JP2009229082A - 光パルス試験器および光パルス試験器の光パワー安定化方法 - Google Patents

光パルス試験器および光パルス試験器の光パワー安定化方法 Download PDF

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Abstract

【課題】使用環境や経時変化によらず、光パルスの出力パワーの安定化を図る光パルス試験器および光パルス試験器の光パワー安定化方法を実現することにある。
【解決手段】レーザ素子が被測定光ファイバに光パルスを出射し、この光パルスの戻り光を受光素子が受光し、この受光素子からの出力によって被測定光ファイバの測定を行なう光パルス試験器に改良を加えたものである。本装置は、レーザ素子と被測定光ファイバとの間に設けられる内蔵光ファイバと、所望の周期で受光素子の増倍度を設定する受光素子設定手段と、この受光素子設定手段によって設定された増倍度における内蔵光ファイバの戻り光の光パワーを保持する比較値保持手段と、この比較値保持手段の光パワーと受光素子設定手段の増倍度で新たに求めた光パワーとを比較し、レーザ素子が出射する光パルスの光パワーを変更させるレーザ素子設定手段とを設けたことを特徴とするものである。
【選択図】図1

Description

本発明は、レーザ素子が被測定光ファイバに光パルスを出射し、この光パルスの戻り光を受光素子が受光し、この受光素子からの出力によって被測定光ファイバの測定を行なう光パルス試験器および光パルス試験器の光パワー安定化方法に関し、詳しくは、使用環境や経時変化によらず、光パルスの出力パワーの安定化を図る光パルス試験器および光パルス試験器の光パワー安定化方法に関するものである。
光信号によってデータ通信等を行なう光通信システムでは、光信号を伝送する光ファイバを監視することが重要になっている。そして、光ファイバの敷設、保守等において光パルス試験器(以下、OTDR(Optical Time Domain Reflectometer)と略す)が用いられる。
OTDRは、OTDRの入出射ポート(被測定対象の光ファイバが接続される光コネクタ端)から被測定光ファイバに対して繰り返し光パルスを出射し、被測定光ファイバからの反射光および後方散乱光のレベルおよび受光時間を測定することで、被測定光ファイバの断線、損失等の状態を測定する。
図4は、従来のOTDRの構成を示した図である(例えば、特許文献1、特許文献2参照)。図4において、被測定光ファイバF1は、被測定対象の光ファイバである。OTDR100は、被測定光ファイバF1が接続される入出射ポートの光コネクタCNを有し、この光コネクタCNから光パルスを被測定光ファイバF1に出射し、この光パルスの戻り光(反射光または後方散乱光)が光コネクタCNを介して入射される。
また、OTDR100は、駆動信号生成部1、レーザ素子駆動部2、レーザ素子3、方向性結合器4、受光部5、増幅部6、AD変換部7、信号処理部8、表示部9を有する。
駆動信号生成部1は、レーザ素子3を駆動させるための駆動信号を生成する。レーザ素子駆動部2は、生成部1からの駆動信号に基づいてレーザ素子3を駆動させる。レーザ素子3は、駆動部2によって駆動され、光パルスを方向性結合器4に出射する。
方向性結合器4は、レーザ素子3からの光パルスを光コネクタCNに出射し、被測定光ファイバF1からの戻り光を受光部5に出射する。
受光部5は、受光素子(例えば、アバランシェ・フォトダイオード(以下、APDと略す)5aを有し、方向性結合器4からの光をAPD5aで受光し、受光した光の光パワーに対応した電気信号を出力する。増幅部6は、受光部5からの電気信号を増幅して出力する。AD変換部7は、増幅部6からのアナログの電気信号をデジタルに変換して出力する。
