JP2009227974A - 変性オレフィン重合体の製造方法および変性オレフィン重合体 - Google Patents

変性オレフィン重合体の製造方法および変性オレフィン重合体 Download PDF

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Abstract

【課題】接着性に優れた変性オレフィン重合体を溶融法により製造する方法、及び、該製造方法で製造されてなる変性オレフィン重合体を提供すること。
【解決手段】下記工程1、2及び3を有する変性オレフィン重合体の製造方法。
工程1:オレフィン重合体(成分A)、極性基を有する不飽和化合物(成分B)および有機過酸化物(成分C)を、特定の量比で、連続式押出機内に供給し、成分Cの半減時間が1時間である分解温度以下の温度で、当該温度での成分Cの半減時間未満の時間、混合する工程
工程2:工程1で得られた混合物を、成分Cの半減時間が10秒である分解温度以上の温度で、当該温度での成分Cの半減時間の3倍以上の時間、連続式押出機内で混練する工程
工程3:工程2で得られた混練物を、成分Cの半減時間が10時間である分解温度以下の温度で、工程2での混練の時間以上の時間、連続式押出機内で混練する工程
【選択図】なし

Description

本発明は、変性オレフィン重合体の製造方法および該製造方法で製造されてなる変性オレフィン重合体に関するものである。
ポリエチレンやポリプロピレン等のオレフィン重合体に、無水マレイン酸等の極性基を有する不飽和化合物をグラフトしてなる変性オレフィン重合体は、接着剤、相溶化剤等として用いられている。該変性オレフィン重合体の製造方法としては、溶液中でグラフト反応を行う溶液法、溶融状態でグラフト反応を行う溶融法が知られている。
溶液法は、多量の溶剤を分離・回収する工程を必要とするため、煩雑な製造工程となり、また、経済性の高い方法ではなかった。一方、溶融法は、溶剤を使用しない製造方法であるため、上記溶剤を分離・回収する工程を必要とせず、特に押出機を用いた方法は連続生産が可能であるため、種々の方法が提案されている。
例えば、特許文献1には、接着性に優れた無水マレイン酸変性オレフィン重合体の製造方法として、プロピレン単独重合体と無水マレイン酸と特定の有機過酸化物とを二軸押出機で溶融混練する方法が提案されている。また、特許文献2には、有機過酸化物として、特定の化合物を2種類併用することが提案されている。特許文献3には、特定状態下のラジカル発生剤を含有する溶融状態のエチレン系重合体に、溶融状の無水マレイン酸を供給し、200〜270℃の温度で溶融混練し、次いで、脱気処理した後、当該温度におけるラジカル発生剤の99.9%分解時間の3倍以上の時間、エチレン系重合体を押出機内に滞留させて溶融押出しする方法が提案されている。
特開平9−278956号公報 特開2002−308947号公報 特開2002−121234号公報
しかしながら、溶融法で製造された従来の変性オレフィン重合体は、接着性において、未だ十分満足のいくものではなかった。
係る状況のもと、本発明が解決しようとする課題は、接着性に優れた変性オレフィン重合体を溶融法により製造する方法、および、該製造方法で製造されてなる変性オレフィン重合体を提供することにある。
本発明の第一は、下記工程(1)、(2)および(3)を有する変性オレフィン重合体の製造方法にかかるものである。
工程(1):下記成分(A)、(B)および(C)を、成分(A)100重量部あたり、成分(B)0.01〜20重量部と、成分(C)0.001〜20重量部となる量比で、連続式押出機内に供給し、成分(C)の半減時間が1時間である分解温度(Th1)以下の温度(T1)で、当該温度(T1)での成分(C)の半減時間(Sh1)未満の時間(S1)、混合する工程。
成分(A):オレフィン重合体
成分(B):極性基を有する不飽和化合物
成分(C):有機過酸化物
工程(2):工程(1)で得られた混合物を、成分(C)の半減時間が10秒である分解温度(Th2)以上の温度(T2)で、当該温度(T2)での成分(C)の半減時間(Sh2)の3倍以上の時間(S2)、連続式押出機内で混練する工程。
工程(3):工程(2)で得られた混練物を、成分(C)の半減時間が10時間である分解温度(Th3)以下の温度(T3)で、工程(2)での混練の時間(S2)以上の時間(S3)、連続式押出機内で混練する工程。
本発明の第二は、上記製造方法で製造されてなる変性オレフィン重合体にかかるものである。
本発明により、接着性に優れた変性オレフィン重合体を溶融法により製造する方法、および、該製造方法で製造されてなる変性オレフィン重合体を提供することができる。
本発明に用いられる成分(A)のオレフィン重合体は、重合触媒の存在下でオレフィンを重合して得られる重合体である。
オレフィンとしては、エチレン、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、1−ヘプテン、1−オクテン、1−ノネン、1−デセン等の直鎖状オレフィン;3−メチル−1−ブテン、3−メチル−1−ペンテン、4−メチル−1−ペンテン、4−メチル−1−ヘキセン、5−メチル−1−ヘキセン等の分岐状オレフィンをあげることができる。
オレフィンとして、好ましくは、炭素原子数が2〜20のα−オレフィンであり、好ましくは、エチレン、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、1−ヘプテン、1−オクテンであり、特に好ましくは、エチレン、プロピレンである。
オレフィン重合体は、メタロセン系触媒の存在下でオレフィンを重合する際に、他の共重合可能なモノマーを使用する等により、オレフィン以外のモノマー由来のモノマー単位を有していてもよい。該他の共重合可能なモノマーとしては、シクロペンテン、シクロヘキセン、スチレン、ビニルシクロヘキサン、ビニルシクロヘプタン、ビニルシクロオクタン、5−ビニル−2−ノルボルネン、1−ビニルアダマンタンなどをあげることができる。
本発明に用いられる成分(A)のオレフィン重合体としては、エチレン単独重合体、プロピレン単独重合体、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−1−ブテン共重合体、エチレン−1−ヘキセン共重合体、エチレン−1−オクテン共重合体、エチレン−プロピレン−ブテン共重合体、プロピレン−1−ブテン共重合体、エチレン−スチレン共重合体、エチレン−ビニルシクロヘキサン共重合体、エチレン−プロピレン−スチレン共重合体、エチレン−プロピレン−ビニルシクロヘキサン共重合体などがあげられる。
