JP2014109670A - リソグラフィー用部材の製造方法、反射型マスクブランクの製造方法、マスクブランクの製造方法、反射型マスクの製造方法、マスクの製造方法、及び洗浄装置 - Google Patents

リソグラフィー用部材の製造方法、反射型マスクブランクの製造方法、マスクブランクの製造方法、反射型マスクの製造方法、マスクの製造方法、及び洗浄装置 Download PDF

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侑介 藤田
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【課題】高いレベルの欠陥品質を要求されるリソグラフィー用部材に好適な洗浄処理を含むリソグラフィー用部材の製造方法を提供する。
【解決手段】洗浄槽に収容した洗浄液中にリソグラフィー用部材の被洗浄表面が水平となるように該リソグラフィー用部材を水平に保持するとともに、前記被洗浄表面上に近接して対向配置したローラーの回転により、前記被洗浄表面とローラーとの間にせん断流を発生させてリソグラフィー用部材表面の異物を除去する。また、洗浄処理中は、リソグラフィー用部材とローラーとを水平方向に相対的に移動させながら洗浄処理を行う。
【選択図】図1

Description

本発明は、半導体装置製造等に使用されるリソグラフィー用部材、例えば、マスクブランク用基板、多層反射膜付き基板、マスクブランク及びマスク、これらの製造方法、及び洗浄装置に関するものである。
近年における超LSIデバイスの高密度化、高精度化により、マスクブランク用ガラス基板の平坦度や表面欠陥に対する要求は年々厳しくなる一方である。また、EUV露光用の多層反射膜付き基板や、マスクブランク、マスクについても欠陥に対する要求は年々厳しくなる一方である。
従来のマスクブランク用ガラス基板の表面粗さを低減するための精密研磨方法としては、例えば特開昭64−40267号公報に記載されているものがあり、この精密研磨方法は、マスクブランク用ガラス基板の表面を酸化セリウムを主材とする研磨剤を用いて研磨した後、コロイダルシリカを用いて仕上げ研磨するものである。
そして、研磨を終えたガラス基板に洗浄処理を行って、基板表面に付着残留する研磨剤などの異物を除去する。従来の基板洗浄方法としては、例えば下記特許文献1に開示されている方法が一般的である。すなわち、基板を低濃度フッ酸水溶液を用いて処理し、更に酸やアルカリ液を用いて洗浄処理し、最後に水洗(リンス)を行う。また、ブラシ等で基板表面の異物を直接除去するスクラブ洗浄(物理的洗浄)も一般的に行われている。
こうして、マスクブランク用ガラス基板は製造され、得られたガラス基板の上面に遮光膜または位相シフト膜などを形成してフォトマスクブランクが得られる。
ところで、近年、半導体デバイスの更なる微細化の要求に伴い、極紫外(Extreme Ultra Violet:以下、EUVと呼称する)光を用いた露光技術であるEUVリソグラフィーが有望視されている。ここで、EUV光とは、軟X線領域又は真空紫外線領域の波長帯の光を指し、具体的には波長が0.2〜100nm程度の光のことである。このEUVリソグラフィ−において用いられるマスクとしては、たとえば下記特許文献2に記載された露光用反射型マスクが提案されている。
このような反射型マスクは、基板上に露光光を反射する多層反射膜が形成され、該多層反射膜上に露光光を吸収する吸収体膜がパターン状に形成されたものである。露光機(パターン転写装置)に搭載された反射型マスクに入射した光は、吸収体膜のある部分では吸収され、吸収体膜のない部分では多層反射膜により反射された光像が反射光学系を通して半導体基板上に転写される。
このようなEUV反射型マスクブランク用基板の場合、その表面欠陥に対する要求は極めて厳しい。つまり、基板表面に異物付着等による凸状欠陥が存在するガラス基板を使用して反射型マスクブランク、反射型マスクを作製した場合、マスク面のパターン近傍に凸状欠陥が存在すると、露光光の反射光にはその凸状欠陥に起因した位相の変化が起こる。この位相の変化は転写されるパターンの位置精度やコントラストを悪化させる原因となる。特にEUV光のような短波長の光を露光光として用いる場合、マスク面上の微細な凹凸に対して位相の変化が非常に敏感となるため、転写像への影響が大きくなり、微細な凹凸に由来する位相の変化は無視できない問題である。実際のところ、露光光として例えば波長13nm程度のEUV光を用いる場合、2nm程度の凸状欠陥でさえ位相欠陥となりうる。また、EUV反射型マスクブランクの場合、基板上に上記多層反射膜として、例えば数nmの厚さのMoとSiを交互に40乃至60周期程度積層させたものが使用されるため、基板表面上では特に問題とならない程度の微小な凸状欠陥が存在していても、上記多層反射膜を成膜した場合に基板表面の欠陥の大きさが拡大されて多層反射膜の表面では位相欠陥となり得るような大きさの凸状欠陥が生じることがある。
このようなわけで、とくにEUV反射型マスクブランク用基板の場合、表面欠陥に対する非常に高いレベルの条件を満たす必要がある。
特許第3879828号公報 特開2002−122981号公報
従来の酸やアルカリを用いた薬液洗浄では、基板表面に強固に付着した異物を除去することが困難であるため、近年のマスクブランク用基板に要求される高いレベルの欠陥品質を満足するようなレベルに仕上げることが困難である。この場合、薬液の濃度を上げることで洗浄能力を強化することも可能であるが、精密研磨で高品質に仕上げられた基板表面が洗浄によって劣化するという問題が生じる。
一方、スクラブ洗浄は洗浄能力は高いものの、基板表面に傷が発生したり、除去した異物がスクラブに付着し、そのスクラブが以降の基板に異物を付着させる発塵源となる虞がある。
上述の薬液洗浄の問題は、マスクブランク用基板に限られた話ではなく、EUV露光用の多層反射膜付き基板、マスクブランク、マスクについても同様で、多層反射膜表面や、マスクブランクの転写パターンとなる薄膜表面や転写パターンの薬液洗浄による表面変質による光学特性の変化が起きたり、品質が劣化するという問題が生じる。また、スクラブ洗浄も多層反射膜表面やマスクブランクの転写パターンとなる薄膜表面、転写パターン表面に傷が発生したり、除去した異物がスクラブに付着し、そのスクラブにより多層反射膜付き基板、マスクブランク、マスクに異物を付着させる発塵源となる虞がある。
また、従来、表面微細加工技術としてEEM(Elastic Emission Machining)が知られている。これは、研磨液を収容する槽の中に被加工面を鉛直方向に保持し、回転球の高速回転により被加工面上に研磨液の高速せん断流を発生させ、そのせん断流を用いて被加工面の微粒子を除去して高平坦な表面を形成する技術であるが、この技術をマスクブランク用基板表面の異物除去に用いることが提案されている。しかし、本発明者の検討によると、従来のEEM技術をそのままマスクブランク用基板の洗浄処理に適用しても、マスクブランク用基板に要求される高いレベルの欠陥品質を満足するようなレベルに仕上げることができないことがわかった。
そこで本発明の目的は、第一に、高いレベルの欠陥品質要求を満足できる高品質のリソグラフィー用部材の製造方法を提供することであり、第二に、高いレベルの欠陥品質要求を満足できる高品質のリソグラフィー用部材を得るための洗浄装置を提供することである。