信号処理部8は、駆動信号生成部1、駆動部2を介してレーザ素子3の光パルスの出力のタイミングを制御し、AD変換部7から電気信号が入力される。表示部9は、信号処理部8の処理結果を表示する。
このような装置の動作を説明する。
駆動信号生成部1が、信号処理部8からの指示に従って駆動信号を生成し、所定のタイミングで駆動部2にレーザ素子3を駆動させて光パルスを出射させる。
そして、レーザ素子3から出射された光パルスが、方向性結合器4、光コネクタCNを経て、被測定光ファイバF1に入射する。被測定光ファイバF1内部では、レイリー散乱が発生し、その一部は光パルスの進行方向とは逆方向に進み後方散乱光としてOTDR100に戻ってくる。また、被測定光ファイバF1の接続点で発生するフレネル反射光もOTDR100に戻ってくる。
そして、被測定光ファイバF1からの戻り光が、光コネクタCN、方向性結合器4を経て受光部5に入射する。さらに、受光部5が、受光した入射光の光パワーに応じた大きさの電気信号に変換し、増幅部6に出力する。
そして、増幅部6が、受光部5からの微弱な電気信号を、後段のAD変換部7の入力電圧範囲にまで増幅し、AD変換部7に出力する。さらに、AD変換部7が、所定のサンプリング周波数でアナログの電気信号をデジタルデータに変換して信号処理部8に出力する。
そして、信号処理部8が、光パルスを出射させてから受光部5で受光するまでの時間から被測定光ファイバF1の距離測定、戻り光の光パワー測定を行ない、横軸を距離、縦軸を戻り光の光パワーとした測定結果を表示部9に表示する。さらに、信号処理部8が、距離と光パワーとの測定結果から、破断点、損失等の損失特性障害点を算出し、表示部9に表示する。
また、戻り光の光パワーは非常に微弱なため、光パルスを繰り返し被測定光ファイバF1に出力し、複数回(例えば、数百〜数千回)の測定値を平均化することでノイズ低減を図っている。ここで、1回分の測定結果を得るには、光パルスを1回出射して受光するのではなく、複数回出射してこれらの測定値を平均化する必要がある。
特開平8−271753号公報 特開平11−284573号公報
レーザ素子3が出力する光パルスの光パワーは、安定した大きさで出力する必要がある。すなわち、光パワーが安定しない場合、測定可能範囲(ダイナミックレンジ)が変化ししてしまうという問題があった。
また、1回の測定中に各光パルスの光パワーが安定しない場合、ノイズ低減の効果も得られず、測定結果の波形(距離と光パワーの特性)にノイズが残ってしまうという問題があった。
さらに、同一の被測定光ファイバに対して同一の測定条件で連続測定をした場合、被測定光ファイバF1の損失特性に変化がないにもかかわらず、n回目の測定と(n+1)回目の測定で、表示画面上の波形(距離と光パワーの特性)が上下に変化してしまうという問題があった。
すなわち、光ファイバの敷設、保守等のような短時間の測定においては、レーザ素子3の光パワーの絶対的な精度ももちろん必要だが、1回分の測定中における各光パルス間の光パワーの相対的な安定性、n回目と(n+1)回目との測定間における光パワーの相対的な安定性も非常に重要である。
一方、OTDR100は、被測定光ファイバF1の測定距離、距離分解能等の測定対象の状態に応じ、レーザ素子3の光パルス幅を数[ns]〜数十[μs]に可変している。そのため、測定中の戻り光の受光パワー、例えば、波高値をフィードバック制御することが困難であり、OTDR100の製造工場での出荷調整時(または校正時)にあらかじめ光パワーの大きさを設定し、この設定値でオープンループ制御していた。
しかしながら、工場調整時と大きく異なる環境下(例えば、調整時の基準温度と大きく異なる温度下)で使用された場合や、経時変化によって光パルスの光パワーが大きく変化し、測定中の光パワーの安定性が損なわれてしまう。すなわち、光パルス間の光パワーの相対的な安定性が悪くなるという問題があった。