成分(A)のオレフィン重合体のJIS K7210に規定された温度190℃、荷重21.18Nの条件で測定されるメルトフローレートは、接着性を高める観点から、好ましくは50g/10分以上であり、より好ましくは100g/10分以上である。また、変性オレフィン重合体の製造容易性を高める観点から、好ましくは1000g/10分以下であり、より好ましくは500g/10分以下である。
成分(A)のオレフィン重合体としては、(1)示差走査熱量計により観測される融点が80℃以下である重合体、または、(2)示差走査熱量計により融点が観測されず、かつ、軟化点またはガラス転移温度が80℃以下である重合体が好ましい。
成分(A)のオレフィン重合体の重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)との比で表される分子量分布(Mw/Mn)は、好ましくは2.5以下であり、より好ましくは2.2以下である。
本発明に用いられる成分(A)としては、重合触媒としてメタロセン系触媒を用いてオレフィンを重合して得られる重合体であることが好ましい。該メタロセン系触媒としては、下記[I]、[II]または[III]で表される遷移金属錯体(以下、成分(a)と記す。)を触媒成分とし、後述のアルミニウム化合物および/またはホウ素化合物を助触媒成分とした触媒が好ましい。
Figure 2009227974
(上記一般式[I]〜[III]において、Mは元素の周期律表の第4族の遷移金属原子を表し、Aは元素の周期律表の第16族の原子を表し、Jは元素の周期律表の第14族の原子を表す。Cpはシクロペンタジエン形アニオン骨格を有する基を表す。R1、R2、R3、R4、X1、X2はそれぞれ独立に水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アラルキル基、アリール基、置換シリル基、2置換アミノ基、アルコキシ基、アラルキルオキシ基またはアリールオキシ基を表し、該アルキル基、該アラルキル基、該アリール基、該置換シリル基の炭化水素基、2置換アミノ基の炭化水素基、該アルコキシ基、該アラルキルオキシ基および該アリールオキシ基は、ハロゲン原子で置換されていてもよく、アルコキシ基で置換されていてもよく、アリールオキシ基で置換されていてもよく、アラルキルオキシ基で置換されていてもよい。R1、R2、R3、R4は任意に結合して環を形成してもよい。R5、R6はそれぞれ独立にメチル基またはエチル基を表す。X3は元素の周期律表の第16族の原子を表す。一般式[II]および[III]における二つのM、A、J、Cp、R1、R2、R3、R4、R5、R6、X1、X3はそれぞれ同じであっても異なっていてもよい。)
一般式[I]、[II]または[III]において、Mは元素の周期律表(IUPAC無機化学命名法改訂版1989)の第4族の遷移金属原子を表し、たとえばチタニウム原子、ジルコニウム原子、ハフニウム原子などがあげられる。好ましくはチタニウム原子またはジルコニウム原子である。
一般式[I]、[II]または[III]において、Aは元素の周期律表の第16族の原子を表し、たとえば酸素原子、硫黄原子、セレン原子などがあげられ、好ましくは酸素原子である。
一般式[I]、[II]または[III]において、Jは元素の周期律表の第14族の原子を表し、たとえば炭素原子、ケイ素原子、ゲルマニウム原子などがあげられ、好ましくは炭素原子またはケイ素原子である。
一般式[I]、[II]または[III]において、Cpはシクロペンタジエン形アニオン骨格を有する基を表し、たとえばη5−(置換)シクロペンタジエニル基、η5−(置換)インデニル基、η5−(置換)フルオレニル基などがあげられる。さらに具体的に例示すれば、たとえばη5−シクロぺンタジエニル基、η5−メチルシクロペンタジエニル基、η5−ジメチルシクロペンタジエニル基、η5−トリメチルシクロペンタジエニル基、η5−テトラメチルシクロペンタジエニル基、η5−インデニル基、η5−メチルインデニル基、η5−ジメチルインデニル基、η5−ヒドロキシインデニル基、η5−ジヒドロインデニル基、η5−トリヒドロインデニル基、η5−テトラヒドロインデニル基、η5−フルオレニル基、η5−メチルフルオレニル基、η5−ジメチルフルオレニル基などがあげられ、好ましくはη5−シクロペンタジエニル基、η5−テトラメチルシクロペンタジエニル基、η5−インデニル基、η5−フルオレニル基である。
一般式[I]、[II]または[III]において、R1、R2、R3、R4、X1、X2はそれぞれ独立に水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アラルキル基、アリール基、置換シリル基、アルコキシ基、アラルキルオキシ基、アリールオキシ基または2置換アミノ基を表し、該アルキル基、該アラルキル基、該アリール基、該置換シリル基の炭化水素基、2置換アミノ基の炭化水素基、該アルコキシ基、該アラルキルオキシ基および該アリールオキシ基は、ハロゲン原子で置換されていてもよく、アルコキシ基で置換されていてもよく、アリールオキシ基で置換されていてもよく、アラルキルオキシ基で置換されていてもよい。
1、R2、R3、R4、X1、X2におけるハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子などが例示され、好ましくは塩素原子または臭素原子であり、より好ましくは塩素原子である。
1、R2、R3、R4、X1、X2におけるアルキル基としては、炭素原子数1〜20のアルキル基が好ましく、たとえばメチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、n−ペンチル基、ネオペンチル基、tert−ペンチル基、n−ヘキシル基、n−オクチル基、n−デシル基、n−ドデシル基、n−ペンタデシル基、n−エイコシル基などがあげられ、より好ましくはメチル基、エチル基、イソプロピル基、tert−ブチル基またはtert−ペンチル基である。
また、R1、R2、R3、R4、X1、X2におけるアルキル基としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子などのハロゲン原子で置換されたアルキル基を例示することができる。ハロゲン原子で置換された炭素原子数1〜20のアルキル基としては、たとえば、フルオロメチル基、ジフルオロメチル基、トリフルオロメチル基、クロロメチル基、ジクロロメチル基、トリクロロメチル基、ブロモメチル基、ジブロモメチル基、トリブロモメチル基、ヨードメチル基、ジヨードメチル基、トリヨードメチル基、フルオロエチル基、ジフルオロエチル基、トリフルオロエチル基、テトラフルオロエチル基、ペンタフルオロエチル基、クロロエチル基、ジクロロエチル基、トリクロロエチル基、テトラクロロエチル基、ペンタクロロエチル基、ブロモエチル基、ジブロモエチル基、トリブロモエチル基、テトラブロモエチル基、ペンタブロモエチル基、パーフルオロプロピル基、パーフルオロブチル基、パーフルオロペンチル基、パーフルオロヘキシル基、パーフルオロオクチル基、パーフルオロドデシル基、パーフルオロペンタデシル基、パーフルオロエイコシル基、パークロロプロピル基、パークロロブチル基、パークロロペンチル基、パークロロヘキシル基、パークロロオクチル基、パークロロドデシル基、パークロロペンタデシル基、パークロロエイコシル基、パーブロモプロピル基、パーブロモブチル基、パーブロモペンチル基、パーブロモヘキシル基、パーブロモオクチル基、パーブロモドデシル基、パーブロモペンタデシル基、パーブロモエイコシル基などがあげられる。
