JP2009243814A - 空調システム - Google Patents

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Abstract

【課題】空調システムにおけるエネルギー効率を向上させる技術を提供する。
【解決手段】駆動制御部は空調システムがオンされると電流上限値テーブルを参照し、ロータリースイッチで設定されている「強」の能力レベルに対応する電流上限値Iを導出し、圧縮機モータの駆動周波数を上昇させていく。これにより、圧縮機モータに供給される電流が増大していく。駆動制御部は、電流検出部の検出電流Iが前記上限値Iを瞬間的に超えると圧縮機モータの駆動周波数を微小量低下させて該モータへの供給電流を低減させ、室外機への供給電流を前記上限値I以下にするという微調整を実施し、前記電流Iが上限値Iを超えないように圧縮機モータの駆動周波数を制御する。駆動制御部は空調負荷の減少に伴って圧縮機モータの駆動周波数を低下させていき、室内空気の温度が目標温度を基準とする一定範囲内となると一定の駆動周波数fで圧縮機モータを駆動する。
【選択図】図6

Description

本発明は、室内の空気の冷暖房をはじめとする空調動作を行う空調システムの技術分野に属するものである。
従来、室内の空気の冷暖房をはじめとする空調動作を行う空調システムは、冷媒を圧縮する圧縮機を備えるとともに、所謂室内機に搭載される室内熱交換器と、所謂室外機に搭載される室外熱交換器とを有して構成されており、前記室外熱交換器及び室内交換器を、前記圧縮機により圧縮された冷媒を凝縮する凝縮器又は凝縮された冷媒を蒸発させる蒸発器として機能させることで、冷房運転又は暖房運転を実施する。
ところで、近年、この種の空調システムでは、インバータ回路を用いて圧縮機の動作を制御する技術が一般化しつつあり、また、その制御方法として、次のような方法が広く採用されている。
すなわち、例えば室内温度と目標温度との温度差が所定範囲より大きい状態などのように空調負荷が大きいときには、前記圧縮機を比較的大きな一定の周波数で駆動する。また、前記温度差が前記所定範囲内になる、つまり空調負荷が小さくなると、図8に示すように、運転動作と休止動作とを繰り返す。具体的には、前記温度差が前記所定範囲内になると駆動信号を圧縮機に出力せずに休止し、該休止によって室内温度と目標温度との温度差が前記所定範囲を超えると再び前記周波数で圧縮機を駆動させて運転動作を行い、該運転動作によって再び前記温度差が前記所定範囲内になると再度休止するという動作が繰り返し行われる。なお、運転動作期間中の周波数を1つの周波数に固定するのではなく、図8の破線で示すように、周波数を段階的に低下させる場合もある。
一方、下記特許文献1には、「優先順位の低い稼働中の電気機器を電力消費量の総和が設定上限以下に低下するまで順番にオフし、これにより配線系統全体の電気機器の稼動停止を防止する(第1頁右欄第14行目から第2ページ左欄第2行目)」と記載されている。
また、下記特許文献2には、「空気調和機の合計消費電力が合計目標電力以下となるように制御優先度に従って所定時間毎に空気調和機の発停あるいは能力制御を行う([0005])」,「電力入力手段4により入力された複数台の空気調和機2毎の定格消費電力と圧縮機と送風機それぞれの運転時間に応じた消費電力の合計を消費電力演算手段7により演算し、目標電力入力手段5により入力された目標電力以下になるように優先度判定手段6で吸い込み温度の順に決定した制御優先度に応じて電力調整手段8により複数台の空気調和機2を所定時間毎に順次発停あるいは能力制御する([0015])」と記載されている。
特許第2988998号公報 特開2006−78045号公報
空調対象の空間が比較的大きい場合や室内温度と目標温度との温度差が比較的大きい場合など空調負荷が大きくなる状況が一時的に生じ得るような施設に空調システムを設置する場合、想定され得る最大の空調負荷を考慮して空調能力が大きな空調システムが選定されるのが一般的である。
ここで、運転と休止とを繰り返す前述の制御にあっては、休止状態から運転状態への切換時に大きな電力を要し、特に前述のような大きい空調能力を有する空調システムにおいて、運転と休止とを繰り返す制御を採用すると、休止から運転への切換時における電力消費量が極めて大きく、エネルギー効率の点から好ましいものではなかった。なお、この点を考慮した技術は前記特許文献1,2に開示されていない。
本発明は、上述した問題点を解決するためになされたものであり、空調システムにおけるエネルギー効率を向上させる技術を提供することを目的とする。
請求項1に記載の発明は、冷媒を圧縮する圧縮機と、前記圧縮機を駆動する第1のモータと、前記圧縮機により圧縮された冷媒を凝縮する凝縮器と、前記凝縮器により凝縮された冷媒を蒸発させる蒸発器と、前記凝縮器及び蒸発器の動作により生成された空気を室内に送出する送風部と、前記送風部を駆動する第2のモータと、前記第1のモータ及び第2のモータの少なくとも一方に交流電力を出力するインバータ回路部と、空調対象空間の空調負荷が予め定められた負荷を基準とする一定範囲外にあるとき、予め定められた第1の周波数を有する交流電力を前記インバータ回路部から出力させる第1の駆動モードと、前記空調負荷が前記一定範囲内のとき、前記第1の周波数より小さい一定の第2の周波数を有する交流電力を前記インバータ回路部から出力させる第2の駆動モードとを有する駆動制御部とを備える空調システムである。
この発明によれば、前記第2の駆動モードにおいて前記インバータ回路部から出力される交流電力を、一定の第2の周波数を有する交流電力としたので、前記第2の駆動モードにおいて運転と休止とを繰り返す従来技術のように、大きな電力を要する、休止状態から運転状態への切換が行われない。
本発明では、運転と休止とを繰り返す従来技術における休止期間にも前記予め定められた周波数の交流電力を出力するが、この分の電力を差し引いても、従来技術のように大きな電力を要する休止から運転への切換えを行わないことで、前記従来技術に比してエネルギー効率を高めることができる。
