JP2009226542A - マスクブランク用基板の製造方法、多層反射膜付き基板の製造方法、及び反射型マスクブランクの製造方法、並びに反射型マスクの製造方法 - Google Patents

マスクブランク用基板の製造方法、多層反射膜付き基板の製造方法、及び反射型マスクブランクの製造方法、並びに反射型マスクの製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】研磨、洗浄後の基板表面の研磨砥粒の残留を確実に防止し、高平滑な基板表面が安定的に得られるマスクブランク用基板、この基板を用いた反射型マスクブランク及び反射型マスクを提供する。
【解決手段】ガラス基板の表面に研磨パッドを接触させ、ガラス基板の表面に研磨砥粒を含む研磨液を供給し、ガラス基板と研磨パッドとを相対的に移動させてガラス基板の表面を研磨する研磨工程と、ガラス基板の表面を洗浄する洗浄工程とを有し、研磨砥粒はコロイダルシリカであって、研磨液のゼータ電位の極性と洗浄液のゼータ電位の極性とを一致させる。得られるマスクブランク用基板1上に多層反射膜2及び吸収体膜4を形成して反射型マスクブランク10とし、この反射型マスクブランク10における吸収体膜4をパターニングして吸収体パターンを形成して反射型マスク20とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、半導体装置の製造等に使用される、マスクブランク用基板の製造方法、該基板を用いた多層反射膜付き基板の製造方法、及び反射型マスクブランクの製造方法、並びに反射型マスクの製造方法に関する。
近年における超LSIデバイスの高密度化、高精度化により、マスクブランク用ガラス基板の表面平滑性や表面欠陥に対する要求は年々厳しくなる状況にある。ここで、従来のマスクブランク用ガラス基板の表面粗さを低減するための精密研磨方法としては、例えば、下記特許文献1(特開昭64−40267号公報)に記載されているものがある。この精密研磨方法は、酸化セリウムを主材とする研磨材を用いて研磨した後、コロイダルシリカを用いて仕上げ研磨するものである。
また、下記特許文献2(特開2006−35413号公報)には、平均一次粒子径が50nm以下のコロイダルシリカを含み、pHが0.5〜4の範囲となるように調整された研磨スラリーを用いてガラス基板表面を研磨し、研磨後のガラス基板を硫酸と過酸化水素の熱溶液で洗浄し、さらに中性界面活性剤溶液で洗浄するガラス基板の研磨方法が開示されている。
特開昭64−40267号公報 特開2006−35413号公報
本発明者の検討によると、上述の先行技術に挙げた研磨方法によって得られたガラス基板表面には、微小な凸状の突起(凸欠陥)が形成されていることが判明した。それは、研磨工程でガラス基板表面に付着した研磨砥粒が、研磨後の洗浄工程でも十分に除去されず、そのままガラス基板表面に残留したことが原因であることも判明した。
基板表面にこのような微小な凸状の突起が形成されたガラス基板上に多層反射膜及び吸収体膜を形成した反射型マスクブランク、及び反射型マスクを作製した場合、これらの表面欠陥は転写パターン欠陥の原因となる。つまり、マスク面のパターン近傍に凸状の欠陥が存在すると、反射光にはその欠陥に起因した位相の変化が起こる。この位相の変化は転写されるパターンの位置精度やコントラストを悪化させる原因となる。特に波長が0.2〜100nm程度の極端紫外(Extreme Ultra Violet、以下EUV)光のような短波長の光を露光光として用いる場合、マスク面上の微細な凹凸に対して位相の変化が非常に敏感となるため、転写像への影響が大きくなる。例えば凸状突起の高さが5nmの場合でも、露光波長が13.5nmで位相の変化は20度を超え、その結果、CD誤差不良となり、無視できない問題となる。また、反射型マスクブランクの場合、基板上に露光光に対する反射膜として、例えばSiとMoの交互積層膜の場合、数nm程度の薄膜を最低でも80層(40周期)以上積層した多層膜が用いられるため、基板表面上での欠陥は問題とならないような微小な欠陥であっても、上記多層反射膜の形成により基板表面の凹凸形状が増長された多層反射膜表面が形成されてしまう。また、このような表面欠陥のあるガラス基板を用いて反射型マスクを作製した場合、十分に高い露光光反射率が得られないという問題も発生する。
なお、研磨工程でガラス基板表面に付着した研磨砥粒の残留を防止するため(つまり研磨砥粒を確実に除去するため)、研磨後に、例えば酸性あるいはアルカリ性の強い洗浄液を使用してガラス基板を洗浄すると、洗浄後のガラス基板表面が荒れて表面粗さが悪化してしまうという問題が生じる。
このように、マスクブランク用基板(特にEUV露光用の反射型マスクブランク用基板)の表面平滑性及び表面欠陥に対する要求は非常に厳しく、上述した先行技術文献で記載されているような従来の研磨加工方法を適用しても、上記要求を満たすような高平滑で、しかも欠陥のない基板表面を安定的に得ることは実際には非常に困難である。
そこで、本発明は、研磨、洗浄後の基板表面の研磨砥粒の残留を確実に防止し、高平滑な基板表面が安定的に得られるマスクブランク用基板の製造方法を提供することを第一の目的とする。
