JP2009241849A - サスペンションシステム - Google Patents

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幸治 茂木
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Abstract

【課題】サスペンション機構を小型化し、かつ、簡素化することができ、キャンバ角を安定させて形成することができるようにする。
【解決手段】ボディと、車輪と、サスペンション機構とを有し、所定の車輪のタイヤ36に高グリップ領域が形成される。サスペンション機構は、ボディ側に配設された第1の要素、所定の車輪側に配設された第2の要素、所定の付勢力で第2の要素を付勢する付勢部材、及び第1、第2の要素間に配設され、電圧の印加によって変位させられ、第2の要素を所定の方向に回動させ、所定の車輪にキャンバ角を形成し、高グリップ領域を路面に接地させる駆動部材を備える。駆動部材が、電圧の印加によって変位させられ、所定の車輪にキャンバ角を形成するので、サスペンション機構を小型化することができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、サスペンションシステムに関するものである。
従来、車両においては、燃費をよくするために、例えば、トレッドゴムの損失正接を小さくすることによって、転がり抵抗を小さくしたタイヤが搭載されたものが提供されている。
ところが、転がり抵抗を小さくすると、タイヤのグリップ力がその分小さくなり、制動時における制動距離が長くなったり、旋回時に横すべりが発生しやすくなったりする。
そこで、トレッドを幅方向において分割し、中央の領域、すなわち、センタ部を、損失正接が小さい材料で、センタ部の両側の領域、すなわち、ショルダ部を、損失正接が大きい材料で形成するようにしたタイヤが提供されている(例えば、特許文献1参照。)。
特開2005−22622号公報
しかしながら、前記従来の車両においては、車両を直進で走行させているとき、すなわち、通常走行時にセンタ部と路面とを、車両の制動時、旋回時等にショルダ部と路面とを確実に接触させることができず、制動時、旋回時等にグリップ力を十分に大きくすることができない。
そこで、車両の制動時、旋回時等に、サスペンション機構において、アクチュエータによって車輪にキャンバ角を形成してショルダ部を路面に接地させてグリップ力を大きくすることが考えられる。
ところが、例えば、アクチュエータとしてモータを使用して、キャンバ角を形成すると、モータを配設する分だけサスペンション機構が大型化してしまう。また、キャンバ角を所定の値に維持するために、モータをブレーキ機構によって停止させておく必要があるので、サスペンション機構が複雑化してしまう。
そこで、プレーキ機構を配設することなく、モータによって一定のトルクを発生させ、キャンバ角を所定の値に維持することもできるが、その場合、モータに一定の電流を供給し続ける必要があるので、消費電力が大きくなってしまう。
しかも、ブレーキ機構に滑りが発生したり、モータによって一定のトルクを精度良く発生させることができない場合、キャンバ角が変化してしまう。
本発明は、前記従来の車両の問題点を解決して、サスペンション機構を小型化し、かつ、簡素化することができ、キャンバ角を安定させて形成することができるサスペンションシステムを提供することを目的とする。
そのために、本発明のサスペンションシステムにおいては、車両のボディと、該ボディに対して回転自在に配設された車輪と、前記ボディと各車輪との間に配設されたサスペンション機構とを有し、所定の車輪のタイヤに、路面に対するグリップ力が大きくされた高グリップ領域が形成されるようになっている。
そして、前記ボディと前記所定の車輪との間のサスペンション機構は、ボディ側に配設された第1の要素、前記所定の車輪側に配設され、第1の要素に対してキャンバ軸を揺動中心にして揺動自在に配設された第2の要素、第1、第2の要素間に配設され、所定の付勢力で第2の要素を付勢する付勢部材、及び第1、第2の要素間に配設され、電圧の印加によって変位させられ、第2の要素を所定の方向に回動させ、前記所定の車輪にキャンバ角を形成し、前記高グリップ領域を路面に接地させる駆動部材を備える。
本発明の他のサスペンションシステムにおいては、さらに、前記駆動部材はキャンバ軸に近接させた位置に配設される。
本発明の更に他のサスペンションシステムにおいては、さらに、前記第2の要素は、回動規制部によって、前記所定の方向に対して逆の方向への回動が規制される。
