JP2009241174A - 研削砥石 - Google Patents
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Abstract
【課題】 砥石層の摩耗過程の高精度な検出が可能な研削砥石を提供する。
【解決手段】 工作物を砥石層62の研削面62aにより研削加工する研削砥石60は、前記砥石層の研削方向厚さに応じて研削面の面性状が変化するように砥石層を形成して該砥石層の摩耗過程を検出可能に構成されている。このため、砥石層の研削面の面性状の変化を例えばツルーイング毎に検出することにより、砥石層の摩耗過程を検出して砥石層の研削方向厚さを高精度に補正することができる。よって、研削砥石の研削先端位置を常に正確に求めることができ、研削砥石を早送り速度から研削送り速度に切り替えた後、研削開始までのエアーカット量を減少させて研削加工時間を短縮させることができる。さらに、研削砥石を早送りする際に工作物との砥石衝突を未然に防止することができる。
【選択図】 図1
【解決手段】 工作物を砥石層62の研削面62aにより研削加工する研削砥石60は、前記砥石層の研削方向厚さに応じて研削面の面性状が変化するように砥石層を形成して該砥石層の摩耗過程を検出可能に構成されている。このため、砥石層の研削面の面性状の変化を例えばツルーイング毎に検出することにより、砥石層の摩耗過程を検出して砥石層の研削方向厚さを高精度に補正することができる。よって、研削砥石の研削先端位置を常に正確に求めることができ、研削砥石を早送り速度から研削送り速度に切り替えた後、研削開始までのエアーカット量を減少させて研削加工時間を短縮させることができる。さらに、研削砥石を早送りする際に工作物との砥石衝突を未然に防止することができる。
【選択図】 図1
Description
本発明は、工作物を砥石層の研削面により研削加工する研削砥石に関し、特に砥石層の摩耗過程の検出が可能な研削砥石に関する。
研削盤に用いられる研削砥石は、繰り返し使用によって砥石層が摩耗するので、砥石層厚さが使用限界に達したときは交換する必要がある。特許文献1に記載された研削砥石では、砥石層の外周面から使用限界厚みだけ内周側に位置する部分であって周方向の一部に、使用限界表示部を設けている。そして、研削時等において研削砥石から発せられるAE(Acoustic Emission)信号を検出している。これにより、AE信号のレベル変化に基づいて使用限界表示部が出現したか否かを自動的に判定することができる。
また、特許文献2に記載された研削砥石では、砥粒に異なる色の結合材をそれぞれ混入して複数色の着色砥粒を作成し、各着色砥粒で砥石層を積層形成している。これにより、研削砥石の摩耗状態によって砥石表面の色を適宜変化させることができるので、実測することなく砥石表面の色変化を目視することで砥石層厚さを把握することができる。
特開2000−288947号公報(段落〔0007〕、図1)
特開平6−304872号公報(段落〔0010〕、図1)
特許文献1に記載されたものにおいては、砥石層厚さが最終的な使用限界に達したことを判定することはできるが、使用限界に達するまでの砥石層の摩耗過程を検出することができない。また、特許文献2に記載されたものにおいては、各積層部分の砥石層の厚さを薄くすることに限界があるため、使用限界に達するまでの砥石層の摩耗経過は概略検出しかできない。
また、初期に設定した砥石層厚さから予め設定されているツルーイング量を減算した値で砥石層厚さを管理することにより、使用限界に達するまでの砥石層の摩耗経過を検出することができる。ところが、ツルーイング時に発生する熱変位、ツルーイング工具の摩耗等により、砥石層厚さの減少量が設定ツルーイング量と異なる場合があり、砥石層厚さが正確な値で管理されていないおそれがある。このため、研削砥石の研削先端位置にずれが生じるおそれがあり、研削砥石を早送り速度から研削送り速度に切り替えた後、研削開始までのエアーカット量が増加して研削加工時間が長くなる場合がある。
本発明は、砥石層の摩耗過程の高精度な検出が可能な研削砥石を提供することである。
上記の課題を解決するため、請求項1に係る発明の構成上の特徴は、工作物を砥石層の研削面により研削加工する研削砥石において、前記砥石層の研削方向厚さに応じて前記研削面の面性状が変化するように前記砥石層を形成し、前記砥石層をツルーイング中にツルーイング状態検出手段によって検出される検出信号に基づいて該砥石層の摩耗過程を検出可能とすることである。
請求項2に記載の発明の構成上の特徴は、請求項1において、前記砥石層の端面が前記研削面に形成されており、前記研削面の面性状を変化させるために、前記砥石層の研削方向厚さに応じて前記研削面に異なる組成部分が異なる割合で出現するように、前記砥石層が異なる組成部分で構成されていることである。
請求項3に記載の発明の構成上の特徴は、請求項1において、前記砥石層の周面が前記研削面に形成されており、前記研削面の面性状を変化させるために、前記砥石層の研削方向厚さに応じて前記研削面に異なる組成部分が異なる割合で出現するように、前記砥石層が異なる組成部分で構成されていることである。
