JP2009237030A - カラーフィルター用着色組成物及びこれを用いたカラーフィルター - Google Patents

カラーフィルター用着色組成物及びこれを用いたカラーフィルター Download PDF

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泰男 浦田
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平 王
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Abstract

【課題】ノズル詰まりを防止し、分散性や分散安定性に優れたカラーフィルター用着色組成物が求められている。
【解決手段】ジオキサン化合物を含む溶剤(A)、および、顔料(B)を含有する、カラーフィルター用着色組成物。
【選択図】なし

Description

本発明は、カラーフィルター用着色組成物、当該組成物を用いて作製されたカラーフィルター、カラーフィルターを用いた固体撮像素子および液晶表示素子に関するものである。
カラー液晶表示素子などのカラーフィルターの製造にはフォトリソグラフィー法、染色法、印刷法、電着法およびインクジェット法などがある。
例えば、カラーフィルター製造法の主流であるフォトリソグラフィー法では、ガラス基板(主に無アルカリガラス)にブラックマトリックスを形成した後、色素を分散させたネガ型フォトレジスト液の塗布、パターン露光及び現像を各色繰り返すことで、RGB全3色のカラーフィルターが形成される。しかしながら、90%以上の顔料分散レジストを無駄にしてしまうという問題がある。
これに対し、インクジェット法では、色素を分散させたレジスト液をジェッティング後、直接硬化することで、パターンが形成される。フォトマスク及び現像工程を必要としないため、大型基板化に向かう流れの中で、低コスト化、製造工程の短縮化を実現し得る画期的な製造技術として注目を集めている。
また、インクジェット法には、エピゾ素子を用いて選択的にインク液滴を吐出させるドロップオンデマンド方式がある。この方式では、均一かつ、きれいな球体のインク液滴を所望の位置へ吐出できることに特徴があり、またインク選択性の自由度が広がることから工業分野への応用が期待されている。
しかしながら、インクジェット法によりカラーフィルターを形成する場合は、インリフィス(ノズル内部のインクと空気との界面)付近でのインクの乾燥によるノズル詰まり現象が課題となっている。
また、吐出媒体であるインクに、顔料とポリマーを配合した組成物を用いた場合、ジェッティング時に液体がいくつもの小液滴(サテライト)となって着滴することが発生しやすい。この場合、カラーフィルター製造においては画素間に液滴が飛散して、赤色、緑色、青色の混色を引き起こす結果、高精度なディスプレイを製造することが難しい。
したがって、インクジェットインクの吐出性を確保するために、吐出媒体であるインクの様々な物性値を最適化することが必要である。最適化が求められる物性としては、特に粘度、表面張力、乾燥速度などの物性が重要である。
例えば、ノズル詰まりを防止するために、高沸点のジエチレングリコールブチルエーテル誘導体またはジプロピレングリコールメチルエーテル誘導体が溶剤として用いられている(例えば、特許文献1参照)。
さらに、光硬化インクジェットインクの場合、インク中のバインダー樹脂の硬化速度、光重合剤の感度などは、インクの光硬化特性を決定する最も重要な要素であり、カラーフィルターの生産性に大きく影響する。
また、テレビ用のカラーフィルターでは、色純度、透過率に加え色濃度(着色力)やコントラストにおいて、優れた特性を有することが求められる。高透過率(高輝度)化、高コントラスト化には顔料の微粒子化や粒度分布の均一化が最も有効な方法である。しかし、顔料の微細化によって比表面積が増加することから耐光性や堅牢性が低下することと、分散性・分散安定性が低下することなどの問題がある。
特開2006−83362号公報
上述する状況において、分散性や分散安定性に優れ、さらにインクの乾燥によるノズル詰まりをより防止することができるカラーフィルター用着色組成物が求められている。さらに、優れた耐熱性、耐溶剤性、耐薬品性、高コントラストを示すカラーフィルターが求められている。
本発明者らは、上記課題を解決するため鋭意検討した結果、特定の構造を有する化合物を溶剤として含むカラーフィルター用着色組成物が、優れた特性を有することを見出し、本発明を完成させた。すなわち本発明は、以下のようなカラーフィルター用着色組成物などを提供する。
[1] 式(a)で示される化合物を含む溶剤(A)、及び顔料(B)を含有するカラーフィルター用着色組成物。
Figure 2009237030
式(a)において、Rはそれぞれ独立して炭素数1〜20のアルキルであり、nは1〜8の整数である。
[2] 式(a)において、Rはそれぞれ独立して炭素数1〜5のアルキルであり、nは1〜6の整数である、上記[1]に記載のカラーフィルター用着色組成物。
[3] 式(a)において、Rはそれぞれ独立して炭素数1〜3のアルキルであり、nは4〜6の整数である、上記[1]に記載のカラーフィルター用着色組成物。
[4] 式(a)で示される化合物が、2−エチル−4−イソプロピル−2,5,5−トリメチル−1,3−ジオキサンである、上記[1]〜[3]のいずれかに記載のカラーフィルター用着色組成物。
[5] 溶剤(A)の沸点が180℃以上である、上記[1]〜[4]のいずれかに記載のカラーフィルター用着色組成物。
[6] さらに、アクリル系樹脂及びポリエステル系樹脂からなる群から選択された少なくとも1種の化合物(C)を含む、上記[1]〜[5]のいずれかに記載のカラーフィルター用着色組成物。
[7] さらに、エポキシ系樹脂(D)を含む、上記[1]〜[6]のいずれかに記載のカラーフィルター用着色組成物。
[8] さらに重合性二重結合を有する化合物(E)および光重合開始剤(F)を含む、上記[1]〜[7]のいずれかに記載のカラーフィルター用着色組成物。
[9] さらに、エポキシ系樹脂用硬化剤、カップリング剤、界面活性剤及び酸化防止剤からなる群から選択された少なくとも1種の添加物(G)を含む、上記[1]〜[8]のいずれかに記載のカラーフィルター用着色組成物。
[10] 化合物(C)は、重量平均分子量1,000〜100,000のアクリル系樹脂及びポリエステル系樹脂から選択された少なくとも1種を含む、上記[1]〜[9]のいずれかに記載のカラーフィルター用着色組成物。
[11] 上記[1]〜[10]のいずれかに記載のカラーフィルター用着色組成物を用いて作製されたカラーフィルター。
[12] 上記[1]〜[10]のいずれかに記載のカラーフィルター用着色組成物を用いてインクジェット法で作製されたカラーフィルター。
[13] 上記[12]に記載のカラーフィルターを用いた固体撮像素子。
[14] 上記[12]に記載のカラーフィルターを用いた液晶表示素子。
本発明の好ましい態様に係るカラーフィルター用着色組成物によれば、顔料の分散性及び安定性が優れた組成物を得ることができる。また、インクジェット法による吐出中、インクオリフィス(ノズル内部のインクと空気との界面)付近でのインクの乾燥によるノズル詰まりを防止することができる。また、該カラーフィルター用着色組成物を硬化して得られるカラーフィルターは、高いコントラストを有する。さらに、該カラーフィルターは、耐熱性、耐溶剤性、及び耐薬品性に優れるため、液晶組成物への影響を低減させることができ、信頼性の高いカラー液晶表示素子を提供することができる。
1.カラーフィルター用着色組成物
本発明のカラーフィルター用着色組成物は、上記式(a)で示す構造を有する化合物を含む溶剤(A)および顔料(B)を含有する。具体的には、本発明のカラーフィルター用着色組成物は、顔料(B)を溶剤(A)に分散させることにより得ることができる。
本発明のカラーフィルター用着色組成物は、さらに、必要に応じて、アクリル系樹脂及びポリエステル系樹脂からなる群から選択されるバインダーとして機能する化合物(C)、エポキシ系樹脂(D)、重合性二重結合を有する化合物(E)、光重合開始剤(F)等を含んでもよい。
さらに、本発明のカラーフィルター用着色組成物は、必要に応じて、エポキシ系樹脂用硬化剤、カップリング剤、界面活性剤、酸化防止剤などの添加物(G)を含んでもよい。
カラーフィルター用着色組成物の粘度の適性範囲は特に限定されないが、25℃における粘度の範囲は、3〜200mPa・sが好ましい。より好ましくは5〜100mPa・sであり、最も好ましくは7〜50mPa・sである。
また、カラーフィルター用着色組成物をインクジェット組成物として用いる場合には、粘度の範囲は、インクジェット吐出温度において5〜40mPa・sが好ましい。より好ましくは7〜30mPa・sであり、最も好ましくは10〜20mPa・sである。
1.1 溶剤(A)
カラーフィルター用着色組成物に含まれる溶剤(A)は、上記式(a)で示される化合物を含む。式(a)中、Rはそれぞれ独立して炭素数1〜20のアルキルであり、nは1〜8の整数である。複数のRはそれぞれ同じであっても、異なっていてもよい。
式(a)のRである「炭素数1〜20のアルキル」は、直鎖及び分枝鎖のいずれでもよい。すなわち、炭素数1〜20の直鎖アルキル又は炭素数3〜20の分枝鎖アルキルである。この中でも、炭素数1〜5のアルキル(炭素数3〜5の分枝鎖アルキル)が好ましい。より好ましくは、炭素数1〜3のアルキル(炭素数3の分枝鎖アルキル)である。
