JP2009235329A - ポリプロピレン系樹脂発泡体の製造方法及びポリプロピレン系樹脂発泡体 - Google Patents

ポリプロピレン系樹脂発泡体の製造方法及びポリプロピレン系樹脂発泡体 Download PDF

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Abstract

【課題】特に表面平滑性及び耐熱性に優れ、更に柔軟性、圧縮回復性、緩衝性、断熱性、環境適合性、機械的物性等にも優れるポリプロピレン系樹脂発泡体の製造方法及びそれにより得られるポリプロピレン系樹脂発泡体を提供すること。
【解決手段】メルトフローレート0.2〜5g/10minのポリプロピレン系樹脂100重量部、熱可塑性エラストマー10〜100重量部及び気泡核剤を含有する熱可塑性樹脂組成物を押出機に供給し、発泡剤の存在下にて溶融混練した後、押出機先端に取り付けた金型の樹脂出口での樹脂の吐出速度Vが50〜300kg/cm・hrである条件下に、押出発泡させることを特徴とするポリプロピレン系樹脂発泡体の製造方法、並びにそれにより得られるポリプロピレン系樹脂発泡体。
【選択図】なし

Description

本発明は、ポリプロピレン系樹脂発泡体の製造方法及びポリプロピレン系樹脂発泡体に関する。
従来から、ポリプロピレン系樹脂発泡体は、高強度で柔軟性に優れることから、緩衝材、包装材、パッキング材等として広く用いられている。
ポリプロピレン系樹脂発泡体を、特に、電子機器又は電子機器部材のシール材として使用する場合、過酷な使用環境においても性能を維持すべく、優れた耐熱性及び圧縮回復性が求められている。
クッション性、断熱性に優れたポリオレフィン系樹脂発泡体として、ポリオレフィン系樹脂とゴムおよび/または熱可塑性オレフィン系エラストマーからなるポリマー成分と、パウダー粒子を含むポリオレフィン系樹脂発泡体用組成物であって、ポリオレフィン系樹脂発泡体用組成物の融点から高温側に20℃以内の温度で測定した溶融張力が20cN以上とすることを特徴とするポリオレフィン系樹脂組成物、並びにポリオレフィン系樹脂とゴムおよび/または熱可塑性オレフィン系エラストマーからなるポリマー成分と、パウダー粒子を含むポリオレフィン系樹脂発泡体用組成物であって、その伸長粘度が20〜100kPa・sであることを特徴とするポリオレフィン系樹脂組成物が、公知である(特許文献1及び2参照)。
しかしながら、これらの特許文献には、表面平滑性及び耐熱性に優れたポリプロピレン系樹脂発泡体を得るための具体的な製造方法については、何ら記載がない。
特開2004−250529号公報 特開2005−68203号公報
本発明の目的は、特に表面平滑性及び耐熱性に優れ、更に柔軟性、圧縮回復性、緩衝性、断熱性、環境適合性、機械的物性等にも優れるポリプロピレン系樹脂発泡体の製造方法及びそれにより得られるポリプロピレン系樹脂発泡体を提供することにある。
本発明者は、上記課題を達成すべく鋭意検討した。その結果、特定の熱可塑性樹脂組成物を押出機に供給し、発泡剤の存在下に溶融混練後、特定の吐出速度にて押出発泡させることにより得られる発泡体によれば、上記課題を達成し得ることを見出し、これに基づいて本発明を完成するに至った。
本発明は、以下のポリプロピレン系樹脂発泡体の製造方法及びそれにより得られるポリプロピレン系樹脂発泡体を提供するものである。
1.メルトフローレート0.2〜5g/10minのポリプロピレン系樹脂100重量部、熱可塑性エラストマー10〜100重量部及び気泡核剤を含有する熱可塑性樹脂組成物を押出機に供給し、発泡剤の存在下にて溶融混練した後、押出機先端に取り付けた金型の樹脂出口での樹脂の吐出速度Vが50〜300kg/cm・hrである条件下に、押出発泡させることを特徴とするポリプロピレン系樹脂発泡体の製造方法。
2.熱可塑性エラストマーが、ポリオレフィン系樹脂中で動的架橋されたエチレン−プロピレン−ジエン共重合体エラストマーである上記項1に記載のポリプロピレン系樹脂発泡体の製造方法。
3.気泡核剤が、平均粒子径2〜15μmのタルクである上記項1又は2に記載のポリプロピレン系樹脂発泡体の製造方法。
4.上記項1〜3のいずれかに記載の製造方法により得られたポリプロピレン系樹脂発泡体であって、平均気泡径が0.02〜0.2mm、見掛け密度が20〜100kg/mであることを特徴とするポリプロピレン系樹脂発泡体。