本発明者は、上記課題を解決するため鋭意研究した結果、本発明を完成したものである。
すなわち、上記課題を解決するため、本発明は以下の構成を有する。
(構成1)
リソグラフィー用部材の洗浄処理を含むリソグラフィー用部材の製造方法であって、前記洗浄処理は、洗浄槽に収容した洗浄液中に前記リソグラフィー用部材の被洗浄表面が水平となるように該リソグラフィー用部材を水平に保持するとともに、前記被洗浄表面上に近接して対向配置したローラーの回転により、前記被洗浄表面と前記ローラーとの間にせん断流を発生させて前記リソグラフィー用部材表面の異物を除去することを特徴とするリソグラフィー用部材の製造方法。
構成1にあるように、洗浄槽に収容した洗浄液中にリソグラフィー用部材の被洗浄表面が水平となるように該リソグラフィー用部材を水平に保持するとともに、被洗浄表面上に近接して対向配置したローラーの回転により、被洗浄表面とローラーとの間にせん断流を発生させ、このせん断流によってリソグラフィー用部材表面の異物を除去することにより、従来の薬液洗浄では取り除くことが困難であった基板表面に強固に付着した異物も除去することができるので、高いレベルの欠陥品質要求を満足できる高品質のリソグラフィー用部材を得ることができる。また、従来の薬液洗浄によるリソグラフィー用部材表面の品質の劣化や、スクラブ洗浄によるリソグラフィー用部材表面の傷等の発生も起こらない。
(構成2)
洗浄処理中は、前記リソグラフィー用部材と前記ローラーとを前記被洗浄表面に対して水平方向に相対的に移動させることを特徴とする構成1に記載のリソグラフィー用部材の製造方法。
構成2にあるように、洗浄処理中は、リソグラフィー用部材とローラーとを前記被洗浄表面に対して水平方向に相対的に移動させることにより、基板の全面を効率良く洗浄処理することが可能である。
(構成3)
前記ローラーの回転数及び前記ローラーに負荷する荷重の調節によって、前記被洗浄表面と前記ローラーとの間の隙間を制御することを特徴とする構成1又は2に記載のリソグラフィー用部材の製造方法。
構成3にあるように、ローラーの回転数及びローラーに負荷する荷重の調節によってせん断流を形成し、被洗浄表面とローラーとの間の隙間を制御することができる。
(構成4)
前記被洗浄表面と前記ローラーとの間に発生するせん断流の方向と同じ方向に前記洗浄液が洗浄槽内で流れるように前記洗浄液の供給を行うことを特徴とする構成1乃至3のいずれかに記載のリソグラフィー用部材の製造方法。
構成4にあるように、被洗浄表面とローラーとの間に発生するせん断流の方向と同じ方向に洗浄液が洗浄槽内で流れるように洗浄液の供給を行うことにより、被洗浄表面から除去された異物が逆流するのを抑制して、リソグラフィー用部材への異物の再付着を防止することが可能である。
(構成5)
前記リソグラフィー用部材は、マスクブランク用基板であることを特徴とする構成1乃至4のいずれかに記載のリソグラフィー用部材の製造方法。
本発明は、特に非常に高いレベルの欠陥品質を要求されるマスクブランク用基板の製造に好適である。
(構成6)
構成5に記載の製造方法により製造した前記マスクブランク用基板上に、露光光を反射する多層反射膜と、露光光を吸収する吸収体膜とを形成することを特徴とする反射型マスクブランクの製造方法。
本発明により得られる高いレベルの欠陥品質要求を満足するマスクブランク用基板を用いて反射型マスクブランクを製造することにより、欠陥の少ない高品質の反射型マスクブランクが得られる。
(構成7)
構成5に記載の製造方法により製造した前記マスクブランク用基板上に、転写パターンとなる薄膜を形成することを特徴とするマスクブランクの製造方法。
本発明により得られる高いレベルの欠陥品質要求を満足するマスクブランク用基板を用いてマスクブランクを製造することにより、欠陥の少ない高品質のマスクブランクが得られる。
(構成8)
構成6に記載の製造方法により製造した反射型マスクブランクにおける前記吸収体膜をパターニングすることを特徴とする反射型マスクの製造方法。
本発明の反射型マスクブランクを用いて反射型マスクを製造することにより、特にEUV露光によるパターン転写時に位相欠陥となり得る凸状欠陥の少ない高品質の反射型マスクが得られる。
(構成9)
構成7に記載の製造方法により製造したマスクブランクにおける前記薄膜をパターニングすることを特徴とするマスクの製造方法。
本発明のマスクブランクを用いてマスクを製造することにより、特にArFエキシマレーザー光等の短波長露光光によるパターン転写時に位相欠陥となり得る凸状欠陥の少ない高品質のマスクが得られる。
(構成10)
前記リソグラフィー用部材は、マスクブランク用基板上に、露光光を反射する多層反射膜が形成された多層反射膜付き基板であることを特徴とする構成1乃至4のいずれかに記載のリソグラフィー用部材の製造方法。
構成10によれば、高いレベルの欠陥品質要求を満足できる多層反射膜付き基板を得ることができる。また、従来の薬液洗浄による多層反射膜表面品質の劣化や、スクラブ洗浄による多層反射膜表面の傷等の発生も起こらない。
(構成11)
前記リソグラフィー用部材は、マスクブランク用基板上に、露光光を反射する多層反射膜と、露光光を吸収する吸収体膜と、を有する反射型マスクブランクであることを特徴とする構成1乃至4のいずれかに記載のリソグラフィー用部材の製造方法。
構成11によれば、高いレベルの欠陥品質要求を満足できる反射型マスクブランクを得ることができる。また、従来の薬液洗浄による反射型マスクブランク表面品質の劣化や、スクラブ洗浄による反射型マスクブランク表面の傷等の発生も起こらない。
(構成12)
前記リソグラフィー用部材は、マスクブランク用基板上に、転写パターンとなる薄膜が形成されたマスクブランクであることを特徴とする構成1乃至4のいずれかに記載のリソグラフィー用部材の製造方法。
構成12によれば、高いレベルの欠陥品質要求を満足できるマスクブランクを得ることができる。また、従来の薬液洗浄によるマスクブランク表面品質の劣化や、スクラブ洗浄によるマスクブランク表面の傷等の発生も起こらない。
(構成13)
前記リソグラフィー用部材は、マスクブランク用基板上に、露光光を反射する多層反射膜と、露光光を吸収する吸収体膜パターンと、を有する反射型マスクであることを特徴とする構成1乃至4のいずれかに記載のリソグラフィー用部材の製造方法。
構成13によれば、高いレベルの欠陥品質要求を満足できる反射型マスクを得ることができる。また、従来の薬液洗浄による反射型マスク表面品質の劣化や、スクラブ洗浄による反射型マスク表面の傷等の発生も起こらない。
(構成14)
前記リソグラフィー用部材は、マスクブランク用基板上に、転写パターンが形成されたマスクであることを特徴とする構成1乃至4のいずれかに記載のリソグラフィー用部材の製造方法。
構成14によれば、高いレベルの欠陥品質要求を満足できるマスクを得ることができる。また、従来の薬液洗浄によるマスク表面品質の劣化や、スクラブ洗浄によるマスク表面の傷等の発生も起こらない。
(構成15)
洗浄液を収容する洗浄槽と、前記洗浄液中にリソグラフィー用部材の被洗浄表面が水平となるように該リソグラフィー用部材を水平に保持する保持手段と、前記被洗浄表面上に対向配置するようにローラーを支持するローラー支持手段と、前記ローラーを回転駆動するローラー駆動手段と、前記ローラーに荷重を負荷する荷重負荷手段とを備えることを特徴とする洗浄装置。
