素子によれば、低転位の基板が提供される。
本発明に係る窒化物発光素子では、前記基板はInGaNからなることができる。この窒化物発光素子によれば、活性層におけるInGaNと基板との格子不整を縮小できる。
本発明に係る窒化物発光素子は、前記第1導電型窒化物半導体層と前記活性層との間に設けられた第1の光ガイド層と、前記活性層と前記第2導電型窒化物半導体層との間に設けられた第2の光ガイド層とを更に備えることができる。前記第1の光ガイド層はInGa1−UN(0<U<1)からなり、前記第2の光ガイド層はInGa1−VN(0<V<1)からなることができる。
この窒化物発光素子によれば、InGaN基板を用いるときに、光ガイド層及び活性層における平均インジウム組成を高めることができる。
本発明の上記の目的および他の目的、特徴、並びに利点は、添付図面を参照して進められる本発明の好適な実施の形態の以下の詳細な記述から、より容易に明らかになる。
以上説明したように、本発明によれば、活性層の発光効率を向上可能であると共に波長シフトを低減可能である窒化物発光素子が提供される。
本発明の知見は、例示として示された添付図面を参照して以下の詳細な記述を考慮することによって容易に理解できる。引き続いて、添付図面を参照しながら、本発明の窒化物発光素子、および窒化物発光素子を作製する方法に係る実施の形態を説明する。可能な場合には、同一の部分には同一の符号を付する。
図1は、本実施の形態に係る窒化物発光素子の構造を概略的に示す図面である。窒化物発光素子としては、例えば半導体レーザ、発光ダイオード等がある。
窒化物発光素子11は、第1導電型の窒化物半導体層13と、第2導電型の窒化物半導体層15と、活性層17とを備える。活性層17は、第1導電型窒化物半導体層13と第2導電型窒化物半導体層15との間に設けられている。第1導電型窒化物半導体層13、活性層17及び第2導電型窒化物半導体層15は所定の軸Axに沿って順に配置されている。活性層17はInGaN領域18を含む。図1(b)に示されるように、InGaN領域18は、単一の極大値SMAXをとるインジウムプロファイルPInを有している。InGaN領域18のインジウム組成は、当該InGaN領域18の全体にわたって変化している。
この窒化物発光素子11によれば、InGaN領域18のインジウムプロファイルPInは単一の極大値SMAXをとるので、図2(a)に示されるように、この極値をとる位置ZMAXにおいてキャリアに対するポテンシャルが最も低い。InGaN領域18における電子の波動関数φG及び正孔の波動関数φHは、この位置ZMAXの付近に大きな振幅を有する。また、InGaN領域18のインジウム組成は、当該InGaN領域18の全体にわたって変化しているので、InGaN領域18内の上記の位置ZMAXの近傍においてキャリアに対するポテンシャルは低く、またp側及びn側へのいずれかの方向への変位によりキャリアに対するポテンシャルは増加する。図2(b)に示されるように、電界Fは、InGaN領域18のインジウム組成によるポテンシャルの形状を変形させる。この変形により、キャリアの波動関数は変形して電子の波動関数φG及び正孔の波動関数φHとなる。しかしながら、単一の極値によりキャリアの波動関数φG、φHの変位は小さい。故に、電子分布と正孔分布の分離が生じない。したがって、これらの波動関数の重なり積分の減少は小さい。
一方、図3(a)に示されるように、井戸層が、矩形の井戸型のポテンシャルを有する活性層では、電子の波動関数φG及び正孔の波動関数φHは、井戸層の中心の位置の付近に大きな振幅を有する。大きな電界Fは、図3(b)に示されるように、井戸層のインジウム組成によるポテンシャルの形状を変形させる。この変形により、電子の波動関数φGは、正の電位に引かれて変形して、井戸型のポテンシャルの一端の方向にシフトする。正孔の波動関数φHは、負の電位に引かれて変形して、井戸型のポテンシャルの他端の方向にシフトする。電子の波動関数φGの中心の位置は、正孔の波動関数φHの中心の位置と大きく異なり、これ故に、これらの波動関数の重なり積分は小さい。電子分布と正孔分布の分離が大きい。
また、図2(a)を参照すると、InGaN領域18における正孔バンドと電子バンドとのエネルギ差の最小は、△Eである。電界Fの印加により最小値の変化はない。電子の波動関数φG及び正孔の波動関数φHの変位はわずかであるので、ブルーシフトも非常に小さい。