5.ポリプロピレン系樹脂発泡体をスライスして得られた発泡体表面の算術平均粗さRaが35μm未満であることを特徴とする上記項4に記載のポリプロピレン系樹脂発泡体。
ポリプロピレン系樹脂発泡体の製造方法
本発明のポリプロピレン系樹脂発泡体の製造方法は、メルトフローレート0.2〜5g/10minのポリプロピレン系樹脂100重量部、熱可塑性エラストマー10〜100重量部及び気泡核剤を含有する熱可塑性樹脂組成物を押出機に供給し、発泡剤の存在下にて溶融混練した後、押出機先端に取り付けた金型の樹脂出口での樹脂の吐出速度Vが50〜300kg/cm・hrである条件下に、押出発泡させることを特徴とする。ここで、熱可塑性樹脂組成物の成分であるポリプロピレン系樹脂及び熱可塑性エラストマーと、気泡核剤とを、別個に押出機に供給して、押出機内で混練してもよい。
本明細書において、樹脂の吐出速度V(kg/cm・hr)は、下記式によって、定義される。
V=押出樹脂重量/金型樹脂出口部断面積・時間
ここで、押出樹脂重量は、金型から押し出された総重量をいう。従って、押出樹脂重量は、熱可塑性樹脂組成物と発泡剤との合計量となる。また、押出樹脂重量は、1時間当りの吐出量(kg/hr)で表すことができる。
本発明で用いる熱可塑性樹脂組成物は、メルトフローレート0.2〜5g/10minのポリプロピレン系樹脂100重量部、熱可塑性エラストマー10〜100重量部及び気泡核剤を、必須成分として、含有する。
ポリプロピレン系樹脂
ポリプロピレン系樹脂としては、メルトフローレートが0.2〜5g/10min程度であれば、特に限定されない。具体的には、ホモポリプロピレン、プロピレンと他のオレフィンとの共重合体などが挙げられる。
これらの内、発泡性に優れることから、プロピレンと他のオレフィンとの共重合体が好ましい。このプロピレンと他のオレフィンとの共重合体は、ランダム共重合体又はブロック共重合体の何れであってもよいが、耐熱性に優れていることから、ブロック共重合体が好ましい。
プロピレンと共重合する他のオレフィンとしては、例えば、エチレンの他に、1−ブテン、1−ペンテン、4−メチル−1−ペンテン、1−ヘキセン、1−オクテン、1−ノネン、1−デセンなどの炭素数が4〜10であるα−オレフィンが挙げられる。
また、発泡性に優れることから、高溶融張力ポリプロピレン系樹脂を使用することが好ましい。高溶融張力ポリプロピレン系樹脂としては、電子線架橋などにより分子構造中に自由末端長鎖分岐を有している高溶融張力ポリプロピレン(HMS−PP)等がある。この高溶融張力ポリプロピレンとしては、市販品を使用でき、市販品の具体例としては、サンアロマー社製の商品名「Pro−faxPF814」などが挙げられる。
ポリプロピレン系樹脂は、一種単独で用いてもよいし、二種以上を適宜組み合わせ混合して用いてもよい。
ポリプロピレン系樹脂のメルトフローレート(MFR)は低いと、押出機の負荷が大きくなって生産性が低下し、又は、発泡剤を含む溶融したポリプロピレン系樹脂組成物が金型内を円滑に流れることができなくなって、得られるポリプロピレン系樹脂発泡体の表面にムラが発生して外観が低下する一方、高いと、金型内において破泡が急激に生じることにより発泡性が低下し、得られる発泡体の外観が低下するので、0.2〜5g/10min程度に限定され、0.25〜4g/10min程度が好ましく、0.35〜3.5g/10min程度がより好ましい。
本明細書において、ポリプロピレン系樹脂のメルトフローレートは、JIS K7210:1999のB法に準拠して、試験温度230℃、試験荷重21.18Nにて測定されたものをいう。
ポリプロピレン系樹脂のメルトフローレートは、ポリプロピレン系樹脂を一種単独で用いた場合には、その樹脂のメルトフローレートを上記方法で測定されたものをいう。
また、ポリプロピレン系樹脂二種以上を混合して用いた場合には、それぞれ個々のポリプロピレン系樹脂のメルトフローレートを上記測定方法で測定し、それぞれのメルトフローレートの値から、下記の様にして、算出したものをいう。
即ち、ポリプロピレン系樹脂が、n種類のポリプロピレン系樹脂の混合物であるとした場合、ポリプロピレン系樹脂1のメルトフローレートをMFR、ポリプロピレン系樹脂2のメルトフローレートをMFR、・・・ポリプロピレン系樹脂nのメルトフローレートをMFRとすると共に、ポリプロピレン系樹脂1の含有量をC1、ポリプロピレン系樹脂2の含有量をC2・・・ポリプロピレン系樹脂nの含有量をCnとする。なお、ポリプロピレン系樹脂nの含有量は、ポリプロピレン系樹脂nの重量をポリプロピレン系樹脂全体の重量で除したものとする。そして、ポリプロピレン系樹脂のメルトフローレートは、下記式によって算出される。
