JP2009239215A - 銅張積層板およびこれを用いた配線基板の製造方法ならびに銅張積層板の端面処理方法およびこれに用いる端面処理装置 - Google Patents

銅張積層板およびこれを用いた配線基板の製造方法ならびに銅張積層板の端面処理方法およびこれに用いる端面処理装置 Download PDF

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Abstract

【課題】切断により形成された端面に付着する切断屑が該端面から離脱するのを抑制することができる銅張積層板およびこれを用いた配線基板の製造方法ならびに銅張積層板の端面処理方法およびこれに用いる端面処理装置を提供することである。
【解決手段】切断により形成された端面Eが樹脂から成る保護材3で被覆された銅張積層板10およびこれを用いた配線基板の製造方法である。端面Eに、該端面Eの一端側から他端側に向かって紫外線硬化型樹脂ペーストを塗布しながら紫外線硬化させる銅張積層板の端面処理方法である。端面Eの一端側から他端側に向かって相対的に移動しながら前記樹脂ペーストを塗布するペースト塗布手段と、該ペースト塗布手段に近接して設けられ前記ペースト塗布手段に追従しながら紫外線を照射する紫外線照射手段とを備える銅張積層板の端面処理装置である。
【選択図】図1

Description

本発明は、多層配線基板用の銅張積層板およびこれを用いた配線基板の製造方法ならびに多層配線基板用の銅張積層板の端面処理方法およびこれに用いる端面処理装置に関する。
従来から、半導体素子等の電子部品を搭載するために用いられる高密度多層配線基板として、ビルドアップ配線基板がある。このビルドアップ配線基板は、縦横がそれぞれ10〜100mm程度で厚みが0.2〜2.0mm程度のガラス−樹脂板の両面に、厚みが10〜40μm程度の銅箔から成る配線導体を有するコア基板と、このコア基板の両面に、それぞれの厚みが10〜100μm程度の樹脂から成るビルドアップ絶縁層と、めっき膜から成る配線導体とを交互に積層して成る。
コア基板には、内面にスルーホール導体を有するスルーホールが形成されており、このスルーホール内のスルーホール導体を介してコア基板の両面の配線導体同士が電気的に接続されている。また、ビルドアップ絶縁層にはビアホールが形成されており、このビアホールを介してビルドアップ絶縁層を挟んで配設された上下の配線導体同士が電気的に接続されている。最表層のビルドアップ絶縁層および配線導体上には、感光性樹脂を露光および現像後に硬化して成るソルダーレジスト層が被着されている。このようなビルドアップ配線基板は、例えば下記のようにして製作される。
まず、出発材料として、広面積の銅張積層板を準備する。該銅張積層板は、例えば縦横の大きさがそれぞれ500〜600mm程度のガラスクロス基材に、エポキシ樹脂やビスマレイミドトリアジン樹脂等の熱硬化性樹脂を含浸させて成る絶縁板を調製し、該絶縁板の両主面に、銅箔を被着させて成る。この広面積の銅張積層板の中に、それぞれが上記コア基板となる製品領域を縦横の並びに多数設け、それにより多数のビルドアップ配線基板を1枚の広面積の銅張積層板から同時集約的に製造するようにする。
なお、このような銅張積層板は、幅広で長尺のガラスクロス基材に未硬化の熱硬化性樹脂を含浸させて成る絶縁板用の未硬化シートを調製し、該未硬化シートの両面に銅箔を積層するとともに、前記シート中の熱硬化性樹脂を熱硬化させた後、それを縦横それぞれ500〜600mm程度の大きさに切断することにより製作される。