なお、空調負荷とは、空調対象空間の空気を目標温度に設定するために当該空調システムにおいて要する熱量をいう。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の空調システムにおいて、商用電源から前記第1又は第2のモータを含む当該空調システムの予め定められた各部に供給される電流の総和を繰り返し検出する電流検出部と、前記第1の駆動モード時に前記商用電源から前記各部に供給される電流の総和についての制限値を複数種類記憶する制限値記憶部とを備え、前記駆動制御部は、前記第1の駆動モードにおいて、前記電流検出部により検出された電流が、前記制限値記憶部に記憶された複数の制限値の中から選択された制限値を超えないように、前記交流電力の周波数を変更するものである。
請求項3に記載の発明は、冷媒を圧縮する圧縮機と、前記圧縮機を駆動する第1のモータと、前記圧縮機により圧縮された冷媒を凝縮する凝縮器と、前記凝縮器により凝縮された冷媒を蒸発させる蒸発器と、前記凝縮器及び蒸発器の動作により生成された空気を室内に送出する送風部と、前記送風部を駆動する第2のモータと、前記第1のモータ及び第2のモータの少なくとも一方に交流電力を出力するインバータ回路部と、空調対象空間の空調負荷について予め定められた負荷に対する第1又は第2のモータの駆動力を得るための予め定められた周波数を有する交流電力を前記インバータ回路部から出力させる第1の駆動モードと、前記駆動力より小さい駆動力を得るための周波数を有する交流電力を前記インバータ回路部から出力させる第2の駆動モードとを有する駆動制御部と、商用電源から前記モータを含む当該空調システムの予め定められた各部に供給される電流の総和を繰り返し検出する電流検出部と、前記第1の駆動モード時に前記商用電源から前記各部に供給される電流の総和についての制限値を複数種類記憶する制限値記憶部とを備え、前記駆動制御部は、前記第1の駆動モードにおいて、前記電流検出部により検出された電流が、前記制限値記憶部に記憶された複数の制限値の中から選択された制限値を超えないように、前記交流電力の周波数を変更する空調システムである。
前記電流の制限値の大小は、当該空調システムの空調能力の大小を決定する。よって、請求項2,3に記載の発明によれば、前記電流についての制限値を複数設け、前記第1の駆動モードにおいて、前記電流検出部により検出された電流が、前記制限値記憶部に記憶された複数の制限値の中から選択された制限値を超えないように前記交流電力の周波数を変更するようにしたので、前記第1の駆動モードにおいて複数の空調能力を設けることができる。
請求項4に記載の発明は、請求項2又は3に記載の空調システムにおいて、前記電流の制限値を前記制限値記憶部に記憶された複数の制限値の中から択一的に選択する入力を行うための電流制限値入力選択部を備え、前記駆動制御部は、前記第1の駆動モードにおいて、前記電流検出部により検出された電流が、前記電流制限値入力選択部により選択された制限値を超えないように、前記交流電力の周波数を変更するものである。
この発明によれば、前記電流制限値入力選択部により、前記電流の制限値を前記制限値記憶部に記憶された複数の制限値の中から択一的に選択することができる。その結果、ユーザは、前記電流制限値入力選択部によって前記第1の駆動モードにおける当該空調システムの空調能力を選択することができる。
請求項5に記載の発明は、請求項2に記載の空調システムにおいて、環境を検出する環境検出部を備え、前記駆動制御部は、前記第1の駆動モードにおいて、前記制限値記憶部に記憶された複数の制限値の中から前記環境検出部により検出された環境に基づいて制限値を選択し、前記電流検出部により検出された電流がその選択した制限値を超えないように、前記交流電力の周波数を変更するものである。
この発明によれば、前記制限値記憶部に記憶された複数の制限値の中から環境に応じた制限値が自動的に選択される。これにより、自動的に環境に相応しい空調能力で空調システムを動作させることができる。
請求項6に記載の発明は、請求項5に記載の空調システムにおいて、前記環境検出部は、外気の温度を検出するものであり、前記駆動制御部は、前記第1の駆動モードにおいて、前記制限値記憶部に記憶された複数の制限値の中から前記環境検出部により検出された温度に基づいて制限値を選択し、前記電流検出部により検出された電流がその選択した制限値を超えないように、前記交流電力の周波数を変更するものである。
この発明によれば、前記制限値記憶部に記憶された複数の制限値の中から外気温度に応じた制限値が自動的に選択される。
請求項7に記載の発明は、請求項5に記載の空調システムにおいて、前記環境検出部は、室内の空気の温度を検出するものであり、前記駆動制御部は、前記第1の駆動モードにおいて、前記制限値記憶部に記憶された複数の制限値の中から、前記環境検出部により検出された室内空気の温度と目標温度との差に基づいて制限値を選択し、前記電流検出部により検出された電流がその選択した制限値を超えないように、前記交流電力の周波数を変更するものである。
この発明によれば、前記制限値記憶部に記憶された複数の制限値の中から、室内空気の温度と目標温度との差に応じた制限値が自動的に選択される。
請求項8に記載の発明は、請求項1ないし7のいずれかに記載の空調システムにおいて、前記第1の駆動モードは、前記空調負荷が前記一定範囲より大きいときに、前記予め定められた周波数より高い周波数の交流電力を出力する駆動モードであり、前記制限値記憶部は、前記第2の駆動モード時に設定される制限値より大きい制限値を記憶するものである。
この発明によれば、第1の駆動モード時における空調能力として、前記第2の駆動モード時より大きな複数の空調能力が設けられ、これらの空調能力の中から手動又は自動で空調能力を設定する構成を実現することができる。