メルトフローレート(g/10min)=(MFR1)C1×(MFR2)C2×・・・×(MFRn)Cn
熱可塑性エラストマー
熱可塑性エラストマーは、ハードセグメントとソフトセグメントを組み合わせた構造を有するもので、常温でゴム弾性を示し、高温では熱可塑性樹脂と同様に可塑化され成形できるという性質を有する。一般的には、ハードセグメントがポリプロピレン、ポリエチレン等のポリオレフィン樹脂であり、ソフトセグメントがエチレン−プロピレン−ジエン共重合体、エチレン−プロピレン共重合体などのゴム成分または非結晶性ポリエチレンである。
熱可塑性エラストマーとしては、ハードセグメントとなるモノマーとソフトセグメントとなるモノマーの重合を多段階で行い、重合反応容器内において直接製造される重合タイプのエラストマー;バンバリーミキサーや二軸押出機などの混練機を用いてハードセグメントとなるポリオレフィン系樹脂と、ソフトセグメントとなるゴム成分とを物理的に分散させて製造されたブレンドタイプのエラストマー;バンバリーミキサーや二軸押出機などの混練機を用いてハードセグメントとなるポリオレフィン系樹脂と、ソフトセグメントとなるゴム成分とを物理的に分散させる際に架橋剤を加えることによって、ポリオレフィン系樹脂マトリックス中に、ゴム成分を完全架橋又は部分架橋させミクロ分散させて得られる、動的架橋されたエラストマーが挙げられる。
本発明では、上記熱可塑性エラストマーの内、動的架橋されたエラストマーを用いることが好ましく、ポリプロピレン系樹脂との相溶性に優れることや、得られるポリプロピレン系樹脂発泡体の耐永久歪み性や耐熱性を高める観点から、マトリックスとなるポリプロピレン系樹脂中で動的架橋されたエチレン−プロピレン−ジエン共重合体エラストマーがより好ましい。
動的架橋されたエチレン−プロピレン−ジエン共重合体エラストマーを構成するジエン成分としては、例えばエチリデンノルボルネン、1,4−ヘキサジエン、ジシクロペンタジエンなどが挙げられる。
ここで、動的架橋されたエチレン−プロピレン−ジエン共重合体エラストマーは一種或いは二種以上を混合して用いられてもよく、このような動的架橋されたエチレン−プロピレン−ジエン共重合体エラストマーを使用することにより、ゴムの場合に必要となる加硫工程、過度の混練工程が不要で、通常のポリプロピレン系樹脂を押出発泡成形する場合と同様の押出機での製造が容易に可能となる。
熱可塑性エラストマーの硬度は、JIS K6253で規定されるデュロA硬度で90以下であることが、優れた柔軟性を有するポリプロピレン系樹脂発泡体が得られる点から、好ましい。デュロA硬度は、80〜20程度であることがより好ましい。
熱可塑性エラストマーの含有量は、少ないと、得られるポリプロピレン系樹脂発泡体の緩衝性や柔軟性が乏しくなる一方、多いと、熱可塑性樹脂組成物のゴム弾性が強くなりすぎて発泡性が低下したり、得られたポリプロピレン系樹脂発泡体の収縮が大きくなるために、ポリプロピレン系樹脂100重量部に対して10〜100重量部程度に限定され、20〜90重量部程度が好ましく、30〜80重量部程度がより好ましく、30〜70重量部程度が特に好ましい。
気泡核剤
本発明で用いる熱可塑性樹脂組成物には、気泡核剤が含まれる。気泡核剤は熱可塑性樹脂組成物が気泡を形成する際に気泡核の生成を促すものであり、気泡の微細化と均一性に効果を示す。気泡核剤としては、例えばタルク、マイカ、シリカ、珪藻土、アルミナ、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化マグネシウム、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム、水酸化カルシウム、炭酸カリウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、硫酸カリウム、硫酸バリウム、炭酸水素ナトリウム、ガラスビーズなどの無機化合物;ポリテトラフルオロエチレン、アゾジカルボンアミド、炭酸水素ナトリウムとクエン酸の混合物などの有機化合物などが挙げられ、その中でも特にタルクが好ましい。なお、気泡核剤は、一種単独で用いても、二種以上を混合して併用してもよい。
