JP2009236027A - スクロール圧縮機 - Google Patents

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Abstract

【課題】液圧縮や圧縮効率の低下を防止しつつ、スクロール型圧縮機の成績係数を向上し起動時等の潤滑性を向上でき、しかも圧縮機が適用される冷凍システム等の効率を向上可能なスクロール型圧縮機を提供する。
【解決手段】旋回運動を行う可動スクロールと固定スクロールからなるスクロール型圧縮機構をハウジング内に備えたスクロール型圧縮機において、前記可動スクロールの背面のほぼ全周にわたって、可動スクロール側を覆う圧縮機のフロントハウジングとの摺動面を形成するとともに、該摺動面部分により、前記圧縮機構への吸入室と、前記可動スクロールの背面側に位置し該可動スクロール用駆動軸を有する駆動部の周囲に形成された駆動部空間とを区画し、該駆動部空間と圧縮機の吐出室の下部側に形成された潤滑油貯留空間との間に、該潤滑油貯留空間から潤滑油を前記駆動部空間へ導き、途中に絞りを有する潤滑油循環経路を設けたことを特徴とするスクロール型圧縮機。
【選択図】図1

Description

本発明は、スクロール型圧縮機に関し、とくに車両用空調装置の圧縮機に好適なスクロール型圧縮機に関する。
従来のスクロール型圧縮機(圧縮機構と駆動部が同一室内に形成されるタイプの圧縮機)においては、吐出室内に設けられたオイルセパレータを介して吸入室側に潤滑油を戻す経路が形成されているが、吸入室側に戻された潤滑油は流体の吐出に伴い再び吐出室に戻されるので、潤滑油は圧縮機外(たとえば、車両用空調装置の冷凍回路を形成する配管内)へ一定の割合で排出される。このため、圧縮機内の潤滑油量が減少し圧縮機内の駆動機構部分における潤滑が不十分になるおそれがある。しかし、このような不具合を解消するためにオイルセパレータの分離効率を向上させると、圧力損失の増大、消費動力の増大を招くおそれがある。
また、上記圧縮機とは別に図7に示すような提案も知られている(特許文献1)。図7において、100はスクロール型圧縮機全体示している。スクロール型圧縮機100は、内部が中空のハウジング101と蓋状ハウジング102とを有している。ハウジング101内には固定スクロール103と可動スクロール104とからなる圧縮機構105が収容されている。固定スクロール103は、底板106と該底板106に設けられたうず巻体107とを有している。一方、可動スクロール104は、底板108と該底板108に設けられたうず巻体109とを有している。そして、両スクロール103、104のうず巻体107、109を角度をずらせて噛み合わせることにより圧縮機構105が形成されている。
ハウジング101内には駆動軸110が設けられている。駆動軸110は、ハウジング101にベアリング111を介して回転自在に内挿されている。駆動軸110の一端側には、圧縮機内部分を外部に対してシールする軸シール部112が設けられている。駆動軸110の他端側にはクランク機構113が設けられており、該クランク機構113のクランクピン114は駆動軸110の回転中心から偏心した位置に設けられた偏心ブッシュ115に挿入されている。偏心ブッシュ115は、可動スクロール104の底板108の背面108aに設けられた突起116内に設けられたベアリング117に回転自在に挿入されており、駆動軸110の駆動により自転阻止機構122により自転が阻止された可動スクロール104が旋回運動されるようになっている。また、可動スクロール104の後端部にはバランスウエイト120が設けられており、可動スクロール104の旋回運動に伴う不釣合いが是正されるようになっている。
可動スクロール104の自転阻止機構122は、ハウジング101の内面と可動スクロール104の底板108の背面108aとの間に設けられたピンアンドリングカップリングにより構成されているので、背面108aは全周にわたってハウジング101の内面に摺接されている。このため、圧縮機内部は底板108により圧縮機機構105側の吸入室118と駆動軸110を有する駆動部の周囲に形成されたメカ室119に区画されている。このような態様においては、メカ室119内の各部材の潤滑が不十分になるおそれがあるが、可動スクロール104に圧縮機軸方向に延び吸入室118とメカ室119を連通する給油通路121が設けられることによりメカ室119内へ潤滑油が供給されるようになっている。