請求項9に記載の発明は、請求項2又は3に記載の空調システムにおいて、前記駆動制御部は、前記第1の駆動モードにおいて、前記制限値記憶部に記憶された複数の制限値の中から、当該空調システムの状態に応じた制限値を選択し、前記電流検出部により検出された電流がその選択した制限値を超えないように前記交流電力の周波数を変更する。
この発明によれば、前記制限値記憶部に記憶された複数の制限値の中から空調システムの状態に応じた制限値が自動的に選択される。これにより、自動的に空調システムの現在の状態に相応しい空調能力で空調システムを動作させることができる。
請求項10に記載の発明は、請求項9に記載の空調システムにおいて、前記状態は、当該空調システムの主電源がオンされてから予め定められた時間が経過するまでの起動状態であり、前記駆動制御部は、前記起動状態のときには、前記制限値記憶部に記憶された複数の制限値の中から、前記第2の駆動モード時に設定される制限値より大きな制限値を選択し、前記電流検出部により検出された電流がその選択した制限値を超えないように前記交流電力の周波数を変更するものである。
この発明によれば、前記起動状態のとき、前記制限値記憶部に記憶された複数の制限値の中から、前記第2の駆動モード時に設定される制限値より大きな制限値が自動的に選択される。これにより、空調システムの空調能力を第2の駆動モードより大きくすべき起動状態のときに、前記空調能力を第2の駆動モードより自動的に大きくする構成を実現することができる。
請求項11に記載の発明は、請求項9に記載の空調システムにおいて、前記状態は、当該空調システムがデフロスト運転を実施している状態であり、前記駆動制御部は、前記デフロスト運転実施状態のときには、前記制限値記憶部に記憶された複数の制限値の中から、前記第2の駆動モード時に設定される制限値より大きな制限値を選択し、前記電流検出部により検出された電流がその選択した制限値を超えないように前記交流電力の周波数を変更するものである。
この発明によれば、前記デフロスト運転実施状態のとき、前記制限値記憶部に記憶された複数の制限値の中から、前記第2の駆動モード時に設定される制限値より大きな制限値が自動的に選択される。これにより、空調システムの空調能力を第2の駆動モードより大きくすべきデフロスト運転実施状態のときに、前記空調能力を第2の駆動モードより自動的に大きくする構成を実現することができる。
請求項12に記載の発明は、請求項9に記載の空調システムにおいて、前記圧縮機から吐出される冷媒が通る吐出管の加熱度を検出する加熱度検出部を備え、前記状態は、前記加熱度検出部により検出される加熱度が予め定められた値より小さい状態であり、前記駆動制御部は、前記加熱度が予め定められた値より小さい状態のときには、前記制限値記憶部に記憶された複数の制限値の中から、前記第2の駆動モード時に設定される制限値より大きな制限値を選択し、前記電流検出部により検出された電流がその選択した制限値を超えないように前記交流電力の周波数を変更するものである。
この発明によれば、前記加熱度が予め定められた値より小さい状態のとき、前記制限値記憶部に記憶された複数の制限値の中から、前記第2の駆動モード時に設定される制限値より大きな制限値が自動的に選択される。これにより、空調システムの空調能力を第2の駆動モードより大きくすべき加熱度が予め定められた値より小さい状態のときに、前記空調能力を第2の駆動モードより自動的に大きくする構成を実現することができる。
請求項13に記載の発明は、請求項1ないし12のいずれかに記載の空調システムにおいて、前記インバータ回路部は、前記圧縮機を駆動する前記第1のモータに交流電力を出力するものである。
この発明によれば、前記圧縮機を駆動する前記第1のモータの動作を制御することで、第1の駆動モードにおける空調能力を複数設定することができる。
請求項14に記載の発明は、請求項1ないし12のいずれかに記載の空調システムにおいて、前記インバータ回路部は、前記送風部を駆動する前記第2のモータに交流電力を出力するものである。
この発明によれば、前記送風部を駆動する前記第2のモータの動作を制御することで、第1の駆動モードにおける空調能力を複数設定することができる。
本発明によれば、前記第2の駆動モードにおいて前記インバータ回路部から出力される交流電力を、一定の第2の周波数を有する交流電力としたので、運転と休止とを繰り返す従来技術に比してエネルギー効率を高めることができる。
以下、図面を参照しながら本発明に係る空調システムの実施形態について説明する。図1は、空調システムの第1の実施形態の構成を示す図である。
図1に示すように、空調システム1は、室内の天井面や壁面などに取り付けられる室内機2と、室外の適所に設置される室外機3とを備えて構成されており、室内機2と室外機3とは、配管部4により接続されている。室内機2、室外機3及び配管部4は、環状の冷媒回路を構成し、この冷媒回路に冷媒を循環させることにより室内の空気を冷房又は暖房する。
室内機2には、複数回折り返されてなる伝熱管及び該伝熱管が挿通される複数のフィンを備えて構成され、接触する空気との間で熱交換を行う室内熱交換器5と、室内の空気を室内機2の内部に導入する(吸い込む)とともに前記室内熱交換器5との間で熱交換を行った後の空気を室内に放出する室内ファン6(前記送風部の一例)と、前記室内ファン6を回転駆動する室内ファンモータ7とを有する。
室外機3は、冷媒を圧縮する圧縮機8と、前記圧縮機8の吐出側に接続される切換弁9と、前記圧縮機8の吸入側に接続されるアキュムレータ10と、前記切換弁9に接続された室外熱交換器11と、室外熱交換器11に接続された電動弁12と、室外熱交換器11による熱交換後の空気を外部に排出するための室外ファン13とを有する。