また、本発明は、基板表面が高平滑で、多層反射膜の露光光に対する高い反射率が得られる多層反射膜付き基板の製造方法、及び反射型マスクブランクの製造方法を提供することを第二の目的とする。
さらに、本発明は、高反射率で、基板表面の微小な表面欠陥に起因する位相欠陥や転写パターン欠陥のない反射型マスクの製造方法を提供することを第三の目的とする。
本発明者は、上述の課題を解決するため鋭意検討した結果、研磨工程で使用する研磨液と洗浄工程で使用する洗浄液のゼータ電位に着目し、研磨、洗浄後の基板表面の研磨砥粒の残留を防止し、近年のマスクブランク用基板に要求されている高いレベルの表面平滑性を実現するためには、上述のゼータ電位の符号(極性)を制御する必要があることを突き止め、以下の構成を有する本発明を完成するに至った。
(構成1)ガラス基板の表面に研磨パッドを接触させ、前記ガラス基板の表面に研磨砥粒を含む研磨液を供給し、前記ガラス基板と前記研磨パッドとを相対的に移動させて前記ガラス基板の表面を研磨する研磨工程と、ガラス基板の表面を洗浄する洗浄工程とを有するマスクブランク用ガラス基板の製造方法であって、前記研磨砥粒はコロイダルシリカであって、前記研磨工程で使用する研磨液のゼータ電位の極性と、前記洗浄工程で使用する洗浄液のゼータ電位の極性とを一致させることを特徴とするマスクブランク用基板の製造方法である。
構成1にあるように、研磨工程に用いる研磨液に含まれる研磨砥粒はコロイダルシリカであって、研磨工程で使用する研磨液のゼータ電位の符号(極性)と、洗浄工程で使用する洗浄液のゼータ電位の符号(極性)とを一致させることにより、研磨工程でガラス基板表面に付着した研磨砥粒を研磨後の洗浄工程で、特に酸性やアルカリ性の強い洗浄液を使用しなくても、確実に取り除くことができ、洗浄後の基板表面に研磨砥粒の残留するのを防止することができるので、研磨砥粒の付着残留等による凸欠陥を低減し、基板表面が高平滑(例えば0.15nmRms以下)なマスクブランク用基板が安定的に得られる。
(構成2)前記研磨液と前記洗浄液のゼータ電位の極性が−(マイナス)であることを特徴とする構成1に記載のマスクブランク用基板の製造方法である。
とくに構成2にあるように、研磨液と洗浄液のゼータ電位の符号(極性)を−(マイナス)に制御することにより、構成1の発明による効果に加えて、研磨液中に分散するコロイダルシリカ砥粒が凝集することなく分散性が良好な状態を保ち、研磨加工中における研磨液の状態が安定であるため、研磨液中の研磨砥粒の分散性が不良であることに起因する基板表面の微小な表面欠陥の発生を低減することができる。
(構成3)前記研磨液は、pHが1〜5の範囲であることを特徴とする構成1又は2に記載のマスクブランク用基板の製造方法である。
そして、構成3のように、研磨工程で使用する研磨液は、pHが1〜5の範囲の酸性域とすることが好ましい。ガラス基板の場合、酸性の研磨液により研磨加工速度を向上させることができるとともに、本発明による効果をより一層発揮させることができる。
(構成4)前記基板は、多成分系ガラス基板であることを特徴とする構成1乃至3の何れか一に記載のマスクブランク用基板である。
また、構成4にあるように、本発明は、マスクブランク用基板が多成分系ガラス基板である場合に好適である。多成分系ガラス基板は、本発明による研磨工程及び洗浄工程を施すことにより、高平滑な基板表面が得られる。
(構成5)前記基板は、SiOとTiOを含むガラス基板であることを特徴とする構成1又は2に記載のマスクブランク用基板である。
そして、構成5のように、マスクブランク用基板が、例えばEUV露光用の反射型マスクブランクに多用されるSiOとTiOを含むガラス基板である場合に、凸欠陥等の表面欠陥を低減し高平滑性が得られる本発明は特に好適である。
(構成6)構成1乃至5の何れか一に記載のマスクブランク用基板の表面上に、露光光を反射する多層反射膜を形成することを特徴とする多層反射膜付き基板の製造方法である。
構成6のように、上記マスクブランク用基板の表面上に、露光光を反射する多層反射膜を形成することにより、基板表面の凸欠陥等の表面欠陥を低減し、基板表面が高平滑であるため、露光光に対する高反射率が得られる多層反射膜付き基板を得ることができる。
(構成7)構成6に記載の多層反射膜付き基板における前記多層反射膜上に、露光光の反射を防止する吸収体膜を形成することを特徴とする反射型マスクブランクの製造方法である。
また、構成7のように、上記多層反射膜付き基板における多層反射膜上に、露光光の反射を防止する吸収体膜を形成することにより、基板表面の凸欠陥等の表面欠陥を低減し、基板表面が高平滑であるため、露光光に対する高反射率が得られる反射型マスクブランクが得ることができる。
(構成8)構成7に記載の反射型マスクブランクの製造方法によって得られた反射型マスクブランクにおける前記吸収体膜をパターニングして吸収体パターンを形成することを特徴とする反射型マスクの製造方法である。
また、構成8にあるように、上記反射型マスクブランクにおける吸収体膜をパターニングして吸収体パターンを形成することにより得られる反射型マスクによれば、半導体基板上へのパターン転写時に、基板表面の微小な表面欠陥(特に凸欠陥)に起因する位相欠陥やパターン欠陥に起因する転写パターン欠陥の発生を防止することができる。
