以下、本発明の一実施の形態を図面を参照しつつ説明する。
図1に、本発明の磁性体シート作成装置の一実施形態であるタグラベル・磁性体シート作成装置を備える無線タグ生成システムを示す。
図1に示すこの無線タグ生成システムTSにおいて、本実施形態のタグラベル・磁性体シート作成装置1(磁性体シート作成装置)は、有線あるいは無線による通信回線NWを介してルートサーバRS、複数の情報サーバIS、端末118a及び汎用コンピュータ118bに接続されている。なお、端末118a及び汎用コンピュータ118bを総称して以下適宜、単に「PC118」と記載する。
図2に、上記タグラベル・磁性体シート作成装置1の全体構造を示す。
図2において、タグラベル・磁性体シート作成装置1は、上記PC118からの操作に基づき、装置内において、磁性体層を含む磁性体テープを用いて磁性体シートの作成を行う他に、無線タグ回路素子Toを備えたタグテープを用いて印字付き無線タグラベルの作成を行ったり、筐体200の外部、すなわち装置外部に位置する無線タグ回路素子Toから情報読み取り(取得)を行ったりするものである。このタグラベル・磁性体シート作成装置1は、外郭に略六面体(略立方体)形状の筐体200を有する装置本体2と、この装置本体2の上面に開閉可能(又は着脱可能としてもよい)に設けられた開閉蓋3(開閉扉)とを有している。
装置本体2の外郭を構成する筐体200は、装置前方側(図2中、左手前側)に位置し、装置本体2内で作成された無線タグラベルT(後述)や磁性体シートMS(後述)を外部に排出するラベル排出口11を備えた前壁10と、この前壁10のうちラベル排出口11の下方に設けられ下端が回動可能に支持された前蓋12とを備えている。
前蓋12は押部13を備えており、この押部13を上方より押し込むことで前蓋12が前方に開放されるようになっている。また、前壁10の一端部には、タグラベル・磁性体シート作成装置1の電源のオン・オフを行う電源ボタン14が設けられている。この電源ボタン14の下方には、カッター駆動ボタン16が設けられている。このカッター駆動ボタン16は、装置本体2内に配設された切断機構15(後述の図3参照)を操作者の手動操作で駆動するためのものである。このカッター駆動ボタン16が押されることで、印字済みタグラベル用テープ109又は磁性体テープ109M(後述の図4参照)を所望の長さにカットして無線タグラベルT又は磁性体シートMSを作成するようになっている。
開閉蓋3は、装置本体2の図2中右奥側の端部にて回動可能に軸支され、バネ等の付勢部材を介して常時開放方向に付勢されている。そして、装置本体2の上面に開閉蓋3に隣接するように配置された開閉ボタン4が押されることにより、開閉蓋3と装置本体2とのロックが解除され、上記付勢部材の作用により開放される。なお、開閉蓋3の内側には、開閉蓋3の開放状態と閉じ状態を検出する開閉センサ90(開閉検出手段。後述の図7参照)が設けられている。この開閉センサ90としては、メカニカルスイッチ等の機械的検出を行うものや、光学的検出を行うセンサ、磁気的検出を行うセンサ等いずれを用いてもよい。また、開閉蓋3の中央側部には、透明カバーで覆われた透視窓5が設けられている。
図3に、タグラベル・磁性体シート作成装置1が内蔵する内部ユニット20の構造(但し後述するループアンテナLC1,LC2は省略)を示す。
図3において、内部ユニット20は、概略的には、無線タグ回路素子Toを配置した基材テープ101(タグテープ)を供給可能な無線タグカートリッジ7又は磁性体層を含む磁性体テープ109Mを供給可能な磁性体カートリッジ7Mを選択的に着脱可能なカートリッジホルダ6と、印字手段としての印字ヘッド(サーマルヘッド)23を備えた印字機構21と、固定刃40及び可動刃41を備えた切断機構15(切断手段)と、固定刃40及び可動刃41のテープ搬送方向下流側に位置し、ハーフカッタ34を備えたハーフカットユニット35(半切断手段)とが設けられている。
無線タグカートリッジ7の上面には、例えば、カートリッジ7内に内蔵されている基材テープ101のテープ幅、テープの色等を表示するテープ特定表示部8が設けられている。同様に、磁性体カートリッジ7Mの上面には、例えば、カートリッジ7M内に内蔵されている磁性体テープ109Mのテープ幅、テープの色等を表示するテープ特定表示部8Mが設けられている。また、カートリッジホルダ6には、ローラホルダ25が支持軸29により回動可能に枢支され、切換機構により印字位置(接触位置、後述の図4参照)とリリース位置(離反位置)とに切換可能とされている。このローラホルダ25には、プラテンローラ26及び圧着ローラ28が回転可能に配設されており、ローラホルダ25が上記印字位置に切り換えられたときに、それらプラテンローラ26及び圧着ローラ28が上記印字ヘッド23及びテープ送りローラ27に対し圧接されるようになっている。
印字ヘッド23は多数の発熱素子を備えており、カートリッジホルダ6に立設されたヘッド取付部24に取り付けられている。
切断機構15は、固定刃40と、金属部材で構成された可動刃41とを備えている。カッターモータ43(後述の図7参照)の駆動力が、カッターハスバギヤ42、ボス50、長孔49を介して可動刃41の柄部46に伝達されて可動刃が回転し、固定刃40とともにカット動作を行う。この切断状態は、カッターハスバギヤ用カム42Aの作用により切り替わるマイクロスイッチ126により検出される。
ハーフカットユニット35は、受け台38とハーフカッタ34とが対向して配置され、さらにガイド固定部36Aにより第1ガイド部36と第2ガイド部37とが側板44(後述の図4参照)に取り付けられている。ハーフカッタ34は、所定の回動支点(図示せず)を中心として、ハーフカッタモータ129(後述の図7参照)の駆動力によって回動する。受け台38の端部には受け面38Bが形成されている。
図4に、図3に示した内部ユニット20の構造を示す。図4において、上記カートリッジホルダ6は、無線タグカートリッジ7又は磁性体カートリッジ7Mのテープ排出部30より排出されさらに上記ラベル排出口11から排出される印字済みタグラベル用テープ109又は磁性体テープ109Mの幅方向の向きが、鉛直上下方向となるようにカートリッジ7,7Mを収納する。
また、内部ユニット20には、ラベル排出機構22と、ループアンテナLC1,LC2とが設けられている。
ループアンテナLC1(ラベル作成用通信手段)は、無線タグラベルTの作成時に用いられるアンテナであり、筐体200の内部側に通信可能領域を備え、印字済みタグラベル用テープ109に備えられた無線タグ回路素子To(ラベル作成用無線タグ回路素子)に対し情報送受信可能に構成されている。一方、ループアンテナLC2(情報取得用通信手段)は、磁性体シートMSの作成時に用いられるアンテナであり、筐体200の外部側に通信可能領域を備え、筐体200外に位置する無線タグ回路素子To(情報取得用無線タグ回路素子)に対し情報送受信可能に構成されている。そして、これらループアンテナLC1とループアンテナLC2との間には、これらループアンテナLC1,LC2から発生する磁束を遮断するための例えば金属製のシールド部材85が設けられている。
ラベル排出機構22は、切断機構15において切断された後の印字済みタグラベル用テープ109(言い換えれば無線タグラベルT。以下同様)又は切断された磁性体テープ109M(言い換えれば磁性体シートMS。以下同様)をラベル排出口11(図2参照)より排出するものである。すなわちラベル排出機構22は、テープ排出モータ65(後述の図7参照)の駆動力により回転する駆動ローラ51と、この駆動ローラ51に対して印字済みタグラベル用テープ109又は磁性体テープ109Mを挟んで対向する押圧ローラ52と、印字済みタグラベル用テープ109に設けられた識別マークPM(例えば黒塗りの識別子。後述の図5参照)又は磁性体テープ109Mの先端を検出するマークセンサ127とを有している。
上記ラベル排出口11の内側には、印字済みタグラベル用テープ109又は磁性体テープ109Mをラベル排出口11及びループアンテナLC1へ案内するための第1案内壁55,56及び第2案内壁63,64が設けられている。第1案内壁55,56及び第2案内壁63,64はそれぞれ一体に形成され、上記固定刃40と可動刃41とでカットされた印字済みタグラベル用テープ109(無線タグラベルT)又はカットされた磁性体テープ109M(磁性体シートMS)の排出位置において、互いに所定の間隔を隔てられるように配置されている。
上記マークセンサ127は、例えば発光ダイオードからなる投光器(図示せず)及びフォトトランジスタからなる受光器(図示せず)から構成される反射型の公知の光電センサである。投光器と受光器との間に印字済みタグラベル用テープ109に設けた上記黒塗りの識別マークPMが存在するかどうかに応じて、受光器からの制御出力が反転させられ、これにより識別マークPMを検出できるようになっている。また、上記第1案内壁56には、印字済みタグラベル用テープ109又は磁性体テープ109Mの搬送経路を挟んでマークセンサ127と略正対する位置に黒板57が設けられている。これにより、マークセンサ127の投光器と受光器との間に磁性体テープ109Mが存在するかどうかに応じて、受光器からの制御出力が反転させられ、これにより磁性体テープ109Mの先端を検出できるようになっている。なお、ここではマークセンサ127で、印字済みタグラベル用テープ109の識別マークPMの検出及び磁性体テープ109Mの先端検出の両方を行うようにしたが、磁性体テープ109Mの先端検出用に、マークセンサ127以外の専用センサを設けるようにしてもよい。
また、テープ送りローラ駆動軸108(搬送手段)及びリボン巻取りローラ駆動軸107は、印字済みタグラベル用テープ109(又は磁性体テープ109M)及びインクリボン105(後述)の搬送駆動力をそれぞれ与えるものであり、互いに連動して回転駆動される。