電動弁12は、フィルタ14及び液閉鎖弁15を有する配管17に接続されており、該配管17を介して室内機2の室内熱交換器5の一端と接続されている。また、切換弁9は、ガス閉鎖弁28を有する配管18に接続されており、この配管18を介して室内機2の室内熱交換器5の他端と接続されている。前記配管17,18は、冷媒が流れる配管であり、前記配管部4を構成する。室外ファン13は、室外ファンモータ19によって回転駆動される。
このような構成を有する空調システム1においては、冷房運転時、圧縮機8から吐出された冷媒が室外熱交換器11に供給され、該室外熱交換器11において前記冷媒の凝縮が行われた後、電動弁12,フィルタ14、液閉鎖弁15及び配管17を介して室内熱交換器5に供給され、該室内熱交換器5において冷媒の蒸発が行われる。この動作により、室内熱交換器5で冷気が生成され、前記室内ファン6によって冷気が室内に放出される。なお、この冷房運転時においては、室内熱交換器5は前記蒸発器として機能し、室外熱交換器11は前記凝縮器として機能する。
一方、暖房運転時、圧縮機8から吐出された冷媒が配管18を介して室内熱交換器5に供給され、該室内熱交換器5において前記冷媒の凝縮が行われた後、電動弁12,フィルタ14、液閉鎖弁15及び配管17を介して室外熱交換器11に供給され、室外熱交換器11において冷媒の蒸発が行われる。この動作により、室内熱交換器5で暖気が生成され、前記室内ファン6によって暖気が室内に放出される。なお、この暖房運転時においては、室内熱交換器5は前記凝縮器として機能し、室外熱交換器11は前記蒸発器として機能する。
図2は、空調システム1の構成を示すブロック図である。なお、図1に示す構成と同一の構成については同一の番号を付し、その説明を省略する。
図2に示すように、空調システム1は、圧縮機8と、圧縮機駆動部20と、室内ファン6と、室内ファン駆動部21と、室外ファン13と、室外ファン駆動部22と、入力操作部23と、制御部24とを備えて構成されている。
圧縮機駆動部20は、圧縮機8を駆動するモータ(前記第1のモータに相当)25と、該圧縮機モータ25を駆動させるための駆動信号を生成する圧縮機用モータ駆動回路部26とを備えて構成されており、圧縮機用モータ駆動回路部26は、詳細には図3に示すような構成を有する。
図3に示すように、圧縮機用モータ駆動回路部26は、コンバータ回路27と、インバータ回路28(前記インバータ回路部の構成要素)とを備えている。コンバータ回路27は、電力会社の商用電源である交流電源E1からの交流電圧を直流電圧に変換するものであり、整流回路29、昇圧チョッパ30、平滑回路31及び抵抗R1,R2,R3を備えている。
整流回路29は、例えばダイオードブリッジから構成され、交流電源E1から出力される交流電圧を全波整流する。昇圧チョッパ30は、インバータ回路28に出力する直流電圧を所定レベルに昇圧するものであり、コイルL1、ダイオードD1、スイッチング素子Q1及びダイオードD2を備えている。昇圧チョッパ30は、制御部24から出力されるPWM信号を受けてスイッチング素子Q1がオン・オフし、スイッチング素子Q1がオンの間にコイルL1内に蓄積された電磁エネルギーを、スイッチング素子Q1がオフの間に放出することで、インバータ回路28に所定レベルの直流電圧を出力する。
スイッチング素子Q1として、npn型のバイポーラトランジスタが採用され、コレクタがコイルL1とダイオードD1との接続点に接続され、ベースが制御部24に接続され、エミッタがグラウンドに接続されている。ダイオードD1は、アノードがコイルL1に接続され、カソードが抵抗R1に接続されている。ダイオードD2は、アノードがスイッチング素子Q1のエミッタに接続され、カソードがスイッチング素子Q1のコレクタに接続されている。平滑回路31は、コンデンサC1を備えて構成され、昇圧チョッパ30から出力された電圧を平滑化する。
抵抗R1は、一端がダイオードD1のカソードに接続され、他端が抵抗R2に接続されている。抵抗R2は、一端が抵抗R1に接続され、他端がグラウンドに接続されている。抵抗R3は、圧縮機モータ25を駆動するための電流をモニタするために、平滑回路31とインバータ回路28との間であって接地側の線路上に接続されており、一端が制御部24に接続されている。
インバータ回路28は、スイッチング素子Q2,Q3及びダイオードD3,D4等を備えて構成され、制御部24の制御の下、コンバータ回路27から出力された直流電圧を所定レベルの振幅及び周波数を有する交流電圧に変換して、圧縮機モータ25を駆動させるものである。
スイッチング素子Q2は、npn型のバイポーラトランジスタから構成され、ベースが制御部24に接続され、エミッタがスイッチング素子Q3のコレクタに接続され、コレクタがコンデンサC1と接続されている。スイッチング素子Q3は、npn型のバイポーラトランジスタから構成され、ベースが制御部24に接続され、エミッタがグラウンドに接続されている。ダイオードD3はアノードがスイッチング素子Q2のエミッタに接続され、カソードがスイッチング素子Q2のコレクタに接続されている。ダイオードD4は、アノードがスイッチング素子Q3のエミッタに接続され、カソードがスイッチング素子Q3のコレクタに接続されている。圧縮機モータ25は、例えばブラシレスモータから構成され、インバータ回路28から出力される交流電圧によって動作し、圧縮機8を駆動する。前記スイッチング素子Q1〜Q3には、圧縮機モータ25の回転速度が所定速度となるように、制御部24からPWM信号が出力される。
このような構成においては、スイッチング素子Q2,Q3の駆動周波数を高くすることにより圧縮機モータ25に供給される電流が増大し、圧縮機8による冷媒の圧縮動作が強大となる。
図2に戻り、室内ファン駆動部21は、室内ファン6を駆動するモータ7(前記第2のモータに相当)と、該モータ7を駆動させるための駆動信号を生成する室内ファン用モータ駆動回路部33とを備えて構成されている。室外ファン駆動部22は、室外ファン13を駆動するモータ19と、該モータ19を駆動させるための駆動信号を生成する室外ファン用モータ駆動回路部35とを備えて構成されている。なお、前記室内ファン用モータ駆動回路部33及び室外ファン用モータ駆動回路部35の構成は、前記圧縮機用モータ駆動回路部26と同様の構成を有するので、その説明を省略する。