一方、図3(a)を参照すると、井戸型のInGaN領域における正孔バンドと電子バンドとのエネルギ差の最小は、△Eである。電界Fにより最小値は変化して、△E(△E<△E)になる。このため、電子の波動関数φG及び正孔の波動関数φHの変位も大きい。故に、ブルーシフトは大きい。
さらに、InGaN領域18では、インジウム組成を部分的に増加させているので、InGaN領域18の全体として平均In組成を下げながら、InGaN領域18のポテンシャルに極値を形成している。平均In組成の低下により、InGaN領域18の結晶品質を向上させることができる。
再び図1(b)を参照すると、InGaN領域18は、第1の部分18aと第2の部分18bとを含む。第1の部分18aは、第1導電型窒化物半導体層13及び第2導電型窒化物半導体層15の一方から他方への方向(例えば、Z方向)に、InGaN領域18の一端における極小値SMIN1から極大値SMAXまで単調に増加するように傾斜するインジウムプロファイルを有する。また、第2の部分18bは、上記の方向にInGaN領域18の他端における極小値SMIN2へ極大値SMAXから減少するように傾斜するインジウムプロファイルを有する。InGaN領域18は、活性層17の井戸層に含まれることができる。この窒化物発光素子11によれば、単一の極大値SMAXをとるインジウムプロファイルは、インジウム組成の極小値SMIN1から極大値SMAXへの増大と、この極大値SMAXから極小値SMIN2への減少とによって提供される。
なお、図1(b)では、第1の部分18aと第2の部分18bのいずれも、直線的に変化する傾斜組成を有している。しかしながら、本件発明は、特定の形状のインジウムプロファイルに限定されることはない。例えば、第1のInGaN領域18のインジウムプロファイルはZ方向に単調に変化するように傾斜する領域を含むことができる。単調な変化は、例えば、単調な増加或いは単調な減少であることができる。この窒化物発光素子では、インジウムプロファイルにおける極大値SMAXは、InGaN領域18におけるインジウム組成の極大値への単調な変化によって提供される。
第1のInGaN領域17内の第1の部分18aの形成では、n型窒化ガリウム系半導体層及びp型窒化ガリウム系半導体層の一方から他方へ向いた方向に、第1の部分18aのインジウムプロファイルが極大値まで増加するように成長される。第2の部分18bの形成では、第2の部分18bのインジウムプロファイルが上記の方向に極大値から減少するように成長される。この形成によれば、InGaN領域18のインジウム組成が当該第1のInGaN領域18の全体にわたって変化するので、InGaN領域18における平均インジウム組成の増大を避けながら、長波長の発光を提供可能な活性層17を作製可能である。また、第1のInGaN領域18は、単一の極大値をとるインジウムプロファイルを有するように成長されるので、長い発光波長を得るための量子準位を実現すると共に、該InGaN領域18における歪みを低減できる。
図1(b)に示されたインジウム組成の変化において第1の領域18aの厚さは第2の領域18bの厚さとほぼ等しいとき、発光効率が良くなるという利点がある。
図1(a)を参照すると、活性層17は、第1の障壁層29a及び第2の障壁層29bを含むことができる。InGaN領域18は、第1の障壁層29aと第2の障壁層29bとの間に設けられる。第1の障壁層29a及び第2の障壁層29bにより、InGaN領域18へのキャリアの閉じ込めが強化される。第1の障壁層29aと第2の障壁層29bのバンドギャップは、InGaN領域18のバンドギャップの最大値以上である。これにより、InGaN領域18へのキャリア閉じ込めを向上できる。第1の障壁層29aと第2の障壁層29bは、例えばGaN、InGaN、AlGaN等からなることができる。
InGaN領域18の組成傾斜及び膜厚は、発光に寄与する量子準位がInGaN領域18及びこれに隣接する窒化ガリウム系半導体層により活性層17内に形成されるように決定される。