本発明によれば、サスペンションシステムにおいては、車両のボディと、該ボディに対して回転自在に配設された車輪と、前記ボディと各車輪との間に配設されたサスペンション機構とを有し、所定の車輪のタイヤに、路面に対するグリップ力が大きくされた高グリップ領域が形成されるようになっている。
そして、前記ボディと前記所定の車輪との間のサスペンション機構は、ボディ側に配設された第1の要素、前記所定の車輪側に配設され、第1の要素に対してキャンバ軸を揺動中心にして揺動自在に配設された第2の要素、第1、第2の要素間に配設され、所定の付勢力で第2の要素を付勢する付勢部材、及び第1、第2の要素間に配設され、電圧の印加によって変位させられ、第2の要素を所定の方向に回動させ、前記所定の車輪にキャンバ角を形成し、前記高グリップ領域を路面に接地させる駆動部材を備える。
この場合、駆動部材が、第1、第2の要素間に配設され、電圧の印加によって変位させられ、第2の要素を所定の方向に回動させ、前記所定の車輪にキャンバ角を形成し、前記高グリップ領域を路面に接地させるので、サスペンション機構を小型化することができる。また、キャンバ角を所定の値に維持するために、ブレーキ機構を配設する必要がないので、サスペンション機構を簡素化することができる。
そして、駆動部材に一定の電圧を印加するだけでよいので、キャンバ角を安定させて形成することができ、しかも、駆動部材に流れる電流が小さいので、消費電力を小さくすることができる。
本発明の他のサスペンションシステムにおいては、さらに、前記駆動部材はキャンバ軸に近接させた位置に配設される。
この場合、前記駆動部材は、キャンバ軸に近接させた位置に配設されるので、駆動部材をわずかに変位させるだけで第1の要素に対する第2の要素の回動量を多くすることができる。
本発明の更に他のサスペンションシステムにおいては、さらに、前記第2の要素は、回動規制部によって、前記所定の方向に対して逆の方向への回動が規制される。
この場合、前記第2の要素は、回動規制部によって、前記所定の方向に対して逆の方向への回動が規制されるので、キャンバ角が逆の方向に形成されることがない。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら詳細に説明する。
図2は本発明の実施の形態における車両の概念図である。
図において、11は車両の本体を表すボディ、WLF、WRF、WLB、WRBは、ボディ11に対して回転自在に配設された前方左側、前方右側、後方左側及び後方右側の車輪である。車輪WLF、WRFによって前輪が、車輪WLB、WRBによって後輪が構成される。
また、12は駆動源としてのエンジン、13は操舵装置としてのステアリングホイール、14は加速操作部材としてのアクセルペダル、15は減速操作部材としてのブレーキペダル、21は、前記エンジン12を駆動することによって発生させられた回転を駆動輪として機能する車輪WLB、WRBに伝達する回転伝達部材としてのプロペラシャフト、22はエンジン12から伝達された回転を差動させるディファレンシャル装置、24は該ディファレンシャル装置22によって差動させられた回転を各車輪WLB、WRBに伝達するドライブシャフトである。
そして、31〜34は、それぞれ、ボディ11と各車輪WLF、WRF、WLB、WRBとの間に配設され、各車輪WLF、WRF、WLB、WRBを路面に押し付けるサスペンション機構である。なお、前記各車輪WLF、WRF、WLB、WRB、サスペンション機構31〜34等によってキャンバ角調整装置が、該キャンバ角調整装置及びボディ11によってサスペンションシステムが構成される。
本実施の形態においては、駆動源としてエンジン12が使用され、該エンジン12によって発生させられた回転が、プロペラシャフト21、ディファレンシャル装置22及びドライブシャフト24を介して各車輪WLB、WRBに伝達されるようになっているが、エンジン12と車輪WLF、WRFとを図示されないドライブシャフトを介して連結し、エンジン12の回転を各車輪WLF、WRFに伝達し、車輪WLF、WRFを駆動輪として機能させることができる。また、各車輪WLF、WRF、WLB、WRBに、それぞれ駆動源としての図示されないホイールモータを配設し、各ホイールモータを駆動することによって各車輪WLF、WRF、WLB、WRBを直接回転させ、各車輪WLF、WRF、WLB、WRBを駆動輪として機能させることもできる。
ところで、該各車輪WLF、WRF、WLB、WRBは、アルミニウム合金等によって形成された図示されないホイール、及び該ホイールの外周に嵌(かん)合させて配設されたタイヤ36を備える。そして、各車輪WLF、WRF、WLB、WRBのうちの車輪WLF、WRFにおいては、タイヤ36のトレッド37が幅方向における複数の領域に、本実施の形態においては、二つの領域に分割され、トレッド37の幅方向における中心を表す中心線を区分線Ld1としたとき、該区分線Ld1より外側(ボディ11から離れる側)に、損失正接が小さい特性を有する低転がり抵抗領域38が、区分線Ld1より内側(ボディ11側)に、損失正接が大きい特性を有する高グリップ領域39が形成される。