入力操作部23は、詳細には説明しないが、当該空調システム1の動作を制御する図略のリモコンに設置された各種ボタンやスイッチを含むものである。特に本実施形態の入力操作部23には、後述するようにロータリースイッチ36(前記電流制限値入力選択部の一例)が備えられている。
制御部24は、図略のCPU(Central Processing Unit:中央演算処理部)に、そのCPUの動作を規定するプログラムを格納するROM(Read Only Memory)やデータを一時的に保管する機能や作業領域としての機能を有するRAM(Random Access Memory)等を備えて構成されており、当該空調システム1の全体制御を司る。
ところで、本実施形態の空調システム1においては、或る温度を目標温度として空調動作を行う場合に、各時点の空調負荷に応じて圧縮機8の動作を制御するが、エネルギー効率の向上を図るべく、更に次のような制御方法によって圧縮機8を駆動する点に特徴を有している。
すなわち、例えば室内空間が比較的大きい場合や室内の空気の温度と目標温度との温度差が比較的大きい場合など空調負荷が大きい場合には、比較的大きな駆動周波数で圧縮機8の圧縮機モータ25を駆動する点は従来技術と略同様である一方、空調負荷が小さいとき(空調負荷が予め定められた負荷を基準とする一定範囲内にあるときに相当)には、空調負荷が大きい場合の駆動周波数より小さい駆動周波数で圧縮機モータ25を駆動し、その駆動周波数は一定の駆動周波数である点が、運転と休止とを繰り返す従来技術と相違する。なお、空調負荷が大きい場合の駆動モードは、前記第1の駆動モードの一例であり、空調負荷が小さいときの駆動モードは、前記第2の駆動モードに相当する。
また、空調負荷が大きい場合の当該空調システム1の空調能力につき、可能な限り早く部屋の空気を冷やしたいとかそれほど早く冷やさなくてもよい等のようにユーザごとに要求する空調能力が異なったり、冷暖房対象の室内の広さに応じて異なったりする。そこで、本空調システム1においては、この点を考慮して、空調負荷が大きい場合の空調能力について複数の能力レベルが設定されており、この冷暖房の能力レベルを後述するロータリースイッチ36を用いて手動で設定できるようにした点が従来技術と相違する。
さらにここで、本実施形態では、室外機3に供給される電流(室外機3内の各部に供給される電流の総和)の上限値が、空調負荷が大きい場合における当該空調システム1の最大能力を決定するパラメータであることに着目して、前記上限値を複数設定することで複数の能力レベルを設けるようにしている。
以上のような構成を実現するべく、図2に示すように、本空調システム1は、ロータリースイッチ36を備え、また、制御部24は、テーブル記憶部37(前記制限値記憶部の一例)と、電流検出部38と、駆動制御部39とを機能的に有する。
図4は、ロータリースイッチ36の外観を示す図である。ロータリースイッチ36は、空調負荷が大きい場合の空調能力に係る能力レベルを手動で設定するためのものであり、図4に示す形態では、前記能力レベルが最大の「強」と、能力レベルが最小の「標準」と、それらの中間の能力レベルである「中」との3つの能力レベルが選択対象として構成されたスイッチとされている。なお、能力レベルの数は、3つに限られるものではない。
ロータリースイッチ36は、本実施形態では、リモコンとは別体化されており、ケース40と、該ケース40の一側面に設置された回転ダイヤル41とを備える。回転ダイヤル41は、前記一側面の法線Oを回転中心として矢印Qの方向に回転可能に構成されている。前記ケース40の一側面のうち、回転ダイヤル41の先端が対向し得る所定範囲内には、「強」、「中」、「標準」の各能力レベルの名称が略等間隔で表記されている。
図示していないが、ケース40の内部適所には、複数の固定接点と、前記回転ダイヤル41の回転動作に連動する可動接点とを有する。前記各固定接点の設置位置は、前記各能力レベルの名称表記位置と対応付けられている一方、可動接点は、回転ダイヤル41の前記先端と連動し、前記各能力レベルの名称表記位置と回転ダイヤル41の先端とが対向するとき、可動接点と固定接点とが接触する。ロータリースイッチ36は、可動接点と固定接点とが接触したときに、可動接点と接触した固定接点の種類に応じた出力信号を後述する制御部24に出力する。
テーブル記憶部37は、図5に示すように、ロータリースイッチ36によって設定される、空調負荷が大きい場合の当該空調システム1の能力レベル「強」、「中」、「標準」と、室外機3に供給される電流についての上限値(以下、電流上限値という)との対応関係を示す電流上限値テーブルを記憶するものである。
なお、図5は、前記能力レベル「強」には電流上限値Iが対応付けられ、前記能力レベル「中」には電流上限値I(<I)対応付けられ、前記能力レベル「標準」には電流上限値I(<I)が対応付けられた電流上限値テーブルを示している。また、空調負荷が小さい時にも別途電流制限値が設定されているが、前記各電流上限値I〜Iは、室内の空気の温度が目標温度と略同等となっている時の電流制限値の1.2倍以上とするのが好ましい。
電流検出部38は、室外機3に供給される電流を繰り返し(本実施形態では一定周期で)検出するものである。
駆動制御部39は、圧縮機モータ25に印加する出力信号の周波数(以下、駆動周波数という)を変更することにより、圧縮機モータ25に供給される電流(圧縮機モータ25の駆動)を制御するものであり、特に、本実施形態では、前述したように、空調負荷が小さい時に一定の駆動周波数で圧縮機モータ25を駆動する点、及び、前記ロータリースイッチ36によって設定された能力レベルに対応する電流上限値を超えないように圧縮機モータ25の駆動周波数を制御する点に特徴を有する。