構成15の洗浄装置によれば、洗浄槽に収容した洗浄液中に水平に保持したリソグラフィー用部材の被洗浄表面上に近接して対向配置したローラーの回転により、被洗浄表面とローラーとの間にせん断流を発生させ、このせん断流によってリソグラフィー用部材表面の異物を除去することができ、従来の薬液洗浄では取り除くことが困難であったリソグラフィー用部材表面に強固に付着した異物も除去することができる。
(構成16)
前記ローラーを前記被洗浄表面に対して水平方向に移動するローラー移動手段を有することを特徴とする請求項15に記載の洗浄装置。
構成15の洗浄装置において、構成16にあるようにローラーを前記被洗浄表面に対して水平方向に移動するローラー移動手段を有することにより、洗浄処理中は、被洗浄表面に対してローラーを水平方向に移動させることができるため、リソグラフィー用部材表面の全面を効率良く洗浄処理することが可能である。
(構成17)
前記ローラーの長さが前記リソグラフィー用部材のサイズよりも大きいことを特徴とする構成15又は16に記載の洗浄装置。
構成15又は16の洗浄装置において、構成17にあるようにローラーの長さが前記リソグラフィー用部材のサイズよりも大きいことにより、リソグラフィー用部材表面の全幅にわたって一度に洗浄処理することが可能である。
(構成18)
前記ローラーの回転駆動により前記被洗浄表面と前記ローラーとの間に発生するせん断流の方向と同じ方向に前記洗浄液が洗浄槽内で流れるように前記洗浄液の供給を行う洗浄液供給手段を有することを特徴とする構成15乃至17のいずれかに記載の洗浄装置。
構成15乃至17のいずれかに記載の洗浄装置において、構成18のように、被洗浄表面とローラーとの間に発生するせん断流の方向と同じ方向に洗浄液が洗浄槽内で流れるように洗浄液の供給を行う洗浄液供給手段を有することにより、リソグラフィー用部材表面から除去された異物が逆流するのを抑制して、基板への異物の再付着を防止することが可能である。
本発明によれば、高いレベルの欠陥品質要求を満足できる高品質のリソグラフィー用部材の製造方法を提供することができる。特に、非常に高いレベルの欠陥品質を要求される多層反射膜付き基板や、反射型マスクブランク、反射型マスク、マスクブランク、マスクの製造方法を提供することができる。
また、本発明によれば、このようなリソグラフィー用部材を用いた欠陥の少ない反射型マスクブランクの製造方法、マスクブランクの製造方法、反射型マスクの製造方法、及びマスクの製造方法を提供することができる。
また、本発明によれば、高いレベルの欠陥品質要求を満足できる高品質のリソグラフィー用部材を得るための洗浄装置を提供することができる。
本発明に係る洗浄装置の一実施の形態に係る正面図である。 本発明に係る洗浄装置の一実施の形態に係る側面図である。 本発明に係る洗浄装置の一実施の形態に係る平面図である。 洗浄装置における基板保持部の構成を示す平面図である。 洗浄装置における基板保持部の構成を示す(a)側面図及び(b)正面図である。 反射型マスクブランクの層構成を示す断面図である。 マスクブランクの層構成を示す断面図である。 反射型マスクの層構成を示す断面図である。
以下、本発明を実施の形態により詳細に説明する。
本発明が適用されるリソグラフィー用部材は、高いレベルの欠陥品質が要求されるマスクブランク用基板、例えばEUV露光用として用いる多層反射膜付き基板、反射型マスクブランク、反射型マスク、さらには、ArFエキシマレーザー(波長193nm)等の露光光として用いるマスクブランク、マスクが挙げられる。
また、本発明が適用されるマスクブランク用基板は、使用する露光光に応じて必要な特性を有する材料が選定される。例えばEUV露光光を用いる反射型マスクブランクや、ArFエキシマレーザー(波長193nm)等の露光光を用いるバイナリマスクブランクまたは位相シフト型マスクブランクの場合、一般にガラス材料が用いられる。
上記マスクブランク用基板上に、EUV光を反射する多層反射膜が形成されることにより、多層反射膜付き基板が得られる。必要に応じて、保護膜を形成することもできる。さらに、この多層反射膜又は保護膜の上に、転写パターンとなる薄膜として、EUV光を反射する吸収体膜が形成されることにより、EUV露光用反射型マスクブランクが得られる。
また、上記マスクブランク用基板上に、転写パターンとなる薄膜が形成されることにより、露光用マスクブランクが得られる。具体的には、基板の主表面上に遮光膜を備える構造のバイナリマスクブランク、基板の主表面上に位相シフト膜、あるいは位相シフト膜及び遮光膜を備える構造の位相シフト型マスクブランクなどが挙げられ、露光光源としては、例えばKrFエキシマレーザー露光用、あるいはArFエキシマレーザー露光用のマスクブランクである。
上記マスクブランク用基板は、EUV露光用の場合、露光時の熱によるパターンの歪みを防止するため、0±1.0×10−7/℃の範囲内、より好ましくは0±0.3×10−7/℃の範囲内の低熱膨張係数を有するものが好ましく用いられ、この範囲の低熱膨張係数を有する素材としては、例えば、SiO−TiO系ガラス、多成分系ガラスセラミックス等を用いることが出来る。
また、バイナリマスクブランクまたは位相シフト型マスクブランクに使用する場合、上記基板は、使用する露光波長に対して透明性を有するものであれば特に制限されず、合成石英基板、その他各種のガラス基板(例えば、ソーダライムガラス、アルミノシリケートガラス等)が用いられるが、この中でも合成石英基板は、ArFエキシマレーザー又はそれよりも短波長の領域で透明性が高いので、特に好ましく用いられる。
上記基板の転写パターンが形成される側の主表面は、少なくともパターン転写精度、位置精度を得る観点から高平坦度となるように表面加工されている。例えば、EUV露光用の場合、通常、基板サイズが6インチ角(152.4mm×152.4mm)のガラス基板が使用されるが、基板の転写パターンが形成される側の主表面142mm×142mmの領域において、平坦度が0.1μm以下であることが好ましく、特に好ましくは0.05μm以下である。また、転写パターンが形成される側と反対側の主表面は、露光装置にセットする時に静電チャックされる面であって、142mm×142mmの領域において、平坦度が1μm以下、好ましくは0.5μm以下である。また、KrFエキシマレーザー露光用、あるいはArFエキシマレーザー露光用の場合も同様に、通常、基板サイズが6インチ角(152.4mm×152.4mm)のガラス基板が使用されるが、基板の転写パターンが形成される側の主表面142mm×142mmの領域において、平坦度が0.3μm以下であることが好ましく、特に好ましくは0.1μm以下である。
また、マスクブランク用基板として要求される表面平滑度は、基板の転写パターンが形成される側の主表面の表面粗さが、二乗平均平方根粗さ(RMS)で0.3nm以下であることが好ましい。
本発明におけるリソグラフィー用部材がマスクブランク用基板である場合において、本発明によるリソグラフィー用部材(マスクブランク用基板)の製造方法では、所定の大きさに加工された基板の端面を面取加工、及び研削加工した後、その主表面の研磨加工を行い、上記のような所定の表面粗さに仕上げる。主表面の研磨加工の方法としては、たとえば、研磨パッドを貼着した研磨定盤を基板の主表面に押付け、研磨砥粒を含む研磨液を供給しながら上記研磨定盤と基板とを相対的に移動させて、基板表面を研磨する方法が一般的であり、本発明においてもかかる方法を適用して研磨を行うのが好適である。