また、ペルチェ素子等を用いてレーザ素子3を温度調整する手段もあるが、温度調整機能を実現する構成は一般的に高価であり、消費電力も非常に大きくなる。そのた、光ファイバの敷設、保守等に用いられる携帯型(バッテリ駆動)の光パルス試験器には不向きであった。
そこで本発明の目的は、使用環境や経時変化によらず、光パルスの出力パワーの安定化を図る光パルス試験器および光パルス試験器の光パワー安定化方法を実現することにある。
請求項1記載の発明は、
レーザ素子が被測定光ファイバに光パルスを出射し、この光パルスの戻り光を受光素子が受光し、この受光素子からの出力によって前記被測定光ファイバの測定を行なう光パルス試験器において、
前記レーザ素子と前記被測定光ファイバとの間に設けられる内蔵光ファイバと、
所望の周期で前記受光素子の増倍度を設定する受光素子設定手段と、
この受光素子設定手段によって設定された増倍度における前記内蔵光ファイバの戻り光の光パワーを保持する比較値保持手段と、
この比較値保持手段の光パワーと前記受光素子設定手段の増倍度で新たに求めた光パワーとを比較し、前記レーザ素子が出射する光パルスの光パワーを変更させるレーザ素子設定手段と
を設けたことを特徴とするものである。
請求項2記載の発明は、請求項1記載の発明において、
比較値保持手段は、電源がオンされてから前記被測定光ファイバの測定が開始されるまでの間または被測定光ファイバの測定条件が変更されてから測定が開始されるまでの間に取得された前記内蔵光ファイバの戻り光の光パワーを保持することを特徴とするものである。
請求項3記載の発明は、請求項1または2記載の発明において、
受光素子設定手段は、前記受光素子の増倍度を1に設定することを特徴とするものである。
請求項4記載の発明は、請求項1または2記載の発明において、
前記受光素子の温度を検出する温度検出手段と、
前記受光素子の温度特性を記憶する記憶手段と
を設け、前記レーザ素子設定手段は、前記温度検出手段の温度と前記記憶手段の温度特性とによって前記内蔵光ファイバの戻り光の光パワーを補正することを特徴とするものである。
請求項5記載の発明は、
レーザ素子が被測定光ファイバに光パルスを出射し、この光パルスの戻り光を受光素子が受光し、この受光素子からの出力によって前記被測定光ファイバの測定を行なう光パルス試験器の光パワー安定化方法において、
受光素子設定手段が、前記受光素子を所定の増倍度に設定するステップと、
この所定の増倍度においてレーザ素子設定手段が、前記レーザ素子と前記被測定光ファイバとの間に設けられる内蔵光ファイバからの戻り光の光パワーをメモリに保持させるステップと、
所望の周期ごとに前記受光素子設定手段が、前記受光素子を再度所定の増倍度に設定するステップと、
この所定の増倍度においてレーザ素子設定手段が、前記内蔵光ファイバからの戻り光の光パワーと前記メモリの光パワーとを比較して、前記レーザ素子が出射する光パルスの光パワーを変更させるステップと
を有することを特徴とするものである。
本発明によれば、以下の効果がある。
受光素子の増倍度が同一にされた状態でレーザ素子設定手段が、内蔵光ファイバからの光パワーを求め、この光パワーと比較値保持手段の光パワーとに基づいてレーザ素子の光パルスの光パワーを調整する。これにより、出荷調整時や校正時と異なる環境下での使用やレーザ素子に経時変化が生じていたとしても、光パワーの相対的な安定性を図ることができる。従って、使用環境や経時変化によらず、光パルスの出力パワーの安定化が図れ、被測定光ファイバを精度よく測定することができる。
以下図面を用いて本発明の実施の形態を説明する。
図1は、本発明の一実施例を示した構成図である。ここで、図4と同一のものには同一符号を付し、説明を省略する。図1において、信号処理部8の代わりに信号処理部10が設けられる。また、方向性結合器4と光コネクタCNの間に内蔵光ファイバ20が設けられる。さらに、比較用の光パワーの値(以下、比較値と呼ぶ)を保持するメモリ30が新たに設けられる。