本発明によれば、研磨、洗浄後の基板表面の研磨砥粒の残留を確実に防止でき、高平滑な基板表面が安定的に得られるマスクブランク用基板の製造方法を提供することができる。
また、本発明によれば、本発明によるマスクブランク用基板を用いて、多層反射膜の露光光に対する高い反射率が得られる多層反射膜付き基板、及び反射型マスクブランクを提供することができる。
また、本発明によれば、本発明による反射型マスクブランクを用いて、高反射率で、基板表面の微小な表面欠陥に起因する位相欠陥や転写パターン欠陥のない反射型マスクを提供することができる。
以下、本発明にかかるマスクブランク用基板の製造方法、このマスクブランク用基板を用いた多層反射膜付き基板の製造方法、及び反射型マスクブランクの製造方法、並びにこの反射型マスクブランクを用いた反射型マスクの製造方法を実施するための最良の形態について詳細に説明する。
本発明に係るマスクブランク用基板の製造方法は、ガラス基板の表面に研磨パッドを接触させ、前記ガラス基板の表面に研磨砥粒を含む研磨液を供給し、前記ガラス基板と前記研磨パッドとを相対的に移動させて前記ガラス基板の表面を研磨する研磨工程と、ガラス基板の表面を洗浄する洗浄工程とを有するマスクブランク用ガラス基板の製造方法であって、前記研磨砥粒はコロイダルシリカであって、前記研磨工程で使用する研磨液のゼータ電位の符号(極性)と、前記洗浄工程で使用する洗浄液のゼータ電位の符号(極性)とを一致させることを特徴としている。
このように、研磨工程に用いる研磨液に含まれる研磨砥粒はコロイダルシリカであって、研磨工程で使用する研磨液のゼータ電位の符号(極性)と、洗浄工程で使用する洗浄液のゼータ電位の符号(極性)とを一致させることにより、研磨工程でガラス基板表面に付着した研磨砥粒を研磨後の洗浄工程で、特に酸性やアルカリ性の強い洗浄液を使用しなくても、確実に取り除くことができる。したがって、研磨、洗浄後のガラス基板表面に研磨砥粒が残留付着するのを確実に防止することができる。また、研磨後の洗浄工程では特に酸性やアルカリ性の強い洗浄液を使用しなくても済むので、洗浄後の基板表面が荒れることは無く、研磨による高平滑な表面が洗浄後も保たれている。その結果、研磨砥粒の付着残留等による凸欠陥を低減し、基板表面が例えば二乗平均平方根粗さ(Rms)で0.15nm以下であるような非常に高平滑なマスクブランク用基板を安定的に得ることができる。
また、このようなマスクブランク用基板上に、たとえば露光光を反射する多層反射膜を形成した場合、露光光(例えばEUV光)に対する高反射率が得られる。
マスクブランク用基板としては、研磨により良好な平滑性、平坦性が得られることから、ガラス基板であることが好ましい。ガラス基板の材料は特に限定されない。ガラス基板の材料としては、例えば、合成石英ガラス、ホウケイ酸ガラス、アルミノシリケートガラス、アルミノボロシリケートガラス、ソーダライムガラス、無アルカリガラス、結晶化ガラス、低熱膨張性ガラス(例えばSiO−TiO系ガラス)などが挙げられる。
本発明は、マスクブランク用基板が多成分系ガラス基板である場合に好適である。多成分系ガラス基板の場合、本発明による研磨工程及び洗浄工程を施すことにより、高平滑な基板表面が得られ、また、特に酸性の研磨液を使用すると研磨加工速度を向上させることができる。とりわけ、マスクブランク用基板が、例えばEUV露光用の反射型マスクブランクに多用されるSiOとTiOを含むガラス基板である場合に、凸欠陥等の表面欠陥を低減し高平滑性の基板が得られる本発明は特に好適である。
上記研磨工程では、たとえば、研磨パッドを貼着した研磨定盤にマスクブランク用基板(ガラス基板)を押し付け、研磨砥粒を含有した研磨液を供給しながら上記研磨定盤と上記基板とを相対的に移動(つまり研磨パッドと基板とを相対的に移動)させることにより、上記基板の表面を研磨する。この研磨工程には後述の遊星歯車方式の両面研磨装置などを使用することができる。なお、研磨は、両面研磨、片面研磨のどちらでも構わない。
本発明においては、上記研磨液として、研磨液のゼータ電位の符号(極性)を、洗浄工程で使用する洗浄液のゼータ電位の符号(極性)と一致させた研磨液を使用する。これにより、研磨工程でガラス基板表面に付着した研磨砥粒を研磨後の洗浄工程で、特に酸性やアルカリ性の強い洗浄液を使用しなくても、確実に取り除くことができ、洗浄後のガラス基板表面に研磨砥粒が残留付着するのを防止することができる。
本発明においては、研磨液のゼータ電位の符号(極性)と、洗浄液のゼータ電位の符号(極性)とを一致させるため、研磨液のゼータ電位の符号(極性)と洗浄液のゼータ電位の符号(極性)がともに−(マイナス)である場合と、ともに+(プラス)である場合の二つの態様がある。
この場合、研磨液と洗浄液の好ましいゼータ電位の大きさは、−(マイナス)の極性においては、−60mV〜−30mVの範囲であることが好ましく、+(プラス)の極性においては、30mV〜60mVの範囲であることが好ましい。本発明による研磨、洗浄後のガラス基板表面に研磨砥粒が残留付着するのを防止する効果が良好に発揮されるとともに、研磨液中に分散するコロイダルシリカ砥粒の凝集を抑制することができるからである。
また、研磨液と洗浄液のゼータ電位の大きさは一致しているほうが好ましい。本発明による研磨、洗浄後のガラス基板表面に研磨砥粒が残留付着するのを防止する効果がより確実に得られるからである。