「炭素数1〜12のアルキル」の具体例としては、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、s−ブチル、t−ブチル、n−ペンチル、イソペンチル、ネオペンチル、t−ペンチル、n−ヘキシル、1−メチルペンチル、4−メチル−2−ペンチル、3,3−ジメチルブチル、2−エチルブチル、n−ヘプチル、1−メチルヘキシル、n−オクチル、t−オクチル、1−メチルヘプチル、2−エチルヘキシル、2−プロピルペンチル、n−ノニル、2,2−ジメチルヘプチル、2,6−ジメチル−4−ヘプチル、3,5,5−トリメチルヘキシル、n−デシル、n−ウンデシル、1−メチルデシル又はn−ドデシルなどがあげられる。
式(a)のnは、1〜8の整数であり、好ましくは1〜6の整数であり、より好ましくは4〜6の整数であり、さらに好ましくは5である。
式(a)で示される化合物の具体例としては、例えば、下記式(a-1)〜式(a-13)で示される化合物があげられる。下記化合物の中でも、下記式(a-1)〜式(a-9)で示される化合物が好ましい。また、下記式(a-1)〜式(a-4)で示される化合物がより好ましい。さらに、下記式(a-2)で示される化合物がさらに好ましい。これらの式において、R1〜R6は上述したRであり、好ましいR1〜R6は炭素数1〜10のアルキルであり、より好ましいR1〜R6は炭素数1〜5のアルキルである。式(a)で示される化合物として、もっとも好ましい化合物は、下記式(a-2)に含まれる2−エチル−4−イソプロピル−2,5,5−トリメチル−1,3−ジオキサンである。
Figure 2009237030
(式中、R1、R2、R3、R4、R5、およびR6は、それぞれ独立して炭素数1〜20のアルキルである。)
溶剤(A)は、化合物(a)を含有すれば、特に限定されない。即ち、カラーフィルター用着色組成物の溶剤として、化合物(a)を単独で使用してもよく、または他の溶剤と混合して使用してもよい。
また、カラーフィルター用着色組成物によるノズル詰まりを防止するために、含有する溶剤(A)は、180℃以上の沸点を有することが好ましい。沸点の範囲は、より好ましくは180℃〜300℃であり、さらに好ましくは200℃〜260℃である。
式(a)で示される化合物と混合して使用できる溶剤としては、エチルアセテート、n−ブチルアセテート、イソブチルアセテート、エチレングリコール、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノn−ブチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノt−ブチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノn−ブチルエーテル、プロピレングリコールモノフェニルエーテル、プロピレングリコールジアセテート、ジエチレングリコールジメチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールメチルエチルエーテル、ジエチレングリコールメチルエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノn−ブチルエーテル、ジエチレングリコールモノn−ブチルエーテルアセテート、ジプロピレングリコールジメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、ジプロピレングリコールモノn−プロピルエーテル、ジプロピレングリコールモノn−ブチルエーテル、ジプロピレングリコールモノn−ブチルエーテルアセテート、ジプロピレングリコールモノt−ブチルエーテルアセテート、トリプロピレングリコールモノメチルエーテル、トリプロピレングリコールモノn−ブチルエーテル、トリプロピレングリコールメチルエーテルアセテート、トリプロピレングリコールモノn−プロピルエーテルアセテート、シクロヘキサノン、シクロヘキサノールアセテート、1,3−ブチレングリコールジアセテート、3−メトキシブタノール、3−メトキシブチルアセテート、1,3−ブチレングリコール、トリアセチン、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、3−メトキシプロピオン酸エチル、3−エトキシプロピオン酸メチル、3−エトキシプロピオン酸エチル、γ−ブチロラクトンまたはN−メチル−2−ピロリドンなどを挙げることができる。
溶剤(A)中の式(a)で示される化合物の含有量は、全溶剤量に対し、好ましくは100〜1重量%であり、より好ましくは100〜40重量%であり、最も好ましくは100〜70重量%である。しかしながら、含有量の決定は、より厳密には、カラーフィルター用着色組成物の溶解性、顔料分散性、コーティング性及び溶液の粘度などを考慮して決められる。
また、カラーフィルター用着色組成物中の溶剤(A)の含有量は、該カラーフィルター用着色組成物の全量に対し、好ましくは95〜50重量%であり、より好ましくは90〜60重量%であり、最も好ましくは85〜65重量%である。
溶剤(A)の含有量が上記範囲内であれば、カラーフィルター用着色組成物の粘度が高いことによって生じたインクジェットヘッドのノズル詰まりが抑制され、連続ジェッティングが阻害されることはない。また、一回でジェッティングするインク量またはジェッティングの回数をより少なくしても、必要なカラーフィルターの膜厚を得ることができる。さらに、カラーフィルター製造時に画素間に液滴が飛散することを抑制しているため、赤色、緑色、及び青色の混色を引き起こしたり、色ムラを生じたりすることがなく、高精度なディスプレイを製造するのに好適である。
1.2 顔料(B)
カラーフィルターには、高い色純度、耐薬品性、耐熱性が求められることから、色純度、耐薬品性、耐熱性が優れる顔料がより好ましい。カラーフィルター用着色組成物に含まれる顔料(B)は、好ましくは有機顔料または無機顔料から選ばれる。有機顔料および無機顔料は、単独または2種以上を混合して用いることができる。
顔料(B)に用いられる有機顔料としては、C.I.ピグメントレッド177、C.I.ピグメントレッド178、C.I.ピグメントレッド202、C.I.ピグメントレッド209、C.I.ピグメントレッド254、C.I.ピグメントレッド255、C.I.ピグメントグリーン7、C.I.ピグメントグリーン36、C.I.ピグメントグリーン58、C.I.ピグメントブルー15、C.I.ピグメントブルー15:3、C.I.ピグメントブルー15:4、C.I.ピグメントブルー15:6、C.I.ピグメントブルー16、C.I.ピグメントイエロー83、C.I.ピグメントイエロー128、C.I.ピグメントイエロー138、C.I.ピグメントイエロー139、C.I.ピグメントイエロー150、C.I.ピグメントバイオレット23、C.I.ピグメントバイオレット37、C.I.ピグメントオレンジ43、C.I.ピグメントオレンジ71などを挙げることができる。また、無機顔料としては、C.I.ピグメントブラック1、C.I.ピグメントブラック6、C.I.ピグメントブラック7、C.I.ピグメントブラック8、C.I.ピグメントブラック9、C.I.ピグメントブラック11、C.I.ピグメントブラック31、C.I.ピグメントホワイト6、チタンブラックなどを挙げることができる。
カラーフィルター用着色組成物中の顔料の分散粒子径(2次粒子径)は50〜500nmである。さらに好ましくは50〜200nmであり、最も好ましくは50〜80nmの分散粒子径である。分散粒子径が上記範囲内であれば、インクジェットヘッドのノズル詰まりを有効に抑制することができ、さらに、顔料の分散安定性を保つこともできる。また、分散粒子径が上記範囲内であれば、得られた印刷物において、特定の光学特性、例えば所望の透過率やコントラストなどを得ることができる。
また、カラーフィルター用着色組成物中の顔料(B)の含有量は、後述するように、熱硬化性組成物の場合は他の成分である化合物(C)やエポキシ系樹脂(D)との関係で決定され(数式(1)を参照)、光硬化性組成物の場合は他の成分である化合物(C)やエポキシ系樹脂(D)や重合性二重結合を有する化合物(E)との関係で決定される(数式(3)を参照)。したがって、顔料単独でその含有量を決定することは困難であるが、カラーフィルター用着色組成物中の顔料(B)の含有量は、例えば、カラーフィルター用着色組成物の固形分全量(溶媒を除いた他成分)に対し、好ましくは5〜95重量%であり、より好ましくは10〜75重量%であり、最も好ましくは20〜50重量%である。
カラーフィルター用着色組成物中には顔料の分散安定性を増すために、顔料分散剤を添加しても良い。本発明で使用できる顔料分散剤としては、市販の顔料分散剤が使用できる。具体例として、ソルスパース32000、ソルスパース32500、ソルスパース32600、ソルスパース33500、ソルスパース34750、ソルスパース35100、ソルスパース37500(商品名:ルーブリゾール(株)製)、ディスパービック9077(商品名:ビック・ケミー(株)製)を挙げることができる。カラーフィルター用着色組成物中の顔料分散剤の含有量は、使用する顔料の種類等により決定されるが、カラーフィルター用着色組成物の固形分全量(溶媒を除いた他成分)に対し、好ましくは0.1〜15重量%であり、より好ましくは0.5〜10重量%である。
1.3 バインダーとして機能する化合物(C)
カラーフィルター用着色組成物に含まれるバインダーとして機能する化合物(C)は、アクリル系樹脂及びポリエステル系樹脂からなる群から選択される1種以上の化合物である。
バインダーとして機能する化合物(C)として用いられるアクリル系樹脂は、1つ以上のアクリル官能基を含有するポリマー、または1つ以上のアクリル官能基を含有するオリゴマーから選択される1種以上の化合物である。
