JP2009231638A - 熱電材料及びその製造方法 - Google Patents

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【課題】MnSix相を主相とし、かつ、熱電特性と耐熱衝撃性に優れた熱電材料、及び、その製造方法を提供すること。
【解決手段】一般式:(Mn1-y[M1]y)(Si1-z[M2]z)xで表される組成を有するMnSix相を主相とする熱電材料及びその製造方法。但し、1.7≦x≦1.85、0.001≦y≦0.020、0.001≦z≦0.020。M1は、Va族元素、VIa族元素、VIIa族元素、VIIIa族元素、及び、ランタノイド元素から選ばれるいずれか1以上の元素。M2は、IIIb族元素、IVb族元素、及び、ランタノイド元素から選ばれるいずれか1以上の元素。M1はCrが好ましく、M2はGeが好ましい。
【選択図】図6

Description

本発明は、熱電材料及びその製造方法に関し、さらに詳しくは、MnSix相を主成分とする熱電材料及びその製造方法に関する。
熱電変換とは、ゼーベック効果やペルチェ効果を利用して、電気エネルギーを冷却や加熱のための熱エネルギーに、また逆に熱エネルギーを電気エネルギーに直接変換することをいう。熱電変換は、
(1)エネルギー変換の際に余分な老廃物を排出しない、
(2)排熱の有効利用が可能である、
(3)材料が劣化するまで継続的に発電を行うことができる、
(4)モータやタービンのような可動装置が不要であり、メンテナンスの必要がない、
等の特徴を有していることから、エネルギーの高効率利用技術として注目されている。
熱エネルギと電気エネルギとを相互に変換できる材料、すなわち、熱電材料の特性を評価する指標としては、一般に、性能指数Z(=S2σ/κ、但し、S:ゼーベック係数、σ:電気伝導度、κ:熱伝導度)、又は、性能指数Zと、その値を示す絶対温度Tの積として表される無次元性能指数ZTが用いられる。ゼーベック係数は、1Kの温度差によって生じる起電力の大きさを表す。熱電材料は、それぞれ固有のゼーベック係数を持っており、ゼーベック係数が正であるもの(p型)と、負であるもの(n型)に大別される。
また、熱電材料は、通常、p型の熱電材料とn型の熱電材料とを接合した状態で使用される。このような接合対は、一般に、「熱電素子」と呼ばれている。熱電素子の性能指数は、p型熱電材料の性能指数Z、n型熱電材料の性能指数Z、並びに、p型及びn型熱電材料の形状に依存し、また、形状が最適化されている場合には、Z及び/又はZが大きくなるほど、熱電素子の性能指数が大きくなることが知られている。従って、性能指数の高い熱電素子を得るためには、性能指数Z、Zの高い熱電材料を用いることが重要である。
このような熱電材料としては、
(1)Bi−Te系、Pb−Te系、Si−Ge系等の化合物半導体、
(2)NaxCoO2(0.3≦x≦0.8)、(ZnO)mIn23(1≦m≦19)、Ca3Co49等のCo系酸化物セラミックス、
(3)Zn−Sb系、Co−Sb系、Fe−Sb系等のスクッテルダイト化合物、
(4)ZrNiSn等のハーフホイスラー化合物、
(5)FeSi2、MnSixなどのケイ化物
などが知られている。
これらの中でもケイ化物は、原料が安価であり、環境負荷の大きい元素を含まず、中温度域(300〜600℃)において高い熱電特性を示す。そのため、各種ケイ化物からなる熱電材料の組成及び製造方法に関し、従来から種々の提案がなされている。
例えば、非特許文献1には、0.1〜0.7wt%のGeをドープしたMnSi1.72単結晶、及び、2〜4wt%のCrをドープしたMnSi1.72単結晶が開示されている。
同文献には、マンガンシリサイドの熱電特性の異方性は、ドーパントの濃度が高くなるほど、減少する点が記載されている。
また、非特許文献2には、Fe1-xxSi2(0≦x≦0.020)組成となるように配合した原料をアーク溶解し、得られたインゴットを粉砕して粉末とし、粉末を加圧焼結させ、さらに焼結体を熱処理することにより得られる熱電材料が開示されている。
同文献には、FeSi2にBを添加すると、熱衝撃性が著しく改善される点が記載されている。
さらに、特許文献1には、Mn(Si1-xGex)y(0.003≦x≦0.01、1.7≦y≦1.8)となるように配合された原料を溶融させ、1.5℃/分以下の冷却速度で冷却しながら結晶成長させることにより得られるマンガンシリサイド単結晶が開示されている。
