JP2009241062A - Vocガスの処理方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】効率のよいVOCガスの処理方法を提供しようとするもの。
【解決手段】親油性を有する水溶性有機溶剤が溶解する水で気相中の揮発性有機化合物を捕捉するようにした。単なる水ではなく親油性を有する水溶性有機溶媒が溶解する水によって揮発性有機化合物を捕捉するようにしたので、通常疎水性である揮発性有機化合物に対する親和性が親油性を有する水溶性有機溶媒によって向上しており、揮発性有機化合物を捕捉する効率に優れたものとなっている。そして、効率よく捕捉された揮発性有機化合物はその疎水性が親油性を有する水溶性有機溶媒によって緩和され水中により均一に分散した状態となっており、揮発性有機化合物が水中により均一に分散した状態で酸化してCODを効率よく低減することができる。
【選択図】図1

Description

この発明は、塗料その他から発生するVOC(揮発性有機化合物)ガスの処理方法に関するものである。
従来より、塗装工場などでは塗料から蒸発する揮発性有機化合物(Volatile Organic Compounds、VOC)、例えばキシレン、トルエン、ベンゼンなどで作業環境が汚染されることとなるが、これらのVOCガスをスクラバーに導いて処理していた。前記のようなVOCガスの処理関連技術について次の出願があった(特許文献1)。
この出願は排ガス回収方法とその装置とに関し、特に排ガス中の溶剤等の揮発性有機化合物を回収・再利用する方法とその装置に関するものであり、各種プラントからは、それぞれの溶媒等の揮発性有機化合物ガスが発生し、これらのガスは、そのまま外部に放出することは公害上問題を有することに鑑みてなされたものである。
そして、この出願には次の内容が記載されている。すなわち、従来、プラント等から排出される揮発性有機化合物の回収には、活性炭等の吸着材に揮発性有機化合物を吸着させる方法が一般的に知られている。この方法は、揮発性有機化合物、例えば、溶剤ガスの種類によっては、吸着材に吸着されることなく、外部に放出されてしまい、所期する除去性能を達成できないことがある。また、溶剤ガスの種類によっては活性炭の劣化速度が速くなり、活性炭の交換コスト(ランニングコスト)が高くなる問題があり、また、スクラバーによる揮発性有機化合物ガスの回収は、一般的な手段である。しかし、風量が大きく、揮発性有機化合物ガスの濃度が薄いガスでは、スクラバーにより揮発性有機化合物ガスを回収する場合、スクラバーに必要とする水量が大量となる。水量が多くなると、スクラバーから回収される揮発性有機化合物を含有する廃水が多量に発生し、この廃水を処理して揮発性有機化合物を回収する工程が膨大となり、経済的に困難な回収手段となる。
その上で、揮発性有機化合物ガスを水に吸収させる第1の工程と、該第1の工程で得られる揮発性有機化合物を含む水を凍結濃縮し、高濃度の揮発性有機化合物を含む水と氷とに分離する第2の工程と、該工程で得られた氷の冷熱を利用する第3の工程と、高濃度の揮発性有機化合物を含む水を再利用する第4の工程と、を有する排ガス回収方法を提案している。
しかし、何か他の観点から効率のよい方法が望まれるところである。
特許公開2001−259356
そこでこの発明は、効率のよいVOCガスの処理方法を提供しようとするものである。
前記課題を解決するためこの発明では次のような技術的手段を講じている。
(1)この発明のVOCガスの処理方法は、親油性を有する水溶性有機溶剤が溶解する水で気相中の揮発性有機化合物を捕捉するようにしたことを特徴とする。
ここで前記親油性を有する水溶性有機溶媒は水に溶解し、且つ通常疎水性である揮発性有機化合物に対する親和性を有するものであり、先ずポリビニルアルコール、イソプロピルアルコール、アクリル・エマルジョン、界面活性剤などを例示することができる。
また前記揮発性有機化合物として、トルエン、キシレン、ベンゼン、スチレン、アセトン、酢酸メチル、酢酸イソブチル、イソブチルアルコール、イソプロピルアルコール、メチルイソブチルケトン、メチルエチルケトン、ホルムアルデヒド、シクロヘキサン、ブチルセロソルブ、メタンなどを例示することができる。
