JP2009241483A - ガスバリアフィルム - Google Patents

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Abstract

【課題】高いガスバリア性と耐熱性を兼ね備えたガスバリアフィルムを提供する。
【解決手段】ポリイミドフィルム2の両面に、耐溶剤層3と、カルドポリマー層4と、酸窒化ケイ素層5とがその順で形成されているガスバリアフィルムにより、上記課題を解決した。耐溶剤層3は、カルドポリマー層形成用塗工液に含まれる溶剤(例えばジグリコールジエーテル)に対する層であり、好ましい例としては、耐溶剤層がアクリル系の硬化樹脂からなり、カルドポリマー層がエポキシ系の硬化樹脂からなるように構成する。
【選択図】図1

Description

本発明は、耐熱性とガスバリア性に優れたガスバリアフィルムに関する。
高分子材料からなるフレキシブルな基材フィルム上にディスプレイやデバイスを作製する試みが広く行われている。近年では、より高いレベルのガスバリア性が求められ、基材フィルム上に酸窒化ケイ素や酸化ケイ素からなるガスバリア層を成膜した、ガスバリア性のよいガスバリアフィルムが提案されている(例えば特許文献1を参照)。
しかし、高分子材料からなる基材フィルムの表面には突起等が存在し、その突起等によってガスバリア層に欠陥やピンホールが生じてガスバリア性が低下するという問題がある。こうした問題に対しては、基材フィルム上に平坦化層を形成して欠陥等を低減させたガスバリア性のよいガスバリアフィルムが提案されている(例えば特許文献2,3を参照)。
特開2004−276564号公報 特開2005−324406号公報 特開2006−7624号公報
最近、液晶表示素子や有機EL素子等のディスプレイ用途に適用するフィルム部材に対して高いガスバリア性と高い耐熱性が要求されている。しかしながら、上記特許文献2,3で提案されたガスバリアフィルムにおいては、低温での使用環境においてはある程度のガスバリア性能を実現できるものの、高温での使用環境では基材フィルムの熱膨張による寸法変化にガスバリア層の寸法変化が追従できず、ガスバリア層にクラックや剥がれが発生してガスバリア性が低下してしまうという問題がある。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであって、その目的は、高いガスバリア性と耐熱性を兼ね備えたガスバリアフィルムを提供することにある。
上記課題を解決するための本発明のガスバリアフィルムは、ポリイミドフィルムの両面に、耐溶剤層と、カルドポリマー層と、酸窒化ケイ素層とがその順で形成されていることを特徴とする。ここで、前記耐溶剤層は、具体的には、前記カルドポリマー層形成用塗工液に含まれる溶剤に対する層である。
この発明によれば、基材フィルムとして線膨張係数の小さいポリイミドフィルムを用いたので、高温使用環境での寸法変化が小さく、ガスバリア層となる酸窒化ケイ素層にクラックや剥がれ等の発生を防ぐことができる。また、カルドポリマー層を平坦化層として設けたので、ガスバリア性に優れる酸窒化ケイ素層のガスバリア性をさらに向上させることができる。また、ポリイミドフィルムとカルドポリマー層との間に耐溶剤層を設けたので、ポリイミドフィルムがカルドポリマー層形成用塗工液に含まれる溶剤に侵されて劣化するのを防ぐことができる。また、耐溶剤層とカルドポリマー層と酸窒化ケイ素層とをポリイミドフィルムの両面に設けたので、ポリイミドフィルムが吸水して膨潤したり、膨潤により上層膜が割れたり、剥離したりするのを防ぐことができる。
本発明のガスバリアフィルムの好ましい態様は、前記耐溶剤層が、ジグリコールジエーテルに対する層であるように構成する。この溶剤は、カルドポリマー層形成用の塗工液に含まれることのある溶剤であるので、耐溶剤層によってポリイミドフィルムへの溶剤ダメージを防ぐことができる。
本発明のガスバリアフィルムの好ましい態様は、前記カルドポリマー層がエポキシ系の硬化樹脂からなり、前記耐溶剤層がアクリル系の硬化樹脂からなるように構成する。この発明によれば、これらの組み合わせが特に好ましく、ガスバリア性と耐熱性に優れたガスバリアフィルムを構成できる。
本発明のガスバリアフィルムの好ましい態様は、前記耐溶剤層と前記カルドポリマー層との間に、さらに、酸化ケイ素、酸窒化ケイ素、窒化ケイ素、酸化アルミニウムのいずれかからなるガスバリア層が形成されているように構成する。また、酸窒化ケイ素上にもガスバリア層を形成してもよい。これらの発明によれば、ガスバリア層を、耐溶剤層とカルドポリマー層との間や酸窒化ケイ素層の上に設けることにより、ガスバリア性をさらに向上させることができる。
本発明のガスバリアフィルムによれば、高温使用環境での寸法変化が小さく、ガスバリア層となる酸窒化ケイ素層にクラックや剥がれ等の発生を防ぐことができ、また、ガスバリア性に優れる酸窒化ケイ素層のガスバリア性をさらに向上させることができる。また、ポリイミドフィルムがカルドポリマー層形成用塗工液に含まれる溶剤に侵されて劣化するのを防ぐことができ、また、ポリイミドフィルムが吸水して膨潤したり、膨潤により上層膜が割れたり、剥離したりするのを防ぐことができる。
こうしたガスバリアフィルムは、高温使用環境においても高いガスバリア性を維持できるので、食品や電子部品等のガスバリア性包装材として好ましく利用できるとともに、液晶表示素子や有機EL素子等のディスプレイ用途にも好ましく利用できる。
次に、本発明のガスバリアフィルムについて図面を参照しつつ詳細に説明するが、本発明は以下の実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を超えない範囲において任意に変形して実施することができる。
図1は、本発明のガスバリアフィルムの一例を示す断面図である。本発明のガスバリアフィルム1Aは、図1に示すように、ポリイミドフィルム2の両面に、耐溶剤層3と、カルドポリマー層4と、酸窒化ケイ素層5とがその順で形成された基本構造を有している。以下、各構成層について説明する。
(ポリイミドフィルム)
ポリイミドフィルム2は、本発明のガスバリアフィルムの基材フィルムである。ポリイミドは分子主鎖骨格中に環状イミド基を含む高分子の総称であり、ポリイミドフィルム2の形成材料としては、分子主鎖骨格中の環状イミド基に結合する結合基の構造によって分類される、脂肪族ポリイミド、脂環式ポリイミド、芳香族ポリイミドを用いてもよいし、骨格鎖の形状により分類される、線状ポリイミド(可塑型ポリイミド)、3次元網状ポリイミド(硬化型ポリイミド)を用いてもよいし、反応形式から分類される、縮合型ポリイミド、付加型ポリイミドを用いてもよい。