本発明においては、研磨液のゼータ電位の符号(極性)と、洗浄液のゼータ電位の符号(極性)とが一致していればよいが、特に研磨液と洗浄液のゼータ電位の符号(極性)を−(マイナス)に制御することが好ましい。これにより、上述の本発明による効果に加えて、研磨液中に分散するコロイダルシリカ砥粒が凝集することなく分散性が良好な状態を保ち、研磨加工中における研磨液の状態が安定であるため、研磨液中の研磨砥粒の分散性が悪いことに起因する基板表面の微小な表面欠陥の発生を低減することができる。これに対し、例えば酸性域で研磨液のゼータ電位の符号(極性)を+(プラス)に制御しようとする場合、研磨砥粒として例えばカチオン性のコロイダルシリカを使用すると、研磨液中に分散するこのコロイダルシリカ砥粒は、pHが5以下の酸性域ではゼータ電位が+(プラス)であるが、研磨加工中における研磨液のpH値の変動に伴い、研磨砥粒のゼータ電位が変動し、pHが8以上のアルカリ性域ではゼータ電位が−(マイナス)となる。従って、その過程において0(ゼロ)mVに近づくことがあり、ゼータ電位が0(ゼロ)mVに近い場合には、研磨砥粒の凝集が生じ易くなり、研磨液中の研磨砥粒の分散性が悪くなるおそれがある。以上のことから、研磨加工中に研磨液のpHが変動しても研磨液がより安定であるためには、研磨液(及び洗浄液)のゼータ電位の符号(極性)を−(マイナス)に制御することがとくに好ましい。
また、本発明においては、上記研磨液は、pHが1〜5の範囲の酸性域となるように調整することが好ましい。ガラス基板(とりわけ多成分系ガラス基板)の場合、酸性の研磨液により研磨加工速度を向上させることができる。このようにpHが1〜5の酸性域の研磨液とするために、研磨液に例えば無機酸を含むことによりpHを1〜5の範囲に調整することが好ましい。
上記無機酸としては、特に限定されるわけではないが、たとえば塩酸、硫酸、硝酸、燐酸、ホウ酸。ホスホン酸。ホスフィン酸等が挙げられ、この中でもとくに塩酸、硫酸、燐酸から選ばれる少なくとも一つであることが好ましい。これら塩酸、硫酸、燐酸を用いると、特に多成分系ガラス基板における基板表面の過度な浸食を抑制し、基板の表面荒れを防止することができるからである。
上記無機酸の含有量は、研磨液のpHを1〜5の酸性域に調整するための適当な含有量であればよい。
なお、研磨工程の過程において、ガラス基板に含まれているイオンが研磨液に溶出し、研磨液のpHが変動して研磨加工速度、研磨砥粒のゼータ電位等に影響を及ぼすおそれがあるので、研磨中における研磨液のpHをできるだけ1〜5の範囲に保持するためには、上記無機酸に加えて有機酸を含有することが好ましい。このような目的で好ましく使用しうる有機酸としては、たとえば酒石酸、マレイン酸、マロン酸等が挙げられる。
この有機酸の含有量は、使用する無機酸の種類、含有量、研磨液のpH値によっても異なるので一概には言えないが、概ね0.1重量%〜0.4重量%程度の範囲とすることが好ましい。更に好ましくは、有機酸の含有量は、0.2重量%〜0.3重量%が望ましい。
本発明では、研磨砥粒としては、ガラス基板の良好な平滑性、平坦性が得られる点からコロイダルシリカが好ましく用いられる。本発明においては、研磨液と洗浄液のゼータ電位の符号(極性)を一致させて使用するが、研磨液のゼータ電位の符号(極性)は主に研磨液中のコロイダルシリカのゼータ電位の符号(極性)によって決定されるため、たとえば研磨液のゼータ電位の符号(極性)を−(マイナス)に制御する場合には、酸性域及びアルカリ性域のいずれにおいてもゼータ電位の符号(極性)が−(マイナス)であるアニオン性のコロイダルシリカが好ましく用いられる。すなわち、研磨加工中に研磨液のpHが変動しても、コロイダルシリカ砥粒のゼータ電位の符号(極性)が−(マイナス)に維持されることにより、研磨液中に分散する研磨砥粒が凝集することなく分散性が良好な状態を保てるからである。
また、研磨液のpHが1〜5の範囲において、研磨液のゼータ電位の符号(極性)を+(プラス)に制御する場合は、酸性域においてゼータ電位の符号(極性)が+(プラス)であるカチオン性のコロイダルシリカを用いることができる。
また、以上のコロイダルシリカ砥粒は、そのゼータ電位の大きさが、−(マイナス)の極性においては、−60mV〜−30mVの範囲であることが好ましく、+(プラス)の極性においては、30mV〜60mVの範囲であることが好ましい。本発明による研磨、洗浄後のガラス基板表面に研磨砥粒が残留付着するのを防止する効果が良好に発揮されるとともに、研磨液中に分散するコロイダルシリカ砥粒の凝集を抑制することができるからである。
なお、研磨砥粒を含有する研磨液の処方及び液温、研磨パッドの材質、加工圧力、研磨時間等の条件は、所望の平滑性が得られるように適宜設定される。
上記研磨工程により所定の平滑性が得られるように基板表面を鏡面研磨した後、必要に応じて、該基板表面に局所加工を施す工程を実施してもよい。