窒化物発光素子11では、InGaN領域18におけるインジウム組成の最大値は0.1以上であることが好ましい。最大値が0.1未満であると、キャリアの閉じ込めが弱くなるからである。また、InGaN領域18におけるインジウム組成の最大値は0.3以下であることが好ましい。最大値が0.3を越えると、結晶性の悪化により発光効率低下するからである。この範囲によれば、長波長の発光素子のために好適な窒化物発光素子が提供される。
窒化物発光素子11では、InGaN領域18における膜厚は5nm以上であることが好ましい。この値未満であると、In組成傾斜が急になり、結晶性改善の効果が得にくいからである。また、InGaN領域18における膜厚は30nm以下であることが好ましい。この値を超えると結晶性の悪化を招くからである。
窒化物発光素子11では、活性層17は、450nm以上530nm以下の範囲の波長領域内の光を発生するように設けられていることができる。
窒化物発光素子11では、活性層17はInGaNからなることができる。この活性層17は、長波長の発光素子のために好適である。
窒化物発光素子11では、第2導電型窒化物半導体層15は、例えば電子ブロック層21と、p型コンタクト層23とを含むことができる。電子ブロック層21は、例えばAlGaN、InAlGaN等からなることができる。p型コンタクト層23は、例えばGaN、AlGaN等からなることができる。第1導電型窒化物半導体層13は、n型窒化ガリウム系半導体層25を含むことができ、また必要な場合には、n型窒化ガリウム系半導体バッファ層27を含むことができる。n型窒化ガリウム系半導体層25は、例えばGaN、AlGaN、InAlGaN等からなることができる。n型窒化ガリウム系半導体バッファ層27は、例えば例えばGaN、AlGaN、InAlGaN等からなることができる。
また、p型コンタクト層23上には、コンタクト窓を有する絶縁膜31が設けられている。p型コンタクト層23は、コンタクト窓を介して電極33aに接続されている。電極33aは、例えばアノードである。窒化物発光素子11は、基板35を含む。基板35の主面35a上には、第1導電型の窒化物半導体層13、活性層17及び第2導電型の窒化物半導体層15が搭載されている。基板35の裏面35b上には、別の電極33bが設けられており、電極33bは、例えばカソードである。
基板35の主面35aは、六方晶系の材料から成る極性面であることができる。この窒化物発光素子11は、極性面上に作製される発光素子に好適である。或いは、基板35の主面35aは六方晶系の材料から成る半極性面であることができる。この窒化物発光素子は、半極性面上に作製される発光素子に好適である。いずれの場合でも、基板35は、例えば六方晶系の材料から成ることができる。
基板35の六方晶系の材料はGaNからなることができる。この窒化物発光素子によれば、低転位の基板が提供される。或いは、基板35の六方晶系の材料はInGaNからなることができる。この窒化物発光素子によれば、活性層におけるInGaNと基板との格子不整を縮小できる。
必要な場合には、窒化物発光素子11は、第1及び第2の光ガイド層を更に備えることができる。第1の光ガイド層は、第1導電型窒化物半導体層13と活性層17との間に設けられる。第2の光ガイド層は、活性層17と第2導電型窒化物半導体層23との間に設けられる。第1の光ガイド層はInGa1−UN(0<U<1)からなり、第2の光ガイド層はInGa1−VN(0<V<1)からなることができる。InGaN基板を用いるときに、光ガイド層及び活性層における平均インジウム組成を高めることができる。
図4は、本実施の形態に係る別の窒化物発光素子の活性層の構造を概略的に示す図面である。図4を参照すると、別の窒化物発光素子11aが示されている。窒化物発光素子11aでは、活性層17aは、一または複数のInGaN領域(例えば、41a、41b、41c)を含む。InGaN領域41a、41b、41cの各々は、単一の極大値を含むインジウムプロファイルPIn1を有する。InGaN領域41a、41b、41cの各々はInGaN領域18と同様な構造を有することができるが、このことは、InGaN領域41a、41b、41cの各々がInGaN領域18と同一の構造を有することを要求するものではない。InGaN領域41a、41b、41cの間には、障壁層29cが設けられている。InGaN領域41a、41b、41cは、第1導電型窒化物半導体層13と第2導電型窒化物半導体層15との間に設けられている。InGaN領域41a、41b、41c及び障壁層29cは交互に配列されている。