上記気泡核剤の平均粒子径は、小さすぎると気泡径を微細化する効果が乏しくなる。さらに、押出機内で溶融樹脂と混練した場合に二次凝集が起こりやすくなるために二軸押出機などであらかじめ予備混練しておく必要が生じる場合があり、生産性が低下する。一方、大きすぎると押出機のスクリーンや金型での目詰まりを引き起こす原因となることに加え、発泡体の表面平滑性の低下や気泡膜の破れによる発泡性の低下に繋がることがある。従って、これらの問題を引き起こすことなく、効果的に気泡核剤としての効果を発現するには、平均粒子径が2〜15μm程度であることが好ましく、5〜12μm程度であることがより好ましい。
そして、気泡核剤の量は、少ないと、得られるポリプロピレン系樹脂発泡体の気泡数を増加させることが困難となり、得られるポリプロピレン系樹脂発泡体の表面平滑性が低下することがある。一方、多いと押出発泡における気泡の成長時の気泡膜強度が低下する結果、気泡が連続気泡化してポリプロピレン系樹脂発泡体の発泡倍率や表面平滑性が低下することがあるので、熱可塑性樹脂組成物100重量部に対して0.01〜10重量部程度であることが好ましく、0.1〜5重量部程度であることがより好ましい。
添加剤
本発明で用いる熱可塑性樹脂組成物には、ポリプロピレン系樹脂、熱可塑性エラストマー及び気泡核剤以外に、任意成分として、発泡成形に通常用いられる各種添加剤を配合することができる。該添加剤としては、例えば、耐候性安定剤、光安定剤、顔料、染料、難燃剤、結晶核剤、可塑剤、滑剤、界面活性剤、分散剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、充填剤、補強剤、帯電防止剤等が挙げられる。これらの内、界面活性剤は、すべり性及びアンチブロッキング性を付与するものである。また、分散剤は、無機充填剤の分散性を向上させるもので、例えば、高級脂肪酸、高級脂肪酸エステル、高級脂肪酸アミド等が挙げられる。
添加剤の添加量は、気泡の形成、得られる発泡体の物性等を損なわない範囲で適宜選択でき、通常の熱可塑性樹脂の成形に用いられる添加量を採用できる。
前記気泡核剤及び上記添加剤は、取扱いの容易性や粉体飛散による製造環境汚染の防止のため、又熱可塑性樹脂中への分散性を向上させるため、マスターバッチ化して、使用することもできる。
マスターバッチ化は、通常、熱可塑性の基材樹脂に、添加剤等を高濃度で練り込み、ペレット状とすることにより、行うことができる。基材樹脂としては、ポリプロピレン系樹脂に対する相溶性に優れるものであれば、特に限定されず、例えば、ホモポリプロピレン、ブロックポリプロピレン、ランダムポリプロピレン、低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン等を好適に使用することができる。
発泡剤
発泡剤は、熱可塑性樹脂組成物を発泡させるために、押出機内に圧入させて供給されるものであり、従来から押出し発泡に用いられているものであれば特に限定されない。発泡剤としては、例えば、水、炭化水素、各種フロン、ジメチルエーテル、塩化メチル、塩化エチル、窒素、二酸化炭素、アルゴン等を使用することができるが、気泡微細化の効果を考慮すると窒素、二酸化炭素、アルゴンが好ましく、発泡性に優れていることから二酸化炭素がより好ましい。
押出機内に圧入される発泡剤の量は、ポリプロピレン系樹脂発泡体の発泡倍率に応じて適宜、調整されればよいが、少ないと、ポリプロピレン系樹脂発泡体の発泡倍率が低くなり、軽量性及び断熱性が低下することがある一方、多いと、金型内において発泡を生じ、破泡を生じたり、或いは、ポリプロピレン系樹脂発泡体中に大きな空隙が生じることがあるので、熱可塑性樹脂組成物100重量部に対して1〜15重量部程度であるのが好ましく、2〜12重量部程度であるのがより好ましく、3〜10重量部程度であるのが特に好ましい。
押出機、金型及び樹脂の吐出速度
本発明のポリプロピレン系樹脂発泡体の製造方法において、押出機としては、単軸押出機、二軸押出機、およびタンデム型押出機のいずれの押出機をも用いることができる。本発明では、気泡核剤の分散性を高めるために特に二軸押出機を用いる必要はない。これらの内、押出条件を調整しやすいことから、タンデム型押出機が好ましい。
