JP2009225507A - コイル用の平角線、ステータおよびモータ - Google Patents

コイル用の平角線、ステータおよびモータ Download PDF

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Abstract

【課題】放熱性に優れ、かつ導線占積率を一層高めることのできるコイル用の平角線と、これを備えたステータ、およびこのステータを備えたモータを提供する。
【解決手段】コイル用の平角線1は、断面視が略矩形の平角導体11と、該平角導体11の外周に形成された絶縁皮膜12と、からなり、該絶縁皮膜12の外周であってティース3側の側面には、自己融着層2が形成されている。この平角線1がティース3に巻装され、自己融着層2が溶融硬化してティース側面と絶縁皮膜との隙間を満たすことでステータが形成される。
【選択図】図2

Description

本発明は、コイル用の平角線とこれを備えたステータ、および該ステータを備えたモータに関するものである。
モータ(電動機)を構成するステータは、円環状のヨークと、該ヨークから径方向内側に突出する複数のティースと、隣接するティース間に形成されるスロットとを備えた鋼板が積層されてなるステータコアから形成されており、コイルがこのスロット内に挿入されながら、ティース間に巻装されることによってステータが製造される。ここで、コイル用の導線の巻装形態には、集中巻き方式と分布巻き方式があり、集中巻き方式とはティースごとに導線が巻装される形態であり、分布巻き方式とは複数のティースに跨って導線が巻装される形態である。いずれの巻き線方式においても、スロット壁面とコイルとの間の絶縁性を確保する観点からそれらの間にはスロット絶縁紙が介装され、分布巻き方式の場合にはさらに、コイルエンドにおける異相コイル間の絶縁のための相間絶縁紙が介装されている。絶縁紙とコイルが形成された後に、コイルエンドからワニスをコイル内に含浸させ、ワニスの硬化によってステータコアとコイルの間および異相コイル間の絶縁が確保される。このワニスの含浸は、コイルの封止のみならず、絶縁性の確保、コイル間の隙間をワニスで満たすことでコイルからの放熱を促進するといった目的を有している。なお、集中巻き方式の場合には、コイルが形成されたステータを成形型内に収容し、エポキシ樹脂等を充填するインサート成形をおこなうことにより、ステータコアとコイルの間のエアギャップを埋める方法が一般におこなわれている。
ところで、上記のごとく、ステータコアとコイルの間のエアギャップをワニスやエポキシ樹脂等で埋める方法ではなく、予め導線の外周に形成されたエナメル皮膜等の絶縁皮膜のさらに外周に樹脂素材の自己融着層を備えた導線を巻装する方法も知られるところである。自己融着層を備えた導線をティース外周に巻装した後に高温雰囲気にてこの自己融着層を融解させることで、ステータコアとコイルの間のエアギャップを埋めることができる。
また、コイルの占積率を高めることを一つの目的として、断面視が円形の導線の代わりに断面視が略矩形の導線である平角線を使用し、これをティース周りに整列配置してなるコイルも知られるところである。
上記2つの要素、すなわち、自己融着層をその最外周に備えた平角線またはその製造方法にかかる従来技術として、たとえば特許文献1〜3を挙げることができる。
特開2000−217291号公報 特開2006−100039号公報 特開平7−320573号公報
特許文献1〜3に開示の自己融着層を備えた平角線によれば、断面視円形の導線を使用する場合に比して導線占積率を高めることができる。しかし、この自己融着層はたとえば断面視矩形の導線およびその外周の絶縁皮膜を囲繞する態様で形成されるものである。ここで、平角線で生じた熱をステータコア側に放熱することに鑑みると、平角線のティースに隣接する部位と該ティースとの間に生じる空隙を自己融着層の溶融硬化体によって十分に満たすことが重要となる。すなわち、平角線外周に形成された自己融着層のうち、ティース側の自己融着層以外の部位の自己融着層は放熱性の向上には必ずしも重要ではなく、導線の占積率のさらなる向上をも考慮すれば、自己融着層を極力薄層とすることが望ましい。
本発明は、上記する問題に鑑みてなされたものであり、放熱性に優れ、かつ導線占積率を一層高めることのできるコイル用の平角線と、これを備えたステータ、およびこのステータを備えたモータを提供することを目的とする。