請求項3に記載の発明の構成上の特徴は、請求項1において、前記砥石層の周面が前記研削面に形成されており、前記研削面の面性状を変化させるために、前記砥石層の研削方向厚さに応じて前記研削面に異なる組成部分が異なる割合で出現するように、前記砥石層が異なる組成部分で構成されていることである。
請求項4に記載の発明の構成上の特徴は、請求項1において、前記砥石層の端面が前記研削面に形成されており、前記砥石層の研削方向厚さに応じて前記研削面の面性状が変化するように、該研削面側に砥石回転方向側面が斜面の溝が形成されていることである。
請求項5に記載の発明の構成上の特徴は、請求項1において、前記砥石層の周面が前記研削面に形成されており、前記砥石層の研削方向厚さに応じて前記研削面の面性状が変化するように、該研削面側に砥石回転方向側面が斜面の溝が形成されていることである。
請求項6に記載の発明の構成上の特徴は、請求項1において、前記砥石層の端面が前記研削面に形成されており、前記砥石層の研削方向厚さに応じて前記研削面の面性状が変化するように、該研削面側に底面が斜面であって深さの異なる複数の斜め溝が形成されていることである。
請求項5に記載の発明の構成上の特徴は、請求項1において、前記砥石層の周面が前記研削面に形成されており、前記砥石層の研削方向厚さに応じて前記研削面の面性状が変化するように、該研削面側に砥石回転方向側面が斜面の溝が形成されていることである。
請求項6に記載の発明の構成上の特徴は、請求項1において、前記砥石層の端面が前記研削面に形成されており、前記砥石層の研削方向厚さに応じて前記研削面の面性状が変化するように、該研削面側に底面が斜面であって深さの異なる複数の斜め溝が形成されていることである。
請求項1に係る発明によれば、研削砥石の砥石層の研削方向厚さの漸減、すなわち研削砥石の砥石層の摩耗が進行するに従って、研削面の面性状が次第に変化するように砥石層を形成している。このため、砥石層の研削面の面性状の変化をツルーイング中にツルーイング状態検出手段によって検出される検出信号に基づいて検出することにより、砥石層の摩耗過程を検出して砥石層の研削方向厚さを高精度に補正することができる。よって、研削砥石の研削先端位置を常に正確に求めることができ、研削送り速度に切り替えられてから研削開始までのエアーカット量を減少させて研削加工時間を短縮させることができる。さらに、研削砥石を早送りする際に工作物との砥石衝突を未然に防止することができる。
請求項2又は3に係る発明によれば、砥石層の研削方向厚さに応じて研削面に異なる組成部分が異なる割合で出現するように、前記砥石層が異なる組成部分で構成されている。異なる組成部分においては、ツルーイング時におけるツルーイング状態検出手段によって検出される検出信号も異なる。よって、ツルーイング状態検出手段の検出信号の変化から砥石層の摩耗過程を検出して砥石層の研削方向厚さを高精度に補正し、研削砥石の研削先端位置を常に正確に求めることができる。これにより、エアーカット量を減少させて研削加工時間を短縮させることができる。さらに、研削砥石を早送りする際に工作物との砥石衝突を未然に防止することができる。
請求項4又は5に係る発明によれば、砥石層の研削面側に形成された溝の部分と該溝の無い部分におけるツルーイング時のツルーイング状態検出手段によって検出される検出信号が異なる。そして、該溝は側面が斜面に形成されているため、砥石層の研削方向厚さの漸減に伴って、研削面に占める溝の部分の面積と該溝の無い部分の面積が次第に変化する。よって、ツルーイング状態検出手段の検出信号も変化するので、該変化から砥石層の摩耗過程を検出して砥石層の研削方向厚さを高精度に補正し、研削砥石の研削先端位置を常に正確に求めることができる。これにより、エアーカット量を減少させて研削加工時間を短縮させることができる。さらに、研削砥石を早送りする際に工作物との砥石衝突を未然に防止することができる。
請求項6に係る発明によれば、砥石層の研削面側に形成された溝の部分と該溝の無い部分におけるツルーイング時のツルーイング状態検出手段によって検出される検出信号が異なる。そして、該溝は、底面が斜面となるように、かつ深さが異なるように複数形成されているため、砥石層の研削方向厚さの漸減に伴って、研削面に占める溝の部分と該溝の無い部分の面積が次第に変化する。よって、ツルーイング状態検出手段の検出信号も砥石層の研削方向厚さに応じて変化するので、該変化から砥石層の摩耗過程を検出して砥石層の研削方向厚さを高精度に補正し、研削砥石の研削先端位置を常に正確に求めることができる。これにより、エアーカット量を減少させて研削加工時間を短縮させることができる。さらに、研削砥石を早送りする際に工作物との砥石衝突を未然に防止することができる。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1(A)は、研削砥石の第1の実施形態を示す断面図、同図(B)は、図1(A)の砥石層の研削面をツルーイングしたときのツルーイング抵抗の変化を示す図である。
図1(A)は、研削砥石の第1の実施形態を示す断面図、同図(B)は、図1(A)の砥石層の研削面をツルーイングしたときのツルーイング抵抗の変化を示す図である。