本発明においては、いずれのポリイミドも使用できるが、一般的に好ましく用いられている縮合型芳香族ポリイミドが好ましく用いられる。なお、通常の芳香族ポリイミドは溶融せず、適当な有機溶媒もないので、ポリイミドの前駆体である可溶性ポリアミド酸の溶液を流延製膜する方法等によってフィルム状に形成される。そうしたフィルムとしては、電子回路や電子デバイス用途として一般的に用いられるポリイミドフィルムを採用でき、例えば宇部興産(株)、東レデュポン(株)、三菱瓦斯化学(株)等から市販されているポリイミドフィルム等を用いることができる。
こうしたポリイミドフィルム2は、液体ヘリウムの極低温から400℃程度の高温領域まで、極めて広範囲の温度で、安定した機械的・電気的・物理的・化学的性質を有しているので、高い使用温度範囲(例えば200℃〜300℃)で用いられるガスバリアフィルムの基材フィルムとして好ましい。特にポリイミドフィルム2は、線膨張係数が小さく、広い使用温度範囲での寸法安定性がPET(ポリエチレンテレフタレート)フィルムやPEN(ポリエチレンナフタレート)フィルム等のポリエステルフィルムやその他の基材フィルムに比べて圧倒的に優れるので、従来のような高温時における基材フィルムとガスバリア層となる酸窒化ケイ素層との熱膨張の相違による酸窒化ケイ素層のクラック発生や剥がれ発生に基づいたガスバリア性低下の問題が生じないという利点がある。
例えば、高温下の環境で使用される自動車用デバイス等のガスバリアフィルムや、使用時に発熱を伴う照明用デバイス等のガスバリアフィルムとして使用される場合や、加工時に高温環境に曝されるトランジスタ等の基材として使用される場合に、ポリイミドフィルムを基材フィルムとして用いることが特に好ましい。
ポリイミドフィルム2の厚さは特に限定されないが、3μm以上500μm以下、好ましくは12μm以上300μm以下程度であることが好ましい。この範囲内の厚さのポリイミドフィルム2は、フレキシブルであるとともに、ロール状に巻き取ることもできるので好ましい。
ポリイミドフィルム2は、長尺材であってもよいし枚葉材であってもよいが、長尺のフィルムを好ましく用いることができる。長尺のポリイミドフィルム2の長手方向の長さは特に限定されないが、例えば10m以上の長尺フィルムが好ましく用いられる。なお、長さの上限は限定されず、例えば10km程度のものであってもよい。
(耐溶剤層)
耐溶剤層3は、後述のカルドポリマー層形成用塗工液に含まれる溶剤がポリイミドフィルム2を侵すことを防ぐために形成する層であり、図1に示すように、ポリイミドフィルム2の両面に形成されている。後述のカルドポリマー層形成塗工液に含まれる溶剤としては、ジグリコールジエーテルが用いられるが、この溶剤は、ポリイミドフィルム2を溶かしてしまう。そのため、耐溶剤層3としては、そうした溶剤をポリイミドフィルム2に浸透させない層であれば特に制限はないが、熱硬化性樹脂層、紫外線硬化性樹脂層、電子線硬化性樹脂層、ゾルゲル材料層、無機化合物層等を挙げることができる。
熱硬化性樹脂層としては、例えば、ポリメチルメタクリレート、ポリアクリレート、ポリカーボネート、メチルフタレート単独重合体又は共重合体、ポリエチレンテレフタレート、ポリスチレン、ジエチレングリコールビスアリルカーボネート、アクリロニトリル/スチレン共重合体、ポリ(−4−メチルペンテン−1)、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、シアナート樹脂、マレイミド樹脂、ポリイミド樹脂等の1種又は2種以上からなる層が挙げられる。また、これらの樹脂をポリビニルブチラール、アクリロニトリル−ブタジエンゴム、多官能性アクリレート化合物等で変性したものや、架橋ポリエチレン樹脂、架橋ポリエチレン/エポキシ樹脂、架橋ポリエチレン/シアナート樹脂、ポリフェニレンエーテル/エポキシ樹脂、ポリフェニレンエーテル/シアナート樹脂等の熱可塑性樹脂で変性した熱硬化性樹脂等からなる層を挙げることができる。
また、紫外線硬化性樹脂層及び電子線硬化性樹脂層としては、例えば、ラジカル反応性不飽和化合物を有するアクリレート化合物よりなる樹脂組成物、エポキシアクリレート、ウレタンアクリレート、ポリエステルアクリレート、ポリエーテルアクリレート等のオリゴマーを多官能アクリレートモノマーに溶解させた樹脂組成物等が挙げられる。また、これらの樹脂組成物の混合物を用いてもよい。
上記の各硬化性樹脂層の形成方法に関しては、特に制限されるものではなく、例えば、スピンコート法、スプレーコート法、ブレードコート法、ディップ法、ロールコート法等のいずれであってもよい。上述のような熱硬化性樹脂層、紫外線硬化性樹脂層、電子線硬化性樹脂層は、必要に応じて、酸化防止剤、紫外線吸収剤、可塑剤等の添加剤を含んでいてもよい。また、いずれの樹脂層においても、成膜性向上やピンホール防止等を目的とした樹脂や添加剤を配合させてなるものであってもよい。さらに、各樹脂層を形成する際には、エタノール等の適切な希釈溶剤に樹脂材料を溶解又は分散させるが、使用する溶剤は、いずれも下地のポリイミドフィルム2を侵さないので好ましく用いることができる。
ゾルゲル材料層としては、シロキサン材料やSi、Al、Ti等のアルコキシド溶液を主成分とする材料を挙げることができる。このゾルゲル材料層は、スピンコーティングやダイコーティング法等によって塗布形成することができる。
無機化合物層としては、SiO、SiON、SiN、AlO、ZnO、MgO、ITO(インジウム錫オキサイド)、SnO、DLC(ダイアモンドライクカーボン)を主成分とするもの、又はこれらの1種又は2種以上の混合膜を挙げることができる。これらの無機化合物層は、スパッタリング法、イオンプレーティング法、CVD法等で成膜することができる。
上述した各層は、後述のカルドポリマー層形成用塗工液に含まれる溶剤がポリイミドフィルム2を侵すことを防ぐために形成する層であり、いずれも好ましく用いることができるが、中でも、ポリメチルメタクリレートやポリアクリレート等のアクリル系の硬化性樹脂(熱硬化、紫外線硬化、電子線硬化を含む)からなる層が好ましい。
