JP2009242335A - 抗不安作用剤及び医薬品 - Google Patents

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Abstract

【課題】十分な抗不安作用を有する新規な抗不安剤作用および該不安作用剤を含有する新規な医薬品を提供する。
【解決手段】DPレセプターを間接的又は直接的に活性化する成分を有効成分とする抗不安作用剤、及びかかる抗不安作用剤を含有する医薬品。DPレセプターを間接的に活性化する成分としては、Met−Arg−Trpで表されるアミノ酸配列からなるペプチドが好適である。また、DPレセプターを直接的に活性化する成分としては、DPレセプターのアゴニスト又はプロスタグランジンDが好適である。
【選択図】なし

Description

本発明は、DPレセプターを間接的又は直接的に活性化する成分を有効成分とする新規な抗不安作用剤及び該抗不安作用剤を含有する新規な医薬品に関する。
ストレス過剰な現代社会において、不必要な不安感が長期間持続することがあり、多くの人を悩ませている。そして、不安感が原因となって引き起こされる発汗、動機、頭痛、不眠などの症状は、不安障害という一つの精神疾患の症例と考えられている。このような不安障害の患者に対して、従来は、抗不安剤としてベンゾジアゼピン系薬物が処方されている。
しかし、ベンゾジアゼピン系薬物は、運動障害、眠気、長期服用による依存性の発現などの副作用を引き起こすという問題点があった。そこで、ベンゾジアゼピン系薬物に代わる新規な抗不安剤が求められている。
近年、ダイズに含まれるタンパク質の一種であるβ−コングリシニンを酵素分解して得られる分解物中に、抗不安作用を有する五つのアミノ酸残基からなるペプチドが存在することが報告されている(特許文献1参照)。該ペプチドは、オピオイド受容体に結合して鎮痛効果を示す七つのアミノ酸残基からなるオピオイドペプチドと共通のアミノ酸配列を有するが、抗不安作用を発現する作用機序については、明らかにされていない。
特開2007−91656号公報
今後、不安障害の患者数がさらに増加することが見込まれ、従来とは全く異なる新規な抗不安作用剤に対する期待が高まっているのが現状である。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、十分な抗不安作用を有する新規な抗不安作用剤及び該不安作用剤を含有する新規な医薬品を提供することを課題とする。
本発明者らは、上記課題を解決するべく、Met−Arg−Trpで表されるアミノ酸配列からなるペプチドを合成し、その中枢神経機能に与える影響について検討したところ、該ペプチドが抗不安作用を有することを見出した。さらに、その作用機序について検討した結果、前記ペプチドが、DPレセプターを間接的に活性化することで抗不安作用を示すことを見出した。このことから、DPレセプターを間接的又は直接的に活性化する成分が、抗不安作用を示すことを見出し、本発明を完成するに至った。ここで、DPレセプターを間接的に活性化する成分とは、DPレセプターと直接相互作用することなく、これを活性化させる成分のことを指し、DPレセプターを直接的に活性化する成分とは、DPレセプターと直接相互作用して、これを活性化させる成分のことを指す。
すなわち、前記課題を解決するため、
請求項1に記載の発明は、DPレセプターを間接的又は直接的に活性化する成分を有効成分とする抗不安作用剤である。
請求項2に記載の発明は、前記DPレセプターを間接的に活性化する成分が、Met−Arg−Trpで表されるアミノ酸配列からなるペプチドである請求項1に記載の抗不安作用剤である。
請求項3に記載の発明は、前記DPレセプターを直接的に活性化する成分が、DPレセプターのアゴニストである請求項1に記載の抗不安作用剤である。
請求項4に記載の発明は、前記DPレセプターを直接的に活性化する成分が、プロスタグランジンDである請求項1に記載の抗不安作用剤である。
請求項5に記載の発明は、請求項1〜4のいずれか一項に記載の抗不安作用剤を含有する医薬品である。
本発明によれば、経口で簡便に服用でき、十分な抗不安作用を有する新規な抗不安剤及び該不安作用剤を含有する新規な医薬品が得られる。
以下、本発明について、詳しく説明する。
本発明の抗不安作用剤は、DPレセプターを間接的又は直接的に活性化する成分を有効成分とするものである。
ここで、DPレセプターを間接的に活性化する成分とは、DPレセプターと直接相互作用することなく、これを活性化させる成分のことを指す。また、DPレセプターを直接的に活性化する成分とは、DPレセプターと直接相互作用して、これを活性化させる成分のことを指す。なお、相互作用とは、例えば、分子間で共有結合等により結合を形成することや、水素結合、疎水結合又はイオン結合等の分子間引力により結合を形成することを指す。