しかし、上記のようなスクロール型圧縮機100においては、両うず巻体107、109の間に形成される圧縮室130(流体ポケット)から流体をメカ室119側に供給し、該流体に含まれる潤滑油によりメカ室119内の各部材が潤滑されるようになっているので、流体もメカ室119側に流入する。このため、圧縮室130内への流体の取り込み容量が減少し、圧縮効率の低下、成績係数(COP)の低下を招くおそれがある。また、スクロール型圧縮機100の停止後に再起動する際に吸入室118と吐出室123が均圧になっている場合には、メカ室119内の潤滑油が給油通路121を介して圧縮機構105側に逆流し、メカ室119内の潤滑油が不足したり、圧縮機構105側に逆流した潤滑油により液圧縮を招来したりするおそれがある。
特開2007−285187号公報
本発明の課題は、液圧縮や圧縮効率の低下を防止しつつ、スクロール型圧縮機の起動時等の潤滑性、成績係数を向上でき、しかも圧縮機が適用される冷凍システム等の効率を向上可能なスクロール型圧縮機を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明に係るスクロール型圧縮機は、旋回運動を行う可動スクロールと固定スクロールからなるスクロール型圧縮機機構をハウジング内に備えたスクロール型圧縮機において、前記可動スクロールの背面のほぼ全周にわたって、可動スクロール側を覆う圧縮機のフロントハウジングとの摺動面を形成するとともに、該摺動面部分により、前記圧縮機構への吸入室と、前記可動スクロールの背面側に位置し該可動スクロール用駆動軸を有する駆動部の周囲に形成された駆動部空間とを区画し、該駆動部空間と圧縮機の吐出室の下部側に形成された潤滑油貯留空間との間に、該潤滑油貯留空間から潤滑油を前記駆動部空間へ導き、途中に絞りを有する潤滑油循環経路を設けたことを特徴とするものからなる。このようなスクロール型圧縮機においては、途中に絞りを有する潤滑油循環経路が設けられているので、吐出室内の圧力が上昇すると該吐出室の下部側に形成された潤滑油貯留空間内の潤滑油を潤滑油循環経路を通して効率的に駆動部空間に供給することができる。また、潤滑油循環経路の途中には絞りが設けられているので、圧縮機の起動時等において吐出室と駆動部空間の内圧が均圧になった場合でも駆動部空間からの潤滑油の逆流を防止することができ、液圧縮や起動時における駆動部空間内の潤滑油不足を防止できる。また、図7の従来装置のように、圧縮機構側の流体を駆動部空間内へ導入する場合に懸念される圧縮効率の低下や成績係数の低下を防止することができる。
上記摺動面部分には、駆動部空間と吸入室との間を連通するガス抜き路が設けられることが好ましい。このようなガス抜き路は、潤滑油循環経路の駆動部空間への開口部よりも圧縮機設置姿勢において上方に位置するように配置されていることが好ましい。このようなガス抜き路を設ければ、駆動部空間内に潤滑油とともに流入したガス状の流体を吸入室側に戻すことができる。また、圧縮機設置姿勢における開口部とガス抜き路との位置関係を上記のように設定すれば、駆動部空間内に存在する流体のみを効率よく圧縮室側に戻すことができる。
上記潤滑油循環経路の駆動部空間への開口部は、圧縮機設置姿勢において水平方向に延びる前記駆動軸の下面よりも上方に位置するように配置されることが好ましい。このような構成においては、駆動部空間内に導入された潤滑油を確実に駆動軸の周辺の駆動部に供給することができる。
上記潤滑油循環経路の吐出室の開口部を覆う位置にはフィルタが設けられることが好ましい。このようにフィルタを設置すれば、潤滑油中に混入する異物等を確実に除去でき、潤滑油循環経路を介しての駆動部空間内への異物の流入が確実に防止されるので、装置の耐久性、信頼性を向上することができる。
上記可動スクロールとフロントハウジングとの摺動面部分の幅は、可動スクロールの旋回直径以下であることが好ましい。このような構成によれば、可動スクロールが旋回運動される場合にあっても、可動スクロールとフロントハウジングとの間に所定の摺動面部分を確実に形成でき、それを維持できる。
上記摺動面部分と、それに隣接する非摺動面部分との境界部は1〜30度のテーパ面で形成することが好ましい。このような構成によれば、摺動面部分上に潤滑油が保持され易くなるので、可動スクロールの摺動性を向上することができる。
上記可動スクロールの背面とフロントハウジングの少なくとも一方の摺動面上には自己潤滑性被膜が設けられることが好ましい。たとえば、PTFE(ポリテトラフルオロエチレン)被膜を上記少なくとも一方の面に設ければよい。