そのために、前記低転がり抵抗領域38及び高グリップ領域39の各外周面には、溝のパターン(以下「トレッドパターン」という。)が異ならせて形成される。すなわち、低転がり抵抗領域38には、タイヤ36の円周方向において溝が連続するリブタイプのトレッドパターンが形成され、高グリップ領域39には、タイヤ36の幅方向において溝が連続するラグタイプのトレッドパターンが形成される。また、高グリップ領域39に、独立した複数のブロックを備えるブロックタイプのトレッドパターンを形成することもできる。
なお、前記損失正接は、トレッド37が変形する際のエネルギーの吸収度合いを示し、貯蔵剪(せん)断弾性率に対する損失剪断弾性率の比で表すことができる。損失正接が小さいほどエネルギーの吸収が少なくなるので、路面との摩擦によってタイヤ36に発生する転がり抵抗が小さくなり、路面を掴(つか)む力を表すグリップ力も小さくなる。また、タイヤ36に発生する摩耗が少なくなる。これに対して、損失正接が大きいほどエネルギーの吸収が多くなるので、転がり抵抗が大きくなり、グリップ力も大きくなる。また、タイヤ36に発生する摩耗が多くなる。
本実施の形態においては、区分線Ld1がトレッド37の中心線にされるようになっているが、区分線Ld1をトレッド37の幅方向における任意の位置に置き、路面に対する低転がり抵抗領域38及び高グリップ領域39の各接地面積を互いに異ならせることができる。
また、本実施の形態においては、各車輪WLF、WRF、WLB、WRBのうちの車輪WLF、WRFに、低転がり抵抗領域38及び高グリップ領域39が形成されるようになっているが、車輪WLB、WRBにも低転がり抵抗領域38及び高グリップ領域39を形成することができる。
前記構成の車両においては、通常走行時に低転がり抵抗領域38を路面に接地させると、転がり抵抗が小さくされるので、燃費をよくすることができる。また、車両の制動時、旋回時等に高グリップ領域39を路面に接地させると、グリップ力が大きくされるので、制動距離を短くしたり、横すべりが発生するのを防止したりすることができる。
そのために、本実施の形態においては、前記各サスペンション機構31、32において、車両の走行の態様に応じてタイヤ36のキャンバ角が調整されるようになっている。
そこで、各サスペンション機構31、32について説明する。なお、サスペンション機構31、32は同じ構造を有するので、サスペンション機構31についてだけ説明する。
図1は本発明の実施の形態における通常走行時のサスペンション機構の状態を示す側面図、図3は本発明の実施の形態における通常走行時のキャンバ角調整装置を示す側面図、図4は本発明の実施の形態における制動時のサスペンション機構の状態を示す側面図である。
図において、11はボディ、WLFは車輪、31はサスペンション機構、36はタイヤである。
前記サスペンション機構31は、ダブルウィッシュボーン式の懸架構造を有し、車輪WLFのホイール30に取り付けられ、タイヤ36によって包囲されたナックルユニット51、該ナックルユニット51の上端部においてナックルユニット51とボディ11とを連結し、車輪WLFを移動自在に支持する第1のアームとしてのアッパアーム52、前記ナックルユニット51の下端部においてナックルユニット51とボディ11とを連結し、車輪WLFを移動自在に支持する第2のアームとしてのロワアーム53、前記ボディ11とロワアーム53との間を連結する図示されないショックアブソーバ等を備える。
また、前記ナックルユニット51は、ボディ11側に配設され、ボディ11に対して上下方向に移動自在に配設された第1の要素としてのナックルアーム55、車輪WLF側に配設され、前記ホイール30に固定されるとともに、ナックルアーム55に対してキャンバ軸56を揺動中心にして揺動自在に、かつ、ナックルアーム55との間に所定の間隔を置いて配設された第2の要素としてのキャンバプレート57、前記ナックルアーム55とキャンバプレート57との間に配設され、該キャンバプレート57をナックルアーム55から離れる側に向けて(図において反時計回りに)所定の付勢力で付勢する付勢部材としてのスプリング58等を備える。
