JP2009243920A - 基準板、表面検査装置の光軸調整方法、及び表面検査装置 - Google Patents

基準板、表面検査装置の光軸調整方法、及び表面検査装置 Download PDF

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貴彦 大重
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Abstract

【課題】リニアアレイカメラが正反射光を受光しているか否かを判断して、被検査体の長手方向の視野調整を行うことができる基準板、表面検査装置の光軸調整方法、及び表面検査装置を提供する。
【解決手段】視野基準線33を含む第一の表面性状領域31と、第二の表面性状領域32とから形成された基準板30を用いて、視野基準線33の長手方向に直交する方向におけるあおり角が所定範囲内になるようにリニアアレイカメラ12のあおり角を調整するステップと、リニアアレイカメラ12の視野を、視野基準線33の長手方向に直交する方向に略平行移動させて、予め決定された許容範囲内の輝度となる撮像素子数が所定値以上となるように調整するステップとを含む。
【選択図】図2

Description

本発明は、例えば薄鋼板等の被検査体の表面疵を光学的に検出する基準板、表面検査装置の光軸調整方法、及び表面検査装置に関する。
従来より、薄鋼板等の被検査体の表面に光を照射して、この表面における反射光を撮像装置で受光し、受光した光による輝度分布を解析して、被検査体の表面に存在する疵を検出する表面検査装置が提案されている。
このような表面検査装置においては、被検査体が設置されたときに、光を照射する照射装置及び反射光を受光する撮像装置等の位置が最適になるように調整されている。また、照射装置及び撮像装置の位置が、経時変化等によってずれていないかどうか、検査や調整が定期的に行われている。
ところで、薄鋼板のように帯状の被検査体の表面を検査する場合、表面検査装置に用いられる撮像装置として、被検査体の幅方向に沿って撮像素子が一列に並べられたリニアアレイカメラが多く用いられている。これは、撮像装置として、被検査体の表面を二次元の画像情報として得るエリアカメラを用いた場合、帯状の被検査体の表面を連続して検査する高速性に劣るためである。
しかし、このリニアアレイカメラは、被検査体上を線状に走査して撮像するため、撮像装置としてエリアカメラを用いた場合に比して受光軸の調整が難しかった。
被検査体上を線状に走査して撮像する撮像装置の光軸調整方法としては、例えば、特許文献1に記載の技術が開示されている。
図8は、特許文献1における基準板の正面図、及びその基準板に光を照射したときの輝度分布を示す図であり、図8(a)は基準板の正面図、図8(b)は図8(a)に示す基準板に光を照射したときの輝度分布を示すグラフである。
図8(a)及び図8(b)に示すように、特許文献1に記載の基準板は、幅方向に沿って設けられた視野基準線に対し、上下互い違いの三角形パターンを有する。そして、ラインセンサカメラの位置等、表面検出装置の検出条件が適正に調整されている場合には、基準板に光源から光を照射し、反射した光を検出したラインセンサカメラの視野が、視野基準線に一致し、得られる画像信号(例えば、輝度情報)が0となる。一方、ラインセンサカメラの視野が視野基準線からに長手方向にずれているか、回転している場合には、そのずれている(回転している)程度に従って、得られる画像信号(例えば、輝度情報)が高くなるように構成されている。
特開2001−174414号公報
しかしながら、特許文献1に開示された技術においては、以下の点について改良の余地があった。
カメラが正反射光を受光する場合には、カメラが視野基準線を撮像しているというだけでなく、被検査体による照明の正反射光を受光するように、カメラの角度も調整する必要がある。しかし、特許文献1に記載の基準板には、その機能が備えられていないので、別の手段を用いて判定する必要があった。
具体的には、従来の表面検査装置では、反射率が高い基準板を用いて撮像装置が正反射を受光する位置を特定し、次に、その位置に基づいて、例えば、特許文献1に記載の基準板を用いて視野位置を調整する。撮像装置の視野位置を調整する場合には、反射率が高い基準板を用いて正反射で受光していることをその都度確認しなければならなかった。従って、正反射位置、及び視野位置が共に満足する条件を満たすまで、これらの操作を繰り返す必要があり、検査者に過大な労力を強いていた。
