JP2009243042A - 土嚢 - Google Patents

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慎也 石川
Taiichi Okada
泰一 岡田
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Abstract

【課題】優れた耐候性と収納性を有し、かつ低コストの土嚢を提供することを技術的な課題とするものである。
【解決手段】繊維を製織してなる土嚢において、該繊維の単糸繊度が3〜14dtexであることを特徴とする土嚢。繊維の比重が1.10〜1.45であり、ポリエステル組成物からなることが好ましく、さらにポリエステル組成物がカーボンブラックを含有することが好ましい。さらに繊維の原糸の強度、伸度が特定の値を具備することがより好ましい態様として挙げられる。
【選択図】なし

Description

本発明は、山、海岸、河川、湖、池等での土砂崩れ、氾濫等の災害を防止する土木工事において土砂等を充填させて設置される土嚢に関する。詳しくは、耐候性が良好で、柔軟性に富み、折り畳みやすく収納性にも優れた土嚢に関する。
従来、土嚢には麻や綿などの天然繊維が使用されてきたが、これらの土嚢は耐候性が悪く、太陽光が直接照射される面の強度が短時間で低下して破損するため、長期間安定に設置することが困難という問題があった。
合成繊維が多量に生産されるようになって以来、ポリプロピレン製の土嚢が多く使用されるようになってきている。しかしながら、ポリプロピレン製の土嚢においても耐候性は十分ではなく、施工現場に積み上げられた後、一年も経たないうちに土嚢が破れる場合があり、問題となっていた。また、ポリプロピレンは比重が低く、基布自体である程度の重量を稼ごうとするには基布を厚くする必要があり、その結果折り畳みにくく収納性が悪くなるという問題もあった。
そこで、ポリプロピレンよりも素材としての耐候性が高いポリエステル繊維が注目され、近年では耐久性の要求される大型土嚢にポリエステル繊維が使用されるケースが多くなっている。ポリエステル繊維の耐候性を向上させる技術としてはポリエステル繊維を劣化させる主要因である紫外線を吸収する薬剤を添加する技術や、顔料で着色することにより紫外線の繊維内部への到達を抑える技術が知られている以外に繊維の基本設計で耐候性を高める検討も行われている。
特許文献1には、原糸の単糸繊度を60デニール以上と大きくすることで原糸の耐候性を向上させる技術が記載されている。特許文献1では単糸繊度を大きくすることで原糸全体での比表面積を小さくし、それにより原糸を構成するポリマの中で紫外線に曝露された部分の比率を小さくすることを狙いとしている。しかし、本発明者らが特許文献1に記載されているような単糸繊度が大きいポリエステル繊維を用いて土嚢を作製しその耐候性を評価したところ、原糸において発現する耐候性向上効果は土嚢基布においては見られず、むしろ耐候性が悪化する結果となった。また、このような単糸繊度の太い原糸から得られた基布は柔軟性が損なわれ、土を入れずに土嚢を保管する際の収納性が悪くなるという問題もあった。
特許文献2では、ポリエステル土嚢の寿命延長を図るために、光による強度劣化に相当する分だけ予め基布の目付けを大きく設計することが提案されている。しかし、特許文献2には既存の顔料や紫外線吸収剤を添加すること以外にポリエステルの持つ耐候性を本質的に改善するための手段は記載されておらず、このような技術思想で得られる土嚢は基布の重量が大きく、それに比例してコストも高いものになる。特許文献2においても単糸繊度15dtexと高強力のポリエステル繊維としては単糸繊度の大きいものが使用されている。
上述のように土嚢として耐候性と折り畳み性とコストに優れたものが求められているにもかかわらず、紫外線吸収剤の添加、顔料の添加、単糸太繊度化のような従来知られている技術のみでは未だ十分に満足できるものが得られていないのが現状であった。