前記ナックルアーム55は、上下方向に延在させて形成された本体部55a、該本体部55aの下端の近傍においてキャンバプレート57に向けて突出させて形成された腕部55b、及び該腕部55bより下方においてキャンバプレート57に向けて突出させて形成された回動規制部としてのストッパ55cを備え、前記腕部55bに前記キャンバ軸56が配設される。また、前記ストッパ55cは、キャンバプレート57がナックルアーム55から離れる側に回動させられるのを規制し、所定の箇所で停止させる。したがって、車両WLFに正の値のキャンバ角(ポジティブキャンバ)が形成されるのを防止することができる。なお、ストッパ55cは、図1に示されるように、先端がナックルアーム55に当接したときにキャンバプレート57とナックルアーム55とが平行になるような寸法を有する。
そして、前記ナックルアーム55及びキャンバプレート57の下端部において、キャンバ軸56より下方に、キャンバ軸56及びストッパ55cと隣接させて駆動部材としてのピエゾ素子61が配設され、該ピエゾ素子61と図示されない電源装置とが接続される。前記ピエゾ素子61は、ナックルアーム55とキャンバプレート57との間に架設させられ、両端において、固定部材62、63によってそれぞれナックルアーム55及びキャンバプレート57に固定される。また、ピエゾ素子61は電圧の印加によって変位させられ、キャンバプレート57を回動させるためのアクチュエータとして機能する。
本実施の形態においては、ナックルアーム55に腕部55b及びストッパ55cが形成されるようになっているが、キャンバプレート57に腕部及びストッパを形成することができる。また、本実施の形態においては、キャンバ軸56より下方にピエゾ素子61が配設されるようになっているが、ピエゾ素子61を、キャンバ軸56より上方において、キャンバ軸56に近接させて配設することができる。
また、前記スプリング58はキャンバプレート57の上端部において、ナックルアーム55とキャンバプレート57との間に配設される。
そして、前記アッパアーム52は、「V」字状の形状を有し、ナックルユニット51側において一体にされ、ボディ11側に向けて広がるように延在させて形成された2本のアーム部を備える。また、前記アッパアーム52は、ナックルユニット51側において1箇所で連結要素としてのボールジョイント71によってナックルアーム55に対して揺動自在に連結され、ボディ11側において、2箇所で連結要素としての筒状のブッシュ72によってボディ11に対して揺動自在に連結される。
前記ロワアーム53は、前記アッパア−ム52と同様に、「V」字状の形状を有し、ナックルユニット51側において一体にされ、ボディ11側に向けて広がるように延在させて形成された図示されない2本のアーム部を備える。そして、前記ロワアーム53は、ナックルユニット51側において1箇所で連結要素としてのボールジョイント73によってナックルアーム55に対して揺動自在に連結され、ボディ11側において、2箇所で連結要素としての筒状のブッシュ74によってボディ11に対して揺動自在に連結される。
前記構成のキャンバ角調整装置において、図示されない制御部のキャンバ角調整処理手段は、キャンバ角調整処理を行い、車両の通常走行時において、ピエゾ素子61に電圧を印加しない。
このとき、スプリング58の付勢力がキャンバプレート57に加わり、キャンバプレート57はナックルアーム55から離れる側に向けて付勢され、ストッパ55cの先端がナックルアーム55と当接させられる。その結果、キャンバプレート57とナックルアーム55とが平行になり、図1に示されるように、サスペンション機構31はキャンバ角が調整されない状態を表す非調整状態に置かれ、車輪WLFは路面GNDに対して垂直に置かれる。なお、前記非調整状態において、車両の走行を安定させるために、わずかな値の正のキャンバ角が形成される。このとき、トレッド37において、低転がり抵抗領域38及び高グリップ領域39がいずれも路面GNDと接触するので、適正な転がり抵抗及び適正なグリップ力を発生させながら車輪WLFを回転させ、車両を走行させることができる。
これに対して、前記キャンバ角調整処理手段は、車両の制動時において、ピエゾ素子61に電圧を印加する。そして、電圧を印加されたピエゾ素子61は、膨張させられ、キャンバプレート57の下端を押す。その結果、図4に示されるように、スプリング58の付勢力に抗してキャンバプレート57は、所定の方向、本実施の形態においては、ナックルアーム55に近づく側に向けて回動(時計回りに回動)させられ、ストッパ55cから離される。その結果、キャンバプレート57はナックルアーム55に対して傾斜させられ、サスペンション機構31はキャンバ角が調整された状態を表す調整状態に置かれ、車輪WLFは路面GNDに対して傾斜させた状態に置かれ、負の値のキャンバ角(ネガティブキャンバ)が形成される。このとき、トレッド37(図2)において、高グリップ領域39だけが路面GNDと接触するので、大きいグリップ力を発生させながら車輪WLFを回転させ、車両を走行させることができる。
