JP2009221971A - ポンプ水車 - Google Patents

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Abstract

【課題】電力系統の周波数が変化してランナの回転速度が変化しても安定した高効率の高いポンプ運転を継続できること。
【解決手段】発電電動機用のポンプ水車10は、発電電動機1に直結された水車軸11と、水車軸11に固定されたランナ12と、ランナ12の外周に設けられたガイドベーン13とを備えている。ガイドベーン13は制御装置20により駆動制御される。この制御装置20は記憶装置21から送られた2つ以上の回転速度に対する適正ガイドベーン開度データの中から、検出装置23からのランナ回転速度に応じた適正ガイドベーン開度データを選定する。制御装置20は、この選定された適正ガイドベーンデータを用いて、監視装置22からのポンプ特性値に従って適正ガイドベーン開度を決定してガイドベーン13を駆動する。
【選択図】図1

Description

本発明は発電電動機用のポンプ水車に係り、とりわけ電力系統の周波数が変化してランナの回転速度が変化しても安定したポンプ運転を継続できるポンプ水車に関する。
従来より発電電動機用のポンプ水車を用いた揚水発電所が設置されている。とりわけ発展途上の国や地域においては、電力供給量と電力消費量とのバランスが崩れやすいため電力系統の周波数変動が大きく、機器の誤作動や特性の変化が問題となることがある。この原因としては電力供給量が不十分であることやバランスを保つための系統全体での調整が不完全であることが挙げられるが、これらの改善には時間を要することから既に稼動中の機器を安定に動作させるためには機器側で何らかの対策を実施する必要がある。
系統周波数の変動は揚水発電所の主要機器であるポンプ水車にも影響を与え、ランナの回転速度の変動を招く。特にポンプ運転時に系統周波数が変化すると、ポンプ水車のポンプ特性が変化して最適な運転状態から外れるだけでなく、場合によっては運転の継続が不可能になるなど受ける影響が大きい。ポンプ水車はポンプ特性すなわちポンプの運転点を表す特性パラメータを有する。この特性パラメータには流量Q・揚程H・軸入力Pがあり、これら相互の関係は図9に示すようにガイドベーン開度によって異なる。ポンプ水車において、通常ポンプ運転時にはガイドベーン開度は揚程に応じた適正値に設定され、最も安定した高効率な運転点で運転が行なわれる。そのためポンプ水車のランナの回転速度が一定であれば、揚程に対する適正開度上の流量・軸入力が一義的に決定されることになる(図10)。なお、適正なガイドベーン開度は揚程が高くなるにしたがって小さくなっていく。
次にポンプ水車において、ランナ回転速度が変化する場合の影響について見てみる。ポンプ水車の流量Q・揚程H・軸入力Pは、それぞれランナ回転速度の1乗・2乗・3乗に比例するため、ポンプ特性はランナ回転速度Nに対して図11のように変化する。
図11に示すように、ある揚程におけるポンプ水車の運転点はランナ回転速度によって全く異なる。このため、通常は定格回転速度のもとで設定したガイドベーン開度が必ずしも適正なものではなくなって、効率低下や運転状態の不安定性の増大といった問題が生じることがある。このような運転状態の不安定性は、逆流限界・許容最大軸入力・キャビテーション特性・水圧脈動特性などと密接な関連がある。
これらのうち逆流限界と許容最大軸入力については、これらを超えた運転は機器の安全上の観点から短時間であっても避けなければならない。逆流はきわめて不安定な現象で、大きな振動・騒音を伴いこれが発生した状態では連続運転が不可能である。一方、許容最大軸入力は発電電動機の限界から決められるもので、これを超えた運転は発電電動機に致命的な損傷を与える恐れがある。そのためポンプ水車の設計時には、最高揚程が逆流限界揚程に対して、あるいはまた最低揚程時軸入力が許容最大軸入力に対して、それぞれ十分な余裕をもつように留意する。この余裕の取り方は実績に基づいて決定され、わずかな周波数変動や実機ポンプ水車の製作誤差による特性の変化を吸収できるものの、想定を超えた周波数変動がある場合には、通常の余裕では特性の変化をカバーできなくなる。
図11は、定格回転速度N0においては最高揚程に対して余裕をもった揚程HR0であった逆流限界揚程が、ランナ回転速度の低下によるポンプ特性全体の低揚程側へのシフトに伴って低揚程側に移動して運転揚程範囲に近づいていき、回転速度が大きく低下したN=Nminでは逆流限界揚程HRminが最高揚程を下回って高揚程運転時に逆流が発生することを示している。図11は反対に、ランナ回転速度Nが増大したN=Nmaxでは、低揚程側で軸入力が許容最大軸入力Pmaxを超えており、揚程HPよりも低揚程側ではこの回転速度での運転ができないことを示している。
ランナ回転速度を意図的に変化させることができる可変速ポンプ水車においては、ポンプ運転中にランナ回転速度を低下させる際に、ガイドベーン開度の開閉速度を調整する方法(例えば、特許文献1参照)、回転速度のアンダーシュートを防止したりすることで逆流を回避するような制御方法(例えば、特許文献2参照)がこれまでに提案されている。
特開2002−58291 特開平8−14150
しかしながら、ランナ回転速度の変化が外乱として与えられる定速機では、運転可能な周波数範囲を狭く制限してこれを外れた場合には運転を停止するという運用方法しか取れない。この運用方法では、周波数がごく短時間外れただけでも機器が停止され、周波数が正常範囲に戻った後で再び起動しなくてはならず、機器の稼働率を下げてしまうことになる。