例えば、例えばアクリル系の硬化樹脂であるペンタエリスリトールトリアクリレートを含む耐溶剤層用塗工液を用いた場合には、溶剤としてトルエンを用い、さらにUV硬化のための添加剤としてイルガキュア184を用い、ペンタエリスリトールトリアクリレート100重量部に対して、溶剤であるトルエンを100重量部〜350重量部配合し、添加剤であるイルガキュア184を1重量部〜10重量部配合して構成したものを例示できる。こうした耐溶剤層用塗工液は、例えば、ロールコート法、ミヤバーコート法、及びグラビアコート法等の従来公知の塗布方法で、両面同時に又は片面毎に塗布・乾燥・硬化させることにより形成することができる。また、耐溶剤層用塗工液が入った水槽内にポリイミドフィルム2を浸漬させた後に乾燥・硬化して両面同時に形成してもよい。
耐溶剤層3をポリイミドフィルム2の両面に設けることにより、ポリイミドフィルム2への溶剤によるダメージを防ぐことができる。また、ポリイミドフィルム2はイミド基の極性が大きいため、数少ない欠点の一つとして吸水性(吸湿性)が大きく、膨潤する問題がある。しかし、耐溶剤層3をポリイミドフィルム2の両面に設けることにより、そうした問題を防ぐことができるという効果も兼ね備える。
塗工液等を用いたウェット法により形成する場合の耐溶剤層3の厚さは、通常500nm以上、好ましくは1μm以上であり、また、通常50μm以下、好ましくは10μm以下である。また、スパッタリング法等によるドライ法により形成する場合の耐溶剤層3の厚さは、通常10nm以上、好ましくは50nm以上であり、また、通常1μm以下、好ましくは500nm以下である。ポリイミドフィルム2の両面に上記厚さ範囲の耐溶剤層3を設けることにより、カルドポリマー層形成塗工液に含まれる溶剤によるポリイミドフィルム2の溶解を防ぐことができ、さらに、ポリイミドフィルム2の吸水(吸湿)を防ぐことができる。なお、この耐溶剤層3を上記厚さ範囲で設けることにより、後述のカルドポリマー層4による平坦化を補完する層としても利用することができる。例えばポリイミドフィルム2の表面に欠陥や突起等が存在する場合には、予めその欠陥や突起等を覆い、後述のカルドポリマー層4による平坦化をアシストすることができる。
耐溶剤層3の厚さが上記の範囲未満である場合には、例えば、耐溶剤層3が形成されていない部分が生じる可能性があり、耐溶剤層としての機能が発現できないおそれがある。また、耐溶剤層3の厚さが上記の範囲を超える場合には、耐溶剤層3の応力が大きくなったりクラックが発生したりすることがあり、また、製造コストの増大を来たすことになる。
(カルドポリマー層)
カルドポリマー層4は、優れた平坦化層として作用する層であり、カルドポリマーを主に含有する樹脂組成物で形成される。このカルドポリマー層4を形成する塗工液は、通常ジグリコールジエーテルを含むが、この溶剤はポリイミドフィルム2を溶解してしまうので、このカルドポリマー層4は上述した耐溶剤層3をポリイミドフィルム2の両面に設けた後に形成される。こうした構成とすることにより、ポリイミドフィルムがカルドポリマー層形成用塗工液に含まれる溶剤に侵されて劣化するのを防ぐことができる。
カルドポリマー層4は、カルドポリマーと、溶剤と、その他必要に応じて配合される樹脂材料及び添加材料とを含むカルドポリマー層形成塗工液を塗布して形成される。カルドポリマーは、下式のカルド構造を有するポリマーである。カルドポリマーとしては、カルドエポキシ系ポリマーが好ましいが、その他にも、カルドポリエステル系ポリマー、カルドアクリル系ポリマー等を適用できる。
Figure 2009241483
カルドポリマーを構成するカルド構造は芳香族環を多数有し、その立体障害のためにフルオレン骨格部分と主鎖方向が捻れた位置関係にある。そのため、中心にある炭素原子部分が比較的自由に結合角を変えられるので、高強度で強靭であるが、特に低温でも脆くならず、高硬度で耐擦傷性をも有している。こうしたカルドポリマーを含むカルドポリマー層4は広い温度範囲で安定であるととともに、レベリング性がよく、欠陥を埋めて覆い、乾燥後の表面をより平滑にすることができる。さらに、このカルドポリマー層4は、無機化合物と親和性や濡れ性がよいため、後述する酸窒化ケイ素層5をカルドポリマー層4上に設ければ、欠陥のない平坦なカルドポリマー層4上に酸窒化ケイ素層5を均一に欠陥なく、さらに親和性よく形成することができるので、酸窒化ケイ素層5のガスバリア性を著しく高めることができる。
カルドポリマー層4は、主成分としてカルドポリマーを含有していればよいので、その他の添加材料を必要に応じて各種配合してもよい。例えば、可塑剤、充填剤、帯電防止剤、滑剤、アンチブロッキング剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤等の添加剤、更には、改質用樹脂等を添加してもよい。
このように、ポリイミドフィルム2の両面に耐溶剤層3を介してカルドポリマー層4を形成することで、酸窒化ケイ素層5の下地面の表面平滑性を著しく高めることができ、その結果、このカルドポリマー層4上に形成した酸窒化ケイ素層5のガスバリア性を著しく高めることができる。
カルドポリマー層4を形成する方法は、特に制限されるものではなく、スピンコーティング法、スプレーコーティング法、ブレードコーティング法、ディップコーティング法、ローラーコーティング法、もしくはランドコーティング法等によるウェットコーティング法、又は蒸着法等のドライコーティング法のいずれをも利用できる。塗布に用いる塗布用組成物中には、熱硬化性樹脂もしくは光硬化性樹脂の場合、前記した各成分以外に、必要に応じて、酸化防止剤、紫外線吸収剤、もしくは可塑剤等の添加剤を加えることができ、また、成膜性向上及び得られる膜のピンホールの発生防止等のため、適当な樹脂や添加剤を加えてもよい。溶剤としては、ジエチレングリコールジメチルエーテル、シクロヘキサノン、エタノール、クロロホルム、テトラヒドロフラン、もしくはジオキサン等の適当な溶剤を使用することができる。
なお、カルドポリマー層4をエポキシ系の硬化樹脂で構成し、耐溶剤層3をアクリル系の硬化樹脂で構成することが特に好ましく、ガスバリア性と耐熱性に優れたガスバリアフィルムを構成できる。
以下、カルドポリマーについて更に詳しく説明する。
カルドポリマーとしては、下記式で示されるビスフェノール化合物から誘導されるフルオレン骨格を有する樹脂を含有することが好ましい。式中、R及びRは、水素原子、炭素数1〜5のアルキル基、又はハロゲン原子であり、互いに同じであっても異なるものであってもよい。
Figure 2009241483