図5に、上記無線タグカートリッジ7の詳細構造を模式的に示す。
図5において、無線タグカートリッジ7は、筐体9と、この筐体9内に配置され帯状の基材テープ101が巻回された第1ロール102(実際は渦巻き状であるが、図では簡略的に同心円状に示す)と、上記基材テープ101と略同じ幅である透明なカバーフィルム103(被印字テープ)が巻回された第2ロール104(実際は渦巻き状であるが、図では簡略的に同心円状に示す)と、インクリボン105(熱転写リボン、但し被印字テープが感熱テープの場合は不要)を繰り出すリボン供給側ロール211と、印字後のリボン105を巻取るリボン巻取りローラ106と、カートリッジ7のテープ排出部30の近傍に回転可能に支持されたテープ送りローラ27とを有する。
テープ送りローラ27は、上記基材テープ101と上記カバーフィルム103とを押圧し接着させ上記印字済みタグラベル用テープ109としつつ、図5中矢印Aで示す方向にテープ送りを行う(=圧着ローラとしても機能する)。
第1ロール102は、リール部材102aの周りに、長手方向に複数の無線タグ回路素子Toが所定の等間隔で順次形成された上記基材テープ101を巻回している。基材テープ101はこの例では4層構造となっており(図5中部分拡大図参照)、内側に巻かれる側(図5中右側)よりその反対側(図5中左側)へ向かって、適宜の粘着剤からなる粘着層101a、PET(ポリエチレンテレフタラート)等から成る色付きのベースフィルム101b、適宜の粘着剤からなる粘着層101c、剥離紙101dの順序で積層されている。
ベースフィルム101bの裏側(図5中左側)には、ループコイル形状に構成され情報の送受信を行うタグアンテナ152がこの例では一体的に設けられており、これに接続するように情報を記憶するIC回路部151が形成され、これらによって無線タグ回路素子Toが構成されている。
ベースフィルム101bの表側(図5中右側)には、後にカバーフィルム103を接着するための上記粘着層101aが形成され、またベースフィルム101bの裏側(図5中左側)には、無線タグ回路素子Toを内包するように設けた上記粘着層101cによって上記剥離紙101dがベースフィルム101bに接着されている。
なお、上記剥離紙101dは、最終的にラベル状に完成した無線タグラベルTが所定の商品等に貼り付けられる際に、これを剥がすことで粘着層101cにより当該商品等に接着できるようにしたものである。また、貼り付け対象が金属物である場合には、後述するように、無線タグラベルTと金属物との間に磁性体シートMSを介在させるため、剥離紙101dを剥がすことで粘着層101cにより無線タグラベルTを磁性体シートMSに接着できるようになっている。また、この剥離紙101dの表面には、各無線タグ回路素子Toに対応した所定の位置(この例では、搬送方向前方側のタグアンテナ152の先端よりさらに前方側の位置)に、搬送制御用の所定の識別マーク(この例では黒塗りの識別マーク。あるいはレーザ加工等により基材テープ101を貫通する孔を穿孔する等でもよい。又はトムソン型での加工穴等でもよい)PMが設けられている。
第2ロール104は、リール部材104aの周りに上記カバーフィルム103を巻回している。第2ロール104より繰り出されるカバーフィルム103は、その裏面側(すなわち上記基材テープ101と接着される側)に配置された上記リボン供給側ロール211及び上記リボン巻取りローラ106で駆動されるリボン105が、上記印字ヘッド23に押圧されることで当該カバーフィルム103の裏面に接触させられるようになっている。
リボン巻取りローラ106及びテープ送りローラ27は、それぞれ無線タグカートリッジ7外に設けた例えばパルスモータである搬送用モータ119(図3及び後述の図7参照)の駆動力が図示しないギヤ機構を介し上記リボン巻取りローラ駆動軸107及びテープ送りローラ駆動軸108に伝達されることによって連動して回転駆動される。なお、上記印字ヘッド23は、テープ送りローラ27よりカバーフィルム103の搬送方向上流側に配置されている。
上記構成において、上記第1ロール102より繰り出された基材テープ101は、テープ送りローラ27へと供給される。一方、第2ロール104より繰り出されるカバーフィルム103は、その裏面側(すなわち上記基材テープ101と接着される側)に配置されリボン供給側ロール211とリボン巻取りローラ106とにより駆動されるインクリボン105が、上記印字ヘッド23に押圧されて当該カバーフィルム103の裏面に接触させられる。
そして、無線タグカートリッジ7が上記カートリッジホルダ6に装着されロールホルダ25が上記リリース位置から上記印字位置に移動されると、カバーフィルム103及びインクリボン105が印字ヘッド23とプラテンローラ26との間に狭持されるとともに、基材テープ101及びカバーフィルム103がテープ送りローラ27と圧着ローラ28との間に狭持される。そして、搬送用モータ119の駆動力によってリボン巻取りローラ106及びテープ送りローラ27が図5中矢印B及び矢印Cで示す方向にそれぞれ同期して回転駆動される。このとき、前述のテープ送りローラ駆動軸108と上記圧着ローラ28及びプラテンローラ26はギヤ機構(図示せず)にて連結されており、テープ送りローラ駆動軸108の駆動に伴いテープ送りローラ27、圧着ローラ28及びプラテンローラ26が回転し、第1ロール102から基材テープ101が繰り出され、上述のようにテープ送りローラ27へ供給される。一方、第2ロール104からはカバーフィルム103が繰り出されるとともに、印刷駆動回路120(後述の図7参照)により印字ヘッド23の複数の発熱素子が通電される。この結果、カバーフィルム103の裏面に、貼り合わせ対象となる基材テープ101上の無線タグ回路素子Toに対応した印字R(後述の図9参照)が印刷される。そして、上記基材テープ101と上記印刷が終了したカバーフィルム103とが上記テープ送りローラ27及び圧着ローラ28により接着されて一体化されて印字済みタグラベル用テープ109として形成され、テープ排出部30(図4参照)よりカートリッジ7外へと搬出される。カバーフィルム103への印字が終了したインクリボン105は、リボン巻取りローラ駆動軸107の駆動によりリボン巻取りローラ106に巻取られる。
また、上記無線タグカートリッジ7の筐体9は被検出部190(例えば凹凸形状等の識別子)を有しており、カートリッジホルダ6の上記被検出部190に対応する位置には、カートリッジセンサ81(カートリッジ検出手段)が設けられている。このカートリッジセンサ81は、カートリッジ7,7Mの装着状態を検出するとともにカートリッジの種類に関するカートリッジ情報を検出するものであり、このカートリッジセンサ81の検出信号が制御回路110(後述の図7参照)へ入力されることで、制御回路110はカートリッジ7,7Mの装着の有無及び上記カートリッジ情報を取得できるようになっている。なお、上記カートリッジ情報には、基材テープ101を有する無線タグカートリッジ7か磁性体テープ109Mを有する磁性体カートリッジ7Mかを表すカートリッジ種類、基材テープ101、磁性体テープ109Mのテープ幅、無線タグカートリッジ7である場合には、基材テープ101がカバーフィルム103を貼り付けるいわゆるラミネートタイプかそれ以外のタイプかのテープ種類、基材テープ101内における無線タグ回路素子Toの配置間隔等の情報が含まれる。
なお、上記カートリッジセンサ81としては、メカニカルスイッチ等の機械的検出を行うものや、光学的検出を行うセンサ、磁気的検出を行うセンサ等を用いてもよいし、リーダ機能を有するセンサとし、無線タグカートリッジ7の筐体9に設けたカートリッジ用の無線タグ回路素子から無線通信を介して無線タグ情報を読み取るようにしてもよい。
そして、上述のように貼り合わされて生成された印字済みタグラベル用テープ109に対し上記ループアンテナLC1により無線タグ回路素子Toに情報読み取り又は書き込みが行われた後、自動的にあるいは上記カッター駆動ボタン16(図2参照)を操作することにより切断機構15によって印字済みタグラベル用テープ109が切断され、無線タグラベルTが生成される。この無線タグラベルTは、その後さらに上記ラベル排出機構22によってラベル排出口11(図2、図4参照)から排出される。
図6に、上記磁性体カートリッジ7Mの詳細構造を示す。図5と同等の部分には同一の符号を付し、適宜説明を省略する。
図6において、磁性体カートリッジ7Mは、筐体9Mと、この筐体9M内に配置された磁性体テープ109Mが巻回された第1ロール102Mと、この磁性体テープ109Mを磁性体カートリッジ7M外部方向にテープ送りをするテープ送りローラ27Mとを有している。
第1ロール102Mは、リール部材102Maの周りに、磁性体層を含む上記磁性体テープ109Mを巻回している。第1ロール102Mに巻き回される磁性体テープ109Mはこの例では3層構造となっており(図6中部分拡大図参照)、外側に巻かれる側(図6中右側)よりその反対側(図6中左側)へ向かって、磁性体材料からなる磁性体層109Ma、適宜の粘着剤からなる粘着層109Mb(貼り付け用粘着剤層)、剥離紙109Mc(剥離材層)の順序で積層され構成されている。上記剥離紙109Mcは、粘着層109Mbによって磁性体層109Maに接着されている。
なお、上記剥離紙109Mcは、無線タグラベルT(正確には無線タグラベルTのうち実質的な貼り付け部分となる本体ラベル部Tx。後述の図9等参照)と磁性体シートMSとを貼り合わせて最終的にラベル状に完成した磁性体シート付無線タグラベルTMSが金属物等に貼り付けられる際に、これを剥がすことで粘着層109Mbにより当該金属物等に接着できるようにしたものである。