従って、本発明は上述の問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、撮像装置が正反射光を受光しているか否かを判断して、被検査体の長手方向の視野調整を行うことができる基準板、表面検査装置の光軸調整方法、及び表面検査装置を提供することにある。
上記問題を解決するため、本発明のうち請求項1に係る基準板は、被検査体に対して光を照射し、前記被検査体からの正反射光をリニアアレイカメラで受光し、前記リニアアレイカメラの画像信号により前記被検査体の検査を行う表面検査装置の光軸調整に用いられる基準板であって、
該基準板の表面が、正反射方向で最も反射率が高くなる第一の表面性状領域と、正反射方向における反射率が前記第一の表面性状領域の正反射方向における反射率よりも低い第二の表面性状領域とから形成され、かつ、前記第一の表面性状領域が、所定幅の視野基準線と、前記視野基準線から幅方向に離れるに従って、前記第一の表面性状領域が漸増するパターンとから形成されており、前記視野基準線の長手方向を前記リニアアレイカメラの撮像素子の配列方向に一致させると共に、前記基準板の表面の位置を前記被検査体の測定面の位置に一致するように、かつ、基準板の視野基準線が前記表面検査装置の設計上の視野基準位置と一致するように設置されることを特徴としている。
また、本発明のうち請求項2に係る表面検査装置の光軸調整方法は、請求項1に記載の基準板の視野基準線の長手方向をリニアアレイカメラの撮像素子の配列方向に一致させると共に、前記基準板の表面の位置を前記被検査体の測定面の位置に一致するように前記基準板を設置するステップと、
前記基準板の表面に対して、光を照射し、前記基準板からの反射光をリニアアレイカメラで受光するステップと、
前記視野基準線の長手方向に直交する方向に、所定の長さ以上の第一の表面性状領域が連続する位置を撮像する撮像素子の各々における、最大輝度を得るあおり角が所定範囲内になるように前記あおり角を調整するステップと、
前記あおり角の調整が完了した後に、前記リニアアレイカメラの視野を、前記視野基準線の長手方向に直交する方向に略平行移動させて、予め決定された許容範囲内の輝度となる撮像素子数が所定値以上となるようにリニアアレイカメラの平行移動量を調整するステップと、を含むことを特徴としている。
また、本発明のうち請求項3に係る表面検査装置の光軸調整方法は、請求項2に記載の表面検査装置の光軸調整方法において、最大輝度を得るあおり角のばらつきが所定範囲内にならない場合には、リニアアレイカメラの回転角を調整することを特徴としている。
また、本発明のうち請求項4に係る表面検査装置は、請求項1に記載の基準板の視野基準線の長手方向をリニアアレイカメラの撮像素子の配列方向に一致するように前記基準板を設置すると共に、前記基準板の表面の位置を前記被検査体の測定面の位置に一致するように前記基準板を設置する取付治具と、
前記基準板で反射した光を前記リニアアレイカメラが受信した信号を入力する画像処理部と、
前記視野基準線の長手方向に直交する方向の、所定の長さ以上、第一の表面性状領域が連続する位置を、撮像する撮像素子の各々について、最大輝度を得るリニアアレイカメラのあおり角を算出する最大輝度角度演算部と、
各画素における最大輝度を得るあおり角が所定範囲内であるか否かを判定する最大輝度角度判定部と、
リニアアレイカメラを、前記視野基準線の長手方向に直交する方向に、平行移動させたときの、撮像素子の各々について、最大輝度を求める信号値演算部と、
前記最大輝度及び信号値許容範囲係数に基づいて、信号値許容範囲を演算する信号値許容範囲演算部と、
前記信号値許容範囲内に入る信号値の画素数が、許容画素数以上であるか否かを判定する許容画素数判定部と、を具備してなることを特徴としている。
本発明のうち請求項1に係る基準板によれば、第一の表面性状領域のいずれかの部分における反射光をリニアアレイカメラで受光して、その輝度(光強度)により正反射光を受光しているか否かを判断して、光軸(回転角、あおり角)を調整することができる。また、前記視野基準線以外の領域では、前記視野基準線から該視野基準線の長手方向と直交する方向に離れるに従って、第一の表面性状領域に比べて前記第二の表面性状領域が漸増するパターンが形成されているので、リニアアレイカメラの視野を前記視野基準線の長手方向と直交する方向に平行移動させることにより、第一の表面性状領域からの正反射光を受光する画素数が変化する。よって、前記視野基準線に視野が一致するように調整することができる。