上記式で示されるビスフェノール化合物としては、具体的には、例えば、9,9−ビス(4−ヒドロキシフェニル)フルオレン、9,9−ビス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)フルオレン、9,9−ビス(4−ヒドロキシ−3−クロロフェニル)フルオレン、9,9−ビス(4−ヒドロキシ−3−ブロモフェニル)フルオレン、9,9−ビス(4−ヒドロキシ−3−フルオロフェニル)フルオレン、9,9−ビス(4−ヒドロキシ−3−メトキシフェニル)フルオレン、9,9−ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニル)フルオレン、9,9−ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジクロロフェニル)フルオレン、もしくは9,9−ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジブロモフェニル)フルオレン等を挙げることができ、これらのうちの1種のみを単独で用いることができるほか、2種類以上を併用することもできる。
上記のカルドポリマーとしては、エポキシ基を1分子中に2つ以上持つエポキシ基と不飽和モノカルボン酸とを反応させて得たエポキシ(メタ)アクリレート樹脂と多塩基酸無水物とから誘導されるエポキシ(メタ)アクリレート酸付加物であることが好ましい。なお、(メタ)アクリレートの表記は、アクリレート又はメタアクリレートを意味する。
このようなエポキシ(メタ)アクリレート酸付加物の形成に用いられるエポキシ樹脂として、具体的には、ビス(4−ヒドロキシフェニル)ケトン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)スルホン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)エーテル、ビス(4−ヒドロキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン、9,9−ビス(4−ヒドロキシフェニル)フルオレン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)ジメチルシラン、4,4’−ビフェノール、テトラメチル−4,4’−ビフェノール等のビスフェノール類、フェノールノボラック、クレゾールノボラック、ナフトール又はナフタレンジオールと、1,4−ビスキシレノールとの縮合化合物等の多官能フェノール類や、これら芳香環水素の一部又は全てがハロゲン原子、炭素数1〜4のアルキル基に置換した多官能フェノール類をエピクロロヒドリンと反応させて得られた1分子中にエポキシ基を2つ以上有するものが挙げられる。
このエポキシ基をエポキシ樹脂と等量のアクリル酸、メタクリル酸等のアクリル酸類を公知の手法により反応させることにより、エポキシ(メタ)アクリレート樹脂とすることができ、さらに、このエポキシ(メタ)アクリレート樹脂を多塩基酸無水物と反応させることにより、エポキシ(メタ)アクリレート樹脂と多塩基酸無水物との付加生成物とすることができるのである。
このような付加生成物の形成に用いられる多塩基酸無水物として、具体的には、メチルテトラヒドロ無水フタル酸、メチルヘキサヒドロ無水フタル酸、無水メチルハイミック酸、テトラヒドロ無水フタル酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸、メチルシクロヘキセンジカルボン酸無水物等の脂環式酸無水物、無水フタル酸、無水トリメリット酸、無水ピロメリット酸、ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、エチレングリコールビストリメリテート無水物。グリセロールトリストリメリテート無水物、ビフェニルテトラカルボン酸二無水物等の芳香族酸無水物類、無水ヘット酸、テトラブロモ無水フタル酸等のハロゲン系酸無水物等が挙げられる。また、上記エポキシ樹脂、アクリレート、酸無水物類は1種であっても、2種以上の混合物であってもよい。
このようにして得られるエポキシ(メタ)アクリレート酸付加物の中でも、本発明においては、特開昭60−152091号公報、特開平6−1938号公報、特開平8−146311号公報に見られるように、同一分子内にカルボキシシル基と光重合可能な不飽和基とを有する重量平均分子量1000以上の樹脂が有機樹脂層31に含有されることが好ましい。具体的には、フルオレン骨格を持つエポキシアクリレートの酸付加体である新日鐵化学(株)製のV259MもしくはV301M又はその改良品、又は日本化薬(株)製のクレゾールノボラック型エポキシアクリレートの酸付加体が挙げられる。
また、上記フルオレン骨格を持つエポキシアクリレート樹脂とは、9,9−ビス(4−ヒドロキシフェニル)フルオレンから得られるエポキシ樹脂とアクリル酸類とを反応させて得られるものが好適に用いられる。
また、本発明に用いられる上記多官能アクリレートモノマーとして、具体的には、常圧において100℃以上の沸点を有し、かつ、1分子中に少なくとも2つのエチレン性不飽和基を有する付加重合性化合物であるものが挙げられる。このような材料としては、多価アルコールと、α,β−不飽和カルボン酸とを結合して得られるもの、例えば、ジエチレングリコール(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、1,3−プロパンジオール(メタ)アクリレート、1,3−ブタンジオール(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート等の多官能アクリレートや相当の多官能メタアクリレート、2,2−ビス(4−アクリロキシジエトキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−メタクリロキシジペンタエトキシシフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−メタクリロキシポリエトキシフェニル)プロパンの混合物(新中村化学(株)製、商品名;BEP−500)等や、グリシジル基含有化合物にアクリル酸やメタクリル酸等のα、β−不飽和カルボン酸を付加して得られるもの、例えばトリメチロールプロパントリグリシジルエーテル(メタ)アクリレート、ビスフェノールAジグリシジルエーテルジ(メタ)アクリレート、フルオレン環を有するジグリシジルエーテルのアクリル酸付加体(新日鐵化学(株)製、商品名;ASF400)等や、不飽和アミド類、例えば、メチレンビスアクリロアミド、1,6−ヘキサメチレンビスアクリルアミド等や、ビニルエステル類、例えば、ジビニルサクシネート、ジビニルアジペート、ジビニルフタレート、ジビニルテレフタレート、ジビニルベンゼン−1,3−ジスルホネート等が挙げられる。