磁性体カートリッジ7Mがカートリッジホルダ6に装着されローラホルダ25(図6では図示省略)が離反位置から接触位置に移動されると、磁性体テープ109Mが印字ヘッド23とプラテンローラ26との間に狭持されるとともに、テープ送りローラ27Mと圧着ローラ28との間に狭持される。そして、テープ送りローラ27M、圧着ローラ28、及びプラテンローラ26が同期して回転し、第1ロール102Mから磁性体テープ109Mが繰り出される。
この繰り出された磁性体テープ109Mは、その搬送方向下流側にある印字ヘッド23へと供給されるが、磁性体カートリッジ7Mがカートリッジホルダ6に装着された場合には印字ヘッド23は通電されず、印刷は行われないようになっている(詳細は後述)。その後、磁性体テープ109Mは、テープ送りローラ駆動軸108を介して駆動されるテープ送りローラ27Mの搬送で磁性体カートリッジ7M外へと搬出され、切断機構15によって磁性体テープ109Mの磁性体層109Ma、粘着層109Mb及び剥離紙109Mcがすべて切断される分断が行われ、所定長さの磁性体シートMSが生成される。
なお、磁性体カートリッジ7Mではインクリボン105を使用しないことから、上述した無線タグカートリッジ7と異なりリボン巻取りローラ106等は設けられておらず、タグラベル・磁性体シート作成装置1のリボン巻取りローラ駆動軸107は空転するようになっている。
図7に、本実施形態のタグラベル・磁性体シート作成装置1の制御系を示す。図7において、このタグラベル・磁性体シート作成装置1の制御基板(図示せず)上には、制御回路110が配置されている。
制御回路110には、各機器を制御するCPU111と、このCPU111にデータバス112を介して接続された入出力インターフェース113と、CGROM114と、ROM115,116と、RAM117とが設けられている。
ROM116には、上記PC118からの操作入力信号に対応させて、印字バッファのデータを読み出して上記印字ヘッド23、搬送用モータ119、テープ排出モータ65を駆動する印字駆動制御プログラム、印字終了した印字済みタグラベル用テープ109又は磁性体テープ109Mを切断位置まで搬送用モータ119を駆動して搬送し、上記カッターモータ43を駆動して印字済みタグラベル用テープ109又は磁性体テープ109Mを切断する切断駆動制御プログラム、切断された印字済みタグラベル用テープ109(=無線タグラベルT)又は切断された磁性体テープ109M(=磁性体シートMS)をテープ排出モータ65を駆動してラベル排出口11から強制的に排出するテープ排出プログラム、無線タグ回路素子Toに対する問いかけ信号や書き込み信号などのアクセス情報を生成して送信回路306(後述)に出力する送信プログラム、受信回路307(後述)から入力された応答信号などを処理する受信プログラム、その他タグラベル・磁性体シート作成装置1の制御上必要な各種のプログラムが格納されている。CPU111は、このようなROM116に記憶されている各種プログラムに基づいて各種の演算を行う。
RAM117には、テキストメモリ117A、印字バッファ117B、パラメータ記憶エリア117E等が設けられている。テキストメモリ117Aには、PC118から入力された文書データが格納される。印字バッファ117Bには、複数の文字や記号等の印字用ドットパターンや各ドットの形成エネルギ量である印加パルス数等がドットパターンデータとして格納され、印字ヘッド23はこの印字バッファ117Bに記憶されているドットパターンデータに従ってドット印字を行う。パラメータ記憶エリア117Eには、各種演算データや、情報読み取り(取得)が行われた無線タグ回路素子Toのタグ識別情報(タグID)等が記憶される。
入出力インターフェース113には、PC118と、印字ヘッド23を駆動するための上記印刷駆動回路120と、搬送用モータ119を駆動するための搬送用モータ駆動回路121と、カッターモータ43を駆動するためのカッターモータ駆動回路122と、ハーフカッタモータ129を駆動するためのハーフカッタモータ駆動回路128と、テープ排出モータ65を駆動するためのテープ排出モータ駆動回路123と、上記ループアンテナLC1,LC2を介して無線タグ回路素子Toにアクセスする(読取り/書込みを行う)ための搬送波を発生させるとともに、上記制御回路110から入力される制御信号に基づいて上記搬送波を変調して質問波を出力する送信回路306と、無線タグ回路素子Toから上記ループアンテナLC1,LC2を介して受信された応答波(応答信号)の復調を行い、上記制御回路110に出力する受信回路307と、識別マークPMを検出する上記マークセンサ127と、上記無線タグカートリッジ7又は磁性体カートリッジ7Mの装着状態を検出する上記カートリッジセンサ81と、開閉蓋3の開閉状態を検出する上記開閉センサ90とが接続されている。
また、上記送信回路306及び受信回路307は、アンテナ共用器240及び切替回路86を介してループアンテナLC1,LC2に接続されている。切替回路86は、制御回路110からの制御信号に基づき、上記アンテナ共用器240をループアンテナLC1又はループアンテナLC2に接続するように切り替える。具体的には、制御回路110は、無線タグラベルTが作成されるときは、アンテナ共用器240とループアンテナLC1とを接続し、磁性体シートMSの作成時に装置外部の無線タグ回路素子Toに対し情報送受信を行うとき(すなわちリーダ機能を使用するとき)は、アンテナ共用器240とループアンテナLC2とを接続するように、上記切替回路86を制御する。
このような制御回路110を核とする制御系において、PC118を介して文字データ等が入力された場合、そのテキスト(文書データ)がテキストメモリ117Aに順次記憶されるとともに、印字ヘッド23が駆動回路120を介して駆動され、各発熱素子が1ライン分の印字ドットに対応して選択的に発熱駆動されて印字バッファ117Bに記憶されたドットパターンデータの印字を行い、これと同期して搬送用モータ119が駆動回路121を介してテープの搬送制御を行う。また、送信回路306が制御回路110からの制御信号に基づき搬送波の変調制御を行い質問波を出力するとともに、受信回路307は制御回路110からの制御信号に基づき復調した信号の処理を行う。
図8に、上記無線タグ回路素子Toの機能的構成を示す。なお、図中に示す矢印は信号の流れの一例を示すものであり、信号の流れ方向を限定するものではない。
この図8において、無線タグ回路素子Toは、タグラベル・磁性体シート作成装置1のループアンテナLC1,LC2と無線通信もしくは電磁誘導により非接触で信号の送受信を行う上記タグアンテナ152と、このタグアンテナ152に接続された上記IC回路部151とを有している。
IC回路部151は、タグアンテナ152により受信された質問波を整流する整流部153と、この整流部153により整流された質問波のエネルギを蓄積し駆動電源とするための電源部154と、上記タグアンテナ152により受信された質問波からクロック信号を抽出して制御部155に供給するクロック抽出部156と、所定の情報信号を記憶し得るメモリ部157と、上記タグアンテナ152に接続された変復調部158と、上記整流部153、クロック抽出部156、及び変復調部158等を介して上記無線タグ回路素子Toの作動を制御するための上記制御部155とを備えている。
変復調部158は、タグアンテナ152により受信された上記タグラベル・磁性体シート作成装置1のループアンテナLC1,LC2からの質問波の復調を行い、また、上記制御部155からの返信信号を変調し、タグアンテナ152より応答波として送信する。
クロック抽出部156は受信した信号からクロック成分を抽出し、当該クロック成分の周波数に対応したクロックを制御部155に供給する。
制御部155は、上記変復調部158により復調された受信信号を解釈し、上記メモリ部157において記憶された情報信号に基づいて返信信号を生成し、上記返信信号を上記変復調部158により上記タグアンテナ152から返信する制御等の基本的な制御を実行する。
本実施形態のタグラベル・磁性体シート作成装置1は、上記のような基本構成によって、前述したように、装置内において、基材テープ101を用いて印字済みタグラベル用テープ109を作成し、ループアンテナLC1により印字済みタグラベル用テープ109の無線タグ回路素子Toに対し情報送受信を行って、無線タグラベルTを作成し、また磁性体テープ109Mを用いて磁性体シートMSを作成し、さらにループアンテナLC2により、装置外部に位置する無線タグ回路素子Toに対し情報送受信を行って、情報取得用無線タグ回路素子Toに記憶された情報を取得する基本性能が具備されている。
本発明は、この磁性体シートMSの作成時、装置外部の無線タグラベルTの情報取得用無線タグ回路素子Toに対し情報送受信を行って、情報取得用無線タグ回路素子Toに記憶された無線タグラベルTの寸法情報を取得し、取得した無線タグラベルTの寸法情報に基づき、磁性体シートMSの大きさが無線タグラベルTの大きさに対応した大きさとなるように磁性体シートMSを作成することが大きな特徴である。本実施形態では、情報取得用無線タグ回路素子Toを備えた無線タグラベルTとして、タグラベル・磁性体シート作成装置1で作成されたものを使用する場合を示すが、その他のタグラベル作成装置で作成された無線タグラベルを用いてもよい。
図9に、タグラベル・磁性体シート作成装置1により作成された無線タグラベルT及び磁性体シートMSの外観の一例を示す。また図10に、無線タグラベルT及び磁性体シートMSの断面を示す。
これら図9及び図10において、無線タグラベルTは、前述したように図5に示した4層構造にカバーフィルム103が加わった5層構造となっており、カバーフィルム103側(図10中上側)よりその反対側(図10中下側)へ向かって、カバーフィルム103、粘着層101a、ベースフィルム101b、粘着層101c、及び剥離紙101dの順で5層に構成されている。そして、前述のようにベースフィルム101bの裏側にIC回路部151及びタグアンテナ152を備えた無線タグ回路素子Toが設けられるとともに、カバーフィルム103の裏面に無線タグ回路素子Toの記憶情報等に対応したラベル印字R(この例では無線タグラベルTの種類を示す「RF−ID」の文字)が印刷されている。