上記研磨パッドとしては、たとえばスウェードタイプの超軟質ポリシャなどを用いることができる。また、上記研磨砥粒としては、粗研磨、精密研磨など目的に応じて、例えば酸化セリウム砥粒のほか、無水ケイ酸(ヒュームドシリカ)砥粒、含水ケイ酸砥粒、イオン交換法で得られるコロイダルシリカ、アルコキシランから出発して得られる超高純度コロイダルシリカ等のシリカ系砥粒を用いることができる。
なお、基板主表面の研磨は、両面同時研磨、片面ずつの研磨のどちらでも構わない。
上記研磨を終えた上記基板に対して、基板に付着した研磨砥粒等を除去するため、洗浄処理を行う。
次に、本発明の洗浄処理方法について説明する。
従来は、酸やアルカリによる薬液洗浄や、スクラブ洗浄を適宜組み合わせて行っていたが、本発明においては、上記構成1にあるように、洗浄槽に収容した洗浄液中にリソグラフィー用部材の被洗浄表面を水平に保持するとともに、前記リソグラフィー用部材表面上に近接して対向配置したローラーの回転により、前記リソグラフィー用部材表面と前記ローラーとの間にせん断流を発生させて前記リソグラフィー用部材表面の異物を除去する洗浄処理を行う。なお、上記せん断流とは、ローラーとリソグラフィー用部材(例えば基板)表面との間に介在された洗浄液による基板表面への圧力(又は荷重)が加わった状態での基板表面に平行な成分の洗浄液の流れを言う。
このような本発明の洗浄処理方法によれば、従来の薬液洗浄では取り除くことが困難であったリソグラフィー用部材表面に強固に付着した異物も除去することができるので、高いレベルの欠陥品質要求を満足できる高品質のリソグラフィー用部材(マスクブランク用基板、多層反射膜付き基板、反射型マスクブランク、反射型マスク、マスクブランク、マスク)を得ることができる。特に、非常に高いレベルの欠陥品質を要求されるEUV露光用の反射型マスクブランク用基板、多層反射膜付き基板、反射型マスクブランク、反射型マスクを得るのに本発明は好適である。また、従来の薬液洗浄による基板表面品質の劣化や、スクラブ洗浄によるリソグラフィー用部材表面の傷等の発生も起こらない。
また、本発明の洗浄処理は、特に、高いレベルの欠陥品質が要求されるリソグラフィー用部材の少なくとも転写パターンが形成される側のマスクブランク用基板表面、多層反射膜表面、反射型マスクブランク表面、反射型マスク表面、マスクブランク表面、マスク表面に対して行うことが最も適しているが、これらの表面と反対側の裏面や、側面の洗浄処理として行なうことができる。
次に、本発明の洗浄処理に好ましく用いることができる洗浄装置(以下、「本発明に係る洗浄装置」と呼ぶ。)について説明する。
図1は本発明に係る洗浄装置の一実施の形態に係る正面図であり、図2は本発明に係る洗浄装置の一実施の形態に係る側面図であり、図3は本発明に係る洗浄装置の一実施の形態に係る平面図である。また、図4は洗浄装置における基板保持部の構成を示す平面図であり、図5は洗浄装置における基板保持部の構成を示す(a)側面図及び(b)正面図である。
本発明に係る洗浄装置の一実施の形態は、洗浄液を収容する洗浄槽と、前記洗浄液中にリソグラフィー用部材の被洗浄表面が水平となるように該リソグラフィー用部材を水平に保持する保持手段と、前記リソグラフィー用部材表面上に対向配置するようにローラーを支持するローラー支持手段と、前記ローラーを回転駆動するローラー駆動手段と、前記回転ローラーに荷重を負荷する荷重負荷手段と、前記ローラーを水平方向に移動するローラー移動手段とを備えている。図面を参照しながら詳しく説明する。以下、洗浄装置の説明は、リソグラフィー用部材におけるマスクブランク用基板(以下、単に基板ともいう)を例にとり説明する。
ベース台2上に設置された洗浄槽3は、所要の大きさ(容積)を有する箱形状のもので、例えばアクリル樹脂等で形成されている。この洗浄槽3内には所定量の洗浄液4が収容されている。この洗浄液4としては、純水、アルカリ水溶液等が用いられる。液温は一般には常温(20℃)程度が好ましい。なお、アルカリ水溶液を用いる場合は、洗浄後の基板の表面粗さを劣化させないようにするため、ガラス基板の場合、例えばpH=7〜10.5程度の弱アルカリ水溶液を用いるのが望ましい。
また、上記洗浄槽3の底部には、洗浄液供給口21が設けられており、該供給口21から洗浄槽3内に洗浄液4が供給され、所定量の洗浄液4が供給された後にも、常時あるいは間欠的に追加供給される。また、洗浄槽3の一側壁面には洗浄液排出口22が設けられており、洗浄槽3内の洗浄液4は上記排出口22からオーバーフローにより流出される。なお、本発明においては、洗浄処理中は、洗浄液4中に基板1及びローラー8を浸漬させた状態とする必要があるため、上記排出口22を設ける位置はこの点を考慮して決定される。
洗浄処理を施す基板1は、上記洗浄槽3の内部に設置されたステージ5の支持ピン6及び支持ピン7によって水平に保持されている(図4等を参照)。支持ピン6は、基板1の一方の対向する端面をそれぞれ支持しており、本実施の形態では各端面をそれぞれ2箇所で支持している。支持ピン6は、後述のローラー8の進行方向に基板1も一緒にずれることを回避するため、基板1の面内方向のずれを規制するものであり、できる限り遊びを持たせない構造とすることが望ましい(図5(a)等を参照)。また、支持ピン6は、基板1の主表面と該主表面と直交する側壁面との間の面取面を支持する構造とすることも可能である。
一方、支持ピン7は、基板1の他方の対向する端面をそれぞれ支持しており、本実施の形態では各端面をそれぞれ1箇所で支持している。支持ピン7は、ローラー8の真柱度による基板1とローラー8との間の隙間(ギャップ)のぶれを補正するため、基板1が上下(垂直方向)に変位できるようにするためのものであり、遊びを持たせて基板を支持するピン構造とすることが望ましい(図5(b)参照)。
これは本発明に使用するローラー8は、表面粗さサブミクロン程度という高い真柱度が必要であるが、ローラー8の材料によってはサブミクロン程度の真柱度を得ることが難しい。従って、この支持ピン7は、ローラー8の真柱度がサブミクロン程度になっていない場合であっても、ローラー8の真柱度を補うようにステージが変位し、ローラー8と基板1間のギャップを均一化させる働きを有している。
また、ローラー8は、アーム12によって、基板1の表面上に近接して対向配置されるように支持されている。ローラー8は、ステンレス等の材料からなるローラー軸9の表面にゴム等の弾性体を設けた構造になっている。弾性体は、洗浄液4に対して耐薬品性を有する材料が用いる。例えば、弾性体の材料としては、ウレタンゴム、ニトリルゴム、クロロブレンゴム、エチレンゴム、ブチルゴム、フッ素ゴム、シリコンゴム等を使用することができる。弾性体の硬度は、ショアA50以上ショアA95以下とすることが好ましい。ローラー8が基板1の表面に接触した場合の基板ダメージや、せん断流の洗浄効果、耐摩耗性、加工性等の観点から、弾性体の硬度は、ショアA65以上ショアA90以下が好ましい。さらに好ましくは、ショアA70以上ショアA90以下が望ましい。このような硬度を有する弾性体の材料として、ウレタンゴムやフッ素ゴムを使用することが好ましい。なお、ローラー8の長さは上記基板1のサイズ(基板1の辺の長さ)よりも大きいことが望ましい。これにより、基板1の全幅にわたって一度に洗浄処理することが可能である。また、ローラー8の直径は、基板1から除去された異物がスムースに排出口22に排出されるように設定することが好ましく、ローラー8の直径は、10mmφ以上50mmφ以下、さらに好ましくは、20mmφ以上40mmφ以下が望ましい。