上記潤滑油循環経路の駆動部空間への開口部は、駆動軸を支持する軸受部と軸シール部との間に形成された空間に向けて開口されることが好ましい。このような構成によれば、駆動部空間内の駆動軸の周囲の駆動部に対し確実に潤滑油を供給することができる。
上記駆動部空間の下部には、潤滑油を保持するための潤滑油保持空間を設けることが好ましい。
上記ガス抜き路は、可動スクロールの旋回運動に伴い断続的に開閉を繰り返す構造に構成することが可能である。このようなガス抜き路は、たとえば、フロントハウジングの内面または可動スクロールの背面に設けられた凹部を介して形成することができる。
上記摺動面部分には、摺動面部分の実質的に全周にわたって延びるが途中にガス抜き路が形成されているチップシールを設けることができる。
上記潤滑油循環経路は、少なくともその一部が圧縮機のハウジング外を通るような経路に形成することができる。また、上記潤滑油循環経路は、少なくともその一部が圧縮機のハウジングの肉厚内を通るように形成することができる。また、上記潤滑油循環経路は、少なくともその一部が圧縮機のハウジングと固定スクロールの間を通るように形成することもできる。つまり、潤滑油循環経路は、スクロール型圧縮機の外観形状、圧縮機の設置場所等を考慮し上記態様を組み合わせて最適な経路として形成することができるので、既存のスクロール型圧縮機に対しても本発明を容易に適用することができる。
本発明に係るスクロール型圧縮機によれば、吐出室の下部側に形成された潤滑油貯留空間の潤滑油を潤滑油循環経路を介して駆動部空間へ効率よく供給することができるので、圧縮機構側の流体を駆動部空間に供給する従来のスクロール型圧縮機に比べ成績係数を向上することができる。また、起動時における駆動部空間内の潤滑油不足を解消することができる。
以下に、本発明に係るスクロール型圧縮機の望ましい実施の形態を図面を参照して説明する。
図1および図2は、本発明の第1実施態様に係るスクロール型圧縮機を示している。図1において、1はスクロール型圧縮機を示しており、本実施態様においてはスクロール型圧縮機1は車両用空調装置の冷凍サイクルの圧縮機に構成されている。スクロール型圧縮機1は、内部が中空のフロントハウジング2と該フロントハウジング2の一端を閉塞するリアハウジング3とを有している。フロントハウジング2内には、固定スクロール4と可動スクロール5からなる圧縮機構6が収容されている。固定スクロール4は、底板7と該底板7に設けられたうず巻体8とを有している。一方、可動スクロール5は、底板9と該底板9に設けられたうず巻体10とを有している。そして、固定スクロール4のうず巻体8と可動スクロール5のうず巻体10とを角度をずらせて噛み合わせることにより内部に圧縮室11を有する圧縮機構6が形成されるようになっている。
フロントハウジング2内には駆動軸12が設けられている。駆動軸12は、ベアリング13、14を介してフロントハウジング2に回転自在に内挿されている。駆動軸12の一端側には、フロントハウジング2内を外部に対してシールするリップシールからなる軸シール部15が設けられている。駆動軸12の他端には、クランク機構16が設けられており、該クランク機構16のクランクピン17は駆動軸12の回転中心から偏心した一に設けられた偏心ブッシュ18に挿入されている。偏心ブッシュ18は、可動スクロール5の底板9の背面9aに設けられた突起19内のベアリング20に回転自在に挿入されている。フロントハウジング2の内面2aと底板9の背面9aとの間にはピンアンドカップリングからなる自転阻止機構21が設けられており、駆動軸12の回転により可動スクロール5に旋回運動が付与されるようになっている。また、可動スクロール5の後端部には、旋回運動に伴う可動スクロール5のバランスを調整するバランスウエイト22が設けられている。
可動スクロール5の底板9の背面9aはほぼ全周にわたってフロントハウジング2の内面2aに摺動可能に構成されている。背面9aにより圧縮機内部は、圧縮機構6側の吸入室23と駆動軸12の駆動部周囲に形成された駆動部空間24とに区画されている。そして、本実施態様においては、吐出室25の下部側に形成された潤滑油貯留空間26と駆動部空間24とが、潤滑油貯留空間26内の潤滑油を駆動部空間24側に導入する潤滑油循環経路27により連通されている。潤滑油循環経路27の途中には絞り28が設けられている。図1においては、潤滑油循環経路27の一部が圧縮機1のハウジング2、3外を通り、一部がフロントハウジング2を通過する経路に形成されているが、たとえば潤滑油循環経路27の一部が圧縮機のハウジング、つまりハウジング2、3の肉厚内を通過するように形成することもできる。
