JP2009226015A - 患者位置決め装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】広範かつ高密度なデータを取得可能とすることで、治療室内で患者の位置ずれ量を高精度に短時間で補正することができる患者位置決め装置を提供する。
【解決手段】自由に移動可能な手動アームに診療台の患者を撮影する非接触三次元計測手段を取り付け、非接触三次元計測手段で撮影された計測データを処理してあらかじめ取得された基準データと比較して位置補正量を計算し、上記位置補正量に基づき上記診療台を制御すると共に、上記手動アームを任意の位置で固定するブレーキ機構部を設けた患者位置決め装置である。
【選択図】図1

Description

この発明は、放射線治療、コンピュータ支援外科治療等における画像データ及び画像データから再構成して得られる三次元データを使った患者位置決め装置に関するものである。放射線治療とは、粒子線、ガンマ線、X線、電子線、中性子線等、あらゆる種類の放射線による治療を指し、コンピュータ支援外科治療とは、コンピュータ上でシミュレーションした外科手術部位の画像情報を実際の治療施術時に活用する外科治療を指す。
放射線治療では、最初にCT(コンピュータ断層撮影)、MRI(核磁気共鳴画像法)などの画像診断装置を使って治療計画を作成する。治療計画では、例えば、がん病巣の位置や形状を特定し、放射線を照射する方向や照射線量をシミュレーションして、治療の妥当性を評価して治療パラメータを決定する。その後、実際の治療に移るが、治療計画作成のためのCT画像撮影時から治療までの間には、通常、ある程度の時間が経過しており、ベッド上の患者の位置や体位が治療計画作成時の患者の位置や体位とは異なっていることがある。このような患者の位置や体位のずれを補正する技術が放射線治療における患者位置決め技術として重要な課題である。患者位置決め技術とは、具体的には治療計画作成時の患者と患部(標的)の位置座標と、治療時の患者と患部(標的)の位置座標とを正確に位置合わせすることと定義できる。
一方、コンピュータ支援外科治療においても、コンピュータ上の治療前治療シミュレーション時の治療部位の画像情報と実際の治療時の患部(標的)の位置とを重畳表示すると治療部位が正確に把握することができ、外科手術が容易になる。この治療シミュレーションを実際の外科手術に適用するためには、上記放射線治療と同様の位置決め技術を適用できる。従って、以下では放射線治療における患者位置決め方法、患者位置決め装置について述べることとするが、同様な方法や装置がコンピュータ支援外科治療にも適用できることは言うまでもない。
近年、放射線治療では、粒子線治療、ガンマナイフ治療、IMRT(強度変調放射線)治療など、治療部位に線量を集中させることが可能となってきた。これにより、治療部位周囲の正常組織への被ばくを抑制し、十分な線量を対象患部(標的)に照射することができるようになった。患部(標的)を精度よく照射し、かつ正常組織への被ばくを最小限にするためには、精度の良い患者の位置決めが重要である。
現在の位置決め方式はX線透視画像を使った方法が主流であり、治療計画作成時に撮影したX線画像と治療時に撮影したX線画像とを照合することで、位置ずれ量を計算している。しかし、この方法であると、位置決め用に使うX線による2次的な被ばくの問題が懸念される。また、X線撮影中は患者以外の人間である医師や技師が治療室から退避しなければならず、かつ、1回の撮影で位置決めが決まることは少ないため、患者位置の計測と位置ずれ量の計算、位置補正といった一連の作業が、間欠的に複数回に渡り繰り返されることとなり、位置決め時間が長くかかっていた。
この問題を解決するために、光学的に位置決めを行う方法がある。光による計測のため患者や医療従事者の被ばくの懸念がない。治療台の側方で患者位置の計測と位置ずれ量の計算、位置補正といった一連の作業を連続的かつ漸近的に行うことができるため、位置決め時間の短縮が期待できる。従来の光学的な位置決め装置においては、治療計画時のX線断層撮像データ(CTデータ)から再構成される体表面を基準像として、レーザを用いた非接触三次元計測装置から得られる体表面との間で位置ずれ量を算出するものがある(例えば特許文献1を参照)。