さらに、前記親油性を有する水溶性有機溶媒が溶解する水は、気相中の揮発性有機化合物にスクラバー方式でシャワー状乃至ミスト状(アトマイズ処理)に及ぼして捕捉することができる。なお、ミストの粒径を小さくするとVOCガスに対する遭遇率は向上するものの、あまりに細かくし過ぎるとそのまま気化してしまって水に戻らないおそれがある。また、親油性を有する水溶性有機溶媒が溶解する水に、気相中の揮発性有機化合物を吹き込んで捕捉することもできる。
このVOCガスの処理方法によると、単なる水ではなく親油性を有する水溶性有機溶媒が溶解する水によって揮発性有機化合物を捕捉するようにしたので、通常疎水性である揮発性有機化合物に対する親和性が親油性を有する水溶性有機溶媒によって向上しており、揮発性有機化合物を捕捉する効率に優れたものとなっている。
そして、効率よく捕捉された揮発性有機化合物はその疎水性が親油性を有する水溶性有機溶媒によって緩和され水中により均一に分散した状態となっており(親水化)、揮発性有機化合物が水中により均一に分散した状態で酸化してCOD(化学的酸素要求量)を効率よく低減することができる。酸化によるCOD低減処理は、例えば次亜塩素酸ナトリウムを注入することにより行うことができ、また電気分解により行うことができる。
(2)前記親油性を有する水溶性有機溶剤としてポリビニルアルコールを含有する水により処理することとしてもよい。ポリビニルアルコールは揮発性有機化合物に対する相溶性と共に粘着バインダー性をも有しており、気相中の揮発性有機化合物に遭遇すると粘着性によりはじき合わずに吸着・一体化することとなり、より捕捉率が高いものとなる。ここで、このポリビニルアルコールを溶解させた水を電気分解しアルカリ水にしてから気相中の揮発性有機化合物を捕捉するようにすると、VOCガスの捕捉効率はさらに高いものとなる(後述)。
ところで、ポリビニルアルコールの含有量を0.05重量%以上とすると0.04重量%以下での結果と比較して処理後に残留するVOCガス濃度が激減したが、これは揮発性有機化合物の捕捉率が前記0.05重量%を境界として急激に増大することに起因する。一方、ポリビニルアルコールの含有量が30重量%以上とするとVOCガス濃度の低減効果はそれ程には増大していかない割にはポリビニルアルコールの薬剤コストが高く付いてくるものであった。
(3)前記親油性を有する水溶性有機溶剤としてプロトン性の両親媒性溶媒又は/及び非プロトン性の両親媒性溶媒を含有する水により処理することとしてもよい。このように構成すると、汚れ成分が疎水性有機成分であって水に溶解し難い場合であっても水中に相溶させて浄化処理を行うことができる。
前記プロトン性の両親媒性溶媒としてIPA(イソプロピルアルコール)、エタノール、メタノール、MEA(モノエタノールアミン)、非プロトン性の両親媒性溶媒としてDMSO(ジメチルスルホキシド)、DMAc(ジメチルアセトアミド)などを例示することができ、これらプロトン性と非プロトン性とを組み合わせて使用することができる。
ここで、両親媒性溶媒としてプロトン性のものと非プロトン性のものを共に相溶させるようにすると、プロトン性の両親媒性溶媒(IPAなど)は疎水性有機成分(ベンゼンなど)側に疎水基が配位し水側にプロトン性の親水基(水酸基など)が配位することとなり、非プロトン性の両親媒性溶媒(DMSOなど)は疎水性有機成分(ベンゼンなど)側に疎水基が配位し水側に非プロトン性の親水基(カルボニル酸素など)が配位することとなり、水側に配位する親水基はプロトン性か非プロトン性かのどちらかだけに偏ることはないので相互間の親和性が増大することとなり、疎水性有機成分と水との相溶性を向上させることができる。
具体的には、水とプロトン性の両親媒性溶媒(IPAなど)のみで(非プロトン性は配合せず)疎水性有機成分(ベンゼンなど)を相溶させようとするとある程度の量の溶媒が必要となり、水と非プロトン性の両親媒性溶媒(DMSOなど)のみで(プロトン性は配合せず)疎水性有機成分(ベンゼンなど)を相溶させようとするとある程度の量の溶媒が必要となったが、両親媒性溶媒としてプロトン性のものと非プロトン性のものを共に相溶させることにより、これら溶媒の量が単独の場合より相対的に少ない場合でも疎水性有機成分を相溶させることができるようになった。この両親媒性溶媒は、疎水性有機成分を水中に導入するという積極的な意義の他に浄化されるべき有機成分としての消極的な一面を有しており、その量を少なくできると最終的な浄化度(例えばCOD量など)の向上に寄与することができる。
