JP2009234033A - 管材料 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】管材料は、ポリオレフィン系樹脂を主成分として含む樹脂からなる層(A層)、および、外層として、熱可塑性樹脂および酸化チタンを主成分として含む組成物からなる層(B層)を有し、外層における熱可塑性樹脂と酸化チタンとの混合物中に占める酸化チタンの配合量が1質量%以上、40質量%以下であり、かつ、外層の少なくとも一部が剥離可能である。
【選択図】なし
Description
本発明に用いられるポリオレフィン系樹脂としては、特に限定されないが、例えば、ポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂、ポリブテン系樹脂、エチレン−オクテン共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体等が挙げられ、さらには、これらの混合物を用いることもできる。
本発明に用いられる熱可塑性樹脂としては、一般的に入手可能な熱可塑性樹脂を適宜選択することが可能であるが、この中でも特に、廃棄後生分解可能である生分解性樹脂、あるいは、酸素バリア性に優れ、管材料の長期保管が可能になるエチレン−ビニルアルコール共重合体を用いることが好ましい。
本発明に用いられるエチレン−ビニルアルコール共重合体は、エチレン−ビニルアルコール共重合体またはエチレン−ビニルアルコール共重合体を主成分とした混合物である。このエチレン−ビニルアルコール共重合体としては、エチレン含有量が35〜70モル%で、ケン化度が95モル%以上のものを使用することができる。エチレン含有量が35モル%未満では成形性に問題が発生することがあり、70モル%を超えると、成形性は向上するがバリア性が低下して本発明のポリオレフィン系樹脂からなる管材料の劣化を十分抑制することができない場合がある。また、ケン化度が95モル%未満ではバリア性が低下することがあるため好ましくない。商業的に入手可能なエチレン−ビニルアルコール共重合体としては、日本合成化学(株)製の「ソアノール」シリーズ、クラレ(株)製の「エバール」シリーズ等が挙げられる。
B層に用いられるポリプロピレン系樹脂は、ポリプロピレンまたはポリプロピレンを主成分とする混合物であり、ポリプロピレンはホモポリマーでも共重合体であってもよい。B層に用いられるポリプロピレン系樹脂としては、例えば、A層の形成に使用されるポリプロピレン系樹脂と同様のものが挙げられる。
本発明に用いる酸化チタンとしては、例えば、アナタース型酸化チタン及びルチル型酸化チタンのような結晶形の酸化チタンが挙げられる。外層を構成するベース樹脂との屈折率差を大きくするという観点からは、屈折率が2.7以上の酸化チタンであることが好ましく、例えば、ルチル型酸化チタンを用いることが好ましい。屈折率差が大きいほど、ベース樹脂と酸化チタンとの境界面で光の屈折散乱作用が大きくなり、外層に光反射性を容易に付与することができる。
また、本発明によれば、外層は黒色等の強い色調を有していないので、任意の色にすることができ、法規制等に容易に適合させることができる。
管材料を120℃、0.2MPaの圧力下でプレスして平板状にし、剥離強度評価用サンプルを作製した。この剥離強度評価用サンプルについて、日本工業規格JIS K6854に基づいて、インテスコ社製のIM−20STを用い、雰囲気温度25℃、引張速度20mm/分にて剥離強度の測定を行った。ただし、剥離強度の評価はJIS K6854の計算方法に準拠して行い、単位はg/10mmで表した。
耐候性の評価として管材料の融着強度の評価を行った。管材料を、所定時間(約17,000時間)、外層面が太陽光に曝されるように屋外暴露するか、または促進暴露試験機を用いて約3,600時間、促進暴露した。いずれかの暴露作業を行った後、外層を剥離して管本体(B層)の表面を、スクレープ作業を行なうことなく、電気融着継手に挿入し、通電して電気融着を行った。十分な融着が行えたものを記号「○」、融着していなかったもの、あるいは、融着後に剥離が生じたものを記号「×」で示した。
A層形成用の樹脂として、中密度ポリエチレン(日本ポリエチレン(株)製のノバテックHD HE121)を用いた。この中密度ポリエチレンを第1押出機に投入し、第1口金により賦形し、樹脂温度200℃にて押出成形して、厚み2mm、外径160mmの管状のA層を形成した。次いで、熱可塑性樹脂としてポリ乳酸(Nature Works社製のNW4032D)を使用し、酸化チタンとしてアナタース型酸化チタンを使用してB層形成用の樹脂とした。ポリ乳酸と酸化チタンとを質量比が80:20となるようにドライブレンドした後、第2押出機に投入し、樹脂温度200℃にてクロスヘッドダイより押し出し、既に形成されているA層の外側を0.2mmの厚みで被覆した。得られた管材料について剥離強度、及び、耐候性の評価を行った。その結果を表1に示す。