1、R2、R3、R4、X1、X2におけるアルキル基としては、メトキシ基、エトキシ基等のアルコキシ基;フェノキシ基などのアリールオキシ基;ベンジルオキシ基などのアラルキルオキシ基などで置換されたアルキル基を例示することができる。
1、R2、R3、R4、X1、X2におけるアラルキル基としては、炭素原子数7〜20のアラルキル基が好ましく、たとえばベンジル基、(2−メチルフェニル)メチル基、(3−メチルフェニル)メチル基、(4−メチルフェニル)メチル基、(2,3−ジメチルフェニル)メチル基、(2,4−ジメチルフェニル)メチル基、(2,5−ジメチルフェニル)メチル基、(2,6−ジメチルフェニル)メチル基、(3,4−ジメチルフェニル)メチル基、(4,6−ジメチルフェニル)メチル基、(2,3,4−トリメチルフェニル)メチル基、(2,3,5−トリメチルフェニル)メチル基、(2,3,6−トリメチルフェニル)メチル基、(3,4,5−トリメチルフェニル)メチル基、(2,4,6−トリメチルフェニル)メチル基、(2,3,4,5−テトラメチルフェニル)メチル基、(2,3,4,6−テトラメチルフェニル)メチル基、(2,3,5,6−テトラメチルフェニル)メチル基、(ペンタメチルフェニル)メチル基、(エチルフェニル)メチル基、(n−プロピルフェニル)メチル基、(イソプロピルフェニル)メチル基、(n−ブチルフェニル)メチル基、(sec−ブチルフェニル)メチル基、(tert−ブチルフェニル)メチル基、(n−ペンチルフェニル)メチル基、(ネオペンチルフェニル)メチル基、(n−ヘキシルフェニル)メチル基、(n−オクチルフェニル)メチル基、(n−デシルフェニル)メチル基、(n−ドデシルフェニル)メチル基、(n−テトラデシルフェニル)メチル基、ナフチルメチル基、アントラセニルメチル基などがあげられ、より好ましくはベンジル基である。
また、R1、R2、R3、R4、X1、X2におけるアラルキル基としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子などのハロゲン原子;メトキシ基、エトキシ基等のアルコキシ基;フェノキシ基などのアリールオキシ基;ベンジルオキシ基などのアラルキルオキシ基などで置換されたアラルキル基を例示することができる。
1、R2、R3、R4、X1、X2におけるアリール基としては、炭素原子数6〜20のアリール基が好ましく、たとえばフェニル基、2−トリル基、3−トリル基、4−トリル基、2,3−キシリル基、2,4−キシリル基、2,5−キシリル基、2,6−キシリル基、3,4−キシリル基、3,5−キシリル基、2,3,4−トリメチルフェニル基、2,3,5−トリメチルフェニル基、2,3,6−トリメチルフェニル基、2,4,6−トリメチルフェニル基、3,4,5−トリメチルフェニル基、2,3,4,5−テトラメチルフェニル基、2,3,4,6−テトラメチルフェニル基、2,3,5,6−テトラメチルフェニル基、ペンタメチルフェニル基、エチルフェニル基、n−プロピルフェニル基、イソプロピルフェニル基、n−ブチルフェニル基、sec−ブチルフェニル基、tert−ブチルフェニル基、n−ペンチルフェニル基、ネオペンチルフェニル基、n−ヘキシルフェニル基、n−オクチルフェニル基、n−デシルフェニル基、n−ドデシルフェニル基、n−テトラデシルフェニル基、ナフチル基、アントラセニル基などがあげられ、より好ましくはフェニル基である。
また、R1、R2、R3、R4、X1、X2におけるアリール基としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子などのハロゲン原子;メトキシ基、エトキシ基等のアルコキシ基;フェノキシ基などのアリールオキシ基;ベンジルオキシ基などのアラルキルオキシ基などで置換されたアリール基を例示することができる。
1、R2、R3、R4、X1、X2における置換シリル基とは炭化水素基で置換されたシリル基であり、該炭化水素基は、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子などのハロゲン原子;メトキシ基、エトキシ基等のアルコキシ基、フェノキシ基などのアリールオキシ基;ベンジルオキシ基などのアラルキルオキシ基などで置換されていてもよい。該炭化水素基としては、たとえばメチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、イソブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基、シクロヘキシル基などの炭素原子数1〜10のアルキル基;フェニル基などのアリール基などがあげられ、
置換シリル基としては、炭素原子数1〜20の置換シリル基が好ましく、たとえばメチルシリル基、エチルシリル基、フェニルシリル基などの炭素原子数1〜20の1置換シリル基、ジメチルシリル基、ジエチルシリル基、ジフェニルシリル基などの炭素原子数2〜20の2置換シリル基、トリメチルシリル基、トリエチルシリル基、トリ−n−プロピルシリル基、トリイソプロピルシリル基、トリ−n−ブチルシリル基、トリ−sec−ブチルシリル基、トリ−tert−ブチルシリル基、トリ−イソブチルシリル基、tert−ブチル−ジメチルシリル基、トリ−n−ペンチルシリル基、トリ−n−ヘキシルシリル基、トリシクロヘキシルシリル基、トリフェニルシリル基などの炭素原子数3〜20の3置換シリル基などがあげられ、好ましくはトリメチルシリル基、tert−ブチルジメチルシリル基、またはトリフェニルシリル基である。
1、R2、R3、R4、X1、X2における2置換アミノ基とは、2つの炭化水素基で置換されたアミノ基であり、該炭化水素基は、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子などのハロゲン原子;メトキシ基、エトキシ基等のアルコキシ基、フェノキシ基などのアリールオキシ基;ベンジルオキシ基などのアラルキルオキシ基などで置換されていてもよい。該炭化水素基としては、たとえばメチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、イソブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基、シクロヘキシル基などの炭素原子数1〜10のアルキル基;フェニル基などの炭素原子数6〜10のアリール基;炭素原子数7〜10のアラルキル基などがあげられる。