従来、DPレセプターについては、例えば、プロスタグランジンDが結合することで、炎症やアレルギーの発症に関与することが知られている。これに対し、本発明は、DPレセプターを間接的又は直接的に活性化することで、抗不安作用が発現することを初めて見出し、かかる知見に基づいて、全く新規な抗不安作用剤を提供するものである。
本発明の第一の実施形態にかかる抗不安作用剤は、DPレセプターを間接的に活性化する成分(以下、活性成分1と略記することがある)を有効成分とするものである。活性成分1は、DPレセプターを間接的に活性化する成分であればいずれでも良い。例えば、生体内において、特定の物質やDPレセプター以外のレセプターと相互作用することにより、DPレセプターと直接相互作用する物質の濃度を高め、該物質とDPレセプターとの相互作用を促進する成分が挙げられる。
そして、かかる抗不安作用剤は、本発明の効果を妨げない範囲で、前記活性成分1以外に如何なる成分を含んでいても良い。
活性成分1は、生体に由来するもの及び生体に由来しないもののいずれでも良い。生体に由来する活性成分1としては、Met−Arg−Trpで表されるアミノ酸配列からなるペプチド(以下、ペプチド1と略記することがある)が例示できる。生体に由来しない活性成分1としては、人工的に合成された物質、上記の生体に由来する活性成分1を化学修飾したもの、上記の生体に由来する活性成分1以外の生体由来物質を化学修飾したもの等のうち、DPレセプターを間接的に活性化するものが例示できる。ここで化学修飾とは、例えば、化学物質や活性成分1の原子や基を、これらとは異なる原子や基で置換したり、化学物質や活性成分1に新たに原子や基を付加させることを指す。
前記ペプチド1は、化学合成したものでも良いし、生体から分離したものでも良く、Met−Arg−Trpで表されるアミノ酸配列を有するペプチド又はタンパク質を分解して得られたものでも良い。
ペプチド1を化学合成する場合、合成方法は特に限定されず、液相合成法及び固相合成法のいずれでも良く、公知の方法から適宜選択すれば良い。具体的には、ペプチド結合の形成時にアミノ基への保護基の導入及び脱保護を伴う方法であれば、保護基として9−フルオレニルメチルオキシカルボニル基(Fmoc基)を使用するFmoc法、tert−ブトキシカルボニル基(Boc基)を使用するBoc法等が例示できる。
ペプチド1は、合成反応後に適当な後処理や精製を行うことで単離できる。あるいは、ペプチド1の単離を行うことなく混合物のまま使用しても良い。ここで、後処理や精製は公知の方法で行えば良い。具体的には、pH調整、抽出、洗浄、遠心分離、ろ過、濃縮、乾燥、結晶化及びカラムクロマトグラフィー等、周知の処理を単独で又は必要に応じて複数の処理を組み合わせて行えば良い。例えば、濃縮であれば、常圧濃縮又は減圧濃縮等により溶媒を留去する方法や、逆浸透膜、限外ろ過膜又は精密ろ過膜等のろ過膜を使用して水を除去する方法が例示できる。乾燥であれば、加熱乾燥又は凍結乾燥が例示できる。カラムクロマトグラフィーであれば、シリカゲル又は適当な各種樹脂を充填剤として使用する、逆相クロマトグラフィー、イオン交換クロマトグラフィー、アフィニティークロマトグラフィー、分子ふるいクロマトグラフィーが例示できる。
取り出されたペプチド1は、例えば、エドマン分解法等の公知の方法で、アミノ酸配列を同定できる。
ペプチド又はタンパク質を分解してペプチド1を得る場合には、該ペプチド又はタンパク質の種類に応じて分解条件を設定すれば良い。なかでも、酵素を使用して加水分解するのが好ましい。加水分解酵素は一種を単独で使用しても良いし、二種以上を併用しても良い。あるいは、異なる種類の酵素を段階的に使用しても良い。好ましい方法として具体的には、リブロース−1,5−ビスリン酸カルボキシラーゼ/オキシゲナーゼ(RuBisCO、以下、ルビスコと略記する)に加水分解酵素を作用させて分解する方法が例示できる。この場合には、加水分解酵素としてペプシンを作用させた後に、さらにパンクレアチンを作用させるのが好ましい。
酵素による加水分解反応の条件は、分解に供するペプチド又はタンパク質あるいは酵素の種類に応じて、適宜調整することが好ましい。特にpHや反応温度は、酵素の種類に応じた至適pH,至適温度に設定することが好ましい。例えば、上記のように、ルビスコをペプシンで、次いでさらにパンクレアチンで加水分解する場合には、ペプシン添加前の反応液のpHを1〜3とすることが好ましい。反応温度は20〜45℃が好ましく、30〜40℃がより好ましい。反応時間は、2〜10時間が好ましく、3〜7時間がより好ましい。また、次いでパンクレアチンを作用させる場合には、パンクレアチン添加前の反応液のpHを7〜8とすることが好ましい。反応温度及び反応時間は、ペプシンによる加水分解反応時と同様で良い。
ペプチド1は、分解反応終了後に、適当な後処理や精製を行うことで単離できる。あるいは、ペプチド1の単離を行うことなく混合物のまま使用しても良い。ただし、この場合は、加水分解酵素を失活させておくのが好ましい。後処理、精製及びペプチド1の同定は、上記の化学合成の場合と同様に行えば良い。