特開2002−266162号公報(特許請求の範囲) 特開2007−16585号公報(特許請求の範囲)
本発明は、上述した問題を解決し、優れた耐候性と収納性を有し、かつ低コストの土嚢を提供することを技術的な課題とするものである。
本発明の土嚢は単糸繊度の小さい、具体的には3〜14dtexの繊維から構成される。
これまでは特許文献1に記載されている通り耐候性は単糸繊度が大きい程良好となることが知られており、このことから土嚢のような織物構造からなる繊維製品についても、単糸繊度の大きい繊維を用いることで耐候性の向上が図れると考えられていた。しかし、本発明者らが土嚢に使用する繊維の単糸繊度と土嚢の耐候性について鋭意検討した結果、予想に反して土嚢の耐候性は繊維の耐候性評価結果とは逆であり単糸繊度が細いほど向上すること、中でもポリエチレンテレフタレート組成物からなる繊維を用いた場合に、その効果が顕著であることを見出して本発明に到達したものである。
さらに、本発明の土嚢においては、次の(a)〜(d)のいずれか1つまたはその組み合わせを満たすことが好ましい態様であり、これらの要件を満足することでさらに優れた効果が期待できる。
(a)繊維の比重が1.15〜1.45であることを特徴とする土嚢。
(b)繊維がポリエステル組成物からなることを特徴とする土嚢。
(c)ポリエステル組成物がカーボンブラックを含有すること。
(d)繊維が下記(1)および(2)の特性を具備すること。
(1)原糸の強度:4.5cN/dtex以上
(2)原糸の伸度:10%以上
(e)繊維を製織してなる土嚢が、下記(1)および(2)の特性を具備すること。
(1)基布の目付け:400〜1200g/m
(2)基布の厚み:0.5〜4.0mm
本発明によれば構成する繊維の単糸繊度が3〜14dtexであるため耐候性が高く、また単糸繊度が小さいため柔軟性が高く折り畳むのが容易で収納性が良好な土嚢を得ることができる。
以下、本発明を具体的に説明する。
本発明の土嚢は、土砂を充填物として土嚢に入れて、海岸や河川等の護岸、軟弱地盤への埋設、斜面の法面補強等に利用する土嚢を言う。本発明の土嚢は、全部もしくは一部が繊維を製織してなる土嚢であって、他の部分に編物、不織布、フィルム等が用いられることもある。
本発明の土嚢に用いられる繊維の単糸繊度は3〜14dtexであり、3〜12dtexであることが好ましく、3〜10dtexであることがより好ましい。繊維の単糸繊度を3〜14dtexと従来の土嚢に用いられていた繊維の単糸繊度より小さくすることで、土嚢の基布を製織した時に、基布の耐候性が向上する。単糸細繊度糸を用いた土嚢で得られる耐候性向上は以下の作用によるものと考えられる。
一般にポリエステルなどの連続繊維では繊維を構成する単糸の相対位置が固定されていないために、ある程度の長さの繊維に紫外線など繊維を劣化させる光を照射した場合にほぼ全ての単糸に光が当たる。連続する単糸の一部にでも光による劣化を受けると、その単糸が担う強力が低下し、それによって集合体としての繊維の強力も低下する。一般に紫外線はポリマの内部深くまでは届かず、単繊維の表面数μmでほぼ全て吸収されてしまうことから、通常は単糸の断面積の大きい繊維、すなわち単糸繊度の大きい繊維の方が光によって劣化する割合が小さくなり繊維としての耐候性がよくなる。
しかし、織物の場合には上記と異なる。土嚢のような高密度の織物では織物を構成する全単糸の中で直接表面に出て光を受けている単糸は一部であり、大部分は直接表層には出ていない。
基布が光の照射を受けた場合に、表層で直接光に曝露された単糸では劣化が進み、基布としての強力に貢献できなくなる。曝露された単糸は特に破断伸度が低下するので、例えば長時間曝露後表層の単糸の強力が60%残存していたか30%残存していたかの差は基布強力としては反映されず、曝露を受けた単糸の割合により強力保持率が左右されることになる。