研削砥石60は、図1(A)に示すように、円盤状の金属製のコア61の両端面外周に、種類が異なる砥粒で夫々構成された異なる組成部分からなる円弧状の砥石チップ620が複数個環状に貼付され、砥石層62が形成された構成となっている。すなわち、各砥石チップ620は、一方の砥粒で成る第1組成部分621が矩形を傾斜面で切断した台形となるように断面形状が形成され、他方の砥粒で成る第2組成部分622が前記矩形を同じ傾斜面で切断した直角三角形の断面形状となるように形成され、それらが同じ傾斜面で組み合わされた矩形の断面形状となるように形成されている。
第1組成部分621は、例えば超砥粒であるCBN(Cubic Boron Nitride)砥粒をビトリファイドボンドで結合して構成され、第2組成部分622は、例えばアルミナ系砥粒であるWA(White Alumina)砥粒をビトリファイドボンドで結合して第1組成部分621と一体に形成されている。そして、砥石チップ620は、第1組成部分621でコア61の側面に貼付され、円環状の砥石層62を形成している。なお、コア61は、CFRP(Carbon Fiber Reinforced Plastic)で形成しても良い。
このように構成された研削砥石60は、図略の研削盤の砥石軸に円盤状コア61に穿設された中心穴を嵌合させて固定される。研削砥石60は高速回転され、研削盤の工作物支持装置に回転可能に支承された工作物のショルダ面と対向する状態で、工作物の軸線方向に研削送りされることにより、工作物のショルダ面を研削面62aで端面研削する。従って、第1組成部分621と第2組成部分622の境界をなす傾斜面623は研削面62aに対して傾斜した斜面となる。このため、砥石層62の研削方向厚さ(研削面62aに垂直な方向の厚さ)に応じて、研削面62aに占める第1組成部分621の面積と第2組成部分622の面積が変化する。すなわち、砥石層62の摩耗が進行し、砥石層62の研削方向厚さが漸減するに従って、研削面62aに占める第1組成部分621の面積が次第に増加して第2組成部分622の面積が次第に減少する。このように、研削面62aが砥石層62の端面に形成されており、砥石層62の研削方向厚さに応じて研削面62aの面性状が変化するように砥石層62が形成されている。
上述のように、第1砥石層621と第2砥石層622は組成が異なるので、例えば研削面62aのツルーイング時にツルーイング抵抗を後述するツルーイング抵抗検出装置で検出すると、第1組成部分621での検出抵抗値と第2組成部分622での検出抵抗値には差が生じる。例えば図1(B)に示すように、研削面62aを研削砥石60の外周側から内周側にツルーイングしたときのツルーイング抵抗Pの実測抵抗値を信号処理した検出抵抗値は、第1組成部分621では第1検出抵抗値p11となり、第2組成部分622では第2検出抵抗値p12(<p11)となる。従って、ツルーイング検出装置は、砥石層62の研削面62aの面性状の変化をツルーイング中に検出して検出信号として出力するツルーイング状態検出手段として機能する。
以上から、第1検出抵抗値p11の第1検出時間(t11−t10)、第2検出抵抗値p12の第2検出時間(t12−t11)に基づいて、研削面62aに出現する第1組成部分621と第2組成部分622との割合が分かるので、この処理をツルーイング毎に実行することにより、砥石層62の摩耗過程、即ち、研削面62aに異なる組成部分が異なる割合で出現することに基づいて砥石層62の研削方向厚さの減少を検出することができる。よって、砥石層62の研削方向厚さを高精度に補正することができるので、研削砥石60の研削先端位置を常に正確に求めることができる。そして、研削先端位置の精度が高まることから、砥石割出しから研削開始までのエアーカット量を減少させて研削加工時間を短縮させることができ、また研削砥石60を早送りする際に工作物との砥石衝突を未然に防止することができる。
図2(A)は、研削砥石の第2の実施形態を示す断面図、同図(B)は、図2(A)の砥石層の研削面をツルーイングしたときのツルーイング抵抗の変化を示す図である。
この研削砥石70は、工作物の外周円筒面を研削する外周円筒面研削用砥石である。研削砥石70は、図2(A)に示すように、円盤状の金属製のコア71の外周に、種類が異なる砥粒で夫々構成された異なる組成部分からなる円弧状の砥石チップ720が複数個貼付され、砥石層72が形成された構成となっている。すなわち、各砥石チップ720は、一方の砥粒で成る第1組成部分721が矩形の両端を傾斜面で切断した台形の断面形状となるように形成され、他方の砥粒で成る第2組成部分722が前記矩形の両端を同じ傾斜面で切断した2個の直角三角形の断面形状となるように形成され、それらが同じ傾斜面で組み合わされた矩形の断面形状となるように形成されている。
第1組成部分721は、例えば超砥粒であるCBN砥粒をビトリファイドボンドで結合して構成され、第2組成部分722は、例えばアルミナ系砥粒であるWA砥粒をビトリファイドボンドで結合して第1組成部分721と一体に形成されている。そして、砥石チップ720は、第1組成部分721でコア71の外周面に貼付され、円環状の砥石層72を形成している。なお、コア71は、CFRPで形成しても良い。
