JP2009235315A - 水難溶性粉体含有組成物の製造方法及び水難溶性粉体の界面活性剤溶液への溶解方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】特殊な溶媒を使用しなくても短時間に調製可能な水難溶性粉体含有組成物の製造方法を提供すること。
【解決手段】界面活性剤水溶液に可溶化する水難溶性粉体を、15〜40℃の水に、濃度が3〜33質量%となるように分散させて水難溶性粉体の水分散液を調製し、
前記水分散液と、前記水分散液の0.2〜5質量倍の15〜40℃、20〜40質量%アニオン界面活性剤含有水溶液とを混合することを特徴とする、水難溶性粉体含有組成物の製造方法。
【選択図】なし
【解決手段】界面活性剤水溶液に可溶化する水難溶性粉体を、15〜40℃の水に、濃度が3〜33質量%となるように分散させて水難溶性粉体の水分散液を調製し、
前記水分散液と、前記水分散液の0.2〜5質量倍の15〜40℃、20〜40質量%アニオン界面活性剤含有水溶液とを混合することを特徴とする、水難溶性粉体含有組成物の製造方法。
【選択図】なし
Description
本発明は、水難溶性粉体含有組成物の製造方法及び水難溶性粉体の界面活性剤溶液への溶解方法に関する。詳しくは、殺菌剤や防腐剤等の水難溶性粉体を含有する、シャンプーやボディソープ、ハンドソープ、台所洗剤、液体衣類用洗剤として利用可能な組成物の製造方法及び水難溶性粉体の界面活性剤溶液への溶解方法に関する。
シャンプーやボディソープ、ハンドソープ、台所洗剤、液体衣類用洗剤などの界面活性剤含有組成物には、効能を付与したり、付加価値を高めたりする為に、水に難溶性の粉体(例えば、ピロクトンオラミン、イソプロピルメチルフェノール)を配合することが多い。
水難溶性粉体を界面活性剤含有組成物に含ませる場合、一般的には、水難溶性粉体を界面活性剤含有組成物中に分散させるか又は溶解させる方法が取られる。しかし、水難溶性粉体を分散させることにより調製される組成物は、水難溶性粉体を分散状態にしたまま安定に保つのが困難である。水難溶性粉体を界面活性剤含有組成物中に溶解させる方法により調製した方が、安定に保つことが出来るのに加え、水難溶性粉体の効能を十分に発揮させることが可能となる。
水難溶性粉体を界面活性剤含有組成物に含ませる場合、一般的には、水難溶性粉体を界面活性剤含有組成物中に分散させるか又は溶解させる方法が取られる。しかし、水難溶性粉体を分散させることにより調製される組成物は、水難溶性粉体を分散状態にしたまま安定に保つのが困難である。水難溶性粉体を界面活性剤含有組成物中に溶解させる方法により調製した方が、安定に保つことが出来るのに加え、水難溶性粉体の効能を十分に発揮させることが可能となる。
現在、水難溶性粉体を界面活性剤含有溶液に溶解させる方法として、水難溶性粉体を溶解可能な溶媒を使用する方法や、水難溶性粉体を界面活性剤含有組成物に直接溶解させる方法が使用されている(特許文献1、2)。しかしながら、前者の方法では、最終製品の組成の制約から適当な溶媒が無いことがある。例えば、ピロクトンオラミンは、エタノールやクロロホルム、アセトン等の溶媒に可溶であるが、一般にこれらの溶媒は多量に配合すると人体に害を及ぼす危険性があると言われているため使用できなかったり、又、製品の性能や粘度などの物性に影響を及ぼしたりすることから、使用に制約がある。後者の方法では、水難溶性粉体を溶解させるのに長時間を要する。例えばピロクトンオラミンを界面活性剤として37%を含有する水溶液に直接添加して溶解させようとすると、室温で、且つ、通常泡立ちを抑えられる撹拌回転数では、凝集物が残って完全に溶解せず、界面活性剤含有水溶液を45℃程度に加温し、且つ、通常の4倍程度の強攪拌回転数で攪拌することにより、約1時間もかけて溶解させることができる。
従って、本発明は、特殊な溶媒を使用しなくても短時間に調製可能な水難溶性粉体含有組成物の製造方法を提供することを目的とする。
本発明はまた、特殊な溶媒を使用しなくても短時間に水難溶性粉体を界面活性剤溶液に溶解させる方法を提供することを目的とする。
本発明はまた、特殊な溶媒を使用しなくても短時間に水難溶性粉体を界面活性剤溶液に溶解させる方法を提供することを目的とする。
本発明者らが鋭意検討した結果、水難溶性粉体にとっては不溶性溶媒である水を分散媒として選択し、特定温度、特定量の水難溶性粉体を分散させることにより水難溶性粉体の水分散液を調製し、特定温度、特定濃度のアニオン界面活性剤含有水溶液を前記水分散液に対して特定量混合することにより、上記目的を達成できることを見出した。
すなわち、本発明は、界面活性剤水溶液に可溶化する水難溶性粉体を、15〜40℃の水に、濃度が3〜33質量%となるように分散させて水難溶性粉体の水分散液を調製し、
前記水分散液と、前記水分散液の0.2〜5質量倍の15〜40℃、20〜40質量%アニオン界面活性剤含有水溶液とを混合することを特徴とする、水難溶性粉体含有組成物の製造方法を提供する。
すなわち、本発明は、界面活性剤水溶液に可溶化する水難溶性粉体を、15〜40℃の水に、濃度が3〜33質量%となるように分散させて水難溶性粉体の水分散液を調製し、
前記水分散液と、前記水分散液の0.2〜5質量倍の15〜40℃、20〜40質量%アニオン界面活性剤含有水溶液とを混合することを特徴とする、水難溶性粉体含有組成物の製造方法を提供する。
本発明はまた、界面活性剤水溶液に可溶化する水難溶性粉体と、有機酸塩又は無機酸塩と、15〜40℃の水とを混合して、水難溶性粉体の濃度が3〜33質量%、有機酸塩又は無機酸塩の濃度が5〜20質量%となるように、水難溶性粉体の水分散液を調製し、
前記水分散液と、前記水分散液の0.2〜5質量倍の15〜40℃、20〜40質量%の両性界面活性剤含有水溶液を混合することを特徴とする、水難溶性粉体含有組成物の製造方法を提供する。
前記水分散液と、前記水分散液の0.2〜5質量倍の15〜40℃、20〜40質量%の両性界面活性剤含有水溶液を混合することを特徴とする、水難溶性粉体含有組成物の製造方法を提供する。
本発明はまた、界面活性剤水溶液に可溶化する水難溶性粉体を、15〜40℃の水に、濃度が3〜33質量%となるように分散させて水難溶性粉体の水分散液を調製し、
前記水分散液と、前記水分散液の0.2〜5質量倍の15〜40℃、20〜40質量%アニオン界面活性含有水溶液とを混合することを特徴とする、水難溶性粉体の界面活性剤含有水溶液への溶解促進方法を提供する。