従って基布の耐候性については、単糸繊度が大きいと基布が光による劣化を受けた際、劣化する単糸の割合が多いため、基布強力を維持する単糸の数が少なくなってしまい、耐候性が悪くなる。単糸繊度を小さくして単糸数を増やすことにより、基布表面に存在する単糸が光によって劣化して基布強力に寄与できなくなっても、光の影響を受けない単糸繊度の割合が単糸繊度が大きい場合よりも体積として大きいため、単糸繊度が大きい場合よりも耐候性を維持することができるのである。
上記作用の点から考えると単糸繊度が小さければ小さいほど土嚢用基布としての耐候性向上効果は期待できるものの、あまりに小さくし過ぎると耐摩耗性が損なわれる。われわれの検討において単糸繊度は3dtex程度が限界であり、そもそも単糸繊度3dtex未満の繊維を品位よく効率的に得ることは非常に難度が高いものでもある。
また、単糸繊度をかかる範囲にすることで基布としての柔軟性が増し、折り畳みやすく収納性に優れたものとなる。単糸繊度が14dtexを越える繊維からなる基布は剛直であり小さく折り畳むことが困難になってしまう。特に災害等が発生したときに使用する土嚢は、通常は災害に備えて倉庫等に保管されており、より小さなスペースに多量に保管できることが重要な要求特性である。
本発明の土嚢に用いられる繊維の比重は1.10〜1.45であることが好ましく、1.20〜1.40であることがより好ましい。これは、土嚢用基布自体に適度な重量と適度な厚みを付与することで土嚢としての性能が向上するばかりか、土砂等の詰め込み作業における作業性向上効果を期待したものである。比重が1.10未満の繊維を使用した場合、土砂等を詰め込む際に土嚢が折れ曲ったり、倒れたりなどのトラブルが起こりやすく、それを回避すべく基布の厚みを増すと収納性が悪化してしまう。比重が1.45を越えると、今度は基布が重くなり過ぎて持ち運び等に支障をきたす恐れがある。
本発明の土嚢に用いる繊維素材としてはポリエステル、ポリアミド、ポリオレフィンなどがあげられ、特に限定されるものではないが、耐候性、強度、比重の点からポリエステル系の素材が好適に用いられ、中でもポリエチレンテレフタレートが好ましい。そして、ポリエステルには、さらなる耐候性、強度あるいは伸度の向上を目的として、例えば、イソフタル酸、ナフタレンジカルボン酸、ジフェニールカルボン酸等のジカルボン酸、およびプロピレングリコール、ブチレングルコール等のジオール成分やエチレンオキサイド等の成分が含まれていてもよい。
本発明の土嚢に用いるポリエステル組成物はカーボンブラックを含有することが好ましい。すなわちカーボンブラックを含むことにより、さらに耐候性が良好な土嚢を得ることができる。
カーボンブラックの含有量は、繊維中に0.1〜1.5重量%であることが好ましく、さらに0.2〜1.0重量%であることがより好ましい。すなわち繊維中に含まれるカーボンブラックの含有量を0.1〜1.5重量%にすることによって、繊維の強伸度を低下させることなく、品位良好で耐候性に優れた繊維を得ることができる。
本発明の土嚢に用いられる繊維の強度は4.5cN/dtex以上であることが好ましく、6.0cN/dtex以上であるとさらに好ましい。上限は生産性や毛羽品位等を悪化させない限り特に制限はないが、一般的には9.0cN/dtex程度である。強度が4.5cN/dtexに満たない場合は、光による劣化を起こして強度低下を起こした場合、土嚢基布が破れてしまう恐れがある。
本発明の土嚢に用いられる繊維の伸度は10%以上であることが好ましく、15%以上であることがより好ましい。繊維の伸度が10%に満たない場合は、充填物や設置場所の凹凸などの形状に追従しにくくなり、その結果として破損しやすくなる。