障壁層29a、29b、29cは、InGaN領域41a、41b、41cへのキャリア閉じ込めを強化することができる。活性層17aは、複数の極大値を含むインジウムプロファイルPInを有する。既に説明したように、障壁層29a、29b、29cは、GaNからなることができ、このとき、インジウムプロファイルPInは障壁層29a、29b、29cにおいてゼロである。このインジウムプロファイルPInは、伝導帯GC1及び価電子帯GV1によって示される多重量子井戸構造を活性層17aに提供している。InGaN領域41a、41b、41cの各々のIn組成の極大値をあまり大きくしなくても、InGaN領域41a、41b、41cは、障壁層29cによって互いに分離される。つまり、極大値の間の領域におけるIn組成の減少と障壁層とにより、InGaN領域41a、41b、41cの個々における量子準位が分離可能である。
図5は、本実施の形態に係る更なる別の窒化物発光素子の活性層の構造を概略的に示す図面である。図5を参照すると、別の窒化物発光素子11bが示されている。窒化物発光素子11bでは、活性層17bは、一または複数のInGaN領域(例えば、43a、43b、43c)を含む。InGaN領域43a、43b、43cの各々は、単一の極大値を含むインジウムプロファイルPIn2を有する。InGaN領域43a、43b、43cのインジウム組成における極大値と、これら複数の極大値(SMAX1、SMAX2、SMAX3)の間に設けられインジウムプロファイルPIn2におけるIn組成の減少とにより、InGaN領域43a、43b、43cの個々における量子準位が分離可能である。InGaN領域43a、43b、43cの各々はInGaN領域18と同様な構造を有することができるが、このことは、InGaN領域43a、43b、43cの各々に厳格にInGaN領域18と同一の構造を要求するものではない。InGaN領域43aは、InGaN領域43bに隣接しており、InGaN領域43bは、InGaN領域43cに隣接している。InGaN領域43a、43b、43cは、第1導電型窒化物半導体層13と第2導電型窒化物半導体層15との間に設けられている。インジウムプロファイルPInが、障壁層29a、29b、29cの成長のために温度を変更することなく形成されることができる。このインジウムプロファイルPInは、明示的な障壁層の形成を行わずに、伝導帯GC2及び価電子帯GV2によって示される多重量子井戸構造を活性層17bに提供できる。また、InGaN領域43a、43b、43cの各々のIn組成の極大値を大きくして井戸を深くすることができる。また、InGaN領域43a、43b、43cの隣接により、素子抵抗が下がり動作電圧が下がるという利点がある。活性層17bは、InGaN領域43に加えて、障壁層29a、29bを含むことができる。InGaN領域43は、障壁層29aと障壁層29bとの間に設けられている。障壁層29a、29bによりキャリアの閉じ込めを強くできるという利点がある。
(実施例1)
図6は、発光ダイオードを作製する方法の主要な工程を示す図面である。工程S101において、極性面または半極性面を有する窒化ガリウム系半導体からなる主面を有する基板を準備する。この基板は、例えばGaNウエハまたはInGaNウエハであることができる。引き続く説明では、c面から10〜30度のオフ角をつけた、半極性面を有するn型GaNウエハを用いる。このGaNウエハ上に有機金属気相成長法によって、窒化ガリウム系半導体膜を成長する。製造工程におけるエピタキシャル膜は、例えば有機金属気相成長法により作製される。原料にはトリメチルガリウム(TMG)、トリメチルアルミニウム(TMA)、トリメチルインジウム(TMI)、アンモニア(NH)を用い、またドーパントしてシラン(SiH)、ビスシクロペンタジエニルマグネシウム(CPMg)を用いる。
GaNウエハを成長炉にセットした後に、工程S102では、GaNウエハのサーマルクリーニングを行う。このために、成長炉に水素及びアンモニアを供給する。熱処理温度は、例えば摂氏1050度である。工程S103では、バッファ層を成長する。このバッファ層は、また例えばn型AlGaNからなることができる。成長温度は、例えば摂氏1100度であり、Al組成は例えば0.12であることができる。n型AlGaNのドーパント濃度は、例えば1×1018cm−3であり、n型AlGaNの膜厚は、例えば50nmであることができる。