このような患者位置決め装置にあっては、レーザを用いた非接触三次元計測装置の位置が固定されるため、かゆいところに手が届くというようなイメージで体表面全体をまんべんなく計測することができなかった。例えば、体の正面に非接触三次元計測装置を設置した場合、レーザの当たらない体の側面が計測できず体側面のデータが欠落するという問題があった。例えば、乳房を計測する場合、非接触三次元計測装置のカメラ視軸と体表面とのなす角度が鋭角になると、非接触三次元計測装置を設置した側とは反対側の乳房面にレーザが当たらなくなり、当該部位のデータが欠落して計測できないという問題があった。
また、非接触三次元計測装置の位置が固定であると、一般的には患者全体を撮影するために天井や壁など患者から距離を置いた場所に装置を設置することになるため、計測データの密度が疎(データの距離間隔が大)になるという問題があった。以上により、従来の光学的位置決め装置から得られるデータは広範であるが低密度となり、また、データの欠落などもあり、当該データから算出する位置ずれ量を高精度に求めることができないという問題があった。
その他の位置決め方式として、手動アームの手先に非接触三次元計測装置を搭載し任意の視点から計測したデータを1つの座標系で統合して表現するようにしたものがある。
しかし、手動アームはフリーに動くため、撮影中にズレが発生して計測精度を低下させてしまう問題があった。このため、搭載可能な非接触三次元計測装置はカメラ1フレームでデータ取得可能な光切断法を用いる方式を使用せざるを得なかった。
しかし光切断法では、点(スポット)や線(ライン)の計測となるため、広範な領域を計測しようとすると、アームを使って非接触三次元計測装置を動かして対象をスキャンしていく必要があり、このため計測時間が長くなってしまい、位置決め時間を短縮しようとする本来の目的を達成することはできなかった。また、計測対象部位を変更しようとして、手動アーム本体を動かして治療台との間の相対位置関係が変わってしまうと、校正を再度やり直す必要が生じるため、一旦校正をした後は手動アーム本体の位置を移動することができず、非接触三次元計測装置の可動範囲をアームのリーチ範囲内に限定しなければならないという問題も存在した。
一方、手動アームがフリーに動くという問題点は、任意の視点でアームの位置姿勢を固定できるロボットアームを使えば解決できる。その場合、複数フレームでデータを取得する空間コード化法など広範な領域を短時間で計測できる面(エリア)計測型の装置が搭載できるが、治療室にロボットを持ち込むことは安全性の観点から懸念があった。例えば、ロボットアームのようなアクチュエータ機構を持つものが放射線場に曝された場合に誤動作をおこす可能性があるし、事前にプログラムされた運転が実行された場合にプログラムのバグによる誤動作の可能性もあった。
ロボットアームの治療台の側方での誤動作は、人体に重篤な危害を加える可能性が高く決して許容されるものではない。また、ロボットアームは重量があるため可搬性が低く、位置決め時に治療台側方に持ってきて、位置決め完了後に治療台側方から退避させるというような運用を行うことは現実的に困難であった。以上の説明から明らかなように、治療室内で患者位置決めに用いるアームとしては、ロボットアームよりも手動アームが望ましいが、フリーに動く手動アームでは搭載される非接触三次元センサが光切断法に限定され、計測時間が長くかかるという問題点が存在していたわけである。
特開2005−27743号公報 特開平5−332737号公報 「階層化M−ICPによる高速・高精度な3次元位置照合手法」(情処研報CVIM−145:1−8、2004(奥田晴久、橋本学、北明靖雄、他))
この発明は、上記のような懸念や問題点を解決するためになされたものであり、安全に広範かつ高密度なデータを取得可能とすることで、治療室内で患者の位置ずれ量を高精度に短時間で求めることができ、簡単に補正することができる患者位置決め装置を提供することを目的とする。特に、回転成分の位置ずれ量が高精度に求まることが期待できる装置を得ることを目的としている。
この発明に係る患者位置決め装置は、自由に移動可能な手動アームと、上記手動アームに取り付けられ診療台の患者を撮影する非接触三次元計測手段と、非接触三次元計測手段で撮影された計測データとあらかじめ取得された基準データとを比較して位置補正量を計算する位置決め計算部と、上記位置補正量に基づき上記診療台を制御する診療台制御部と、手動アームを任意の移動位置で固定するブレーキ機構部とを備えたことを特徴とするものである。
この発明に係る患者位置決め装置は、広範且つ高密度なデータで位置ずれ量を高精度に短時間で計測できるようになる。特に回転成分のずれ量が高精度に求めることができるので、位置決め時間の短縮が図れる効果を有する。
実施の形態1.