2置換アミノ基としては、炭素原子数1〜10の炭化水素基で置換された2置換アミノ基が好ましく、たとえばジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基、ジ−n−プロピルアミノ基、ジイソプロピルアミノ基、ジ−n−ブチルアミノ基、ジ−sec−ブチルアミノ基、ジ−tert−ブチルアミノ基、ジ−イソブチルアミノ基、tert−ブチルイソプロピルアミノ基、ジ−n−ヘキシルアミノ基、ジ−n−オクチルアミノ基、ジ−n−デシルアミノ基、ジフェニルアミノ基、ビストリメチルシリルアミノ基、ビス−tert−ブチルジメチルシリルアミノ基などがあげられ、好ましくはジメチルアミノ基またはジエチルアミノ基である。
1、R2、R3、R4、X1、X2におけるアルコキシ基としては、炭素原子数1〜20のアルコキシ基が好ましく、たとえばメトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、イソプロポキシ基、n−ブトキシ基、sec−ブトキシ基、tert−ブトキシ基、n−ペントキシ基、ネオペントキシ基、n−ヘキソキシ基、n−オクトキシ基、n−ドデソキシ基、n−ペンタデソキシ基、n−イコソキシ基などがあげられ、より好ましくはメトキシ基、エトキシ基、またはtert−ブトキシ基である。
また、R1、R2、R3、R4、X1、X2におけるアルコキシ基としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子などのハロゲン原子;メトキシ基、エトキシ基等のアルコキシ基;フェノキシ基などのアリールオキシ基;ベンジルオキシ基などのアラルキルオキシ基などで置換されたアルコキシ基を例示することができる。
1、R2、R3、R4、X1、X2におけるアラルキルオキシ基としては、炭素原子数7〜20のアラルキルオキシ基が好ましく、たとえばベンジルオキシ基、(2−メチルフェニル)メトキシ基、(3−メチルフェニル)メトキシ基、(4−メチルフェニル)メトキシ基、(2,3−ジメチルフェニル)メトキシ基、(2,4−ジメチルフェニル)メトキシ基、(2,5−ジメチルフェニル)メトキシ基、(2,6−ジメチルフェニル)メトキシ基、(3,4−ジメチルフェニル)メトキシ基、(3,5−ジメチルフェニル)メトキシ基、(2,3,4−トリメチルフェニル)メトキシ基、(2,3,5−トリメチルフェニル)メトキシ基、(2,3,6−トリメチルフェニル)メトキシ基、(2,4,5−トリメチルフェニル)メトキシ基、(2,4,6−トリメチルフェニル)メトキシ基、(3,4,5−トリメチルフェニル)メトキシ基、(2,3,4,5−テトラメチルフェニル)メトキシ基、(2,3,4,6−テトラメチルフェニル)メトキシ基、(2,3,5,6−テトラメチルフェニル)メトキシ基、(ペンタメチルフェニル)メトキシ基、(エチルフェニル)メトキシ基、(n−プロピルフェニル)メトキシ基、(イソプロピルフェニル)メトキシ基、(n−ブチルフェニル)メトキシ基、(sec−ブチルフェニル)メトキシ基、(tert−ブチルフェニル)メトキシ基、(n−ヘキシルフェニル)メトキシ基、(n−オクチルフェニル)メトキシ基、(n−デシルフェニル)メトキシ基、(n−テトラデシルフェニル)メトキシ基、ナフチルメトキシ基、アントラセニルメトキシ基などがあげられ、より好ましくはベンジルオキシ基である。
また、R1、R2、R3、R4、X1、X2におけるアラルキルオキシ基としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子などのハロゲン原子;メトキシ基、エトキシ基等のアルコキシ基;フェノキシ基などのアリールオキシ基;ベンジルオキシ基などのアラルキルオキシ基などで置換されたアラルキルオキシ基を例示することができる。
1、R2、R3、R4、X1、X2におけるアリールオキシ基としては、炭素原子数6〜20のアリールオキシ基が好ましく、たとえばフェノキシ基、2−メチルフェノキシ基、3−メチルフェノキシ基、4−メチルフェノキシ基、2,3−ジメチルフェノキシ基、2,4−ジメチルフェノキシ基、2,5−ジメチルフェノキシ基、2,6−ジメチルフェノキシ基、3,4−ジメチルフェノキシ基、3,5−ジメチルフェノキシ基、2,3,4−トリメチルフェノキシ基、2,3,5−トリメチルフェノキシ基、2,3,6−トリメチルフェノキシ基、2,4,5−トリメチルフェノキシ基、2,4,6−トリメチルフェノキシ基、3,4,5−トリメチルフェノキシ基、2,3,4,5−テトラメチルフェノキシ基、2,3,4,6−テトラメチルフェノキシ基、2,3,5,6−テトラメチルフェノキシ基、ペンタメチルフェノキシ基、エチルフェノキシ基、n−プロピルフェノキシ基、イソプロピルフェノキシ基、n−ブチルフェノキシ基、sec−ブチルフェノキシ基、tert−ブチルフェノキシ基、n−ヘキシルフェノキシ基、n−オクチルフェノキシ基、n−デシルフェノキシ基、n−テトラデシルフェノキシ基、ナフトキシ基、アントラセノキシ基などがあげられる。
また、R1、R2、R3、R4、X1、X2におけるアリールオキシ基としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子などのハロゲン原子;メトキシ基、エトキシ基等のアルコキシ基;フェノキシ基などのアリールオキシ基;ベンジルオキシ基などのアラルキルオキシ基などで置換されたアリールオキシ基を例示することができる。
1、R2、R3、R4としては、好ましくはアルキル基、アラルキル基、アリール基または置換シリル基である。
1およびX2としては、好ましくはそれぞれ独立にハロゲン原子、アルキル基、アラルキル基、アルコキシ基、アリールオキシ基または2置換アミノ基であり、更に好ましくはハロゲン原子またはアルコキシ基である。
また、R1、R2、R3、R4は、任意に結合して環を形成していてもよい。
一般式[I]、[II]または[III]において、R5およびR6は、それぞれメチル基またはエチル基を表す。
一般式[II]または[III]において、X3は元素の周期律表の第16族の原子を表し、例えば酸素原子、硫黄原子、セレン原子などがあげられ、好ましくは酸素原子である。
一般式[I]で表される遷移金属錯体は、公知の方法、たとえばWO97/03992号公開明細書に記載の方法で製造される。