信号処理部10は、APD設定手段11、レーザ素子設定手段12を有し、駆動信号生成部1に信号を出力し、AD変換部7からデジタルデータが入力され、デジタルデータに基づく測定結果、解析結果等を表示部9に表示する。また、信号処理部10は、受光部5の受光素子5aの増倍度、増幅部6の増幅度を変更する。さらに、信号処理部10は、メモリ30の比較値の読み書きを行なう。
内蔵光ファイバ20は、いわゆるダミーファイバと呼ばれるものであり、方向性結合器4内の反射とOTDR100の入出射ポートの光コネクタCNの反射を分離するために内蔵されることが多い。なお、内蔵光ファイバ20の伝送損失特性、ファイバ長等は全て既知である。
APD設定手段11は、特許請求の範囲の受光素子設定手段に相当し、受光部5の受光素子であるAPD5aの増倍度、増幅部6の増幅度を設定する。レーザ素子設定手段12は、APD設定手段11が設定した増倍度において、AD変換部7からのデジタルデータでダミーファイバ20の後方散乱光の光パワーを求めると共に、メモリ30の比較値を参照して駆動信号生成部1にフィードバック情報を出力する。
メモリ30は、特許請求の範囲の比較値保持手段に相当し、レーザ素子設定手段12が求めた比較値を保持する。
このような装置の動作を説明する。
まず、通常の測定状態、すなわち、被測定光ファイバF1の測定から説明する。
ユーザからの測定条件に基づいて、信号処理部10のAPD設定手段11が、受光部5のAPD5aの増倍度、増幅部6の増幅度を設定し、信号処理部10が、駆動信号生成部1に光パルスのパルス幅、光パワー等の設定を行なう。
そして、駆動信号生成部1が、信号処理部10からの指示(タイミング信号)に従って駆動信号(電気のパルス信号)を生成し、駆動信号として駆動部2に出力する。そして、所定のタイミングで駆動部2が、駆動信号に基づいて駆動電流をレーザ素子3に出力して駆動させ、光パルスを出射させる。
そして、レーザ素子3から出射された光パルスが、方向性結合器4、ダミーファイバ20、光コネクタCNを経て、被測定光ファイバF1に入射する。被測定光ファイバF1内部では、レイリー散乱が発生し、その一部は光パルスの進行方向とは逆方向に進み後方散乱光としてOTDR100に戻ってくる。また、被測定光ファイバF1の接続点で発生するフレネル反射光もOTDR100に戻ってくる。
そして、被測定光ファイバF1からの戻り光が、光コネクタCN、ダミーファイバ20、方向性結合器4を経て受光部5に入射する。なお、ダミーファイバ20からの戻り光も受光部5に入射している。
そして、受光部5が、APD5aで戻り光を受光し、受光した戻り光の光パワーに応じた大きさの電気信号に変換し、増幅部6に出力する。
さらに、増幅部6が、受光部5からの微弱な電気信号を、後段のAD変換部7の入力電圧範囲にまで増幅し、AD変換部7に出力する。さらに、AD変換部7が、所定のサンプリング周波数でアナログの電気信号をデジタルデータに変換して信号処理部10に出力する。
そして、信号処理部10の光パワー演算手段(図示せず)が、光パルスを出射させてから受光部5で受光するまでの時間から被測定光ファイバF1の距離測定、戻り光の光パワー測定を行なう。さらに、信号処理部10が、横軸を距離、縦軸を戻り光の光パワーとした測定結果を表示部9に表示する。さらに、信号処理部10が、距離と光パワーとの測定結果から、破断点、損失等の損失特性障害点を算出し、表示部9に表示する。
また、図1に示す装置では、ダミーファイバ20が内蔵されているので、信号処理部10は、ダミーファイバ20の部分を除去した波形を表示部9に表示するとよい。