上記アーム12は、先端部が二股に分かれて、ローラー8のローラー軸9の両端部をそれぞれ回転自在に支持している。ローラー軸9は、支柱16に取り付けたローラー駆動装置11によって回転駆動される。本実施の形態では、洗浄槽3の内と外に取り付けたマグネット10,10を介して、洗浄槽3の内と外でローラーの回転を一緒にさせる機構となっており、ローラー駆動装置11の回転駆動は、上記マグネット10,10を介してローラー軸9に伝えられる。
また、アーム12の他端部はガイド係合部13に固定され、該ガイド係合部13は、支柱16の一側面(洗浄槽3側に向いた側面)に固定されたガイド17と係合しており、ガイド係合部13及びアーム12は、ガイド17に案内されて上下方向(図1中の矢印C方向)に所定範囲内で移動可能なように構成されている。上記アーム12は例えばステンレス等の材質で出来ている。
支柱16は、ベース台2上に取付けられた台座兼用のレール18の上に設置されており、これによって支柱16は、レール18上を水平方向(本実施の形態では図2中の矢印B方向)に移動可能となっている。支柱16の移動速度は、支柱移動制御装置19によって制御される。
支柱16の水平方向での移動に伴い、ガイド17及びガイド係合部13を介して、アーム12も同じく水平方向に移動する。これによって、アーム12の先端に取付けられたローラー8は、基板1の表面上を水平方向に移動(走査)することになる。
また、アーム12の他端部が固定された上記ガイド係合部13は、支柱16の最上部に取り付けた2個のプーリー20,20間に架け渡されたワイヤ14によって重り15と繋がれている。この重り15は、例えば200g以上6000g以下の範囲内で変更することができる。重り15の荷重はアーム12を介してローラー8に負荷される。
次に、上記のように構成された本発明に係る洗浄装置の動作について説明する。
上記ローラー8の回転数とローラー8に負荷する荷重によって、基板1表面とローラー8との間のギャップ(隙間)にせん断流を形成する。形成されるせん断流の流れ方向はローラー8の回転方向(例えば図2中の矢印A方向)と同方向である。ローラー8の回転数はローラー駆動装置11によって制御されるが、例えば100rpm以上1000rpm以下の範囲の高速回転数に調節されることが適当である。また、ローラー8に負荷する荷重は上記重り15の荷重によって調節されるが、前記のとおり、例えば200g以上6000g以下の範囲で調節されることが好適である。ローラー8の回転数とローラー8に負荷する荷重によって上記ギャップを制御できるが、同時に基板1表面とローラー8との間のギャップ(隙間)に形成されるせん断流の流速も制御される。本発明においては、上記ギャップは1μm以下となるように制御されることが好ましい。これによって、基板表面に強固に付着した異物であっても除去することが可能である。
洗浄処理中は、基板1の表面に対してローラー8を水平方向に移動させることにより、基板1の全面を効率良く洗浄処理することが可能である。ローラー8の水平方向の移動速度は支柱16の移動速度によって決まるが、洗浄能力の観点から、ローラー8の移動速度は例えば0.3mm/秒以上10mm/秒以下の範囲が好適である。
そして、ローラー8が所定位置まで移動し終わったら(1スキャン)、ローラー8を基板から遠ざけた後に、元に戻って再度移動する(再スキャン)動作を繰り返す。また、ローラー8が所定位置まで移動し終わったら、反対方向に移動(つまり往復移動)させることも可能である。
なお、基板1枚当りの洗浄処理に要するローラー8のスキャン回数は、基板サイズ、処理時間等を考慮して適宜設定することができる。
また、ローラー8の回転駆動により基板1とローラー8との間のギャップに発生するせん断流の方向と同じ方向に、洗浄液4が洗浄槽3内で流れるように、洗浄液4の供給を行うことが望ましい。本実施の形態においては、前記のとおり、発生するせん断流の流れ方向側の洗浄槽3側壁に洗浄液排出口22を設けるとともに、洗浄液供給口21は上記排出口とは反対側に設けている。これによって、洗浄槽3内で洗浄液4の供給から排出までの流れがせん断流と同じ方向になる。
このように基板1とローラー8との間に発生するせん断流の方向と同じ方向に洗浄液4が洗浄槽3内で流れることにより、基板1表面から除去された異物(通常数十nm〜1μm程度のサイズ)が逆流するのを抑制して、基板1への異物の再付着を好適に防止することが可能である。
以上説明したように、本発明に係る洗浄装置によれば、洗浄槽に収容した洗浄液中にリソグラフィー用部材の被洗浄表面が水平となるようにリソグラフィー用部材を水平に保持し、被洗浄表面上に近接して対向配置したローラーの回転により、被洗浄表面とローラーとの間にせん断流を発生させ、このせん断流によってリソグラフィー用部材表面の異物を除去することができる。また、従来の薬液洗浄では取り除くことが困難であった基板表面に強固に付着した異物も除去することができる。
また、本発明のように、リソグラフィー用部材を水平保持することにより、洗浄装置を簡略化することができ、さらに、ローラーとリソグラフィー用部材の被洗浄表面との隙間(ギャップ)の均一性を保ちやすく、安定した洗浄効果が得られる。
なお、上記洗浄装置を用いて洗浄処理を施すリソグラフィー用部材としては、マスクブランク用基板、多層反射膜付き基板、反射型マスクブランク、反射型マスク、マスクブランク、マスクの他、半導体ウェハ、磁気記録装置(ハードディスクドライブ)に搭載される磁気ディスク用基板、磁気ディスクであってもよい。
また、本発明は、上述の本発明の製造方法により製造したリソグラフィー用部材(マスクブランク用基板)を用いる反射型マスクブランクの製造方法および露光用マスクブランクの製造方法についても提供する。
図6は、反射型マスクブランクの層構成を示す断面図であり、ガラス基板31上に、EUV光を反射する多層反射膜32、保護膜(キャッピング層)33及びEUV光を吸収するパターン形成用の吸収体膜34が形成されている反射型マスクブランク30を示す。なお、図示していないが、ガラス基板31の多層反射膜等が形成されている側とは反対側に裏面導電膜を設けることができる。
ここで、上記ガラス基板31は、本発明により得られるマスクブランク用基板であり、前述したようにSiO−TiO系低熱膨張ガラス基板が好適である。
多層反射膜32は、屈折率の異なる元素が周期的に積層された多層膜であり、一般的には、重元素又はその化合物の薄膜と、軽元素又はその化合物の薄膜とが交互に40〜60周期程度積層された多層膜が用いられる。
例えば、波長13〜14nmのEUV光に対する多層反射膜としては、Mo膜とSi膜を交互に40周期程度積層したMo/Si周期積層膜が好ましく用いられる。その他に、EUV光の領域で使用される多層反射膜として、Ru/Si周期多層膜、Mo/Be周期多層膜、Mo化合物/Si化合物周期多層膜、Si/Nb周期多層膜、Si/Mo/Ru周期多層膜、Si/Mo/Ru/Mo周期多層膜、Si/Ru/Mo/Ru周期多層膜などがある。露光波長により、材質を適宜選択すればよい。