本発明の第二の実施形態にかかる抗不安作用剤は、DPレセプターを直接的に活性化する成分(以下、活性成分2と略記することがある)を有効成分とするものである。活性成分2は、DPレセプターを直接的に活性化する成分であればいずれでも良い。
そして、かかる抗不安作用剤は、本発明の効果を妨げない範囲で、前記活性成分2以外に如何なる成分を含んでいても良い。
活性成分2は、生体に由来するもの及び生体に由来しないもののいずれでも良い。生体に由来する活性成分2としては、プロスタグランジンDが例示できる。生体に由来しない活性成分2としては、人工的に合成された物質、上記の生体に由来する活性成分2を化学修飾したもの、上記の生体に由来する活性成分2以外の生体由来物質を化学修飾したもの等のうち、DPレセプターを直接的に活性化するものが例示できる。ここで化学修飾とは、例えば、化学物質や活性成分2の原子や基を、これらとは異なる原子や基で置換したり、化学物質や活性成分2に新たに原子や基を付加させることを指す。生体に由来しない活性成分2としては、DPレセプターのアゴニストが例示できる。
DPレセプターのアゴニストは特に限定されない。好ましいものとして、具体的には、下記のものが例示できる。
・BW245C
(3-(3-Cyclohexyl-3-hydroxypropyl)-2,5-dioxo-4-imidazolidineheptanoic acid)(「日本化学物質辞書web:http://nikkajiweb.jst.go.jp/nikkaji_web/pages/top.html」参照)
・AS702224
(「Brugger N et al, Pharmacological and Functional Characterization of Novel EP and DP Receptor Agonists: DP1 Receptor Mediates Penile Erection in Multiple Species., J Sex Med. 2008 Feb;5(2):344-56. Epub 2007 Nov 28」参照)
・TS−022
(「Sugimoto M et al, The anti-pruritic efficacy of TS-022, a prostanoid DP1 receptor agonist, is dependent on the endogenous prostaglandin D2 level in the skin of NC/Nga mice., Eur J Pharmacol. 2007 Jun 14;564(1-3):196-203. Epub 2007 Feb 8」参照)
・SQ27986
([1S-[1B,2B(5Z),3A(1E,3S),4B]]7-[3-(3-cyclohexyl-3-hydroxy-1-propenyl)-7-oxabi-cyclo-[2.2.1]hept-2-yl]5-heptenoic acid)(「Sharif et al, Affinities, selectivities, potencies, and intrinsic activities of natural and synthetic prostanoids using endogenous receptors: focus on DP class prostanoids., J Pharmacol Exp Ther. 2000 May;293(2):321-8.」参照)
・RS93520
((C3'S,1R,2R,3S,6R)-2-C3'-cyclohexyl-3'hydroxyprop-1-ynyl)-3-hydroxybicyclo[4.2.0]oct-7-ylidene)butyrate)(「Sharif et al, Affinities, selectivities, potencies, and intrinsic activities of natural and synthetic prostanoids using endogenous receptors: focus on DP class prostanoids., J Pharmacol Exp Ther. 2000 May;293(2):321-8.」参照)
・ZK118182
((5Z,13E)-(9R,11R,15S)-9-chloro-15-cyclohexyl-11,15-dihydroxy-3-oxa-16,17,18,19,20-pentanor-5,13-prostadienoic acid)(「Sharif et al, Affinities, selectivities, potencies, and intrinsic activities of natural and synthetic prostanoids using endogenous receptors: focus on DP class prostanoids., J Pharmacol Exp Ther. 2000 May;293(2):321-8.」参照)