また、本発明のうち請求項2に係る表面検査装置の光軸調整方法によれば、基準板の第一の表面性状領域のいずれかの部分における反射光をリニアアレイカメラで受光することにより、その輝度(光強度)により正反射光を受光しているか否かを判断して、光軸(回転角、あおり角)を調整することができる。また、前記基準板において前記視野基準線以外の領域では、前記視野基準線から該視野基準線の長手方向と直交する方向に離れるに従って、第一の表面性状領域に比べて前記第二の表面性状領域が漸増するパターンが形成されているので、リニアアレイカメラの視野を前記視野基準線の長手方向と直交する方向に平行移動させることにより、第一の表面性状領域からの正反射光を受光する画素数が変化する。この変化した画素数のうち、予め決定された許容範囲内の輝度となる画素数が所定値以上となるようにリニアアレイカメラの平行移動量を調整することによって、表面検査装置の光軸を調整することができる。
また、本発明のうち請求項3に係る表面検査装置の光軸調整方法によれば、最大輝度を得るあおり角のばらつきが所定範囲内にならない場合には、リニアアレイカメラの回転角を調整する必要があることを示しているので、表面検査装置の光軸の調整の精度をさらに向上させることができる。
また、本発明のうち請求項4に係る表面検査装置によれば、取付治具によって取り付けられた基準板の第一の表面性状領域のいずれかの部分における反射光をリニアアレイカメラで受光した信号を入力する画像処理部により、その輝度(光強度)により正反射光を受光しているか否かを判断して、光軸(回転角、あおり角)を調整することができる。また、リニアアレイカメラの視野を前記視野基準線の長手方向と直交する方向に平行移動させたときに、信号値演算部が求めた最大輝度及び信号値許容範囲係数に基づいて、信号値許容範囲演算部が演算した信号値許容範囲内に入る信号値の画素数が、許容画素数以上であるか否かを判定する許容画素数判定部の判定結果に基づいてリニアアレイカメラの平行移動量を調整することによって、光軸を調整可能な表面検査装置を提供することができる。
以下、本発明に係る基準板、表面検査装置の光軸調整方法、及び表面検査装置の一実施形態について、図面を参照して説明する。
図1は、本発明に係る表面検査装置の一実施形態における構成を示す概略図である。
図1に示すように、本発明に係る表面検査装置1は、表面検査ヘッド10と、表面検査装置用調整装置(以下、調整装置と呼ぶ。)20とからなる。
表面検査ヘッド10は、光源11と、リニアアレイカメラ12と、ミラー15とを有する。
光源11は、調整装置20に設置された基準板30の表面に照明光13を照射する。
リニアアレイカメラ12は、照明光13が基準板30の表面において反射した反射光14を、ミラー15を介して受光する。
反射光14を受光するリニアアレイカメラ12の受光素子(以下、画素と呼ぶ。)の配列方向に対して、基準板30は、その視野基準線33(図3参照)の長手方向(以下、第一の方向と呼ぶ。)が一致するように設置される。また、リニアアレイカメラ12は、第一の方向に直交する第二の方向(被検査体が表面検査装置に対して相対的に移動する方向)に平行移動と、あおり角及び光軸に対する回転角の姿勢とが変更可能な光軸調整機構を有している。
調整装置20は、表面検査ヘッド10の下部に設けられる。調整装置20は、基準板載置台21と、基準板取付治具23と、画像処理部24と、演算部26と、データベース25とを有する。
基準板載置台21は、基準板30が載置される台である。基準板載置台21における基準板30が載置される位置は、被検査体が設置され、搬送される位置、いわゆるパスラインに相当する。また、基準板の視野基準線は、表面検査装置の設計上の視野基準位置と一致するように設置される。
ここで、基準板30は、基準板30の視野基準線33(図3参照)の長手方向と被検査体が搬送される方向(被検査体の長手方向)とが直交する方向になるように基準板載置台21上に設置される。
基準板取付治具23は、リニアアレイカメラ12の位置を調整するために、表面検査ヘッド10に調整装置20が取り付けられるときに、表面検査ヘッド10と調整装置20とを連結させる治具である。
画像処理部24は、リニアアレイカメラ12で撮像した基準板30の表面の画像(輝度分布データ)を、画素毎に輝度データ(信号値)として処理する手段である。
データベース25には、最大輝度角度許容範囲情報、信号値許容範囲係数情報、及び許容画素数情報などが予め記憶されている。また、データベース25は、後述する演算部26において得られたデータを保存する機能を有する。
最大輝度角度許容範囲情報は、リニアアレイカメラ12を第二の方向にあおり角を変更させたときの信号値が最大となるあおり角度として許容できる範囲(画素間のバラツキの範囲)を示す情報である。最大輝度角度許容範囲情報は、リニアアレイカメラの画素が正反射から角度が異なった場合に、どの程度疵の検出能、及び光量の低下に影響を与えるか等を基にして設定されている。
信号値許容範囲係数情報は、疵の検出能、及び光量の低下等を基にして予め設定される情報である。信号値許容範囲係数情報は、例えば、最大の信号値に対して1%程度の低下まで許容して設定される。この場合はつまり、最大の信号値の99%〜100%が許容範囲の係数である。
許容画素数情報は、リニアアレイカメラの素子の配列方向の視野端部が、被検査体の検査線からずれた場合のシステム上の不整合(例えば、隣のカメラとの合成処理など。)を基にして設定される情報である。
演算部26は、最大輝度角度演算部26a、最大輝度角度判定部26b、適正角度演算部26c、信号値演算部26d、信号値許容範囲演算部26e、及び許容画素数判定部26fを有する。
最大輝度角度演算部26aは、リニアアレイカメラ12のあおり角度を第二の方向に変化させたときにおける、視野基準線33(図3参照)の長手方向に直交する方向に第一の表面性状が長く続いている範囲(あおり角評価位置)を撮像している各画素における信号の最大値、及びその最大値を示す角度を算出する手段である。
最大輝度角度判定部26bは、各画素における最大輝度をとるあおり角度が、データベース25に記憶された最大輝度角度許容範囲情報に規定された範囲内であるか否かを判定する手段である。
適正角度演算部26cは、最大輝度角度判定部26bによって適正と判断されたあおり角度について、第二の方向におけるリニアアレイカメラ12の適正な設置角度(以下、適正角度と呼ぶ。)を決定する手段である。具体的には、予め設定された許容範囲に入ったあおり角の範囲(バラツキ)の平均値や中央値なども採用して適正角度が決定される。
信号値演算部26dは、適正角度演算部26cによって決定された適正角度でリニアアレイカメラ12を固定した状態で、第二の方向にリニアアレイカメラ12を平行移動させ、平行移動量と、各画素における信号値、及びその最大値とを関連づける手段である。
信号値許容範囲演算部26eは、前記最大値、及びデータベース25に記憶された前記信号値許容範囲係数に基づいて信号値許容範囲を演算する手段である。
許容画素数判定部26fは、リニアアレイカメラ12を第二の方向に平行移動させたときに、前記信号値許容範囲内に入る信号値の画素数がデータベース25に記憶された前記許容画素数以上であるか否かを判定する手段である。
図2は、本発明に係る基準板の構成を示す正面図である。図3は、図2における基準板の拡大正面図である。図2及び図3に示すように、基準板30の表面には、第一の表面性状領域31と、第一の表面性状領域31よりも反射率を低下させた第二の表面性状領域32が形成される。
第一の表面性状領域31の一部として、所定の幅で帯状をなす視野基準線33が、基準板30の長手方向に沿った中心線として形成されている。視野基準線33の幅は、例えば、表面検査装置のリニアアレイカメラの1画素の分解能及びカメラの視野位置を調整したい精度に基づいて設定される。
また、基準板30の表面には、視野基準線33から基準板30の両幅方向に向かうに従って、第一の表面性状領域31に比して第二の表面性状領域32が漸増するパターンがそれぞれ形成されている。
このパターンとしては、例えば、視野基準線33を基準として幅方向に互い違いに複数形成された三角形状のパターンが挙げられる。
基準板30の材料としては、SUS(Stainless Used Steel)の薄板が用いられる。ここで、第二の表面性状領域32を形成する方法としては、鏡面仕上げとされた基準板30の地肌に対してショットブラスト等により基準板30の表面を荒らして反射率を低下させる方法が挙げられる。残された地肌の部分は第一の表面性状領域31とされる。