また、カバーフィルム103、粘着層101a、ベースフィルム101b、粘着層101cには、上記ハーフカッタ34によってテープ幅方向に略沿って前ハーフカット線HCが形成されている。カバーフィルム103のうち、この前ハーフカット線HCのテープ長手方向後端側(図9中右側)の領域がラベル印字Rが印刷される印字領域Sとなり、印字領域Sより前ハーフカット線HCを挟んでテープ長手方向先端側(図9中左側)が前余白領域S1となっている。なお、無線タグラベルTは、印字領域Sの先端側に前余白領域S1を備えるだけでなく、印字領域Sの後端側に後余白領域を備える形態のものとすることもできる。
無線タグラベルTは、上記前ハーフカット線HCの印字領域S側における剥離紙101dを除いた部分(すなわち印字領域S側におけるカバーフィルム103、粘着層101a、ベースフィルム101b、及び粘着層101cからなる4層部分)である本体ラベル部Txと、それ以外の部分(ハーフカット線HCの前余白領域S1側における5層+印字領域S側における剥離紙101dの1層部分)である非使用ラベル部Tyとを有している。上記本体ラベル部Txが実質的な貼り付け部分となり、粘着層101cを介し貼り付け対象物に貼り付けられるようになっている。また、対象物が金属物等である場合には、本体ラベル部Txが粘着層101cを介し磁性体シートMSの磁性体層109Ma側に貼り付けられ、本体ラベル部Txと磁性体シートMSとが一体となって構成された磁性体シート付無線タグラベルTMSが、磁性体シートMS側の粘着層109Mbを介し金属物等の貼り付け対象物に貼り付けられるようになっている(後述の図18参照)。
磁性体シートMSは、前述したように3層構造となっており、無線タグラベルTとの貼り付け側(図10中上側)よりその反対側(図10中下側)へ向かって、磁性体層109Ma、粘着層109Mb、及び剥離紙109Mcの順で3層に構成されている(磁性体層109Maのみ斜線で図示)。そして磁性体シートMSの長手方向寸法Lm及び幅方向寸法Wmは、無線タグラベルTのうち実質的な貼り付け部分となる本体ラベル部Txの長手方向寸法(言い換えれば印字領域Sの長手方向寸法)Lt及び幅方向寸法Wtと略同一となっている。すなわち、磁性体シートMSの大きさは、無線タグラベルTの本体ラベル部Txの大きさと略同一に形成されている。この磁性体シートMSの大きさは、磁性体シートMSの作成時、無線タグラベルTの無線タグ回路素子Toから取得した無線タグラベルTの寸法情報に基づき制御して得られたものである。
図11に、タグラベル作成時、タグラベル・磁性体シート作成装置1の制御回路110によって行われる制御手順を示す。この図11のフローは、例えばタグラベル・磁性体シート作成装置1の電源が投入されると実行されるようになっている。
まずステップS10では、制御回路110は、PC118からラベル作成指示信号を入力したか否かを判定する。このPC118から入力されるラベル作成指示信号は、無線タグラベルTの印刷データ、印字長、ラベル長さ(本体ラベル部Tx及び非使用ラベル部Tyの長さ)・ラベル幅等のラベル寸法、及び無線タグ回路素子Toとの通信データ(タグID、ラベル寸法などの書き込みデータ)等の各種情報が含まれる。各種情報の入力はPC118において操作者により操作・編集入力されるようになっており、入力後操作者がPC118において例えば「印刷」操作を行うことにより、PC118からタグラベル・磁性体シート作成装置1にラベル作成指示信号が出力されるようになっている。ラベル作成指示信号が入力されるまで本ステップを繰り返し、入力されると次のステップS15に移る。
ステップS15では、制御回路110は、カートリッジホルダ6にカートリッジが装着されたか否かを、カートリッジセンサ81からの検出信号に基づき判定する。カートリッジホルダ6にカートリッジが装着されるまで本ステップを繰り返し、カートリッジが装着された場合には、次のステップS20に移る。
ステップS20では、制御回路110は、カートリッジセンサ81からの検出信号に基づき、装着されたカートリッジに関するカートリッジ情報を取得する。このカートリッジ情報には、前述したように、カートリッジ種類(基材テープ101を有する無線タグカートリッジ7か磁性体テープ109Mを有する磁性体カートリッジ7Mか)、テープ幅、テープ種類(カバーフィルム103を貼り付けるいわゆるラミネートタイプかそれ以外のタイプか)、無線タグカートリッジ7である場合には基材テープ101内における無線タグ回路素子Toの配置間隔等の情報が含まれる。
次のステップS25では、制御回路110は、上記取得したカートリッジ情報に基づき、カートリッジホルダ6に装着されたカートリッジが無線タグカートリッジ7であるか否かを判定する。無線タグカートリッジ7である場合には、ステップS27に移り、切替回路86に制御信号を出力して、アンテナ共用器240との接続を情報取得用ループアンテナLC2に切り替えた上で、ステップS100に移り、無線タグラベルTの作成のためのタグラベル作成処理を行う。その後、本フローを終了する。一方、磁性体カートリッジ7Mである場合には、ステップS30に移り、制御回路110は、無線タグカートリッジ7の装着指示信号を上記PC118へ出力し、PC118の表示画面に無線タグカートリッジ7の装着を指示する装着指示表示を行わせる。そしてステップS15に戻って、無線タグカートリッジ7が装着されるまで、ステップS15以下を繰り返す。
以上の制御により、操作者がPC118においてタグラベル作成に必要な各種情報の入力を行い「印刷」操作を行うと、タグラベル・磁性体シート作成装置1において、カートリッジホルダ6に装着された無線タグカートリッジ7を用いて無線タグラベルTが自動的に作成される。
なお、上記フローチャートは本発明を上記フローに示す手順に限定するものではなく、発明の趣旨及び技術的思想を逸脱しない範囲内で手順の追加・削除又は変更等をしてもよい。
図12に、上記ステップS100のタグラベル作成処理の詳細手順を示す。
まずステップS105では、制御回路110は、上記PC118からのラベル作成指示信号に含まれる各種情報に基づき、無線タグラベルTの印刷データ、印字長、無線タグ回路素子Toとの通信データ(タグID、ラベル寸法などの書き込みデータ)、及び前ハーフカット位置やフルカット位置の設定等を行う準備処理を実行する。
次に、ステップS110において、制御回路110は、ループアンテナLC1から無線タグ回路素子Toへ通信を行う際、無線タグ回路素子Toからの応答がない場合に通信再試行(リトライ)を行う回数(アクセス試行回数)をカウントする変数M,Nを0に初期化設定する(後述の図14参照)。
その後、ステップS115に移り、制御回路110は、搬送用モータ駆動回路121に制御信号を出力し、搬送用モータ119の駆動力によってテープ送りローラ27及びリボン巻取りローラ106を回転駆動させる。さらに、テープ排出モータ駆動回路123を介してテープ排出モータ65に制御信号を出力し、駆動ローラ51を回転駆動させる。これらにより、第1ロール102から基材テープ101が繰り出されテープ送りローラ27へ供給されるとともに、第2ロール104からはカバーフィルム103が繰り出され、これら基材テープ101とカバーフィルム103とが上記テープ送りローラ27及び圧着ローラ28により接着されて一体化されて印字済みタグラベル用テープ109として形成され搬送される。
その後、ステップS120において、制御回路110は、入力されたマークセンサ127の検出信号に基づき、基材テープ101の上記識別マークPMが検出されたかどうか(言い換えればカバーフィルム103が印字ヘッド23による印刷開始位置まで到達したかどうか)を判定する。識別マークPMが検出されるまで本ステップを繰り返し、識別マークPMが検出されたら、判定が満たされて次のステップS125に移る。
ステップS125では、制御回路110は、印刷駆動回路120に制御信号を出力し、印字ヘッド23を通電して、カバーフィルム103のうち印字領域S(=基材テープ101に所定ピッチで等間隔で配置された無線タグ回路素子Toの裏面にほぼ貼り合わせることとなる領域。前述の図9参照)に、ステップS105で生成した印刷データに対応した文字、記号、バーコード等のラベル印字Rの印刷を開始する。
その後、ステップS130において、制御回路110は、印字済みタグラベル用テープ109が先のステップS105で設定した前ハーフカット位置まで搬送されたかどうか(言い換えればハーフカットユニット35のハーフカッタ34が前ハーフカット線HCに正対する位置まで印字済みタグラベル用テープ109が到達したかどうか)を判定する。このときの判定は、例えば、上記ステップS120において基材テープ101の識別マークPMを検出した後の搬送距離を所定の公知の方法で検出すればよい(パルスモータである搬送用モータ119を駆動する搬送用モータ駆動回路121の出力するパルス数をカウントする等)。印字済みタグラベル用テープ109が前ハーフカット位置に到達するまで本ステップを繰り返し、印字済みタグラベル用テープ109が前ハーフカット位置に到達したら、ステップS130の判定が満たされて次のステップS135に移る。