駆動制御部39の動作を具体的に説明する。図6は、圧縮機モータ25の駆動周波数の経時変化を示すグラフである。なお、当該空調システム1がオンになる前に、前記ロータリースイッチ36によって例えば「強」の能力レベルが予め選択されているものとし、また、当該空調システム1の運転開始当初における空調負荷は大きいものとする。
この状態の下、時刻T1で当該空調システム1がオンされると、駆動制御部39は、前記テーブル記憶部37内の電流上限値テーブルを参照し、前記ロータリースイッチ36により設定されている能力レベル(ここでは「強」の能力レベル)に対応する電流上限値Iを導出する。そして、図6の矢印Aで示すように、駆動制御部39は、圧縮機モータ25の駆動周波数を上昇させていく。これにより、圧縮機モータ25に供給される電流、延いては室外機3に供給される電流が増大していく。
ここで、駆動制御部39は、電流検出部38により検出される電流が、前記「強」の能力レベルに対応する電流上限値Iを超えないように圧縮機モータ25の駆動周波数を制御する。すなわち、駆動制御部39は、電流検出部38により検出される電流Iが前記電流上限値Iを瞬間的に超えると、圧縮機モータ25の駆動周波数を微小量低下させることで、圧縮機モータ25に供給される電流、延いては室外機3に供給される電流を低減させて前記電流上限値I以下にするという微調整を実施する。なお、このように圧縮機モータ25の駆動周波数は微調整されるが、図6の矢印Bで示すように、略一定の駆動周波数fで駆動される。
その後、次第に室内の空気の温度が目標温度に近づき空調負荷が小さくなっていくと、圧縮機8に要求される能力が小さくなるため、図6の矢印Cで示すように、駆動制御部39は、空調負荷の減少に伴って圧縮機モータ25の駆動周波数を、予め定められた駆動周波数fまで低下させていく。
そして、空調負荷が最小となると、図6の矢印Dで示すように、駆動制御部39は、一定の駆動周波数fで圧縮機モータ25を駆動する。
このように、本実施形態では、空調負荷が小さい場合には、一定の駆動周波数fで圧縮機モータ25を駆動するようにしたので、運転と休止とを繰り返す従来技術に比してエネルギー効率を高めることができる。すなわち、本実施形態では、運転と休止とを繰り返す従来技術における前記休止期間にも駆動周波数fで圧縮機モータ25を駆動するが、この駆動に要する電力を考慮しても、従来技術のように特に大きな電力を要する休止から運転への切換えを行わないことで、前記従来技術に比してエネルギー効率を高めることができる。
また、空調負荷が比較的大きい場合における室外機3への供給電流の上限値を複数設定し、ロータリースイッチ36によって所望の電流上限値を手動で設定可能に構成したので、室内の空気を冷やしたり暖めたりする早さ(前記空気を所望の温度まで冷やしたり暖めたりするのに要する時間)をユーザが選択することができる。
なお、本件は、前記実施形態に代えて、又は前記実施形態に加えて次のような変形形態も採用可能である。
[1]当該空調システム1内に供給される電流の上限値を手動設定するための操作部として、前記第1の実施形態ではロータリースイッチ36を設けたが、これに限らず、リモコンにボタンやスイッチの形態を成して設置するようにしてもよい。また、前記電流上限値を手動設定するための操作部を前記リモコンと別体化した場合に、外観上、該操作部が室内機2に配線で接続される構成でもよいし、室外機3に配線で接続される構成でもよい。更に、1つのロータリースイッチ36で複数の室外機3についての電流制限値を一括して変更できるように構成してもよい。
[2]前記第1の実施形態では、空調負荷が大きい場合の空調能力について複数の能力レベルを設定したが、空調負荷が最小となったときの空調負荷に対応する空調能力よりも更に小さい空調能力について複数の能力レベルを設定してもよい。
[3]前記第1の実施形態では、当該空調システム1内に供給される電流の上限値をロータリースイッチ36によってユーザが設定するように構成したが、この形態に限らず、空調システム1が、環境に基づいて前記電流上限値を自動的に設定するように構成してもよい。
図7は、空調システム1の環境に基づいて電流上限値を自動的に設定する構成を示す図である。図7に示す実施形態は、空調システム1の環境を検出する環境検出部42が搭載されている点が前記第1の実施形態と相違し、それ以外の点については、前記第1の実施形態と略同様である。
環境検出部42は、制御部24と電気的に接続されており、検出した環境を示す環境情報を制御部24に出力する。制御部24は、この環境情報に基づき、電流の上限値を設定する。
環境検出部42として、外気温を検出する外気温センサが想定される。この場合、例えば外気温が比較的高い場合に冷房運転を実施するときには、少なくとも運転当初は空調負荷が比較的大きくなることが予想される。したがって、駆動制御部39は、冷房運転を実施する場合において環境検出部42の検出温度が予め定められた閾値より高いときには、前記電流上限値が、空調負荷が小さい時より大きくなるように設定する。
また、外気温が比較的低い場合に暖房運転を実施するときにも、少なくとも運転当初は空調負荷が比較的大きくなることが予想される。したがって、駆動制御部39は、暖房運転を実施する場合において環境検出部42の検出温度が予め定められた閾値より低いときには、前記電流上限値が、空調負荷が小さい時より大きくなるように設定する。
前記環境検出部42の他の例としては、室内機2が吸い込む空気(室内の空気の一例)の温度を検出する吸い込み空気温度センサが想定される。この場合、室内機2が吸い込む空気の温度と目標温度との温度差が比較的大きいときには、少なくとも運転当初は空調負荷が比較的大きくなることが予想される。したがって、駆動制御部39は、環境検出部42(吸い込み空気温度センサ)の検出温度と目標温度との温度差が予め定められた閾値より大きいときには、空調負荷が小さい時より大きくなるように設定する。