前記水分散液と、前記水分散液の0.2〜5質量倍の15〜40℃、20〜40質量%アニオン界面活性含有水溶液とを混合することを特徴とする、水難溶性粉体の界面活性剤含有水溶液への溶解促進方法を提供する。
本発明はまた、界面活性剤水溶液に可溶化する水難溶性粉体と、有機酸塩又は無機酸塩と、15〜40℃の水とを混合して、水難溶性粉体の濃度が3〜33質量%、有機酸塩又は無機酸塩の濃度が5〜20質量%となるように、水難溶性粉体の水分散液を調製し、
前記水分散液と、前記水分散液の0.2〜5質量倍の15〜40℃、20〜40質量%両性界面活性剤含有水溶液とを混合することを特徴とする、水難溶性粉体の界面活性剤含有水溶液への溶解促進方法を提供する。
前記水分散液と、前記水分散液の0.2〜5質量倍の15〜40℃、20〜40質量%両性界面活性剤含有水溶液とを混合することを特徴とする、水難溶性粉体の界面活性剤含有水溶液への溶解促進方法を提供する。
本発明によれば、特殊な溶媒を使用しなくても短時間に水難溶性粉体を界面活性剤含有水溶液に溶解させることができる。すなわち、本発明によれば、界面活性剤含有水溶液を加温したり、強攪拌したりすることなく、水難溶性粉体を界面活性剤含有水溶液に短時間に溶解させることができる。従って、特殊な撹拌混合槽を必要とせず、且つ、発泡を抑制することができるため、脱泡工程が不要となり、又、最終製品中に気泡が残って製品外観を組成物こめることもなくなる。
〔水難溶性粉体〕
本発明において用いる水難溶性粉体は、水100g(25℃)への溶解度が0.25g以下であって、C14−α−オレフィンスルホン酸ナトリウム37%水溶液100g(25℃)への溶解度が1.0g以上のものである。
具体的には、メチルパラベン、エチルパラベン、プロピルパラベンなどのパラベン類;ピロクトンオラミン、イソプロピルメチルフェノール、安息香酸、トリクロサンなどの殺菌剤;リポフラビン、アスコルビン酸脂肪酸エステルなどのビタミン類;β−グリチルレチン酸及びその脂肪酸エステル類;アラントイン、カンゾウフラボノイドなどの植物性抽出エキス類;オキシベンゾン、ジヒドロキシベンゾフェノンなどの紫外線吸収剤;ジブチルヒドロキシトルエンなどの酸化防止剤;EDTAなどのキレート剤;パラトルイル酸、無水フタル酸などの有機酸類;その他ベンジルアミノプリン、タンニン酸ベルベリン、没食子酸プロピル、ベンゾトリアゾールなどが挙げられる。
本発明において用いる水難溶性粉体は、水100g(25℃)への溶解度が0.25g以下であって、C14−α−オレフィンスルホン酸ナトリウム37%水溶液100g(25℃)への溶解度が1.0g以上のものである。
具体的には、メチルパラベン、エチルパラベン、プロピルパラベンなどのパラベン類;ピロクトンオラミン、イソプロピルメチルフェノール、安息香酸、トリクロサンなどの殺菌剤;リポフラビン、アスコルビン酸脂肪酸エステルなどのビタミン類;β−グリチルレチン酸及びその脂肪酸エステル類;アラントイン、カンゾウフラボノイドなどの植物性抽出エキス類;オキシベンゾン、ジヒドロキシベンゾフェノンなどの紫外線吸収剤;ジブチルヒドロキシトルエンなどの酸化防止剤;EDTAなどのキレート剤;パラトルイル酸、無水フタル酸などの有機酸類;その他ベンジルアミノプリン、タンニン酸ベルベリン、没食子酸プロピル、ベンゾトリアゾールなどが挙げられる。
このうち、メチルパラベン、エチルパラベン、プロピルパラベンなどのパラベン類;ピロクトンオラミン、安息香酸、トリクロサンなどの殺菌剤;β−グリチルレチン酸及びその脂肪酸エステル類が好ましく、メチルパラベン、ピロクトンオラミン、トリクロサン、β−グリチルレチン酸がより好ましい。これらの水難溶性粉体は一般に凝集していることが多く、本発明の効果が顕著に発揮できる。
水難溶性粉体の一次粒子の平均粒径は、通常200mμ以下、好ましくは100〜180mμである。一次粒子の平均粒径が大きい場合、凝集をほぐしても界面活性剤の可溶化力が及ばず効果が発揮できないことがある。又、小さ過ぎる場合は、本発明の溶解効果には支障ないが、微粉が舞ってハンドリング性が悪くなる。
水難溶性粉体の一次粒子の平均粒径は、通常200mμ以下、好ましくは100〜180mμである。一次粒子の平均粒径が大きい場合、凝集をほぐしても界面活性剤の可溶化力が及ばず効果が発揮できないことがある。又、小さ過ぎる場合は、本発明の溶解効果には支障ないが、微粉が舞ってハンドリング性が悪くなる。
〔界面活性剤〕
本発明において界面活性剤含有水溶液を調製するのに用いる界面活性剤としては、シャンプーやボディソープ、ハンドソープ、台所洗剤、液体衣類用洗剤などの製造に通常用いられるアニオン界面活性剤、両性界面活性剤を使用することができる。洗浄剤成分として最も広範に使用されており、水難溶性粉体を可溶化する能力が高いことから、アニオン界面活性剤が好ましい。皮膚や眼粘膜にマイルドであることから両性界面活性剤もまた好ましい。
アニオン界面活性剤としては、炭素数10〜20のアルキル基及び/又はアルケニル基を有するα−オレフィンスルホン酸塩、アルキル硫酸塩(ROSO3M、RはC10−16アルキル基、Mは塩を形成する陽イオン。以下同じ)、アルキルエーテル硫酸塩(RO(CH2CH2O)nSO3M、nは2〜4)、アミノ酸系界面活性剤、例えばN−アシルグルタミン酸塩、石鹸等があげられる。このうち、α−オレフィンスルホン酸塩、特に炭素数12〜18のアルキル基及び/又はアルケニル基を有するα−オレフィンスルホン酸ナトリウム、又は炭素数12〜14のアルキル基を有するアルキルエーテル硫酸ナトリウムが好ましい。
両性界面活性剤としては、イミダゾリン型両性界面活性剤、アルキルベタイン型両性界面活性剤、アルキルアミドベタイン型両性界面活性剤、アルキルスルホベタイン型両性界面活性剤等があげられる。このうち、アルキルアミドベタイン型両性界面活性剤が好ましく、特にアルキルアミドプロピルベタイン、さらに特にラウリン酸アミドプロピルベタインが好ましい。
本発明において界面活性剤含有水溶液を調製するのに用いる界面活性剤としては、シャンプーやボディソープ、ハンドソープ、台所洗剤、液体衣類用洗剤などの製造に通常用いられるアニオン界面活性剤、両性界面活性剤を使用することができる。洗浄剤成分として最も広範に使用されており、水難溶性粉体を可溶化する能力が高いことから、アニオン界面活性剤が好ましい。皮膚や眼粘膜にマイルドであることから両性界面活性剤もまた好ましい。