第二の表面性状領域32の表面は、第一の表面性状領域31の表面よりも表面粗さが高いか、又は正反射の反射率が低くされている。
ここで、表面粗さの指標としては、例えば、算術平均粗さ(Ra)が用いられるが、その値としては、被検査体のRa以下とすることが好ましい。
ここで、第一の表面性状領域、及び第二の表面性状領域における受光角度と反射率との関係について説明する。
図4(a)及び図4(b)は、基準板の第一の表面性状領域と第二の表面性状領域とにおける受光角度と反射率との関係を示すグラフである。
図4(a)に示すように、第一の表面性状領域においては、正反射する受光角度で最も反射率が高く、受光角度が正反射する受光角度からずれるに従って急激に反射率が低下する。これに対し、第二の表面性状領域では、正反射の受光角度においては、第一の表面性状領域に比べて反射率は低いが、一方で、鏡面性は第一の表面性状領域よりも低いため、受光角度が変化しても反射率の低下は小さくなっている。
このように、反射率が異なる第一の表面性状領域、及び第二の表面性状領域を基準板の表面に形成することによって、基準板において反射した反射光を各画素が受光したときに最大の信号値を示す角度が、その画素の正反射角度と特定することができる。
これ以外にも、例えば、基準板の地肌における第二の表面性状領域のみ黒色の塗料を塗ることによって、第一の表面性状領域、及び第二の表面性状領域が同様の鏡面性を有しつつ、第二の表面性状領域の反射率を小さくすることができる。このような場合には、図4(b)に示すような特性となる。
次に、本発明に係る表面検査装置の光軸調整方法について、図面を参照して以下に説明する。
図7は、本発明に係る基準板を用いた表面検査装置の光軸調整方法を示すフローチャートである。
図1及び図7に示すように、本発明に係る表面検査装置の光軸調整方法としては、まず、照明装置11、リニアアレイカメラ12、及びミラー15が設置された表面検査ヘッド10の下部に、基準板取付治具23を介して調整装置20を設置する(S1)。このとき、基準板載置台21には、被検査体の相対的に移動する方向と基準板30の視野基準線33の長手方向とが直交するように基準板30が載置される。
また、リニアアレイカメラ12は、基準板載置台21に載置された基準板30の第一の表面性状領域31の内、あおり角評価領域において反射した反射光14が少なくとも1つの素子に入るように設置される。
次に、第二の方向にリニアアレイカメラ12のあおり角を変化させる。このとき、リニアアレイカメラ12の各画素における信号値と、リニアアレイカメラ12のあおり角とを関連づけた角度情報が最大輝度角度演算部26aによってデータベース25に記憶される(S2)。なお、あおり角の値は、リニアアレイカメラの姿勢を調整する機構が電動モータなどであれば、電動モータを制御するコントローラからあおり角を入力してもよい。また、ネジを回して手動により姿勢を調整する場合には、ネジの所定の回転角毎(ピッチ)や回転数毎に、ネジの回転角や回転数を端末等から入力して、角度と対応づけて信号を記憶させればよい。
その後、最大輝度角度演算部26aは、第一の表面性状が第二の方向に長くなっている領域であるあおり角評価領域に対応する画素に関して前記角度情報に基づいて、各画素の最大輝度をとる角度を求め、各画素の座標と最大輝度をとる角度とを組み合わせた情報を最大輝度角度情報としてデータベース25に記憶する(S3)。
次に、各画素における最大輝度角度が、予め設定された最大輝度角度許容範囲内であるか否かを最大輝度角度判定部26bが判定する(S4)。
各画素における最大輝度角度が、最大輝度角度許容範囲に入ったとき(S4−True)は、最大輝度角度にリニアアレイカメラのあおり角を設定する。許容範囲にあるあおり角であれば、設定するあおり角は何度でもよいが、例えば、最大輝度をとる角度の画素間バラツキの平均値や中央値などを採用するのがよい。
一方、各画素における最大輝度角度が、最大輝度角度許容範囲に入っていない場合(S4−False)、リニアアレイカメラ12の画素の配列方向が視野基準線33に平行ではないことを意味している。
そこで、リニアアレイカメラ12の光軸中心に対する回転角度を調整する(S5)。この調整は、最大輝度角度が最大輝度角度許容範囲内に収まる方向にリニアアレイカメラ12を回転させればよい。