本発明のポリプロピレン系樹脂発泡体の製造方法において用いられる金型は、フラット金型、サーキュラ金型、ストランド金型等を使用することが出来るが、発泡体の形状に合わせて適宜選択すればよい。中でもサーキュラ金型は得られるシートの幅が冷却用のマンドレルの直径で決まるため、フラットダイのように製品幅と同じかそれ以上の幅をもつ金型を必要とせず、フラットダイと比べて広幅のシートを容易に製造できる点で優れている。
本発明の製造方法では、金型の樹脂出口での樹脂の吐出速度Vは、50〜300kg/cm・hr程度とすることに限定され、70〜250kg/cm・hr程度であることが好ましく、100〜200cm・hr程度であることがより好ましい。50〜300kg/cm・hr程度の範囲内であることにより、ポリプロピレン系樹脂の発泡性を向上させることができることに加え、独立気泡性を高め、さらに気泡を微細化することができるとともに気泡膜の強度がより高まる。これにより、スライス加工性が向上しスライス加工して得られるシート状の発泡体は、表面平滑性に優れている。吐出量Vが50kg/cm・hr程度より小さい場合、気泡の微細化や高発泡倍率の発泡体を得ることが困難となる。一方で300kg/cm・hr程度より大きい場合、金型スリット部で樹脂が発熱して気泡破れをきたし、発泡倍率が低下しやすくなることに加え、皺状のコルゲートが発生しやすくなり気泡径が不均一となって発泡体の表面平滑性が低下するため好ましくない。
金型の樹脂出口部の断面積の調整方法としては、金型の樹脂出口部の長さ(フラット金型の場合)や口径(サーキュラ金型の場合)を変える方法と、金型の樹脂出口部の間隔(フラット金型又はサーキュラ金型の場合)を変える方法との2通りの方法が挙げられる。
ポリプロピレン系樹脂発泡体
本発明方法により得られたポリプロピレン系樹脂発泡体の平均気泡径は、小さいと、破泡が多くなり、ポリプロピレン系樹脂発泡体の見かけ密度が大きくなることがある一方、大きいと、ポリプロピレン系樹脂発泡体の柔軟性やクッション性が低下することがあるので、0.02〜0.2mm程度であるのが好ましく、0.05〜0.18mm程度であるのがより好ましく、0.07〜0.15mm程度であるのが特に好ましい。
本明細書において、ポリプロピレン系樹脂発泡体の平均気泡径は、ASTM D2842−69の試験方法に準拠して、下記の様にして、測定されたものをいう。即ち、ポリプロピレン系樹脂発泡体をMD方向(押出方向)及びTD方向(押出方向に直交する方向)に沿って切断し、それぞれの切断面の中央部を走査型電子顕微鏡で20倍(場合により100倍)に拡大して撮影する。走査型電子顕微鏡としては、例えば、(株)日立製作所から商品名「S-3000N」にて市販されているものを用いることができる。
次に、撮影した画像をA4用紙上に印刷し、画像上に長さ60mmの直線を一本、描く。なお、MD方向に切断した切断面についてはMD方向に平行に、TD方向に切断した切断面についてはTD方向に平行に直線を描く。
上記直線上に存在する気泡数から気泡の平均弦長(t)を下記式により算出する。
平均弦長 t=60/(気泡数×写真の倍率)
なお、直線を描くにあたっては、できるだけ直線が気泡に点接触することなく貫通した状態となるようにする。又、一部の気泡が直線に点接触してしまう場合には、この気泡も気泡数に含め、更に、直線の両端部が気泡を貫通することなく、気泡内に位置した状態となる場合には、直線の両端部が位置している気泡も気泡数に含める。
前記で算出された平均弦長tに基づいて次式により気泡径を算出する。
気泡径(mm)D=t/0.616
そして、下記式で求められた、得られたMD方向の気泡径(DMD)とTD方向の気泡径(DTD)との相加平均値をポリプロピレン系樹脂発泡体の平均気泡径とする。
平均気泡径(mm)=(DMD+DTD)/2
また、ポリプロピレン系樹脂発泡体の見かけ密度は、小さいと、ポリプロピレン系樹脂発泡体の機械的強度が低下することがある一方、大きいと、ポリプロピレン系樹脂発泡体のクッション性又は柔軟性が低下することがあるので、20〜100kg/m程度の範囲内であるのが好ましい。
本明細書において、ポリプロピレン系樹脂発泡体の見かけ密度はJIS K 7222−1999記載の方法に準拠した方法により測定される。具体的には、試料から10cm以上(半硬質及び軟質材料の場合は100cm以上)の試験片を試料の元のセル構造を変えない様に切断し、その質量を測定し、次式により算出する。
密度(kg/m)=試験片質量(g)/試験片体積(cm)×10