次に、銅張積層板の各製品領域にドリル加工によりスルーホールを形成するとともに、そのスルーホール内にスルーホール導体を無電解銅めっき法および電解銅めっき法を採用して被着させる。次に、このスルーホール内を樹脂から成る充填材で充填した後、銅張積層板の両面の銅箔を所定パターンにエッチングしてコア基板用の配線導体を形成する。次に、コア基板用の配線導体が形成された上記銅張積層板の両面に樹脂から成るビルドアップ絶縁層を被着するとともに、各製品領域におけるビルドアップ絶縁層にレーザ加工によりビアホールを形成する。
次に、各製品領域におけるビルドアップ絶縁層の表面およびビアホール内にセミアディティブ法により銅めっき膜から成るビルドアップ用の配線導体を形成する。以後、必要に応じてさらに上位層のビルドアップ絶縁層とめっき膜から成る配線導体との形成を繰り返した後、最表層のビルドアップ樹脂層および配線導体層上に感光性の樹脂ペーストまたは感光性の樹脂フィルムを被着させ、これを配線導体の一部が露出するように露光および現像した後、紫外線硬化および熱硬化させることによりソルダーレジスト層を形成する。そして最後にダイシングマシーンやルータ等の切断装置により各配線基板領域に切断分割して、多数のビルドアップ配線基板が同時集約的に製作される。
一方、出発材料となる上記銅張積層板は、その外周端面が切断により形成されているので、この端面には、切断により形成された大きさが数μm〜数百μm程度の細かな切断屑が付着している。このような細かな切断屑は、通常、洗浄工程により除去されるが、切断面の奥に詰まっているものや部分的に固着しているものは完全に除去することは困難である。このため、洗浄工程を経た後であっても、端面に付着したまま残る切断屑がある。
このような切断屑は、銅張積層板上に被着させたビルドアップ絶縁層の表面およびビアホール内にセミアディティブ法を採用してめっき膜から成る配線導体を形成する際や、最表層のビルドアップ絶縁層および配線導体層上にソルダーレジスト層を形成する際等に銅張積層板の端面から離脱し、製品領域に異物として付着することがある。切断屑が製品領域に異物として付着すると、その異物に起因した配線導体の断線やショート、ソルダーレジスト層にボイドやピンホールが発生する。配線導体の断線やショートは、配線基板としての機能を消失させる。ソルダーレジスト層のボイドやピンホールは、配線基板としての信頼性を低下させる。
例えば特許文献1には、部品実装後に基板を切断して複数の実装基板を得る工程と、得られた各実装基板の端面に液状樹脂を塗布して硬化させる工程とを含む実装基板の製造方法が記載されている。この文献によると、各実装基板の端面には硬化した樹脂からなる層が形成されているので、製品出荷後に、実装基板の端面からガラス繊維等の充填材が抜けて、ゴミとして製品に付着するのを防止できると記載されている。
特許文献1では、以下のようにして各実装基板の端面に液状樹脂を塗布して硬化させている。すなわち、まず、平坦な板面上に一定厚さで液状の接着剤を拡げる。ついで、切断して得られた実装基板を、該実装基板の端面と板面とが平行となるように接着剤の上側に配置し、端面が板面に至るまで実装基板を降下させた後、直ぐに引き上げることによって実装基板の端面に接着剤を転写している。
しかしながら、このような方法は、切断後の小さな実装基板には有効であるものの、広面積の銅張積層板には適用し難くいという問題がある。
特開2006−114528号公報
本発明の課題は、切断により形成された端面に付着する切断屑が該端面から離脱するのを抑制することができる銅張積層板およびこれを用いた配線基板の製造方法ならびに銅張積層板の端面処理方法およびこれに用いる端面処理装置を提供することである。
本発明者は、上記課題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、以下の構成からなる解決手段を見出し、本発明を完成するに至った。
(1)切断により形成された端面を有する銅張積層板であって、前記端面が樹脂から成る保護材で被覆されていることを特徴とする銅張積層板。