図1は本発明の実施の形態1による患者位置決め装置を示す概念構成図である。図において、1は患者11が横たわる治療台、2は患者11の近辺でフリーに動くことができる手動アームを示す。手動アーム2は複数個の回転軸3(図では6つの回転軸3a、3b、3c、3d、3e、3fから構成)と上記回転軸3同士を連結する複数個の支持部4(図では6つの支持部4a、4b、4c、4d、4fから構成)からなる。手動アーム2は通常5から6個の回転軸3を持つが回転軸3の数に特に制限があるわけではない。手動アーム2の手先6に非接触三次元計測装置9が取り付けられ、手動アーム2を構成する複数個の回転軸3の回転により非接触三次元計測装置9を任意の視点に自由に移動することができる。なお10は手動アームベースである。
手動アーム2の各回転軸3には回転角度を計測するエンコーダ5(5a、5b、5c、5d、5e、5f)が設置されており、任意の視点に自由に移動した場合でも、手動アーム2の手先6の位置や姿勢が分かるようになっている。以上は患者撮影装置に関わる構成要素であり、この他に非接触三次元計測装置9により撮影された患者画像を処理する位置決め計算機13と、位置決め計算機13の計算結果である位置補正量で治療台1を動かす治療台制御装置14があり、これらを併せて患者位置決め装置全体が構成される。
非接触三次元計測装置9では、カメラ映像の複数フレームから三次元距離データを取得可能な、例えば、空間コード化法を原理とした計測法を用いる。空間コード化法を利用した非接触三次元計測装置に関しては特許文献2(特開平5−332737号公報)に詳しい。以下に、一般的な三次元計測の原理である光切断法について述べ、続けて空間コード化法の原理について述べる。
図2は実施の形態1による非接触三次元計測装置の原理を示す模式図である。図2のように、計測対象物体20に半導体レーザなどのレーザ光源21からレーザ光22を照射し、その反射光23をCCDなどのカメラ24で撮影する。レーザ光源21からの出射角度θ1が事前に分かっており、反射光23がカメラ24の画像上で結像した位置からカメラ24への入射角度θ2が分かると、三角測量の原理で距離が求まる。レーザ光源21の出射点Q1とカメラの結像面中心Q2との間の空間的な距離はベースライン長25と呼ばれ、あらかじめ分かっているものとする。
図3は実施の形態1による空間コード化法の原理を示す模式図である。また、図4は実施の形態1による空間コード化法の投影パターンを示す図である。空間コード化法では、図3のように、レーザ光源21から出射されたレーザ光22をミラー25で走査し、走査する際に、レーザ照射のオンオフを切り替えることによって、図4のようにカメラ映像上でレーザの照射部を明、レーザが照射しない遮光部を暗とした明暗変化をもったスリット状のレーザパターンを生成する。また、レーザ照射のオンオフのタイミングの切り替えによって、明暗のピッチ幅を倍々に拡大縮小変化させた複数のレーザパターンを順番に計測対象物体20に投影する。
レーザの照射部を”1”、レーザが照射しない遮光部を”0”として、図4(a)(b)(c)のような3枚のレーザパターンによって、計測対象物体20を含む測定対象空間の各点を2進数コードで符号化した場合、図4(d)のようにカメラ映像上で点Pの位置に観測された対象は、3枚の投影パターンにより”010”となり、この番号は、点Pが3枚の投影パターンにより8分割された測定対象空間のうち、3番目の領域であることを示し、仮想的に3番目のスリット光が投影されたことと等価になる。3番目のスリット光の投影角度は事前に分かり、点Pのカメラ映像上での結像位置から、3番目のスリット光のカメラ24への入射角度も分かるので、3次元距離データが計算できる。
点P以外の場所に関しても、同様にして3次元距離データが求まることになる。このようにして、少ない投影枚数で測定対象空間全体を面として扱って、三次元距離データを計測することができる。8枚のパターンを照射すれば、空間を256本のスリットに分割したのと等価になり、10枚のパターンを照射すれば、空間を1024本のスリットに分割したのと等価になる。光切断法においては、各々256フレーム、1024フレームの計測時間が必要なことと比較すると、空間コード化法ではその計測時間が短縮化されることが理解される。