このように構成された研削砥石70は、高速回転され、工作物の外周面を研削面72aで研削する。従って、第1組成部分721と第2組成部分722の境界をなす傾斜面723は研削面72aに対して傾斜した斜面となる。このため、砥石層72の研削方向厚さ(研削面72aに垂直な方向の厚さ)に応じて、研削面72aに占める第1組成部分721の面積と第2組成部分722の面積が変化する。すなわち、砥石層72の摩耗が進行し、砥石層72の研削方向厚さが漸減するに従って、研削面72aに占める第1組成部分721の面積が次第に増加して第2組成部分722の面積が次第に減少する。このように、研削面72aが砥石層72の周面に形成されており、砥石層72の研削方向厚さに応じて研削面72aの面性状が変化するように砥石層72が形成されている。
上述のように、第1砥石層721と第2砥石層722は組成が異なるので、例えば研削面72aのツルーイング時にツルーイング抵抗をツルーイング抵抗検出装置で検出すると、第1組成部分721での検出抵抗値と第2組成部分722での検出抵抗値には差が生じる。例えば図2(B)に示すように、研削面72aをツルーイングしたときのツルーイング抵抗Pの実測抵抗値を信号処理した検出抵抗値は、第1組成部分721では第1検出抵抗値p21となり、第2組成部分722では第2検出抵抗値p22(<p21)となる。
以上から、第1検出抵抗値p21の第1検出時間(t22−t21)、第2検出抵抗値p22の第2検出時間(t21−t20)及び(t23−t22)に基づいて、研削面72aに出現する第1組成部分721と第2組成部分722との割合が分かるので、この処理をツルーイング毎に実行することにより、砥石層72の摩耗過程、即ち、研削面72aに異なる組成部分が異なる割合で出現することに基づいて砥石層72の研削方向厚さの減少を検出することができる。よって、砥石層72の研削方向厚さを高精度に補正することができるので、研削砥石70の研削先端位置を常に正確に求めることができ、第1の実施形態の研削砥石60と同様の効果を得ることができる。なお、図3に示すように、第1組成部分721を断面形状の台形の上辺側の面がコア71の外周と当接するように形成し、2つの第2組成部分722を第1組成部分721と傾斜面を一致させて一体となるように矩形の断面形状となるように形成しても同様に検出可能である。
図4(A)は、(a)が研削砥石の第3の実施形態を示す平面図、(b)がそのA−A線断面図、同図(B)は、図4(A)の砥石層の研削面をツルーイングしたときのツルーイング抵抗の変化を示す図である。
研削砥石80は、高速回転され、回転駆動される工作物のショルダ面と対向する状態で、工作物の軸線方向に研削送りされることにより、工作物のショルダ面を研削面82aで端面研削する端面研削用砥石である。研削砥石80は、図4(A)に示すように、円盤状の金属製のコア81の両端面外周に、外側面にV字溝821が形成された円弧状の砥石チップ820が複数個環状に貼付され、砥石層82が形成された構成となっている。すなわち、この砥石層82は、断面形状が矩形状となるように形成され、研削面82aの略中央に幅方向の断面形状がV字形状に形成された複数のV字溝821が形成されている。該V字溝821は、研削面82aの円周方向に一定間隔で形成されている。砥石チップ820は、例えば超砥粒であるCBN砥粒をビトリファイドボンドで結合して形成され、コア81の両側面外周から突出するように両側面に環状に貼付されている。なお、コア81は、CFRPで形成しても良い。
このように構成された研削砥石80は、高速回転され、回転駆動される工作物のショルダ面と対向する状態で、工作物の軸線方向に研削送りされることにより、工作物のショルダ面を研削面82aで端面研削する。従って、砥石層82のV字溝821は研削面82aに対して傾斜した斜面となる。このため、砥石層82の研削方向厚さ(研削面82aに垂直な方向の厚さ)に応じて、研削面82aに占める砥石層82のV字溝821の無い部分の面積とV字溝821部分の面積が変化する。すなわち、砥石層82の摩耗が進行し、砥石層82の研削方向厚さが漸減するに従って、研削面82aに占める砥石層82のV字溝821の無い部分の面積が次第に増加してV字溝821部分の面積が次第に減少する。このように、研削面82aが砥石層82の端面に形成されており、砥石層82の研削方向厚さに応じて研削面82aの面性状が変化するように砥石層82が形成されている。
従って、例えば研削面82aのツルーイング時にツルーイング抵抗をツルーイング抵抗検出装置で検出すると、砥石層82のV字溝821が無い部分での検出抵抗値とV字溝821部分での検出抵抗値には差が生じる。例えば図4(B)に示すように、研削面82aを外周側から内周側にツルーイングしたときのツルーイング抵抗Pの実測抵抗値を信号処理した検出抵抗値は、砥石層82のV字溝821が無い部分では第1検出抵抗値p31となり、V字溝821の部分では第2検出抵抗値p32(<p31)となる。
以上から、第1検出抵抗値p31の第1検出時間(t31−t30)、(t33−t32)、第2検出抵抗値p32の第2検出時間(t32−t31)に基づいて、砥石層82のV字溝821が無い部分とV字溝821部分との割合が分かるので、この処理をツルーイング毎に実行することにより、砥石層82の摩耗過程、即ち、研削面2aに異なる面性状が異なる割合で出現することに基づいて砥石層82の研削方向厚さの減少を検出することができる。よって、砥石層82の研削方向厚さを高精度に補正することができるので、研削砥石80の研削先端位置を常に正確に求めることができ、第1の実施形態の研削砥石60と同様の効果を得ることができる。なお、研削砥石80は外側面にV字溝821を形成したが、外周面にV字溝を形成した外周円筒面研削用砥石としても良い。