また、一般式[II]で表される遷移金属錯体は、一般式[I]で表される遷移金属錯体と該遷移金属錯体に対して0.5倍モル量の水とを反応させることにより製造され、一般式[III]で表される遷移金属錯体は、一般式[I]で表される遷移金属錯体と該遷移金属錯体に対して1倍モル量の水とを反応させることにより製造される。該遷移金属錯体と水との反応においては、該遷移金属錯体と必要量の水を直接反応させる方法、必要量の水を含んだ炭化水素等の溶媒中に該遷移金属錯体を投入する方法、乾燥させた炭化水素等の溶媒に該遷移金属錯体を投入し、さらに必要量の水を含んだ不活性ガス等を流通させる方法等を採用することができる。
助触媒成分として用いるアルミニウム化合物(以下、成分(b)と記す。)およびホウ素化合物(以下、成分(c)と記す。)としては、次の化合物をあげることができる。
成分(b):下記(b1)〜(b3)からなる群から選ばれる1種以上のアルミニウム化合物
(b1)一般式 E1 aAlZ3-aで表される有機アルミニウム化合物
(b2)一般式 {−Al(E2)−O−}bで表される環状のアルミノキサン
(b3)一般式 E3{−Al(E3)−O−}cAlE3 2で表される線状のアルミノキサン
(式中、aは0<a≦3を満足する数を、bは2以上の整数を、cは1以上の整数を表す。E1、E2およびE3は炭化水素基を表し、該炭化水素基はハロゲン原子で置換されていてもよく、複数のE1、複数のE2および複数のE3はそれぞれ同じであっても異なっていてもよい。Zは水素原子またはハロゲン原子を表し、複数のZは同じであっても異なっていてもよい。)
成分(c):下記(c1)〜(c3)からなる群から選ばれる1種以上のホウ素化合物
(c1)一般式 BQ123で表されるホウ素化合物
(c2)一般式 G+(BQ1234-で表されるホウ素化合物
(c3)一般式 (L−H)+(BQ1234-で表されるホウ素化合物
(式中、bは3価の原子価状態のホウ素原子を表し、Q1、Q2、Q3およびQ4はそれぞれ独立にハロゲン原子、炭化水素基、置換シリル基、アルコキシ基または2置換アミノ基を表し、該炭化水素基はハロゲン原子で置換されていてもよい。G+は無機または有機のカチオンを表し、Lは中性ルイス塩基を表し、(L−H)+はブレンステッド酸を表す。)
メタロセン系触媒の調製は、触媒成分と助触媒成分とを接触処理すればよく、炭化水素溶媒の存在下で接触させてもよく、気体中で接触させてもよい。また、3成分以上使用する場合、任意の2つの成分を予め接触させて、その後もう一つの成分を接触させてもよく、各成分を重合反応装置中に任意の順序で別々に投入して、あるいは、任意の2つ以上の成分を予め接触させたものを重合反応装置中に投入して、重合反応装置中で接触させてもよい。
各成分の接触処理量としては、通常、成分(b)のAl原子/成分(a)(モル比)が0.1〜10000であり、好ましくは5〜2000である。また、成分(c)/成分(a)(モル比)が0.01〜100であり、好ましくは0.5〜10である。
各成分を溶液状態もしくは溶媒に懸濁状態で用いる場合の濃度としては、例えば、重合反応装置に各成分を供給する装置の性能などの条件により、適宜選択されるが、成分(a)の濃度は、通常0.01〜500μmol/gであり、好ましくは0.05〜100μmol/gであり、より好ましくは0.05〜50μmol/g、である。また、成分(b)の濃度は、Al原子換算として、通常0.01〜10000μmol/gであり、好ましくは0.1〜5000μmol/gであり、より好ましくは0.1〜2000μmol/gである。成分(c)の濃度は、通常0.01〜500μmol/gであり、好ましくは0.05〜200μmol/gであり、より好ましくは0.05〜100μmol/gである。
メタロセン系触媒は、SiO2、Al23等の無機担体;ポリエチレン、ポリスチレン等の有機ポリマー担体を含む粒子状担体を組合せて用いてもよい。
メタロセン系触媒の存在下でのオレフィンの重合法としては、特に制限はなく、例えば気相重合法、塊状重合法、溶液重合法、スラリー重合法等、任意の方法を使用することができる。溶媒を使用する場合、触媒を失活させない溶媒が使用可能であり、このような溶媒の例として、ベンゼン、トルエン、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、シクロヘキサン等の炭化水素;ジクロロメタン、二塩化スチレン等のハロゲン化炭化水素基をあげることができる。また、重合法は、バッチ式であってもよく、連続式でもよい。
重合温度については特に制限はなく、一般に−100〜250℃、好ましくは−50〜200℃が採用される。また、圧力についても制限はないが、一般に10MPa以下、好ましくは0.2MPaから5MPaで実施される。また、重合体の分子量を調節するために水素などの連鎖移動剤を添加することもできる。
本発明に用いられる成分(B)は、極性基を有する不飽和化合物である。該極性基としては、水酸基(-OH)、エポキシ基(-O-)、カルボキシル基(-COOH)、エステル基(-COO-)、カルボニル基(-CO-)、アミノ基(-NH2)、アミノ基から誘導されるアンモニウム塩の構造を有する基(-NH3 +、-RNH2 +、-R2NH+、-R3N+(Rはアルキル基を示す。))、イミノ基(-NH-)、アミド基(-CONH2)、イソシアナート基(-NCO)、ニトリル基(-NO2)を例示することができる。また、不飽和化合物の不飽和結合としては、炭素−炭素二重結合または炭素−炭素三重結合があげられる。
成分(B)としては、マレイン酸、フマル酸等の不飽和カルボン酸;無水マレイン酸等の不飽和カルボン酸無水物;アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸プロピル等の不飽和カルボン酸エステル;アクリル酸アミド、メタクリル酸アミド、2−アセチルアクリルアミド等の不飽和カルボン酸アミドをあげることができる。
成分(B)として、好ましくは、不飽和カルボン酸、不飽和カルボン酸無水物であり、より好ましくは、マレイン酸、無水マレイン酸である。
本発明に用いられる成分(C)は、有機過酸化物であり、ケトンパーオキサイド類、ジアシルパーオキサイド類、ジアルキルパーオキサイド類、パーオキシケタール類、アルキルパーエステル類、パーカーボネート類、ハイドロパーオキサイド類があげられる。具体的には、ジアシルパーオキサイド類としては、ジ−o−メチルベンゾイルパーオキサイド、ジ−p−メチルベンジルパーオキサイド等をあげることができ、ジアルキルパーオキサイド類としては、ジクミルパーオキサイド、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン、1,3−ビス(t−ブチルパーオキシイソプロピル)ベンゼン、t−ブチルクミルパーオキサイド、ジ−t−ブチルパーオキサイド、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキシン−3等をあげることができ、パーオキシケタール類としては、4、4−ジ−t−ブチルパーオキシ−n−ブチルバレラート、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)シクロヘキサン等をあげることができる。