また、分子間力などにより会合していた疎水性有機成分(ベンゼンなど)相互間に両親媒性溶媒(IPA、DMSOなど)と水が介在し相溶させた状態で処理(例えば次亜塩素酸などの酸化剤の付与や電気分解)することとなり、会合していた疎水性有機成分の分子の相互間は分離・離反され元々の集合が細分化されていることとなり、疎水性有機成分の分子は酸化作用を周囲からダイレクトに受けて分子内の結合が分断されていくこととなる。両親媒性溶媒は処理時に水と疎水性有機成分との間に介在する助剤として作用し、疎水性有機成分は酸化作用を有効に及ぼしめられる。
(4)前記親油性を有する水溶性有機溶剤は難揮発性のものであることとしてもよい。このように構成すると、水溶性有機溶剤自体が揮発してVOCガスとなってしまうことを抑制することができる。難揮発性の規準として、沸点が100℃よりも高い溶剤を選択することができる。又は密度が1よりも大きい溶剤を選択することができる。例えばDMSOは沸点が189℃であり、密度は1.10 g/cm3であるので前記規準を充足することとなる。
(5) 前記気相中の揮発性有機化合物を捕捉した水を電気分解してCODを低減し循環して噴霧するようにしてもよい。このように構成すると、捕捉された揮発性有機化合物はその疎水性が親油性を有する水溶性有機溶媒によって緩和され水中により均一に分散した状態となっている。つまり、通常電導度が低い揮発性有機化合物が水中により均一に分散し電流が流れ易くなった状態で電気分解して酸化することとなり、揮発性有機化合物のCODを効率よく低減することができる。食塩等の電解質が溶解させて電気分解を行うことにより生成したHOラジカル等によってCODが低減せしめられる。
(6)前記親油性を有する水溶性有機溶剤が溶解する水を有隔膜で電気分解した陰極側のアルカリ水で気相中の揮発性有機化合物を捕捉するようにしてもよい。このように構成すると、pHが高いアルカリ水とした状態で揮発性有機化合物に及ぼすことにより捕捉する際の疎水性・油性に対する乳化性・溶解性が向上して一体化し易くなっており、捕捉率に優れたものとすることができる。
この発明は上述のような構成であり、次の効果を有する。
気相中の揮発性有機化合物を捕捉する効率に優れたものとなっているので、効率のよいVOCガスの処理方法を提供することができる。
以下、この発明の実施の形態を説明する。
この実施形態のVOCガス(気相中の揮発性有機化合物)の処理方法は、親油性を有する水溶性有機溶剤(ポリビニルアルコールを用いた)が約0.05〜30%溶解して含有される水で気相中の揮発性有機化合物(トルエン、キシレン等)を捕捉し、酸化してCOD(化学的酸素要求量)を低減するようにしている。
図1に示すように、このVOCガスの処理機構は、対象(ワーク)への塗料の吹き付け塗装を行う塗装ブース1が、シャッター2と2層の角メッシュ網3との相互間に区画されている。前記塗装ブース1内で発生したVOCガスは、軸流ファン4によって2層の角メッシュ網を介し隣接するスクラバー室5へと吸引される。前記スクラバー室5では、VOCガスに対して親油性を有する水溶性有機溶剤(ポリビニルアルコール)が溶解する水を電解装置6により電気分解したものが、シャワー状乃至ミスト状(アトマイズ処理)に及ぼされる。前記電気分解により、酸化力のあるOHラジカル等が水中に生成する。そして下側の循環水槽7に溜まった処理水は、循環ポンプPにより電解装置6に送られ電気分解されて再びVOCガスへと及ぼすようにしている。この電気分解により、水中のCOD成分が陽極酸化されて低減されていく。
すなわち、親油性を有する水溶性有機溶媒(ポリビニルアルコール)が溶解する水は電気分解されて、気相中の揮発性有機化合物(トルエン、キシレン等)にスクラバー方式でシャワー状乃至ミスト状に及ぼして捕捉するようにしている。より微細なミスト状に噴霧することによりVOCガス成分との遭遇率を向上させることができる。VOCガスの濃度が高いときはシャワーの量や循環率などで調節することができる。