同文献には、このような方法により、p型良導体であるマンガンモノシリサイドMnSiをほとんど含有しない単結晶が得られる点が記載されている。
N.KH.Abrikosov, et al., "Preparation and Investigation of Single Crystals of Solid Solution of Mnganic Silicide with Ge and CrSi2", Neorganichskie Materialy, vol.8, No.7, (1972)1194 磯田 幸宏 他、"ホウ素添加鉄けい化物の熱衝撃性と熱電特性"、日本金属学会誌 第63巻 第3号(1999)391 特開2007−235083号公報
MnSix相(1.7≦x≦1.85)は、本質的には高い熱電特性を有しているが、その熱電特性は、結晶方位に応じた異方性がある。そのため、MnSix相を主相とするインゴットを粉砕し、粉末を焼結させることにより得られる多結晶体は、熱電特性の高いab面が配向していないために、実用レベルの性能指数は得られない。
また、MnSix相を凝固法により作製した場合、溶湯からMnSix相が生成する際の反応は包晶反応であるため、材料中には不可避的にMnSi(マンガンモノシリサイド)相が生成する場合が多い。MnSi相は、金属に近いp型半導体相であり、電気伝導度σは高いが、ゼーベック係数Sは低いという特徴がある。そのため、その含有量や形態によっては、材料全体の熱電特性や耐熱衝撃性を低下させる原因となる。
さらに、MnSix相は、線膨張係数が大きいだけでなく、室温から600℃の使用温度域(室温から約600℃)で線膨張係数が約2倍(9×10-6-1→18×10-6-1)に変化する。しかも、MnSix相は、機械的にも脆弱である。そのため、通常の溶解・鋳造法でMnSix相からなるインゴットを製造すると、凝固中にインゴットが割れ、健全な試料が得られない場合がある。また、実用面では、室温と使用温度間での熱サイクルが繰り返されるため、使用中に素子が割れるという問題がある。
この問題を解決するために、特許文献1に開示されているように、MnSix相を単結晶化することも考えられる。しかしながら、実質的にMnSi相を含まない単結晶を得るためには、冷却速度を1.5℃/min以下とする必要があり、製造効率が低いという問題がある。
本発明が解決しようとする課題は、MnSix相を主相とし、かつ、熱電特性と耐熱衝撃性に優れた熱電材料、及び、その製造方法を提供することにある。
また、本発明が解決しようとする他の課題は、このような熱電材料を低コストで製造することが可能な熱電材料の製造方法を提供することにある。
上記課題を解決するために本発明に係る熱電材料は、(1)式で表される組成を有するMnSix相を主相とする。
(Mn1-y[M1]y)(Si1-z[M2]z)x ・・・(1)
但し、1.7≦x≦1.85
0.001≦y≦0.020
0.001≦z≦0.020
1は、Va族元素、VIa族元素、VIIa族元素、VIIIa族元素、及び、ランタノイド元素から選ばれるいずれか1以上の元素。
2は、IIIb族元素、IVb族元素、及び、ランタノイド元素から選ばれるいずれか1以上の元素。
本発明に係る熱電材料は、次の(2)式で表される組成を有するMnSix相を主相とするものが好ましい。
(Mn1-yCry)(Si1-zGez)x ・・・(2)
1.7≦x≦1.85
0.001≦y≦0.020
0.001≦z≦0.020
さらに、本発明に係る熱電材料は、前記MnSix相のab面が一方向に配向した多結晶体、又は、単結晶が好ましい。
本発明に係る熱電材料の製造方法は、
本発明に係る熱電材料が得られるように原料を配合する配合工程と、
前記原料を溶解させて溶湯とし、前記MnSix相のab面が一方向に配向するように、前記溶湯を凝固させる凝固工程と
を備えている。
前記凝固工程は、固液界面近傍部に40℃/mm以下の温度勾配を設け、15℃/min以下の冷却速度で一方向凝固させるものが好ましい。
MnSix相のMnサイトの一部を特定の元素M1(特に、Cr)で置換すると、耐熱衝撃性が改善される。これは、板状に成長しやすいMnSi相が、M1元素の添加によって細かく分断されるためと考えられる。これに加えて、MnSix相のSiサイトの一部を特定の元素M2(特に、Ge)で置換すると、出力因子が向上する。これは、ゼーベック係数Sを低下させることなく、電気伝導度σが増大するためである。