ステップS135では、制御回路110は、搬送用モータ駆動回路121及びテープ排出モータ駆動回路123に制御信号を出力し、搬送用モータ119及びテープ排出モータ65の駆動を停止して、テープ送りローラ27、リボン巻取りローラ106、駆動ローラ51の回転を停止する。これにより、無線タグカートリッジ7から繰り出された印字済みタグラベル用テープ109が排出方向に移動する過程で、ステップS105で設定した前ハーフカット線HCにハーフカットユニット35のハーフカッタ34が正対した状態で、第1ロール102からの基材テープ101の繰り出し、第2ロール104からのカバーフィルム103の繰り出し、及び印字済みタグラベル用テープ109の搬送が停止する。またこのとき、印刷駆動回路120にも制御信号を出力し、印字ヘッド23の通電を停止して、上記ラベル印字Rの印刷を停止(印刷中断)する。
その後、ステップS140で、制御回路110は、ハーフカッタモータ駆動回路128に制御信号を出力してハーフカッタモータ129を駆動し、ハーフカッタ34を回動させて、印字済みタグラベル用テープ109のカバーフィルム103、粘着層101a、ベースフィルム101b及び粘着層101cを切断して前ハーフカット線HCを形成する前ハーフカット処理を行う。
そして、ステップS145に移り、制御回路110は、上記ステップS115と同様にしてテープ送りローラ27、リボン巻取りローラ106、駆動ローラ51を回転駆動させて印字済みタグラベル用テープ109の搬送を再開するとともに、ステップS125と同様にして印字ヘッド23に通電してラベル印字Rの印刷を再開する。
次のステップS300では、制御回路110は、タグアクセス処理を行う。すなわち、無線タグ回路素子Toの通信位置(無線タグ回路素子ToがループアンテナLC1と正対する位置)まで搬送されたら搬送及び印字を停止して情報送受信を行い、その後搬送及び印字を再開して印字を完了させる(後述の図13参照)。
以上のようにしてステップS300が終了したら、ステップS155に移る(なおこの時点でステップS300において印字済みタグラベル用テープ109の搬送が再開されている)。ステップS155では、制御回路110は、印字済みタグラベル用テープ109がフルカット位置まで搬送されたかどうか(言い換えれば切断機構15の可動刃41がステップS105で設定したフルカット位置に正対する位置まで印字済みタグラベル用テープ109が到達したかどうか)を判定する。このときの判定も、前述と同様、例えば、上記ステップS120において基材テープ101の識別マークPMを検出した後の搬送距離を所定の公知の方法で検出すればよい(パルスモータである搬送用モータ119を駆動する搬送用モータ駆動回路121の出力するパルス数をカウントする等)。フルカット位置に到達するまで判定が満たされずこの手順を繰り返し、到達したら判定が満たされて次のステップS160に移る。
ステップS160では、制御回路110は、上記ステップS135と同様にして、テープ送りローラ27、リボン巻取りローラ106、駆動ローラ51の回転を停止して印字済みタグラベル用テープ109の搬送を停止する。これにより、ステップS105で設定したフルカット位置に切断機構15の可動刃41が正対した状態で、第1ロール102からの基材テープ101の繰り出し、第2ロール104からのカバーフィルム103の繰り出し、及び印字済みタグラベル用テープ109の搬送が停止する。
その後、ステップS165において、制御回路110は、カッターモータ駆動回路122に制御信号を出力してカッターモータ43を駆動し、切断機構15の可動刃41を回動させて、印字済みタグラベル用テープ109のカバーフィルム103、粘着層101a、ベースフィルム101b、粘着層101c及び剥離紙101dをすべて切断(分断)するフルカット処理を行う。この切断機構15による分断によって印字済みタグラベル用テープ109から切り離され、無線タグ回路素子Toに所定の無線タグ情報が書き込まれかつこれに対応する所定の印字が行われたラベル状の無線タグラベルTが生成される。
その後、ステップS170に移り、制御回路110は、テープ排出モータ駆動回路123に制御信号を出力し、テープ排出モータ65の駆動を再開して、駆動ローラ51を回転させる。これにより、駆動ローラ51による搬送が再開されて上記ステップS165でラベル状に生成された無線タグラベルTがラベル排出口11へ向かって搬送され、ラベル排出口11から装置外へと排出し、このフローを終了する。
なお、上記フローは本発明を上記フローに示す手順に限定するものではなく、発明の趣旨及び技術的思想を逸脱しない範囲内で手順の追加・削除又は順番の変更等をしてもよい。
図13に、上述したステップS300のタグアクセス処理の詳細手順を示す。
まずステップS310において、制御回路110は、印字済みタグラベル用テープ109が無線タグ回路素子Toの通信位置(無線タグ回路素子ToがループアンテナLC1と正対する位置)まで搬送されたかどうかを判定する。この判定も、前述した図12のステップS130と同様に、上記ステップS120において基材テープ101の識別マークPMを検出した後の搬送距離が通信位置(搬送量)に達したか否かを、所定の公知の方法で検出することにより行われる。印字済みタグラベル用テープ109が通信位置に到達するまで本ステップを繰り返し、印字済みタグラベル用テープ109が通信位置に到達したら、ステップS310の判定が満たされて次のステップS320に移る。
ステップS320では、制御回路110は、上記ステップS135と同様にして、テープ送りローラ27、リボン巻取りローラ106、駆動ローラ51の回転を停止し、無線タグ回路素子ToにループアンテナLC1が略正対した状態で印字済みタグラベル用テープ109の搬送が停止する。また、印字ヘッド23の通電を停止して、上記ラベル印字Rの印刷を停止(中断)する。
続いて、ステップS400において、制御回路110は、ループアンテナLC1と無線タグ回路素子Toとの間で無線通信により情報の送受信を行い、無線タグ回路素子ToのIC回路部151に対し図12の上記ステップS105で作成した情報を書き込む情報送受信処理(詳細は後述の図14参照)を行う。
次のステップS340では、制御回路110は、図12のステップS145と同様にして、テープ送りローラ27、リボン巻取りローラ106、駆動ローラ51を回転駆動させて印字済みタグラベル用テープ109の搬送を再開するとともに、印字ヘッド23に通電してラベル印字Rの印刷を再開する。
その後、ステップS350に移り、制御回路110は、印字済みタグラベル用テープ109が前述した印刷終了位置(図12中ステップS105で算出)まで搬送されたかどうかを判定する。このときの判定も、前述と同様、例えば、上記ステップS120において識別マークPMを検出した後の搬送距離を所定の公知の方法で検出すればよい。印刷終了位置に到達するまで判定が満たされずこの手順を繰り返し、印刷終了位置に到達したら判定が満たされて次のステップS360に移る。
ステップS360では、図12のステップS135と同様にして、印字ヘッド23の通電を停止して、上記ラベル印字Rの印刷を停止する。これによって、印字領域Sに対するラベル印字Rの印刷が完了する。以上により本ルーチンを終了する。
上記において、ステップS400が特許請求の範囲各項記載のラベル作成用通信手段を介し、無線タグラベルの寸法情報をラベル作成用無線タグ回路素子のIC回路部に書き込む、寸法情報書き込み手段を構成する。
なお、上記フローは本発明を上記フローに示す手順に限定するものではなく、発明の趣旨及び技術的思想を逸脱しない範囲内で手順の追加・削除又は順番の変更等をしてもよい。
図14に、上述したステップS400の情報送受信処理の詳細手順を示す。本フローは、無線タグ回路素子Toに対し無線タグ情報を送信しIC回路部151に書き込みを行って無線タグラベルTを作成する場合を示している。
図14において、まずステップS405において、制御回路110は、送信回路306に制御信号を出力し、無線タグ回路素子Toに記憶されたID情報を取得するための問い合わせ信号(この例ではタグID読取コマンド信号)として、所定の変調を行った質問波をループアンテナLC1を介して書き込み対象の無線タグ回路素子Toに送信する。これにより、無線タグ回路素子Toの上記メモリ部157を初期化する。
その後、ステップS415において、制御回路110は、上記タグID読取コマンド信号に対応して書き込み対象の無線タグ回路素子Toから送信されたリプライ信号(タグIDを含む)をループアンテナLC1を介して受信し、受信回路307を介し取り込む。
次に、ステップS420において、制御回路110は、上記受信したリプライ信号に基づき、当該無線タグ回路素子ToのタグIDが正常に読み取れたか否かを判定する。
判定が満たされない場合はステップS425に移ってMに1を加え、さらにステップS430においてMが5に到達したか否かを判定する。Mが5未満である場合は判定が満たされずステップS405に戻り同様の手順を繰り返す。Mが5に到達した場合はステップS437に移り、制御回路110は、エラー表示信号を上記PC118へ出力し、対応する書き込み失敗(エラー)表示を行わせ、このルーチンを終了する。このようにして初期化が不調でも5回までは再試行が行われる。
一方、上記ステップS420の判定が満たされた場合、ステップS440に移り、制御回路110は、送信回路306に制御信号を出力し、ステップS415にて読み取ったタグIDを指定して該当するタグに所望のデータをメモリ部157に書き込む信号(この例ではWriteコマンド信号)として、所定の変調を行った質問波をループアンテナLC1を介して情報書き込み対象の無線タグ回路素子Toに送信し、情報を書き込む。
その後、ステップS445において、制御回路110は、送信回路306に制御信号を出力しステップS415にて読み取ったタグIDを指定して該当するタグのメモリ部157に記録されたデータを読み出す信号(この例ではReadコマンド信号)として所定の変調を行った質問波をループアンテナLC1を介して情報書き込み対象の無線タグ回路素子Toに送信し、返信を促す。その後ステップS450において、制御回路110は、上記Readコマンド信号に対応して書き込み対象の無線タグ回路素子Toから送信されたリプライ信号をループアンテナLC1を介して受信し、受信回路307を介し取り込む。