なお、図7では、環境検出部42とロータリースイッチ36との両方が空調システム1に搭載され、空調負荷が大きい時の能力レベルが手動でも自動でも設定可能とされた例を示しているが、本件は、環境検出部42のみが空調システム1に搭載される形態も含まれる。
[4]前記変形形態[3]のように、空調システム1の環境に基づいて前記電流上限値を自動的に設定する構成の他、空調システム1の状態に基づいて前記電流上限値を自動的に設定する構成も想定される。
例えば、図3に示すように、空調システム1が、圧縮機8により圧縮された冷媒が通る吐出管43の加熱度を検出する加熱度センサ44を有しているとき、駆動制御部39は、該加熱度センサ44により検出された加熱度が予め定められた値より小さくなったときには、前記電流上限値が、空調負荷が小さい時より大きくなるように設定することが想定される。
また、これとは別に、デフロスト(室内機2の内部に付着した霜を除去する動作)の実行時に、前記電流上限値が、空調負荷が小さい時より大きくなるように設定するように構成してもよく、これにより、デフロストの実施時間を短縮化することができる。
また、小さい風量が設定されているときは、室内機2の出口の過熱度が、空調負荷が小さいときよりも低くなるように、前記電流上限値を空調負荷が小さい時より小さくなるように設定するとよい。
[5]前記第1の実施形態では、圧縮機8を駆動する圧縮機モータ25の駆動周波数を、室外機3に供給される電流を制御する制御パラメータとし、該電流についての上限値を複数設定することによって、空調負荷が大きいときの当該空調システム1の空調能力を複数設けるようにしたが、空調システム1の空調能力は、圧縮機8の圧縮能力だけでなく、室内ファン6の送風能力によっても変化する。すなわち、空調負荷が大きいときにも小さいときにも同一温度の空気を室内に供給するものとした場合であっても、その空気の送風強度が大きいほど、該室内の空気の温度を早く目標温度に設定することができる。
このことから、室内ファン6を駆動するモータ7の駆動周波数を、室外機3に供給される電流を制御する制御パラメータとし、該電流についての上限値を複数設定することによって、空調負荷が大きいときの当該空調システム1の空調能力について複数の能力レベルを設け、前記第1の実施形態の制御方法(図6に示す制御方法)と同様の方法によって、室内ファン6を駆動するモータ7の駆動を制御するようにしてもよい。
なお、圧縮機8を駆動する圧縮機モータ25の駆動周波数を制御することで、空調システム1の空調能力を制御する前記第1の実施形態と、室内ファン6を駆動するモータ7の駆動周波数を制御することで、空調システム1の空調能力を制御する本変形形態とを比較した場合、一方は他方に対して次のような利点がある。
すなわち、空調後の空気の吹出口近傍にユーザがいる場合、本変形形態のように空気の送風能力を高めると、比較的強い風が直接ユーザに当たる可能性が高くなり、快適性の低下が懸念される。これに対し、前記第1の実施形態では、送風能力は変わらないため、前述のような懸念が生じることがほとんどない。
一方、室内にいるユーザと室内機2とが比較的離間している場合、前記第1の実施形態のように圧縮機8の圧縮能力を高めたとしても、空調後の空気が、前記ユーザがいる場所まで行き渡りにくい。これに対し、前記本変形形態では、空気の送風能力を高めるため、室内機2から比較的離間しているユーザがいる場所まで空調後の空気が行き渡り易くなる。
以上の点を考慮すると、前記第1の実施形態は、空調システム1が比較的小さい空間の空気を空調対象とする場合に好適であり、逆に、本変形形態は、空調システム1が比較的大きい空間の空気を空調対象とする場合に好適である。
空調システムの第1の実施形態の構成を示す図である。 空調システムの構成を示すブロック図である。 圧縮機用モータ駆動回路部の回路構成を示す図である。 ロータリースイッチの外観を示す図である。 電流上限値テーブルを示す図である。 モータの駆動周波数の経時変化を示すグラフである。 空調システムの構成の変形形態を示すブロック図である。 従来技術の説明図である。
符号の説明
1 空調システム
2 室内機
3 室外機
6 室内ファン
7 室内ファンモータ
8 圧縮機
13 室外ファン
19 室外ファンモータ
20 圧縮機駆動部
21 室内ファン駆動部
22 室外ファン駆動部
23 入力操作部
24 制御部
25 圧縮機モータ
26 圧縮機用モータ駆動回路部
28 インバータ回路
33 室内ファン用モータ駆動回路部
35 室外ファン用モータ駆動回路部
36 ロータリースイッチ
37 テーブル記憶部
38 電流検出部
39 駆動制御部
42 環境検出部
44 加熱度センサ

Claims (14)

  1. 冷媒を圧縮する圧縮機と、
    前記圧縮機を駆動する第1のモータと、
    前記圧縮機により圧縮された冷媒を凝縮する凝縮器と、
    前記凝縮器により凝縮された冷媒を蒸発させる蒸発器と、
    前記凝縮器及び蒸発器の動作により生成された空気を室内に送出する送風部と、
    前記送風部を駆動する第2のモータと、
    前記第1のモータ及び第2のモータの少なくとも一方に交流電力を出力するインバータ回路部と、
    空調対象空間の空調負荷が予め定められた負荷を基準とする一定範囲外にあるとき、予め定められた第1の周波数を有する交流電力を前記インバータ回路部から出力させる第1の駆動モードと、前記空調負荷が前記一定範囲内のとき、前記第1の周波数より小さい一定の第2の周波数を有する交流電力を前記インバータ回路部から出力させる第2の駆動モードとを有する駆動制御部と
    を備える空調システム。
  2. 商用電源から前記第1又は第2のモータを含む当該空調システムの予め定められた各部に供給される電流の総和を繰り返し検出する電流検出部と、
    前記第1の駆動モード時に前記商用電源から前記各部に供給される電流の総和についての制限値を複数種類記憶する制限値記憶部とを備え、