さらにアクリル系樹脂の具体例としては、アクリル酸、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、n−ブチルアクリル酸、2−エチルヘキシルアクリル酸、2−ヒドロキシエチルアクリル酸、メタアクリル酸、メタアクリル酸メチル、メタアクリル酸エチル、n−ブチルメタアクリル酸、2−ヒドロキシエチルメタアクリル酸、アクリロニトリル、メタアクリル酸グリシジル、スチレン、イタコン酸、マレイン酸、フマル酸などからなるアクリルポリマー、例えば、ポリグリシジルメタクリレート、メチルメタクリレート−グリシジルメタクリレート共重合体、ベンジルメタクリレート−グリシジルメタクリレート共重合体、n−ブチルメタクリレート−グリシジルメタクリレート共重合体、2−ヒドロキシエチルメタクリレート−グリシジルメタクリレート共重合体、スチレン−グリシジルメタクリレート共重合体、N−フェニルマレイミド−グリシジルメタクリレート共重合体、またはN−シクロヘキシルマレイミド−グリシジルメタクリレート共重合体などから選択される1種以上の化合物である。
さらに、アクリル系樹脂の他の好ましい具体例としては、NEOPOL8351、U−PICA8975、U−PICA8976、U−PICA8977(以上は商品名;日本ユピカ(株)製)、Ebecryl616、Ebecryl770、Ebecryl1259(以上は商品名;ダイセル・ユーシービー(株)製)、SR402、SR405、SR440、SR489、SR495、CN953、CN980(以上は商品名;SATOMER Company,Inc.製)、カレンズMOI(商品名;昭和電工(株)製)などを挙げることができる。
さらに、アクリル系樹脂の重量平均分子量としては、1,000〜100,000が好ましく、1,000〜10,000がより好ましい。重量平均分子量は上記範囲内であれば、優れた耐熱性、耐薬品性を得ることができ、ジェッティングが適切に行われる粘度範囲内のインクジェットインクを得ることができる。さらに、得られたインクジェットインクをジェッティングした際に液柱の精度が向上し、サテライトが抑制される。
バインダーとして機能する化合物(C)として用いられるポリエステル系樹脂は、重合ポリエステル、ポリエステルアミド酸、またはポリエステルをベースとするアクリルグラフトポリエステル、水酸基含有ポリエステルウレタンなど変性樹脂から選択される1種以上の化合物である。
さらに、ポリエステル系樹脂の重量平均分子量としては、1,000〜100,000が好ましく、1,000〜10,000がより好ましい。重量平均分子量は上記範囲内であれば、優れた耐熱性、耐薬品性を得ることができ、ジェッティングが適切に行われる粘度範囲内のインクジェットインクを得ることができる。さらに、得られたインクジェットインクをジェッティングした際に液柱の精度が向上し、サテライトが抑制される。
また、カラーフィルター用着色組成物中のバインダーとして機能する化合物(C)の含有量は、後述するように、熱硬化性組成物の場合は他の成分である顔料(B)やエポキシ系樹脂(D)との関係で決定され(数式(1)及び(2)を参照)、光硬化性組成物の場合は他の成分である顔料(B)やエポキシ系樹脂(D)や重合性二重結合を有する化合物(E)との関係で決定される(数式(3)及び(4)を参照)。したがって、化合物(C)単独でその含有量を決定することは困難であるが、カラーフィルター用着色組成物中のバインダーとして機能する化合物(C)の含有量は、例えば、カラーフィルター用着色組成物の固形分全量(溶媒を除いた他成分)に対し、好ましくは5〜95重量%であり、より好ましくは25〜90重量%であり、最も好ましくは50〜80重量%である。
1.4 エポキシ系樹脂(D)
エポキシ系樹脂(D)は、ビスフェノールA型、ビスフェノールF型、臭素化ビスフェノールA型、水添ビスフェノールA型、ビフェニル型、ナフタレン型、フェノールノボラック型、オルソクレゾールノボラック型、DDPノボラック型、エポキシ官能基を有するモノマーなどからなるグリシジエーテル型エポキシ樹脂、ヘキサヒドロ無水フタル酸型、テトラヒドロ酸無水フタル型、ダイマー酸型などからなるグリシジエステル型エポキシ樹脂、テトラグリシジルジアミニジフェニルメタン、トリグリシジルイソシアヌレート、1,3−ビス(N,N−ジグリシジルアミノメチル)シクロヘキサン、ヒダントイン型、アミノフェノール型、アニリン型、トルイジン型などからなるグリシジルアミン型エポキシ樹脂、脂環式アセタル型、脂環式アジペート型、脂環式カルボキシレート型、ビニルシクロヘキセン型などからなる環状脂肪族型エポキシ樹脂から選択される1種以上の化合物である。
さらに、エポキシ系樹脂の他の好ましい具体例としては、エピコート807、エピコート815、エピコート825、エピコート827、エピコート828、エピコート190P、エピコート191P(以上は商品名;油化シェルエポキシ(株)製)、エピコート1004、エピコート1256(以上は商品名;ジャパンエポキシレジン(株)製)、TECHMORE VG3101L(商品名;三井化学(株)製)、EPPN−501H、502H(商品名;日本化薬(株)製)、JER 1032H60(商品名;ジャパンエポキシレジン(株)製)、JER 157S65、157S70(商品名;ジャパンエポキシレジン(株)製)、EPPN−201(商品名;日本化薬(株)製)、JER152、JER154(以上は商品名;ジャパンエポキシレジン(株)製)、EOCN−102S、EOCN−103S、EOCN−104S、EOCN−1020(以上は商品名;日本化薬(株)製)、セロキサイド2021、EHPE−3150(以上商品名;ダイセル化学工業(株)製)、デナコールEX−810、EX−830、EX−851、EX−313、EX−421、EX−512(以上は商品名;ナガセケムテックス(株)製)などを挙げることができる。これらの中でもTECHMORE VG3101L(商品名;三井化学(株)製)などは耐熱性が良好で好.ましい。
さらに、エポキシ系樹脂の他の好ましい具体例としては、2−[4−(2,3−エポキシプロポキシ)フェニル]−2−[4−[1,1−ビス[4−([2,3−エポキシプロポキシ]フェニル)]エチル]フェニル]プロパンと1,3−ビス[4−[1−[4−(2,3−エポキシプロポキシ)フェニル]−1−[4−[1−[4−(2,3−エポキシプロポキシフェニル)−1−メチルエチル]フェニル]エチル]フェノキシ]−2−プロパノールとの混合物、または2−[4−(2,3−エポキシプロポキシ)フェニル]−2−[4−[1,1−ビス[4−([2,3−エポキシプロポキシ]フェニル)]エチル]フェニル]プロパンなどを挙げることができる。
また、カラーフィルター用着色組成物中のエポキシ系樹脂(D)の含有量は、後述するように、熱硬化性組成物の場合は他の成分である顔料(B)やバインダーとして機能する化合物(C)との関係で決定され(数式(1)及び(2)を参照)、光硬化性組成物の場合は他の成分である顔料(B)やバインダーとして機能する化合物(C)や重合性二重結合を有する化合物(E)との関係で決定される(数式(3)〜(5)を参照)。したがって、エポキシ系樹脂(D)単独でその含有量を決定することは困難であるが、例えば、カラーフィルター用着色組成物の全量に対し、好ましくは0〜95重量%であり、より好ましくは10〜75重量%であり、最も好ましくは20〜50重量%である。
1.5 重合性二重結合を有する化合物(E)
重合性二重結合を有する化合物(E)としては、重合性二重結合を1個以上有すれば特に限定されるものではないが、(メタ)アクリロイル基を1個以上有していることが好ましい。
重合性二重結合を有する化合物(E)の具体例としては、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、エピクロルヒドリン変性エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、エピクロルヒドリン変性ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、エピクロルヒドリン変性トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、エピクロルヒドリン変性テトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、エピクロルヒドリン変性ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、エピクロルヒドリン変性プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、エピクロルヒドリン変性ジプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、エピクロルヒドリン変性トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、エピクロルヒドリン変性テトラプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、エピクロルヒドリン変性ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、エチレンオキシド変性トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、プロピレンオキシド変性トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、エピクロルヒドリン変性トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレート、グリセロールアクリレートメタクリレート、グリセロールジ(メタ)アクリレート、グリセロールトリ(メタ)アクリレート、エピクロルヒドリン変性グリセロールトリ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、エピクロルヒドリン変性1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、メトキシ化シクロヘキシルジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ジグリセリンテトラ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ステアリン酸変性ペンタエリスリトールジ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、アルキル変性ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、アルキル変性ジペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、アルキル変性ジペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、アリル化シクロヘキシルジ(メタ)アクリレート、ビス[(メタ)アクリロキシネオペンチルグリコール]アジペート、2,2−ビス[4−((メタ)アクリロキシ)フェニル]プロパン、(メタ)アクリレート、2,2−ビス[4−((メタ)アクリロキシポリエトキシ)フェニル]プロパン、2,2−ビス[4−((メタ)アクリロキシ)フェニル]メタン、2,2−ビス[4−((メタ)アクリロキシポリエトキシ)フェニル]メタン、2,2−ビス[4−((メタ)アクリロキシ)フェニル]スルホン、2,2−ビス[4−((メタ)アクリロキシポリエトキシ)フェニル]スルホン、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,3−ブチレングリコール(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニルジアクリレート、エチレンオキシド変性リン酸ジ(メタ)アクリレート、エチレンオキシド変性リン酸トリ(メタ)アクリレート、カプロラクトン,エチレンオキシド変性リン酸ジ(メタ)アクリレート、カプロラクトン,エチレンオキシド変性リン酸トリ(メタ)アクリレート、エピクロルヒドリン変性フタル酸ジ(メタ)アクリレート、テトラブロモビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、トリグルセロールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコール変性トリメチロールプロパンジ(メタ)アクリレート、トリス[(メタ)アクリロキシエチル]イソシアヌレート、カプロラクトン変性トリス[(メタ)アクリロキシエチル]イソシアヌレート、(メタ)アクリル化イソシアヌレート、またはウレタン(メタ)アクリレート等を挙げることができる。
これらの重合性二重結合を有する化合物は1種の化合物であっても、2種以上の異なる種類の混合物であってもよい。
また、重合性二重結合を有する化合物が、(メタ)アクリロイル基を2〜20個有する化合物を50重量%以上含有していると、硬化速度が速いために好ましい。また、重合性二重結合を有する化合物が、(メタ)アクリロイル基を4〜20個有する化合物を50重量%以上含有していると、さらに硬化速度が速くいっそう好ましい。
(メタ)アクリロイル基を4〜20個有する化合物の具体例としては、トリメチロールプロパントリアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ジペンタエリスリトールペンタアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、ジグリセリンテトラアクリレート、イソシアヌール酸エチレンオキシド変性トリアクリレート、またはウレタン(メタ)アクリレート等などを挙げることができる。
また、カラーフィルター用着色組成物中の重合性二重結合を有する化合物(E)の含有量は、後述するように、光硬化性組成物において他の成分である顔料(B)やバインダーとして機能する化合物(C)やエポキシ系樹脂(D)との関係で決定される(数式(3)〜(5)を参照)。したがって、重合性二重結合を有する化合物(E)単独でその含有量を決定することは困難であるが、例えば、カラーフィルター用着色組成物の固形分全量(溶媒を除いた他成分)に対し、好ましくは20〜95重量%であり、より好ましくは25〜90重量%であり、最も好ましくは40〜65重量%である。
1.6 光重合開始剤(F)
カラーフィルター用着色組成物に含まれる光重合開始剤(F)は、増感作用を有するものや光によりラジカルを発生させる性質を有するものであればよく、特に限定されるものではない。
光重合開始剤(F)の具体例としては、ベンゾフェノン、ミヒラーズケトン、4,4’−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン、キサントン、チオキサントン、イソプロピルキサントン、2,4−ジエチルチオキサントン、2−エチルアントラキノン、アセトフェノン、2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオフェノン、2−ヒドロキシ−2−メチル−4’−イソプロピルプロピオフェノン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、イソプロピルベンゾインエーテル、イソブチルベンゾインエーテル、2,2−ジエトキシアセトフェノン、2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン、カンファーキノン、ベンズアントロン、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルホリノプロパン−1−オン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルホリノフェニル)−ブタノン−1、4−ジメチルアミノ安息香酸エチル、4−ジメチルアミノ安息香酸イソアミル、4,4’−ジ(t−ブチルペルオキシカルボニル)ベンゾフェノン、3,4,4’−トリ(t−ブチルペルオキシカルボニル)ベンゾフェノン、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルフォスフィンオキサイド、2−(4’−メトキシスチリル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(3’,4’−ジメトキシスチリル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(2’,4’−ジメトキシスチリル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(2’−メトキシスチリル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(4’−ペンチルオキシスチリル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、4−[p−N,N−ジ(エトキシカルボニルメチル)]−2,6−ジ(トリクロロメチル)−s−トリアジン、1,3−ビス(トリクロロメチル)−5−(2’−クロロフェニル)−s−トリアジン、1,3−ビス(トリクロロメチル)−5−(4’−メトキシフェニル)−s−トリアジン、2−(p−ジメチルアミノスチリル)ベンズオキサゾール、2−(p−ジメチルアミノスチリル)ベンズチアゾール、2−メルカプトベンゾチアゾール、3,3’−カルボニルビス(7−ジエチルアミノクマリン)、2−(o−クロロフェニル)−4,4’,5,5’−テトラフェニル−1,2’−ビイミダゾール、2,2’−ビス(2−クロロフェニル)−4,4’,5,5’−テトラキス(4−エトキシカルボニルフェニル)−1,2’−ビイミダゾール、2,2’−ビス(2,4−ジクロロフェニル)−4,4’,5,5’−テトラフェニル−1,2’−ビイミダゾール、2,2’−ビス(2,4−ジブロモフェニル)−4,4’,5,5’−テトラフェニル−1,2’−ビイミダゾール、2,2’−ビス(2,4,6−トリクロロフェニル)−4,4’,5,5’−テトラフェニル−1,2’−ビイミダゾール、3−(2−メチル−2−ジメチルアミノプロピオニル)カルバゾール、3,6−ビス(2−メチル−2−モルホリノプロピオニル)−9−n−ドデシルカルバゾール、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、ビス(η5−2,4−シクロペンタジエン−1−イル)−ビス(2,6−ジフルオロ−3−(1H−ピロール−1−イル)−フェニル)チタニウム、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルホリノプロパン−1−オン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルホリノフェニル)−ブタノン−1、3,3’,4,4’−テトラ(t−ブチルペルオキシカルボニル)ベンゾフェノン、3,3’,4,4’−テトラ(t−ヘキシルペルオキシカルボニル)ベンゾフェノン、3,3’−ジ(メトキシカルボニル)−4,4’−ジ(t−ブチルペルオキシカルボニル)ベンゾフェノン、3,4’−ジ(メトキシカルボニル)−4,3’−ジ(t−ブチルペルオキシカルボニル)ベンゾフェノン、4,4’−ジ(メトキシカルボニル)−3,3’−ジ(t−ブチルペルオキシカルボニル)ベンゾフェノン、または1,2−オクタジオン,1−[4−(フェニルチオ)−,2−(O−ベンゾイルオキシム)(商品名:チバ・ジャパン(株)製OXE01)などを挙げることができる。