(2)前記保護材が紫外線硬化型樹脂から成る前記(1)記載の銅張積層板。
(3)前記保護材は、前記銅張積層板の厚み方向の中央部が円弧状に膨出している前記(1)または(2)記載の銅張積層板。
(4)前記(1)〜(3)のいずれかに記載の銅張積層板の少なくとも一方の主面に、樹脂から成るビルドアップ絶縁層とめっき導体から成る配線導体とを交互に積層する工程を含むことを特徴とする配線基板の製造方法。
(5)切断により形成された端面を有する銅張積層板の前記端面に、該端面の一端側から他端側に向かって紫外線硬化型樹脂ペーストを塗布しながら紫外線硬化させ、前記端面を紫外線硬化型樹脂ペーストが硬化した樹脂から成る保護材で被覆することを特徴とする銅張積層板の端面処理方法。
(6)切断により形成された端面を有する銅張積層板の前記端面に対して、該端面の一端側から他端側に向かって相対的に移動しながら紫外線硬化型樹脂ペーストを塗布するペースト塗布手段と、該ペースト塗布手段に近接して設けられ、前記端面に塗布された前記紫外線硬化型樹脂ペーストに対して前記ペースト塗布手段に追従しながら紫外線を照射する紫外線照射手段とを備えることを特徴とする銅張積層板の端面処理装置。
前記(1)によれば、切断により形成された端面が樹脂から成る保護材で被覆されていることから、該端面に付着した切断屑は樹脂から成る保護材内に封入され、該端面から離脱することがない。
前記(2),(5),(6)によれば、銅張積層板の端面に対して紫外線硬化型樹脂ペーストを塗布した後にすぐに硬化させることができるので、端面以外への樹脂ペーストの再付着を有効に防止することができる。
前記(3)によれば、保護材は銅張積層板の厚み方向の中央部が円弧状に膨出していることから、保護材に外部からの衝撃等が加えられたとしても、該衝撃が分散されるので、保護材に欠けや剥離が発生し難い。
前記(4)によれば、前記(1)の銅張積層板を用いることから、切断屑が銅張積層板の端面から離脱して製品領域に異物として付着することがなく、配線導体に断線やショートがないとともに、ソルダーレジスト層にボイドやピンホールのない配線基板を歩留り高く提供することができる。
以下、本発明にかかる銅張積層板の一実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。図1は、本実施形態にかかる銅張積層板を示す断面図である。同図に示すように、本実施形態の銅張積層板10は、絶縁板1の両主面に銅箔2が被着されているとともに、切断により形成された端面Eを有している。そして、この端面Eが、樹脂から成る保護材3により被覆されている。これにより、たとえ端面Eに切断屑が付着していたとしても、その切断屑は樹脂から成る保護材3内に封入され、端面Eから離脱することはない。したがって、この銅張積層板10を出発材料として用いると、配線導体に断線やショートがなく、かつソルダーレジスト層にボイドやピンホールのない信頼性の高い配線基板を歩留り高く製造することが可能になる。
銅張積層板10は、縦横の大きさがそれぞれ500〜600mm程度の広面積を有するのが好ましい。これにより、銅張積層板10の有用性がより向上する。また、銅張積層板10の厚さとしては、0.1〜1.6mm程度であるのが好ましい。絶縁板1は、ガラスクロス基材にエポキシ樹脂やビスマレイミドトリアジン樹脂等の熱硬化性樹脂を含浸させて成る。銅箔2の厚さとしては、10〜30μm程度が好ましい。