図2に示すように、可動スクロール5の底板9の背面9aにはほぼ全周にわたってフロントハウジング2の内面2aに摺接される摺動面部分29が形成されている。内面2aと摺動面部分29、または内面2a、摺動面部分29のいずれか一方にはPTFE被膜により自己潤滑性被膜が形成されている。
本実施態様においては、摺動面部分29の幅Aは可動スクロール5の旋回直径B以下に形成されている。また、摺動面部分29とこれに隣接する非摺動面部分との境界は1〜30度のテーパ面30に形成されている。背面9aには凹部31が、内面2aには凹部32、33が形成されている。そして、凹部31、32、33が協働し吸入室23と駆動部空間24とを連通するガス抜き路34が形成されるようになっている。つまり、可動スクロール5の旋回運動に伴い凹部32、33の間に凹部31が移動し該凹部31を介して凹部32と凹部33が連通されたときにガス抜き路34が形成されるようになっている。したがって、ガス抜き路34は可動スクロール5の旋回に伴い開閉を繰り返す構造に形成されている。また、ガス抜き路34は、背面9aと内面2aに上記のような凹部を設けるだけで簡単に形成することができる。
また、図1に示すように、駆動軸12が水平方向に延びる圧縮機設置姿勢においては、ガス抜き路34は、潤滑油循環経路27の駆動部空間24への開口部35よりも上方に位置するように設置されている。開口部35は水平方向に延びる駆動軸12の下面よりも上方に位置するように配置されている。一方、潤滑油循環経路27の吐出室25のへの開口部36を覆う位置にはフィルタ37が設けられている。
本実施態様においては、スクロール型圧縮機外から流体(冷媒)が吸入室23内に吸入されると、該流体が圧縮室11内に取り込まれ、可動スクロール5の旋回運動に伴い圧縮室11が徐々に容積を減じながら圧縮機構6の中央部に移動し固定スクロール4の底板7に形成されて吐出孔56から吐出室25内に圧縮流体が吐出されるようになっている。吐出室25とその下部に形成される潤滑油貯留空間26との間にはオイルセパレータ54が設けられており、吐出された圧縮流体中に混在する潤滑油が分離される。そして、潤滑油貯留空間26に貯留された潤滑油が潤滑油循環経路27を介して駆動部空間24内に供給される。駆動部空間24内に供給された潤滑油は駆動部空間24の下部に形成される潤滑油保持空間38に保持される。吐出室25の下部側に形成された潤滑油貯留空間26内の潤滑油が潤滑油循環経路27を通して効率的に駆動部空間24へ供給することができる。また、潤滑油循環経路27の途中には絞り28が設けられているので、圧縮機1の起動時等において吐出室25と駆動部空間24の内圧が均圧になった場合でも駆動部空間24からの潤滑油の逆流を防止することができ、起動時における駆動部空間24内の潤滑油不足を防止できる。また、従来装置のように、圧縮機構側の流体を駆動部空間内へ導入する場合に懸念される圧縮効率の低下や成績係数の低下を防止することができる。
また、本実施態様においては摺動面部分29には、駆動部空間24と吸入室23との間を連通するガス抜き路34が設けられており、ガス抜き路34は、潤滑油循環経路27の駆動部空間24への開口部35よりも圧縮機設置姿勢において上方に位置するように配置されているので、駆動部空間24内に潤滑油とともに流入した流体を吸入室23側に戻すことができるとともに、圧縮機設置姿勢における開口部35とガス抜き路34との位置関係を上記のように設定すれば、駆動空間24内に存在する流体のみを効率よく圧縮室に戻すことができる。さらに、潤滑油循環経路27の駆動部空間24への開口部35は、圧縮機設置姿勢において水平方向に延びる駆動軸12の下面よりも上方に位置するように配置されるので、駆動部空間24内に導入された潤滑油を確実に駆動軸12の周辺の駆動部に供給することができる。
一方、潤滑油循環経路27の吐出室25の開口部36を覆う位置にはフィルタ37が設けられているので、潤滑油中に混入する異物等を確実に除去でき、潤滑油循環経路27を介しての駆動部空間24内への異物の流入が確実に防止され装置の耐久性、信頼性を向上することができる。