工程S104では、バッファ層上に、n型窒化ガリウム系半導体層を成長する。このn型窒化ガリウム系半導体層は、例えばn型コンタクト層であり、また例えばn型GaNからなることができる。成長温度は、例えば摂氏1000度であることができる。n型GaNのドーパント濃度は、例えば2×1018cm−3であり、n型GaNの膜厚は、例えば2000nmであることができる。
工程S105では、活性層を成長する。まず、工程S106では、必要な場合には、明示的な障壁層を形成する。障壁層の成長温度は、例えば摂氏860度であり、障壁層は、GaN又はInGaNからなることができる。次いで、工程S107において、摂氏760度の温度で、InGa1−XN領域を成長する。傾斜組成のために、インジウム原料TMInの流量を連続的に変化する。例えばIn組成X=0から0.25まで増加させた後に、In組成X=0.25から0まで減少させる。これによって、InGa1−XN領域は、単一の極大値をとるインジウムプロファイルを有するように成長される。InGa1−XN領域のインジウム組成は、当該InGa1−XN領域の全体にわたって変化している。InGaN領域の成長ために、摂氏780度以下の成長温度が好ましい。また、摂氏740度以上の成長温度が好ましい。井戸のInGaN領域の厚さは、例えば20nmであることができる。工程S108では、InGaN領域を繰り返して行う。このように、インジウム原料TMInの流量を変化して、In組成における3つの極大値を有するインジウムプロファイルを有するInGaN領域を成長する。繰り返しの回数は、例えば2から5が好ましい。この範囲の井戸数で注入効率が最大となるからです。なお、全ての井戸の厚さを同一にすることは必要ない。In原料の流量を一定に保ちながらIn組成の低いInGaNを成長することもできる。成長中にIn組成を変化させてインジウムプロファイルの変調を与える。必要な場合には、InGaN領域と形成と障壁層の形成を交互に行うことができる。
工程S109では、電子ブロック層を活性層上に成長する。この電子ブロック層は、例えばp型AlGaNからなることができる。成長温度は、例えば摂氏1100度であり、Al組成は例えば0.18であることができる。p型AlGaNのドーパント濃度は、例えば5×1017cm−3であり、p型AlGaNの膜厚は、例えば20nmであることができる。
工程S110では、電子ブロック層上に、p型窒化ガリウム系半導体層を成長する。このp型窒化ガリウム系半導体層は、例えばp型コンタクト層であることができる。また、p型コンタクト層は、例えばp型GaNからなることができる。成長温度は、例えば摂氏1000度であることができる。p型GaNのドーパント濃度は、例えば1×1018cm−3であり、p型GaNの膜厚は、例えば50nmであることができる。工程S111では、アノード電極をp型コンタクト層上に形成する。アノード電極は、例えばNi/Au透明電極である。ウエハの裏面研削を行った後に、この裏面にカソード電極を形成する。カソード電極は、例えばAl電極である。
図7は、上記の工程によって作製された発光ダイオード(LED)の構造を概略的に示す図面である。
・このLEDの電気的特性は以下のものである。
発光ピーク波長:535nm(駆動電流、20mA)
光出力:3mW(駆動電流、20mA)
ブルーシフト量:10nm(駆動電流1mAから20mAへ)。
・矩形井戸を有する発光ダイオードの電気的特性は以下のものである。
発光ピーク波長:525nm(駆動電流、20mA)
光出力:2mW(駆動電流、20mA)
ブルーシフト量:30nm(駆動電流1mAから20mAへ)。
(実施例2)
半導体レーザを作製した。まず、極性面または半極性面を有する窒化ガリウム系半導体からなる主面を有する基板を準備する。この基板は、例えばGaNウエハまたはInGaNウエハであることができる。引き続く説明では、実施例1と同様に、c面から10〜30度のオフ角をつけた、半極性面を有するn型GaNウエハを用い、このGaNウエハ上に有機金属気相成長法によって窒化ガリウム系半導体膜を成長する。