アニオン界面活性剤としては、炭素数10〜20のアルキル基及び/又はアルケニル基を有するα−オレフィンスルホン酸塩、アルキル硫酸塩(ROSO3M、RはC10−16アルキル基、Mは塩を形成する陽イオン。以下同じ)、アルキルエーテル硫酸塩(RO(CH2CH2O)nSO3M、nは2〜4)、アミノ酸系界面活性剤、例えばN−アシルグルタミン酸塩、石鹸等があげられる。このうち、α−オレフィンスルホン酸塩、特に炭素数12〜18のアルキル基及び/又はアルケニル基を有するα−オレフィンスルホン酸ナトリウム、又は炭素数12〜14のアルキル基を有するアルキルエーテル硫酸ナトリウムが好ましい。
両性界面活性剤としては、イミダゾリン型両性界面活性剤、アルキルベタイン型両性界面活性剤、アルキルアミドベタイン型両性界面活性剤、アルキルスルホベタイン型両性界面活性剤等があげられる。このうち、アルキルアミドベタイン型両性界面活性剤が好ましく、特にアルキルアミドプロピルベタイン、さらに特にラウリン酸アミドプロピルベタインが好ましい。
〔塩〕
界面活性剤として両性界面活性剤を用いる場合、水難溶性粉体分散液と混合させた際に、両性活性剤が水分を取り込んでフリーの水を減少させ、混合液の粘度を上昇させてゲル化状態となることから、塩を共存させて、減粘する必要がある。塩としては、無機酸塩又は有機酸塩を使用することができる。具体的には、無機酸塩として、硫酸塩、硝酸塩、塩酸塩等があげられる。有機酸塩として、安息香酸塩、クエン酸塩、酒石酸塩、酢酸塩等があげられる。このうち、最終製品の粘度に与える影響が小さく、安定性を損ねない有機酸塩が好ましく、特に安息香酸塩が好ましく、さらに特に安息香酸ナトリウムが好ましい。
界面活性剤として両性界面活性剤を用いる場合、水難溶性粉体分散液と混合させた際に、両性活性剤が水分を取り込んでフリーの水を減少させ、混合液の粘度を上昇させてゲル化状態となることから、塩を共存させて、減粘する必要がある。塩としては、無機酸塩又は有機酸塩を使用することができる。具体的には、無機酸塩として、硫酸塩、硝酸塩、塩酸塩等があげられる。有機酸塩として、安息香酸塩、クエン酸塩、酒石酸塩、酢酸塩等があげられる。このうち、最終製品の粘度に与える影響が小さく、安定性を損ねない有機酸塩が好ましく、特に安息香酸塩が好ましく、さらに特に安息香酸ナトリウムが好ましい。
〔水難溶性粉体の水分散液の調製〕
本発明において、水難溶性粉体の分散液は水を分散媒とする。如何なる理論にも拘束されるものではないが、水難溶性粉体は通常二次粒子の状態で存在しているが、水難溶性粉体にとって不溶性溶媒である水に分散させることにより、二次粒子をほぐして一次粒子とし、これによって、常温では弱い界面活性剤の可溶化力でも溶解可能とする。
水難溶性粉体の水分散液を調製する際に用いる水の温度は15〜40℃、好ましくは20〜35℃である。特に水を冷却したり加温したりする必要はなく、周囲温度程度の水、すなわち15〜40℃程度の水を利用するのが経済的に有利である。
水難溶性粉体の水分散液の濃度は、3〜33質量%、好ましくは5〜30質量%、より好ましくは5〜25質量%である。濃度が33質量%を超えると、固形物濃度が上がり分散液の流動性が低くなり撹拌混合が困難となる。他方、濃度を3質量%未満にしても効果は変わらないが、最終製品中で水難溶性粉体の所期の効果を発揮させるのに必要な水難溶性粉体の量を確保するには、より多くの量の分散液が必要となり、水分散液の水量が多くなる結果、より多くの量のアニオン界面活性剤又は両性界面活性剤もまた必要となることから、大容量の混合溶解槽が必要となって得策でない。
本発明において、水難溶性粉体の分散液は水を分散媒とする。如何なる理論にも拘束されるものではないが、水難溶性粉体は通常二次粒子の状態で存在しているが、水難溶性粉体にとって不溶性溶媒である水に分散させることにより、二次粒子をほぐして一次粒子とし、これによって、常温では弱い界面活性剤の可溶化力でも溶解可能とする。
水難溶性粉体の水分散液を調製する際に用いる水の温度は15〜40℃、好ましくは20〜35℃である。特に水を冷却したり加温したりする必要はなく、周囲温度程度の水、すなわち15〜40℃程度の水を利用するのが経済的に有利である。
水難溶性粉体の水分散液の濃度は、3〜33質量%、好ましくは5〜30質量%、より好ましくは5〜25質量%である。濃度が33質量%を超えると、固形物濃度が上がり分散液の流動性が低くなり撹拌混合が困難となる。他方、濃度を3質量%未満にしても効果は変わらないが、最終製品中で水難溶性粉体の所期の効果を発揮させるのに必要な水難溶性粉体の量を確保するには、より多くの量の分散液が必要となり、水分散液の水量が多くなる結果、より多くの量のアニオン界面活性剤又は両性界面活性剤もまた必要となることから、大容量の混合溶解槽が必要となって得策でない。
水分散液の調製は、通常、汎用の攪拌槽を用いて行う。攪拌槽としては、一般に用いられているステンレス製や樹脂製の容器に、汎用のパドル翼やプロペラ翼の撹拌機を付属すればで十分である。攪拌槽に適量の精製水を仕込み、水温が15〜40℃の範囲であることを確認し、攪拌しながら、水難溶性粉体を規定濃度となるように水に添加する。このときの攪拌回転数は撹拌槽のスケールや撹拌翼の大きさによって変わり、数値で規定できないが、目視で均一混合を確認できる回転数で十分である。水難溶性粉体の添加方法は一度に入れても徐々に入れても制約はない。水分散液が均一になるまで攪拌する。通常5分間程度攪拌すると均一な分散液が得られる。
〔界面活性剤含有水溶液の調製〕
界面活性剤含有水溶液の温度は15〜40℃、好ましくは15〜30℃である。水分散液を調製するのに用いる水の温度について述べたのと同様、界面活性剤含有水溶液の温度は、界面活性剤を溶解させることができれば充分であり、特に冷却したり加温したりする必要はなく、周囲温度程度、すなわち15〜40℃程度の水溶液を利用するのが経済的に有利である。界面活性剤含有水溶液の温度と、水分散液を調製するのに用いる水の温度とは同じでも異なっていてもよい。
界面活性剤含有水溶液の濃度は、20〜40質量%、好ましくは23〜38質量%、より好ましくは30〜38質量%である。濃度が40質量%を超えると、界面活性剤水溶液自体の粘度か高くなり、混合が不良となったり、ハンドリング性が悪くなることがある。他方、濃度が20質量%未満の場合、混合溶解槽の容量が大きくなり得策でない。