保護材3は、紫外線硬化型樹脂から成るのが好ましい。該紫外線硬化型樹脂としては、例えばアクリル系、ウレタンアクリレート系、エポキシ系、エポキシアクリレート系、ポリエステル系、アクリル酸エステル系、ポリエーテル系、シリコーン系等の紫外線硬化型樹脂が挙げられ、特にウレタンアクリレート系、エポキシアクリレート系の紫外線硬化型樹脂が好ましい。ウレタンアクリレート系の紫外線硬化型樹脂を用いると、強靭で耐久性に優れた硬化塗膜(保護材3)を、エポキシアクリレート系の紫外線硬化型樹脂を用いると、耐薬品性・密着性・耐熱性に優れた硬化塗膜をそれぞれ得ることができる。
保護材3は、その断面形状において、銅張積層板10の厚み方向の中央部が円弧状に膨出している。これにより、保護材3に外部からの衝撃等が加えられた場合に、その衝撃が良好に分散されるので、保護材3に欠けや剥離が発生しにくい。保護材3における銅張基板10の厚み方向の中央部の厚みは10〜300μmが好ましく、20〜200μmの範囲がより好ましい。
一方、保護材3における銅張積層板10の厚み方向の中央部の厚みが10μm未満であると、保護材3に衝撃等が加えられた際に、該衝撃を十分に分散させることができず、保護材3に欠けや剥離が発生するおそれがある。また、前記中央部の厚みが300μmを超えると、保護材3が端面Eから外方に突出しすぎる形状になり、保護材3が端面Eから剥離しやすくなる。
次に、銅張積層板10の端面Eを樹脂から成る保護材3で被覆する方法およびその装置について図面を参照して詳細に説明する。図2は、本実施形態にかかる銅張積層板の端面処理装置を示す概略説明図である。同図に示すように、端面Eが保護材3で被覆されていない状態の銅張積層板10が図示しないXYθステージ上に載置された状態で矢印Aに示す方向に秒速30〜150mmの速さで搬送される。
前記XYθステージは、X軸方向および前記X軸と直交するY軸方向に移動可能であるとともに、X軸およびY軸を含む平面内で回転可能に、かつ後述する位置決めローラ53と連動制御された移動、停止および回転が可能なように構成されている。
このXYθステージの手前と奥には、ディスペンサ51,51(ペースト塗布手段)が銅張積層板10の端面Eに対向して配設されている。ディスペンサ51は、端面Eに紫外線硬化型樹脂ペースト5(以下、樹脂ペースト5と言う。)を塗布するためのものである。なお、本実施形態では、ディスペンサ51は2個が1組で配設されているが、1個のみをXYθステージの手前または奥に配置してもよい。
ディスペンサ51の先端部には、端面Eの厚さに対応した先端径(内径および外径)を有するノズルが取り付けられている。このノズルは、樹脂ペースト5を端面Eに精度よく塗布する上で、テーパ状(円錐台形状)に形成されている。テーパ状のノズルを用いることにより、樹脂ペースト5の吐出時の流出抵抗が軽減されるとともに、安定した塗布量で均一に塗布することができる。
ディスペンサ51の先端部は、端面Eから30〜300μm程度離間して配設されている。これにより、ディスペンサ51から吐出された樹脂ペースト5は、端面Eに表面張力で濡れ広がり、該樹脂ペースト5を硬化させて成る保護材3は、銅張積層板10の厚み方向の中央部が円弧状に膨出した形状になる。
ディスペンサ51の近傍には、ディスペンサ51の先端部と端面Eとを所定間隔に保ち、かつディスペンサ51のノズルを端面Eに対応した位置へ位置決めするための位置決めローラ53が複数配設されている。この位置決めローラ53は、ディスペンサ51と端面Eとが所定位置となるように、前記XYθステージと連動して銅張積層板10の位置決めをする。なお、位置決めローラ53に代えて位置決めセンサを用いることもできる。
ディスペンサ51からは、一定量の樹脂ペースト5が連続して吐出され、銅張積層板10の移動とともに銅張積層板10の端面Eに樹脂ペースト5が塗布される。すなわち、ディスペンサ51は、端面Eに対し、該端面Eの一端側から他端側に向かって相対的に移動しながら樹脂ペースト5を塗布する。