たとえばEUV露光用のマスクブランク用基板としては、露光時の熱による転写パターンの歪みを抑えるために、低熱膨張性のガラス基板(例えばSiO−TiO系基板など)が通常使用される。EUV露光用のマスクブランク用基板の場合、パターン転写時のパターンの歪みや位置ずれを防止するために、高平滑性に加えて高平坦度であることが要求される。そこで、研磨工程の後、主に高平坦度化を目的とする局所加工を施してもよい。これは、研磨加工後の基板表面の表面形状を測定して、凸部位を特定し、凸部位の高さ(凸度)に応じた加工条件で凸部位に局所加工を施すものである。局所加工は、例えばプラズマエッチング、イオンビーム(ガスクラスターイオンビームなど)等によって行うことができる。ただし、このような局所加工によって、加工変質層が生じる場合があり、この場合は、局所加工後に、必要に応じて加工変質層の除去を目的とした短時間の研磨を行ってもよい。
また、上記研磨工程(あるいは研磨工程及び局所加工工程)を施した後、基板表面に付着している研磨砥粒等を除去するために基板表面の洗浄を行うが、本発明では、このような研磨工程後の洗浄工程で使用する洗浄液として、ゼータ電位の符号(極性)を研磨液と一致させた洗浄液を使用する。これにより、洗浄後の基板表面荒れを生じやすい酸性やアルカリ性の強い洗浄液を使用しなくても、基板表面に残留する研磨砥粒を洗浄により確実に取り除くことができ、残留研磨砥粒の付着による凸欠陥の発生を防止することができるとともに、上記研磨工程等により得られる基板表面形態が洗浄後も良好に保たれる。
したがって、研磨工程で使用する研磨液のゼータ電位の符号(極性)が−(マイナス)である場合には、洗浄液のゼータ電位の符号(極性)も−(マイナス)であるが、このような洗浄液としては、例えばアルカリ性水溶液が使用される。例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムを使用することができる。また、研磨工程で使用する研磨液のゼータ電位の符号(極性)が+(プラス)である場合には、洗浄液のゼータ電位の符号(極性)も+(プラス)であるが、このような洗浄液としては、例えば酸性水溶液が使用される。例えば、硫酸、塩酸、フッ酸、ケイフッ酸などを使用することができる。
以上のようにして、研磨砥粒の残留付着がなく、基板表面の微小な表面欠陥(特に凸欠陥)を低減し、基板表面が高平滑(例えば0.15nmRms以下)であるマスクブランク用基板が得られる。
次に、本発明によるマスクブランク用基板を用いた多層反射膜付き基板、反射型マスクブランク、及びこれらを用いた反射型マスクの製造について説明する。
本発明により得られるマスクブランク用基板の表面上に、露光光を反射する多層反射膜を形成することにより、基板表面が高平滑であるため、露光光に対して高反射率の多層反射膜付き基板が得られる。
また、上記多層反射膜付き基板における前記多層反射膜上に、露光光の反射を防止する吸収体膜を形成することにより、基板表面が高平滑であるため、露光光に対して高反射率の反射型マスクブランクが得られる。
本発明に係る多層反射膜付き基板及び反射型マスクブランクの製造、並びにこれらを用いた反射型マスクの製造は、(1)基板の準備工程、(2)基板上への多層反射膜の成膜工程、(3)バッファ膜(中間層)の成膜工程、(4)露光光吸収体膜の成膜工程、(5)レジスト塗布工程、(6)描画工程、(7)エッチング工程、の各工程からなる。以下、図1を参照しながら説明する。
(1)基板の準備工程。基板1としては、低熱膨張係数を有し、平滑性、平坦度、およびマスクの洗浄等に用いる洗浄液への耐性に優れたものが好ましく、低熱膨張係数を有するガラス、例えばSiO2−TiO2系ガラス等を用いるが、これに限定されず、β石英固溶体を析出した結晶化ガラスや石英ガラスやシリコンや金属などの基板を用いることも出来る。金属基板の例としては、インバー合金(Fe−Ni系合金)等を用いることができる。基板1としては、本発明のマスクブランク用基板を用いることにより、露光光反射率の高い反射型マスクブランクが得られる。
(2)基板上への多層反射膜の成膜工程(図1(a)参照)。多層反射膜2としては、MoとSiからなる交互積層膜が多用されているが、特定の波長域で高い反射率が得られる材料として、Ru/Si、Mo/Be、Mo化合物/Si化合物、Si/Nb周期多層膜、Si/Mo/Ru周期多層膜、Si/Mo/Ru/Mo周期多層膜およびSi/Ru/Mo/Ru周期多層膜、等でも良い。ただし、材料によって最適な膜厚は異なる。MoとSiからなる多層膜の場合、DCマグネトロンスパッタ法により、まずSiターゲットを用いて、Arガス雰囲気下でSi膜を成膜し、その後、Moターゲットを用いて、Arガス雰囲気下でMo膜を成膜し、これを1周期として、30〜60周期、好ましくは40周期積層した後、最後にSi膜を成膜する。この工程により、多層反射膜付き基板が得られる。
(3)バッファ膜(中間層)の成膜工程(図1(a)参照)。バッファ膜(吸収体膜のエッチングによるパターニング時における多層反射膜へのエッチングストッパーとしての機能を有する)3の材料としてはCrNが多用されるが、吸収体膜4をエッチングする条件によっては、耐エッチング性の高い材料としてSiO等を用いても良い。CrNを用いる場合は、DCマグネトロンスパッタ法によりCrターゲットを用いてArと窒素の混合ガス雰囲気下で、前記多層反射膜2上へCrN膜を成膜するのが好ましい。