・ZK110841
((5Z,13E)-(9R,11R,15S)-9-chlor-15-cyclohexyl-11,15-dihydroxy-16,17,18,19,20-pentanor-5,13-prostadienoic acid)(「Sharif et al, Affinities, selectivities, potencies, and intrinsic activities of natural and synthetic prostanoids using endogenous receptors: focus on DP class prostanoids., J Pharmacol Exp Ther. 2000 May;293(2):321-8.」参照)
ルビスコは、光合成を行なう緑色植物の葉緑素に含まれる酵素であり、光合成の暗反応において、リブロース−1,5−二リン酸と二酸化炭素とから、二分子のグリセリン酸−3−リン酸を生成することにより、二酸化炭素をカルビン回路に取込む機能を有することが知られている。
そしてこれまでに、ルビスコの加水分解物の中には、いくつかの生理活性ペプチドが存在することが開示されている(例えば、特開2001−213897号公報、特開2003−300996号公報参照)。例えば、ホウレンソウ由来のルビスコをペプシン、又はペプシンとパンクレアチンとで段階的に加水分解したものから、Met−Arg−Trpで表されるアミノ酸配列からなるペプチド(すなわち、ペプチド1)が単離されている。そして、かかるペプチドは、アンジオテンシンI変換酵素(ACE)を阻害し、血圧降下作用を示すことが知られている(特開2003−300996号公報参照)。さらに、かかるペプチドについては、プロスタグランジンD依存的に血管弛緩作用を示すことが知られている(「Zhao H et al, Met-Arg-Trp derived from Rubisco lowers blood pressure via prostaglandin D(2)-dependent vasorelaxation in spontaneously hypertensive rats., Peptides, 2008; 29(3): 345-349」参照)。
また、プロスタグランジンは、アラキドン酸などのエイコサポリエン酸から合成される一群の生理活性物質であり、細胞膜に存在するレセプターに結合することで、様々な生理作用を発現することが知られている。そして、プロスタグランジンの一種であるプロスタグランジンDは、血小板凝集抑制作用や睡眠誘導作用を有することが知られている。
また、プロスタグランジンDに特異的なレセプターとしては、DPレセプター及びDPレセプターが知られている。
しかし、Met−Arg−Trpで表されるアミノ酸配列を有するペプチド、該アミノ酸配列からなるペプチド(すなわち、ペプチド1)、プロスタグランジンDは、いずれも抗不安作用を有するとは従来一切報告されておらず、DPレセプター及びDPレセプターが抗不安作用に関与しているとも従来一切報告されていない。すなわち、DPレセプター又はDPレセプターの活性化と、抗不安作用の発現との間の関係については、これらレセプターの活性化が間接的及び直接的のいずれであろうとも、従来全く知られていない。
これに対し本発明の抗不安作用剤は、DPレセプターを間接的又は直接的に活性化するという作用機序により抗不安作用を発現する、全く新規なものである。
例えば、ペプチド1は、実施例で具体的に説明するように、未知のレセプターに結合することでプロスタグランジンDの合成を高め、DPレセプターを活性化することで抗不安作用を示すことが示唆されている。また、上記のように、ペプチド1は、プロスタグランジンD依存的に血管弛緩作用を示し、血圧降下作用を示すことが知られているが、後記する実施例で説明するように、ペプチド1は、血圧降下作用を示す投与量よりも格段に少ない投与量で抗不安作用を示す。すなわち、ペプチド1は、血圧降下作用に非依存的に抗不安作用を示すのであり、これは、ペプチド1の抗不安作用を発現する作用機序が、血圧降下作用を発現する作用機序とは異なる、従来知られていない新規なものであることを支持するものである。
また、例えば、プロスタグランジンD及びBW245Cは、いずれも互いに異なる骨格を有する有機化合物である。そしてこれらは、実施例で具体的に説明するように、いずれも十分な抗不安作用を示す。一方、これらの有機化合物に共通する特徴は、DPレセプターを直接的に活性化することである。したがってこれらの結果は、抗不安作用が、DPレセプターの直接的活性化という従来知られていない新規な作用機序により発現することを支持するものである。