重合開始剤としては、加熱時にラジカルを発生し、カルドポリマーを有する熱硬化性樹脂及び多官能アクリレートモノマーの不飽和基を重合させて硬化膜を形成させることが可能であれば、公知の熱重合開始剤を用いることができるが、10時間半減期温度が80℃以上から硬化温度以下であることが好ましく、100度以上から硬化温度であることがより好ましい。熱重合開始剤としては、t−ブチルクミルパーオキサイド、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、もしくはジ−t−ブチルジパーオキシフタレート等を挙げることができる。
上記の重合を紫外線照射によって行なう場合には、熱重合開始剤に代えて。光重合開始剤を用いることもできる。光重合開始剤としては、公知のものを単独に又は数種併用することができ、例えば、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノ−プロパンー1−オン(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ(株)製、商品名;「イルガキュア907」)、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフエニル)−ブタノン−1(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ(株)製、商品名;「イルガキュア369」)、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)フェニルホスフィンオキサイド(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ(株)製、商品名;「CGI819」)、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキサイド(BASF社製、商品名;「ルシリンTPO」)、もしくは2,4−トリクロロメチル−(ピプロロニル)−6−トリアジン(日本シイベルヘグナー社製、商品名;「トリアジンPP」)等が使用できる。
さらに、上記エポキシ基を1分子中に2つ以上有するエポキシ樹脂としては、加水分解性塩素分が1000ppm未満と少ないエポキシ化合物が好ましく、例えば、油化シェル(株)製のテトラメチルジフェニル型エポキシ樹脂であるYX4000、日本化薬(株)製のEOCNシリーズ(EOCN1020、4400、102S、103S、104S等)のクレゾールノボラック型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、東都化成(株)製の液状3官能エポキシ樹脂であるZX−1542、エポキシ化合物中の2級ヒドロキシル基にグリシジル基を導入した多官能エポキシ化合物等が挙げられる。このようなエポキシ樹脂は、加熱等によりエポキシ基が、カルドポリマーを含有する樹脂成分中のカルボキシル基と反応し、上記カルドポリマーを含有する樹脂及び多官能アクリレートの不飽和基に加えて架橋構造を形成するものである。
(酸窒化ケイ素層)
酸窒化ケイ素層5は、ケイ素、酸素及び窒素を含有する層であって、上記のカルドポリマー層4上に設けられている。この酸窒化ケイ素層5は、SiN(ただし、x=0.5〜1.5、y=0.15〜1)で表される。こうした酸窒化ケイ素層5は、単位厚さあたりのSi−N結合の量が多く且つ密度も高く、しか平坦化層として優れるカルドポリマー層4上に設けられるので、優れたガスバリア性を示すことができる。
酸窒化ケイ素層5のSiNにおけるxは、0.5以上、好ましくは0.7以上であり、また、1.5以下、好ましくは1.3以下である。こうした範囲とすれば、酸窒化ケイ素層5中のSi−N結合の量を確保して、高いガスバリア性を示すことができる。一方、yは、0.15以上、好ましくは0.25以上、より好ましくは0.3以上であり、また、1以下、好ましくは0.7以下である。こうした範囲とすれば、酸窒化ケイ素層5中の酸素の含有量を確保して、酸窒化ケイ素層5に柔軟性をもたせることができる。
酸窒化ケイ素層5には、上記の作用効果を損なわない範囲で、例えば炭素等の不純物や添加剤が含まれていてもよいが、その含有量は30重量%以下であることが望ましい。炭素が酸窒化ケイ素層5に含まれる場合があるが、この炭素は、カルドポリマー層4の構成成分である炭素が酸窒化ケイ素層5中に入り込んだり、又は、後述する平坦化膜等の有機膜を設ける場合には、その構成成分である炭素が酸窒化ケイ素層5中に入り込んだりしたものである。
酸窒化ケイ素層5が、上記の組成範囲であるか否かは、例えば、Si、N、Oの原子数比を求めることにより確認することができる。こうした原子数比を求める方法としては、従来公知の方法を用いることができ、例えば、XPS(X線光電子分析装置)等の分析装置で得られた結果で評価できる。本発明においては、XPSの測定は、XPS(VG Scientific社製、ESCA LAB220i−XL)により測定している。X線源としては、Ag−3d−5/2ピーク強度が300Kcps〜1McpsとなるX線源であるMgKα線を用い、直径約1mmのスリットを使用している。測定は、測定に供した試料面の法線上に検出器をセットした状態で行い、適正な帯電補正を行っている。測定後の解析は、上述のXPS装置に付属されたソフトウエアEclipseバージョン2.1を使用し、Si:2p、C:1s、N:1s、O:1sのバインディングエネルギーに相当するピークを用いて行っている。このとき、C:1sのピークのうち、炭化水素に該当するピークを基準として、各ピークシフトを修正し、ピークの結合状態を帰属させる。そして、各ピークに対して、シャーリーのバックグラウンド除去を行い、ピーク面積に各元素の感度係数補正(C=1.0に対して、Si=0.87、N=1.77、O=2.85)を行い、原子数比を求めている。得られた原子数比について、Si原子数を1とし、他の成分であるNとOの原子数を算出して成分割合としている。