B層を形成する熱可塑性樹脂として、ポリ乳酸の替わりにポリブチレンサクシネート(昭和高分子(株)製のビオノーレ1030)を使用した以外は実施例1と同様の方法で、管材料を作製した。得られた管材料について、実施例1と同様の評価を行った。その結果を表1に示す。
B層を形成する熱可塑性樹脂として、ポリ乳酸の替わりにポリブチレンアジペート−テレフタレート共重合体(BASFジャパン社製のエコフレックスF)を使用した以外は実施例1と同様の方法で、管材料を作製した。得られた管材料について、実施例1と同様の評価を行った。その結果を表1に示す。
B層を形成する熱可塑性樹脂として、ポリ乳酸の替わりにエチレン−ビニルアルコール共重合体(エチレン共重合比率44モル%)(クラレ(株)製のエバールE105)を使用した以外は実施例1と同様の方法で、管材料を作製した。得られた管材料について、実施例1と同様の評価を行った。その結果を表1に示す。
B層を形成する熱可塑性樹脂としてエチレン−ビニルアルコール共重合体(エチレン共重合比率44モル%)(クラレ(株)製のエバールE105)を使用し、熱可塑性樹脂および酸化チタンの配合量が質量比で90:10となるように変更した以外は実施例1と同様の方法で、管材料を作製した。得られた管材料について、実施例1と同様の評価を行った。その結果を表1に示す。
B層を形成する熱可塑性樹脂としてエチレン−ビニルアルコール共重合体(エチレン共重合比率44モル%)(クラレ(株)製のエバールE105)を使用し、熱可塑性樹脂および酸化チタンの配合量が質量比で70:30となるように変更した以外は実施例1と同様の方法で、管材料を作製した。得られた管材料について、実施例1と同様の評価を行った。その結果を表1に示す。
B層を形成する熱可塑性樹脂として、ポリ乳酸(Nature Works社製のNW4032D)およびポリブチレンサクシネート(昭和高分子(株)製のビオノーレ1030)を質量比で30:50となるように配合した樹脂を使用した以外は実施例1と同様の方法で、管材料を作製した。得られた管材料について、実施例1と同様の評価を行った。その結果を表1に示す。
実施例2において、B層の厚みが0.6mmとなるように変更した以外は実施例1と同様の方法で、管材料を作製した。得られた管材料について、実施例1と同様の評価を行った。その結果を表1に示す。
B層を形成する熱可塑性樹脂として、ポリ乳酸の替わりにランダムポリプロピレン(MFR=6.5)(日本ポリプロ(株)製のノバテックPP FW4BT)を使用した以外は実施例1と同様の方法で、管材料を作製した。得られた管材料について、実施例1と同様の評価を行った。その結果を表1に示す。
A層を形成する樹脂において、熱可塑性樹脂と酸化チタンとの配合量を質量比で95:5に変更した以外は実施例1と同様の方法で、管材料を作製した。得られた管材料について、実施例1と同様の評価を行った。その結果を表1に示す。
B層を設けなかった以外は実施例1と同様の方法で、単層構成の管材料を作製した。得られた管材料について、実施例1と同様の評価を行った。その結果を表1に示す。
B層を形成する樹脂において、酸化チタンを配合せずに、ポリ乳酸(Nature Works社製のNW4032D)のみを使用した以外は、実施例1と同様の方法で管材料を作製した。得られた管材料について、実施例1と同様の評価を行った。その結果を表1に示す。
Claims (4)
- ポリオレフィン系樹脂を主成分として含む樹脂からなる層(A層)、および、外層として、熱可塑性樹脂および酸化チタンを主成分として含む組成物からなる層(B層)を有し、前記外層における熱可塑性樹脂と酸化チタンとの混合物中に占める酸化チタンの配合量が1質量%以上、40質量%以下であり、かつ、外層の少なくとも一部が剥離可能であることを特徴とする管材料。
- 前記ポリオレフィン系樹脂を主成分として含む樹脂からなる層(A層)と、熱可塑性樹脂および酸化チタンを主成分として含む組成物からなる層(B層)との間の剥離強度が10g/10mm以上、2,000g/10mm以下であることを特徴とする請求項1に記載の樹脂組成物。
- 前記熱可塑性樹脂が、ポリ乳酸系樹脂、ポリ乳酸系樹脂以外の脂肪族ポリエステル、芳香族脂肪族ポリエステル、エチレン−ビニルアルコール共重合体およびポリプロピレン系樹脂からなる群から選ばれる少なくとも1種類であることを特徴とする請求項1または2に記載の管材料。
- ポリオレフィン系樹脂を主成分として含む樹脂からなる層(A層)、および、外層として熱可塑性樹脂および酸化チタンを主成分として含む組成物からなる層(B層)を有し、前記外層における熱可塑性樹脂と酸化チタンとの混合物中に占める酸化チタンの配合量が1質量%以上、40質量%以下であり、かつ、外層の少なくとも一部が剥離可能である管材料において、該B層の少なくとも一部を剥離して使用することを特徴とする管材料の使用方法。
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Citations (5)
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