GaNウエハを成長炉にセットした後に、実施例1と同様に、GaNウエハのサーマルクリーニングを行う。次いで、一または複数のn型窒化ガリウム系半導体層を成長する。n型窒化ガリウム系半導体層の一つは、例えばクラッド層であることができる。n型窒化ガリウム系半導体層は、例えばn型AlGaNからなることができる。成長温度は、例えば摂氏1150度であり、Al組成は例えば0.04であることができる。n型AlGaNのドーパント濃度は、例えば1×1018cm−3であり、n型AlGaNの膜厚は、例えば2300nmであることができる。この後に、n型窒化ガリウム系半導体層として、クラッド層上にn型GaN層を成長する。成長温度は、例えば摂氏1150度であることができる。n型GaNのドーパント濃度は、例えば1×1018cm−3であり、n型GaNの膜厚は、例えば50nmであることができる。
n型GaN上に、光ガイド層を成長する。光ガイド層は、例えばアンドープInGaNからなることができる。成長温度は、例えば摂氏860度であり、In組成は例えば0.05であることができる。アンドープInGaNの膜厚は、例えば50nmであることができる。
この後に、実施例1と同様に活性層を成長する。次いで、活性層上に、光ガイド層を成長する。光ガイド層は、例えばアンドープInGaNからなることができる。成長温度は、例えば摂氏860度であり、In組成は例えば0.05であることができる。アンドープInGaNの膜厚は、例えば50nmであることができる。
光ガイド層上にGaN層を成長する。このGaN層は、例えばアンドープであることができる。成長温度は、例えば摂氏1100度であることができる。アンドープGaNの膜厚は、例えば50nmであることができる。
アンドープGaN層上に、一又は複数のp型窒化ガリウム系半導体層を成長する。p型窒化ガリウム系半導体層の一つは、p型電子ブロック層である。このp型電子ブロック層のAl組成は、例えば0.18であることができる。成長温度は、例えば摂氏1100度であることができる。このAlGaNの膜厚は、例えば20nmであることができる。
p型電子ブロック層上に、p型窒化ガリウム系半導体層としてp型クラッド層を成長する。このp型クラッド層は例えばp型AlGaNからなることができ、そのAl組成は、例えば0.06であることができる。成長温度は、例えば摂氏1100度であることができる。このAlGaNの膜厚は、例えば400nmであることができる。
p型クラッド層上に、p型窒化ガリウム系半導体層としてp型コンタクト層を成長する。このp型コンタクトは、例えばp型GaNからなることができる。成長温度は、例えば摂氏1100度であることができる。p型GaNのドーパント濃度は、例えば1×1020cm−3であり、p型GaNの膜厚は、例えば50nmであることができる。
p型コンタクト層上にアノード電極を形成する。アノード電極は、例えばニッケル・金電極である。ウエハの裏面研削を行った後に、この裏面にカソード電極を形成する。カソード電極は、例えばアルミ電極である。
図8は、上記の工程によって作製された半導体レーザ(LD)の構造を概略的に示す図面である。
・このLDの電気的特性は以下のものである。
発振波長:525nm(連続発振)
閾値電流:800mA。
長波長の発光のための発光素子では、活性層内に高いIn濃度のInGaN層を用いる。大きなIn組成のInGaNとGaNとの格子定数差は大きい。このため、良好な結晶品質の活性層を成長することは容易ではない。結晶品質の低下により、発光強度は低下する。また、大きなIn組成によりInGaN井戸層のひずみが大きくなるので、圧電効果による発光効率の低下が顕著になる。発光強度の増大のために更に電圧を印加するとき、圧電効果の影響は減少するが、発光波長が短波長領域にシフトする。
本件の実施の形態に係る発光阻止では、以上説明したように、InGaN井戸内のIn濃度を徐々に変化させることによって、井戸内にIn組成の極大を設ける。大きなIn組成の領域は、電子及び正孔の波動関数の広がり程度(例えば、1.5〜2nm)であることが好ましい。高いIn濃度のInGaN領域を薄くできるので、結晶品質の低下を防ぐことができ、また高In組成による高い歪みを内包する領域の総厚を薄くできる。井戸の極大付近において電子及び正孔の波動関数の振幅が大きいので、圧電効果によって発生されるバンドの曲がりによる、発光効率の低下と発光波長の短波長領域へのシフトとを低減できる。