酸窒化ケイ素層5の厚さは、通常5nm以上、好ましくは10nm以上、特に好ましくは30nm以上、通常10μm以下、好ましくは1000nm以下、特に好ましくは500nm以下である。酸窒化ケイ素層5の厚さを上記範囲とすれば、ガスバリア性に優れた酸窒化ケイ素層5とすることができる。酸窒化ケイ素層5の厚さが5nm未満では、酸窒化ケイ素層5で基材表面全体を覆うことができず、高いガスバリア性が得られないことがあり、その厚さが10μmを超えると、クラックが発生し易く、ガスバリア性が低下することがある。
こうした酸窒化ケイ素層5を、透明性が必要とされる有機ELディスプレイ等の発光素子のガスバリア層として用いる場合には、酸窒化ケイ素層5は透明であることが好ましい。より具体的には、例えば400nm〜700nmの可視領域の範囲内での酸窒化ケイ素層5の平均光透過率が75%以上の透明性を有するように構成することが好ましい。
酸窒化ケイ素層5の作製方法は特に制限はないが、例えば、真空蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法、Cat−CVD法やプラズマCVD法、大気圧プラズマCVD法等を用いることができる。こうした作製方法は、成膜材料の種類、成膜のし易さ、工程効率等を考慮して選択すればよい。以下に、真空蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法、プラズマCVD法等の代表的な作製方法を説明する。
真空蒸着法は、抵抗加熱、高周波誘導加熱、電子線やイオンビーム等のビーム加熱等により、るつぼに入った材料を加熱、蒸発させて、上記のカルドポリマー層4上に付着させ、酸窒化ケイ素層5を成膜する方法である。なお、酸窒化ケイ素層5の組成等により加熱温度、加熱方法を変化させることができ、成膜時に酸化反応等を起こさせる反応性蒸着法も使用できる。
スパッタリング法は、真空チャンバー内にターゲットを設置し、高電圧をかけてイオン化した希ガス元素(通常はアルゴン)をターゲットに衝突させて、ターゲット表面の原子をはじき出し、上記のカルドポリマー層4上に付着させ、酸窒化ケイ素層5を成膜する方法である。このとき、チャンバー内に所定量の窒素ガスや酸素ガスを流すことにより、ターゲットからはじき出された元素と、窒素や酸素とを反応させて酸窒化ケイ素層5を形成する、反応性スパッタリング法を用いてもよい。スパッタリング法としては、例えば、DC2極スパッタリング、RF2極スパッタリング、3極・4極スパッタリング、ECRスパッタリング、イオンビームスパッタリング、及びマグネトロンスパッタリング等を挙げることができるが、工業的にはマグネトロンスパッタリングを用いることが好ましい。
イオンプレーティング法は、真空蒸着とプラズマの複合技術であり、原則としてガスプラズマを利用して、蒸発粒子の一部をイオンもしくは励起粒子とし、活性化して薄膜を形成する方法である。イオンプレーティング法においては、反応ガスのプラズマを利用して蒸発粒子と結合させ、化合物膜を合成させる反応性イオンプレーティングが有効である。プラズマ中の操作であるため、安定なプラズマを得るのが第1条件であり、低ガス圧の領域での弱電離プラズマによる低温プラズマを用いる場合が多い。このため、混合物や複合酸化物を形成する場合に好ましく用いられる。放電を起こす手段から、直流励起型と高周波励起型に大別されるが、ほかに蒸発機構にホローカソード、イオンビームを用いる場合もある。
プラズマCVD法は、化学気相成長法の一種である。プラズマCVD法においては、プラズマ放電中に原料を気化して供給し、系内のガスを衝突により相互に活性化してラジカル化するため、熱的励起のみによっては不可能な低温下での反応が可能となる。電極間の放電中での反応により酸窒化ケイ素層5が形成される。プラズマの発生に用いる周波数により、HF(数十〜数百kHz)、RF(13.56MHz)、及びマイクロ波(2.45GHz)に分類される。マイクロ波を用いる場合は、反応ガスを励起こし、アフターグロー中で成膜する方法と、ECR条件を満たす磁場(875Gauss)中にマイクロ波導入するECRプラズマCVDに大別される。また、プラズマ発生方法で分類すると、容量結合方式(平行平板型)と誘導結合方式(コイル方式)に分類される。
こうした成膜手段を用いて酸窒化ケイ素層5をカルドポリマー層4上に形成するが、そうした成膜手段は、被成膜部材(ポリイミドフィルム2/耐溶剤層3/カルドポリマー層4)を搬送する搬送路に対向して設置することが好ましい。そうした被成膜部材は、ガラス基板へ粘着テープ等で貼付けておき、その被成膜部材を搬送させながら、例えばスパッタリング法で成膜する場合にはターゲットに高周波電力やパルスDC電力を印加してプラズマ生成するとともに、その際に希ガスと反応ガスを導入することにより、酸窒化ケイ素を被成膜部材上に形成できる。その際、被成膜部材を温度調節できるようになっていてもよい。
(その他の層)
本発明のガスバリアフィルムには、必要に応じて各種の層をさらに設けることができる。例えば、ガスバリア層、透明導電層、ハードコート層、保護層、帯電防止層、防汚層、防眩層、カラーフィルタ等から選ばれるいずれかを設けることができる。
図2は、本発明のガスバリアフィルムの他の一例を示す断面図である。本発明のガスバリアフィルム1Bは、図1に示す態様のガスバリアフィルムにおいて、耐溶剤層3とカルドポリマー層4との間にさらにガスバリア層6を形成したものである。こうしたガスバリア層6を設けることにより、ガスバリア層は合計2層となり、上記の酸窒化ケイ素層5が担うガスバリア性を補完してガスバリア性をさらに向上させることができる。
このガスバリア層6を形成する際において、耐溶剤層3の表面が平坦である方がガスバリア性を高める効果が大きいため、耐溶剤層3は、表面が平滑になるように形成することが好ましい。平滑表面となる耐溶剤層3は、上記の耐溶剤層3のうち、アクリル系の硬化樹脂であるペンタエスリトールトリアクリレートを含む耐溶剤層用塗工液を用いることにより、容易に形成することができる。
ガスバリア層6としては、上記の酸窒化ケイ素層5と同様、ガスバリア性に優れる酸窒化ケイ素からなる層を好ましく適用できるほか、酸化ケイ素、窒化ケイ素、酸化アルミニウムのいずれかからなる層も適用できる。こうしたガスバリア層6は、上記の酸窒化ケイ素層5と同様の成膜手段で、同様の厚さで成膜される。なお、ガスバリア層6上には、平坦化層としても機能するカルドポリマー層4が形成されるので、たとえガスバリア層6に欠陥やピンホールが生じた場合であっても、その欠陥やピンホール等はカルドポリマー層4で修復される。