界面活性剤含有水溶液は、水分散液の質量に対して0.2〜5倍、好ましくは0.2〜3倍、より好ましくは0.2〜2倍となる質量で使用するのが好ましい。0.2倍量未満の場合、界面活性剤の種類によっては可溶化力が不足し、水難溶性粉体を溶解できない場合がある。5倍量を超えても可溶化能は向上しないので、むやみに多くしても経済的に不利になる。
界面活性剤含有水溶液としては、市販されている界面活性剤水溶液をそのまま使用することもできる。
界面活性剤含有水溶液の温度は15〜40℃、好ましくは15〜30℃である。水分散液を調製するのに用いる水の温度について述べたのと同様、界面活性剤含有水溶液の温度は、界面活性剤を溶解させることができれば充分であり、特に冷却したり加温したりする必要はなく、周囲温度程度、すなわち15〜40℃程度の水溶液を利用するのが経済的に有利である。界面活性剤含有水溶液の温度と、水分散液を調製するのに用いる水の温度とは同じでも異なっていてもよい。
界面活性剤含有水溶液の濃度は、20〜40質量%、好ましくは23〜38質量%、より好ましくは30〜38質量%である。濃度が40質量%を超えると、界面活性剤水溶液自体の粘度か高くなり、混合が不良となったり、ハンドリング性が悪くなることがある。他方、濃度が20質量%未満の場合、混合溶解槽の容量が大きくなり得策でない。
界面活性剤含有水溶液は、水分散液の質量に対して0.2〜5倍、好ましくは0.2〜3倍、より好ましくは0.2〜2倍となる質量で使用するのが好ましい。0.2倍量未満の場合、界面活性剤の種類によっては可溶化力が不足し、水難溶性粉体を溶解できない場合がある。5倍量を超えても可溶化能は向上しないので、むやみに多くしても経済的に不利になる。
界面活性剤含有水溶液としては、市販されている界面活性剤水溶液をそのまま使用することもできる。
〔塩の添加〕
塩を添加する場合、塩を水難溶性粉体の水分散液中に存在させてもよいし、界面活性剤含有水溶液中に存在させてもよいが、界面活性剤水溶液中に添加する場合は、別に事前調製槽が必要となることから、水難溶性粉体の水分散液に添加する方が有利である。このとき、水に水難溶性粉体を分散させる前に塩を添加してもよいし、分散後に添加してもよいが、塩が水に完全に溶解できていることが確認できる点から、分散前に添加するのがよい。塩の添加量としては、水分散液の質量を基準として好ましくは5〜20質量%、より好ましくは5〜15質量%である。添加量が5質量%未満のとき減粘効果を十分発揮しない。20質量%を超えると、分散液中の溶質及び固形分濃度が高くなり、水分散液の流動性が低くなって、分散液の撹拌混合が困難となる。
塩を添加する場合、塩を水難溶性粉体の水分散液中に存在させてもよいし、界面活性剤含有水溶液中に存在させてもよいが、界面活性剤水溶液中に添加する場合は、別に事前調製槽が必要となることから、水難溶性粉体の水分散液に添加する方が有利である。このとき、水に水難溶性粉体を分散させる前に塩を添加してもよいし、分散後に添加してもよいが、塩が水に完全に溶解できていることが確認できる点から、分散前に添加するのがよい。塩の添加量としては、水分散液の質量を基準として好ましくは5〜20質量%、より好ましくは5〜15質量%である。添加量が5質量%未満のとき減粘効果を十分発揮しない。20質量%を超えると、分散液中の溶質及び固形分濃度が高くなり、水分散液の流動性が低くなって、分散液の撹拌混合が困難となる。
〔水分散液と界面活性剤含有水溶液との混合〕
上記のようにして調製した水難溶性粉体の水分散液と、界面活性剤含有水溶液とを混合する場合、水分散液に界面活性剤含有水溶液を添加しても、界面活性剤含有水溶液に水分散液を添加してもよいが、同一の槽で混合溶解できる前者が有利である。その場合、水分散液を攪拌し続けながら他方を添加するのがよい。水分散液と界面活性剤含有水溶液とを一緒にするとき、効率的に混合するために、なるべく泡立たないようにするのが好ましい。具体的には、目視で泡立たない程度の攪拌回転数にすることが必要である。水難溶性粉体の種類と濃度、水温及び攪拌回転数に依存するが、通常5分程度攪拌すると、水難溶性粉体が界面活性剤含有水溶液に溶解する。
上記のようにして調製した水難溶性粉体の水分散液と、界面活性剤含有水溶液とを混合する場合、水分散液に界面活性剤含有水溶液を添加しても、界面活性剤含有水溶液に水分散液を添加してもよいが、同一の槽で混合溶解できる前者が有利である。その場合、水分散液を攪拌し続けながら他方を添加するのがよい。水分散液と界面活性剤含有水溶液とを一緒にするとき、効率的に混合するために、なるべく泡立たないようにするのが好ましい。具体的には、目視で泡立たない程度の攪拌回転数にすることが必要である。水難溶性粉体の種類と濃度、水温及び攪拌回転数に依存するが、通常5分程度攪拌すると、水難溶性粉体が界面活性剤含有水溶液に溶解する。
本発明の方法により水難溶性粉体を溶解させた界面活性剤含有水溶液は、定法により、界面活性剤、水、水溶性高分子、柔軟付与剤、pH調整剤、粘度調整剤、賦香剤、着色剤、UV吸収剤、キレート剤、防腐剤及び薬用成分からなる群から選ばれる少なくとも一種を添加し、混合することにより、シャンプー、ボディソープ、ハンドソープ、台所洗剤、液体衣類用洗剤等の最終製品を製造するのに用いることができる。
界面活性剤としては、アルキル硫酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩、脂肪酸メチルタウリン塩、ポリオキシエチレンアルキルスルホコハク酸塩等のアニオン界面活性剤、アルカノールアミド、アミンオキサイド、ポリオキシエチレンアルキルエーテル等のノニオン界面活性剤、アルキルアミドベタイン等の両性界面活性剤、アルキル(エステル基、アミド基で分断されていてもよい)トリメチルアンモニウム塩、ジアルキル(エステル基、アミド基で分断されていてもよい)ジメチルアンモニウム塩などのカチオン界面活性剤を使用することができる。界面活性剤以外の柔軟付与剤としては、例えば、シリコンエマルジョン、塩化メタクリロイルエチルトリメチルアンモニウム・N-(2−ヒドロキシエチル)アクリルアミド共重合体、カチオン化セルロースなどがあげられる。pH調整剤としては、例えば、クエン酸や硫酸、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、エタノールアミン類、グリコール酸などがあげられる。界面活性剤以外の粘度調整剤としては、例えば、メチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシビニルポリマー、ポリアクリル酸塩などがあげられる。UV吸収剤としては、例えば、パラメトキシケイ皮酸2−エチルヘキシル、ヒドロキシメトキシベンゾフェノンスルホン酸、オキシベンゾンスルホン酸などがあげられる。キレート剤としては、例えば、エチレンジアミン−四酢酸ナトリウムなどがあげられる。防腐剤としては、例えば、安息香酸ナトリウム、サリチル酸、イソチアゾロンなどがあげられる。薬用成分としては、例えば、グリチルリチン酸ジカリウム、酢酸dl−α−トコフェロール、パルミチン酸アスコルビル、ステアリン酸アスコルビル、カミツレ抽出液などがあげられる。電解質、例えば塩化ナトリウム、塩化カリウム、硫酸ナトリウム、硫酸マグネシウム;ハイドロトロープ、例えばエタノール、プロピレングリコール、グリセリン、1,3-ブチレングリコール、ポリエチレングリコール、パラトルエンスルホン酸等もまた配合することができる。