以上説明したように、本実施の形態によれば、長波長の光を発光する活性層内における発光効率及びブルーシフトを低減可能な窒化物発光素子が提供される。
好適な実施の形態において本発明の原理を図示し説明してきたが、本発明は、そのような原理から逸脱することなく配置および詳細において変更され得ることは、当業者によって認識される。本発明は、本実施の形態に開示された特定の構成に限定されるものではない。したがって、特許請求の範囲およびその精神の範囲から来る全ての修正および変更に権利を請求する。
活性層における組成傾斜により、段階的に又は連続的にIn組成を制御して、In組成の異なる窒化ガリウム系半導体層の歪みを緩和でき、これによる結晶品質の向上が可能である。キャリアを閉じ込める井戸に組成傾斜を適用することにより、歪みの緩和に加えて、長波長発光の発光素子に使用される高In組成のInGaNの圧電効果を抑制できる。例えば発光波長の短波長化や発光効率の低下を抑制できる。電界印加による短波長化はエネルギーバンド構造の井戸内で電子と正孔の分布が分離することによって引き起こされ、電子と正孔の再結合確率が減少する。この低下は、井戸の厚みを小さくすることによりある程度抑えることが可能である。しかしながら、井戸の厚みの減少により発光波長は短波長領域にシフトするので、長波長の発光が得られない。井戸の厚さを増加して長波長の発光を得ることができるけれども、井戸の厚さの増加により結晶品質が低下して発光強度が低下する。
本実施の形態では、井戸の中心部にインジウム組成の極大濃度を持つ組成傾斜井戸構造により、歪緩和に加え、発光波長を決める高In濃度のInGaN領域を井戸内において薄くでき、井戸全体の厚さを厚くしても結晶品質の低下を抑制できる。
また、この組成傾斜構造により発光領域を井戸内に部分的に限定することによって、圧電効果による電界が加わり電子及び正孔の分布の分離を低減され、発光効率の低下が避けられると共に、発光波長が短波長領域へシフトすることも抑制できる。
図1は、本実施の形態に係る窒化物発光素子の構造を概略的に示す図面である。 図2は、単一の極大値をとるインジウムプロファイルを有するInGaN領域のポテンシャル形状と波動関数を示す図面である。 図3は、井戸型のインジウムプロファイルを有するInGaN領域のポテンシャル形状と波動関数を示す図面である。 図4は、本実施の形態に係る別の窒化物発光素子の活性層の構造を概略的に示す図面である。 図5は、本実施の形態に係る更なる別の窒化物発光素子の活性層の構造を概略的に示す図面である。 図6は発光ダイオードを作製する方法の主要な工程を示す図面である。 図7は実施例1の発光ダイオードの構造を概略的に示す図面である。 図8は実施例2の半導体レーザの構造を概略的に示す図面である。
符号の説明
11…窒化物発光素子、13…第1導電型の窒化物半導体層、15…第2導電型の窒化物半導体層、17…活性層、18…InGaN領域、18a、18b…InGaN領域の部分、21…電子ブロック層、23…p型コンタクト層、25…n型窒化ガリウム系半導体層、27…n型窒化ガリウム系半導体バッファ層、29a、29b、29c…障壁層、33a、33b…電極、35…基板、41a、41b、41c、43a、43b、43c…InGaN領域、φG、φG、φG、φG…電子の波動関数、φH、φH、φH、φH…正孔の波動関数、ZMAX…位置、PIn、PIn2…インジウムプロファイル、SMAX、SMAX1、SMAX2、SMAX3…インジウムプロファイルの極大値、SMIN1、SMIN2…インジウムプロファイルの極小値、

Claims (16)

  1. 第1導電型窒化物半導体層と、
    第2導電型窒化物半導体層と、
    前記第1導電型窒化物半導体層と前記第2導電型窒化物半導体層との間に設けられた活性層と
    を備え、
    前記第1導電型窒化物半導体層、前記活性層及び前記第2導電型窒化物半導体層は、所定の軸に沿って配置されており、
    前記活性層は第1のInGaN領域を含み、
    前記第1のInGaN領域は、単一の極大値をとるインジウムプロファイルを有しており、
    前記第1のInGaN領域のインジウム組成は、当該第1のInGaN領域の全体にわたって変化している、ことを特徴とする窒化物発光素子。
  2. 前記第1のInGaN領域は、第1の部分と第2の部分とを含み、