得られたポリプロピレン系樹脂発泡体は、表皮をスライス加工によって除去されていることが好ましい。本発明で得られたポリプロピレン系樹脂発泡体はスライス加工性に優れており、発泡体の表皮を除去することで、折れ曲がった際でも折れ皺の発生が少ないなど、さらに表面平滑性、柔軟性、緩衝性に優れた発泡体となる。スライス加工機としては、刃物が回転するタイプのものなどの公知のものを使用できる。
そして、ポリプロピレン系樹脂発泡体をスライスして得られた発泡体表面の算術平均粗さRaは、35μm未満程度であることが好ましく、Raが30〜10μm程度であることがより好ましい。
本発明によれば、下記の如き格別顕著な効果が得られる。
(1)本発明のポリプロピレン系樹脂発泡体の製造方法は、上述のように、所定のメルトフローレートを有するポリプロピレン系樹脂に、熱可塑性エラストマーを所定割合にて含有させているため、結晶性の低い熱可塑性エラストマーによって、ポリプロピレン系樹脂における溶融粘度の温度依存性を緩和し、発泡適正温度を広げて発泡性の改善を図っており、なお且つ所定の吐出速度にて押出発泡することにより気泡の微細化、気泡膜強度の向上及び発泡倍率を向上させることが可能となる。
(2)また、本発明において、一定の平均粒子径を有する気泡核剤を含有させている場合には、微細な気泡を形成させることが可能となり、発泡倍率が高くクッション性及び柔軟性に優れるとともに、表面にムラや皺が少ない、外観に優れたポリプロピレン系樹脂発泡体を安定的に連続して効率よく製造することができる。
(3)本発明方法により得られるポリプロピレン系樹脂発泡体は、特に表面平滑性及び耐熱性に優れ、又柔軟性、圧縮回復性、緩衝性、断熱性、環境適合性、機械的物性等にも優れる。更に、スライス加工性にも優れている。
(4)本発明方法により得られるポリプロピレン系樹脂発泡体は、電子機器又は電子機器部材のシール材として、又緩衝材、遮音材、断熱材、食品包装材、衣用材、建材用等として、好適に使用することができる。
以下、実施例及び比較例を挙げて、本発明をさらに詳細に説明する。但し、本発明はこれらによって限定されるものではない。尚、各例において、部及び%は、原則として、重量基準である。
実施例1
口径が65mmの第一押出機の先端に、口径が75mmの第二押出機を接続してなるタンデム型押出機を用意した。
このタンデム型押出機の第一押出機に、ポリプロピレン系樹脂A(商品名「PB170A」、サンアロマー社製、エチレン−プロピレンブロック共重合体、メルトフローレート:0.35g/10min)100部、及びポリプロピレン系樹脂中で動的架橋されたエチレン−プロピレン−ジエン共重合体エラストマー樹脂D(商品名「サントプレーン8201−60」、デュロA硬度64、エーイーエスジャパン社製)67部からなる樹脂混合物と、気泡核剤a(平均粒子径12μmのタルク)5.8部を第一押出機に供給して溶融混練して熱可塑性樹脂組成物とした。第一押出機の途中から発泡剤として二酸化炭素を7.9部圧入して、溶融状態の熱可塑性樹脂組成物と二酸化炭素を均一に混合、混練した上で、この発泡剤を含む熱可塑性樹脂組成物を第二押出機に連続的に供給して溶融混練しつつ発泡に適した樹脂温度に冷却した後、第二押出機の先端に取り付けた金型の樹脂出口部口径φ35mm、金型の樹脂出口部間隔0.25mm(樹脂出口部の断面積:0.275cm)のサーキュラー金型から吐出量30kg/hr(吐出速度V=109kg/cm・hr)で押出発泡させ、得られた円筒状の発泡体を冷却されているマンドレル上に添わせるとともに、その外面をエアリングからエアーを吹き付けて冷却成形し、マンドレル上の一点で、カッターにより円筒状の発泡体を切開して、シート状のポリプロピレン系樹脂発泡体を得た。
実施例2
ポリプロピレン系樹脂として、ポリプロピレン系樹脂A(商品名「PB170A」、サンアロマー社製、エチレン−プロピレンブロック共重合体、メルトフローレート:0.35g/10min)と高溶融張力ポリプロピレン系樹脂B(商品名「Pro-faxPF-814」、サンアロマー社製、ホモポリプロピレン、メルトフローレート:3g/10min)とが重量比2:1の割合で混合されてなるポリプロピレン系樹脂(メルトフローレート:0.64g/10min)を用いた以外は実施例1と同様にして、ポリプロピレン系樹脂発泡体を得た。
実施例3