界面活性剤としては、アルキル硫酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩、脂肪酸メチルタウリン塩、ポリオキシエチレンアルキルスルホコハク酸塩等のアニオン界面活性剤、アルカノールアミド、アミンオキサイド、ポリオキシエチレンアルキルエーテル等のノニオン界面活性剤、アルキルアミドベタイン等の両性界面活性剤、アルキル(エステル基、アミド基で分断されていてもよい)トリメチルアンモニウム塩、ジアルキル(エステル基、アミド基で分断されていてもよい)ジメチルアンモニウム塩などのカチオン界面活性剤を使用することができる。界面活性剤以外の柔軟付与剤としては、例えば、シリコンエマルジョン、塩化メタクリロイルエチルトリメチルアンモニウム・N-(2−ヒドロキシエチル)アクリルアミド共重合体、カチオン化セルロースなどがあげられる。pH調整剤としては、例えば、クエン酸や硫酸、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、エタノールアミン類、グリコール酸などがあげられる。界面活性剤以外の粘度調整剤としては、例えば、メチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシビニルポリマー、ポリアクリル酸塩などがあげられる。UV吸収剤としては、例えば、パラメトキシケイ皮酸2−エチルヘキシル、ヒドロキシメトキシベンゾフェノンスルホン酸、オキシベンゾンスルホン酸などがあげられる。キレート剤としては、例えば、エチレンジアミン−四酢酸ナトリウムなどがあげられる。防腐剤としては、例えば、安息香酸ナトリウム、サリチル酸、イソチアゾロンなどがあげられる。薬用成分としては、例えば、グリチルリチン酸ジカリウム、酢酸dl−α−トコフェロール、パルミチン酸アスコルビル、ステアリン酸アスコルビル、カミツレ抽出液などがあげられる。電解質、例えば塩化ナトリウム、塩化カリウム、硫酸ナトリウム、硫酸マグネシウム;ハイドロトロープ、例えばエタノール、プロピレングリコール、グリセリン、1,3-ブチレングリコール、ポリエチレングリコール、パラトルエンスルホン酸等もまた配合することができる。
〔水難溶性粉体の種類、その平均粒径及び溶解度〕
実施例及び比較例で用いた水難溶性粉体の種類と、それらの水及び界面活性剤含有水溶液への溶解度を示す。
実施例及び比較例で用いた水難溶性粉体の種類と、それらの水及び界面活性剤含有水溶液への溶解度を示す。
平均粒径及び溶解度の測定方法は以下の通りである。
(i)水への溶解度
100mLビーカーに精製水100gを採取し、水温を25℃に調整した。そこへ水難溶性粉体1gを添加し、スターラーで1時間混合後、25℃恒温槽に入れて24時間静置した。濾紙(No.5C 直径55mm ADVANTEC製)で濾過し、残渣を105℃で2時間乾燥後、秤量した。以下により溶解度を求めた。
溶解度%=(1g−[乾燥後残渣量g])/100g×100
(ii)界面活性剤含有水溶液(濃度37%)への溶解度
100mLビーカーに精製水4gを採取し、水温を25℃に調整した。そこへ水難溶性粉体1gを添加してガラス棒で分散させた。25℃の水浴下、界面活性剤としてC14−αオレフィンスルホン酸ナトリウム(リポランLJ−441、ライオン(株)製、純分37%水溶液)を5gずつ段階的に添加して、スターラーで混合し、1時間後に目視で固形物が認められなかった最大量を溶解度とした。
溶解度%=1g/(1g+4g+[C−14AOS−Naの添加量g])×100
(iii)平均粒径
水難溶性粉体50gを精製水400gに添加し、約10分撹拌して均一に分散させた。上記分散液を篩(300、210、150、105、75、45mμ)に通した後、更に1000gの精製水で各篩を洗い流した。各篩を105℃×2時間(45mμパスは1昼夜)かけて精製水を蒸発させ、残渣量を計測して、それぞれ篩残量とした。各篩残量より平均粒径を算出した。
平均粒径mμ=(Σ[各篩目開きの平均mμ]×各篩残量%)/100)
各篩残量%=(各篩残量g/50g)×100
(i)水への溶解度
100mLビーカーに精製水100gを採取し、水温を25℃に調整した。そこへ水難溶性粉体1gを添加し、スターラーで1時間混合後、25℃恒温槽に入れて24時間静置した。濾紙(No.5C 直径55mm ADVANTEC製)で濾過し、残渣を105℃で2時間乾燥後、秤量した。以下により溶解度を求めた。
溶解度%=(1g−[乾燥後残渣量g])/100g×100
(ii)界面活性剤含有水溶液(濃度37%)への溶解度
100mLビーカーに精製水4gを採取し、水温を25℃に調整した。そこへ水難溶性粉体1gを添加してガラス棒で分散させた。25℃の水浴下、界面活性剤としてC14−αオレフィンスルホン酸ナトリウム(リポランLJ−441、ライオン(株)製、純分37%水溶液)を5gずつ段階的に添加して、スターラーで混合し、1時間後に目視で固形物が認められなかった最大量を溶解度とした。
溶解度%=1g/(1g+4g+[C−14AOS−Naの添加量g])×100
(iii)平均粒径
水難溶性粉体50gを精製水400gに添加し、約10分撹拌して均一に分散させた。上記分散液を篩(300、210、150、105、75、45mμ)に通した後、更に1000gの精製水で各篩を洗い流した。各篩を105℃×2時間(45mμパスは1昼夜)かけて精製水を蒸発させ、残渣量を計測して、それぞれ篩残量とした。各篩残量より平均粒径を算出した。