前記スクラバー室5で処理されたVOCガスは、排気ダクト8を通って排出口9の手前の噴霧塔10へと送られ、前記スクラバー室5とほぼ同様の処理が行われて排気される。すなわち、電解水水槽11に貯留された親油性を有する水溶性有機溶剤(ポリビニルアルコール)が溶解する水が電解装置6により電気分解され、ポンプPにより噴霧塔10に送られてシャワー状乃至ミスト状に噴霧され、排出口9の手前のVOCガスを処理するようにしている。噴霧塔10で処理された水(気相中の揮発性有機化合物を捕捉した水)は、その下側の貯留槽12に貯められ電気分解してCODを低減するようにしている。水中に移行させた後はアルカリ性とし乳化せしめその分散性を高め、これを電気分解してCODを低減するようにしてもよい。
このように、VOCガスは塗装ブース1に隣接するスクラバー室5と排出口9の手前の噴霧塔10との2段で処理している。
前記親油性を有する水溶性有機溶媒は水に溶解し、且つ通常疎水性である揮発性有機化合物に対する親和性を有するものであり、ポリビニルアルコールの他にイソプロピルアルコール、アクリル・エマルジョン、界面活性剤などを例示することができる。この実施形態で用いたポリビニルアルコールは、揮発性有機化合物に対する粘着性が認められた。
また前記揮発性有機化合物として、トルエン、キシレンの他に、ベンゼン、アセトン、酢酸メチル、酢酸イソブチル、イソブチルアルコール、イソプロピルアルコール、メチルイソブチルケトン、メチルエチルケトン、ホルムアルデヒド、シクロヘキサン、ブチルセロソルブ、メタンなどを例示することができる。
次に、この実施形態のVOCガスの処理方法の使用状態を説明する。
このVOCガスの処理方法によると、単なる水ではなく親油性を有する水溶性有機溶媒が溶解する水によって揮発性有機化合物を捕捉するようにしたので、通常疎水性である揮発性有機化合物に対する親和性が親油性を有する水溶性有機溶媒によって向上しており、揮発性有機化合物を捕捉する効率に優れたものとなっており、例えばスクラバーして処理する際にその噴霧水量を軽減して省エネルギーに寄与することができる。そして、効率よく捕捉された揮発性有機化合物はその疎水性が親油性を有する水溶性有機溶媒によって緩和され水中により均一に分散した状態となっており、揮発性有機化合物が水中により均一に分散した状態で酸化してCODを効率よく低減することができる。
すなわち、気相中の揮発性有機化合物を捕捉する効率に優れたものとなっていると共に、揮発性有機化合物が水中により均一に分散した状態で酸化してCODを効率よく低減することができるので、効率のよいVOCガスの処理方法を提供することができるという利点がある。
また、前記気相中の揮発性有機化合物を捕捉した水を電気分解してCODを低減するようにしているので、捕捉された揮発性有機化合物はその疎水性が親油性を有する水溶性有機溶媒によって緩和され水中により均一に分散した状態となっている。つまり、通常電導度が低い揮発性有機化合物が水中により均一に分散し電流が流れ易くなった状態で電気分解して酸化することとなり、揮発性有機化合物のCODを効率よく低減することができる。食塩等の電解質が溶解させて電気分解を行うことにより生成したHOラジカル等によってCODが低減せしめられるという利点がある。
次に、この発明の構成をより具体的に説明する。
上記実施形態のように、塗装ブース1で発生したVOCガスに対し、スクラバー室5と噴霧塔10とで水溶性有機溶剤(ポリビニルアルコール)が0.05重量%溶解する水を噴霧して捕捉せしめた。すると、塗装ブース1内で測定したVOCガスの濃度58,800ppmCに対し、噴霧塔10の排出口9の出口でのVOCガスの濃度は550ppmCに低減していた。この濃度は、ポリビニルアルコールが0.04%溶解する水を用いた場合の濃度1,200ppmCの半分以下となっており、有意差が認められるものであった。
実施例1と同様に、塗装ブース1で発生したVOCガスに対し、スクラバー室5と噴霧塔10とで水溶性有機溶剤(ポリビニルアルコール)が0.10重量%溶解する水を噴霧して捕捉せしめた。すると、塗装ブース1内で測定したVOCガスの濃度57,900ppmCに対し、噴霧塔10の排出口9の出口でのVOCガスの濃度は460ppmCに低減していた。
実施例1と同様に、塗装ブース1で発生したVOCガスに対し、スクラバー室5と噴霧塔10とで水溶性有機溶剤(ポリビニルアルコール)が5重量%溶解する水を噴霧して捕捉せしめた。すると、塗装ブース1内で測定したVOCガスの濃度58,000ppmCに対し、噴霧塔10の排出口9の出口でのVOCガスの濃度は410ppmCに低減していた。