通常の手動アーム2に搭載した非接触三次元計測装置9では、手動アーム2は常時フリーに動くため、撮影中にズレが発生する可能性が高い。そのため、最短撮影時間であるカメラ映像の1フレームで三次元距離データを取得可能な前記光切断法を原理とした計測法が採用されている。前記光切断法は点(スポット)や線(ライン)でデータを取得するため、広範囲のデータを高密度に取得する場合には、手動アームを動かして対象物体をスキャンしていく必要があり計測時間が長くなるという欠点があった。
本実施の形態1では、図1において手動アーム2の各回転軸3には電磁的なブレーキ7がついており、例えば、スイッチ8を押下することで電圧が印加しブレーキ7にトルクを発生することにより、任意の視点でアーム全体の姿勢を固定することができる。このため、光切断法のようにカメラ映像の1フレームずつデータを取得するのではなく、複数フレームでデータを取得する面(エリア)計測型の空間コード化法を用いた三次元計測を可能とするものである。これにより任意の視点から安全に、しかも広範な領域で且つ高密度な体表面形状データを短時間で計測することができるようになる。このような広範かつ高密度な体表面形状データが得られたら、治療計画時にあらかじめX線断層撮像データ(CTデータ)から取得された基準データとの差異を位置決め計算機13において比較し、位置補正量を計算する。位置決め計算機13においては、患者に取り付けたマーカや体表面上の特定の点を計測対象あるいは照合対象として使わずに、得られた広範かつ高密度な体表面形状全体のデータを使って患者の位置ずれを計算することを特徴とする。これにより、従来のマーカや特定点を使った位置決め方法のように、患部に対する相対位置が動き、使う点数を増やした場合でも位置再現性を確保することが困難であった問題を解消することができる。
広範かつ高密度な体表面形状全体のデータを使って患者の位置ずれを計算する方法は、具体的には、非特許文献1「階層化M−ICPによる高速・高精度な3次元位置照合手法」(情処研報CVIM−145:1−8、2004(奥田晴久、橋本学、北明靖雄、他))に詳しいので参照されたい。これにより、位置ずれ量が高精度に求まることとなる。特に、患者体表面の、例えば、左側面、正中、右側面というように離れた箇所のデータを計測して位置決め計算に利用することで、位置ずれ量の算出において回転方向の拘束を掛けやすくなるため、回転成分の位置ずれ量を高精度に求めることが可能になる。最後に、治療台制御装置14では、位置決め計算機13の算出した位置補正結果に基づいてサーボモータ等を利用した負帰還制御等によって治療台1を移動制御し、患者を放射線治療装置に対して精密に位置合わせすることができる。
以上のように、この発明の実施の形態1によれば、各回転軸3の電磁ブレーキ7とスイッチ8とからなり、手動アームを任意の移動位置で固定するブレーキ機構を追加することにより、エリア計測型の空間コード化法の使用を可能とし、広範で高密度な三次元計測データを短時間で処理して位置ずれ量を高精度で求め、且つ精密な位置合わせを実現できるものである。
実施の形態2.
図5は実施の形態2による患者位置決め装置を示す概念構成図である。この実施の形態2は、手動アーム2を構成する各回転軸3のブレーキ7を個別に作動させることができるようにしたことを特徴とする。この場合には、位置決めに必要な撮影位置は、患者体表面の左側面、正中、右側面というように離れた箇所のデータを計測するのが望ましいため、手動アーム2は先端にそれぞれ非接触三次元計測装置9x、9y、9zを有する3つの回転軸3、支持部4、ブレーキ7、スイッチ8の連結構成からなる。
ところが、各回転軸全てを使った自由度が必要なわけではなく、回転軸の内、そのいくつかはブレーキ7により固定として、移動の自由度を減らした方が移動しやすい可能性がある。そこで、図5では、回転軸3eのみを動かして、撮影位置に移動することを模式的に示している。このようにスイッチ8により、各回転軸3のブレーキ7を個別に作動させることができるようになると、位置決めに必要な撮影位置に短時間で移動し、撮影位置が正確に固定できる。
実施の形態3.