平均粒径mμ=(Σ[各篩目開きの平均mμ]×各篩残量%)/100)
各篩残量%=(各篩残量g/50g)×100
〔実施例1〕
図1に示す攪拌翼(2枚パドル翼、直径d=50mm、幅b=10mm)を供えた容量1Lの調合槽(内径D=106mm)に、精製水45質量部を仕込み、水温を25℃に調整した後、150rpmの攪拌回転数で撹拌しながら、ピロクトンオラミンの濃度が10質量%となるように10秒間かけて添加した。その後同じ攪拌回転数で5分間攪拌し、ピロクトンオラミンが均一に分散していることを目視で確認した。
次いで、25℃に調整したC14−α−オレフィンスルホン酸ナトリウム(ライオン(株)製)の37質量%水溶液をピロクトンオラミン水分散液と同量該分散液に添加し、150rpmの攪拌回転数で混合した。水難溶性粉体が界面活性剤含有する溶液に溶解するまでの時間及び泡立ちの程度を後述する方法で測定した。以下の例も同様である。
図1に示す攪拌翼(2枚パドル翼、直径d=50mm、幅b=10mm)を供えた容量1Lの調合槽(内径D=106mm)に、精製水45質量部を仕込み、水温を25℃に調整した後、150rpmの攪拌回転数で撹拌しながら、ピロクトンオラミンの濃度が10質量%となるように10秒間かけて添加した。その後同じ攪拌回転数で5分間攪拌し、ピロクトンオラミンが均一に分散していることを目視で確認した。
次いで、25℃に調整したC14−α−オレフィンスルホン酸ナトリウム(ライオン(株)製)の37質量%水溶液をピロクトンオラミン水分散液と同量該分散液に添加し、150rpmの攪拌回転数で混合した。水難溶性粉体が界面活性剤含有する溶液に溶解するまでの時間及び泡立ちの程度を後述する方法で測定した。以下の例も同様である。
〔実施例2〜4〕
精製水の仕込み量及び水難溶性粉体の種類を表2に記載のとおりに変更し、1〜10秒かけて添加した以外は実施例1と同様にして、水難溶性粉体の水分散液を調製した。
次いで、実施例1と同じ濃度及び温度の界面活性剤含有水溶液を、上で調製した水難溶性粉体の水分散液に添加し、実施例1と同じ攪拌回転数で混合した。なお、水難溶性粉体の水分散液量に対する界面活性剤含有水溶液量は、表2に記載の通り変更した。
精製水の仕込み量及び水難溶性粉体の種類を表2に記載のとおりに変更し、1〜10秒かけて添加した以外は実施例1と同様にして、水難溶性粉体の水分散液を調製した。
次いで、実施例1と同じ濃度及び温度の界面活性剤含有水溶液を、上で調製した水難溶性粉体の水分散液に添加し、実施例1と同じ攪拌回転数で混合した。なお、水難溶性粉体の水分散液量に対する界面活性剤含有水溶液量は、表2に記載の通り変更した。
〔比較例1〕
図1に示す調合槽に、精製水17質量部を仕込み、水温を25℃に調整した。
そこへ、実施例1と同じ濃度及び温度の界面活性剤含有水溶液83質量部を投入し、150rpmの攪拌回転数で撹拌しながら、ピロクトンオラミン5質量部を10秒かけて添加し、同じ攪拌回転数で混合した。
〔比較例2〕
精製水の温度及び界面活性剤含有水溶液の温度をそれぞれ45℃に変更し、攪拌回転数を600rpmに変更した以外は比較例1と同様にした。
〔比較例3〜5〕
図1に示す調合槽に、実施例1と同じ濃度及び温度の界面活性剤含有水溶液100質量部を仕込み、600rpmの攪拌回転数で撹拌しながら、表3記載の量の水難溶性粉体を1〜10秒で添加して混合した。
図1に示す調合槽に、精製水17質量部を仕込み、水温を25℃に調整した。
そこへ、実施例1と同じ濃度及び温度の界面活性剤含有水溶液83質量部を投入し、150rpmの攪拌回転数で撹拌しながら、ピロクトンオラミン5質量部を10秒かけて添加し、同じ攪拌回転数で混合した。
〔比較例2〕
精製水の温度及び界面活性剤含有水溶液の温度をそれぞれ45℃に変更し、攪拌回転数を600rpmに変更した以外は比較例1と同様にした。
〔比較例3〜5〕
図1に示す調合槽に、実施例1と同じ濃度及び温度の界面活性剤含有水溶液100質量部を仕込み、600rpmの攪拌回転数で撹拌しながら、表3記載の量の水難溶性粉体を1〜10秒で添加して混合した。
〔実施例5〕
図1に示す調合槽に、精製水48.5質量部を仕込み、水温を40℃に調整した後、150rpmの攪拌回転数で撹拌しながら、メチルパラベンの濃度が3質量%となるように5秒間かけて添加した。その後同じ攪拌回転数で5分間攪拌し、メチルパラベンが均一に分散していることを目視で確認した。
次いで、25℃に調整したC14−α−オレフィンスルホン酸ナトリウム(ライオン(株)製)の37質量%水溶液をメチルパラベン水分散液と同量該分散液に添加し、150rpmの攪拌回転数で混合した。
〔比較例6〕
精製水の温度を45℃に変更した以外は実施例5と同様にしてメチルパラベンの水分散液を調製した。
次いで、攪拌回転数を600rpmに変更した以外は実施例5と同様にして、メチルパラベンの水分散液と界面活性剤含有水溶液とを混合した。
図1に示す調合槽に、精製水48.5質量部を仕込み、水温を40℃に調整した後、150rpmの攪拌回転数で撹拌しながら、メチルパラベンの濃度が3質量%となるように5秒間かけて添加した。その後同じ攪拌回転数で5分間攪拌し、メチルパラベンが均一に分散していることを目視で確認した。
次いで、25℃に調整したC14−α−オレフィンスルホン酸ナトリウム(ライオン(株)製)の37質量%水溶液をメチルパラベン水分散液と同量該分散液に添加し、150rpmの攪拌回転数で混合した。
〔比較例6〕
精製水の温度を45℃に変更した以外は実施例5と同様にしてメチルパラベンの水分散液を調製した。
次いで、攪拌回転数を600rpmに変更した以外は実施例5と同様にして、メチルパラベンの水分散液と界面活性剤含有水溶液とを混合した。
〔実施例6〕
精製水の仕込み量及び温度、水難溶性粉体の種類及び濃度を表4に記載したように変更した以外は実施例5と同様にしてピロクトンオラミンの水分散液を調製した。
次いで、界面活性剤含有水溶液の温度を40℃に変更した以外は実施例5と同様にして、ピロクトンオラミンの水分散液と界面活性剤含有水溶液とを混合した。
〔比較例7〕
精製水の仕込み量及び温度、水難溶性粉体の種類及び濃度を表4に記載したように変更した以外は実施例6と同様にしてピロクトンオラミンの水分散液を調製しようとしたが、水分散液が流動しなくなったので界面活性剤含有水溶液とは混合しなかった。
精製水の仕込み量及び温度、水難溶性粉体の種類及び濃度を表4に記載したように変更した以外は実施例5と同様にしてピロクトンオラミンの水分散液を調製した。