多層反射膜32は、DCマグネトロンスパッタ法や、イオンビームスパッタ法などにより、各層を成膜することにより形成できる。上述したMo/Si周期多層膜の場合、例えばイオンビームスパッタ法により、まずSiターゲットを用いて厚さ数nm程度のSi膜を成膜し、その後Moターゲットを用いて厚さ数nm程度のMo膜を成膜し、これを一周期として、40〜60周期積層した後、最後に、Si膜を成膜する。
また、通常、上記吸収体膜34のパターニング或いはパターン修正の際に多層反射膜32を保護する目的で、多層反射膜32と吸収体膜34との間に上記保護膜33やバッファ膜を設ける。保護膜33の材料としては、ケイ素のほか、ルテニウムや、ルテニウムにニオブ、ジルコニウム、ロジウムのうち1以上の元素を含有するルテニウム化合物が用いられ、バッファ膜の材料としては、主にクロム系材料が用いられる。
次に、吸収体膜34は、露光光である例えばEUV光を吸収する機能を有するもので、例えばタンタル(Ta)単体又はTaを主成分とする材料を好ましく用いることができる。Taを主成分とする材料は、通常、Taの合金である。このような吸収体膜の結晶状態は、平滑性、平坦性の点から、アモルファス状又は微結晶の構造を有しているものが好ましい。
Taを主成分とする材料としては、TaとBを含む材料、TaとNを含む材料、TaとBを含み、更にOとNの少なくとも何れかを含む材料、TaとSiを含む材料、TaとSiとNを含む材料、TaとGeを含む材料、TaとGeとNを含む材料、等を用いることが出来る。TaにBやSi、Ge等を加えることにより、アモルファス状の材料が容易に得られ、平滑性を向上させることができる。また、TaにNやOを加えれば、酸化に対する耐性が向上するため、経時的な安定性を向上させることが出来るという効果が得られる。
この中でも特に好ましい材料として、例えば、TaとBを含む材料(組成比Ta/Bが8.5/1.5〜7.5/2.5の範囲である)、TaとBとNを含む材料(Nが5〜30原子%であり、残りの成分を100とした時、Bが10〜30原子%)が挙げられる。これらの材料の場合、容易に微結晶或いはアモルファス構造を得ることが出来、良好な平滑性と平坦性が得られる。
このようなTa単体又はTaを主成分とする吸収体膜は、マグネトロンスパッタリングなどのスパッタ法で形成するのが好ましい。例えば、TaBN膜の場合、タンタルとホウ素を含むターゲットを用い、窒素を添加したアルゴンガスを用いたスパッタリング法で成膜することができる。
吸収体膜として、Taを主成分とする材料以外では、例えば、WN、TiN、Ti等の材料が挙げられる。
吸収体膜34の膜厚は、露光光である例えばEUV光が十分に吸収できる厚みであれば良いが、通常30〜100nm程度である。なお、吸収体膜34は、材料や組成の異なる複数層の積層構造(例えばTaBN膜とTaBO膜の積層膜)としてもよい。
EUV光を露光光に適用する反射型マスクの場合においても、パターン検査を行う時の検査光は、波長193nm、257nm等のEUV光に比べて長波長の光が用いられる場合が多い。長波長の検査光に対応するためには、吸収体膜の表面反射を低減させる必要がある。この場合、吸収体膜を、基板側から、主としてEUV光を吸収する機能を有する吸収体層と、主として検査光に対する表面反射を低減する機能を有する低反射層とを積層した構成にするとよい。低反射層としては、吸収体層がTaを主成分とする材料の場合、TaやTaBにOを含有した材料が好適である。
また、上記反射型マスクブランクは、吸収体膜に所定の転写パターンを形成するためのレジスト膜が形成された状態であっても構わない。
図7は露光用マスクブランクの層構成を示す断面図であり、一実施の形態として、本発明により得られるマスクブランク用ガラス基板41上に遮光膜42が形成されているバイナリマスクブランク40を示す。
また、図示していないが、図7のマスクブランク用ガラス基板41上に、位相シフト膜、あるいは位相シフト膜及び遮光膜を備えることにより、位相シフト型マスクブランクが得られる。
この遮光膜は、単層でも複数層(例えば遮光層と反射防止層との積層構造)としてもよい。また、遮光膜を遮光層と反射防止層との積層構造とする場合、この遮光層を複数層からなる構造としてもよい。また、上記位相シフト膜についても、単層でも複数層としてもよい。
このようなマスクブランクとしては、例えば、クロム(Cr)を含有する材料により形成されている遮光膜を備えるバイナリマスクブランク、遷移金属とケイ素(Si)を含有する材料により形成されている遮光膜を備えるバイナリマスクブランク、タンタル(Ta)を含有する材料により形成されている遮光膜を備えるバイナリ型マスクブランク、ケイ素(Si)を含有する材料、あるいは遷移金属とケイ素(Si)を含有する材料により形成されている位相シフト膜を備える位相シフト型マスクブランクなどが挙げられる。
上記クロム(Cr)を含有する材料としては、クロム単体、クロム系材料(CrO,CrN,CrC,CrON,CrCN,CrOC,CrOCN等)が挙げられる。
上記タンタル(Ta)を含有する材料としては、タンタル単体のほかに、タンタルと他の金属元素(例えば、Hf、Zr等)との化合物、タンタルにさらに窒素、酸素、炭素及びホウ素のうち少なくとも1つの元素を含む材料、具体的には、TaN、TaO,TaC,TaB,TaON,TaCN,TaBN,TaCO,TaBO,TaBC,TaCON,TaBON,TaBCN,TaBCONを含む材料などが挙げられる。
上記ケイ素(Si)を含有する材料としては、ケイ素に、さらに窒素、酸素及び炭素のうち少なくとも1つの元素を含む材料、具体的には、ケイ素の窒化物、酸化物、炭化物、酸窒化物、炭酸化物、あるいは炭酸窒化物を含む材料が好適である。
また、上記遷移金属とケイ素(Si)を含有する材料としては、遷移金属とケイ素を含有する材料のほかに、遷移金属及びケイ素に、さらに窒素、酸素及び炭素のうち少なくとも1つの元素を含む材料が挙げられる。具体的には、遷移金属シリサイド、または遷移金属シリサイドの窒化物、酸化物、炭化物、酸窒化物、炭酸化物、あるいは炭酸窒化物を含む材料が好適である。遷移金属には、モリブデン、タンタル、タングステン、チタン、クロム、ハフニウム、ニッケル、バナジウム、ジルコニウム、ルテニウム、ロジウム、ニオブ等が適用可能である。この中でも特にモリブデンが好適である。
また、上記マスクブランクについても、上記薄膜に所定の転写パターンを形成するためのレジスト膜が形成された状態であっても構わない。
本発明により得られる高いレベルの欠陥品質要求を満足するリソグラフィー用部材(マスクブランク用基板)を用いて反射型マスクブランクまたは露光用マスクブランクを製造することにより、欠陥の少ない高品質のマスクブランクが得られる。
また、本発明は、上記構成のマスクブランクを用いる反射型マスクの製造方法および露光用マスクの製造方法についても提供する。
図8は反射型マスクの層構成を示す断面図であり、図6の反射型マスクブランク30における吸収体膜34がパターニングされた吸収体膜パターン34aを備える反射型マスク50を示す。