樹脂出口部口径φ35mm、金型の樹脂出口部間隔0.25mm(樹脂出口部の断面積:0.275cm)のサーキュラー金型からの吐出量を、50kg/hr(吐出速度V=182kg/cm・hr)とし、ポリプロピレン系樹脂中で動的架橋されたエチレン−プロピレン−ジエン共重合体エラストマー樹脂Dの使用量を90部とし、気泡核剤aの使用量を6.7部とし、且つ発泡剤の二酸化炭素の使用量を8.9部とした以外は実施例1と同様にして、ポリプロピレン系樹脂発泡体を得た。
実施例4
ポリプロピレン系樹脂中で動的架橋されたエチレン−プロピレン−ジエン共重合体エラストマー樹脂D(商品名「サントプレーン8201−60」、エーイーエスジャパン社製)67部に代えて、ポリプロピレン系樹脂中で動的架橋されたエチレン−プロピレン−ジエン共重合体エラストマー樹脂E(商品名「エクセリンク2700B」、デュロA硬度71、JSR社製)67部を用い、且つサーキュラー金型を樹脂出口部口径φ35mm、金型の樹脂出口部間隔0.20mm(樹脂出口部の断面積:0.220cm)のサーキュラー金型(吐出速度V=136kg/cm・hr)とした以外は実施例1と同様にして、ポリプロピレン系樹脂発泡体を得た。
実施例5
発泡剤の二酸化炭素の使用量を5.2部とし、且つ樹脂出口部口径φ35mm、金型の樹脂出口部間隔0.25mm(樹脂出口部の断面積:0.275cm)のサーキュラー金型からの吐出量を、20kg/hr(吐出速度V=73kg/cm・hr)とした以外は実施例1と同様にして、ポリプロピレン系樹脂発泡体を得た。
比較例1
ポリプロピレン系樹脂として、ポリプロピレン系樹脂A(商品名「PB170A」、サンアロマー社製、エチレン−プロピレンブロック共重合体、メルトフローレート:0.35g/10min)と高溶融張力ポリプロピレン系樹脂B(商品名「Pro-faxPF-814」、サンアロマー社製、ホモポリプロピレン、メルトフローレート:3g/10min)とが重量比2:1の割合で混合されてなるポリプロピレン系樹脂(メルトフローレート:0.64g/10min)を100部用い、ポリプロピレン系樹脂中で動的架橋されたエチレン−プロピレン−ジエン共重合体エラストマー樹脂Dを用いず、気泡核剤aの使用量を3.5部とし、且つ発泡剤の二酸化炭素の使用量を4.7部とした以外は実施例1と同様にして、ポリプロピレン系樹脂発泡体を得た。
比較例2
樹脂出口部口径φ60mm、金型の樹脂出口部間隔0.25mm(樹脂出口部の断面積:0.471cm)のサーキュラー金型からの吐出量を、20kg/hr(吐出速度V=42kg/cm・hr)とした以外は実施例1と同様にしたが、金型内部で発泡を生じる結果となり、発泡体には破泡が大量に生じたためにシート化できず、高倍率の発泡体を得ることができなかった。
比較例3
実施例1において、ポリプロピレン系樹脂A(商品名「PB170A」、サンアロマー社製、エチレン−プロピレンブロック共重合体、メルトフローレート:0.35g/10min)に代えて、ポリプロピレン系樹脂C(商品名「PM600A」、サンアロマー社製、ホモポリプロピレン、メルトフローレート:7.5g/10min)を用いた場合、金型内部で発泡を生じる結果となり、発泡体には破泡が大量に生じたために収縮が大きく、シート化できなかった。
表1に、各実施例及び比較例で使用した原料の種類及び使用量(部)を示す。
Figure 2009235329
表1において、成分名の略号は、以下のものを示す。
ポリプロピレン系樹脂A:商品名「PB170A」、サンアロマー社製、エチレン−プロピレンブロック共重合体、メルトフローレート:0.35g/10min。
ポリプロピレン系樹脂B:商品名「Pro-faxPF-814」、サンアロマー社製、高溶融張力ホモポリプロピレン、メルトフローレート:3g/10min。
ポリプロピレン系樹脂C:商品名「PM600A」、サンアロマー社製、ホモポリプロピレン、メルトフローレート:7.5g/10min。
オレフィン系エラストマーD:ポリプロピレン系樹脂中で動的架橋されたエチレン−プロピレン−ジエン共重合体エラストマー樹脂、商品名「サントプレーン8201−60」、デュロA硬度64、エーイーエスジャパン社製。
オレフィン系エラストマーE:ポリプロピレン系樹脂中で動的架橋されたエチレン−プロピレン−ジエン共重合体エラストマー樹脂、商品名「エクセリンク2700B」、デュロA硬度71、JSR社製)。
気泡核剤a:平均粒子径12μmのタルク。
性能試験
各実施例及び比較例で得られた各発泡体に付いて、表面平滑性、圧縮応力及び加熱寸法変化率の性能試験を行った。試験方法を、下記に示す。