次に、ステップS455において、制御回路110は、上記受信したリプライ信号に基づき、当該無線タグ回路素子Toのメモリ部157内に記憶された情報を確認し、公知の誤り検出符号(CRC符号;Cyclic Redundancy Check等)を用いて、前述の送信した所定の情報がメモリ部157に正常に記憶されたか否かを判定する。
判定が満たされない場合はステップS460に移ってNに1を加え、さらにステップS465においてNが5に到達したか否かを判定する。Nが5未満である場合は判定が満たされずステップS440に戻り同様の手順を繰り返す。Nが5に到達した場合は前述したステップS437に移り、制御回路110は、エラー表示信号を上記PC118へ出力し、対応する書き込み失敗(エラー)表示を行わせ、このルーチンを終了する。このようにして情報書き込みが不調でも5回までは再試行が行われる。
ステップS455の判定が満たされた場合、ステップS470に移り、制御回路110は、送信回路306に制御信号を出力し、ステップS415にて読み取ったタグIDを指定して該当するタグのメモリ部157に記録されたデータの上書きを禁止する信号(この例ではロックコマンド信号)として所定の変調を行った質問波をループアンテナLC1を介して情報書き込み対象の無線タグ回路素子Toに送信し、当該無線タグ回路素子Toへの新たな情報の書き込みを禁止する。これにより、書き込み対象とする無線タグ回路素子Toへの無線タグ情報(タグID、ラベル寸法情報)の書き込みが完了する。
その後、ステップS480に移り、制御回路110は、上記ステップS440で無線タグ回路素子Toに書き込まれた情報と、これに対応して既に印字ヘッド23により印字領域Sに印字されたラベル印字Rの印字情報との組合せを、通信回線NWを介し出力し、情報サーバISやルートサーバRSに記憶させる。なお、この記憶データは必要に応じてPC118より参照可能に例えば各サーバIS,RSのデータベース内に格納保持される。以上により、このルーチンを終了する。
なお、上記フローは本発明を上記フローに示す手順に限定するものではなく、発明の趣旨及び技術的思想を逸脱しない範囲内で手順の追加・削除又は順番の変更等をしてもよい。
また、以上は、無線タグ回路素子Toに対し無線タグ情報を送信しIC回路部151に書き込みを行って無線タグラベルTを作成する場合を説明したが、これに限られず、予め所定の無線タグ情報(タグID)が書き換え不可に記憶保持されている読み取り専用の無線タグ回路素子Toから無線タグ情報を読み取りながら、これに対応する印字を行って無線タグラベルTを作成する場合がある。
この場合には、図14においてステップS440〜ステップS470を省略し、ステップS415でリプライ信号に基づきタグIDを取得するようにすればよい。その後ステップS480ではその読み込んだタグIDと対応するラベル寸法情報との組合せを保存しておけば、後述する磁性体シート作成時において、ループアンテナLC2を介して取得した上記タグIDに基づき情報サーバIS等を検索することにより、ラベル寸法情報を取得することが可能である。
図15に、磁性体シート作成時、タグラベル・磁性体シート作成装置1の制御回路110によって行われる制御手順を示す。本フローは、例えばタグラベル・磁性体シート作成装置1の電源が投入されると実行されるようになっている。
まずステップS205では、制御回路110は、PC118(磁性体シート編集装置)から磁性体シート作成指示信号(開始指示信号)を入力したか否かを判定する。磁性体シート作成指示情報の入力はPC118において操作者により操作・編集入力されるようになっており、入力後操作者がPC118において例えば「作成」操作を行うことにより、PC118からタグラベル・磁性体シート作成装置1に磁性体シート作成指示信号が出力されるようになっている。磁性体シート作成指示信号が入力されるまで本ステップを繰り返し、入力されると次のステップS210に移る。
ステップS210では、制御回路110は、カートリッジホルダ6にカートリッジが装着されたか否かを、カートリッジセンサ81からの検出信号に基づき判定する。カートリッジホルダ6にカートリッジが装着されるまで本ステップを繰り返し、カートリッジが装着された場合には、次のステップS215に移る。
ステップS215では、制御回路110は、カートリッジセンサ81からの検出信号に基づき、装着されたカートリッジに関するカートリッジ情報を取得する。
次のステップS220では、制御回路110は、上記取得したカートリッジ情報に基づき、カートリッジホルダ6に装着されたカートリッジが磁性体カートリッジ7Mであるか否かを判定する。磁性体カートリッジ7Mである場合には、ステップS230で切替回路86に制御信号を出力して、アンテナ共用器240との接続を情報取得用ループアンテナLC2に切り替える。これにより、操作者がタグラベル・磁性体シート作成装置1のループアンテナLC2に対し装置外部から無線タグラベルTを例えばかざす等の操作を行うことにより、ループアンテナLC2を介した無線タグラベルTの無線タグ回路素子Toとの情報送受信が可能になる。制御回路110は、アンテナ共用器240との接続をアンテナLC2に切り替えたら、次のステップS235に移る。一方、上記ステップS220において、無線タグカートリッジ7である場合には、ステップS225に移り、制御回路110は、磁性体カートリッジ7Mの装着を指示する装着指示信号を上記PC118へ出力し、PC118の表示画面に磁性体カートリッジ7Mの装着指示表示を行わせる。そしてステップS210に戻り、磁性体カートリッジ7Mが装着されるまで、ステップS210〜ステップS225を繰り返す。
ステップS235では、制御回路110は、送信回路306に制御信号を出力し、無線タグ回路素子ToのIC回路部151のメモリ部157に記憶された情報を取得するための問い合わせ信号として、所定の変調を行った質問波をループアンテナLC2を介して無線タグ回路素子Toに送信する。そして、上記問い合わせ信号に対応して無線タグ回路素子Toから返信されたリプライ信号をループアンテナLC2を介して受信し、受信回路307を介し取り込む。そして次のステップS240において、この受信したリプライ信号に基づき、当該無線タグ回路素子Toに記憶された情報中のラベル寸法情報を取得する。
次のステップS245では、制御回路110は、上記ステップS240で取得した無線タグラベルTのラベル寸法情報に含まれるテープ幅方向寸法と、上記ステップS215で取得したカートリッジ情報に含まれる磁性体テープ109Mのテープ幅方向寸法との適合性を判定する。無線タグラベルTの幅寸法と磁性体テープ109Mの幅方向寸法とが一致した場合は、ステップS500に移り、磁性体シートMSの作成のための磁性体シート作成処理を行う(詳細手順は後述の図16参照)。その後、本フローを終了する。一方、無線タグラベルTの幅寸法と磁性体テープ109Mの幅方向寸法とが合致しない場合は、ステップS250に移り、制御回路110は、上記PC118へアラーム信号を出力し、PC118の音声手段に警告音を発生させたり、或いはPC118の表示画面に警告表示を行わせる。そして、上記磁性体シート作成処理を行わずに、本フローを終了する。
上記において、ステップS235及びステップS240が、特許請求の範囲各項記載の情報取得用通信手段を介し情報取得用無線タグ回路素子のIC回路部に記憶された無線タグラベルの寸法情報を取得する寸法情報取得手段を構成し、ステップS245が寸法情報取得手段で取得した無線タグラベルの寸法情報に含まれる無線タグラベルの幅方向寸法と、カートリッジ検出手段で検出した磁性体カートリッジの種類との適合性を判定する幅方向寸法判定手段を構成し、ステップS250が幅方向寸法判定手段で適合性がないと判定された場合に、対応する警報信号を生成して出力する警報信号出力手段を構成する。
図16に、上記ステップS500の磁性体シート作成処理の詳細手順を示す。
まずステップS510では、制御回路110は、上記ステップS240で取得したタグラベルTの寸法情報に基づき、フルカット位置の設定を行う準備処理を実行する。このフルカット位置は、作成される磁性体シートMSの長さ寸法が、対応する無線タグラベルTのうち実質的な貼り付け部分となる本体ラベル部Tx(前述の図9等参照)と同じ長さLt(すなわち無線タグラベルTにおける前ハーフカット位置からフルカット位置までの長さ)となるように設定される。
次のステップS520では、制御回路110は、搬送用モータ駆動回路121に制御信号を出力し、搬送用モータ119の駆動力によってテープ送りローラ27Mを回転駆動させる。さらに、テープ排出モータ駆動回路123を介してテープ排出モータ65に制御信号を出力し、駆動ローラ51を回転駆動させる。これらにより、第1ロール102Mから磁性体テープ109Mが繰り出され、テープ送りローラ27Mからカートリッジ外へと搬送される。
次のステップS530では、制御回路110は、入力されたマークセンサ127の検出信号に基づき、磁性体テープ109Mの先端が検出されたかどうか(言い換えれば磁性体テープ109Mがマークセンサ127による検出位置まで到達したかどうか)を判定する。テープ先端が検出されるまで本ステップを繰り返し、テープ先端が検出されたら、判定が満たされて次のステップS540に移る。
ステップS540では、制御回路110は、磁性体テープ109Mがフルカット位置まで搬送されたかどうか(言い換えれば切断機構15の可動刃41がステップS510で設定したフルカット位置に正対する位置まで磁性体テープ109Mが到達したかどうか)を判定する。このときの判定は、上記ステップS530においてテープ先端を検出した後の搬送距離を所定の公知の方法で検出すればよい(パルスモータである搬送用モータ119を駆動する搬送用モータ駆動回路121の出力するパルス数をカウントする等)。フルカット位置に到達するまで判定が満たされずこの手順を繰り返し、到達したら判定が満たされて次のステップS550に移る。