これらの中でも、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルホリノプロパン−1−オン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルホリノフェニル)−ブタノン−1、3,3’−ジ(メトキシカルボニル)−4,4’−ジ(t−ブチルペルオキシカルボニル)ベンゾフェノン、3,4’−ジ(メトキシカルボニル)−4,3’−ジ(t−ブチルペルオキシカルボニル)ベンゾフェノン、4,4’−ジ(メトキシカルボニル)−3,3’−ジ(t−ブチルペルオキシカルボニル)ベンゾフェノン、または1,2−オクタジオン,1−[4−(フェニルチオ)−,2−(O−ベンゾイルオキシム)(商品名:チバ・ジャパン(株)製OXE01)などが好ましい。
これらの光重合開始剤(F)は1種の化合物であっても、2種以上の異なる化合物の混合物であってもよい。
また、カラーフィルター用着色組成物中の光重合開始剤(F)の含有量は、後述するように、光硬化性組成物において他の成分である重合性二重結合を有する化合物(E)との関係で決定される。したがって、光重合開始剤(F)単独でその含有量を決定することは困難であるが、光重合開始剤(F)は、例えば、重合性二重結合を有する化合物(E)100重量部に対し、好ましくは0.1〜50重量部、より好ましくは0.5〜30重量部、さらに好ましくは1.0〜20重量部添加して用いられる。
1.7 その他の添加剤(G)
カラーフィルター用着色組成物には、必要に応じて、上記以外の他の添加物(G)を含有してもよい。
これらの他の添加物(G)としては、例えば、上記エポキシ系樹脂(D)を使用する場合に耐熱性をより向上させるために用いられるエポキシ系樹脂用硬化剤、また例えば基板との密着性を向上させるために用いられるカップリング剤、また例えば下地基板への濡れ性を向上させるために用いられる界面活性剤、また例えば透明性の向上、カラーフィルターが高温にさらされた場合の黄変を防止するために用いられる酸化防止剤、また例えば紫外線エネルギーによって生じる有害なフリーラジカルを捕捉し、色純度の変化を防止するために用いられる光安定剤、また例えばカラーフィルターが高温にさらされた場合の色純度変化を防止するために用いられる加工安定剤などを挙げることができる。
<エポキシ系樹脂用硬化剤>
カラーフィルター用着色組成物に含まれるエポキシ系樹脂用硬化剤としては、酸無水物、アミンなどを挙げることができる。
エポキシ系樹脂用硬化剤に用いられる酸無水物としては、芳香族酸無水物、例えば、トリメリット酸無水物、フタル酸無水物など;脂環式酸無水物、例えばヘキサヒドロフタル酸無水物、4−メチルヘキサヒドロフタル酸無水物、4−シクロヘキセン−1,2−ジカルボン酸無水物、リカシッドHNA100(商品名;新日本理化(株)製)など;脂肪族酸無水物、例えばマレイン酸無水物、シトラコン酸無水物など;芳香族テトラカルボン酸二無水物、例えば3,3',4,4'−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、2,2',3,3'−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、2,3,3',4'−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、3,3',4,4'−ジフェニルスルホンテトラカルボン酸二無水物、2,2',3,3'−ジフェニルスルホンテトラカルボン酸二無水物、2,3,3',4'−ジフェニルスルホンテトラカルボン酸二無水物、3,3',4,4'−ジフェニルエーテルテトラカルボン酸二無水物、2,2',3,3'−ジフェニルエーテルテトラカルボン酸二無水物、2,3,3',4'−ジフェニルエーテルテトラカルボン酸二無水物、2,2−[ビス(3,4ージカルボキシフェニル)]ヘキサフルオロプロパン二無水物またはエチレングリコールビス(アンヒドロトリメリテート)など;脂環式テトラカルボン酸二無水物、例えばシクロブタンテトラカルボン酸二無水物、メチルシクロブタンテトラカルボン酸二無水物、シクロペンタンテトラカルボン酸二無水物、またはシクロヘキサンテトラカルボン酸二無水物など;ならびに脂肪族テトラカルボン酸二無水物、例えばエタンテトラカルボン酸二無水物、またはブタンテトラカルボン酸二無水物など;さらに酸無水基を3個以上有する化合物、例えばスチレン−無水マレイン酸共重合体(商品名:SMA1000,2000,3000川原油化(株)製)などを挙げることができる。
これらの中で、顔料の色純度に影響を与えにくい、脂環式酸無水物、脂環式テトラカルボン酸二無水物、3,3',4,4'−ジフェニルスルホンテトラカルボン酸二無水物、3,3',4,4'−ジフェニルエ−テルテトラカルボン酸二無水物、2,2−[ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)]ヘキサフルオロプロパン二無水物、またはエチレングリコールビス(アンヒドロトリメリテート)などが好ましい。さらに、4−シクロヘキセン−1,2−ジカルボン酸無水物、リカシッドHNA100(商品名、新日本理化(株)製)、3,3',4,4'−ジフェニルエーテルテトラカルボン酸二無水物、または3,3',4,4'−ジフェニルスルホンテトラカルボン酸二無水物などが特に好ましい。
エポキシ系樹脂用硬化剤として用いられるアミンとしては、脂肪族アミン、例えば、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミンなど;脂環族アミン、例えば、イソホロンジアミン、1,3−ビスアミノメチルシクロヘキサンなど;芳香族アミン、例えば、ビスアミノフェノキシフェニルスルホン、2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]ヘキサフルオロプロパン、ジアミノジフェニルメタン、ジアミノジフェニルスルホンなど;さらに、アミン変性品、例えば、ポリアミド、ケテミンなど;三級アミン、例えば、ベンジルジメチルアミン、2,4,6−トリスジメチルアミノフェノールなどを挙げることができる。
これらの中でも顔料の色純度に影響を与え難い、3,3'−ジアミノジフェニルスルホンまたはビス[4−(3−アミノフェノキシ)フェニル]スルホンなどが好ましく、さらに、3,3'−ジアミノジフェニルスルホンなどが特に好ましい。
また、カラーフィルター用着色組成物中のエポキシ系樹脂用硬化剤の含有量は、添加するエポキシ系樹脂(D)の含有量に関係する。エポキシ系樹脂用硬化剤の含有量は、カラーフィルター用着色組成物中添加するエポキシ系樹脂(D)の全量に対し、好ましくは0〜95重量%であり、より好ましくは10〜75重量%であり、最も好ましくは20〜50重量%である。
<カップリング剤>
カップリング剤としては、例えばシラン系、アルミニウム系またはチタネート系などの化合物を用いることができる。
具体的には、シラン系の化合物としては、3−グリシドキシプロピルジメチルエトキシシラン、3−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、または3−グリシドキシプロピルトリメトキシシランなどを挙げることができ、アルミニウム系の化合物としては、アセトアルコキシアルミニウムジイソプロピレートなどを挙げることができ、チタネート系の化合物としては、テトライソプロピルビス(ジオクチルホスファイト)チタネートなどを挙げることができる。これらの中でも、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシランなどが、密着性を向上させる効果が大きいため好ましい。
<界面活性剤>
界面活性剤としては、例えばシリコン系界面活性剤、アクリル系界面活性剤、またはフッ素系界面活性剤などを用いることができる。
具体的には、シリコン系界面活性剤としては、Byk−300、Byk−306、Byk−335、Byk−310、Byk−341、Byk−344、またはByk−370(それぞれ商品名;ビック・ケミー(株)製)などが挙げられ、アクリル系界面活性剤としては、Byk−354、ByK−358、またはByk−361(それぞれ商品名;ビック・ケミー(株)製)などが挙げられ、フッ素系界面活性剤としては、DFX−18、フタージェント250、またはフタージェント251(それぞれ商品名;ネオス(株)製)、F470、F475、F479(それぞれ商品名;大日本インキ化学工業(株)製)などを挙げることができる。
<酸化防止剤>
酸化防止剤としては、例えばヒンダードフェノール系などを用いることができる。
具体的には、IRGANOX 1010、IRGANOX 1035、IRGANOX 1076、IRGANOX 1135、またはIRGANOX 1520L(それぞれ商品名;チバ・スペシャルティ・ケミカルズ(株)製)などを挙げることができる。
<光安定剤>
光安定剤としては、例えばヒンダードアミン系などを用いることができる。
具体的には、TINUVIN 111 FDL、TINUVIN 123、TINUVIN 144、TINUVIN 152、TINUVIN 292、TINUVIN 5100、TINUVIN 5050、TINUVIN 5060、またはTINUVIN 5151(それぞれ商品名;チバ・スペシャルティ・ケミカルズ(株)製)などを挙げることができる。
<加工安定剤>
加工安定剤としては、例えばリン系などを用いることができる。