そして、この調整を行うたびに、各画素における最大輝度角度が最大輝度角度許容範囲に入る(S4−True)まで、S2〜S4を繰り返す。
次に、第二の方向におけるリニアアレイカメラ12のあおり角を適正角度に保ったまま、リニアアレイカメラ12を第二の方向に姿勢調整機構により平行移動させる。このとき、各画素における信号値と平行移動量とを関連づけた平行移動量情報をデータベース25に記憶する(S6)。なお、姿勢調整機構が電動モータなどであれば、電動モータを制御するコントローラから平行移動量を入力すればよい。また、ネジを回して手動により姿勢を調整する場合には、ネジの所定の回転角毎(ピッチ)や回転数毎に、ネジの回転角や回転数を端末等から入力して、角度と対応づけて信号を記憶すればよい。
さらに、信号値演算部26dは、平行移動量情報において、最大の信号値と、そのときの平行移動量とを画素毎に算出し、各画素における最大の信号値を最大信号値情報としてデータベース25に記憶する(S7)。
次に、信号値許容範囲演算部26eが、最大信号値情報に基づいて、信号値の許容範囲を求める(S8)。具体的に、この信号値の許容範囲は、予め、正反射方向における疵検出能、及び光量等により決定されている。
次に、信号値演算部26dは、データベース25に記憶された平行移動量情報に基づいて、信号値の許容範囲に入る画素数が最大となる画素数(以下、最大画素数と呼ぶ。)及びこの最大画素数に対応する平行移動量を求める(S9)。
また、信号値演算部26dは、求められた最大画素数、及びこの最大画素数に対応する平行移動量をデータベース25に記憶する。
その後、データベース25に記憶された最大画素数が許容画素数以上であるか否かを許容画素数判定部26fが判定する(S10)。
この判定の結果、最大画素数が許容画素数以上であれば(S10−True)、許容画素数判定部26fが、平行移動量情報からこの最大画素数に対応する平行移動量を読み出し、この平行移動量に相当する距離に平行移動させる。
一方、最大画素数が許容画素数未満であれば(S10−False)、リニアアレイカメラ12を第二の方向に再びあおり角を変更させて画素毎に信号データを記憶し(S2)、最大画素数が許容画素数以上となる(S10−True)まで、上記S2〜S10を繰り返す。
以上、本発明の実施の形態について説明してきたが、本発明はこれに限定されずに、種々の変更、改良を行うことができる。
また、上述した実施の形態では、視野中心線から幅方向に向かうに従って第一の表面性状に比して第二の表面性状の割合を増やしたパターンの例として、互い違いに複数形成された三角形状のパターンを挙げた。本発明は、パターン形状を適宜変更することによって、更なる効果を奏する。
図5及び図6は、本発明の他の実施形態における基準板のパターンを示す正面図である。
図5に示すように、基準板30の幅方向における第一の表面性状領域31と、第二の表面性状領域32との境界が階段状をなすことによって、基準板30の幅方向における視野のずれが信号値の急激な変化となって判定でき、リニアアレイカメラ12の視野位置の調整の精度を上げることができる。
また、図6に示すように、基準板30の幅方向における第一の表面性状領域31と、第二の表面性状領域32との境界が曲線をなすことによって、基準板30の幅方向における視野のずれが信号値の急激な変化となって判定でき、リニアアレイカメラ12の視野位置の調整の精度を上げることができる。
更に、リニアアレイカメラ12の位置の調整の精度を上げるために、図1に示す第一の表面性状領域31の鏡面性を上げてもよい。受光角度が正反射の場合の反射率を高く、受光角度が正反射からずれた場合に反射率が急激に低下するような表面性状領域を第一の表面性状領域とすることにより、リニアアレイカメラ12の位置の調整の精度を上げることができる。
なお、上述の実施形態は、リニアアレイカメラの画像を一旦、データベースに記憶させて、その記憶したデータに基づいて、光軸が許容範囲になっているかどうかを演算したが、一例にすぎず、手動によってリニアアレイカメラの姿勢を、モニタなどに画像(輝度分布データ)を表示して確認しながら、調整して、適正な姿勢(角度、位置)に合わせるようにしてもよい。