成分(C)として、好ましくは、ジアシルパーオキサイド類、ジアルキルパーオキサイド類、パーオキシケタール類、アルキルパーエステル類、パーカーボネート等であり、より好ましくは、ジアシルパーオキサイド類、ジアルキルパーオキサイド類、アルキルパーエステル類、パーカーボネート類である。
成分(C)の有機過酸化物の半減時間が1分となる分解温度は、接着性を高める観点から、好ましくは、90〜210℃である。ここで、有機過酸化物の半減時間とは、有機過酸化物が熱によって分解して、その活性酸素量が分解前の量の半分になるまでの時間である。比較的不活性な溶剤、例えばベンゼン等を使用して、有機過酸化物溶液を調整し、一定温度で熱分解させたときの有機過酸化物濃度の時間変化を測定してその温度での半減時間が求められる。一定温度での分解反応は一次反応であり、分解反応の反応定数と分解反応の温度とはアレニウス式に従うとして、数点の分解温度で測定された有機過酸化物濃度の時間変化から、任意の分解温度における半減時間が算出される。
本発明の製造方法は、下記工程(1)、(2)および(3)を有するものである。
工程(1):上記成分(A)、(B)および(C)を、成分(A)100重量部あたり、成分(B)0.01〜20重量部と、成分(C)0.001〜20重量部となる量比で、連続式押出機内に供給し、成分(C)の半減時間が1時間である分解温度(Th1)以下の温度(T1)で、当該温度(T1)での成分(C)の半減時間(Sh1)未満の時間(S1)、混合する工程。
工程(2):工程(1)で得られた混合物を、成分(C)の半減時間が10秒である分解温度(Th2)以上の温度(T2)で、当該温度(T2)での成分(C)の半減時間(Sh2)の3倍以上の時間(S2)、連続式押出機内で混練する工程。
工程(3):工程(2)で得られた混練物を、成分(C)の半減時間が10時間である分解温度(Th3)以下の温度(T3)で、工程(2)での混練の時間(S2)以上の時間(S3)、連続式押出機内で混練する工程。
工程(1)での成分(B)の供給量は、接着性を高める観点から、成分(A)100重量部あたり、0.01〜20重量部であり、好ましくは、0.1〜1重量部である。
工程(1)での成分(C)の供給量は、接着性を高める観点から、成分(A)100重量部あたり、0.001〜20重量部であり、好ましくは、0.002〜1重量部である。
工程(1)での成分(C)の供給においては、有機過酸化物を溶剤に溶解させて溶液状で供給してもよく、有機過酸化物を炭酸カルシウムなどの担体に担持させた状態で供給してもよい。
工程(1)では、成分(A)、(B)および(C)以外に、本発明の効果を損なわない範囲において、連続式押出機内に、スチレン、ジビニルベンゼン等のビニル芳香族化合物;酸化防止剤、耐熱安定剤、中和剤等の公知の添加剤を供給してもよい。
工程(1)での混合の温度(T1)は、半減時間が1時間となる成分(C)の分解温度(Th1)以下の温度である。分解温度(Th1)よりも高いと、接着性が低下することがある。温度(T1)は、好ましくは120℃以下であり、より好ましくは100℃以下である。また、該温度(T1)は、通常10℃以上であり、好ましくは30℃以上である。
工程(1)での混合の時間(S1)は、混合の温度(T1)での成分(C)の半減時間(Sh1)よりも短い時間である。時間(S1)は、好ましくは1時間未満であり、より好ましくは30分未満であり、更に好ましくは10分未満である。また、該時間(S1)は、通常0.01秒以上であり、好ましくは、0.1秒以上であり、より好ましくは1秒以上である。
工程(2)での混練の温度(T2)は、半減時間が10秒となる成分(C)の分解温度(Th2)以上の温度である。該分解温度(Th2)よりも低い温度である場合、接着性が低下することがある。温度(T2)は、好ましくは150℃以上であり、より好ましくは180℃以上である。また、該温度(T2)は、通常350℃以下であり、好ましくは280℃以下である。
工程(2)での混練の時間(S2)は、混練の温度(T2)での成分(C)の半減時間(Sh2)の3倍以上の時間である。時間(S2)は、好ましくは0.001秒以上であり、より好ましくは0.01秒以上、更に好ましくは0.1秒以上である。また、該時間(S2)は、通常、時間(Sh2)の10倍未満の時間であり、好ましくは10分未満である。
工程(3)での混練の温度(T3)は、半減時間が10時間となる成分(C)の分解温度(Th3)以下の温度である。該分解温度(Th3)よりも高い温度である場合、接着性が低下することがある。温度(T3)は、好ましくは120℃以下であり、より好ましくは、100℃以下である。また、該温度(T3)は、通常10℃以上である。
工程(3)での混練の時間(S3)は、工程(2)での混練の時間(S2)以上の時間である。該時間(S3)が短すぎると、接着性が低下することがある。時間(S3)は、好ましくは1秒以上であり、より好ましくは10秒以上であり、更に好ましくは30秒以上である。また、該時間(S3)は、通常、60分以下であり、より好ましくは10分以下である。
本発明に用いられる連続式押出機としては、二軸混練押出機を用いることが好ましい。二軸混練押出機としては、L/Dが30〜100であり、二軸の回転方向が同方向であるものが好ましい。また、二軸の噛み合い度は、部分噛み合い型又は完全噛み合い型であるものが好ましい。
本発明の製造方法は、1本の連続式押出機を用い、押出機の3つ以上の領域を異なる温度に調整して行ってもよく、複数の連続式押出機を直列に接続して行ってもよい。
変性オレフィン重合体は、連続式押出機のダイスノズルより溶融状態で押し出され、カッターにより切断および冷却水で固化され、ペレット状に成形される。カッターにより切断および冷却水で固化する方法としては、公知の方法が用いられる。例えば、押し出された溶融重合体をカッター刃でペレット状に切断し、冷却水で固化するアンダーウォーターカット法、押し出された溶融重合体を冷却水で固化してストランド状とし、該ストランドをカッター刃でペレット状に切断するコールドカット法をあげることができる。
ペレットの形状は、通常、球状、楕円球状あるいは円柱状であり、大きさは、通常、直径が1〜20mm、長さが1〜20mmである。
本発明の製造方法により得られる変性オレフィン重合体は、接着性に優れる。そのため、接着剤、塗料、プライマーなどの粘着材料の分野に好適に用いられる。
以下、実施例および比較例によって本発明をさらに詳細に説明する。
オレフィン重合体の物性は、下記の方法によって測定した。