具体的には、IRGAFOS XP40、またはIRGAFOS XP60(それぞれ商品名;チバ・スペシャルティ・ケミカルズ(株)製)などを挙げることができる。
2 熱硬化性着色組成物
本発明のカラーフィルター用着色組成物の一態様は熱硬化性の着色組成物である。
熱硬化性カラーフィルター用着色組成物は、少なくとも溶剤(A)と、顔料(B)と、バインダーとして機能する化合物(C)を含有し、ジェッティングした時のインクジェット特性が優れたものである。該着色組成物の硬化原理は特に限定されないが、一例として加熱により着色組成物中のバインダーとして機能する化合物(C)が硬化する結果、製膜後のカラーフィルターの色純度、耐熱性及び耐薬品性が優れたものとなる。
さらに、エポキシ系樹脂(D)を含有した熱硬化性カラーフィルター用着色組成物では、バインダーとして機能する化合物(C)とエポキシ系樹脂(D)とが、加熱により反応して3次元化し、架橋構造を形成することによって(ただし硬化原理はこれに限定されない)、ジェッティングした時の優れたインクジェット特性を維持しながら、製膜後のカラーフィルターの色純度、耐熱性及び耐薬品性がさらに向上する。
この場合、顔料(B)B重量部、バインダーとして機能する化合物(C)C重量部、およびエポキシ系樹脂(D)D重量部の重量割合には、数式(1)および数式(2)の関係が成立することが好ましい。重量割合がこの範囲内であれば、ジェッティングした時のインクジェット特性、製膜後のカラーフィルターの色純度、耐熱性及び耐薬品性のバランスが良好である。
0.05≦B/(C+D)≦5.0・・・・(1)
0.02≦D/C≦4.0・・・・・・・・(2)
数式(1)の「B/(C+D)」は、より好ましくは0.1〜3.0であり、さらに好ましくは0.5〜1.0である。また、数式(2)の「D/C」は、より好ましくは0.05〜3.0であり、さらに好ましくは0.1〜1.0である。
添加物(G)として、エポキシ系樹脂用硬化剤を使用する場合には、添加するエポキシ系樹脂(D)の全量に対し、好ましくは0〜95重量%であり、より好ましくは10〜75重量%であり、最も好ましくは20〜50重量%である。またカップリング剤を使用する場合には、上記カラーフィルター用着色組成物の固形分100重量部に対し、好ましくは0〜20重量部、より好ましくは0〜10重量部、さらに好ましくは0〜5重量部添加して用いられる。
また、界面活性剤を使用する場合には、上記カラーフィルター用着色組成物の固形分100重量部に対し、好ましくは0.01〜5重量部、より好ましくは0.01〜1重量部、さらに好ましくは0.01〜0.5重量部添加して用いられる。
また、酸化防止剤を使用する場合には、上記カラーフィルター用着色組成物の固形分100重量部に対し、好ましくは0〜10重量部、より好ましくは0〜3重量部、さらに好ましくは0〜1重量部添加して用いられる。
3 光硬化性着色組成物
本件発明のカラーフィルター用着色組成物の一態様は光硬化性の着色組成物である。
光硬化性カラーフィルター用着色組成物は、少なくとも溶剤(A)と、顔料(B)と、重合性二重結合を有する化合物(E)と、光重合開始剤(F)とを含有し、ジェッティングした時のインクジェット特性が優れたものである。該着色組成物の重合・硬化原理は特に限定されないが、一例として光照射により光重合開始剤(F)を開始剤として重合性二重結合を有する化合物(E)が重合した後、さらに、加熱により硬化する結果、製膜後のカラーフィルターの色純度、耐熱性及び耐薬品性が優れたものとなる。
さらに、バインダーとして機能する化合物(C)と、エポキシ系樹脂(D)とを含有した光硬化性カラーフィルター用着色組成物では、光照射により光重合開始剤(F)を開始剤として重合性二重結合を有する化合物(E)が重合した後、さらに、加熱によりバインダーとして機能する化合物(C)とエポキシ系樹脂(D)とが反応して3次元化し、架橋構造を形成することによって(ただし重合・硬化原理はこれに限定されない)、ジェッティングした時の優れたインクジェット特性を維持しながら、製膜後のカラーフィルターの色純度、耐熱性及び耐薬品性がさらに向上する。
この場合、顔料(B)B重量部、バインダーとして機能する化合物(C)C重量部、およびエポキシ系樹脂(D)D重量部および重合性二重結合を有する化合物(E)E重量部の重量割合には、数式(3)、数式(4)および数式(5)の関係が成立することが好ましい。重量割合がこの範囲内であれば、ジェッティングした時のインクジェット特性、製膜後のカラーフィルターの色純度、耐熱性及び耐薬品性のバランスが良好である。
0.05≦B/(C+D+E)≦5.0・・・(3)
0.02≦(D+E)/C≦4.0・・・・・(4)
0.1≦D/E≦4.0・・・・・・・・・・(5)
数式(3)の「B/(C+D+E)」は、より好ましくは0.1〜3.0であり、さらに好ましくは0.5〜1.0である。また、数式(4)の「(D+E)/C」は、より好ましくは0.05〜3.0であり、さらに好ましくは0.1〜1.0である。また、数式(5)の「D/E」は、より好ましくは0.5〜3.0であり、さらに好ましくは1.0〜2.0である。
なお、光重合開始剤(F)は、重合性二重結合を有する化合物(E)100重量部に対し、好ましくは0.1〜50重量部、より好ましくは0.5〜30重量部、さらに好ましくは1.0〜20重量部添加して用いられる。
添加物(G)として、エポキシ系樹脂用硬化剤、カップリング剤、界面活性剤、または酸化防止剤などを使用することができるが、添加量については、上記熱硬化性カラーフィルター用着色組成物で記載したとおりである。
4 カラーフィルター
上述するように、本発明のカラーフィルター用着色組成物は、溶剤(A)と顔料(B)とを含有し、それらを均一に混合分散することにより得ることができる。また、他の態様に係るカラーフィルター用着色組成物は、上記カラーフィルター用着色分散液にさらにバインダーとして機能する化合物(C)とエポキシ系樹脂(D)を混合することによって得られる。また、他の態様に係るカラーフィルター用着色組成物は、さらに重合性二重結合を有する化合物(E)、光重合開始剤(F)を混合することによって得られる。これらの着色組成物には、さらに必要に応じてカップリング剤、界面活性剤または酸化防止剤等を選択して添加することができる。なお、重合性二重結合を有する化合物(E)および光重合開始剤(F)を添加した場合には、光硬化性カラーフィルター用着色組成物と同様に、光照射による硬化を行うことが好ましい。
また、上述するように、光硬化性カラーフィルター用着色組成物は、上記熱硬化性カラーフィルター用着色組成物に重合性二重結合を有する化合物(E)および光重合開始剤(F)を含有させ、それらを均一に混合溶解することによっても得ることができる。
カラーフィルターは、上記のようにして調製されたカラーフィルター用着色組成物を、例えば、ブラックマトリックスを設けた基体表面へインクジェット法により、カラーフィルター用着色組成物を吐出ヘッドから吐出させて画素部を形成させた後に、その画素部を熱により硬化させるか、または光により重合させた後に熱により硬化させて得ることができる。
熱のみで硬化させる場合は、画素部をホットプレート、またはオーブンなどで加熱(プリベーク)して硬化膜を得ることができる。加熱条件は各成分の種類および配合割合によって異なるが、通常70〜120℃で、オーブンなら5〜15分間、ホットプレートなら1〜5分間である。その後、塗膜を硬化させるために180〜250℃、好ましくは200〜250℃で、オーブンなら30〜90分間、ホットプレートなら5〜30分間、加熱処理する。
光重合させた後に熱により硬化させる場合は、各成分の種類および配合割合によって異なるが、通常70〜120℃で、オーブンなら5〜15分間、ホットプレートなら1〜5分間乾燥した後に、紫外領域から可視光領域の波長(なかでも紫外線が好ましい)の光で、照射量はi線で5〜1000mJ/cm2照射する。最後に、塗膜を硬化させるために180〜250℃、好ましくは200〜250℃で、オーブンなら30〜90分間、ホットプレートなら5〜30分間、加熱処理することによって硬化膜を得ることができる。
5 液晶表示素子及び固体撮像素子
本発明の液晶表示素子は、互いに対向して配置される一対の基板間をスペーサーによって所定幅に規制し、その間隙に液晶材料が封入(封入部分を液晶層と称する)された液晶表示素子であり、その液晶層の厚さを一定に保持するために、感光性樹脂転写材料を用いて、基板上にスペーサーが形成される。
液晶表示素子における液晶としては、STN型、TN型、GH型、ECB型、強誘電性液晶、反強誘電性液晶、VA型、MVA型、ASM型、IPS型、OCB型、AFFS型その他種々のものが好適に挙げられる。IPS型、MVA型、AFFS型、OCB型等のセルギャップ均一性が特に要求される方式に対しては、均一性に優れたフォトスペーサーを用いることが好ましい。
本発明の液晶表示素子の基本的な構成態様としては、1)薄膜トランジスタ(TFT)等の駆動素子と画素電極(導電層)とが配列形成された駆動側基板と、本発明のカラーフィルター及び対向電極(導電層)を備えたカラーフィルター側基板とをスペーサーを介在させて対向配置し、その間隙部に液晶材料を封入して構成したもの、2)本発明のカラーフィルターが前記駆動側基板に直接形成されたカラーフィルター一体型駆動基板と、対向電極(導電層)を備えた対向基板とをスペーサーを介在させて対向配置し、その間隙部に液晶材料を封入して構成したものなどを挙げることができる。本発明の液晶表示素子は、各種液晶表示機器に好適に適用することができる。