(4)露光光吸収体膜の成膜工程(図1(a)参照)。EUV光等の露光光の吸収体膜4の材料としては、Taを主成分とする材料、Taを主成分とし少なくともBを含む材料、Taを主成分とするアモルファス構造の材料、Taを主成分とし少なくともBを含んだアモルファス構造の材料(例えば、TaBで表されるBを25%程度含んだアモルファス構造の材料)、TaとBとNを含む材料(例えば、Taを主成分としBを15%、Nを10%程度含んだアモルファス構造の材料)等が挙げられる。さらに、マスク検査に使用する検査光(通常はDUV光)波長で反射率を下げるために、吸収体膜の上層に酸化物層を形成することで、マスク検査のコントラストを高めるのが一般的である。例えば、Crを主成分としN、O、Cから選ばれる少なくとも1つの成分を含有する材料(例えば、CrN、CrNにO、Cを添加した材料)等が好ましく挙げられる。しかし、これに限定されず、TaSi、TaSiN、TaGe、TaGeN、WN、Cr、TiN、等も使用可能である。
吸収体膜4は、単一層でも積層構成としてもよい。吸収体膜4の材料としてTaB化合物薄膜を用いる例では、DCマグネトロンスパッタ法により、まずTaBターゲットを用いて、Arガス雰囲気下でTaB膜を成膜し、引き続き、Arと酸素ガスの雰囲気で、例えばTaBO膜を成膜することが好ましい。
以上の工程により、反射型マスクブランク10(図1(a)参照)が得られる。
(5)レジスト塗布工程。得られた反射型マスクブランク10の吸収体膜4にパターンを形成することにより反射型マスクを製造することができる。そこで、工程(4)で得られたマスクブランクにEB(電子線)レジストを塗布しベーキングを行う。
(6)描画工程。EBレジストを塗布したマスクブランクに例えばEB描画装置を用いて所定のパターン描画を行い、これを現像して、レジストパターン5aを形成する(図1(b)参照)。
(7)エッチング工程。このレジストパターン5aをマスクとして、吸収体膜4を例えばドライエッチングし、吸収体パターン4aを形成する(図1(b)参照)。そして、吸収体パターン上に残存するレジストパターンを例えば熱濃硫酸で除去する(図1(c)参照)。さらに、下地のバッファ膜3は、吸収体パターン4aに沿って例えばドライエッチングにより除去する。この工程により、反射型マスク20が得られる(図1(d)参照)。
なお、吸収体膜4の材料、エッチング条件によって多層反射膜へのダメージが少ない場合は、上記バッファ膜3を省く構成としてもよい。また、本発明でいう反射型マスクブランクは、上述の吸収体膜上にレジスト膜を形成した構成でも構わない。
本発明の反射型マスクブランクにおける吸収体膜をパターニングして吸収体パターンを形成することにより得られる反射型マスクによれば、露光光反射領域の反射率が高く、しかも、半導体基板上へのパターン転写時に、基板表面の微小な表面欠陥に起因する位相欠陥やパターン欠陥の発生を防止することができる。
また、以上の説明では、本発明に係わるマスクブランク用基板を多層反射膜付き基板、反射型マスクブランクに適用する場合を説明したが、これには限定されず、例えば位相シフトマスクブランク用基板にも好適である。位相シフトマスクブランク用基板についても、平滑性と表面欠陥について非常に厳しい要求が求められており、本発明によれば、高平滑性と微小欠陥の低減が実現できることから位相シフトマスクブランク用ガラス基板にも好適である。
以下、実施例に基づいて本発明をより具体的に説明する。以下の例では、マスクブランク用基板として、EUV露光用の反射型マスクブランク用ガラス基板(以下、単にガラス基板とも称する)を例に説明する。
まず、以下の実施例において研磨工程で使用する遊星歯車方式の両面研磨装置について図3を用いて説明する。
遊星歯車方式の両面研磨装置は、太陽歯車12と、その外方に同心円状に配置される内歯歯車13と、太陽歯車12及び内歯歯車13に噛み合い、太陽歯車12や内歯歯車13の回転に応じて公転及び自転するキャリア14と、このキャリア14に保持された被研磨加工物(ガラス基板1)を研磨パッド17が貼着された挟持可能な上定盤15及び下定盤16と、上定盤15と下定盤16との間に研磨液を供給する研磨液供給部(図示せず)とを備えている。
研磨加工時には、キャリア14に保持された被研磨加工物を上定盤15及び下定盤16とで挟持するとともに、上下定盤15,16の研磨パッド17と被研磨加工物との間に研磨液を供給しながら、太陽歯車12や内歯歯車13の回転に応じて、キャリア14が公転及び自転しながら、被研磨加工物の上下両面が研磨加工される。
以下の実施例1、2は、マスクブランク用ガラス基板の製造方法の具体例である。
(実施例1)
SiO−TiO系低熱膨張ガラス基板(152.4mm×152.4mm)の端面を面取加工、及び研削加工、更に酸化セリウム砥粒を含む研磨液で粗研磨処理を終えたガラス基板を上述の両面研磨装置のキャリアにセットし、以下の研磨条件で研磨加工(精密研磨)を行った。
研磨パッド:軟質ポリシャ(スウェードタイプ)
研磨液:アニオン性コロイダルシリカ砥粒(平均粒径100nm)を含む酸性水溶液(pH:1〜5)
加工圧力:50〜100g/cm
加工時間:60分
なお、上記研磨液には、塩酸と酒石酸とを加え、pHが1〜5の範囲になるように予め調整した。また、上記アニオン性コロイダルシリカ砥粒は、pH1〜5の範囲においては、ゼータ電位は−30mV〜−10mVであった。このコロイダルシリカ砥粒を含む研磨液のpH1〜5の範囲におけるゼータ電位の符号(極性)は−(マイナス)であった。