また、戻り光の光パワーは非常に微弱なため、光パルスを繰り返し被測定光ファイバF1に出力し、複数回(例えば、数百〜数千回)の測定値を平均化することでノイズ低減を図っている。ここで、1回分の測定とは、光パルスを1回出射して受光した測定結果を得ることでなく、複数回の測定値を、同一距離の測定値同士で平均化し、距離と光パワーの測定結果を得るまでの測定をいう。
ここで、図2は、OTDR100における距離と戻り光の光パワーの波形を示した図である。横軸は距離であり、縦軸は戻り光の光パワーである。図2では、ダミーファイバ20からの戻り光も図示しているが、上述のように、表示部9に表示する波形としては、ダミーファイバ20の部分を除去し、入出射ポートの光コネクタCNを基準(距離=0[m])として表示するとよい。
続いて、光パワーを安定化させる動作を説明する。
大きく分けると二つの動作がある。一つ目は、光パワーの相対比較用に、比較用の基準となる光パワーの測定を行なう動作と、測定中に所定の周期でレーザ素子3の光パワーを調整して安定化させる動作である。
ここで、図3は、OTDR100の通常測定および安定化用の測定を行なうパターンの一実施例を示している。横軸は時間である。なお、図3中の縦棒は、通常の測定用に光パルスが出射されていることを示している。通常、1回の測定で数百〜数千の光パルスが出射されるが、図中では簡略化している。
比較用の光パワーを測定して比較値を取得するタイミングとしては、OTDR100の電源がONされて、1回目の測定が実行される前(図3の時刻t0)や、測定条件が変更された場合の測定前等(図3の時刻t6)に行なわれる。一方、レーザ素子3の光パワーの調整は、所定の周期Δtで行なわれ、n回目の測定中に繰返し出射される光パルスの合間(図3の時刻t1、t2、t4、t5、t7、t8)や、n回目と(n+1)回目の測定の合間(図3の時刻t3)に行なわれる。。
光パルスの光パワーを相対的に安定化させる動作について、具体的に説明する。
測定開始の直前(時刻t0、t6)や、比較値を取得してから所定の周期Δt(例えば、数秒〜数分)ごと(時刻t1〜t5、t7〜t8)に信号処理部10のAPD設定手段11が、受光部5のAPD5aの増倍度を1に設定する。また、増幅部6の増幅度をあらかじめ調整用として定めておいた大きさに設定する。そして、APD設定手段11が、レーザ素子設定手段12、光パワー演算手段(図示せず)に対し、APD5aの増倍度を光パワー安定化用の増倍度に設定した旨を通知、すなわち通常の測定状態でなく、光パワー調整用の状態であることを通知する。
ここで、APD5aの増倍度を1にするのは、APD5aは増倍度を1にした場合、環境下の影響を受けずに安定した特性、すなわち、温度特性がほとんどない安定した特性(光電変換の変換効率・受光感度、光電変換の直線性等)を示すからである。これは、APD5aに限らず、その他のフォトダイオードでも同様のことである。
具体的には、APD5aへのバイアス電圧の大きさを変えることによって、APD5aの増倍度を調整する。増倍度Mは、例えば、M=1〜40(M=1が最小の増倍度)の範囲で変更可能であり、通常の測定状態では、増倍度M=30程度に設定されることが多い。
そして、通常の測定と同様に、信号処理部10がタイミング信号を出力して、駆動信号生成部1が、駆動部2を介してレーザ素子3に光パルスを出射させる。光パルスのパルス幅、光パワーは、測定条件と同一でもよく、調整用にあらかじめ定めた設定値でもよい。
さらに、レーザ素子3から出射された光パルスが、方向性結合器4を経て、ダミーファイバ20に入射する。そして、ダミーファイバ20からの戻り光が、方向性結合器4を経て受光部5に入射する。さらに、受光部5のAPD5aが戻り光を受光し、受光部5が、戻り光の光パワーに応じた大きさの電気信号に変換し、増幅部6に出力する。