本発明の土嚢に用いる基布の目付けは400〜1200g/mであることが好ましく、500〜1000g/mであることがより好ましい。また土嚢に用いる基布の厚みとしては0.5〜4.0mmであることが好ましく、0.8〜3.0mmであることがより好ましい。目付けと厚みを上記の範囲にすることにより良好な土嚢基布の強度と収納性が得られる。目付け400g/m未満または厚みが0.5mm未満の場合には充填物を充填した際に充填物の重量に耐えられなくて土嚢が破損したり、土嚢同士の摩擦や、周囲の岩、石等との摩擦によって土嚢が破れやすくなることから好ましくない。一方、目付けが1200g/mを超える場合あるいは厚みが4.0mmを超える場合には土嚢を折り畳みにくく、収納性が悪化する。
本発明の土嚢を構成するポリエステル繊維は通常の方法により製造することができる。例えば固有粘度が1.0以上のポリエチレンテレフタレートを溶融濾過したのち口金細孔から紡出する。紡出糸条はポリマの融点以上、例えば270〜350℃に加熱せしめた雰囲気を通過したのち80℃以下の冷却風にて冷却固化される。かかる温度履歴を経ることで、高強度・高伸度の繊維を品位良く製造することができる。冷却後の糸条は油剤を付与され、所定の回転速度で回転する引取ローラに捲回して引き取られる。引き続き、順次高速回転するローラに捲回することで延伸を行う。より高強度・高伸度の繊維を得るには2〜3段に分けて、トータル3.5〜6.0倍の倍率になるように延伸すればよい。各ローラの表面温度は得られる繊維の品位品質に影響を与えるものであり、適当な温度に設定する必要がある。引取ローラ、第1延伸供給ローラは60〜100℃、第1延伸ローラは100〜130℃、第2延伸ローラは180〜230℃とするのが好ましい。延伸後には形態安定性のため1〜10%程度の弛緩処理することが好ましい。巻き取る直前において、走行糸条に対し高圧空気を噴射して交絡処理を施すことが好ましく、交絡数(CF値)は10〜30でかつ均一にすることが好ましい。交絡を付与することで巻き取りチーズからの糸条解舒性、および糸条のガイド通過性が良好になり土嚢を製織する際のトラブルを回避することができる。
本発明の土嚢は、通常前記製造方法で得られたポリエステル繊維糸条を経糸または緯糸あるいは経緯糸の両方に使用して製織、熱セットすることにより基布とし、縫製やヒートシール等により袋体とすることで得ることができる。
以下実施例を挙げて発明を詳細に説明する。
[ポリマの固有粘度(IV)] 試料8.0gにオルソクロロフェノール100mlを加えて、160℃×10分間加熱溶解した溶液の相対粘度ηrを、オスワルド粘度計を用いて測定し、次の近似式に従い算出した。
IV=0.0242ηr+0.02634
[メルトフローレート(MFR)] JIS K7210(1999)に基づき、試験温度230℃、公称荷重2.169kgにて測定した。
[繊維の比重]JIS L1013(1999)8.17.1に基づき求めた。
[原糸の強度・伸度]試料を気温20℃、湿度65%の温調室において、オリエンテック(株)社製“テンシロン”(TENSILON)UCT−100でJIS L−1013(1999)8.5.1標準時試験に示される定速伸長条件で測定した。このときの掴み間隔は25cm、引張速度は30cm/min、試験回数は10回であった。なお、破断伸度はS−S曲線における最大強力を示した点の伸びから求めた。
[総繊度]原糸をJIS L1013(1999)8.3.1正量繊度 a)A法に従って、所定荷重としては5mN/tex×表示テックス数、所定糸長90mで測定した。
[単糸繊度]総繊度をフィラメント本数で除して求めた。
[基布の目付け]タテ1m、ヨコ1mの基布の重量を測定し、目付けを求めた。
[基布の厚み]JIS L1096(1999)8.5.1に基づき求めた。
[基布の引張強力]JIS L1096(1999)8.12.1A法に基づき、織布幅は50mm、引張つかみ間隔200mm、引張速度100mm/minで引っ張ったときの破断強力を測定した。