精密研磨終了後、このガラス基板の表面形状を光学干渉式の平坦度測定装置で測定した結果、基板の平坦度は0.2μm(凸形状)であった。得られた表面形状測定結果から、ガラス基板の平坦度がEUV露光用の反射型マスクブランク用ガラス基板に必要な平坦度となるように、ガスクラスタイオンビームで形状を調整した。クラスタイオンビームで形状調整を行った後、ガラス基板表面の平坦度を測定したところ、0.05μmと良好であった。
こうして、精密研磨を施した後、ガラス基板に付着した研磨砥粒を除去するため、ガラス基板を、ゼータ電位の符号(極性)が研磨液と一致する−(マイナス)であるアルカリ性洗浄液(水酸化ナトリウム:5重量%濃度)が入った洗浄槽に浸漬(超音波印加)し、10分間の洗浄を行った。
上述の精密研磨等を複数バッチ行い、ガラス基板(EUV露光用の反射型マスクブランク用ガラス基板)を100枚作製した。
この得られた100枚のガラス基板の主表面の表面粗さは、全て二乗平均平方根粗さ(RMS)で0.13nm以下と非常に良好であった。なお、この表面粗さは、原子間力顕微鏡(AFM)により測定して得られたデータを基に算出した。
また、この得られたガラス基板の主表面をレーザー干渉コンフォーカル光学系による欠陥検査装置を用いて微小な凸状と凹状の表面欠陥を調べたところ、微小な表面欠陥の発生個数は、0.02個/cmであった。
(実施例2)
上述の実施例1において、精密研磨工程で使用する研磨液を、カチオン性コロイダルシリカ砥粒(平均粒径100nm)を含む酸性水溶液(pH:1〜5)とした。本実施例に使用する研磨液には、硫酸と酒石酸とを加え、pHが1〜5の範囲になるように予め調整した。また、上記カチオン性コロイダルシリカ砥粒は、pH1〜5の範囲においては、ゼータ電位は18mV〜37mVであった。このコロイダルシリカ砥粒を含む研磨液のpH1〜5の範囲におけるゼータ電位の符号(極性)は+(プラス)であった。
また、研磨後の洗浄工程では、ゼータ電位の符号(極性)が研磨液と一致する+(プラス)である酸性洗浄液(硫酸:0.6重量%濃度)を使用した。
本実施例では、上記組成の研磨液及び洗浄液を使用したこと以外は、実施例1と同様にして、精密研磨、形状調整、洗浄を行い、ガラス基板(EUV露光用の反射型マスクブランクス用ガラス基板)100枚を作製した。
この得られた100枚のガラス基板の主表面の表面粗さは、全て二乗平均平方根粗さ(RMS)で0.13nm以下と非常に良好であった。
また、この得られたガラス基板の主表面をレーザー干渉コンフォーカル光学系による欠陥検査装置を用いて微小な凸状と凹状の表面欠陥を調べたところ、微小な表面欠陥の発生個数は、0.03個/cmであった。
本実施例においても、高平滑で、しかも微小表面欠陥の極めて少ないガラス基板が得られることがわかった。
(比較例1)
上述の実施例1における、研磨後の洗浄工程では、ゼータ電位の符号(極性)が研磨液とは異なる+(プラス)である酸性洗浄液(硫酸:0.6重量%濃度)を使用した。
こうして本比較例では、上記組成の洗浄液を使用したこと以外は、実施例1と同様にして、精密研磨、形状調整、洗浄を行い、ガラス基板(EUV露光用の反射型マスクブランクス用ガラス基板)100枚を作製した。
この得られた100枚のガラス基板の主表面をレーザー干渉コンフォーカル光学系による欠陥検査装置を用いて微小な凸状と凹状の表面欠陥を調べたところ、微小な表面欠陥の発生個数は、2.3個/cmであり、微小表面欠陥が前述の実施例の場合と比べると多く発生していることがわかった。この表面欠陥を更に詳細に調べたところ、とくに研磨砥粒の残留付着による凸欠陥が多く発生していることがわかった。
そこで、この研磨砥粒の残留付着を減らすために、研磨後に、更に酸性の強い洗浄液(フッ酸:10重量%)を用いて洗浄を行ったところ、得られたガラス基板の主表面の表面粗さは、二乗平均平方根粗さ(RMS)で0.5nm〜0.7nmであり、EUV露光用の反射型マスクブランクス用ガラス基板に要求される平滑性が得られなかった。これは、基板表面に付着した研磨砥粒を洗浄で十分に除去するため、酸性の強い洗浄液を用いたために、基板表面がかえって荒れてしまったことによるものと考えられる。
(実施例3)
上述の実施例1により得られたEUV露光用の反射型マスクブランク用ガラス基板の主表面上に、多層反射膜2として、MoとSiを積層した。DCマグネトロンスパッタ法により、まずSiターゲットを用いて、Arガス0.1PaでSi膜を4.2nm成膜し、その後、Moターゲットを用いて、Arガス圧0.1PaでMo膜を2.8nm成膜し、これを1周期として、40周期積層した後、最後にSi膜を11nm成膜した。こうして、多層反射膜付き基板を作製した。波長13.5nmの露光光に対する多層反射膜の反射率は、65%であり、高反射率が得られた。
次に、多層反射膜2上に、Crターゲットを用いて、スパッタガスとして、Arガスに窒素を20%添加した混合ガスを用いて、CrN膜より構成されるバッファ膜3をDCマグネトロンスパッタ法によって、10nmの厚さに成膜した。
最後に、上記CrN膜より構成されるバッファ膜3の上に、EUV光の吸収体膜4として、TaとBとNを含む膜(但し、Ta:B:N=70:15:15(原子数比))をDCマグネトロンスパッタ法によって、68nmの厚さで成膜した。こうして、反射型マスクブランク10を作製した。