次いで、界面活性剤含有水溶液の温度を40℃に変更した以外は実施例5と同様にして、ピロクトンオラミンの水分散液と界面活性剤含有水溶液とを混合した。
〔比較例7〕
精製水の仕込み量及び温度、水難溶性粉体の種類及び濃度を表4に記載したように変更した以外は実施例6と同様にしてピロクトンオラミンの水分散液を調製しようとしたが、水分散液が流動しなくなったので界面活性剤含有水溶液とは混合しなかった。
〔実施例7〕
精製水の仕込み量及び温度、水難溶性粉体の種類及び濃度を表5に記載したように変更した以外は実施例5と同様にしてピロクトンオラミンの水分散液を調製した。
次いで、界面活性剤含有水溶液の温度を15℃に変更した以外は実施例5と同様にして、ピロクトンオラミンの水分散液と界面活性剤含有水溶液とを混合した。
〔比較例8〕
実施例7と同様にしてピロクトンオラミンの水分散液を調製した。
次いで、界面活性剤含有水溶液の温度を10℃に変更し、攪拌回転数を600rpmに変更した以外は実施例7と同様にして、ピロクトンオラミンの水分散液と界面活性剤含有水溶液とを混合した。
精製水の仕込み量及び温度、水難溶性粉体の種類及び濃度を表5に記載したように変更した以外は実施例5と同様にしてピロクトンオラミンの水分散液を調製した。
次いで、界面活性剤含有水溶液の温度を15℃に変更した以外は実施例5と同様にして、ピロクトンオラミンの水分散液と界面活性剤含有水溶液とを混合した。
〔比較例8〕
実施例7と同様にしてピロクトンオラミンの水分散液を調製した。
次いで、界面活性剤含有水溶液の温度を10℃に変更し、攪拌回転数を600rpmに変更した以外は実施例7と同様にして、ピロクトンオラミンの水分散液と界面活性剤含有水溶液とを混合した。
〔実施例8〕
精製水の仕込み量及び温度、水難溶性粉体の種類及び濃度を表5に記載したように変更した以外は実施例5と同様にしてピロクトンオラミンの水分散液を調製した。
次いで、水難溶性粉体の水分散液量に対する界面活性剤含有水溶液量を0.2に、界面活性剤含有水溶液の温度を15℃に変更した以外は実施例5と同様にして、ピロクトンオラミンの水分散液と界面活性剤含有水溶液とを混合した。
〔比較例9〕
実施例8と同様にしてピロクトンオラミンの水分散液を調製した。
次いで、水難溶性粉体の水分散液量に対する界面活性剤含有水溶液量を0.1に変更した以外は実施例8と同様にして、ピロクトンオラミンの水分散液と界面活性剤含有水溶液とを混合した。
精製水の仕込み量及び温度、水難溶性粉体の種類及び濃度を表5に記載したように変更した以外は実施例5と同様にしてピロクトンオラミンの水分散液を調製した。
次いで、水難溶性粉体の水分散液量に対する界面活性剤含有水溶液量を0.2に、界面活性剤含有水溶液の温度を15℃に変更した以外は実施例5と同様にして、ピロクトンオラミンの水分散液と界面活性剤含有水溶液とを混合した。
〔比較例9〕
実施例8と同様にしてピロクトンオラミンの水分散液を調製した。
次いで、水難溶性粉体の水分散液量に対する界面活性剤含有水溶液量を0.1に変更した以外は実施例8と同様にして、ピロクトンオラミンの水分散液と界面活性剤含有水溶液とを混合した。
〔実施例9〕
図1に示す攪拌翼を供えた容量1Lの調合槽に、精製水42.5質量部を仕込み、水温を25℃に調整した後、150rpmの攪拌回転数で撹拌しながら、安息香酸ナトリウムの濃度が5質量%となるように添加し、攪拌した。5分間攪拌後、安息香酸ナトリウムが溶解していることを目視で確認し、そこへピロクトンオラミンの濃度が10質量%となるように5秒間かけて添加した。その後同じ攪拌回転数で5分間攪拌し、ピロクトンオラミンが均一に分散していることを目視で確認した。
次いで、25℃に調整したラウリン酸アミドプロピルベタイン(ライオン(株)製)の30質量%水溶液をピロクトンオラミン水分散液と同量該分散液に添加し、150rpmの攪拌回転数で混合した。
〔比較例10〕
精製水の仕込み量を43.5に変更した以外は実施例9と同様にしてピロクトンオラミンの水分散液を調製した。
次いで、実施例9と同様にして、ピロクトンオラミンの水分散液と界面活性剤含有水溶液とを混合した。混合液はゲル化した。
図1に示す攪拌翼を供えた容量1Lの調合槽に、精製水42.5質量部を仕込み、水温を25℃に調整した後、150rpmの攪拌回転数で撹拌しながら、安息香酸ナトリウムの濃度が5質量%となるように添加し、攪拌した。5分間攪拌後、安息香酸ナトリウムが溶解していることを目視で確認し、そこへピロクトンオラミンの濃度が10質量%となるように5秒間かけて添加した。その後同じ攪拌回転数で5分間攪拌し、ピロクトンオラミンが均一に分散していることを目視で確認した。
次いで、25℃に調整したラウリン酸アミドプロピルベタイン(ライオン(株)製)の30質量%水溶液をピロクトンオラミン水分散液と同量該分散液に添加し、150rpmの攪拌回転数で混合した。
〔比較例10〕
精製水の仕込み量を43.5に変更した以外は実施例9と同様にしてピロクトンオラミンの水分散液を調製した。
次いで、実施例9と同様にして、ピロクトンオラミンの水分散液と界面活性剤含有水溶液とを混合した。混合液はゲル化した。
〔実施例10〕
精製水の仕込み量、安息香酸ナトリウムの濃度を表6に記載したように変更した以外は実施例9と同様にしてピロクトンオラミンの水分散液を調製した。
次いで、実施例9と同様にして、ピロクトンオラミンの水分散液と界面活性剤含有水溶液とを混合した。
〔比較例11〕
精製水の仕込み量、安息香酸ナトリウムの濃度を表6に記載したように変更した以外は実施例10と同様にしてピロクトンオラミンの水分散液を調製しようとしたが、水分散液が流動しなくなったので界面活性剤含有水溶液とは混合しなかった。
精製水の仕込み量、安息香酸ナトリウムの濃度を表6に記載したように変更した以外は実施例9と同様にしてピロクトンオラミンの水分散液を調製した。
次いで、実施例9と同様にして、ピロクトンオラミンの水分散液と界面活性剤含有水溶液とを混合した。
〔比較例11〕
精製水の仕込み量、安息香酸ナトリウムの濃度を表6に記載したように変更した以外は実施例10と同様にしてピロクトンオラミンの水分散液を調製しようとしたが、水分散液が流動しなくなったので界面活性剤含有水溶液とは混合しなかった。
[評価方法]
実施例及び比較例における水難溶性粉体の溶解時間と泡立ちを以下のようにして評価した。
<溶解時間>