塗布される樹脂ペースト5の粘度としては、100〜8000mPa・s程度が好ましい。この粘度が100mPa・sよりも低いと、塗布された樹脂ペースト5が銅張積層板10の端面Eから垂れやすくなり、8000mPa・sを超えると、樹脂ペースト5の流動性が低下し、該樹脂ペースト5をディスペンサ51にて良好に塗布することが困難となる。前記粘度は、25℃における粘度であり、回転式粘度計で測定して得られる値である。
一方、ディスペンサ51が配設された位置よりも銅張積層板10の搬送方向(矢印Aに示す方向)下流側には、紫外線照射装置52,52(紫外線照射手段)が配設されている。該紫外線照射装置52は、銅張積層板10の端面Eに塗布された樹脂ペースト5に対してスポット的に紫外線を照射し、樹脂ペースト5を硬化させるためのものである。紫外線照射装置52の先端部は、端面Eから5〜30mm程度離間して配設されている。
紫外線照射装置52は、ディスペンサ51に近接して設けられており、ディスペンサ51により塗布された樹脂ペースト5に対し、銅張積層板10の移動に伴って順次紫外線を照射する。これにより、銅張積層板10の端面Eに塗布された樹脂ペースト5は、塗布後すぐに紫外線硬化されるので、端面Eに塗布された樹脂ペースト5が他の装置や部材等に再付着することを有効に防止することができる。紫外線照射装置52とディスペンサ51との間隔は、40〜80mmであるのが好ましい。
最後に、必要に応じてさらに紫外線硬化および熱硬化を加えることによって、銅張積層板10の端面Eを樹脂ペースト5が硬化した樹脂から成る保護材3で被覆する。端面Eを保護材3で被覆した後、前記XYθステージを回転させ、保護材3で被覆された端面Eに隣接する端面Eに対し、上述の処理と同じ処理を施すことによって、銅張積層板10の全端面Eを保護材3で被覆する。
次に、上記した銅張積層板10を出発材料としてビルドアップ配線基板を製造する方法について図面を参照して詳細に説明する。図3(a)〜(e)および図4(f)〜(j)は、本実施形態にかかる配線基板の製造方法を示す工程図である。
先ず、前述したように、端面Eが樹脂から成る保護材3により被覆された銅張積層板10を準備する。次に、図3(a)に示すように、銅張積層板10にドリル加工を施して複数のスルーホール21を穿孔し、図3(b)に示すように、銅張積層板10に形成した各スルーホール21内に、無電解銅めっき法および電解銅めっき法を採用して銅めっき膜から成るスルーホール導体22を被着させる。このとき、銅箔2の表面にも銅めっき膜23が被着される。
図3(c)に示すように、スルーホール導体22が被着された各スルーホール21内に、エポキシ樹脂等の樹脂から成る充填材24を充填し、図3(d)に示すように、各スルーホール21から突出する充填材24を機械的な研磨により除去する。このとき、銅箔2およびその上の銅めっき膜23も同時に研磨されるため、銅箔2上の銅めっき膜23は除去されるとともに、銅箔2自体も薄くなる。
図3(e)に示すように、研磨された充填材24の表面、および銅箔2(不図示)の表面に、無電解銅めっき法および電解銅めっき法により銅めっき膜25を被着し、図4(f)に示すように、銅箔2およびその上の銅めっき膜25を所定のパターンにエッチングし、コア基板用の配線導体31を形成する。
図4(g)に示すように、コア基板用の配線導体31が形成された銅張積層板10の両面にビルドアップ絶縁層32を積層するとともに、このビルドアップ絶縁層32にレーザ加工を施して複数のビアホール33を形成する。