ステップS550では、制御回路110は、テープ送りローラ27M及び駆動ローラ51の回転を停止して磁性体テープ109Mの搬送を停止する。これにより、ステップS510で設定したフルカット位置に切断機構15の可動刃41が正対した状態で、第1ロール102Mからの磁性体テープ109Mの繰り出し・搬送が停止する。
次のステップS560では、制御回路110は、カッターモータ駆動回路122に制御信号を出力してカッターモータ43を駆動し、切断機構15の可動刃41を回動させて、磁性体テープ109Mの磁性体層109Ma、粘着層109Mb及び剥離紙109Mcをすべて切断(分断)するフルカット処理を行う。この切断機構15による分断によって、上述したように対応する無線タグラベルTのうち実質的な貼り付け部分となる本体ラベル部Tx(前述の図9等参照)と同じ長さのシート状の磁性体シートMSが生成される。
次のステップS570では、制御回路110は、テープ排出モータ駆動回路123に制御信号を出力し、テープ排出モータ65の駆動を再開して、駆動ローラ51を回転させる。これにより、駆動ローラ51による搬送が再開されて上記ステップS560でシート状に生成された磁性体シートMSがラベル排出口11へ向かって搬送され、ラベル排出口11から装置外へと排出し、このフローを終了する。
以上の制御により、操作者がタグラベル・磁性体シート作成装置1のループアンテナLC2を介して装置外部に位置する無線タグラベルTの寸法情報を読み取らせることで、無線タグラベルTの大きさに自動的に対応して、無線タグラベルTと金属物との間に介在させるのに適した大きさ(すなわち無線タグラベルTのうちの本体ラベル部Txと同じ大きさ)の磁性体シートMSが作成される。
上記において、ステップS210〜ステップS260が、本願請求項1、2又は7記載の寸法制御手段を構成する。
なお、上記フローは本発明を上記フローに示す手順に限定するものではなく、発明の趣旨及び技術的思想を逸脱しない範囲内で手順の追加・削除又は順番の変更等をしてもよい。
以上のようにしてタグラベル・磁性体シート作成装置1によって作成された無線タグラベルTと磁性体シートMSとは、無線タグラベルTの本体ラベル部Txと磁性体シートMSとを貼り合わせて、磁性体シート付無線タグラベルTMSの形態に一体化して使用される。この磁性体シート付無線タグラベルTMSの層構成を図17に示す。
図17において、磁性体シート付無線タグラベルTMSは、前述したように本体ラベル部Txの4層に磁性体シートMSの3層が加わった7層構造となっており、表面側(図17中上側)から裏面側(図17中下側)に向かって、カバーフィルム103、粘着層101a、ベースフィルム101b、粘着層101c、磁性体層109Ma、粘着層109Mb、及び剥離紙109Mcの順で7層に構成されている(磁性体層109Maのみ斜線で図示)。
図18に、磁性体シート付無線タグラベルTMSの形成・使用手順を示す。
まず操作者は、タグラベル・磁性体シート作成装置1において、無線タグラベルT及び対応する磁性体シートMSを作成する。そして、図18(a)に示すように、無線タグラベルTにおいて、前ハーフカット線HCの印字領域S側における剥離紙101dを除いた部分である本体ラベル部Txを剥離する。これにより、本体ラベル部Txの裏面には粘着層101cが露出する。なお、残りの非使用ラベル部Tyについては例えば廃棄される。
次に、図18(b)に示すように、本体ラベル部Txを、当該本体ラベル部Txと同じ大きさに形成された磁性体シートMSの磁性体層109Ma側に粘着層101cを介して貼り付ける。これにより、図18(c)に示すように、磁性体シート付無線タグラベルTMSが形成される。
次に、図18(d)に示すように、形成された磁性体シート付無線タグラベルTMSにおいて、磁性体シートMS側の剥離紙109Mcを剥離する。これにより、磁性体シート付無線タグラベルTMSの裏面には粘着層109Mbが露出する。
そして、図18(e)に示すように、磁性体シート付無線タグラベルTMS(但し剥離紙109Mcを除く)を粘着層109Mbを介して貼り付け対象である金属物等に貼り付ける。
以上説明した実施形態のタグラベル・磁性体シート作成装置1においては、磁性体シート作成処理時には、カートリッジホルダ6に磁性体カートリッジ7Mが装着され、磁性体カートリッジ7Mから供給された磁性体テープ109Mがテープ送りローラ駆動軸108により搬送され、切断機構15により切断されて、磁性体シートMSが作成される。その磁性体シート作成処理の際、タグラベル・磁性体シート作成装置1のループアンテナLC2を介し、装置外部の対応する無線タグラベルTの無線タグ回路素子Toに対し情報送受信が行われ、無線タグ回路素子Toに記憶された当該無線タグラベルTの寸法情報が取得される。そして取得した寸法情報に基づき、磁性体シートMSの大きさが無線タグラベルTの大きさに対応した大きさとなるようにテープ送りローラ駆動軸108及び切断機構15が制御され、磁性体シートMSが作成される。
ところで、無線タグラベルTを貼り付け対象に貼り付けるとき、金属物に直接貼り付けると、無線タグ回路素子Toにおいて通信障害が起こる可能性がある。この場合、無線タグラベルTと貼り付け対象の金属物との間に、磁性体を介在させると通信障害の発生を効果的に防止することができる。本実施形態によれば、上述したように磁性体シートMSの大きさが無線タグラベルTの大きさに対応した大きさとなるように制御されるので、無線タグラベルTの大きさに自動的に対応して、無線タグラベルTと金属物との間に介在させるのに適した大きさの磁性体シートMSを作成することができる。
これにより、操作者は、例えば無線タグラベルTをタグラベル・磁性体シート作成装置1のループアンテナLC2にかざす等により、寸法情報をループアンテナLC2を介して読み取らせるだけで、特別な操作を行うことなく磁性体シートMSの大きさを適切に設定することができる。したがって、容易かつ確実に通信障害対策を行うことができ、利便性を向上することができる。
また、本実施形態では特に、磁性体シートMSのテープ長手方向寸法Lmが、無線タグラベルTのうちの実質的な貼り付け部となる本体ラベル部Txの長手方向寸法Lt(所定の印字Rが形成された印字領域Sの長手方向寸法)と等しくなるように制御する。この結果、無線タグラベルTを金属物に貼り付けるときも、無線タグラベルTの貼り付け部分のテープ長手方向全域が、金属物との間を磁性体シートMSによって介在されることになり、より確実に通信障害の発生を防止することができる。
また、本実施形態では特に、カートリッジホルダ6に装着されたカートリッジの種類等を検出するカートリッジセンサ81を設けている。これにより、どの種類のカートリッジが装着されているかを自動検出することができる。その結果、磁性体カートリッジ7Mの種類が磁性体テープ109Mの種類と一対一に対応するようにしておくことで、磁性体カートリッジ7Mの種類を検出することで磁性体テープ109Mの幅方向寸法も間接的に検出することができる。
また、本実施形態では、無線タグラベルTの無線タグ回路素子Toから取得した寸法情報に含まれる無線タグラベルTの幅方向寸法と、カートリッジセンサ81で検出した磁性体カートリッジ7Mの種類に基づく磁性体テープ109Mの幅方向寸法との適合性を判定する。この結果、磁性体カートリッジ7Mの磁性体テープ109Mの幅方向寸法が、無線タグラベルTの幅方向寸法と適合しない、例えば無線タグラベルTの幅方向寸法よりもかなり幅が狭い等の場合には、対応する種々の処理(上記実施形態では操作者への警報報知及び磁性体シートMSの作成中止)を実行することができる。
本実施形態では特に、上記幅方向寸法の判定により適合性がないと判定された場合に、PC118へアラーム信号を出力し、PC118の音声手段に警告音を発生させたり、或いはPC118の表示画面に警告表示を行わせる。これにより、そのまま磁性体シートMSを作成すると、例えば磁性体シートMSの幅が不足している場合には十分な通信障害防止を図れなくなる可能性があることや、これを回避するためには別の磁性体カートリッジ7Mに交換する必要があること等を操作者に対し確実に認識させることができる。
また、本実施形態では特に、操作者がカートリッジホルダ6に磁性体カートリッジ7Mを装着し、PC118にて適宜の操作を行って磁性体シート作成指示信号をタグラベル・磁性体シート作成装置1に入力することによって、無線タグラベルTの情報読み取り動作を開始し、無線タグ回路素子Toから寸法情報を取得する。このようにして、操作者の意思をふまえた確実な磁性体シートMSの作成処理を行うことができる。
また、本実施形態のタグラベル・磁性体シート作成装置1は、1つの装置で、無線タグラベルTと、この無線タグラベルTを金属物に貼り付けるときに必要となる磁性体シートMSとの両方を作成可能である。これにより、無線タグラベルTと磁性体シートMSとをそれぞれ別々の装置で作成しなければならない場合に比べ、少ない手間で容易に通信障害対策を行うことができる。この結果、操作者の利便性をさらに向上することができる。
本実施形態では特に、無線タグラベルTを作成するときに、まず、操作者がPC118において適宜に大きさを決定すると、その寸法情報が無線タグラベルTに備えられた無線タグ回路素子ToのIC回路部151に書き込まれて、無線タグラベルTが作成される。その後の磁性体シートMSの作成時には、操作者が作成した無線タグラベルTをループアンテナLC2にかざす等により、無線タグラベルTの寸法情報をループアンテナLC2を介して読み取らせるだけで、自動的に、無線タグラベルTと金属物との間に介在させるのに適した大きさの磁性体シートMSを作成することができる。これにより、操作者は、無線タグラベルTの大きささえ設定しておけば、特に意識しなくても、磁性体シートMSの大きさを適切に設定することができる。したがって、容易かつ確実に通信障害対策を行うことができ、利便性を向上することができる。