図3は、本発明のガスバリアフィルムのさらに他の一例を示す断面図である。本発明のガスバリアフィルム1Cは、図1に示す態様のガスバリアフィルムにおいて、酸窒化ケイ素層5の上にさらにガスバリア層7を形成したものである。こうしたガスバリア層7を設けることにより、ガスバリア層は合計2層(上記のガスバリア層6を形成した場合には3層)となり、上記の酸窒化ケイ素層5が担うガスバリア性を補完してガスバリア性をさらに向上させることができる。
ガスバリア層7としては、上記の酸窒化ケイ素層5と同様、ガスバリア性に優れる酸窒化ケイ素からなる層を好ましく適用できるほか、酸化ケイ素、窒化ケイ素、酸化アルミニウムのいずれかからなる層も適用できる。こうしたガスバリア層7は、上記の酸窒化ケイ素層5と同様の成膜手段で、同様の厚さで成膜される。なお、ガスバリア層7は屈折率が1.6〜2.0程度の酸窒化ケイ素層5上に設けられるので、酸窒化ケイ素層5の屈折率よりも小さい屈折率を有する酸化ケイ素や酸化アルミニウムをガスバリア層7として酸窒化ケイ素層5上に設ければ、そのガスバリア層7を低反射層として機能させることができ、表示素子の表示面に用いるガスバリアフィルムとして利用することができる。
透明導電層(図示しない)を、酸窒化ケイ素層5の上に設けてもよい。特に、本発明のガスバリアフィルムを有機ELディスプレイ用途に用いる場合、酸窒化ケイ素層5の上に設けられた透明導電層を、有機EL素子の陽極として利用することができる。透明導電層は、特に限定されないが、その形成材料としては、インジウム−錫系酸化物(ITO)、インジウム−錫−亜鉛系酸化物(ITZO)、ZnO系、CdO系、及びSnO系等を挙げることができ、特にITO膜が好ましい。これらは、抵抗加熱蒸着法、誘導加熱蒸着法、EB蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法、熱CVD法、及びプラズマCVD法等の真空成膜法によって形成することができる。また、透明導電層を、金属アルコキシド等の加水分解物や、透明導電粒子と金属アルコキシド等の加水分解物を塗布して形成される無機酸化物を主成分とするコーティング膜としてもよい。透明導電層の厚さは、通常10nm以上、好ましくは60nm以上、より好ましくは100nm以上、また、通常1000nm以下、好ましくは450nm以下、より好ましくは200nm以下とする。
なお、上記のガスバリア層や透明導電層以外の機能膜であるハードコート層、保護層、帯電防止層、防汚層、防眩層、カラーフィルタ等についての説明は省略するが、それらについては、従来公知の技術を適用できる。
(ガスバリア性)
本発明のガスバリアフィルムはガスバリア性に優れており、水蒸気透過率は0.01g/m/day以下、好ましくは5×10−3g/m/day以下であり、酸素透過率は0.01cc/m/day・atm以下、好ましくは5×10−3cc/m/day・atm以下である。こうしたガスバリア性を有する本発明のガスバリアフィルムは、各種の用途に適用可能であり、例えば、液晶表示パネル用、有機EL表示パネル用、太陽電池用、電子デバイス等のパッケージ材料用、食品や医薬品等の包装材料用等に利用可能である。
なお、本発明のガスバリアフィルムは、枚葉形態としても、ロール形態としてもよく、用途や適用工程に応じて任意に作製できる。例えば、有機ELディスプレイ等に本発明のガスバリアフィルムを適用する場合には、適用工程に応じていずれかの形態のガスバリアフィルムを適用できる。
以上説明したように、本発明のガスバリアフィルム1A〜1Cによれば、基材フィルムとして線膨張係数の小さいポリイミドフィルム2を用いたので、高温使用環境での寸法変化が小さく、ガスバリア層となる酸窒化ケイ素層5にクラックや剥がれ等の発生を防ぐことができる。また、カルドポリマー層4を平坦化層として設けたので、ガスバリア性に優れる酸窒化ケイ素層5のガスバリア性をさらに向上させることができる。また、ポリイミドフィルム2とカルドポリマー層4との間に耐溶剤層3を設けたので、ポリイミドフィルム2がカルドポリマー層形成用塗工液に含まれる溶剤に侵されて劣化するのを防ぐことができる。また、耐溶剤層3とカルドポリマー層4と酸窒化ケイ素層5とをポリイミドフィルム2の両面に設けたので、ポリイミドフィルム2が吸水して膨潤したり、膨潤により上層膜が割れたり、剥離したりするのを防ぐことができる。
特に本発明のガスバリアフィルムは、耐熱性(熱に対する寸法安定性とガスバリア性)に優れるので、加工時に高温が加わる方法でガスバリアフィルムを製造する場合や使用温度が高い用途に用いる場合に特に好ましく適用できる。
次に、実施例と比較例を示して本発明を更に詳細に説明する。
(実施例1)
基材フィルムとして、厚さ100μm×縦300mm×横200mmの透明ポリイミドフィルム2(三菱瓦斯化学社製、L3430)を使用した。このポリイミドフィルム2上に耐溶剤層3を形成するため、アクリル溶液(ペンタエリスリトールトリアクリレート(日本化薬製):22%、イルガキュア184:2%、トルエン:76%)をスピンコーターにて700rpm・30秒の条件で塗布した後、約120℃・1分間の条件でホットプレートで溶剤を乾燥させ、その後、UV照射機にて100mJ/cmのエネルギーを照射して硬化させた。形成した耐溶剤層3の厚さは約1μmであり、その後にポリイミドフィルム2の他の面についても形成し、両面に耐溶剤層3を形成した。
耐溶剤層3上に、ガスバリア層6としてSiON層をスパッタリング装置にて成膜した。成膜条件は、Arガス流量:60sccm、Nガス流量:40sccm、チャンバー内の圧力:0.15Pa、スパッタリングターゲット:Si、印加電力:2kW、とし、膜厚約100nmのSiO層(x=0.2、y=1.0)を成膜した。もう一方の面についても引き続きSiON層を成膜した。
次いで、このSiON層上にカルドポリマー層4を形成した。カルドポリマー層4は、カルドポリマー層形成塗工液を用い、耐溶剤層3と同様に、スピンコーターにて500rpm・30秒の条件で塗布した後、約120℃・1分間の条件でホットプレートで溶剤を乾燥させ、その後、オーブンにて290℃・1時間加熱して、厚さ約約1μmのカルドポリマー層4を形成した。このとき用いたカルドポリマー層形成塗工液は、新日鐵化学製:V−259EH(ジグリコールジエーテルとしてジエチレングリコールジメチルエーテルを含む。)を用いた。もう一方の面についても引き続き同じカルドポリマー層4を形成した。