次に、この反射型マスクブランクを用いて、32nmハーフピッチ(DRAM)(最小線幅が128nm)のデザインルールを有する反射型マスクを、以下の方法により作製した。
まず、上記反射型マスクブランク10上にEBレジストを塗布、乾燥し、EB描画によりレジストパターンを形成した。
このレジストパターンをマスクとして、TaBNからなる吸収体膜4を、塩素を用いてドライエッチングし、吸収体パターンを形成した。その後、吸収体パターン上に残存するレジストパターンを除去し、下地のCrN膜より構成されるバッファ膜3は、上記吸収体パターンをマスクとして、塩素と酸素の混合ガスを用いたドライエッチングで除去し、反射型マスクを作製した。
作製した反射型マスクを用いて、図2に示すパターン転写装置(露光装置)により、半導体基板上へのパターン転写を行なった。図2に示すように、レーザープラズマX線源31から得られたEUV光(軟X線)を反射型マスク20に入射し、ここで反射された光を縮小光学系32を通して例えばSiウエハ基板33上に転写する。
縮小光学系32としてはX線反射ミラーを用いることができる、縮小光学系により反射型マスク20で反射されたパターンは通常1/4程度に縮小される。例えばSiウエハ基板33へのパターンの転写は、Si基板3上に形成させたレジスト膜にパターンを露光しこれを現像することによって行うことができる。露光波長として13〜14nmの波長帯を使用する場合には、通常光路が真空中になるように転写が行われる。
このようにして本実施例で得られた反射型マスクを用いて、図2に示すパターン転写装置により、半導体基板上へのパターン転写を行った結果、位相欠陥やパターン欠陥のない、高精度な微細パターンを形成できることを確認した。
(比較例2)
上述の比較例1により得られたEUV露光用の反射型マスクブランク用ガラス基板の主表面上に、実施例3と同様に、多層反射膜2、バッファ膜3及び吸収体膜4を順次成膜して、反射型マスクブランクを作製した。
なお、波長13.5nmの露光光に対する多層反射膜の反射率は、62%であり、実施例3と比べると反射率は低下した。また、多層反射膜表面には、ガラス基板表面の微小な表面欠陥に起因する表面欠陥が認められた。
次に、この反射型マスクブランクを用いて、実施例3と同様に反射型マスクを作製した。
このようにして本比較例で得られた反射型マスクを用いて、図2に示すパターン転写装置により、半導体基板上へのパターン転写を行った結果、位相欠陥やパターン欠陥が発生し、さらに転写像のパターン精度も悪かった。これは、本比較例では、ガラス基板表面の微小な表面欠陥に起因する多層反射膜表面での表面欠陥が発生したことや、ガラス基板の表面粗さが大きいことが原因で多層反射膜での反射率が低いこと、などによるものと考えられる。
反射型マスクの製造工程を示す模式的断面図である。 パターン転写装置(露光装置)の構成図である。 研磨工程で使用する遊星歯車方式の両面研磨装置の概略構成を示す断面図である。
符号の説明
1 ガラス基板
2 多層反射膜
3 バッファ膜
4 吸収体膜
10 反射型マスクブランク
12 太陽歯車
13 内歯歯車
14 キャリア
15 上定盤
16 下定盤
17 研磨パッド
20 反射型マスク
50 パターン転写装置

Claims (8)

  1. ガラス基板の表面に研磨パッドを接触させ、前記ガラス基板の表面に研磨砥粒を含む研磨液を供給し、前記ガラス基板と前記研磨パッドとを相対的に移動させて前記ガラス基板の表面を研磨する研磨工程と、ガラス基板の表面を洗浄する洗浄工程とを有するマスクブランク用ガラス基板の製造方法であって、
    前記研磨砥粒はコロイダルシリカであって、
    前記研磨工程で使用する研磨液のゼータ電位の極性と、前記洗浄工程で使用する洗浄液のゼータ電位の極性とを一致させることを特徴とするマスクブランク用基板の製造方法。
  2. 前記研磨液と前記洗浄液のゼータ電位の極性が−(マイナス)であることを特徴とする請求項1に記載のマスクブランク用基板の製造方法。
  3. 前記研磨液は、pHが1〜5の範囲であることを特徴とする請求項1又は2に記載のマスクブランク用基板の製造方法。
  4. 前記基板は、多成分系ガラス基板であることを特徴とする請求項1乃至3の何れか一に記載のマスクブランク用基板の製造方法。
  5. 前記基板は、SiOとTiOを含むガラス基板であることを特徴とする請求項4に記載のマスクブランク用基板の製造方法。
  6. 請求項1乃至5の何れか一に記載のマスクブランク用基板の製造方法により得られるマスクブランク用基板の表面上に、露光光を反射する多層反射膜を形成することを特徴とする多層反射膜付き基板の製造方法。
  7. 請求項6に記載の多層反射膜付き基板における前記多層反射膜上に、露光光の反射を防止する吸収体膜を形成することを特徴とする反射型マスクブランクの製造方法。
  8. 請求項7に記載の反射型マスクブランクの製造方法によって得られた反射型マスクブランクにおける前記吸収体膜をパターニングして吸収体パターンを形成することを特徴とする反射型マスクの製造方法。
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