図4(h)に示すように、ビルドアップ絶縁層32の表面およびビアホール33内に、セミアディティブ法により銅めっき膜から成るビルドアップ用の配線導体34を形成する。この配線導体34の形成は、まず、ビルドアップ絶縁層32の表面およびビアホール33内の全面に厚みが0.1〜1μm程度の薄い無電解銅めっき層を被着させる。次に、この無電解銅めっき層上にめっきマスク用の感光性の樹脂フィルムを被着させた後、この樹脂フィルム上に配線導体34に対応するマスクパターンを有する露光マスクを配して露光する。次に、露光された樹脂フィルムをアルカリ性の現像液により現像した後、紫外線および熱硬化を行なうことにより配線導体34に対応する開口パターンを有するめっきマスクを形成する。次に、前記開口パターン内に露出する無電解銅めっき層上に配線導体34に対応するパターンの電解銅めっき層を被着させる。次に、無電解銅めっき層上からめっきマスクを除去するとともに、電解銅めっき層で覆われていない部位の無電解銅めっき層をエッチング除去することにより行なわれる。
このとき、銅張積層板10の端面Eは、樹脂から成る保護材3により被覆されているので、たとえ端面Eに切断屑が付着していたとしても、その切断屑は樹脂から成る保護材3内に封入され、端面Eから離脱することはない。したがって、ビルドアップ用の配線導体34を形成する際に、銅張積層板10の端面Eに付着した切断屑が製品領域に異物として付着することはなく、配線導体34に断線やショートが発生することはない。
次に、図4(i)に示すように、最表層のビルドアップ樹脂層32および配線導体34上にソルダーレジスト層35を被着させる。ソルダーレジスト層35は、感光性樹脂を配線導体34の一部を露出させる開口部36を有する所定のパターンに露光・現像した後、紫外線硬化および熱硬化させたものである。
具体的には、ソルダーレジスト層35の形成は、まず、最表層のビルドアップ絶縁層32および配線導体34上にソルダーレジスト層用の感光性の樹脂フィルムまたは感光性の樹脂ペーストを被着させた後、この樹脂フィルムまたは樹脂ペースト上にソルダーレジスト層35の開口部36に対応するマスクパターンを有する露光マスクを配して露光する。次に、露光された樹脂フィルムまたは樹脂ペーストをアルカリ性の現像液により現像した後、紫外線硬化および熱硬化することにより行なわれる。
このときにも、銅張積層板10の端面Eは樹脂から成る保護材3により被覆されているので、たとえ端面Eに切断屑が付着していたとしても、その切断屑は樹脂から成る保護材3内に封入され、端面Eから離脱することはない。したがって、ソルダーレジスト層35を形成する際に、銅張積層板10の端面Eに付着した切断屑が製品領域に異物として付着することはなく、ソルダーレジスト層35にボイドやピンホールが発生することはない。
最後に、図4(j)に示すように、ダイシングマシーンやルータ等の切断装置により、銅張積層板10の端面Eを切断除去するとともに、各配線基板領域に切断分割して、1枚の広面積の銅張積層板10から多数のビルドアップ配線基板40を同時集約的に得る。
以上、本発明にかかる好ましい実施形態について説明したが、本発明は以上の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載した範囲内において種々の改善や変更が可能である。例えば上記した端面処理装置では、ディスペンサ51から一定量の樹脂ペーストを連続して吐出し、銅張積層板10の移動とともに銅張積層板10の端面Eに樹脂ペーストを塗布する場合を例示したが、銅張積層板10を所定の位置に位置決め固定し、ディスペンサ51を端面Eの一端側から他端側に向かって移動させるようにしてもよい。
ディスペンサ51の移動速度、すなわち樹脂ペーストの塗布速度は秒速30〜150mmが好ましい。ディスペンサ51は、銅張積層板10の長辺および短辺のいずれにも対応可能となるように、前後移動機構を有するのが好ましい。この実施形態にかかる紫外線照射装置52は、端面Eに塗布された樹脂ペースト5に対してディスペンサ51に追従しながら紫外線を照射するように構成する。