さらに、このような組成を有する材料を製造する場合において、MnSix相のab面が配向するように凝固させると、配向方向の熱電特性を向上させることができる。しかも、M1元素置換により耐熱衝撃性が改善されているので、相対的に大きな冷却速度で冷却しても試料に割れが発生することもない。
以下に本発明の一実施の形態につて詳細に説明する。
[1. 熱電材料]
本発明に係る熱電材料は、(1)式で表される組成を有するMnSix相を主相とする。
(Mn1-y[M1]y)(Si1-z[M2]z)x ・・・(1)
但し、1.7≦x≦1.85
0.001≦y≦0.020
0.001≦z≦0.020
1は、Va族元素、VIa族元素、VIIa族元素、VIIIa族元素、及び、ランタノイド元素から選ばれるいずれか1以上の元素。
2は、IIIb族元素、IVb族元素、及び、ランタノイド元素から選ばれるいずれか1以上の元素。
xは、MnSix相のMnサイトを占める元素の数に対するSiサイトを占める元素の数の比を表す。MnSix相の化学量論組成は、x=1.73であるが、製造条件やドーパントの種類などによっては、各サイトに欠損が生じる場合がある。従って、xは、必ずしも1.73である必要はなく、多少ずれていても良い。しかしながら、化学量論組成からのずれが大きくなりすぎると、Siの析出が多くなり、熱電特性が低下する。従って、xは、1.7以上1.85以下が好ましい。
1は、Mnサイトを置換する元素を表す。M1は、Va族元素(23V、41Nb、73Ta)、VIa族元素(24Cr、42Mo、74Ta)、Mnを除くVIIa族元素(43Tc、75Re)、VIIIa族元素(26Fe、27Co、28Ni、44Ru、45Rh、46Pd、76Os、77Ir、78Pt)、又は、ランタノイド元素(57La〜71Lu)からなる。M1は、これらのいずれか1種の元素であっても良く、あるいは、2種以上であっても良い。
yは、MnSix相のMnサイトを置換するM1量を表す。Mnサイトの一部をM1で置換すると、熱電材料の耐熱衝撃性を向上させることができる。また、M1置換は、ゼーベック係数Sを下げることなく電気伝導度σを増大させる効果もある。このような効果を得るためには、M1置換量は、0.001(0.1at%)以上が好ましい。
一方、M1置換量が過剰になると、逆に電気伝導度σが低下する。従って、M1置換量は、0.020(2.0at%)以下が好ましい。M1置換量は、さらに好ましくは、0.010(1.0at%)以下、さらに好ましくは、0.007(0.7at%)以下である。
2は、Siサイトを置換する元素を表す。M2は、IIIb族元素(5B、13Al、31Ga、49In、81Tl)、Siを除くIVb族元素(6C、32Ge、50Sn、82Pb)、又は、ランタノイド元素(57La〜71Lu)からなる。Mは、これらのいずれか1種の元素であっても良く、あるいは、2種以上であっても良い。
zは、MnSix相のSiサイトを置換するM2量を表す。Siサイトの一部をM2で置換すると、ゼーベック係数Sを下げることなく電気伝導度σを大きく増大させることができる。このような効果を得るためには、M2置換量は、0.001(0.1at%)以上が好ましい。
一方、M2置換量が過剰になると、逆に電気伝導度σが低下する。従って、M2置換量は、0.020(2.0at%)以下が好ましい。M2置換量は、さらに好ましくは、0.010(1.0at%)以下、さらに好ましくは、0.007(0.7at%)以下である。
本発明に係る熱電材料は、特に、(2)式で表されるMnSix相を主相とするものが好ましい。
(Mn1-yCry)(Si1-zGez)x ・・・(2)
1.7≦x≦1.85
0.001≦y≦0.020
0.001≦z≦0.020
本発明に係る熱電材料は、MnSix相のみからなるものが好ましいが、不可避的な不純物が含まれていても良い。不可避的不純物としては、MnSi(マンガンモノシリサイド)相、未溶解原料、介在物などがある。熱電特性に悪影響を与える不純物相は、少ないほど良い。
高い熱電特性を得るためには、MnSix相の含有量は、95wt%以上が好ましく、さらに好ましくは、98wt%以上である。