図5(A)は、(a)が研削砥石の第4の実施形態を示す平面図、(b)がそのA−A線断面図、同図(B)は、図5(A)の砥石層の研削面をツルーイングしたときのツルーイング抵抗の変化を示す図である。
研削砥石90は、高速回転され、回転駆動される工作物のショルダ面と対向する状態で、工作物の軸線方向に研削送りされることにより、工作物のショルダ面を研削面92aで端面研削する端面研削用砥石である。研削砥石90は、図5(A)に示すように、円盤状の金属製のコア91の両端面外周に、底面が傾斜した第1〜第3斜め溝921,922,923が形成された円弧状の砥石チップ920が複数個環状に貼付され、砥石層92が形成された構成となっている。すなわち、この砥石層92は、断面形状が矩形状となるように形成され、研削面92aの外周側から内周側に向かって深さが深くなるように形成された第1〜第3斜め溝921,922,923が形成されている。
第1〜第3斜め溝921,922,923は、この順で研削面92aの円周方向に一定間隔で繰り返し形成されている。第1斜め溝921は、研削面92aの最外周端から内周側に向かって深さが最も深くなるように形成され、第2斜め溝922は、研削面92aの最外周端から所定距離だけ内側に入った位置から内周側に向かって深さが2番目に深くなるように形成され、第3斜め溝923は、研削面92aの最外周端から上記所定距離の位置よりさらに内側に入った位置から内周側に向かって深さが最も浅くなるように形成されている。砥石層92は、例えば超砥粒であるCBN砥粒をビトリファイドボンドで結合してコア91の両端面外周から突出するように形成されている。なお、コア91は、CFRPで形成しても良い。
このように構成された研削砥石90は、高速回転され、回転駆動される工作物のショルダ面と対向する状態で、工作物の軸線方向に研削送りされることにより、工作物のショルダ面を研削面92aで端面研削する。砥石層92の第1〜第3斜め溝921,922,923は研削面92aに対して傾斜した斜面となる。このため、砥石層92の研削方向厚さ(研削面92aに垂直な方向の厚さ)に応じて、研削面92aに占める砥石層92の斜め溝の無い部分の面積と、斜め溝部分の面積が変化する。すなわち、砥石層92の摩耗が進行するに従って、研削面92aに占める砥石層92の斜め溝の無い部分の面積が次第に増加し、一方、最初に第1〜第3斜め溝921,922,923部分の面積が次第に減少し、次に、第3斜め溝933が消失した後、第1及び第2斜め溝921,922部分の面積が次第に減少し、最後に、第2斜め溝922が消失した後、第1斜め溝921部分の面積が次第に減少する。このように、研削面92aが砥石層92の端面に形成されており、砥石層92の研削方向厚さに応じて研削面92aの面性状が変化するように砥石層92が形成されている。
従って、例えば研削面92aのツルーイング時にツルーイング抵抗をツルーイング抵抗検出装置で検出すると、円周方向において斜め溝が無い研削面92a部分での検出抵抗値と、円周方向において第1斜め溝921のみが存在する研削面92a部分での検出抵抗値と、円周方向において第1及び第2斜め溝921,922が存在する研削面92a部分での検出抵抗値と、円周方向において第1乃至第3斜め溝921〜923が存在する研削面92a部分での検出抵抗値には差が生じる。例えば図5(B)に示すように、研削面92aを外周側から内周側にツルーイングしたときのツルーイング抵抗Pの実測抵抗値を信号処理した検出抵抗値は、円周方向において傾斜溝が無い研削面92a部分では第1検出抵抗値p41となり、第1斜め溝921のみが存在する研削面92a部分では第2検出抵抗値p42(<p41)となり、第1及び第2斜め溝921,922が存在する研削面92a部分では第3検出抵抗値p43(<p42)となり、第1乃至第3斜め溝921〜923が存在する研削面92a部分では第4検出抵抗値p44(<p43)となる。
さらに詳しく説明すると、図6に示すように、検出抵抗値は、図示矢印a−b間のツルーイングのときは、同図(a)に示すように、円周方向において斜め溝が無い研削面92a部分(イ)では第1検出抵抗値p41となり、第1斜め溝921が存在する研削面92a部分(ロ)では第2検出抵抗値p42(<p41)となり、第1及び第2斜め溝921,922が存在する研削面92a部分(ハ)では第3検出抵抗値p43(<p42)となり、第1乃至第3斜め溝921〜923が存在する研削面92a部分(ニ)では第4検出抵抗値p44(<p43)となる。
そして、図示矢印b−c間のツルーイングのときは、研削抵抗値は、同図(b)に示すように、斜め溝が無い研削面92a部分(イ)で第1検出抵抗値p41、第1斜め溝921が存在する研削面92a部分(ロ)で第2検出抵抗値p42、第1及び第2斜め溝921,922が存在する研削面92a部分(ハ)で第3検出抵抗値p43となる。第1〜第3斜め溝921,922,923が存在する研削面92a部分(ニ)は消滅する。