また、本発明の固体撮像素子は、例えば、転送電極、フォトダイオードを設けたシリコンウエハーの上に、本発明のカラーフィルターを設け、ついでマイクロレンズを積層することにより製造することができる。固体撮像素子としては、光学縮小系を持たない密着型もしくは完全密着型の固体撮像素子(イメ−ジセンサ)および光学縮小系を持つ固体撮像素子(CCD固体撮像素子)の双方を採用することができる。
次に本発明を実施例及び比較例によって具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
<バインダーとして機能する化合物(C)の合成例>
まず、以下に示すように、バインダーとして機能する化合物(C)の合成を行った。
[バインダーとして機能する化合物であるポリエステルアミド酸C1の合成]
温度計、攪拌機、原料投入仕込み口および窒素ガス導入口を備えた500mlの四つ口フラスコに、100gの脱水精製した2−エチル−4−イソプロピル−2,5,5−トリメチル−1,3−ジオキサン(商品名:CS84、チッソ(株)製、以下「CS84」と略記)、80gの脱水精製したジプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(以下「DPMA」と略記)、13gの1,4−ブタンジオール、10gのベンジルアルコール、74gの3,3',4,4'−ジフェニルエーテルテトラカルボン酸二無水物(以下「ODPA」と略記)を仕込み、乾燥窒素気流下130℃で3時間攪拌した。その後、当該反応液を25℃まで冷却し、11gの3,3'−ジアミノジフェニルスルホン(以下「DDS」と略記)、72gのCS84を投入し、30℃で2時間攪拌した後、115℃で1時間攪拌して淡黄色透明なポリエステルアミド酸の30重量%溶液を得た(ポリエステルアミド酸C1)。
GPC分析(ポリエチレンオキシド標準)により求めたポリエステルアミド酸C1の重量平均分子量は6,800であった。
[バインダーとして機能する化合物であるアクリルポリマーC2の合成]
温度計、攪拌機、原料投入仕込み口および窒素ガス導入口を備えた500mlの四つ口フラスコに、脱水精製した40gのCS84、脱水精製した80gのDPMA、20gのグリシジルメタクリレート、20gの2−ヒドロキシエチルメタクリレート、3.2gのアゾビスイソプチロニトリルを仕込み、乾燥窒素気流下100℃で3時間かけて、脱水精製した80gのCS84中に滴下した。その後、さらに100℃で1時間攪拌し、当該反応液を25℃まで冷却した。無色透明なアクリルポリマーの33重量%溶液を得た(アクリルポリマーC2)。
GPC分析(ポリエチレンオキシド標準)により求めたアクリルポリマーC2の重量平均分子量は3,400であった。
[バインダーとして機能する化合物であるポリエステルアミド酸C3の合成]
温度計、攪拌機、原料投入仕込み口および窒素ガス導入口を備えた500mlの四つ口フラスコに、脱水精製した200gのCS84、70gのDPMA、13gのODPA、39gのスチレン−無水マレイン酸共重合体(商品名:SMA1000P、川原油化(株)製)、15gのベンジルアルコール、2.5gの1,4−ブタンジオールの順に仕込み、乾燥窒素気流下130℃で3時間攪拌した。その後、当該反応液を25℃まで冷却し、2.5gのDDS、18gのDPMAを投入し、30℃で2時間攪拌した後、115℃で1時間攪拌して淡黄色透明なポリエステルアミド酸の20重量%溶液を得た(ポリエステルアミド酸C3)。
GPC分析(ポリエチレンオキシド標準)により求めたポリエステルアミド酸C3の重量平均分子量は6,400であった。
<着色組成物の調製例>
着色組成物(実施例1〜3、比較例1〜3)を以下に示すようにして調製した。
[実施例1(赤着色組成物)]
20gのCS84にソルスパース32000(ルーブリゾール(株)製)を5g溶解し、12gのC.I.ピグメントレッド254と3gのC.I.ピグメントイエロー139を加えて3本ロールミルで混練した後、40gのCS84と400gの直径0.5mmのジルコニアビーズを加えてサンドミルで20時間攪拌した。この液を孔径1μmのテフロン(登録商標)製メンブレンフィルターで濾過して赤着色組成物を得た。
[実施例2(緑着色組成物)]
20gのCS84に5gのソルスパース32000(ルーブリゾール(株)製)を溶解し、12gのC.I.ピグメントグリーン36と8gのC.I.ピグメントイエロー150を加えて3本ロールミルで混練した後、40gのCS84を400gの直径0.5mmのジルコニアビーズを加えてサンドミルで20時間攪拌した。この液を孔径1μmのテフロン(登録商標)製メンブレンフィルターで濾過して緑着色組成物を得た。
[実施例3(青着色組成物)]
20gのCS84に5gのソルスパース32000(ルーブリゾール(株)製)を溶解し、20gのC.I.ピグメントブルー15:6を加えて3本ロールミルで混練した後、60gのCS84と400gの直径0.5mmのジルコニアビーズを加えてサンドミルで20時間攪拌した。この液を孔径1μmのテフロン(登録商標)製メンブレンフィルターで濾過して青着色組成物を得た。
[比較例1(赤着色組成物)]
20gのDPMAに5gのソルスパース32000(ルーブリゾール(株)製)を溶解し、12gのC.I.ピグメントレッド254と3gのC.I.ピグメントイエロー139を加えて3本ロールミルで混練した後、40gのDPMAと400gの直径0.5mmのジルコニアビーズを加えてサンドミルで20時間攪拌した。この液を孔径1μmのテフロン(登録商標)製メンブレンフィルターで濾過して赤着色組成物を得た。
[比較例2(緑着色組成物)]
20gのDPMAに5gのソルスパース32000(ルーブリゾール(株)製)を溶解し、12gのC.I.ピグメントグリーン36と8gのC.I.ピグメントイエロー150を加えて3本ロールミルで混練した後、40gのDPMAと400gの直径0.5mmのジルコニアビーズを加えてサンドミルで20時間攪拌した。この液を孔径1μmのテフロン(登録商標)製メンブレンフィルターで濾過して緑着色組成物を得た。
[比較例3(青着色)]
20gのDPMAに5gのソルスパース32000(ルーブリゾール(株)製)を溶解し、20gのC.I.ピグメントブルー15:6を加えて3本ロールミルで混練した後、60gのDPMAと400gの直径0.5mmのジルコニアビーズを加えてサンドミルで20時間攪拌した。この液を孔径1μmのテフロン(登録商標)製メンブレンフィルターで濾過して青着色組成物を得た。
<カラーフィルター用着色組成物の調製例及びその評価結果>
以上のようにして得られた着色組成物(実施例1〜3、比較例1〜3)を用いてカラーフィルター用着色組成物(実施例4〜6、比較例4〜6)を調製すると共に、該カラーフィルター用着色組成物の各種の評価を行った。
[実施例4(カラーフィルター用着色組成物)]
下記を混合し、孔径0.5μmのテフロン(登録商標)製メンブレンフィルターで濾過して、粘度11.7mPa・sの赤色のカラーフィルター用着色組成物を得た。粘度はE型粘度計(商品名;VISCONIC END(株)東京計器製)を使用して25℃で測定した(以下同じ)。また、平均粒子径(μm)及び粒度分布(Mv/Mn)は、大塚電子(株)ゼータ電位・粒径測定システムELS−Zseriesを使用して測定した(以下同じ)。
CS84 5.0g
ポリエステルアミド酸C1 7.0g
実施例1の赤着色組成物 10.0g
TECHMORE VG3101L(商品名;三井化学(株)製) 1.0g
3−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン 0.3g
Byk−344(商品名;ビック・ケミー(株)製) 0.05g
このカラーフィルター用着色組成物を用いて、ジェッティングした時のインクジェット特性(ジェッティング特性)、耐熱性、耐薬品性、電圧保持率及びコントラストを以下の評価方法で行った。評価結果は表1に示す。
(ジェッティング特性の評価方法)
カラーフィルター用着色組成物を、FUJIFILM Dimatix社製のDMP−2800型、10pl用のヘッドを用いて、吐出電圧が16Vで30℃の条件下で、ガラス基板に塗布し、ドットパターンを形成した。ジェッティング時の液柱が垂直方向に吐出され、サテライトは発生しなかった場合を「G」、液柱が隣の液柱と接触する、またはサテライトが発生した場合を「NG」とした。なお、「G」又は「NG」は、それぞれ「Good」又は「No Good」の略である(以下同じ)。
(耐熱性の評価方法)
透明ガラス基板に、カラーフィルター用着色組成物をスピンコート方式にて塗布した後に、ホットプレート上で80℃、3分間プリベークして塗膜を形成した。その後に、オーブンで230℃、30分加熱することにより塗膜を硬化し、膜厚1.5μmの硬化膜を得た。
この膜を更に250℃で1時間再加熱した後、再加熱前の膜厚および色純度に対する加熱後の残膜率および色差(△E)で評価した。加熱後の残膜率が97%以上である場合を「G」とし、97%未満の場合を「NG」とした。色差が1未満の場合を「G」とし、1以上の場合を「NG」とした。なお、残膜率=(加熱後の膜厚÷加熱前の膜厚)×100である。
なお、残膜率測定は、KLA TENCOR(株)製の商品名P−15の段差・表面あらさ・微細形状測定装置(highly sensitive surface profiler)を用いて行った。また、色純度測定は、(有)東京電色技術センターの商品名MICRO COLOR ANALYZER TC−1800Mの分光光度計装置を用いて行った。
(耐薬品性の評価方法)
透明ガラス基板に、耐熱性の評価と同様にして、膜厚1.5μmの硬化膜を形成した。
この硬化膜に、下記の処理を別々に施した後、各処理前の膜厚に対する各処理後の残膜率を耐熱性の評価と同様にして測定した。各処理後の残膜率が95%以上の場合を「G」とし、各処理後の残膜率が95%未満の場合を「NG」とした。なお、各処理後の残膜率=(各処理後の膜厚÷各処理前の膜厚)×100である。