また、図示していないが、図7のバイナリマスクブランク40における遮光膜42をパターニングして遮光膜パターンを形成することによりバイナリマスクが得られる。また、上述のマスクブランク用ガラス基板上に、位相シフト膜、あるいは位相シフト膜及び遮光膜を備える構造の位相シフト型マスクブランクにおいても、転写パターンとなる薄膜をパターニングすることにより、位相シフト型マスクが得られる。
マスクブランクにおける転写パターンとなる上記吸収体膜あるいは薄膜をパターニングする方法は、高精細のパターニングを行うことができるフォトリソグラフィー法が最も好適である。
本発明の反射型マスクブランクを用いて反射型マスクを製造することにより、特にEUV露光によるパターン転写時に位相欠陥となり得る凸状欠陥の少ない高品質の反射型マスクが得られる。
また、本発明のマスクブランクを用いてマスクを製造することにより、特にArFエキシマレーザー光等の短波長露光光によるパターン転写時に位相欠陥となり得る凸状欠陥の少ない高品質のマスクが得られる。
以下、実施例により、本発明の実施の形態を更に具体的に説明する。
(実施例1)
使用するリソグラフィー用部材は、マスクブランク用基板であり、その基板は、SiO−TiO系のガラス基板(大きさが152.4mm×152.4mm、厚さが6.35mm)である。
そして、このガラス基板の端面を面取加工、及び研削加工、更に酸化セリウム砥粒を含む研磨液で粗研磨処理を終えたガラス基板を両面研磨装置のキャリアにセットし、研磨液にコロイダルシリカ砥粒を含むアルカリ水溶液を用い、所定の研磨条件で精密研磨を行った。
精密研磨終了後、ガラス基板に対し洗浄処理を行った。
洗浄処理は前述の図1〜図3に示す洗浄装置を用いて行った。ローラーの直径は30mmφ、ローラーの長さは160mm、ステンレスからなるローラー軸の表面に弾性体としてショアA90の硬度を有するウレタンゴムを有するローラーを使用した。また、洗浄液は純水(液温20℃)を使用し、ローラーの回転数は、500rpm、ローラーに加える荷重は、4500gとした。また、回転ローラーの水平方向の移動速度は、0.5mm/秒とした。
最後に、ガラス基板のスピン乾燥を行った。
以上のようにして、EUV反射型マスクブランク用ガラス基板を10枚作製した。
この得られたガラス基板の主表面の表面粗さは、全ての基板において二乗平均平方根粗さ(RMS)で、0.10nm以下と良好であった。また、全ての基板において平坦度は、142mm×142mm領域で50nm以下と良好であった。
また、この得られた10枚のガラス基板の主表面をレーザー干渉コンフォーカル光学系による欠陥検査装置(レーザーテック社製MAGICS M6640)を用いて欠陥検査したところ(検査領域132mm×132mm)、いずれのガラス基板についても350nm以下のサイズの欠陥は3個以下、350nm超サイズの欠陥は0(ゼロ)個で良好であった。
(比較例)
上記実施例1に対する比較例として、上記実施例1と同様にして面取加工、研削加工、粗研磨、及び精密研磨を行ったガラス基板に対して、従来のスクラブ洗浄を行った。さらに、フッ酸処理を行った後、塩酸水溶液を用いて酸洗浄処理を行い、アンモニア水溶液を用いてアルカリ洗浄処理を行い、最後にガラス基板を純水で洗浄し、スピン乾燥を行った。
以上のようにして、EUV反射型マスクブランク用ガラス基板を10枚作製した。
この得られたガラス基板の主表面の表面粗さは、全ての基板において二乗平均平方根粗さ(RMS)で、0.150nm以下と良好であった。また、全ての基板において平坦度は、142mm×142mm領域で50nm以下と良好であった。
また、この得られた10枚のガラス基板の主表面を上記欠陥検査装置を用いて欠陥検査したところ(検査領域132mm×132mm)、350nm以下のサイズの欠陥は1枚当り平均10.7個、350nm超サイズの欠陥は1枚当り平均2.2個と多く、反射型マスクブランク用基板に要求されている非常に高いレベルの欠陥品質を満足していないことが判った。
(実施例2)
実施例1で得られた反射型マスクブランク用ガラス基板上に、多層反射膜を形成した。基板上に形成される多層反射膜は、13〜14nmの露光光波長帯域に適した多層反射膜とするために、Mo膜/Si膜周期多層反射膜を採用した。即ち、多層反射膜は、MoターゲットとSiターゲットを使用し、イオンビームスパッタリングにより基板上に交互に積層して形成した。Si膜を4.2nm、Mo膜を2.8nm、これを一周期として、40周期積層した後、Si膜を4.2nm成膜した。
この多層反射膜に対し、13.5nmのEUV光を入射角6.0度で反射率を測定したところ、反射率は65.9%であった。
次に、上記多層反射膜上に、RuNbからなる保護膜(膜厚2.5nm)をDCマグネトロンスパッタリング法によって成膜した。
次に、この保護膜上に、吸収体膜として、TaBN膜(膜厚56nm)とTaBO膜(膜厚14nm)の積層膜をDCマグネトロンスパッタリング法によって成膜した。最後に、基板の裏面にCr膜(膜厚20nm)を成膜して、反射型マスクブランクを作製した。
次に、この反射型マスクブランクを用いて、半導体デザインルールにおけるDRAM hp32nm世代のパターンを有するEUV露光用反射型マスクを以下のように作製した。
まず、上記反射型マスクブランク上に電子線描画用レジスト膜を形成し、電子線描画機を使用して所定のパターン描画を行い、描画後、現像によりレジストパターンを形成した。
次に、このレジストパターンをマスクとして、フッ素系ガス(CFガス)によりTaBO膜を、塩素系ガス(Clガス)によりTaBN膜をドライエッチングし、吸収体膜に転写パターンを形成した。
さらに、吸収体膜パターン上に残ったレジストパターンを熱硫酸で除去し、反射型マスクを得た。
得られた反射型マスクの最終確認検査を行ったところ、半導体デザインルールにおけるDRAM hp32nm世代のパターンを設計通りに形成でき、欠陥品質も満たしていることが確認できた。
(実施例3)
両面研磨装置を用い、酸化セリウム砥粒やコロイダルシリカ砥粒により段階的に研磨し、低濃度のケイフッ酸で基板表面を表面処理した合成石英基板(大きさが152.4mm×152.4mm、厚さが6.35mm)を準備した。
得られたガラス基板に対し洗浄処理を行った。洗浄処理は前述の図1〜図3に示す基板洗浄装置を用いて行い、洗浄条件は実施例1と同様にした。
以上のようにして、バイナリマスクブランク用ガラス基板を10枚作製した。
この得られたガラス基板の主表面の表面粗さは、全ての基板において二乗平均平方根粗さ(RMS)で、0.2nm以下と良好であった。また、全ての基板において平坦度は、142mm×142mm領域で0.3μm以下と良好であった。
また、この得られた10枚のガラス基板の主表面をレーザー干渉コンフォーカル光学系による欠陥検査装置(レーザーテック社製MAGICS M6640)を用いて欠陥検査したところ(検査領域132mm×132mm)、いずれのガラス基板についても350nm以下のサイズの欠陥は3個以下、350nm超サイズの欠陥は0(ゼロ)個で良好であった。
次に、上記ガラス基板上に、以下のようにしてTaN膜とTaO膜の積層からなる遮光膜を形成した。