[耐候性試験後の基布の引張強力] JIS L1096(1999)8.30の方法に従い、JIS B7753(2007)に規定する試験機を用いて測定を行なった。
[強力保持率]耐候性試験後の基布の引張強力を耐候性試験前の基布の引張強力で除して、100を乗じて求めた。
[収納性] それぞれ実際に収納することで、「◎:良い、○:普通、×:悪い」にて評価した。
[実施例1]
固有粘度1.2のポリエチレンテレフタレートと固有粘度が0.7で紫外線遮蔽剤としてカーボンブラックをポリマに対して20重量%含有するマスターポリエステルチップを49:1の割合で混合し、エクストルーダ型紡糸機に供給して溶融し、計量ポンプで計量した後、紡糸パック内で濾過し紡糸口金より紡出した。この際、エクストルーダ、スピンブロック、紡糸パックの各部は溶融ポリマ温度が300℃となるように温度設定した。また、紡糸口金には孔数144、円形孔型のものを使用した。
紡出された糸条は温度320℃、長さ300mmの加熱筒内を通過した後、20℃の冷却風を30m/minの風速で吹き当てられ冷却固化せしめ、油剤ローラに接触させ給油したのち、600m/minの速度で回転する引取ローラに捲回して引き取った。引取られた糸条は一旦巻き取ることなく、順次高速回転する第1延伸供給ローラ、第1延伸ローラ、第2延伸ローラ、および第2延伸ローラより低速回転する弛緩ローラに捲回し、1段目倍率3.8倍、2段目倍率1.4、総倍率5.6倍、弛緩率5%となるように2段延伸・弛緩処理を施した。この際、各ローラ温度は引取ローラ70℃、第1延伸供給ローラ100℃、第1延伸ローラ110℃、第2延伸ローラ220℃、弛緩ローラ50℃に設定した。引き続き孔径が5.1mmの交絡付与装置を用いて0.7MPaの圧空で交絡付与を行なった後、巻き取り装置にて巻き取ることで、1670dtex−144フィラメント、強度7.1cN/dtexのポリエチレンテレフタレート繊維を製造した。
得られた繊維を用いて、織密度たて・よこそれぞれ16本/cmであり、目付け600g/m、厚み0.9mmの土嚢基布を得た。
[実施例2]
紡糸口金の孔数が420であること以外はすべて実施例1と同様の条件にて、1670dtex−420フィラメント、強度7.1cN/dtexのポリエチレンテレフタレート繊維を製造した。得られた繊維を用いて、織密度たて・よこそれぞれ16本/cmであり、目付け600g/m、厚み0.9mmの土嚢基布を得た。
[実施例3]
紡糸口金の孔数が120であること以外はすべて実施例1と同様の条件にて、1670dtex−120フィラメント、強度7.1cN/dtexのポリエチレンテレフタレート繊維を製造した。得られた繊維を用いて、織密度たて・よこそれぞれ16本/cmであり、目付け600g/m、厚み0.9mmの土嚢基布を得た。
[実施例4]
メルトフロレート値が30g/10分のポリプロピレン樹脂をエクストルーダー型紡糸機に供給して溶融し、計量ポンプで計量した後、紡糸パック内で濾過し紡糸口金より紡出した。この際、エクストルーダ、スピンブロック、紡糸パックの各部は溶融ポリマ温度が230℃となるように温度設定した。また、紡糸口金には孔数144、円形孔型のものを使用した。そして、引き取り速度530m/分で巻き取った。さらに、この未延伸繊維を1段延伸として延伸温度60℃、延伸倍率3.5倍で延伸し、次いで延伸温度80℃、延伸倍率1.43倍で2段延伸し総合延伸倍率5.0倍となるように延伸し、熱セット温度135℃で定長熱処理を行った。引き続き孔径が3.0mmの交絡付与装置を用いて0.7MPaの圧空で交絡付与を行なった後、巻き取り装置にて巻き取ることで、1670dtex−144フィラメント、強度6.2cN/dtexのポリプロピレン繊維を製造した。得られた繊維を用いて、織密度たて・よこそれぞれ16本/cmであり、目付け600g/m、厚み2.2mmの土嚢基布を得た。