(1)融点(Tm、単位:℃)
示差走査熱量計[セイコー電子工業社製 SSC−5200]により、重合体約10mgを用いて、次の条件で示差走査熱量測定曲線を測定し、2回目の昇温時の示差走査熱量測定曲線から求めた。融点は、ピーク高さが最大の吸熱ピークのピーク温度とした。
<測定条件>
(1)昇温(1回目):室温から200℃まで10℃/分で昇温し、200℃で10分間保持する。
(2)降温:(1)の操作後、直ちに200℃から−100℃まで10℃/分で降温し、−100℃で10分間保持する。
(3)昇温(2回目):(2)の操作後、直ちに−100℃から200℃まで10℃/分で昇温する。
(2)メルトフローレート(MFR:単位g/10分)
温度190℃、荷重21.18Nの条件でJIS K7210に規定された方法で測定した。
(3)分子量分布
ゲル・パーミュエーション・クロマトグラフ(日本分光社製)を用いて、次の条件で分子量分布曲線を測定し、該曲線から分子量分布を求めた。なお、分子量分布は重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)との比(Mw/Mn)で評価した。
[測定条件]
カラム :東ソー(株)社製 TSKgelG6000+G5000+G4000+G3000HXL
測定温度:40℃
移動相 :テトラヒドロフラン
試料濃度:1mg/ml
分子量標準物質:標準ポリスチレン
(4)重合体中のエチレン単位およびビニルシクロヘキサン単位含有量
カーボン核磁気共鳴法によって、次の測定条件により、重合体のカーボン核磁気共鳴スペクトル(13C−NMR)を測定し、下記式より重合体中のエチレン単位およびビニルシクロヘキサン単位の含有量を算出した。
<測定条件>
装置:Bruker社製 ARX400
測定溶媒:オルトジクロロベンゼンとオルトジクロロベンゼン−d4の4:1
(容積比)混合液
測定温度:408K
測定方法:Powergate Decouping法
パルス角度:45度
測定基準:トリメチルシラン
<算出式>
エチレン単位含有量(mol%)=100×(B−3A)/(B−2A)
ビニルシクロヘキサン単位含有量(mol%)=100×A/(B−2A)
A:45ppm〜40ppmのシグナルの積分積算値
B:35ppm〜25ppmのシグナルの積分積算値
(5)重合体中のマレイン酸単位含有量
重合体1.0gをキシレン20mlに溶解し、メタノール300mlで再沈殿した。得られた再沈殿物を80℃、8時間真空乾燥した後、熱プレスにより厚さ100μmのフィルムに作成した。赤外線吸収スペクトル分析法により該フィルムの1780cm-1付近の吸収を測定し、重合体中のマレイン酸単位含有量を求めた。
(6)ガラスに対する接着強度
ポリエステルフィルム[ユニチカ(株)製 商品名「PTMX」、厚さ12μm]の片面に、脂肪族エステル系コート剤[主剤(三井武田ケミカル(株)製 商品名「タケラックXA−525」)、硬化剤(三井武田ケミカル(株)製 商品名「タケネートXA−52」)、酢酸エチルをそれぞれ10対1対15の重量比で混合したもの]を、コーター[康井精機(株)製]により塗布し、次に、片面をコロナ処理したポリエチレン系樹脂[住友化学製 商品名「スミカセン L405」]のフィルム(厚み30μm)を、そのコロナ処理面が脂肪族エステル系コート剤塗布面となるように、該ポリエステルフィルムに圧着し、40℃のオーブンにて24時間加熱し、ポリエステル樹脂層/ポリエチレン系樹脂層からなる2層フィルムを得た。
次に、変性オレフィン重合体を、圧縮成形機[(株)神藤金属工業所製]により圧力100kg/cm2、温度220℃にて圧縮成形して、厚み70μmのフィルムを調製した。該フィルムを上記2層フィルムのポリエチレン系樹脂層側に積層し、圧縮成形機[(株)神藤金属工業所製]にて、圧力100kg/cm2、温度220℃、時間1分圧着することにより、3層フィルムを調製した。
該3層フィルムを、ソーダガラス[平岡特殊硝子製作(株)製、厚み=2mm、100mm角]に、圧力3kg/cm2、時間1秒、温度180℃の条件にて巾20mmの帯状にヒートシールした。なお、ヒートシールでは、該3層フィルムの変性オレフィン重合体側の面と、ソーダガラス側の面とがシールされるようにした。
帯状ヒートシールの巾方向と垂直方向の長さが15mm巾となるように試験片を切り出し、該試験片を用いて、引張試験機により、温度23℃、引張速度300mm/分の条件で、ソーダガラスと3層フィルムとのシール強度を測定した。
(7)ポリプロピレンに対する接着強度
ポリプロピレン(住友化学社製、ノーブレンAY564)を使用し、東洋精機(株)社製ラボプラストミルφ20mm押出し機T−ダイス付にて100μm厚みの成形フィルムを得、補強剤としてアルミ箔をラミネートしたシートを作成し被着体とした。
また、同じポリプロピレンを使用し、東芝社製5.5オンス射出成形機(IS100E)にて2mm厚みの成形シートを得、別な被着体とした。
次に、変性オレフィン重合体を、熱プレス成形機にて、温度120℃、圧力5MPaの条件でプレスし、厚み約300μmの変性オレフィン重合体シートを作成した。
次に、上から被着材(アルミテープで補強した100μm厚みのポリプロピレンフィルム)、シート状の接着剤(厚み約300μmの変性オレフィン重合体シート)、被着材(2mm厚みのポリプロピレンシート)を順次積層し、室温にてゴムロールで密着させた後80℃、無加圧で70分間静置し積層体の一部(70mm幅)を接着した。得られた積層体を温度23℃、湿度50%にて24時間静置した。その後、積層体を10mm幅×100mm長さ(接着長さ50mm)に切り出し、次に、接着していない部分をつかみ、温度23℃、湿度50%、剥離速度200mm/秒、剥離角度180°の条件でシール強度を測定した。
参考例1
乾燥窒素で置換したSUS製リアクター中にビニルシクロへキサン38.6kgとトルエン364kgを投入し、密閉状態にて50℃に昇温した。次に、水素を0.015MPa導入した。水素の導入が終了した後、エチレンを0.6MPa導入した。次に、トリイソブチルアルミニウムのトルエン溶液[東ソー・アクゾ(株)製、トリイソブチルアルミニウム濃度 20wt%]1.0kgを仕込み、つづいてジエチルシリル(テトラメチルシクロペンタジエニル)(3−tert−ブチル−5−メチル−2−フェノキシ)チタニウムジクロライド 0.1gを脱水トルエン 8.7kgに溶解したものと、ジメチルアニリニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート 3gを脱水トルエン 12.2kgに溶解したものを投入し、重合を開始した。重合中は、重合液を撹拌し、エチレンの圧力が0.6MPaに保持されるように、リアクター中にエチレンを供給した。重合開始してから2時間後に、重合液中にエタノールを0.9kg添加した。次に、重合液に重合液と等量の2wt%塩酸水溶液を添加し、水層と有機層の分離を行った。有機層を回収し、大量のアセトン中に投じ、白濁した白色固体をロ取した。該固体をアセトンで洗浄し、減圧乾燥してオレフィン重合体を得た。該オレフィン重合体中のエチレン単位の含有量は88mol%、ビニルシクロヘキサン単位の含有量は12mol%であった。また、融点は62℃、メルトフローレートは140g/10分、分子量分布(Mw/Mn)は2.0であった。