発泡体表面の平滑性:ポリプロピレン系樹脂発泡体をスライスして得られた発泡体表面の算術平均粗さRa(μm)を、平滑性の目安として、調べた。算術平均粗さRaが35μm未満であるものを平滑性に優れると、35μm以上のものは平滑性に劣るものと、判定した。
算術平均粗さRaは、JIS B0601−2001に準じて、次の様にして測定した。即ち、ポリプロピレン系樹脂発泡体の表皮を、スプリッティングマシン(商品名「AB−320D」、フォーチュナー社製)によってスライスした。発泡体スライス面の任意の3箇所において、押出方向とこれと垂直な方向について下記の装置、条件で粗さを測定し、それらの相加平均値を算術平均粗さRaとした。
装置:キーエンス社製、ダブルスキャン高精度レーザー測定器「LT-9500」
データ処理ソフト:コムス社製、非接触輪郭形状粗さ測定システム「MAP-2DS」
測定範囲:20000μm
測定ピッチ:5μm
速度:500μm/秒
評価長さ(ln): 12.5mm
カットオフ(l):2.5mm
平均フィルター:4
ノイズフィルター:1
圧縮応力(KPa):JIS K6767−1999に準拠して、次の様にして測定した。即ち、ポリプロピレン系樹脂発泡体の表皮をスプリッティングマシン(フォーチュナー社製「AB−320D」)によりスライス加工して除去して、厚み0.5mmの両面がスライス面とされたシート状発泡体とした。このシート状発泡体を4枚重ねて圧縮応力を下記の装置、条件で測定した。
試験装置:テンシロン万能試験機「UCT−10T」、(株)オリエンテック製
試験片:50W×50L×2T(0.5mmの発泡体を4枚積重ね・スキンなし)(mm)
試験数:3
試験速度:1mm/min
試験片状態調節・試験環境:23℃、RH60%、16hr
加熱寸法変化率(%):次の様にして測定し、耐熱性の指標とした。即ち、ポリプロピレン系樹脂発泡体の表皮をスプリッティングマシン(フォーチュナー社製「AB−320D」)によりスライス加工して除去して、厚み0.5mmの両面がスライス面とされたシート状発泡体とした。このシート状発泡体より150×150×0.5(mm)の平面正方形状の試験片を切り出し、その中央部に縦及び横方向にそれぞれ互いに平行に3本の直線を50mm間隔になるよう記入し、110℃の熱風循環式乾燥機の中に22時間置いた後に取出し、標準状態(温度23℃、湿度60%)の場所に1時間放置後、縦(MD方向、押出方向)及び横(TD方向)の寸法を測定した。
そして、下記式により、加熱寸法変化率を、算出した。
S=[(L1−L0)/L0]×100
S:加熱寸法変化率(%)、L1:加熱後の平均寸法(mm)、L0:初めの平均寸法(mm)
MD方向、TD方向それぞれの加熱寸法変化率が±1%未満のものを合格、一方でも±1%以上であるのものを不合格とした。
表2に、各実施例及び比較例の各発泡体に付いて、樹脂の吐出速度、発泡体密度、シート厚み、及び上記各性能試験の結果を示す。
Figure 2009235329

Claims (5)

  1. メルトフローレート0.2〜5g/10minのポリプロピレン系樹脂100重量部、熱可塑性エラストマー10〜100重量部及び気泡核剤を含有する熱可塑性樹脂組成物を押出機に供給し、発泡剤の存在下にて溶融混練した後、押出機先端に取り付けた金型の樹脂出口での樹脂の吐出速度Vが50〜300kg/cm・hrである条件下に、押出発泡させることを特徴とするポリプロピレン系樹脂発泡体の製造方法。
  2. 熱可塑性エラストマーが、ポリオレフィン系樹脂中で動的架橋されたエチレン−プロピレン−ジエン共重合体エラストマーである請求項1に記載のポリプロピレン系樹脂発泡体の製造方法。
  3. 気泡核剤が、平均粒子径2〜15μmのタルクである請求項1又は2に記載のポリプロピレン系樹脂発泡体の製造方法。
  4. 請求項1〜3のいずれかに記載の製造方法により得られたポリプロピレン系樹脂発泡体であって、平均気泡径が0.02〜0.2mm、見掛け密度が20〜100kg/mであることを特徴とするポリプロピレン系樹脂発泡体。
  5. ポリプロピレン系樹脂発泡体をスライスして得られた発泡体表面の算術平均粗さRaが35μm未満であることを特徴とする請求項4に記載のポリプロピレン系樹脂発泡体。

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