本発明の抗不安作用剤においては、活性成分1及び2は、薬学上許容される塩であっても良い。薬学上許容される塩とは、例えば、酸又は塩基との作用で形成される塩であり、特に限定されない。酸との作用で形成される塩としては、好ましいものとして、塩酸塩、硫酸塩、硝酸塩、リン酸塩等の無機酸塩;酢酸塩、クエン酸塩、乳酸塩、酒石酸塩等の有機酸塩が例示できる。塩基との作用で形成される塩としては、好ましいものとして、ナトリウム塩、カリウム塩等のアルカリ金属塩;カルシウム塩、マグネシウム塩等のアルカリ土類金属塩;アンモニウム塩;トリエチルアミン塩、トリエタノールアミン塩等の有機アミン塩が例示できる。あるいは、アスパラギン酸塩、グルタミン酸塩等の酸性アミノ酸塩;リシン塩、アルギニン塩、ヒスチジン塩等の塩基性アミノ酸塩でも良い。
活性成分の薬学上許容される塩は、一種を単独で使用しても良く、二種以上を組み合わせて併用しても良い。二種以上を併用する場合には、塩の組み合わせ及び比率は、目的に応じて任意に調整し得る。
本発明の医薬品は、上記本発明の抗不安作用剤を含有するものである。
医薬品に含有される抗不安作用剤は、一種でも良く、二種以上でも良い。二種以上である場合、抗不安作用剤の組み合わせ及び比率は、目的に応じて任意に調整し得る。
医薬品の製剤形態は、特に限定されない。例えば、錠剤、散剤、顆粒剤、カプセル剤、細粒剤、液剤等の経口剤;あるいは注射剤等の非経口剤とすることができる。
これらは、公知の方法により製造できる。例えば、経口剤の場合には、これら製剤の製造で通常使用される賦形剤、滑沢剤、界面活性剤、結合剤、崩壊剤、安定剤、矯味剤、緩衝剤等を抗不安作用剤に配合し、常法にしたがって製造できる。賦形剤としては、乳糖、結晶セルロース及びデンプンが例示できる。滑沢剤としては、ステアリン酸マグネシウム、タルク及び水素添加植物油が例示できる。結合剤としては、ヒドロキシプロピルセルロース、結晶セルロース及びポリビニルピロリドンが例示できる。崩壊剤としては、結晶セルロース、カルボキシメチルセルロース及びカルボキシメチルセルロースカルシウム塩が例示できる。
また、非経口剤の場合には、例えば、抗不安作用剤を注射用蒸留水、生理食塩水、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール又はグリセリン等に溶解又は懸濁させて、常法にしたがって製造できる。さらに、必要に応じて緩衝剤、防腐剤、抗酸化剤等を配合しても良い。
本発明の抗不安作用剤又は医薬品の投与方法としては、経口投与、非経口投与のいずれでも良い。
抗不安作用剤又は医薬品の投与量は、患者の年齢、性別、体重、症状等によっても異なるが、ペプチド1等の活性成分1の場合には、成人一人一日あたり、好ましくは0.1〜15mg/60kgであり、プロスタグランジンDやDPレセプターのアゴニスト等の活性成分2の場合には、成人一人一日あたり、好ましくは0.1〜20nmol/60kgである。かかる範囲となるように、抗不安作用剤又は医薬品を1日に1回または複数回に分けて投与すれば良い。
本発明の抗不安作用剤及び医薬品は、従来とは全く異なる新規なものであり、十分な抗不安作用を有する。また、経口投与も可能であり、簡便に服用できる。抗不安作用剤のうち、例えば、プロスタグランジンDは、異なる用途で既に広範に利用されており、容易に入手又は製造できる。ペプチド1は、例えば、ルビスコを酵素で加水分解することで得られるが、ルビスコは地球上で最も多量に存在する酵素と言われており、ペプチド1も簡便且つ容易に製造できる。また、ペプチド1は、三つのアミノ酸残基からなるペプチドなので、化学合成による製造も簡便且つ容易である。すなわち、いずれの方法でもペプチド1は容易に製造できる。このように、本発明の抗不安作用剤は、入手も製造も容易なので、該抗不安作用剤を含有する本発明の医薬品も、安価且つ簡便に製造できる。したがって、本発明の抗不安作用剤及び医薬品は、大量供給が可能なものである。
以下、本発明を具体的な実施例に基づいてさらに詳しく説明する。ただし、本発明は以下の実施例に何ら限定されるものではない。
なお、以下の実施例においては、経口、非経口を問わず、活性成分の「投与量(mg/kg)」は、「マウスの体重1kgあたりの投与量(mg)」を示し、「投与量(pmol/マウス)」は、「マウス1匹あたりの投与量(pmol)」を示すものとする。
(実施例1)
<ペプチド1の腹腔内投与による抗不安活性の評価>
以下に示す手順で、ペプチド1の抗不安作用について、検討を行った。
(A)材料及び方法
(A−1)動物
5週齢の雄性ddYマウスを日本エスエルシー株式会社から入手した。全てのマウスを、23℃に設定された部屋で、午前7時から午後7時までの間にライトを点ける12時間の明暗サイクルにて飼育した。飼育中、全てのマウスには、餌と水を自由摂取させた。
(A−2)ペプチド1
ペプチド1は、ペプチド合成機(PS−3、Protein Technologies社)を用いてFmoc法で化学合成し、脱保護の後、ODSカラム(Cosmosil 5C18 ARII(20×250mm),Nacalai Tesque)を装着したHPLCにより精製後、凍結乾燥することにより得た。
(A−3)高架十字迷路試験