    前記第1の部分は、前記第1導電型窒化物半導体層及び前記第2導電型窒化物半導体層の一方から他方への方向に前記極大値まで増加するように傾斜するインジウムプロファイルを有しており、
    前記第2の部分は、前記方向に前記極大値から減少するように傾斜するインジウムプロファイルを有しており、
    前記第1のInGaN領域は前記活性層の井戸層に含まれる、ことを特徴とする請求項1に記載された窒化物発光素子。
  3. 前記第1のInGaN領域のインジウムプロファイルは、前記第1導電型窒化物半導体層及び前記第2導電型窒化物半導体層の一方から他方への方向に増加するように傾斜する領域を含む、ことを特徴とする請求項1に記載された窒化物発光素子。
  4. 前記活性層は、単一の極大値を含むインジウムプロファイルを有する第2のInGaN領域を含み、
    前記第2のInGaN領域は、前記第1導電型窒化物半導体層と前記第1のInGaN領域との間に設けられている、ことを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれか一項に記載された窒化物発光素子。
  5. 前記第1のInGaN領域は前記第2のInGaN領域と隣接している、ことを特徴とする請求項4に記載された窒化物発光素子。
  6. 前記活性層は第1及び第2の障壁層を含み、
    前記第1のInGaN領域は、前記第1の障壁層と前記第2の障壁層との間に設けられている、ことを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれか一項に記載された窒化物発光素子。
  7. 前記活性層は、第1〜第3の障壁層を含み、
    前記活性層は、単一の極大値を有するインジウムプロファイルを有する第2のInGaN領域を含み、
    前記第1のInGaN領域は、前記第1の障壁層と前記第2の障壁層との間に設けられ、
    前記第2のInGaN領域に、前記第2の障壁層と前記第3の障壁層との間に設けられている、ことを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれか一項に記載された窒化物発光素子。
  8. 前記第1及び第2の障壁層はGaNまたはInGaNからなる、ことを特徴とする請求項6または請求項7に記載れた窒化物発光素子。
  9. 前記第1のInGaN領域におけるインジウム組成の最大値は0.1以上0.3以下である、ことを特徴とする請求項1〜請求項8のいずれか一項に記載された窒化物発光素子。
  10. 前記活性層は、450nm以上530nm以下の範囲の波長領域内にピーク強度を有する光を発生するように設けられている、ことを特徴とする請求項1〜請求項9のいずれか一項に記載された窒化物発光素子。
  11. 前記活性層はInGaNからなる、ことを特徴とする請求項1〜請求項10のいずれか一項に記載された窒化物発光素子。
  12. 前記第1導電型窒化物半導体層、前記第2導電型窒化物半導体層、及び前記活性層を搭載する基板を更に備え、
    前記基板は六方晶系の材料から成る極性面を有する、ことを特徴とする請求項1〜請求項11のいずれか一項に記載された窒化物発光素子。
  13. 前記第1導電型窒化物半導体層、前記第2導電型窒化物半導体層、及び前記活性層を搭載する基板を更に備え、
    前記基板は六方晶系の材料から成る半極性面を有する、ことを特徴とする請求項1〜請求項11のいずれか一項に記載された窒化物発光素子。
  14. 前記基板はGaNからなる、ことを特徴とする請求項12または請求項13に記載された窒化物発光素子。
  15. 前記基板はInGaNからなる、ことを特徴とする請求項12または請求項13に記載された窒化物発光素子。
  16. 前記第1導電型窒化物半導体層と前記活性層との間に設けられた第1の光ガイド層と、
    前記活性層と前記第2導電型窒化物半導体層との間に設けられた第2の光ガイド層と
    を更に備え、
    前記第1の光ガイド層はInGa1−UN(0<U<1)からなり、
    前記第2の光ガイド層はInGa1−VN(0<V<1)からなる、ことを特徴とする請求項15に記載された窒化物発光素子。
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