また、この実施形態にかかる端面処理装置では、自動で銅張積層板10を所定の位置に真空吸着または機械的に固定でき、かつ銅張積層板10を回転可能とするテーブルを使用するのが好ましい。銅張積層板10を回転可能とすることで、同一テーブル上において銅張積層板10の外周端面Eに対して樹脂ペースト5を効率よく塗布することが可能になる。
また、端面処理装置にディスペンサ51のノズル先端から垂れた樹脂ペースト5を拭取るためローラ状の布または紙を設置し、一定頻度でノズル先端を自動清掃するようにしてもよい。拭取り布または紙は、拭取り作業ごとに自動的に一定量巻き取られ、常に新しい面での清掃を可能とするのが好ましい。
また、端面処理装置におけるディスペンサ51の搬送方向上流側に樹脂ペースト5の端面Eへの濡れ性を向上させる処理液(イソプロピルアルコール等)を端面Eに塗布するための塗布手段(塗布ローラや塗布ノズル)を設けてもよい。
また、端面処理装置には、銅張積層板10の自動ローダー、アンローダー等を設置することもできる。その他の構成は、前記した一実施形態にかかる端面処理装置と同様である。
上記した配線基板の製造方法では、銅張積層板10にスルーホール21を穿孔する前に銅張積層板10の端面Eを樹脂から成る保護材3で被覆したが、銅張積層板10の端面Eを樹脂から成る保護材3で被覆するのは、例えばコア用の配線導体を形成した後で、かつ第1層目のビルドアップ用の配線導体を形成する前であってもよいし、ソルダーレジスト形成前に適用または再塗布してもよい。
本発明の一実施形態にかかる銅張積層板を示す断面図である。 本発明の一実施形態にかかる銅張積層板の端面処理装置を示す概略説明図である。 (a)〜(e)は、本発明の一実施形態にかかる配線基板の製造方法を示す工程図である。 (f)〜(j)は、本発明の一実施形態にかかる配線基板の製造方法を示す工程図である。
符号の説明
1 絶縁板
2 銅箔
3 保護材
5 紫外線硬化型樹脂ペースト
10 銅張積層板
21 スルーホール
22 スルーホール導体
23,25 銅めっき膜
24 充填材
31 コア基板用の配線導体
32 ビルドアップ絶縁層
33 ビアホール
34 ビルドアップ用の配線導体
35 ソルダーレジスト層
36 開口部
40 ビルドアップ配線基板
51 ディスペンサ
52 紫外線照射装置
53 位置決めローラ

Claims (6)

  1. 切断により形成された端面を有する銅張積層板であって、前記端面が樹脂から成る保護材で被覆されていることを特徴とする銅張積層板。
  2. 前記保護材が紫外線硬化型樹脂から成る請求項1記載の銅張積層板。
  3. 前記保護材は、前記銅張積層板の厚み方向の中央部が円弧状に膨出している請求項1または2記載の銅張積層板。
  4. 請求項1〜3のいずれかに記載の銅張積層板の少なくとも一方の主面に、樹脂から成るビルドアップ絶縁層とめっき導体から成る配線導体とを交互に積層する工程を含むことを特徴とする配線基板の製造方法。
  5. 切断により形成された端面を有する銅張積層板の前記端面に、該端面の一端側から他端側に向かって紫外線硬化型樹脂ペーストを塗布しながら紫外線硬化させ、前記端面を紫外線硬化型樹脂ペーストが硬化した樹脂から成る保護材で被覆することを特徴とする銅張積層板の端面処理方法。
  6. 切断により形成された端面を有する銅張積層板の前記端面に対して、該端面の一端側から他端側に向かって相対的に移動しながら紫外線硬化型樹脂ペーストを塗布するペースト塗布手段と、該ペースト塗布手段に近接して設けられ、前記端面に塗布された前記紫外線硬化型樹脂ペーストに対して前記ペースト塗布手段に追従しながら紫外線を照射する紫外線照射手段とを備えることを特徴とする銅張積層板の端面処理装置。
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