MnSix相の熱電特性は、結晶方位に応じた異方性があり、ab面は他の面に比べて熱電特性が高い。従って、MnSix相を主相とする熱電材料は、多結晶よりも単結晶の方が高い熱電特性を示す。
一方、熱電材料がMnSix相の多結晶体からなる場合であっても、MnSix相のab面を一方向に配向させることにより、熱電特性を単結晶に近づけることができる。
高い熱電特性を得るためには、ab面の配向度fは、f>0.5が好ましい。ab面の配向度fは、さらに好ましくは、f>0.7、さらに好ましくは、f>0.8である。
なお、「配向度f」とは、MnSix相のすべての回折ピークの積分強度の総和(ΣI)に対するab面の回折ピークの積分強度(Iab)の比(Iab/ΣI)をいう。
[2. 熱電材料の製造方法]
本発明に係る熱電材料の製造方法は、配合工程と、凝固工程と、熱処理工程とを備えている。
[2.1 配合工程]
配合工程は、本発明に係る熱電材料が得られるように原料を配合する工程である。
出発原料の種類は、特に限定されるものではなく、目的の組成が得られる限りにおいて、純金属、合金などを用いることができる。
[2.2 凝固工程]
凝固工程は、所定の比率で配合された原料を溶解させて溶湯とし、MnSix相のab面が一方向に配向するように、溶湯を凝固させる工程である。
高い熱電特性を有する鋳塊を得るためには、鋳塊全体に渡ってab面が配向しているのが好ましい。しかしながら、熱電素子は、一般に素子寸法が小さいので、少なくとも素子を切り出す領域においてab面が配向していれば良い。
ab面が部分的又は全体に渡って配向している鋳塊を得る方法としては、
(1) 所定の冷却能を持つ鋳型(例えば、水冷銅鋳型など)に溶湯を鋳込み、鋳型壁面から内部に向かって一方向に凝固させる方法(広義の一方向凝固法)、
(2) 浮融帯溶融(FZ)法、ゾーンメルティング法などを用いて、鋳塊全体を一方向凝固させる方法(狭義の一方向凝固法)、
(3) チョクラルスキー法などの公知の方法を用いて、種結晶から単結晶を成長させる方法、
などがある。本発明においては、いずれの方法を用いても良い。
いずれの方法を用いる場合においても、固液界面の温度勾配と冷却速度は、熱電材料の特性や生産性に影響を与える。例えば、一方向凝固法を用いて鋳塊を製造する場合、以下のような条件下で鋳塊を製造するのが好ましい。
すなわち、一方向凝固法において、一般に、固液界面の温度勾配が大きくなりすぎると、MnSix相を一方向に凝固させるのが困難となる。また、凝固時の熱収縮によって、鋳塊に亀裂が生じやすくなる。従って、固液界面の温度勾配は、40℃/min以下が好ましい。
同様に、冷却速度が大きくなりすぎると、MnSix相を一方向に凝固させるのが困難となる。また、凝固時の熱収縮によって、鋳塊に亀裂が生じやすくなる。従って、冷却速度は、15℃/min以下が好ましい。なお、冷却速度が遅くなるほど、ab面が配向している健全な鋳塊を得るのが容易化するが、冷却速度が遅くなりすぎると、生産性が低下する。本発明においては、Mnサイトの一部をCrで置換しているので、従来の材料に比べて耐熱衝撃性が高い。そのため、従来よりも大きな冷却速度であっても、健全な鋳塊が得られる。具体的には、冷却速度が1.5℃/min超、2.0℃/min以上、3.0℃/min以上、あるいは、4℃/min以上であっても、健全で、熱電特性の高い鋳塊が得られる。
[2.3 熱処理工程]
熱処理工程は、凝固工程で得られた鋳塊を、非酸化性雰囲気又は真空雰囲気中において、600℃以上1155℃以下の温度で20分以上170時間以下の熱処理を行う工程である。熱処理工程は、必ずしも必要ではないが、鋳塊に対して熱処理を行うと、熱電特性が向上する。これは、
(1) 鋳造後の熱処理によって、成分の不均一が解消されるため、あるいは、
(2) MnSix相と不純物相(例えば、MnSi相)との間の熱膨張係数差に起因する内部応力やミクロクラックが熱処理によって消滅するため、
と考えられる。
熱処理は、MnSix相の酸化を防ぐために、非酸化性雰囲気(例えば、Ar雰囲気)又は真空雰囲気中において行うのが好ましい。
熱処理温度が低すぎると、十分な効果が得られない。従って、熱処理温度は、600℃以上が好ましい。
一方、熱処理温度が高すぎると、材料が溶融する。従って、熱処理温度は、1155℃以下が好ましい。
熱処理時間は、熱処理温度に応じて、最適な時間を選択する。一般に、熱処理時間が短すぎると、十分な効果が得られない。従って、熱処理時間は、20分以上が好ましい。