本発明に係る表面検査装置の構成を示す概略図である。 本発明に係る基準板の構成を示す正面図である。 本発明に係る基準板の構成を示す拡大正面図である。 本発明に係る基準板の第一の表面性状領域と第二の表面性状領域とにおける受光角と反射率との関係を示すグラフである。 本発明に係る基準板の他の構成を示す拡大正面図である。 本発明に係る基準板の他の構成を示す拡大正面図である。 本発明に係る表面検査装置の光軸調整方法の手順を示すフローチャートである。 従来の基準板の構成、並びに、リニアアレイカメラの画素の位置と輝度との関係を示す図である。
符号の説明
1 表面検査装置
11 照明装置
12 リニアアレイカメラ
20 表面検査装置用調整装置
24 画像処理部
25 データベース
26 演算部
26a 正反射角度演算部
26b 正反射角度判定部
26c 適正角度演算部
26d 信号値演算部
26e 信号値許容範囲演算部
26f 許容画素数判定部
30 基準板
31 第一の表面性状領域
32 第二の表面性状領域
33 視野基準線

Claims (4)

  1. 被検査体に対して光を照射し、前記被検査体からの正反射光をリニアアレイカメラで受光し、前記リニアアレイカメラの画像信号により前記被検査体の検査を行う表面検査装置の光軸調整に用いられる基準板であって、
    該基準板の表面が、正反射方向で最も反射率が高くなる第一の表面性状領域と、正反射方向における反射率が前記第一の表面性状領域の正反射方向における反射率よりも低い第二の表面性状領域とから形成され、かつ、前記第一の表面性状領域が、所定幅の視野基準線と、前記視野基準線から幅方向に離れるに従って、前記第一の表面性状領域が漸増するパターンとから形成されており、前記視野基準線の長手方向を前記リニアアレイカメラの撮像素子の配列方向に一致させると共に、前記基準板の表面の位置を前記被検査体の測定面の位置に一致するように、かつ、基準板の視野基準線が前記表面検査装置の設計上の視野基準位置と一致するように設置されることを特徴とする基準板。
  2. 請求項1に記載の基準板の視野基準線の長手方向をリニアアレイカメラの撮像素子の配列方向に一致させると共に、前記基準板の表面の位置を前記被検査体の測定面の位置に一致するように前記基準板を設置するステップと、
    前記基準板の表面に対して、光を照射し、前記基準板からの反射光をリニアアレイカメラで受光するステップと、
    前記視野基準線の長手方向に直交する方向に、所定の長さ以上の第一の表面性状領域が連続する位置を撮像する撮像素子の各々における、最大輝度を得るあおり角が所定範囲内になるように前記あおり角を調整するステップと、
    前記あおり角の調整が完了した後に、前記リニアアレイカメラの視野を、前記視野基準線の長手方向に直交する方向に略平行移動させて、予め決定された許容範囲内の輝度となる撮像素子数が所定値以上となるようにリニアアレイカメラの平行移動量を調整するステップと、を含むことを特徴とする表面検査装置の光軸調整方法。
  3. 請求項2に記載の表面検査装置の光軸調整方法において、最大輝度を得るあおり角のばらつきが所定範囲内にならない場合には、リニアアレイカメラの回転角を調整することを特徴とする表面検査装置の光軸調整方法。
  4. 請求項1に記載の基準板の視野基準線の長手方向をリニアアレイカメラの撮像素子の配列方向に一致するように前記基準板を設置すると共に、前記基準板の表面の位置を前記被検査体の測定面の位置に一致するように前記基準板を設置する取付治具と、
    前記基準板で反射した光を前記リニアアレイカメラが受信した信号を入力する画像処理部と、
    前記視野基準線の長手方向に直交する方向の、所定の長さ以上、第一の表面性状領域が連続する位置を、撮像する撮像素子の各々について、最大輝度を得るリニアアレイカメラのあおり角を算出する最大輝度角度演算部と、
    各画素における最大輝度を得るあおり角が所定範囲内であるか否かを判定する最大輝度角度判定部と、
    リニアアレイカメラを、前記視野基準線の長手方向に直交する方向に、平行移動させたときの、撮像素子の各々について、最大輝度を求める信号値演算部と、
    前記最大輝度及び信号値許容範囲係数に基づいて、信号値許容範囲を演算する信号値許容範囲演算部と、
    前記信号値許容範囲内に入る信号値の画素数が、許容画素数以上であるか否かを判定する許容画素数判定部と、を具備してなることを特徴とする表面検査装置。
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