ターゲットにタンタル(Ta)ターゲットを用い、キセノン(Xe)と窒素(N)の混合ガス雰囲気(ガス圧0.076Pa、ガス流量比 Xe:N=11sccm:15sccm)で、DC電源の電力を1.5kWとし、反応性スパッタリング(DCスパッタリング)により、TaN膜を膜厚44.9nmで成膜し、引き続いて、Taターゲットを用い、アルゴン(Ar)と酸素(O)の混合ガス雰囲気(ガス圧0.3Pa、ガス流量比 Ar:O=58sccm:32.5sccm)で、DC電源の電力を0.7kWとし、TaO膜を膜厚13nmで成膜することにより、TaN膜とTaO膜の積層からなるArFエキシマレーザー(波長193nm)用遮光膜を形成して、バイナリマスクブランクを作製した。なお、ArFエキシマレーザーに対する遮光膜の光学濃度は3.0、表面反射率は19.5%であった。
次に、このバイナリマスクブランクを用いて、半導体デザインルールにおけるDRAM hp32nm世代のパターンを有するバイナリマスクを作製した。
まず、バイナリマスクブランク上に電子線描画用レジストをスピンコーティング法により塗布、ベーキングしてレジスト膜を形成し、このレジスト膜に対して電子線によりマスクパターンを描画、現像を行い、レジストパターンを形成した。
このレジストパターンをマスクとし、フッ素系ガス(CFガス)によりTaO膜を、塩素系ガス(Clガス)によりTaN膜をエッチング除去して、遮光膜パターンを形成した。
さらに、遮光膜パターン上に残ったレジストパターンを熱硫酸で除去し、バイナリマスクを得た。
この得られたバイナリマスクの最終確認検査を行ったところ、半導体デザインルールにおけるDRAM hp32nm世代のパターンを設計通りに形成できていることが確認できた。
次に、得られた本実施例のバイナリマスクを用いて、半導体基板上へのレジスト膜へのArFエキシマレーザー光によるパターン転写を行ったところ、本実施例のバイナリマスクは、半導体デザインルールDRAM hp32nm世代での要求精度、欠陥品質を満たしていることが確認できた。
1 基板
2 ベース台
3 洗浄槽
4 洗浄液
5 ステージ
6、7 支持ピン
8 ローラー
9 ローラー軸
10 マグネット
11 ローラー駆動装置
12 アーム
13 ガイド係合部
14 ワイヤ
15 重り
16 支柱
17 ガイド
18 レール
19 支柱移動制御装置
20 プーリー
21 洗浄液供給口
22 洗浄液排出口
30 反射型マスクブランク
31 ガラス基板
32 多層反射膜
33 保護膜
34 吸収体膜
40 マスクブランク
41 ガラス基板
42 薄膜
50 反射型マスク

Claims (18)

  1. リソグラフィー用部材の洗浄処理を含むリソグラフィー部材の製造方法であって、
    前記洗浄処理は、洗浄槽に収容した洗浄液中に前記リソグラフィー用部材の被洗浄表面が水平となるように該リソグラフィー用部材を水平に保持するとともに、前記被洗浄表面上に接近して対向配置したローラーの回転により、前記被洗浄表面と前記ローラーとの間にせん断流を発生させて前記リソグラフィー用部材表面の異物を除去することを特徴とするリソグラフィー用部材の製造方法。
  2. 洗浄処理中は、前記リソグラフィー用部材と前記ローラーとを前記被洗浄表面に対して水平方向に相対的に移動させることを特徴とする請求項1に記載のリソグラフィー用部材の製造方法。
  3. 前記ローラーの回転数及び前記ローラーに負荷する荷重の調節によって、前記被洗浄表面と前記ローラーとの間の隙間を制御することを特徴とする請求項1又は2に記載のリソグラフィー用部材の製造方法。
  4. 前記被洗浄表面と前記ローラーとの間に発生するせん断流の方向と同じ方向に前記洗浄液が洗浄槽内で流れるように前記洗浄液の供給を行うことを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載のリソグラフィー用部材の製造方法。
  5. 前記リソグラフィー用部材は、マスクブランク用基板であることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載のリソグラフィー用部材の製造方法。
  6. 請求項5に記載の製造方法により製造した前記マスクブランク用基板上に、露光光を反射する多層反射膜と、露光光を吸収する吸収体膜とを形成することを特徴とする反射型マスクブランクの製造方法。
  7. 請求項5に記載の製造方法により製造した前記マスクブランク用基板上に、転写パターンとなる薄膜を形成することを特徴とするマスクブランクの製造方法。
  8. 請求項6に記載の製造方法により製造した反射型マスクブランクにおける前記吸収体膜をパターニングすることを特徴とする反射型マスクの製造方法。
  9. 請求項7に記載の製造方法により製造したマスクブランクにおける前記薄膜をパターニングすることを特徴とするマスクの製造方法。
  10. 前記リソグラフィー用部材は、マスクブランク用基板上に、露光光を反射する多層反射膜が形成された多層反射膜付き基板であることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載のリソグラフィー用部材の製造方法。
  11. 前記リソグラフィー用部材は、マスクブランク用基板上に、露光光を反射する多層反射膜と、露光光を吸収する吸収体膜と、を有する反射型マスクブランクであることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載のリソグラフィー用部材の製造方法。
  12. 前記リソグラフィー用部材は、マスクブランク用基板上に、転写パターンとなる薄膜が形成されたマスクブランクであることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載のリソグラフィー用部材の製造方法。
  13. 前記リソグラフィー用部材は、マスクブランク用基板上に、露光光を反射する多層反射膜と、露光光を吸収する吸収体膜パターンと、を有する反射型マスクであることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載のリソグラフィー用部材の製造方法。
  14. 前記リソグラフィー用部材は、マスクブランク用基板上に、転写パターンが形成されたマスクであることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載のリソグラフィー用部材の製造方法。
  15. 洗浄液を収容する洗浄槽と、
    前記洗浄液中にリソグラフィー用部材の被洗浄表面が水平となるように該リソグラフィー用部材を水平に保持する保持手段と、
    前記被洗浄表面上に対向配置するようにローラーを支持するローラー支持手段と、
    前記ローラーを回転駆動するローラー駆動手段と、
    前記ローラーに荷重を負荷する荷重負荷手段と、
    を備えることを特徴とする洗浄装置。
  16. 前記ローラーを前記被洗浄表面に対して水平方向に移動するローラー移動手段を有することを特徴とする請求項15に記載の洗浄装置。
  17. 前記ローラーの長さが前記リソグラフィー用部材のサイズよりも大きいことを特徴とする請求項15又は16に記載の洗浄装置。
  18. 前記ローラーの回転駆動により前記被洗浄表面と前記ローラーとの間に発生するせん断流の方向と同じ方向に前記洗浄液が洗浄槽内で流れるように前記洗浄液の供給を行う洗浄液供給手段を有することを特徴とする請求項15乃至17のいずれかに記載の洗浄装置。

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