アルカリ処理:2%NaOH水溶液中に25℃で60分間浸漬
温水処理 :純水中に60℃で10分間浸漬
IPA処理 :イソプロピルアルコール中に25℃で10分間浸漬
NMP処理 :N−メチル−2−ピロリドン中に25℃で10分間浸漬
GBL処理 :γ−ブチロラクトン中に25℃で10分間浸漬
(電圧保持率の評価方法)
耐熱性の評価方法と同様に、透明ガラス基板にカラーフィルター用着色組成物をスピンコート方式にて塗布した後に、ホットプレート上で80℃、3分間プリベークして塗膜を形成した。その後に、オーブンで230℃、30分加熱することにより塗膜を硬化し、膜厚1.5μmの硬化膜を得た。
この硬化膜をガラス基板から削り取った。これを1.5重量%になるようにチッソ社製JC−5044XXの液晶組成物と混合して、60℃で48時間浸漬し、電圧保持率測定用のサンプルを調製した。このサンプルを孔径0.2μmのテフロン(登録商標)製メンブレンフィルターで濾過した。
液晶セルは片面にITO電極を設けた10cm角の透明ガラス基板のITO電極側に、チッソ社製PIA−5550の配向剤をスピンコート法で塗布し、100℃で10分間乾燥した後、オーブンで250℃、90分間処理を行い、膜厚が約0.06μmの配向膜を膜付けした基板を得た。この基板2枚の配向膜面をそれぞれラビング処理し、1枚の基板上に直径が約6μmのビーズスペーサを散布し、もう1枚の基板をラビング方向が平行で、かつ互いに対向するようにエポキシ系シール材(三井化学社製LCストラクトボンド)を使用して貼り合せて液晶セルを組み立て、硬化膜と液晶の混合物を封入した。封入後120℃で30分間アイソトロピック処理を行い、室温まで徐冷して液晶セルを得た。
この液晶セルを、東陽テクニカ社製の液晶物性測定システム6254型を用いて、温度60℃において、ゲートパルス幅60μs、周波数0.3Hz、波高±5Vの矩形波をソースに印加することにより変化するドレインをオシロスコープより読み取った。これを4回実施し、平均値を求めた。電圧保持率が95%以上の場合を「G」、95%未満を「NG」とした。
(コントラストの評価方法)
耐熱性の評価方法と同様に、透明ガラス基板にカラーフィルター用着色組成物をスピンコート方式にて塗布した後に、ホットプレート上で80℃、3分間プリベークして塗膜を形成した。その後に、オーブンで230℃、30分加熱することにより塗膜を硬化し、膜厚1.5μmの硬化膜を得た。
このガラス基板を液晶評価装置(大塚電子株式会社:LCD−5200)にセットし、ガラスの両側にある偏向板を回転させながら光量(記号:L)を測定し、その最大値(明)と最小値(暗)の比をコントラストとした。なお、コントラスト=(Lmax÷Lmin)である。
[実施例5(カラーフィルター用着色組成物)]
下記を混合し、孔径0.5μmのテフロン(登録商標)製メンブレンフィルターで濾過して、粘度12.2mPa・sの緑色のカラーフィルター用着色組成物を得た。
CS84 8.0g
アクリルポリマーC2 16.0g
実施例2の緑着色組成物 25.0g
TECHMORE VG3101L(商品名;三井化学(株)製) 2.0g
3−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン 0.6g
Byk−344(商品名;ビック・ケミー(株)製) 0.1g
このカラーフィルター用着色組成物を用いて、実施例4と同様の方法でジェッティング特性、耐熱性、耐薬品性、電圧保持率及びコントラストを評価した。評価結果は表1に示す。
[実施例6(カラーフィルター用着色組成物)]
下記を混合し、孔径0.5μmのテフロン(登録商標)製メンブレンフィルターで濾過して、粘度11.1mPa・sの青色のカラーフィルター用着色組成物を得た。
CS84 10.0g
ポリエステルアミド酸C3 14.0g
実施例3の青着色組成物 18.0g
TECHMORE VG3101L(商品名;三井化学(株)製) 2.0g
3−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン 0.6g
Byk−344(商品名;ビック・ケミー(株)製) 0.1g
このカラーフィルター用着色組成物を用いて、実施例4と同様の方法でジェッティング特性、耐熱性、耐薬品性、電圧保持率及びコントラストを評価した。評価結果は表1に示す。
[比較例4]
下記を混合し、孔径0.5μmのテフロン(登録商標)製メンブレンフィルターで濾過して、粘度11.2mPa・sの赤色のカラーフィルター用着色組成物を得た。
DPMA 10.0g
ポリエステルアミド酸C1 14.0g
比較例1の赤着色組成物 20.0g
TECHMORE VG3101L(商品名;三井化学(株)製) 2.0g
3−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン 0.6g
Byk−344(商品名;ビック・ケミー(株)製) 0.1g
このカラーフィルター用着色組成物を用いて、実施例4と同様の方法でジェッティング特性、耐熱性、耐薬品性、電圧保持率及びコントラストを評価した。評価結果は表1に示す
[比較例5]
下記を混合し、孔径0.5μmのテフロン(登録商標)製メンブレンフィルターで濾過して、粘度13.2mPa・sの緑色のカラーフィルター用着色組成物を得た。
DPMA 8.0g
アクリルポリマーC2 16.0g
比較例2の緑着色組成物 25.0g
TECHMORE VG3101L(商品名;三井化学(株)製) 2.0g
3−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン 0.6g
Byk−344(商品名;ビック・ケミー(株)製) 0.1g
このカラーフィルター用着色組成物を用いて、実施例4と同様の方法でジェッティング特性、耐熱性、耐薬品性、電圧保持率及びコントラストを評価した。評価結果は表1に示す。
[比較例6]
下記を混合し、孔径0.5μmのテフロン(登録商標)製メンブレンフィルターで濾過して、粘度12.8mPa・sの青色のカラーフィルター用着色組成物を得た。
DPMA 10.0g
ポリエステルアミド酸C3 14.0g
比較例3の青着色組成物 18.0g
TECHMORE VG3101L(商品名;三井化学(株)製) 2.0g
3−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン 0.6g
Byk−344(商品名;ビック・ケミー(株)製) 0.1g
このカラーフィルター用着色組成物を用いて、実施例4と同様の方法でジェッティング特性、耐熱性、耐薬品性、電圧保持率及びコントラストを評価した。評価結果は表1に示す。
Figure 2009237030
表1に示した結果から明らかなように、実施例4〜6のカラーフィルター用着色組成物はジェッティング特性が良好であり、硬化膜はコントラストに優れていることが判る。一方、比較例4〜6のカラーフィルター用着色組成物はジェッティング特性が不良であり、硬化膜のコントラストが低く、耐熱性や耐薬品性が不良であるものも散見される。
本発明のカラーフィルター用着色組成物を用いて、耐熱性、耐溶剤性及び耐薬品性に優れたカラーフィルターを製造することができる。

Claims (14)

  1. 式(a)で示される化合物を含む溶剤(A)、及び顔料(B)を含有するカラーフィルター用着色組成物。
    Figure 2009237030
    式(a)において、Rはそれぞれ独立して炭素数1〜20のアルキルであり、nは1〜8の整数である。
  2. 式(a)において、Rはそれぞれ独立して炭素数1〜5のアルキルであり、nは1〜6の整数である、請求項1に記載のカラーフィルター用着色組成物。
  3. 式(a)において、Rはそれぞれ独立して炭素数1〜3のアルキルであり、nは4〜6の整数である、請求項1に記載のカラーフィルター用着色組成物。
  4. 式(a)で示される化合物が、2−エチル−4−イソプロピル−2,5,5−トリメチル−1,3−ジオキサンである、請求項1〜3のいずれかに記載のカラーフィルター用着色組成物。
  5. 溶剤(A)の沸点が180℃以上である、請求項1〜4のいずれかに記載のカラーフィルター用着色組成物。
  6. さらに、アクリル系樹脂及びポリエステル系樹脂からなる群から選択された少なくとも1種の化合物(C)を含む、請求項1〜5のいずれかに記載のカラーフィルター用着色組成物。
  7. さらに、エポキシ系樹脂(D)を含む、請求項1〜6のいずれかに記載のカラーフィルター用着色組成物。
  8. さらに重合性二重結合を有する化合物(E)および光重合開始剤(F)を含む、請求項1〜7のいずれかに記載のカラーフィルター用着色組成物。
  9. さらに、エポキシ系樹脂用硬化剤、カップリング剤、界面活性剤及び酸化防止剤からなる群から選択された少なくとも1種の添加物(G)を含む、請求項1〜8のいずれかに記載のカラーフィルター用着色組成物。
  10. 化合物(C)は、重量平均分子量1,000〜100,000のアクリル系樹脂及びポリエステル系樹脂から選択された少なくとも1種を含む、請求項1〜9のいずれかに記載のカラーフィルター用着色組成物。
  11. 請求項1〜10のいずれかに記載のカラーフィルター用着色組成物を用いて作製されたカラーフィルター。
  12. 請求項1〜10のいずれかに記載のカラーフィルター用着色組成物を用いてインクジェット法で作製されたカラーフィルター。
  13. 請求項12に記載のカラーフィルターを用いた固体撮像素子。
  14. 請求項12に記載のカラーフィルターを用いた液晶表示素子。
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