一方、必要以上の熱処理は、実益がない。従って、熱処理時間は、170時間以下が好ましい。
[3. 熱電材料及びその製造方法の作用]
MnSix相が得られるように配合された原料を溶解・鋳造すると、通常、MnSix相のab面に対して平行に板状のMnSi相が析出する。MnSi相は、金属的性質を持つp型半導体であるため、MnSi相の含有量や形態によっては、材料全体の熱電特性を低下させる場合がある。
また、MnSix相は、熱膨張係数が大きいために、冷却中に大きな内部応力が発生しやすい。しかも、板状に析出したMnSi相は、内部欠陥となりやすい。そのため、溶解・鋳造法で得られる多結晶体は、冷却中に割れてしまい、健全な試料が得られない。
さらに、MnSix相は、熱電特性に異方性があるので、ab面がランダムな方向を向いた多結晶体では、実用レベルの性能指数は、得られない。
これに対し、MnSix相のMnサイトの一部を特定のM1元素(特に、Cr)で置換すると、耐熱衝撃性が改善される。これは、板状に成長しやすいMnSi相が、M1元素添加によって細かく分断されるためと考えられる。
また、MnサイトをM1元素で置換することに加えて、Siサイトの一部を特定のM2元素(特に、Ge)で置換すると、出力因子が向上する。これは、SiサイトをM2元素で置換することによって、ゼーベック係数Sを低下させることなく、電気伝導度σが増大するためである。
さらに、このような組成を有する材料を製造する場合において、MnSix相のab面が配向するように凝固させると、配向方向の熱電特性を向上させることができる。しかも、M1元素(特に、Cr)置換により耐熱衝撃性が改善されているので、相対的に大きな冷却速度で冷却しても試料に割れが発生することもない。
(実施例1〜8、比較例1〜11)
[1. 試料の作製]
[1.1 ボタン試料(試料I)の作製]
組成が(Mn1-y[M1]y)(Si1-z[M2]z)x(x=1.73、1.80)となり、総重量が10gとなるように、塊状Mn、Si、及び、置換元素を秤量し、これをArガスプラズマボタン溶解した。溶解は、以下の手順により行った。すなわち、底部が平面で水冷された銅製ルツボ上に原料を置き、チャンバー内を真空引きして、Arガス置換した。その後、Arガスプラズマを発生させて原料を溶解し、半球状のボタン試料(試料I)(直径20mm、高さ7〜8mm)を得た。原料の溶け残りを無くし、均質化するために、ボタン試料の上下を反転させて再溶解する操作を4回行った。ボタン試料は、各組成ごとにそれぞれ3〜4個作製した。
[1.2 一方向凝固試料(試料II)の作製]
赤外線加熱単結晶製造装置を使用した浮融帯溶融(FZ)法により、所定の組成を有するボタン試料を再溶解させながら一方向凝固させ、結晶成長方向に組織配向させた一方向凝固試料(試料II)を作製した。溶解は、Arガスフロー(2L/min)雰囲気中で、赤外線加熱の出力を調整しながら行った。固液界面の温度勾配は、33℃/minと推定される。結晶成長速度は、主に10mm/hとし、成長速度の影響を検討する場合には、5mm/h又は20mm/hとした。得られた試料は、直径6〜7mm、長さ30〜40mmの棒状であった。
[1.3 金型鋳造試料(試料III)の作製]
MnSi1.73となるように塊状Mn及びSiを秤量した。これを溶解し、鏡面に仕上げた金型(RZ>6.3)に溶湯を鋳込んで凝固させた(比較例8)。
[1.4 熱処理]
試料IIを石英管に真空封入し、1000℃で5時間の熱処理を施した。
[2. 試験方法]
[2.1 耐熱衝撃性]
耐熱衝撃性は、プラズマボタン溶解を4回繰り返した試料Iを用いて、下記の(1)又は(2)の方法により評価した。
(1) 溶融した状態で試料の形状を半球のボタン状に整えた後、Arガスプラズマの照射を停止させ、水冷銅製ルツボ上で試料を冷却した。試料が凝固する過程で試料に割れが生じるか否かを評価した。
(2) 凝固した試料IにArガスプラズマを照射した。その時の急激な熱応力の発生によって、割れが生じるか否かを評価した。
[2.2 熱電特性]
試料II又は試料IIIの縦断面を研磨して組織観察を行い、板状MnSi相の析出方向を調べた。その方向に平行となるように、試料IIから2×2×10mmの直方体試料を切り出した。この直方体試料を用いて、電気伝導度σ及びゼーベック係数Sを測定し、出力因子PF(=σS2)を算出した。熱電特性の測定温度は、500℃とした。