図示矢印c−d間のツルーイングのときは、研削抵抗値は、同図(c)に示すように、斜め溝が無い研削面92a部分(イ)で第1検出抵抗値p41、第1斜め溝921が存在する研削面92a部分(ロ)で第2検出抵抗値p42となる。第1及び第2斜め溝921,922が存在する研削面92a部分(ハ)は消滅する。そして、図示矢印dのツルーイングのときは、同図(d)に示すように斜め溝が無い研削面92a部分(イ)のみとなり、砥石使用限界深さに達する。
以上から、図5(B)に示す第1検出抵抗値p41の第1検出時間(t41−t40)、第2検出抵抗値p42の第2検出時間(t42−t41)、第3検出抵抗値p43の第3検出時間(t43−t42)の検出時間、第4検出抵抗値p44の第4検出時間(t44−t43)の検出時間に基づいて、研削面92aに出現する斜め溝が無い研削面92a部分(イ)と、第1斜め溝921のみが存在する研削面92a部分(ロ)と、第1及び第2斜め溝921,922が存在する研削面92a部分(ハ)と、第1乃至第3斜め溝921〜923が存在する研削面92a部分(ニ)との割合が分かるので、この処理をツルーイング毎に実行することにより砥石層92の摩耗過程、即ち、研削面2aに異なる面性状が異なる割合で出現することに基づいて砥石層92の研削方向厚さの減少を検出することができる。よって、砥石層92の研削方向厚さを高精度に補正することができるので、研削砥石90の研削先端位置を常に正確に求めることができ、第1の実施形態の研削砥石60と同様の効果を得ることができる。
図7は、上述した研削砥石が使用可能な研削盤の全体を示す平面図である。
この研削盤10のベッド11上には、テーブル12が水平なX軸方向に移動可能に案内支持されている。テーブル12上には、主軸台13と心押台14とが対向して配置されている。主軸台13には、工作物Wの一端を把持するチャック15が設けられ、心押台14には、工作物Wの他端を支持するセンタ16が設けられている。工作物Wは、チャック15とセンタ16とによってX軸方向と平行な軸線の回りに回転できるように両端を支持され、チャック15によって回転駆動されるようになっている。
この研削盤10のベッド11上には、テーブル12が水平なX軸方向に移動可能に案内支持されている。テーブル12上には、主軸台13と心押台14とが対向して配置されている。主軸台13には、工作物Wの一端を把持するチャック15が設けられ、心押台14には、工作物Wの他端を支持するセンタ16が設けられている。工作物Wは、チャック15とセンタ16とによってX軸方向と平行な軸線の回りに回転できるように両端を支持され、チャック15によって回転駆動されるようになっている。
また、ベッド11上には、砥石台20がX軸方向と直交する水平なZ軸方向に移動可能に案内支持されている。砥石台20には、砥石車(研削砥石)21がX軸方向と平行な軸線の回りに回転可能に支持されている。砥石車21は砥石駆動モータ22によってベルト伝動機構を介して回転駆動されるようになっている。
主軸台13には、砥石車21をツルーイングするためのツルーイング装置30が設けられている。ツルーイング装置30は、回転可能なツルア軸31の一端に取り付けられた薄幅のツルーイングロール32を備えている。ツルーイングロール32の外周面には、円筒状のツルーイング面32aが設けられている。ツルア軸31は、ビルトインモータ35によって回転駆動されるようになっている。ツルア軸31には、ツルーイングロール32によるツルーイング時のツルーイング抵抗を検出するツルーイング抵抗検出装置33が取り付けられている。このツルーイング抵抗検出装置33は、ビルトインモータ35の動力からツルーイング抵抗を検出する。
研削盤10を制御する数値制御装置40は、中央処理装置41と、種々の制御値及びプログラムを記憶するメモリ42と、インターフェィス43、44から主に構成されている。メモリ42には、研削加工プログラム、ツルーイングプログラム、ツルーイング切込み量データ、ツルーイング抵抗テーブルデータ並びに砥石径データ、砥石幅データ、砥石層厚さデータ、研削面に出現する各性状部分の面積データ等、研削加工サイクル及びツルーイングサイクルを実行するに必要な種々のデータが記憶されている。数値制御装置40には、インターフェース43、44を介して種々のデータが入出力されるようになっている。入出力装置45として、データの入力等を行うためのキーボード、データの表示を行うCRT等の表示装置を備えている。また、数値制御装置40には、ツルーイング抵抗検出装置33からの検出信号が増幅器46を介して入力されるようになっている。
数値制御装置40は、Z軸モータ駆動ユニット50を介して砥石台20をZ軸方向へ移動させるZ軸サーボモータ51に駆動信号を与えるようになっており、Z軸サーボモータ51に取り付けられたエンコーダ52がZ軸サーボモータ51の回転位置、すなわち砥石台20の位置をZ軸モータ駆動ユニット50及び数値制御装置40へ送出するように構成されている。また、数値制御装置40は、X軸モータ駆動ユニット54を介してテーブル12をX軸方向へ移動させるX軸サーボモータ55に駆動信号を与えるようになっており、X軸サーボモータ55に取り付けられたエンコーダ56がX軸サーボモータ55の回転位置、すなわちテーブル12の位置をX軸モータ駆動ユニット54及び数値制御装置40へ送出するように構成されている。