したがって、制動時における制動距離を短くすることができる。なお、この場合、ピエゾ素子61に印加される電圧の値を一定にすると、キャンバ角を所定の値に維持することができる。
また、前記キャンバ角調整処理手段は、車両の制動時と同様に、旋回時にもピエゾ素子61に電圧を印加し、このとき、サスペンション機構31はキャンバ角が調整された状態を表す調整状態に置かれ、車輪WLFに負の値のキャンバ角が形成される。したがって、車両の旋回時に、横すべりが発生するのを防止することができる。
このように、本実施の形態においては、アクチュエータとしてピエゾ素子61が使用され、モータを使用する必要がないので、サスペンション機構31、32、車輪WLF、WRF等を小型化することができる。また、キャンバ角を所定の値に維持するために、モータをブレーキ機構によって停止させておく必要がないので、サスペンション機構31を簡素化することができる。
また、一定の電圧を印加するだけでよいので、キャンバ角を安定させて形成することができ、しかも、ピエゾ素子61に流れる電流が小さいので、ピエゾ素子61に一定の電圧を印加していても、消費電力を小さくすることができる。
そして、ピエゾ素子61がキャンバ軸56の近傍に配設されるので、ピエゾ素子61をわずかに変位させるだけでナックルアーム55に対するキャンバプレート57の回動量を多くすることができる。
本実施の形態においては、ナックルユニット51における下側にキャンバ軸56及びピエゾ素子61が、上側にスプリング58が配設されるようになっているが、ナックルユニット51における上側にキャンバ軸及びピエゾ素子を、下側にスプリングを配設することができる。その場合、スプリングは負の値のキャンバ角を形成するために、キャンバプレート57をナックルアーム55に近づく側に向けて付勢する。
また、本実施の形態においては、各車輪WLF、WRFのタイヤ36のトレッド37において、区分線Ld1より外側に低転がり抵抗領域38が、区分線Ld1より内側に高グリップ領域39が形成されるようになっているが、トレッド37の幅方向に三つ以上の領域が形成される場合、各領域のうちの最も内側に高グリップ領域が形成され、負の値のキャンバ角が形成されるのに伴って、高グリップ領域が路面に接地させられる。
また、本実施の形態において、各サスペンション機構31〜34はダブルウィッシュボーン式の懸架構造を有するようになっているが、本発明をストラット式の懸架構造を有するサスペンション機構に適用することができる。
なお、本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨に基づいて種々変形させることが可能であり、それらを本発明の範囲から排除するものではない。
本発明の実施の形態における通常走行時のサスペンション機構の状態を示す側面図である。 本発明の実施の形態における車両の概念図である。 本発明の実施の形態における通常走行時のキャンバ角調整装置を示す側面図である。 本発明の実施の形態における制動時のサスペンション機構の状態を示す側面図である。
符号の説明
11 ボディ
31〜34 サスペンション機構
36 タイヤ
39 高グリップ領域
55 ナックルアーム
55c ストッパ
56 キャンバ軸
57 キャンバプレート
58 スプリング
61 ピエゾ素子
GND 路面
WLF、WRF、WLB、WRB 車輪

Claims (3)

  1. 車両のボディと、該ボディに対して回転自在に配設された車輪と、前記ボディと各車輪との間に配設されたサスペンション機構とを有し、所定の車輪のタイヤに、路面に対するグリップ力が大きくされた高グリップ領域が形成されたサスペンションシステムにおいて、前記ボディと前記所定の車輪との間のサスペンション機構は、ボディ側に配設された第1の要素、前記所定の車輪側に配設され、第1の要素に対してキャンバ軸を揺動中心にして揺動自在に配設された第2の要素、第1、第2の要素間に配設され、所定の付勢力で第2の要素を付勢する付勢部材、及び第1、第2の要素間に配設され、電圧の印加によって変位させられ、第2の要素を所定の方向に回動させ、前記所定の車輪にキャンバ角を形成し、前記高グリップ領域を路面に接地させる駆動部材を備えることを特徴とするサスペンションシステム。
  2. 前記駆動部材はキャンバ軸に近接させた位置に配設される請求項1に記載のサスペンションシステム。
  3. 前記第2の要素は、回動規制部によって、前記所定の方向に対して逆の方向への回動が規制される請求項1に記載のサスペンションシステム。
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