また、可動スクロール5とフロントハウジング2との摺動面部分29の幅Aは、可動スクロール5の旋回直径B以下に設定されているので、可動スクロール5の旋回運動する場合であっても、摺動面部分29を確実に形成し、それを維持することができる。また、摺動面部分92と、それに隣接する非摺動面部分との境界部は1〜30度のテーパ面30で形成されているので、摺動面部分29上に潤滑油が保持され易くなり可動スクロール5の摺動性を一層向上することができる。さらに、可動スクロール5の背面9aとフロントハウジング2の内面2aには自己潤滑性被膜(PTFE被膜)が形成されているので、摺動性をより向上できる。
図3は、本発明の第2実施態様に係るスクロール型圧縮機の可動スクロールを示している。なお、以下の実施態様において第1実施態様と同一の部材には同一の番号を付し説明を省略する。本実施態様においては、可動スクロール39の底板40の背面40aにはほぼ全周にわたりフロントハウジング2の内面2aと摺動する摺動面部分41が設けられている。摺動面部分41の一部には凹部42が設けられている。また、摺動面部分41と隣接する非摺動面部分との境界はテーパ面43に形成されている。このような可動スクロール39を図2に示したフロントハウジング2に組み合わせることによってもガス抜き路44を形成することも可能である。
本実施態様においても上記第1実施態様の作用に準じ、吐出室25の下部に形成された潤滑油貯留空間26内の潤滑油を潤滑油循環経路27を介して駆動部空間24内に供給することができるので、液圧縮や圧縮効率の低下を防止しつつ、スクロール型圧縮機の成績係数を向上し起動時等の潤滑性を向上することができる。
図4は、本発明の第3実施態様に係るスクロール型圧縮機の可動スクロールを示している。本実施態様においては可動スクロール45の底板46の背面46aにはハウジング2の内面2aと摺動する摺動面部分47が周方向に延びている。摺動面部分47と隣接する非摺動面部分との境界はテーパ面48に形成されている。背面46aの一部には摺動面部分47が形成されない非形成部55が設けられており、該非形成部55によりガス抜き路49が形成されるようになっている。
本実施態様においても、上記第1、第2実施態様の作用に準じ吐出室25の下部に形成された潤滑油貯留空間26内の潤滑油を潤滑油循環経路27を介して駆動部空間24内に供給することができるので、液圧縮や圧縮効率の低下を防止しつつ、スクロール型圧縮機の成績係数を向上し起動時等の潤滑性を向上することができる。
図5は、本発明の第4実施態様に係るスクロール型圧縮機を示している。本実施態様においては、潤滑油循環経路27の駆動部空間24への開口部35が駆動軸12を支持する軸受50と軸シール部15との間に形成された空間に開口されている。
本実施態様においては、開口部35は駆動軸12を支持する軸受50と軸シール部15との間に設けられているので、潤滑油循環経路27を介して駆動部空間24内に流入された潤滑油により軸受50および軸シール部15を効率よく潤滑することができる。
図6は、本発明の第5実施態様に係るスクロール型圧縮機を示している。本実施態様においては、潤滑油循環経路27の一部はリアハウジング3と固定スクロール4の底板7の側面との間に形成されている。本実施態様においては、固定スクロール4の底板7の側面に周方向に延びる溝51が形成されており、該溝51と底板7の側面との間に潤滑油循環経路27の一部が形成されるようになっている。本実施態様においては、吐出室25の潤滑油貯留空間26内の潤滑油は上記溝51内を通過し一旦ハウジングの外側に形成された通路51を通過した後再びフロントハウジング2に形成された通路53を通過し駆動部空間24内に供給されるようになっている。
本発明に係るスクロール型圧縮機は、とくに車両用空調装置の冷凍サイクルに用いて好適なものである。
本発明の第1実施態様に係るスクロール型圧縮機の縦断面図である。 図1のスクロール型圧縮機のフロントハウジングと可動スクロールの分解図である。 本発明の第2実施態様に係るスクロール型圧縮機の可動スクロールの背面図である。 本発明の第3実施態様に係るスクロール型圧縮機の可動スクロールの背面図である。 本発明の第4実施態様に係るスクロール型圧縮機の縦断面図である。 本発明の第5実施態様に係るスクロール型圧縮機の縦断面図である。 従来のスクロール型圧縮機の縦断面図である。
符号の説明
1 スクロール型圧縮機
2 フロントハウジング
2a フロントハウジングの内面
3 リアハウジング
4 固定スクロール
5、39、45 可動スクロール
6 圧縮機構
7、9、40、46 底板