前記目的を達成すべく、本発明によるコイル用の平角線は、断面視が略矩形の平角導体と、該平角導体の外周に形成された絶縁皮膜と、からなり、モータのステータコアのティース周りに巻装されてコイルを形成する平角線であって、前記平角線は、前記絶縁皮膜の外周であってティース側の側面に自己融着層を備えていることを特徴とするものである。
本発明のコイル用の平角線は、平角導体外周の絶縁皮膜の外周のうち、該平角線がティース外周に巻装された際にティース側となる側面に自己融着層を具備するものである。ここで、平角導体の断面が「略矩形」とは、断面が矩形のほか、その隅角部が曲率を有した湾曲状のものを含む意味である。
一般に平角線はその扁平面を立てた姿勢でティース外周に一巻され、これがティースの突出方向に亘って連続的に巻装されるものである。そこで、所定長の平角導体の一側面に自己融着層を形成しておき、この自己融着層をティースに接触するようにして巻装することで、本発明の平角線からなるコイルをティース外周に形成することができる。ここで、自己融着層とは、常温雰囲気で所定の層形状を保持しており、固有の溶融温度雰囲気にて溶融し、硬化することで他部材と融着する層部材のことである。
所定基数のティース外周にそれぞれコイルが形成された後に、エナメル皮膜等の絶縁皮膜の耐熱温度(200〜220℃程度)よりも低い温度で自己融着層を溶融させることにより、ティースと平角線との間の空隙を溶融した自己融着層が満たし、この硬化を待ってステータが製造される。
本発明の平角線を使用してステータを製造することにより、平角線を使用することでコイルの占積率を高めることができること、および、ティースと平角線との間で硬化した自己融着層を介してコイルからの放熱性を向上できること、に加えて、自己融着層がティース側のみにしか存在しないことで、従来技術のごとく平角線の外周全面に自己融着層が存在するものに比して、コイル(平角導体)の占積率をより高めることができること、自己融着層の使用量を低減できることで製造コストを低減できること、といった効果が得られる。
なお、隣接するティース外周の平角線と平角線との間の隙間には、インサート成形によってエポキシ樹脂等を射出成形してもよいが、かかる平角線間の隙間の充填工程は省略することも可能である。これは、溶融硬化した自己融着層にて平角線(コイル)とティースは十分に接着固定されること、および、熱硬化性樹脂やワニスを使用しないことで平角線のリサイクルが可能となること、などの理由や効果によるものである。
ここで、上記する自己融着層の素材としては、ポリアミド樹脂やポリエステル樹脂などから成形することができる。
これらの素材の溶融温度はいずれも170℃〜200℃程度であり、上記する絶縁皮膜の耐熱温度以下となっている。
本発明の平角線は一般に集中巻き形式でティース外周に巻装されるが、この平角線を具備するステータを備えたモータ(電動機)を製作することで、可及的に安価で、高い放熱性能を備えたモータを得ることができる。このことは、高電流の通電によるモータの高回転化に実現に繋がるものであり、電気自動車やハイブリッド自動車用の駆動モータ等への適用は勿論のこと、各種家電製品や模型遊具等に使用されるモータなど、その用途は多岐に亘る。
以上の説明から理解できるように、本発明のコイル用の平角線によれば、低コストでコイルの占積率を高めることができ、放熱性に優れたステータおよびモータを得ることができる。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。図1はティース外周に平角線が巻装されてコイルが形成された状態を示す斜視図であり、図2は図1におけるティースとその外周の平角線からなるコイルの断面図であり、図3は自己融着層が溶融硬化した状態のティースとその外周の平角線からなるコイルの断面図である。なお、図示例では、ティースと平角線とが直接当接する形態となっているが、ティースやヨークと平角線との間に絶縁紙が介在したり、インシュレータが介在する形態であってもよいことは勿論のことである。
図1は、鋼板を積層させた鋼板積層体からなる円環状のステータコアのヨークから、径方向内側(ロータ側)に突出するティース3の外周に平角線1が巻装されてコイルが形成された状態を示している。各ティース3に対し、平角線1が集中巻きされることにより、図1で示すコイルが形成される。