なお、本発明は、上記実施形態に限られるものではなく、その趣旨及び技術的思想を逸脱しない範囲内で種々の変形が可能である。以下、そのような変形例を順を追って説明する。
(1)開閉蓋を閉めると自動的に磁性体シートを作成する場合
上記実施形態では、タグラベル・磁性体シート作成装置1は、PC118から磁性体シート作成指示信号を入力することにより磁性体シートMSの作成を行うためのループアンテナLC2を介したタグラベル寸法情報の読み取りを行うようにしたが、これに限られない。すなわち、操作者がカートリッジホルダ6に磁性体カートリッジ7Mを装着して開閉蓋3を閉じると、自動的にタグラベル寸法情報の読み取りを行うようにしてもよい。
図19に、本変形例におけるタグラベル・磁性体シート作成装置1の制御回路110によって行われる詳細手順を示す。なお、図15と同等の手順には同符号を付す。
ますステップS206では、制御回路110は、開閉蓋3の状態が開放状態から閉じ状態に変化したか否かを、開閉センサ90から入力される検出信号に基づき判定する。開閉蓋3が閉じられるまで本ステップを繰り返し、開閉蓋3が閉じられると次のステップS210に移る。
その後のステップS210〜ステップS500は前述の図15と同様である。すなわち、カートリッジホルダ6にカートリッジが装着されたか否かを判定し、カートリッジが装着されている場合には、カートリッジ情報を取得し、取得したカートリッジ情報から装着されたカートリッジが磁性体カートリッジ7Mであるか否かを判定する。磁性体カートリッジ7Mでない場合は、PC118の表示画面に磁性体カートリッジ7Mの装着指示表示を行わせ、磁性体カートリッジ7Mである場合は、アンテナをループアンテナLC2に切り替えて、タグラベル・磁性体シート作成装置1外の無線タグラベルTの無線タグ回路素子Toから無線タグラベルTの寸法情報を取得する。そして取得した寸法情報中の無線タグラベルTの幅寸法と取得したカートリッジ情報から得られる磁性体テープ109Mの幅寸法とが一致するか否かを判定し、幅が一致しない場合は、PC118に警告音の発生等を行わせる。一方、幅が一致した場合は、ステップS500に移行して、磁性体シートMSの作成のための磁性体シート作成処理を行う。
なお、上記フローチャートは本発明を上記フローに示す手順に限定するものではなく、発明の趣旨及び技術的思想を逸脱しない範囲内で手順の追加・削除又は変更等をしてもよい。
以上説明した変形例によれば、操作者がカートリッジホルダ6に磁性体カートリッジ7Mを装着して開閉蓋3を閉じると、自動的にループアンテナLC2を介したタグラベル寸法情報の読み取りを行い、磁性体シート作成処理を行って磁性体シートMSを作成することができる。したがって、磁性体シート作成処理を行うためのその他の特別な操作が不要となるので、操作労力を低減し、手軽かつ迅速に磁性体シートMSを作成することができる。
(2)磁性体シートを切断せずにハーフカットする場合
上記実施形態では、磁性体シート作成処理において、磁性体テープ109Mを切断することにより磁性体シートMSを作成するようにしたが、必ずしも切断を行う必要はない。例えば剥離紙109Mcを除いてハーフカットを行っておき、使用時に操作者が磁性体シートMSの剥離紙109Mc以外の部分を剥離紙109Mcから引きはがして用いるようにしてもよい。
図20に、本変形例における磁性体シート作成処理(ステップS500A)の詳細手順を示す。なお、図16と同様の手順には同符号を付し説明を省略する。
本フローにおいて、前述の図16と異なる点は、ステップS540及びステップS560をそれぞれステップS540A及びステップS560Aに置き換えた点である。すなわち、ステップS520において磁性体テープ109Mの搬送を開始したら、ステップS530において、制御回路110は、入力されたマークセンサ127の検出信号に基づき、磁性体テープ109Mの先端が検出されたかどうかを判定する。先端が検出されたら、次のステップS540Aにおいて、制御回路110は、磁性体テープ109Mがフルカット位置まで搬送されたかどうか(本変形例ではハーフカットユニット35のハーフカッタ34がステップS210で設定したフルカット位置に正対する位置まで磁性体テープ109Mが到達したかどうか)を判定する。フルカット位置に到達したら次のステップS550でテープ搬送を停止し、次のステップS560Aにおいて、制御回路110は、ハーフカッタモータ駆動回路128に制御信号を出力してハーフカッタモータ129を駆動し、ハーフカッタ34を回動させて、磁性体テープ109Mの磁性体層109Ma及び粘着層109Mbを切断してハーフカット線を形成するハーフカット処理を行う。この他の手順は、前述の図16と同様である。
なお、本変形例においては、上記ステップS540Aにおける判定は、磁性体カートリッジ7Mを最初に使用した際における上記ステップS530でのテープ先端検出後の搬送距離を所定の公知の方法(パルスモータである搬送用モータ119を駆動する搬送用モータ駆動回路121の出力するパルス数をカウントする等)で検出・積算することにより行われる。
以上説明した変形例によれば、搬送された磁性体テープ109Mに対しハーフカッタ34で剥離紙109Mcを除いて部分的にハーフカットするので、操作者がそのハーフカット位置を利用して剥離紙109Mc以外の部分を当該剥離紙109Mcから自ら引きはがすことで、当該磁性体シートMSを用いて無線タグラベルTと金属物との間に介在させることができる。
(3)磁性体シートを切断せずに切断線を印字する場合
上記変形例(2)では、磁性体テープ109Mのフルカット位置において、ハーフカットユニット35によりハーフカット線を形成する場合を示したが、これに限られず、操作者が手操作で切断できるように切断線を印字するようにしてもよい。
図21に、本変形例における磁性体シート作成処理(ステップS500B)の詳細手順を示す。なお、図16と同様の手順には同符号を付し説明を省略する。
本フローにおいて、前述の図16と異なる点は、ステップS540及びステップS560をそれぞれステップS540B及びステップS560Bに置き換えた点である。すなわち、ステップS520において磁性体テープ109Mの搬送を開始した後、ステップS530において、制御回路110は、入力されたマークセンサ127の検出信号に基づき、磁性体テープ109Mの先端が検出されたかどうかを判定する。先端が検出されたら、次のステップS540Bにおいて、制御回路110は、磁性体テープ109Mがフルカット位置まで搬送されたかどうか(本変形例では印字ヘッド23がステップS210で設定したフルカット位置に正対する位置まで磁性体テープ109Mが到達したかどうか)を判定する。フルカット位置に到達したら次のステップS550でテープ搬送を停止し、次のステップS560Bにおいて、制御回路110は、印刷駆動回路120に制御信号を出力し、印字ヘッド23を通電して、切断線(磁性体テープ切断線。図示せず)の印刷を行う。この他の手順は、前述の図16と同様である。
なお、本変形例においては、上記ステップS540Bにおける判定は、磁性体カートリッジ7Mを最初に使用した際における上記ステップS530でのテープ先端検出後の搬送距離を所定の公知の方法(パルスモータである搬送用モータ119を駆動する搬送用モータ駆動回路121の出力するパルス数をカウントする等)で検出・積算することにより行われる。
以上説明した変形例によれば、搬送された磁性体テープ109Mに対し印字ヘッド23で切断線を印字しているので、操作者が自らその切断線を手操作で切断し磁性体シートMSを完成することができる。
(4)その他
以上においては、磁性体シートMSには、無線タグラベルT(詳細には本体ラベル部Tx。以下同様)の剥離紙101d側の粘着層101cを用いて無線タグラベルTを貼り付けるようにしたが、これに限られない。すなわち、磁性体シートMSを磁性体層109Maのさらに表面側に粘着層を有する4層構成とし、この磁性体シートMS側の粘着層を用いて磁性体シートMSに無線タグラベルTを貼り付けるようにしてもよい。この場合、無線タグラベルTは、粘着層101c及び剥離紙101dを有しない構成としてもよい。
また以上においては、タグラベル・磁性体シート作成装置1のループアンテナLC1,LC2及び無線タグ回路素子To側のタグアンテナ152としてコイル状のループアンテナを用い、無線通信もしくは電磁誘導により情報送受信を行う場合を例にとって説明したが、これに限られず、タグラベル・磁性体シート作成装置1のアンテナ及び無線タグ回路素子To側のタグアンテナ152として例えばダイポールアンテナを採用し、UHF帯を用いた電波通信により情報送受信を行ってもよい。
また以上においては、磁性体シート作成装置として、無線タグラベルTについても作成することができるタグラベル・磁性体シート作成装置1を用いる場合を示したが、タグラベル作成機能については必ずしも有しなくてもよい。すなわち、磁性体シート作成装置は、磁性体シート作成機能の他に、装置外部に位置する無線タグラベルTの無線タグ回路素子Toとの間で、無線通信を介して情報の送受信を行って、無線タグ回路素子Toに記憶された寸法情報を取得することができるリーダ機能を備えたものであればよい。
また、以上既に述べた以外にも、上記実施形態や各変形例による手法を適宜組み合わせて利用しても良い。
その他、一々例示はしないが、本発明は、その趣旨を逸脱しない範囲内において、種々の変更が加えられて実施されるものである。