高架十字迷路試験は、下記のように公知の方法に従って行った。
図1に示すように、2本のオープンアーム(L:24cm×W:5cm×H:0.5cm)、2本のクローズアーム(L:24cm×W:5cm×H:13cm)及び中央プラットフォームからなる高架十字迷路(Elevated plus−maze:EPM)を、その床面が実験台から高さ50cmに位置するように設置した。
高架十字迷路は、その床面が高い位置にあるが、クローズアームには囲いがあるため、マウスはクローズアーム内を安全に歩行できるようになっている。一方、オープンアームの周囲は開放されていて囲いがないため、マウスはオープンアーム内においては、高い位置から転落するという不安感を感じる。したがって、マウスのオープンアーム内での滞留時間が長いほど、マウスの不安感は緩和されていることになるので、オープンアーム内での滞留時間を、抗不安活性を評価する際の指標とした。
そして、マウスを中央プラットフォーム上に置いて、5分間試験を実施した。試験時間中、中央プラットフォームを基点に、4本のアーム内のいずれかに進入した回数(以下、総進入回数と略記する)、オープンアーム内に進入した回数、4本のアーム内のいずれかにおける滞留時間(以下、総進入時間と略記する)及びオープンアーム内における滞留時間を記録した。なお、試験に際しては、マウスの4本の手足がすべてアーム内に入った時に、「マウスがアーム内へ進入した」と定義した。
得られた記録からさらに、(I)総進入時間に対するオープンアーム内での滞留時間の割合、(II)総進入回数に対するオープンアーム内への進入回数の割合をそれぞれ算出し、(III)総進入回数とともに、下記の各試験群の間で比較した。なお、上記(I)〜(III)の全ての値は、平均値±標準誤差で示した。分散分析(ANOVA)に引き続き、多重比較のためにフィッシャー試験(Fisher’s test)を適用し、いずれにおいてもp値0.05未満である場合に、統計的に有意とみなした。
ペプチド1を生理食塩水に溶解させたペプチド1溶液又はコントロールとして生理食塩水のみを、試験の30分前にマウスの腹腔内に投与し、1匹ずつ高架十字迷路試験に供した。ペプチド1溶液は、マウスの体重1kgあたりのペプチド1の投与量がそれぞれ0.03mg/kg、0.1mg/kg、0.3mg/kgとなるように投与した。試験に供したマウスの数は、0.03mg/kg投与群:17匹、0.1mg/kg投与群:17匹、0.3mg/kg投与群:17匹、コントロール:18匹とした。結果を図2に示す。図2(a)中、( )内の数値は、各試験群のマウスの数を示す。また、図2(a)及び(b)中、フィッシャー試験におけるp値に関して、「*」はp<0.05、「**」はp<0.01、「***」はp<0.001であることを示す。
(B)評価結果
図2(a)及び(b)に示すように、ペプチド1を0.03〜0.3mg/kgの用量で腹腔内に投与した結果、0.1〜0.3mg/kgの用量で投与した場合、(I)オープンアーム内での滞留時間の割合、及び(II)オープンアーム内への進入回数の割合が増加した。
フィッシャー試験を適用した多重比較により、前記(I)及び(II)に関して、0.1〜0.3mg/kgの用量で、ペプチド1の抗不安作用効果は有意であることが示された。
一方、図2(c)に示すように、総進入回数については、いずれの試験群においても有意な差はなく、総運動量は変化しなかった。
(実施例2)
<ペプチド1の経口投与による抗不安活性の評価>
(A)材料及び方法
ペプチド1を生理食塩水に溶解させたペプチド1溶液又はコントロールとして生理食塩水のみを、試験の30分前にマウスへ経口投与し、1匹ずつ高架十字迷路試験に供した。ペプチド1溶液は、マウスの体重1kgあたりのペプチド1の投与量がそれぞれ1.0mg/kg、3.0mg/kg、10.0mg/kgとなるように投与した。試験に供したマウスの数は、1.0mg/kg投与群:10匹、3.0mg/kg投与群:10匹、10.0mg/kg投与群:10匹、コントロール:10匹とした。これ以外は、実施例1と同様にペプチド1の抗不安活性を評価した。結果を図3に示す。図3(a)中、( )内の数値は、各試験群のマウスの数を示す。また、図3(a)及び(b)中、フィッシャー試験におけるp値に関して、「*」はp<0.05、「**」はp<0.01であることを示す。
(B)評価結果
図3(a)及び(b)に示すように、ペプチド1を1.0〜10.0mg/kgの用量で経口投与した結果、3.0〜10.0mg/kgの用量で投与した場合、(I)オープンアーム内での滞留時間の割合、及び(II)オープンアーム内への進入回数の割合が増加した。
フィッシャー試験を適用した多重比較により、前記(I)に関しては、3.0〜10.0mg/kgの用量でペプチド1の抗不安作用効果は有意であり、前記(II)に関しては、1.0〜10.0mg/kgの用量でペプチド1の抗不安作用効果は有意であることが示された。