[2.3 光顕組織観察及びEBSD観察]
試料II又は試料IIIから切り出した直方体試料の長手方向の面を研磨した(研磨紙研磨#600→アルミナ研磨:6μm→0.3μm→0.005μm)。研磨面の光顕組織観察及びEBSD観察を行った。
[3. 結果]
表1に、試験結果を示す。
Figure 2009231638
[3.1 一方向凝固と金型鋳造(比較例1、8)]
図1(a)及び図1(b)に、それぞれ、一方向凝固MnSi1.73(比較例1)の光顕組織写真及びEBSD観察結果を示す。
一方向凝固(比較例1)の場合、板状のMnSi相は、層状となって、マトリックスのMnSix相のab面とほぼ平行に析出していることがわかった(図1(a))。また、EBDS観察結果より、観察面においてMnSi1.73(マトリックス)相の配色が(001)面のそれと同色であることから、マトリックスのMnSi1.73結晶面は、ほぼ(001)面となっており、結晶成長方向(凝固方向)に配向していることが確認された(図1(b))。
また、図1(c)及び図1(d)に、金型鋳造MnSi1.73(比較例8)の光顕組織写真及びEBSD観察結果を示す。金型鋳造(比較例8)の場合、MnSi1.73相は、個々の結晶粒内では配向しているが、試料全体では配向性に劣ることが分かった(図1(c)、図1(d))。
置換元素を含まないMnSi1.73は、プラズマ照射時の昇温過程と凝固時の冷却過程の双方において、試料が数個に割れてしまい、耐熱衝撃性が極めて劣っていた。これは、結晶成長方向に平行に層状のMnSi相が形成されるためと考えられる。
一方向凝固MnSi1.73(比較例1)の出力因子PFは、1.11×10-3W/K2mであり、電気伝導度σは277S/cm、ゼーベック係数Sは200μV/Kであった。一方、金型鋳造MnSi1.73(比較例8)は、凝固時に割れが生じている(図1(c)参照)ため、熱電特性は、一方向凝固試料より低い値であった。
[3.2 Mnサイト置換の効果(比較例2、3、5〜7)]
図2及び図3に、それぞれ、一方向凝固(Mn0.995Cr0.005)Si1.73(比較例5)及び一方向凝固(Mn0.990Cr0.010)Si1.73(比較例6)の光顕組織写真を示す。
y=0.005である場合、図2に示すように、MnSi相は、結晶成長方向に平行に配向しているものと、球状化して配向しているものとが観察された。一方、y=0.010である場合、図3に示すように、MnSi相がさらに分断され、マトリックスのMnSi1.73相の配向性が低下する傾向が認められた。
(Mn0.995Ni0.005)Si1.73(比較例3)は、プラズマ照射時の昇温過程及び/又は凝固時の冷却過程において一部のボタン試料に割れが発生したが、置換元素を含まない比較例1に比べて耐熱衝撃性が向上した。さらに、(Mn0.995Cr0.005)Si1.73(比較例5)及び(Mn0.995Fe0.005)Si1.73(比較例2)は、いずれも、昇温過程及び冷却過程の双方においてボタン試料が割れることがなく、耐熱衝撃性に優れていることが分かった。これは、MnサイトをCr、Fe、又は、Niで置換することによって、MnSi相が分断されるためと考えられる。また、Cr置換量が多いボタン試料の耐熱衝撃性が高いのは、Cr置換によって、MnSi相が分断がさらに進むためと考えられる。
ゼーベック係数Sは、Mnサイトを置換する元素M1の種類及び置換量によらず、ほぼ同等の値を示した。
一方、電気伝導度σは、置換元素M1の種類及び置換量により変化した。すなわち、Cr置換(比較例5〜7)は電気伝導度σを増大させ、Fe置換(比較例2)及びNi置換(比較例3)は低下させることがわかった。また、過剰なCr置換は、電気伝導度σを低下させることがわかった。その結果、出力因子PFは、Cr(y=0.010)置換(比較例6)の時に比較的大きな値(1.77×10-3W/K2m)が得られた。
[3.3 Siサイト置換の効果(比較例4、9〜11]
SiサイトをB、Ge、又は、Al置換したボタン試料は、いずれもプラズマ照射時の昇温過程や凝固時の冷却過程で割れてしまい、熱衝撃性に劣ることがわかった。図4に、一方向凝固Mn(Si0.995Ge0.005)1.73(比較例10)の光顕組織写真を示す。Ge置換した試料は、MnSi相が微細化して配向した組織を有していた。