図6は、実施の形態3による校正方法を示す模式図である。図6のように、例えば、手動アーム2をラックのような可動台30に載せて治療台1の側に近づけて設置した場合、毎回の治療毎に手動アーム座標系Ωaと治療室(部屋)座標系Ωbの間のキャリブレーション(校正)を実施する必要がある。本実施の形態3では、校正用測定物として、治療台1に固定されている大中小と異なる大きさの3個以上の球31a〜31cを非接触三次元計測装置9で計測し、球31a〜31cの中心座標値を使って、手動アーム座標系Ωaと治療室座標系Ωbのキャリブレーションを行うようにしたものである。この時、球31a〜31cの治療室座標系Ωbでの中心座標値は事前に計測してわかっているものとする。また、球31a〜31cの各々の直径サイズR1、R2、R3も事前にわかっているものとする。
非接触三次元計測装置9で球31a〜31cを計測したデータに対して、式(1)のような球の方程式を近似し、計測したデータ群と式(1)の距離を評価関数として、例えば、最小二乗法により最適な中心座標値(a1、b1、c1)、(a2、b2、c2)、(a3、b3、c3)を求めることができる。これは、アーム座標系Ωaでの各球31a〜31cの中心座標を求めたことになる。
(X−a1)2+(Y−b1)2+(Z−c1)2=R12
(X−a2)2+(Y−b2)2+(Z−c2)2=R22 ・・・・・・(1)
(X−a3)2+(Y−b3)2+(Z−c3)2=R32
このように、2つの座標系で、対応する3点以上の点の座標値が確定すれば、2つの座標系を剛体変換する変換行列は求まることが理論上分かっているので、手動アーム座標系Ωaと治療室座標系Ωbの座標変換行列を求めることができる。このようにすると、手動アーム座標系Ωaでの位置ずれ量を治療室座標系Ωbでの位置ずれ量に変換することが可能となり、手動アームでの計測データから得られた位置ずれ量を変換して、治療室座標系での位置ずれ量として治療台1を制御して患者、患部位置を補正することができる。球の大きさを変えたことにより、非接触三次元計測装置9のカメラ映像1フレーム内に同時に複数の球が写った場合でも、球を別個のものとして識別しながら、その中心座標を同時に求めることができる。
この発明の実施の形態3によれば、手動アーム2本体を動かすことができるので、手動アーム2の可動範囲を拡張することができる。治療台1の側方で患者位置の計測と位置ずれ量の計測、位置補正といった一連の作業を連続的かつ漸近的に行うことができるため、位置決め時間の短縮ができる、といった従来にない顕著な効果を奏するものである。
また、治療室座標系Ωbと手動アーム座標系Ωaとの校正を、識別可能なキャリブレーション用の測定物を3個以上配置することで、治療室座標系とアーム座標系との間のキャリブレーション(校正)を容易に行えるようになる。また、校正用測定物は、異なる直径の球としたので、キャリブレーション(校正)用の球の位置が同時に同定でき、校正用の座標変換行列の計算が高速で正確に実施できるものである。
実施の形態4.
図7は実施の形態4による患者位置決め装置を示す概念構成図である。位置決め後に治療台1の移動を伴うような治療(治療室外位置決め、ノンコプラナ治療、CT位置決め)で、治療位置とは異なる位置において患者の位置決めを実施した後、患者を治療する位置に治療台1を移動して治療を実施することがある。この実施の形態4は、このような場合に実施の形態1、実施の形態2で説明したように、位置決め計算機13において計算した患者の位置ずれが許容範囲以上である場合に、位置決め実施位置と治療位置との移動の過程で患者が動いたことをユーザに知らせる警報発生装置40を追加し、患者が動いてないことを確認する手段として利用するものである。更に実施の形態3で述べたキャリブレーション(校正)を実施すれば、手動アーム2本体を動かすことができるので、手動アーム2を計測場所ごとに複数設置する必要がなく、患者とともに手動アーム2も移動して、より効率的に計測を行うことができる。
以上のようにこの発明の実施の形態4によれば、位置決め後に治療台1の移動を伴う治療において、ユーザに警報を発する警報発生装置40を追加し、患者が動いたことを確認する手段として利用するので、簡便に患者の位置再現性を保証できる。つまり、治療台1の移動前後で、患者の治療台1に対する相対位置が許容範囲であるか否かを確認することができ、許容範囲外である場合には、治療台制御装置14で位置を補正したり、ユーザに警報を発したりすることができる。
実施の形態5.