8、10 うず巻体
9a、40a、46a 背面
11 圧縮室
12 駆動軸
13、14 ベアリング
15 軸シール部
16 クランク機構
17 クランクピン
18 偏心ブッシュ
19 突起
20 ベアリング
21 自転阻止機構
22 バランスウエイト
23 吸入室
24 駆動部空間
25 吐出室
26 吐出室下部の下部側の潤滑油貯留空間
27 潤滑油循環経路
28 絞り
29、41、47 摺動面部分
30、43、48 テーパ面
31、32、33、42 凹部
34、44、49 ガス抜き路
35 潤滑油循環経路の駆動部空間への開口部
36 潤滑油循環経路の吐出室への開口部
37 フィルタ
38 潤滑油保持空間
50 軸受
51 溝
52、53 通路
54 オイルセパレータ
55 摺動面部分が形成されない非形成部
56 吐出孔

Claims (15)

  1. 旋回運動を行う可動スクロールと固定スクロールからなるスクロール型圧縮機構をハウジング内に備えたスクロール型圧縮機において、前記可動スクロールの背面のほぼ全周にわたって、可動スクロール側を覆う圧縮機のフロントハウジングとの摺動面を形成するとともに、該摺動面部分により、前記圧縮機構への吸入室と、前記可動スクロールの背面側に位置し該可動スクロール用駆動軸を有する駆動部の周囲に形成された駆動部空間とを区画し、該駆動部空間と圧縮機の吐出室の下部側に形成された潤滑油貯留空間との間に、該潤滑油貯留空間から潤滑油を前記駆動部空間へ導き、途中に絞りを有する潤滑油循環経路を設けたことを特徴とするスクロール型圧縮機。
  2. 前記摺動面部分に、前記駆動部空間と前記吸入室との間を連通するガス抜き路が設けられ、該ガス抜き路は、前記潤滑油循環経路の前記駆動部空間への開口部よりも圧縮機設置姿勢において上方に位置するように配置されている、請求項1に記載のスクロール型圧縮機。
  3. 前記潤滑油循環経路の前記駆動部空間への開口部が、圧縮機設置姿勢において水平方向に延びる前記駆動軸の下面よりも上方に位置するように配置されている、請求項1または2に記載のスクロール型圧縮機。
  4. 前記潤滑油循環経路の前記吐出室への開口部を覆う位置にフィルタが設けられている、請求項1〜3のいずれかに記載のスクロール型圧縮機。
  5. 前記可動スクロールとフロントハウジングとの摺動面部分の幅が、可動スクロールの旋回直径以下である、請求項1〜4のいずれかに記載のスクロール型圧縮機。
  6. 前記摺動面部分とそれに隣接する非摺動面部分との境界部が1〜30度のテーパ面で形成されている、請求項1〜5のいずれかに記載のスクロール型圧縮機。
  7. 前記フロントハウジングと可動スクロール背面の摺動面の少なくとも一方の摺動面上に自己潤滑性皮膜が設けられている、請求項1〜6のいずれかに記載のスクロール型圧縮機。
  8. 前記潤滑油循環経路の前記駆動部空間への開口部が、前記駆動軸を支持する軸受部と軸シール部との間に形成された空間に向けて開口されている、請求項1〜7のいずれかに記載のスクロール型圧縮機。
  9. 前記駆動部空間の下部に、潤滑油を保持するための潤滑油保持空間が形成されている、請求項1〜8のいずれかに記載のスクロール型圧縮機。
  10. 前記ガス抜き路は、可動スクロールの旋回運動に伴い断続的に開閉を繰り返す構造に構成されている、請求項2〜9のいずれかに記載のスクロール型圧縮機。
  11. 前記ガス抜き路は、前記フロントハウジングの内面または可動スクロールの背面に設けられた凹部を介して形成されている、請求項2〜10のいずれかに記載のスクロール型圧縮機。
  12. 前記摺動面部分には、該摺動面部分の実質的に全周にわたって延びるが途中に前記ガス抜き路が形成されているチップシールが設けられている、請求項2〜10のいずれかに記載のスクロール型圧縮機。
  13. 前記潤滑油循環経路は、少なくともその一部が圧縮機のハウジング外を通るように形成されている、請求項1〜12のいずれかに記載のスクロール型圧縮機。
  14. 前記潤滑油循環経路は、少なくともその一部が圧縮機のハウジングの肉厚内を通るように形成されている、請求項1〜12のいずれかに記載のスクロール型圧縮機。
  15. 前記潤滑油循環経路は、少なくともその一部が圧縮機のハウジングと固定スクロールとの間を通るように形成されている、請求項1〜12のいずれかに記載のスクロール型圧縮機。
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