一方、図3(c)に示すように、総進入回数については、いずれの試験群においても有意な差はなく、総運動量は変化しなかった。
実施例1及び2の結果より、ペプチド1は、運動量を変化させることなく、抗不安作用を示すことが示された。特に、実施例2の結果より、1.0mg/kgという少ない用量での経口投与でも、ペプチド1は抗不安作用を示した。一方、ペプチド1が血圧降下活性を示すためには、5mg/kg以上の用量で経口投与する必要があった。
以上より、ペプチド1の抗不安作用は、血圧降下作用に非依存的であると判断された。
また、ペプチド1は、腹腔内投与及び経口投与のいずれにおいても、特開2007−91656号公報に記載の五つのアミノ酸残基からなる抗不安作用を有するペプチドよりも、低用量で抗不安作用を示すことが示された。
(実施例3)
<ペプチド1による抗不安作用の作用機序の推定>
これまでにペプチド1は、高血圧自然発症ラットに対して、プロスタグランジンD依存的な血管弛緩を介して、血圧降下作用を示すことが知られている。そこで、ぺプチド1による抗不安作用の作用機序に、プロスタグランジンDが関与しているか否かを考察するために、DPレセプターのアンタゴニストであるBW A868Cの抗不安作用に対する効果を評価した。
(A)材料及び方法
実施例1と同様のペプチド1を生理食塩水に溶解させたペプチド1溶液、BW A868C(Cayma Chemical Company社製)を生理食塩水に溶解させたBW A868C溶液をそれぞれ調製した。そして、(i)ペプチド1溶液のみ、(ii)BW A868C溶液のみ、(iii)ペプチド1溶液及びBW A868C溶液、並びに(iv)コントロールとして生理食塩水のみを、それぞれ試験の30分前にマウスの腹腔内に投与した。ペプチド1溶液は、ペプチド1の投与量が0.1mg/kgとなるように投与した。BW A868C溶液は、BW A868Cの投与量が60μg/kgとなるように投与した。試験に供したマウスの数は、(i)投与群:7匹、(ii)投与群:9匹、(iii)投与群:9匹、(iv)投与群:8匹とした。これ以外は、実施例1と同様に抗不安活性を評価した。結果を図4に示す。図4(a)中、( )内の数値は、各試験群のマウスの数を示す。また、図4(a)及び(b)中、フィッシャー試験におけるp値に関して、「*」はp<0.05、「**」はp<0.01であることを示す。
(B)評価結果
図4(a)及び(b)に示すように、フィッシャー試験を適用した多重比較により、前記(I)及び(II)に関して、ペプチド1によって誘導された抗不安作用を抑制するBW A868Cの効果は有意であることが示された。
さらに、BW A868C自体は、抗不安作用を引き起こさないことが示された。
一方、図4(c)に示すように、総進入回数については、いずれの試験群においても有意な差はなく、総運動量は変化しなかった。
以上より、ペプチド1の抗不安作用は、DPレセプターを介して、血圧降下作用を示す場合とは異なる作用機序で引き起こされることが示された。
また、ペプチド1は、DPレセプターには直接結合しない(「Zhao H et al, Met-Arg-Trp derived from Rubisco lowers blood pressure via prostaglandin D(2)-dependent vasorelaxation in spontaneously hypertensive rats., Peptides, 2008; 29(3): 345-349」参照)ため、ペプチド1は、未知のレセプターに結合することでプロスタグランジンDの合成を高め、DPレセプターを活性化することで抗不安作用を示すことが示唆された。
(実施例4)
<プロスタグランジンDの脳室内投与による抗不安活性の評価>
上記のように、ペプチド1の抗不安作用は、DPレセプターを介して引き起こされることが示されたので、さらに抗不安作用がプロスタグランジンDによって示されるか否かを確認した。
(A)材料及び方法
プロスタグランジンD(Cayma Chemical Company社製)を人工脳脊髄液(138.9mM NaCl、3.4mM KCl、1.3mM CaCl、4.0mM NaHCO、0.6mM NaHPO、5.6mM glucose、 pH 7.4)に溶解させたプロスタグランジンD溶液又はコントロールとして人工脳脊髄液のみを、試験の10分前にマウスの脳室内へ投与し、1匹ずつ高架十字迷路試験に供した。プロスタグランジンD溶液は、マウス1匹あたりのプロスタグランジンDの投与量がそれぞれ1pmol/マウス、10pmol/マウス、100pmol/マウスとなるように投与した。試験に供したマウスの数は、1pmol/マウス投与群:6匹、10pmol/マウス投与群:5匹、100pmol/マウス投与群:6匹、コントロール:6匹とした。これ以外は、実施例1と同様にプロスタグランジンDの抗不安活性を評価した。結果を図5に示す。図5(a)中、( )内の数値は、各試験群のマウスの数を示す。また、図5(a)及び(b)中、フィッシャー試験におけるp値に関して、「*」はp<0.05、「**」はp<0.01であることを示す。さらに、図5(c)中、「PGD」は、プロスタグランジンDを示す。