図8は実施の形態5による患者位置決め装置を示す概念構成図である。また、図9は実施の形態5による残差表示方法を示す模式図である。実施の形態5は実施の形態1に対して、図8のように残差表示装置41を追加した点が異なるだけであるため、符号の詳細説明は省略する。残差表示装置41では、例えば、図9のように基準データ51と計測データ52とで色を変えて同時に表示し、その残差が明瞭となるような工夫を施したことを特徴とする。また、図9(a)は視点A、図9(b)は視点Bといった具合に、任意視点にアームを移動したのに伴って、表示画面の視線方向をアームの手先6の姿勢に対応させて変更することも可能とする。
基準データ51と計測データ52とを同時に残差表示装置41に表示し、その残差が明瞭となるようにしたので、任意の撮影位置に手動アームを移動するのに伴って、表示画面の視線方向を手動アームの手先の姿勢に対応させて変更することができる。
この発明の実施の形態5によれば、基準データと計測データとの残差を表示する表示手段を設けることで、ユーザが位置ずれ量を直感的に認識することができるため、位置ずれ量の確認補正がスムーズに行われる。さらに、治療台1の側で患者位置の計測と位置ずれ量の計測、位置補正といった一連の作業を連続的かつ漸近的に行うことができ、位置決め時間の短縮を図ることができる顕著な効果を奏するものである。
本発明の実施の形態1による患者位置決め装置を示す概念構成図である。 本発明の実施の形態1による非接触三次元計測装置の原理を示す模式図である。 本発明の実施の形態1による空間コード化法の原理を示す模式図である。 本発明の実施の形態1による空間コード化法の投影パターンを示す図である。 本発明の実施の形態2による患者位置決め装置を示す概念構成図である。 本発明の実施の形態3による校正方法を示す模式図である。 本発明の実施の形態4による患者位置決め装置を示す概念構成図である。 本発明の実施の形態5による患者位置決め装置を示す概念構成図である。 本発明の実施の形態5による残差表示方法を示す模式図である。
符号の説明
1 治療台、 2 手動アーム、 3a〜3f 回転軸、
4a〜4f 支持部、 5a〜5f エンコーダ、 6 手先、
7a〜7f ブレーキ、 8 スイッチ、 9 非接触三次元計測装置、
10 手動アームベース、 11 患者、 13 位置決め計算機、
14 治療台制御装置、 20 計測対象物体、 21 レーザ光源、
22 レーザ光、 23 反射光、 24 カメラ、 28 ミラー、
30 可動台、 31a〜31c 球、 40 警報発生装置、
41 残差表示装置。

Claims (9)

  1. 自由に移動可能な手動アームと、上記手動アームに取り付けられ診療台の患者を撮影する非接触三次元計測手段と、非接触三次元計測手段で撮影された計測データとあらかじめ取得された基準データとを比較して位置補正量を計算する位置決め計算部と、上記位置補正量に基づき上記診療台を制御する診療台制御部と、上記手動アームを任意の位置で固定するブレーキ機構部とを備えたことを特徴とする患者位置決め装置。
  2. 上記手動アームは、複数個の回転軸とその回転軸同士を連結する複数個の支持部とから構成され、上記非接触三次元計測手段は上記手動アームの先端部に取り付けられていることを特徴とする請求項1に記載の患者位置決め装置。
  3. 上記ブレーキ機構部は上記各回転軸に取り付けられその回転を固定する電磁ブレーキと上記電磁ブレーキを操作するスイッチとよりなることを特徴とする請求項1あるいは2に記載の患者位置決め装置。
  4. 上記電磁ブレーキは個別に作動するようにしたことを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の患者位置決め装置。
  5. 手動アーム座標系Ωaと治療室座標系Ωbとの間の位置校正を、識別可能な3個以上の校正用測定物を治療台に設置することにより行うことを特徴とする請求項1に記載の患者位置決め装置。
  6. 上記3個以上の校正用測定物を互いに異なる直径を有する球から構成し、上記非接触三次元計測装置によりアーム座標系Ωaでの各球の中心座標値を求めることにより、手動アーム座標系Ωaでの位置ずれ量を治療室座標系Ωbでの位置ずれ量に変換して、手動アーム座標系Ωaと治療室座標系Ωbとの間の位置校正を行うことを特徴とする請求項5に記載の患者位置決め装置。
  7. 位置決め後に治療台の移動を伴う治療において、治療台の移動前後で、患者の治療台に対する相対位置が許容範囲であるか否かを判断する警報発生装置を備えたことを特徴とする請求項1から6のいずれかに記載の患者位置決め装置。
  8. 上記基準データと計測データとをその残差が明瞭となるように同時に表示する残差表示装置を備えたことを特徴とする請求項1に記載の患者位置決め装置。
  9. 上記基準データと計測データとで色を変えて表示するようにしたことを特徴とする請求項8に記載の患者位置決め装置。
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