数値制御装置40は、メモリ42に記憶されたNCプログラムの目標位置指令とエンコーダ52、56からの現在位置信号との偏差により、サーボモータ51、55をそれぞれ駆動し、テーブル12及び砥石台20をそれぞれ目標位置に位置決め制御する。数値制御装置40は、砥石車21による工作物Wの加工本数をカウントし、加工本数が予め定められた値に達するとツルーイング動作を指令する。なお、本実施例では、工作物の外周円筒面研削用の研削砥石をツルーイングするツルア軸が砥石軸と平行な円筒面ツルーイング装置のみを備えた実施例としているが、工作物の端面研削用の研削砥石をツルーイングする場合には、例えばツルア軸が砥石軸と直交している端面ツルーイング装置を備える。このような構成の数値制御装置40によるツルーイング動作の処理について図8に示すフローチャートに基づいて説明する。なお、砥石車21として、図2に示す外周円筒面研削用の研削砥石70が取り付けられている場合を説明する。
まず、数値制御装置40の中央処理装置41は、ステップ100において、ツルーイングのトラバース回数をカウントするカウンタNの内容を0にクリヤする。ステップ102において、X軸及びZ軸サーボモータ55、51を駆動してテーブル12及び砥石台20をX軸方向及びZ軸方向に移動制御し、研削砥石70の研削面72aがツルーイング装置30のツルーイングロール32のツルーイング面32aに対応する位置に位置決めする。
次いで、ステップ104において、ツルーイングロール32及び研削砥石70を回転駆動するとともに、Z軸サーボモータ51を駆動して砥石台20をテーブル12側に向かって前進させる。ステップ106において、研削砥石70の研削面72aがツルーイングロール32のツルーイング面32aと接触したことを検知したら、ステップ106における判断結果がYESになり、次のステップ108に移行する。
ステップ108において、トラバース回数カウント用のカウンタNの内容が設定回数NAに達したか否かを判断し、未だ設定回数に達していない場合(判断結果がN0の場合)には、ステップ110で、砥石台20を接触検知位置からメモリ42に記憶されたツルーイング切込み量だけ前進する。これにより、研削砥石70の砥石層72がツルーイングロール32に対して上記切込み量だけ切込まれる。次に、ステップ112において、テーブル12がX軸サーボモータ55によって所定量トラバースする。これにより、研削砥石70の研削面72aがツルーイングロール32によって上記切込み量でツルーイングされ、1回目のトラバースが終了する。次に、ステップ114において、トラバース回数カウント用のカウンタNに1を加算し、ステップ108に戻って、カウンタNの内容が設定回数NAに達したか否かを判断し、未だ設定回数に達していない場合には、ステップ110〜114を繰り返して、研削砥石70をツルーイングする。
カウンタNの内容が設定回数NAに達してステップ108でYESと判定されると、砥石台20がツルーイング切込み量だけ前進され、研削砥石70の砥石層72がツルーイングロール32に対して切込み量だけ切込まれ(ステップ116)、テーブル12がX軸方向にトラバースされ(ステップ118)、研削砥石70がツルーイングされるとともに、ツルーイング抵抗検出装置33により測定されたツルーイング中のツルーイング抵抗の実測抵抗値が数値制御装置40に入力される。
数値制御装置40は、ステップ120において、該実測抵抗値を信号処理して検出抵抗値を求めて第1組成部分721の第1検出抵抗値p21が検出された第1検出時間(t22−t21)、第2組成部分722の第2検出抵抗値p22が検出された第2検出時間(t21−t20)及び(t23−t22)を得る。上記第1検出時間及び第2検出時間に基づいて、ツルーイング後に研削面72aに出現した第1組成部分721と第2組成部分722との割合を演算する。そして、初期の砥石層厚さデータ、初期の研削面72aにおける第1組成部分721と第2組成部分722との割合データ、傾斜面723の傾斜角度データ、及びツルーイング後に研削面72aに出現した第1組成部分721と第2組成部分722との割合から砥石層72の研削方向厚さを補正し、研削砥石70の研削先端位置を求める。そして、研削砥石70のツルーイング及び研削砥石70の研削先端位置の補正を終了する。
なお、ツルーイング時のテーブル12のトラバース速度が所定値で変更されない場合、第1検出抵抗値p21が検出された第1検出時間(t22−t21)によって、ツルーイング後に研削面72aに出現した第1組成部分721の面積を求めることができるので、第1組成部分721と第2組成部分722との割合として、第1組成部分721の第1時間を用い、初期の砥石層厚さデータ、初期の研削面72aにおける第1組成部分721の面積データ、傾斜面723の傾斜角度データ、及びツルーイング後に研削面72aに出現した第1組成部分721の面積から砥石層72の研削方向厚さを補正してもよい。
以上のように、研削砥石70の砥石層72の研削面72aに占める第1組成部分721の面積と第2組成部分722の面積の割合変化に基づいて砥石層72の研削方向厚さをツルーイング毎に検出しているので、研削砥石70の研削先端位置を常に正確に求めることができる。よって、研削砥石を早送り速度から研削送り速度に切り替えた後、研削開始までのエアーカット量を減少させて研削加工時間を短縮させることができ、また研削砥石70を早送りする際に工作物Wとの砥石衝突を未然に防止することができる。