(B)評価結果
図5(a)及び(b)に示すように、プロスタグランジンDを1〜100pmol/マウスの用量で脳室内へ投与した結果、10〜100pmol/マウスの用量で投与した場合、(I)オープンアーム内での滞留時間の割合、及び(II)オープンアーム内への進入回数の割合が増加した。
フィッシャー試験を適用した多重比較により、前記(I)及び(II)に関して、10〜100pmol/マウスの用量で、プロスタグランジンDの抗不安作用効果は有意であることが示された。
一方、図5(c)に示すように、総進入回数については、いずれの試験群においても有意な差はなく、総運動量は変化しなかった。
以上より、プロスタグランジンDは、運動量を変化させることなく、抗不安作用を引き起こすことが示された。
(実施例5)
<BW245Cの脳室内投与による抗不安活性の評価>
抗不安作用が、DPレセプターアゴニストによって示されるか否かを確認するために、BW245Cの抗不安作用に対する効果を評価した。
(A)材料及び方法
DPレセプターアゴニストであるBW245C(Cayma Chemical Company社製)を人工脳脊髄液に溶解させたBW245C溶液又はコントロールとして人工脳脊髄液のみを、試験の10分前にマウスの脳室内へ投与し、1匹ずつ高架十字迷路試験に供した。人工脳脊髄液は、実施例4と同様のものを使用した。BW245C溶液は、マウス1匹あたりのBW245Cの投与量がそれぞれ0.1pmol/マウス、1pmol/マウスとなるように投与した。試験に供したマウスの数は、0.1pmol/マウス投与群:8匹、1pmol/マウス投与群:8匹、コントロール:8匹とした。これ以外は、実施例1と同様にBW245Cの抗不安活性を評価した。結果を図6に示す。図6(a)中、( )内の数値は、各試験群のマウスの数を示す。また、図6(a)及び(b)中、フィッシャー試験におけるp値に関して、「**」はp<0.01であることを示す。
(B)評価結果
図6(a)及び(b)に示すように、BW245Cを0.1〜1pmol/マウスの用量で脳室内へ投与した結果、1pmol/マウスの用量で投与した場合、(I)オープンアーム内での滞留時間の割合、及び(II)オープンアーム内への進入回数の割合が増加した。
フィッシャー試験を適用した多重比較により、前記(I)及び(II)に関して、1pmol/マウスの用量でBW245Cの抗不安作用効果は有意であることが示された。
一方、図6(c)に示すように、総進入回数については、いずれの試験群においても有意な差はなく、総運動量は変化しなかった。
以上より、BW245Cは、プロスタグランジンDと同様に、運動量を変化させることなく、抗不安作用を引き起こすことが示された。
本発明は、不安障害患者のための治療薬に利用可能である。
実施例で使用した高架十字迷路を説明する図である。 実施例1における(a)「総進入時間に対するオープンアーム内での滞留時間の割合」を示すグラフ、(b)「総進入回数に対するオープンアーム内への進入回数の割合」を示すグラフ、(c)「総進入回数」を示すグラフである。 実施例2における(a)「総進入時間に対するオープンアーム内での滞留時間の割合」を示すグラフ、(b)「総進入回数に対するオープンアーム内への進入回数の割合」を示すグラフ、(c)「総進入回数」を示すグラフである。 実施例3における(a)「総進入時間に対するオープンアーム内での滞留時間の割合」を示すグラフ、(b)「総進入回数に対するオープンアーム内への進入回数の割合」を示すグラフ、(c)「総進入回数」を示すグラフである。 実施例4における(a)「総進入時間に対するオープンアーム内での滞留時間の割合」を示すグラフ、(b)「総進入回数に対するオープンアーム内への進入回数の割合」を示すグラフ、(c)「総進入回数」を示すグラフである。 実施例5における(a)「総進入時間に対するオープンアーム内での滞留時間の割合」を示すグラフ、(b)「総進入回数に対するオープンアーム内への進入回数の割合」を示すグラフ、(c)「総進入回数」を示すグラフである。

Claims (5)

  1. DPレセプターを間接的又は直接的に活性化する成分を有効成分とする抗不安作用剤。
  2. 前記DPレセプターを間接的に活性化する成分が、Met−Arg−Trpで表されるアミノ酸配列からなるペプチドである請求項1に記載の抗不安作用剤。
  3. 前記DPレセプターを直接的に活性化する成分が、DPレセプターのアゴニストである請求項1に記載の抗不安作用剤。
  4. 前記DPレセプターを直接的に活性化する成分が、プロスタグランジンDである請求項1に記載の抗不安作用剤。
  5. 請求項1〜4のいずれか一項に記載の抗不安作用剤を含有する医薬品。
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