実施例1と同様に、塗装ブース1で発生したVOCガスに対し、スクラバー室5と噴霧塔10とで水溶性有機溶剤(ポリビニルアルコール)が30重量%溶解する水を噴霧して捕捉せしめた。すると、塗装ブース1内で測定したVOCガスの濃度58,500ppmCに対し、噴霧塔10の排出口9の出口でのVOCガスの濃度は280ppmCに低減していた。
比較例
塗装ブース1で発生したVOCガスに対し、スクラバー室5と噴霧塔10と水を噴霧して捕捉せしめた。すると、塗装ブース1内で測定したVOCガスの濃度58,200ppmCに対し、噴霧塔10の排出口9の出口でのVOCガスの濃度は30,500ppmCであった。
実施例1〜4のように、ポリビニルアルコールが含有される水では、水だけの場合と比較してVOCガスの顕著な捕捉作用が認められたところ、特に0.05重量%以上溶解する水では0.04重量%含有される場合の倍以上のVOCガスの捕捉作用が認められた。
以下の実施例5〜8は、水溶性有機溶剤が溶解する水を電気分解して噴霧した点で前記実施例1〜4と異なる。
上記実施形態のように、塗装ブース1で発生したVOCガスに対し、スクラバー室5と噴霧塔10とで水溶性有機溶剤(ポリビニルアルコール)が0.05重量%溶解する水を電気分解して噴霧し捕捉せしめた。すると、塗装ブース1内で測定したVOCガスの濃度58,200ppmCに対し、噴霧塔10の排出口9の出口でのVOCガスの濃度は450ppmCに低減していた。
実施例5と同様に、塗装ブース1で発生したVOCガスに対し、スクラバー室5と噴霧塔10とで水溶性有機溶剤(ポリビニルアルコール)が0.10重量%溶解する水を電気分解して噴霧し捕捉せしめた。すると、塗装ブース1内で測定したVOCガスの濃度56,900ppmCに対し、噴霧塔10の排出口9の出口でのVOCガスの濃度は320ppmCに低減していた。
実施例5と同様に、塗装ブース1で発生したVOCガスに対し、スクラバー室5と噴霧塔10とで水溶性有機溶剤(ポリビニルアルコール)が5重量%溶解する水を電気分解して噴霧し捕捉せしめた。すると、塗装ブース1内で測定したVOCガスの濃度59,500ppmCに対し、噴霧塔10の排出口9の出口でのVOCガスの濃度は280ppmCに低減していた。
実施例5と同様に、塗装ブース1で発生したVOCガスに対し、スクラバー室5と噴霧塔10とで水溶性有機溶剤(ポリビニルアルコール)が30重量%溶解する水を電気分解して噴霧し捕捉せしめた。すると、塗装ブース1内で測定したVOCガスの濃度58,300ppmCに対し、噴霧塔10の排出口9の出口でのVOCガスの濃度は200ppmCに低減していた。
これら実施例5〜8のように、水溶性有機溶剤が溶解する水を電気分解して噴霧すると、より高いVOCガスの濃度の低減作用が認められた。
気相中の揮発性有機化合物を捕捉する効率に優れたものとなっていると共に、揮発性有機化合物が水中により均一に分散した状態で酸化してCODを効率よく低減することができることによって、種々のガス処理の用途に適用することができる。
この発明のVOCガスの処理方法の実施形態を説明するレイアウト図。
5 スクラバー室
6 電解装置
10 噴霧塔

Claims (6)

  1. 親油性を有する水溶性有機溶剤が溶解する水で気相中の揮発性有機化合物を捕捉するようにしたことを特徴とするVOCガスの処理方法。
  2. 前記親油性を有する水溶性有機溶剤としてポリビニルアルコールを含有する水により処理することとした請求項1記載のVOCガスの処理方法。
  3. 前記親油性を有する水溶性有機溶剤としてプロトン性の両親媒性溶媒又は/及び非プロトン性の両親媒性溶媒を含有する水により処理することとした請求項1又は2記載のVOCガスの処理方法。
  4. 前記親油性を有する水溶性有機溶剤は難揮発性のものである請求項1乃至3のいずれかに記載のVOCガスの処理方法。
  5. 前記気相中の揮発性有機化合物を捕捉した水を電気分解してCODを低減し循環して噴霧するようにした請求項1乃至4のいずれかに記載のVOCガスの処理方法。
  6. 前記親油性を有する水溶性有機溶剤が溶解する水を有隔膜で電気分解した陰極側のアルカリ水で気相中の揮発性有機化合物を捕捉するようにした請求項1乃至5のいずれかに記載のVOCガスの処理方法。
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