また、従来は初期に設定した砥石層72の厚さから予め設定されているツルーイング量を減算した値で砥石層72の厚さを管理しているため、図9に示すように、その砥石層72の厚さの演算値(図示点線)は実際値(図示実線)よりも小さくなる。このため、研削砥石70が使用可能であるにも拘わらず交換指令がなされ、ツールコスト高となっていた。しかし、本実施形態では砥石層72の摩耗過程を検出していることから砥石層72の研削方向厚さをツルーイング毎に補正できるため、図9に示すように、その砥石層72の厚さの補正値(図示一点鎖線)は実際値(図示実線)に近づけることができる。このため、研削砥石70は使用限界まで使用可能となり、ツールコストを抑えることができる。
なお、上記した実施の形態においては、研削砥石60,70の砥石層62,72は2種類の砥粒で構成したが、3種類以上の砥粒で構成しても良い。また、第1砥石層621,721の断面形状が台形状、第2砥石層622,722の断面形状が三角形状となるように形成したが、第1砥石層621,721の面積と第2砥石層622,722の面積が変化する形状であれば任意の形状で良い。
研削砥石80のV字溝821は、研削面82aの円周方向に一定間隔で複数形成したが、それらを連続させて円環状のV字溝としても良く、また、研削面82aの径方向に一定間隔で複数形成しても良い。また、V字形状に限定されるものではなく、レ形状のように斜面を有する形状であれば良い。研削砥石90には3本の第1〜第3斜め溝921,922,923を形成したが、2本もしくは4本以上の斜め溝としても良い。
砥石層62の研削面62aの面性状の変化をツルーイング中に検出して検出信号として出力するツルーイング状態検出手段としてツルーイング検出装置を用い、砥石層62,72,82,92の摩耗過程を検出するために、ツルーイング抵抗を検出したが、ツルーイング状態検出手段として、AEセンサを用い、研削砥石とツルーイングロール32とが接触したときに発生するAE信号の振れ幅(音響エネルギ)又は周波数帯域を検出しても良い。また、ツルーイング抵抗検出装置33はツルーイング装置30のツルア軸31に取り付けたが、砥石台20の砥石駆動モータ22に取り付けても良い。AE信号検出器も同様である。
30…ツルーイング装置、33…ツルーイング抵抗検出装置、60,70,80,90…研削砥石、62,72,82,92…砥石層、62a,72a,82a,92a…研削面、621,721…第1砥石層、622,722…第2砥石層、821…V字溝、921,922,923…第1〜第3斜め溝。
Claims (6)
- 工作物を砥石層の研削面により研削加工する研削砥石において、
前記砥石層の研削方向厚さに応じて前記研削面の面性状が変化するように前記砥石層を形成し、前記砥石層をツルーイング中にツルーイング状態検出手段によって検出される検出信号に基づいて該砥石層の摩耗過程を検出可能とすることを特徴とする研削砥石。 - 請求項1において、前記砥石層の端面が前記研削面に形成されており、前記研削面の面性状を変化させるために、前記砥石層の研削方向厚さに応じて前記研削面に異なる組成部分が異なる割合で出現するように、前記砥石層が異なる組成部分で構成されていることを特徴とする研削砥石。
- 請求項1において、前記砥石層の周面が前記研削面に形成されており、前記研削面の面性状を変化させるために、前記砥石層の研削方向厚さに応じて前記研削面に異なる組成部分が異なる割合で出現するように、前記砥石層が異なる組成部分で構成されていることを特徴とする研削砥石。
- 請求項1において、前記砥石層の端面が前記研削面に形成されており、前記砥石層の研削方向厚さに応じて前記研削面の面性状が変化するように、該研削面側に砥石回転方向側面が斜面の溝が形成されていることを特徴とする研削砥石。
- 請求項1において、前記砥石層の周面が前記研削面に形成されており、前記砥石層の研削方向厚さに応じて前記研削面の面性状が変化するように、該研削面側に砥石回転方向側面が斜面の溝が形成されていることを特徴とする研削砥石。
- 請求項1において、前記砥石層の端面が前記研削面に形成されており、前記砥石層の研削方向厚さに応じて前記研削面の面性状が変化するように、該研削面側に底面が斜面であって深さの異なる複数の斜め溝が形成されていることを特徴とする研削砥石。
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JP2012024904A (ja) * | 2010-07-27 | 2012-02-09 | Jtekt Corp | 研削方法および研削盤 |
JP2017024091A (ja) * | 2015-07-16 | 2017-02-02 | 株式会社ジェイテクト | 砥石車 |
-
2008
- 2008-03-28 JP JP2008088190A patent/JP2009241174A/ja active Pending
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