SiサイトをBで置換すると、ゼーベック係数Sは若干増加したが、SiサイトをAlやGeで置換しても、ゼーベック係数Sはほとんど変化しなかった。
一方、電気伝導度は、置換元素M2の種類及び置換量により著しく変化した。すなわち、B置換(比較例4)及びGe置換(比較例10〜11)は電気伝導度σを増大させ、Al置換(比較例9)は電気伝導度σを低下させることが分かった。また、過剰なGe置換は、電気伝導度σを低下させることが分かった。その結果、出力因子PFは、Ge(z=0.005)置換(比較例10)の時に最大値(2.34×10-3W/K2m)が得られた。
[3.4 CrとGeの複合添加の効果(実施例1〜8)]
[3.4.1 耐熱衝撃性]
耐熱性の向上に最も有効な置換元素Crと、電気伝導度σの向上に最も有効な置換元素Geの複合添加を行い、その熱電特性を評価した。
図5に、Cr(y=0.005)及びGe(0.005)で同時に置換した試料(実施例2)の光顕組織写真を示す。MnSi相は、分断され、「#」状に析出していた。
Cr及びGeで同時置換したボタン試料(実施例1〜8)は、Ge置換量zが0.020である試料(実施例5)を除き、プラズマ照射時の昇温過程や凝固時の冷却過程で割れることがなく、耐熱衝撃性に優れていることがわかった。これは、Cr添加によって、MnSi相の分断が促進されたためと考えられる。
[3.4.2 成長速度の影響]
Cr置換量y=0.005、Ge置換量z=0.005とし、成長速度を5〜20mm/hに変化させた場合(実施例1〜3)、ゼーベック係数Sは、成長速度によらずほぼ一定の値を示した。一方、電気伝導度σは、成長速度が大きくなるほど低下する傾向が見られた。その結果、成長速度を10mm/h以下にすると、2.20〜2.22×10-3W/K2mの高いPFが安定して得られることがわかった。
固液界面の温度勾配は、33℃/minと推定されるので、成長速度10mm/hは、約5.5℃/minの冷却速度に相当する。これは、従来の約3倍の冷却速度であり、複合添加によって、製造条件の面でも簡便化が図れ、低コスト化が可能であることがわかった。
図6に、冷却速度と出力因子PFとの関係を示す。図6より、Cr置換量y=0.005、Ge置換量z=0.005である場合、MnSi1.73(比較例1)と同等以上の出力因子PFを得るためには、冷却速度は、15℃/min以下であれば良いことがわかる。
[3.4.3 置換量の影響]
成長速度を10mm/h一定とし、Cr置換量yを0.005一定とし、Ge置換量zを0.005〜0.020に変化させた場合(実施例2、4、5)、ボタン試料は、Ge置換量が多くなるほど、割れやすくなる傾向が認められた。
一方、ゼーベック係数Sは、Ge置換量によりほとんど変化しないが、電気伝導度σは、Ge置換量が多くなると低下した。その結果、出力因子PFは、z=0.005の時に最大となった。
よって、Geの最適置換量は、0.001≦z≦0.007と推定される。
同様に、成長速度を10mm/h一定とし、Ge置換量zを0.005一定とし、Cr置換量yを0.005〜0.010に変化させた場合(実施例2、6)、ボタン試料は、いずれも割れることがなく、耐熱衝撃性に優れていることが分かった。
一方、ゼーベック係数Sは、Cr置換量によりほとんど変化しないが、電気伝導度σは、Cr置換量が多くなるほど低下した。その結果、出力因子PFは、y=0.005の時に最大となった。
よって、Crの最適置換量は、0.001≦y≦0.007と推定される。
CrとGeの複合添加により熱電特性が向上した理由は、次のように考えられる。すなわち、Cr置換により、MnSix相の欠点である脆弱性が改善された。その結果、凝固時の温度変化によって熱応力が発生しても、ミクロクラック等の内部欠陥の生成が抑制され、健全な組織が得られるようになった。さらに、Ge置換によって、電気伝導度σの大幅な向上が可能となった。このような複合置換の効果によって、大幅な熱電性能の向上及び信頼性の向上が達成できたと考えられる。
[3.4.4 xの影響]
(Mn0.995Cr0.005)(Si0.990Ge0.010)1.80組成を有する試料(実施例7)を作製し、耐熱衝撃性及び熱電特性の評価を行った。
xを1.80に増加させた場合であっても、ボタン試料が割れることはなく、耐熱衝撃性が良好であることがわかった。