そして、増幅部6が、受光部5からの微弱な電気信号を所定の増幅度で増幅し、AD変換部7に出力する。さらに、AD変換部7が、所定のサンプリング周波数でアナログの電気信号をデジタルデータに変換して信号処理部10に出力する。
そして、信号処理部10の光パワー演算手段(図示せず)が、光パルスを出射させてから受光部5で受光するまでの時間から、ダミーファイバ20の部分で生じた戻り光の光パワーを求める。ダミーファイバ20の部分とは、ダミーファイバ20の所定の位置(例えば、長さ方向の中間付近であり、図2の”P1”の位置)のことである。さらに、信号処理部10の光パワー演算手段(図示せず)が、ダミーファイバ20の部分で生じた戻り光(後方散乱光等)の光パワーを求める。
そして、時刻t0、t6における測定の場合、レーザ素子設定手段12が、光パワー演算手段(図示せず)の求めた光パワーを、比較用の光パワー(比較値)としてメモリ30に格納する。
一方、時刻t1〜t5、t7〜t8の場合、レーザ素子設定手段12が、メモリ30から比較値を読み出し、光パワー演算手段(図示せず)の求めた光パワーと比較値と比較し、光パワーの差分を求める。もちろん、時刻t1〜t5で求めた光パワーは、時刻t0で求めた比較値で比較し、時刻t7〜t8で求めた光パワーは、時刻t6で求めた比較値で比較する。
そして、レーザ素子設定手段12が、駆動信号生成部1に差分をなくすような駆動信号を生成させる。これによって、駆動信号生成部1が、次の光パルス(通常の測定における光パルス)の光パワーを差分情報に基づいて増減させる。
そして、光パワーの安定化の調整終了後(メモリ30への比較値の格納後、または光パワーと比較値を比較してレーザ素子3の光パルスの光パワーの変更指示後)、APD設定手段11が、受光部5のAPD5aの増倍度、増幅部6の増幅度を、通常の測定状態、すなわち増倍度、増幅度を変更前の測定条件に戻し、通常の測定を再開する。
このように、レーザ素子設定手段12が、所定の周期でダミーファイバ20からの後方散乱光の光パワーを求め、同一増倍度の比較値と光パワーとを比較して差分を求める。そして、レーザ素子設定手段12が、求めた差分でレーザ素子3の光パルスの光パワーを調整するので、出荷調整時や校正時と異なる環境下での使用やレーザ素子3に経時変化が生じていたとしても、光パワーの相対的な安定性を図ることができる。これにより、使用環境や経時変化によらず、光パルスの出力パワーの安定化が図れ、被測定光ファイバを精度よく測定することができる。
また、APD設定手段11が、所定の周期ΔtでAPD5aの増倍度を1にし、この増倍度1におけるAPD5aの出力によって光パワーを調整を行なうので、APD5aの温度特性をほとんど受けない。
そして、ペルチェ素子等を用いてレーザ素子3を温度調整する必要も無いので、装置の小型化(軽量化)、低消費電力、低コストとすることができ、特に携帯型(バッテリ駆動)の光パルス試験器に有用である。
なお、本発明はこれに限定されるものではなく、以下に示すようなものでもよい。
(1)受光素子としてAPD5aを用いる構成を示したが、どのような受光素子(例えば、Ge,InGaAs等)を用いてもよい。
(2)APD素子設定手段12が、APD5aの増倍度を1にし、この増倍度においてレーザ素子設定手段12が、比較値の取得およびダミーファイバ20の戻り光の光パワーと比較値との比較を行なう構成を示したが、APD素子設定手段12が、APD5aの増倍度を通常の測定状態と同じ増倍度(または所望の増倍度)に設定してもよい。
ただし、増倍度を1よりも大きくする場合、各増倍度におけるAPD5aの受光感度等の温度特性をあらかじめ実測(または計算)して求め、記憶手段に格納する。また、受光素子APD5aの温度を検出する温度検出手段を設ける。そして、光パワーの安定化を図る場合、レーザ素子設定手段12が、温度検出手段の温度と記憶手段の温度特性とによって、受光素子5aが受光した光パワーを補正して比較値を取得するとよい。さらに、所定の周期Δtで取得した光パワーに対しても、温度検出手段の温度と記憶手段の温度特性とで補正し、補正した光パワーと比較値(補正済み)とで比較を行なうとよい。