この鋼板積層体を構成する鋼板素材としては、電磁鋼板をはじめ、冷延鋼板(SPCC)や熱延鋼板(SPHC)、炭素鋼(S45C)などを使用することができる。なお、鋼板積層体以外にも、軟磁性金属粉末または軟磁性金属酸化物粉末がシリコーン樹脂やシリカ等の樹脂バインダーで被覆された磁性粉末を加圧成形してなる圧粉磁心から形成されてもよい。
図2は、図1のティース3とその外周に巻装された平角線1を示した断面図である。ティース3の外周に平角線1が巻装された段階では、ティース3と各平角線1との間に空隙Aが存在している。
平角線1は、銅素材で横長矩形の平角導体11と、この外周に形成されたエナメル樹脂素材の絶縁皮膜12とから構成されており、さらに、そのティース3側の一側面に自己融着層2が形成されている。
この自己融着層2は、ナイロン6、ナイロン6−6、ナイロン6−10などのポリアミド樹脂やポリエステル樹脂などから形成されており、それらの融点はいすれも170℃〜200℃程度となっている。これに対し、エナメル樹脂からなる絶縁皮膜12の耐熱温度は200〜220℃となっており、自己融着層2を絶縁皮膜12の耐熱温度以下の温度で溶融させることができる。自己融着層2は、平角線1の絶縁皮膜12の一側面に樹脂材料をコーティング等することにより形成することができる。
図3は、ティース3の外周にコイルが形成された後に、これを200℃よりも若干低い程度の高温雰囲気下に置いて自己融着層2を溶融させ、これが硬化してなる自己融着層の溶融硬化体2’がティース3と各平角線1の絶縁皮膜12との間の空隙を満たしている状態を示している。平角線1からなるコイルとティース3とは、この自己融着層の溶融硬化体2’により強固に接着固定される。
空隙Aが介在する図2の状態では、この空隙Aの熱抵抗が高いために、コイルからティース3への放熱性を阻害し、高電流通電によるモータの高回転駆動の妨げとなる。これに対して、図3で示すごとく、空隙Aが自己融着層の溶融硬化体2’にて満たされた状態においては、空隙Aに対して格段に熱抵抗の低い溶融硬化体2’を介してコイルで生じた熱をティース3に効果的に放熱することができる(図中の矢印X方向)。したがって、高発熱の原因となる高電流通電が可能となり、高回転性のモータの実現に寄与できるものである。
また、自己融着層2は矩形断面の平角線1の一つの短辺にのみ形成されるものであることから、その材料コストは可及的に廉価となり、これに加えて、平角導体の占積率を一層高めることができる。
さらに、ワニスやエポキシ樹脂等の熱硬化性樹脂をティースと平角線との間に充填するものではないことから、モータの耐用期間終了後に平角線を回収し、再利用することも可能となる。
上記する平角線を巻装してなるステータを備えたモータは、放熱性能に優れ、高回転性能を有していることから、高出力性能が要求されるハイブリッド自動車や電気自動車用の駆動モータに特に好適である。
以上、本発明の実施の形態を図面を用いて詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における設計変更等があっても、それらは本発明に含まれるものである。
ティース外周に平角線が巻装されてコイルが形成された状態を示す斜視図である。 図1におけるティースとその外周の平角線からなるコイルの断面図である。 自己融着層が溶融硬化した状態のティースとその外周の平角線からなるコイルの断面図である。
符号の説明
1…平角線、11…平角導体、12…絶縁皮膜(エナメル皮膜)、2…自己融着層、2’…自己融着層の溶融硬化体、3…ティース

Claims (3)

  1. 断面視が略矩形の平角導体と、該平角導体の外周に形成された絶縁皮膜と、からなり、モータのステータコアのティース周りに巻装されてコイルを形成する平角線であって、
    前記平角線は、前記絶縁皮膜の外周であってティース側の側面に自己融着層を備えていることを特徴とするコイル用の平角線。
  2. 請求項1に記載の平角線がティースに巻装され、前記自己融着層が溶融硬化してティース側面と絶縁皮膜との隙間を満たしてなる、ステータ。
  3. 請求項2に記載のステータとその内部で回転するロータと、からなるモータ。
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