一方、xを1.80に増加させた場合、ゼーベック係数Sは、実施例4に比べて若干低下し、電気伝導度σは、実施例4に比べて低下した。その結果、出力因子PFは、実施例4に比べて低下した。
[3.4.5 熱処理の影響]
実施例7で得られた一方向凝固(Mn0.995Cr0.005)(Si0.990Ge0.010)1.80に対して、さらに1000℃×5hの熱処理を行った(実施例8)。その結果、熱電特性(σ、S、PF)は、いずれも向上した。特に、電気伝導度σは、26%と大きな改善が認められ、PFの大幅向上(約40%)となった。他の組成においても同様に、熱処理により電気伝導度σが大きく向上した。これは、試料の作製時に発生したミクロな欠陥(割れ等)が熱処理によって消滅し、健全な組織状態になったためと考えられる。
以上、本発明の実施の形態について詳細に説明したが、本発明は上記実施の形態に何ら限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の改変が可能である。
本発明に係る熱電材料及びその製造方法は、太陽熱発電器、海水温度差熱電発電器、化石燃料熱電発電器、工場排熱や自動車排熱の回生発電器等の各種の熱電発電器、光検出素子、レーザーダイオード、電界効果トランジスタ、光電子増倍管、分光光度計のセル、クロマトグラフィーのカラム等の精密温度制御装置、恒温装置、冷暖房装置、冷蔵庫、時計用電源等に用いられる熱電素子を構成する熱電材料及びその製造方法として使用することができる。
図1(a)及び図1(b)は、それぞれ、一方向凝固MnSi1.73(比較例1)の光学顕微鏡写真及びEBSD観察結果である。図1(c)及び図1(d)は、それぞれ、金型鋳造MnSi1.73(比較例8)の光学顕微鏡写真及びEBSD観察結果である。 一方向凝固(Mn0.995Cr0.005)Si1.73(比較例5)の光学顕微鏡写真である。 一方向凝固(Mn0.990Cr0.010)Si1.73(比較例6)の光学顕微鏡写真である。 一方向凝固Mn(Si0.995Ge0.005)1.73(比較例10)の光学顕微鏡写真である。 一方向凝固(Mn0.995Cr0.005)(Si0.995Ge0.005)1.73(実施例2)の光学顕微鏡写真である。 一方向凝固(Mn0.995Cr0.005)(Si0.995Ge0.005)1.73の冷却速度と出力因子PFとの関係を示す図である。

Claims (8)

  1. (1)式で表される組成を有するMnSix相を主相とする熱電材料。
    (Mn1-y[M1]y)(Si1-z[M2]z)x ・・・(1)
    但し、1.7≦x≦1.85
    0.001≦y≦0.020
    0.001≦z≦0.020
    1は、Va族元素、VIa族元素、VIIa族元素(Mnを除く)、VIIIa族元素、及び、ランタノイド元素から選ばれるいずれか1以上の元素。
    2は、IIIb族元素、IVb族元素(Siを除く)、及び、ランタノイド元素から選ばれるいずれか1以上の元素。
  2. (2)式で表される組成を有するMnSix相を主相とする熱電材料。
    (Mn1-yCry)(Si1-zGez)x ・・・(2)
    1.7≦x≦1.85
    0.001≦y≦0.020
    0.001≦z≦0.020
  3. 前記MnSix相のab面が一方向に配向した多結晶体からなる請求項1又は2に記載の熱電材料。
  4. 前記ab面の配向度fは、f>0.5である請求項3に記載の熱電材料。
  5. 単結晶からなる請求項1又は2に記載の熱電材料。
  6. 請求項1又は2に記載の熱電材料が得られるように原料を配合する配合工程と、
    前記原料を溶解させて溶湯とし、前記MnSix相のab面が一方向に配向するように、前記溶湯を凝固させる凝固工程と
    を備えた熱電材料の製造方法。
  7. 前記凝固工程は、固液界面に40℃/mm以下の温度勾配を設け、15℃/min以下の冷却速度で一方向凝固させるものである請求項6に記載の熱電材料の製造方法。
  8. 前記凝固工程で得られた鋳塊を、非酸化性雰囲気又は真空雰囲気中において、600℃以上1155℃以下の温度で20分以上170時間以下の熱処理を行う熱処理工程をさらに備えた請求項6又は7に記載の熱電材料の製造方法。
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