    前記駆動制御部は、前記第1の駆動モードにおいて、前記電流検出部により検出された電流が、前記制限値記憶部に記憶された複数の制限値の中から選択された制限値を超えないように、前記交流電力の周波数を変更する請求項1に記載の空調システム。
  3. 冷媒を圧縮する圧縮機と、
    前記圧縮機を駆動する第1のモータと、
    前記圧縮機により圧縮された冷媒を凝縮する凝縮器と、
    前記凝縮器により凝縮された冷媒を蒸発させる蒸発器と、
    前記凝縮器及び蒸発器の動作により生成された空気を室内に送出する送風部と、
    前記送風部を駆動する第2のモータと、
    前記第1のモータ及び第2のモータの少なくとも一方に交流電力を出力するインバータ回路部と、
    空調対象空間の空調負荷について予め定められた負荷に対する第1又は第2のモータの駆動力を得るための予め定められた周波数を有する交流電力を前記インバータ回路部から出力させる第1の駆動モードと、前記駆動力より小さい駆動力を得るための周波数を有する交流電力を前記インバータ回路部から出力させる第2の駆動モードとを有する駆動制御部と、
    商用電源から前記モータを含む当該空調システムの予め定められた各部に供給される電流の総和を繰り返し検出する電流検出部と、
    前記第1の駆動モード時に前記商用電源から前記各部に供給される電流の総和についての制限値を複数種類記憶する制限値記憶部とを備え、
    前記駆動制御部は、前記第1の駆動モードにおいて、前記電流検出部により検出された電流が、前記制限値記憶部に記憶された複数の制限値の中から選択された制限値を超えないように、前記交流電力の周波数を変更する空調システム。
  4. 前記電流の制限値を前記制限値記憶部に記憶された複数の制限値の中から択一的に選択する入力を行うための電流制限値入力選択部を備え、
    前記駆動制御部は、前記第1の駆動モードにおいて、前記電流検出部により検出された電流が、前記電流制限値入力選択部により選択された制限値を超えないように、前記交流電力の周波数を変更する請求項2又は3に記載の空調システム。
  5. 環境を検出する環境検出部を備え、
    前記駆動制御部は、前記第1の駆動モードにおいて、前記制限値記憶部に記憶された複数の制限値の中から前記環境検出部により検出された環境に基づいて制限値を選択し、前記電流検出部により検出された電流がその選択した制限値を超えないように、前記交流電力の周波数を変更する請求項2に記載の空調システム。
  6. 前記環境検出部は、外気の温度を検出するものであり、
    前記駆動制御部は、前記第1の駆動モードにおいて、前記制限値記憶部に記憶された複数の制限値の中から前記環境検出部により検出された温度に基づいて制限値を選択し、前記電流検出部により検出された電流がその選択した制限値を超えないように、前記交流電力の周波数を変更する請求項5に記載の空調システム。
  7. 前記環境検出部は、室内の空気の温度を検出するものであり、
    前記駆動制御部は、前記第1の駆動モードにおいて、前記制限値記憶部に記憶された複数の制限値の中から、前記環境検出部により検出された室内空気の温度と目標温度との差に基づいて制限値を選択し、前記電流検出部により検出された電流がその選択した制限値を超えないように、前記交流電力の周波数を変更する請求項5に記載の空調システム。
  8. 前記第1の駆動モードは、前記空調負荷が前記一定範囲より大きいときに、前記予め定められた周波数より高い周波数の交流電力を出力する駆動モードであり、
    前記制限値記憶部は、前記第2の駆動モード時に設定される制限値より大きい制限値を記憶する請求項1ないし7のいずれかに記載の空調システム。
  9. 前記駆動制御部は、前記第1の駆動モードにおいて、前記制限値記憶部に記憶された複数の制限値の中から、当該空調システムの状態に応じた制限値を選択し、前記電流検出部により検出された電流がその選択した制限値を超えないように前記交流電力の周波数を変更する請求項2又は3に記載の空調システム。
  10. 前記状態は、当該空調システムの主電源がオンされてから予め定められた時間が経過するまでの起動状態であり、
    前記駆動制御部は、前記起動状態のときには、前記制限値記憶部に記憶された複数の制限値の中から、前記第2の駆動モード時に設定される制限値より大きな制限値を選択し、前記電流検出部により検出された電流がその選択した制限値を超えないように前記交流電力の周波数を変更する請求項9に記載の空調システム。
  11. 前記状態は、当該空調システムがデフロスト運転を実施している状態であり、
    前記駆動制御部は、前記デフロスト運転実施状態のときには、前記制限値記憶部に記憶された複数の制限値の中から、前記第2の駆動モード時に設定される制限値より大きな制限値を選択し、前記電流検出部により検出された電流がその選択した制限値を超えないように前記交流電力の周波数を変更する請求項9に記載の空調システム。
  12. 前記圧縮機から吐出される冷媒が通る吐出管の加熱度を検出する加熱度検出部を備え、
    前記状態は、前記加熱度検出部により検出される加熱度が予め定められた値より小さい状態であり、
    前記駆動制御部は、前記加熱度が予め定められた値より小さい状態のときには、前記制限値記憶部に記憶された複数の制限値の中から、前記第2の駆動モード時に設定される制限値より大きな制限値を選択し、前記電流検出部により検出された電流がその選択した制限値を超えないように前記交流電力の周波数を変更する請求項9に記載の空調システム。
  13. 前記インバータ回路部は、前記圧縮機を駆動する前記第1のモータに交流電力を出力するものである請求項1ないし12のいずれかに記載の空調システム。
  14. 前記インバータ回路部は、前記送風部を駆動する前記第2のモータに交流電力を出力するものである請求項1ないし12のいずれかに記載の空調システム。
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