実施例1
15個のシリンダー温度制御ブロックからなり、L/Dが52.5の日本製鋼所(株)製のTEX30なる連続式押出機を用い、該押出機の原料供給口の温度を40℃以下にし、スクリュー回転数を252rpmにした。
参考例1で得たオレフィン重合体100重量部と、無水マレイン酸(極性基を有する不飽和化合物)0.4重量部と、1,3−ビス(t−ブチルパーオキシイソプロピル)ベンゼン(有機過酸化物)0.012重量部とを、この順序でポリエチレン製の袋に入れ、これを40℃以下の温度にて予備混合した。該有機過酸化物の、半減時間が1時間である分解温度は140℃(Th1)であり、10秒である分解温度は206℃(Th2)であり、10時間である分解温度は120℃(Th3)であり、1分間である分解温度は120℃である。
この予備混合物を、9kg/hrの供給速度で上記押出機に供給し、40℃(T1)に設定された上流側4個のブロックで1分未満の間(S1)混合して第1の混合物を生成させ(以上が工程(1))、次いで、240℃(T2)に設定された中段3個のブロックで約1分間(S2)混合して第2の混合物を生成させ(以上が工程(2))、最後に、40℃(T3)に設定された、下流側8個のブロックで約1分間(S3)混合して(以上が工程(3))、変性オレフィン重合体を得た。
該変性オレフィン重合体について、変性オレフィン重合体を100重量%としてマレイン酸単位含有量は0.2重量%であり、メルトフローレートは150g/10分であり、接着性を示すガラスに対するシール強度は30N/15mm以上と良好であった。
実施例2
15個のシリンダー温度制御ブロックからなり、L/Dが52.5の日本製鋼所(株)製のTEX44なる連続式押出機を用い、該押出機の原料供給口の温度を40℃以下にし、スクリュー回転数を320rpmにした。
参考例1で得たオレフィン重合体100重量部と、無水マレイン酸(極性基を有する不飽和化合物)0.4重量部と、1,3−ビス(t−ブチルパーオキシイソプロピル)ベンゼン(有機過酸化物)0.012重量部とを、この順序でポリエチレン製の袋に入れ、これを40℃以下の温度にて予備混合した。該有機過酸化物の、半減時間が1時間である分解温度は140℃(Th1)であり、10秒である分解温度は206℃(Th2)であり、10時間である分解温度は120℃(Th3)であり、1分間である分解温度は120℃である。
この予備混合物を、50kg/hrの供給速度で上記押出機に供給し、40℃(T1)に設定された上流側4個のブロックで1分未満の間(S1)混合して第1の混合物を生成させ(以上が工程(1))、次いで、240℃(T2)に設定された中段3個のブロックで約1分間(S2)混合して第2の混合物を生成させ(以上が工程(2))、最後に、40℃(T3)に設定された、下流側8個のブロックで約1分間(S3)混合して(以上が工程(3))、変性オレフィン重合体を得た。
「混合時間S1」と「混合温度T1での半減時間Sh1」との大小関係について、分解温度Th1のときの半減時間が1時間であり、混合温度T1<分解温度Th1であるから、混合温度T1での半減時間Sh1は1時間以上であり、したがって、混合時間S1<半減時間Sh1である。また、「混合時間S2」と「混合温度T2での半減時間Sh2」との大小関係について、分解温度Th2のときの半減時間が10秒であり、混合温度T2>分解温度Th2であるから、混合温度T2での半減時間Sh2は10秒未満であり、したがって、混合温度T2での半減時間Sh2×3<混合時間S2である。
該変性オレフィン重合体について、変性オレフィン重合体を100重量%としてマレイン酸単位含有量は0.2重量%であり、メルトフローレートは180g/10分であり、接着性を示すガラスに対するシール強度は30N/15mm以上であり、ポリプロピレンに対するシール強度は67N/10mmと良好であった。
比較例1
実施例2の工程(3)、すなわち40℃(T3)に設定された下流側8個のブロックで約1分間(S3)混合する工程、を省略する以外は実施例1と同様にして、変性オレフィン重合体を得た。
該変性オレフィン重合体について、変性オレフィン重合体を100重量%としてマレイン酸単位含有量は0.2重量%であり、メルトフローレートは180g/10分であり、接着性を示すポリプロピレンに対するシール強度シール強度は59N/10mmであった。

Claims (4)

  1. 下記工程(1)、(2)および(3)を有する変性オレフィン重合体の製造方法。
    工程(1):下記成分(A)、(B)および(C)を、成分(A)100重量部あたり、成分(B)0.01〜20重量部と、成分(C)0.001〜20重量部となる量比で、連続式押出機内に供給し、成分(C)の半減時間が1時間である分解温度(Th1)以下の温度(T1)で、当該温度(T1)での成分(C)の半減時間(Sh1)未満の時間(S1)、混合する工程。
    成分(A):オレフィン重合体
    成分(B):極性基を有する不飽和化合物
    成分(C):有機過酸化物
    工程(2):工程(1)で得られた混合物を、成分(C)の半減時間が10秒である分解温度(Th2)以上の温度(T2)で、当該温度(T2)での成分(C)の半減時間(Sh2)の3倍以上の時間(S2)、連続式押出機内で混練する工程。
    工程(3):工程(2)で得られた混練物を、成分(C)の半減時間が10時間である分解温度(Th3)以下の温度(T3)で、工程(2)での混練の時間(S2)以上の時間(S3)、連続式押出機内で混練する工程。
  2. 成分(A)が、メタロセン系触媒の存在下でオレフィンを重合してなり、JIS K7210に規定された温度190℃、荷重21.18Nの条件で測定される成分(A)のメルトフローレート(MFR)が50〜1000g/10分であり、成分(A)の分子量分布(Mw/Mn)が2.5以下である請求項1に記載の変性オレフィン重合体の製造方法。
  3. 成分(C)が、半減時間が1分となる分解温度が90〜210℃の有機過酸化物である請求項1または2に記載の変性オレフィン重合体の製造方法。
  4. 請求項1〜3のいずれかに記載の製造方法で製造されてなる変性オレフィン重合体。
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