次に、カルドポリマー層4上に酸窒化ケイ素層5を形成した。この酸窒化ケイ素層5は、上記のSiON層と同様の方法・条件で成膜した。すなわち、スパッタリング装置にて成膜し、成膜条件は、Arガス流量:60sccm、Nガス流量:40sccm、チャンバー内の圧力:0.15Pa、スパッタリングターゲット:Si、印加電力:2kW、とし、膜厚約100nmのSiO層(x=0.2、y=1.0を成膜し、もう一方の面についても引き続き同じ酸窒化ケイ素層5を成膜した。
こうして、積層方向順に、酸窒化ケイ素層5/カルドポリマー層4/SiON層(ガスバリア層6)/耐溶剤層3/ポリイミドフィルム2/耐溶剤層3/SiON層(ガスバリア層6)/カルドポリマー層4/酸窒化ケイ素層5、となるように構成された、実施例1のガスバリアフィルムを得た。このガスバリアフィルムの水蒸気透過率は0.8×10−3g/m/dayであり、酸素透過率は5×10−3cc/m/day・atmであった。ここで、水蒸気透過率(WVTR)は、JIS−K7129に準拠し、水蒸気透過率測定装置(MOCON社製、PERMATRAN−W 3/31)を用い、40℃、100%Rhの条件で測定した。水蒸気透過率の測定限界は0.5×10−3g/m・dayである。一方、酸素透過率は、酸素ガス透過率測定装置(MOCON社製、OX−TRAN 2/20)を用い、温度23℃、ドライ(0%RH)の条件で測定した。測定はバックグラウンドを除去する測定方式“インディビジュアルゼロあり”で行った。酸素透過率の測定限界は5×10−3cc/m/day・atmである。
(実施例2)
実施例1において、耐溶剤層3の直ぐ上のSiON層(ガスバリア層6)を形成しなかった以外は、実施例1と同様にして、積層方向順に、酸窒化ケイ素層5/カルドポリマー層4/耐溶剤層3/ポリイミドフィルム2/耐溶剤層3/カルドポリマー層4/酸窒化ケイ素層5、となるように構成された、実施例2のガスバリアフィルムを作製した。このガスバリアフィルムの水蒸気透過率は5.0×10−3g/m/dayであり、酸素透過率は5×10−3cc/m/day・atmであった。
(比較例1)
実施例1において、耐溶剤層3と、その耐溶剤層3の直ぐ上のSiON層(ガスバリア層6)とを形成しなかった以外は、実施例1と同様にして、積層方向順に、酸窒化ケイ素層5/カルドポリマー層4/ポリイミドフィルム2/カルドポリマー層4/酸窒化ケイ素層5、となるように構成された、比較例1のガスバリアフィルムを作製した。このガスバリアフィルムは、カルドポリマー層形成塗工液中の溶媒(ジエチレングリコールジメチルエーテル)がポリイミドフィルム2を侵し、表面に気泡が発生した。
(比較例2)
実施例1において、カルドポリマー層4の代わりに耐溶剤層3と同じ層を形成した以外は、実施例1と同様にして、積層方向順に、酸窒化ケイ素層5/アクリル層(耐溶剤層3と同じ層)/SiON層(ガスバリア層6)/耐溶剤層3/ポリイミドフィルム2/耐溶剤層3/SiON層(ガスバリア層6)/アクリル層(耐溶剤層3と同じ層)/酸窒化ケイ素層5、となるように構成された、比較例2のガスバリアフィルムを作製した。このガスバリアフィルムの水蒸気透過率は3.0×10−3g/m/dayであり、酸素透過率は5×10−3cc/m/day・atmであった。
(比較例3)
実施例1において、耐溶剤層3の直ぐ上のSiON層(ガスバリア層6)と、そのSiON層の上のカルドポリマー層4とを形成しなかった以外は、実施例1と同様にして、積層方向順に、酸窒化ケイ素層5/耐溶剤層3/ポリイミドフィルム2/耐溶剤層3/酸窒化ケイ素層5、となるように構成された、比較例3のガスバリアフィルムを作製した。このガスバリアフィルムの水蒸気透過率は2.5×10−2g/m/dayであり、酸素透過率は5×10−2cc/m/day・atmであった。
(評価)
実施例1,2のガスバリアフィルムは、ポリイミドフィルムがカルドポリマー層形成用塗工液に含まれる溶剤(ジグリコールジエーテル)に侵されることはなく、また、ポリイミドフィルムが吸水して膨潤したり、膨潤により上層膜が割れたり、剥離したりすることもなかった。
実施例1のガスバリアフィルムは、非常に高いガスバリア性を示した。また、実施例2のガスバリアフィルムは、表裏合計2層のガスバリア層を有するガスバリアフィルムとしては極めて高いガスバリア性を示した。また、比較例2のガスバリアフィルムは、表裏合計4層のガスバリア層を有するガスバリアフィルムとしては、実施例1と比較して低い値であり、比較例3のガスバリアフィルムも、表裏合計2層のガスバリア層を有するガスバリアフィルムとしては、実施例2と比較して低い値であった。
実施例1,2及び比較例2,3のガスバリアフィルムについて、耐熱性について評価した。各ガスバリアフィルムを250℃の雰囲気中に180分間さらした後の酸窒化ケイ素層5に発生するクラックの有無を確認した。その結果、実施例1,2については、ガスバリア性を低下させるクラックの発生は認められなかったが、比較例2,3についてはガスバリア性を低下させるクラックの発生が確認された。
本発明のガスバリアフィルムの一例を示す断面図である。 本発明のガスバリアフィルムの他の一例を示す断面図である。 本発明のガスバリアフィルムのさらに他の一例を示す断面図である。
符号の説明
1A,1B,1C ガスバリアフィルム
2 ポリイミドフィルム
3 耐溶剤層
4 カルドポリマー層
5 酸窒化ケイ素層
6,7 ガスバリア層

Claims (6)

  1. ポリイミドフィルムの両面に、耐溶剤層と、カルドポリマー層と、酸窒化ケイ素層とがその順で形成されていることを特徴とするガスバリアフィルム。
  2. 前記耐溶剤層が、前記カルドポリマー層形成用塗工液に含まれる溶剤に対する層である、請求項1に記載のガスバリアフィルム。
  3. 前記耐溶剤層が、ジグリコールジエーテルに対する層である、請求項1又は2に記載のガスバリアフィルム。
  4. 前記カルドポリマー層がエポキシ系の硬化樹脂からなり、前記耐溶剤層がアクリル系の硬化樹脂からなる、請求項1〜3のいずれかに記載のガスバリアフィルム。
  5. 前記耐溶剤層と前記カルドポリマー層との間に、さらに、酸化ケイ素、酸窒化ケイ素、窒化ケイ素、酸化アルミニウムのいずれかからなるガスバリア層が形成されている、請求項1〜4のいずれかに記載のガスバリアフィルム。
  6. 前記酸窒化ケイ素層の上に、さらに、酸化ケイ素、窒化ケイ素、酸化アルミニウムのいずれかからなるガスバリア層が形成されている、請求項1〜5のいずれかに記載のガスバリアフィルム。
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