水難溶性粉体の水分散液と界面活性剤含有水溶液とを一緒にしてから水難溶性粉体を目視で確認できなくなるまでの時間を測定した。尚、60分以上混合しても粉体粒子の減少傾向が認められなかった場合は「溶解せず」とした。
<泡立ち>
水難溶性粉体の水分散液と界面活性剤含有水溶液とを混合溶解した後、撹拌を停止し、泡を含めた液面から全容量を算出し(全容量V)、一方、その混合溶液を静置して完全脱泡した後の液面から基準容量を算出して(基準容量V0)、泡立ち[%]=(V−V0)/V0×100とした。
実施例及び比較例における水難溶性粉体の溶解時間と泡立ちを以下のようにして評価した。
<溶解時間>
水難溶性粉体の水分散液と界面活性剤含有水溶液とを一緒にしてから水難溶性粉体を目視で確認できなくなるまでの時間を測定した。尚、60分以上混合しても粉体粒子の減少傾向が認められなかった場合は「溶解せず」とした。
<泡立ち>
水難溶性粉体の水分散液と界面活性剤含有水溶液とを混合溶解した後、撹拌を停止し、泡を含めた液面から全容量を算出し(全容量V)、一方、その混合溶液を静置して完全脱泡した後の液面から基準容量を算出して(基準容量V0)、泡立ち[%]=(V−V0)/V0×100とした。
[水難溶性粉体配合組成物の調製]
〔実施例11〕
図2に示す攪拌翼を供えた容量12Lの調合槽に、精製水372.5質量部を仕込み、攪拌翼を100rpmで回転させながら、水温を40℃に調整し、次いで硫酸ナトリウム24質量部及び安息香酸ナトリウム4.5質量部を添加し、溶解させた。
そこへ、実施例1で調製した水難溶性粉体の水分散液と混合した界面活性剤含有水溶液100質量部を添加し、続けて下記成分を順次添加混合溶解して、シャンプーを調製した。
C14-α-オレフィンスルホン酸ナトリウム(37%水溶液) 228部
ポリオキシエチレン(P=3)ラウリルエーテル硫酸ナトリウム(27%水溶液)123部
C14-18アルカンスルホン酸ナトリウム(30%水溶液) 33部
ポリオキシエチレン(P=2)ラウリン酸モノエタノールアミド 50部
クエン酸 4部
カチオン化セルロース(3%水溶液) 57部
調合香料 4部
色素 微 量
調合したシャンプーは均一で澄明な液体であり、調合直後並びに室温及び−5℃で1ケ月保存後も沈降物は認められなかった。
図2に示す攪拌翼を供えた容量12Lの調合槽に、精製水372.5質量部を仕込み、攪拌翼を100rpmで回転させながら、水温を40℃に調整し、次いで硫酸ナトリウム24質量部及び安息香酸ナトリウム4.5質量部を添加し、溶解させた。
そこへ、実施例1で調製した水難溶性粉体の水分散液と混合した界面活性剤含有水溶液100質量部を添加し、続けて下記成分を順次添加混合溶解して、シャンプーを調製した。
C14-α-オレフィンスルホン酸ナトリウム(37%水溶液) 228部
ポリオキシエチレン(P=3)ラウリルエーテル硫酸ナトリウム(27%水溶液)123部
C14-18アルカンスルホン酸ナトリウム(30%水溶液) 33部
ポリオキシエチレン(P=2)ラウリン酸モノエタノールアミド 50部
クエン酸 4部
カチオン化セルロース(3%水溶液) 57部
調合香料 4部
色素 微 量
調合したシャンプーは均一で澄明な液体であり、調合直後並びに室温及び−5℃で1ケ月保存後も沈降物は認められなかった。
イ 調合槽
ロ モーター
ハ 攪拌翼(パドル)
D 調合槽の内径mm
d 撹拌翼の直径mm
b 撹拌翼の幅mm
ロ モーター
ハ 攪拌翼(パドル)
D 調合槽の内径mm
d 撹拌翼の直径mm
b 撹拌翼の幅mm
Claims (10)
- 界面活性剤水溶液に可溶化する水難溶性粉体を、15〜40℃の水に、濃度が3〜33質量%となるように分散させて水難溶性粉体の水分散液を調製し、
前記水分散液と、前記水分散液の0.2〜5質量倍の15〜40℃、20〜40質量%アニオン界面活性剤含有水溶液とを混合することを特徴とする、
水難溶性粉体含有組成物の製造方法。 - 前記アニオン界面活性剤が、炭素数10〜20のアルキル基及び/又はアルケニル基を有するα−オレフィンスルホン酸塩である請求項1記載の製造方法。
- 界面活性剤水溶液に可溶化する水難溶性粉体と、有機酸塩又は無機酸塩と、15〜40℃の水とを混合して、水難溶性粉体の濃度が3〜33質量%、有機酸塩又は無機酸塩の濃度が5〜20質量%となるように、水難溶性粉体の水分散液を調製し、
前記水分散液と、前記水分散液の0.2〜5質量倍の15〜40℃、20〜40質量%の両性界面活性剤含有水溶液を混合することを特徴とする、
水難溶性粉体含有組成物の製造方法。 - 前記両性界面活性剤が、炭素数10〜20のアルキル基を有するアルキルアミドプロピルベタインである請求項3記載の製造方法。
- 前記有機酸塩が、安息香酸塩、クエン酸塩、酒石酸塩又は酢酸塩である請求項3又は4記載の製造方法。
- 前記無機酸塩が、硫酸塩、硝酸塩又は塩酸塩である請求項3又は4記載の製造方法。
- 前記水難溶性粉体が、メチルパラベン、ピロクトンオラミン、トリクロサン及びβ−グリチルレチン酸からなる群から選ばれる請求項1〜6のいずれか1項記載の製造方法。
- 前記水難溶性粉体の水分散液と前記界面活性剤含有水溶液とを混合した後に、界面活性剤、水、界面活性剤以外の柔軟付与剤、pH調整剤、界面活性剤以外の粘度調整剤、賦香剤、着色剤、UV吸収剤、キレート剤、防腐剤及び薬用成分からなる群から選ばれる少なくとも一種を添加し、混合することを含む請求項1〜7のいずれか1項記載の製造方法。
- 界面活性剤水溶液に可溶化する水難溶性粉体を、15〜40℃の水に、濃度が3〜33質量%となるように分散させて水難溶性粉体の水分散液を調製し、
前記水分散液と、前記水分散液の0.2〜5質量倍の15〜40℃、20〜40質量%アニオン界面活性含有水溶液とを混合することを特徴とする、
水難溶性粉体の界面活性剤含有水溶液への溶解促進方法。 - 界面活性剤水溶液に可溶化する水難溶性粉体と、有機酸塩又は無機酸塩と、15〜40℃の水とを混合して、水難溶性粉体の濃度が3〜33質量%、有機酸塩又は無機酸塩の濃度が5〜20質量%となるように、水難溶性粉体の水分散液を調製し、
前記水分散液と、前記水分散液の0.2〜5質量倍の15〜40℃、20〜40質量%両性界面活性剤含有水溶液とを混合することを特徴とする、
水難溶性粉体の界面活性剤含有水溶液への溶解促進方法。
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