[実施例5]
マスターポリエステルチップを用いない以外は実施例1と同様にして1670dtex−144フィラメント、強度7.5cN/dtexのポリエチレンテレフタレート繊維を製造した。得られた繊維を用いて、織密度たて・よこそれぞれ16本/cmであり、目付け600g/m、厚み0.9mmの土嚢基布を得た。
[実施例6]
実施例1に記載される方法にて1670dtex−144フィラメント、強度7.1cN/dtexのポリエチレンテレフタレート繊維を製造した。得られた繊維を用いて、織密度たて・よこそれぞれ7本/cmであり、目付け250g/m、厚み0.4mmの土嚢基布を得た。
[実施例7]
実施例1に記載される方法にて1670dtex−144フィラメント、強度7.1cN/dtexのポリエチレンテレフタレート繊維を製造した。得られた繊維を用いて、織密度たて・よこそれぞれ53本/cmであり、目付け2000g/m、厚み3.0mmの土嚢基布を得た。
[比較例1]
紡糸口金の孔数が360であること以外はすべて実施例1と同様の条件にて、830dtex−360フィラメントとした後該繊維を2本合糸して1670dtex−720フィラメント、強度5.5cN/dtexのポリエチレンテレフタレート繊維を製造した。得られた繊維を用いて、織密度たて・よこそれぞれ16本/cmであり、目付け600g/m、厚み0.9mmの土嚢基布を得た。
[比較例2]
紡糸口金の孔数が96であること以外はすべて実施例1と同様の条件にて、1670dtex−96フィラメント、強度7.1cN/dtexのポリエチレンテレフタレート繊維を製造した。得られた繊維を用いて、織密度たて・よこそれぞれ16本/cmであり、目付け600g/m、厚み0.9mmの土嚢基布を得た。
[比較例3]
紡糸口金の孔数が108であること以外はすべて実施例4と同様の条件にて、1670dtex−108フィラメント、強度6.2cN/dtexのポリプロピレン繊維を製造した。得られた繊維を用いて、織密度たて・よこそれぞれ25本/cmであり、目付け600g/m、厚み2.2mmの土嚢基布を得た。
以上、実施例1〜7、比較例1〜3で得られた土嚢基布の耐候性、収納性について、表1〜3に記載した。本発明の繊維からなる土嚢基布はいずれも強力保持率が50%以上、収納性も普通(△)以上の評価結果であり、土嚢基布として良好なものであった。一方、比較例1〜3では耐候性、収納性の点で満足のいく結果が得られなかった。
Figure 2009243042
Figure 2009243042
Figure 2009243042
山、海岸、河川、湖、池等での土木工事において使用される。

Claims (6)

  1. 繊維を製織してなる土嚢において、該繊維の単糸繊度が3〜14dtexであることを特徴とする土嚢。
  2. 繊維の比重が1.10〜1.45であることを特徴とする請求項1に記載の土嚢。
  3. 繊維がポリエステル組成物からなることを特徴とする請求項1または2に記載の土嚢。
  4. ポリエステル組成物がカーボンブラックを含有することを特徴とする請求項3に記載の土嚢。
  5. 繊維が下記(1)および(2)の特性を具備することを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の土嚢。
    (1)原糸の強度:4.5cN/dtex以上
    (2)原糸の伸度:10%以上
  6. 繊維を製織してなる土嚢が、下記(1)および(2)の特性を具備することを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の土嚢。
    (1)基布の目付け:400〜1200g/m
    (2)基布の厚み:0.5〜4.0mm
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