(3)APD素子設定手段12が、同じ周期ΔtでAPD5aの増幅度を1にする構成を示したが、増倍度を1にする間隔は等間隔でなくともよい。
(4)メモリ30に、比較値を保持させる構成を示したが、この比較値を時系列順に保持させ、レーザ素子設定手段12が、レーザ素子3の劣化の有無を判断してもよい。
本発明の一実施例を示した構成図である。 距離と戻り光の光パワーとの関係の一例を示した図である。 通常の測定および光パワー安定化用の測定を行なうパターンの一実施例を示した図である。 従来の光パルス試験器の構成を示した図である。
符号の説明
1 レーザ素子
5a APD(受光素子)
11 APD設定手段(受光素子設定手段)
12 レーザ素子設定手段
20 ダミーファイバ(内蔵光ファイバ)
30 メモリ(比較値保持手段)
F1 被測定光ファイバ

Claims (5)

  1. レーザ素子が被測定光ファイバに光パルスを出射し、この光パルスの戻り光を受光素子が受光し、この受光素子からの出力によって前記被測定光ファイバの測定を行なう光パルス試験器において、
    前記レーザ素子と前記被測定光ファイバとの間に設けられる内蔵光ファイバと、
    所望の周期で前記受光素子の増倍度を設定する受光素子設定手段と、
    この受光素子設定手段によって設定された増倍度における前記内蔵光ファイバの戻り光の光パワーを保持する比較値保持手段と、
    この比較値保持手段の光パワーと前記受光素子設定手段の増倍度で新たに求めた光パワーとを比較し、前記レーザ素子が出射する光パルスの光パワーを変更させるレーザ素子設定手段と
    を設けたことを特徴とする光パルス試験器。
  2. 比較値保持手段は、電源がオンされてから前記被測定光ファイバの測定が開始されるまでの間または被測定光ファイバの測定条件が変更されてから測定が開始されるまでの間に取得された前記内蔵光ファイバの戻り光の光パワーを保持することを特徴とする請求項1記載の光パルス試験器。
  3. 受光素子設定手段は、前記受光素子の増倍度を1に設定することを特徴とする請求項1または2記載の光パルス試験器。
  4. 前記受光素子の温度を検出する温度検出手段と、
    前記受光素子の温度特性を記憶する記憶手段と
    を設け、前記レーザ素子設定手段は、前記温度検出手段の温度と前記記憶手段の温度特性とによって前記内蔵光ファイバの戻り光の光パワーを補正することを特徴とする請求項1または2記載の光パルス試験器。
  5. レーザ素子が被測定光ファイバに光パルスを出射し、この光パルスの戻り光を受光素子が受光し、この受光素子からの出力によって前記被測定光ファイバの測定を行なう光パルス試験器の光パワー安定化方法において、
    受光素子設定手段が、前記受光素子を所定の増倍度に設定するステップと、
    この所定の増倍度においてレーザ素子設定手段が、前記レーザ素子と前記被測定光ファイバとの間に設けられる内蔵光ファイバからの戻り光の光パワーをメモリに保持させるステップと、
    所望の周期ごとに前記受光素子設定手段が、前記受光素子を再度所定の増倍度に設定するステップと、
    この所定の増倍度においてレーザ素子設定手段が、前記内蔵光ファイバからの戻り光の光パワーと前記メモリの光パワーとを比較して、前記レーザ素子が出射する光パルスの光パワーを変更させるステップと
    を有することを特徴とする光パルス試験器の光パワー安定化方法。
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