そこで本発明は、電力系統の周波数が変化してランナの回転速度が変化しても安定した効率の高いポンプ運転を継続できるポンプ水車を提供することを目的とする。
本発明は、発電電動機に直結された水車軸と、水車軸に固定されたランナと、ランナの外周側に設けられ、それぞれのスピンドル中心に回転可能なガイドベーンと、ガイドベーンを駆動制御する制御装置とを備えたポンプ水車において、ポンプ水車のポンプ特性値に対する適正ガイドベーン開度データがあらかじめ入力された記憶装置と、前記ポンプ特性値を監視する監視装置と、ランナ回転速度を検出する検出装置とを備え、記憶装置は予め設定されたランナ回転速度範囲内の2つ以上の回転速度に対する適正ガイドベーン開度データをもち、制御装置は記憶装置、監視装置および検出装置からの情報に基づいて、ランナの回転速度に応じた最適な適正ガイドベーン開度データを選定し、監視装置によって得られたポンプ特性値にしたがって適正ガイドベーン開度を決定してポンプ水車を運転することを特徴とするポンプ水車である。
本発明は、発電電動機に直結された水車軸と、水車軸に固定されたランナと、ランナの外周側に設けられ、それぞれのスピンドル中心に回転可能なガイドベーンと、ガイドベーンを駆動制御する制御装置とを備えたポンプ水車において、ポンプ水車のポンプ特性値に対する適正ガイドベーン開度データがあらかじめ入力された記憶装置と、前記ポンプ特性値を監視する監視装置とを備え、制御装置は記憶装置および監視装置からの情報に基づいて、高揚程側では設定されたランナ回転速度範囲の下限回転速度に対する適正ガイドベーン開度データを適用し、低揚程側では設定されたランナ回転速度範囲幅の平均ランナ回転速度に対する適正ガイドベーン開度データを適用し、その間の揚程範囲では高揚程側と低揚程側のガイドベーン開度をポンプ特性値に対して滑らかにつないで新しい適正ガイドベーン開度データを作成し、この新しい適正ガイドベーン開度データから、監視されたポンプ特性値にしたがって適正ガイドベーン開度を決定してポンプ水車を運転することを特徴とするポンプ水車である。
以上のように本発明によれば、ポンプ運転中にランナ回転速度が変化しても、安定した高効率のポンプ運転を継続することができる。
第1の実施の形態
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。図1(a)(b)は本発明による発電電動機用のポンプ水車の第1の実施の形態を示す図である。
まず図1(b)により、揚水発電所に設置される発電電動機用のポンプ水車について述べる。揚水発電所には発電電動機1が設置され、この発電電動機1にポンプ水車10が連結されている。
ポンプ水車10は、発電電動機1に直結した水車軸11と、水車軸11に固定された回転体としてのランナ12と、ランナ12の外周側に設けられ、それぞれのスピンドル13aを中心に回転可能なガイドベーン13とを備えている。
このガイドベーン13は後述のように制御装置20により駆動制御される。すなわち、制御装置20には、ポンプ水車10のポンプ特性値(流量Q、揚程H、軸入力P)に対する適正ガイドベーン開度データが予め入力された記憶装置21と、ポンプ水車10のポンプ特性値を監視する監視装置22と、ランナ回転速度を検出する検出装置23とが接続されている。
この場合、記憶装置21は、予め設定されたランナ回転速度範囲内に2つ以上、例えば5つの回転速度に対する適正ガイドベーン開度データを有している。そしてこれら記憶装置21、監視装置22、および検出装置23からの情報に基づいて、制御装置20は適正ガイドベーン開度を決定し、ガイドベーン13を駆動制御する。
具体的には制御装置20は、決定した適正ガイドベーン開度に基づいて、駆動機構13bを介してスピンドル13aを回動させてガイドベーン13を駆動し、ガイドベーン13の開度を調整する。
なお、制御装置20は、同時にポンプ水車10全体の運転制御も行なうようになっている。
次に制御装置20における制御方法について述べる。
図1(a)に、本発明の実施例1によるポンプ運転時の適正ガイドベーン開度データ群とランナ回転速度に応じたガイドベーン開度の決定方法を示す。ランナ回転速度Nは、定格速度N0を含む下限回転速度Nmin〜上限回転速度Nmaxの範囲内で変動するものとする。この回転速度変動範囲は電力系統周波数変動幅によって決まるものであるが、周波数変動幅が過大でポンプ水車の運転に支障をきたすような場合には、運転可能なランナ回転速度範囲を適正な範囲に設定する必要がある。
本実施の形態では、上述のように記憶装置21に、下限回転速度Nminと上限回転速度Nmaxの間で5つの回転速度における適正ガイドベーン開度データ群が設定されている。そして制御装置20では、検出装置23にて検出されたランナ回転速度に応じて5つの適正ガイドベーン開度データの中から最適な適正開度データが選定される。制御装置20では、このように選定された適正開度データを用いて、監視装置22で監視されている揚程にしたがって適正なガイドベーン開度が決定される。例えば、揚程H、定格回転速度N0で運転する際は、N0における適正ガイドベーン開度データが選定されて、ガイドベーン13は開度a0となる。系統周波数が低下してランナ回転速度がN2近傍になった場合、N2における適正開度データが選定されて、ガイドベーン13はこの運転点での最適な開度a2へ閉操作される。
逆にランナ回転速度が増加した場合には、ガイドベーン13は開操作されることになる。以上のことから明らかなように、本実施の形態によれば、電力系統の周波数変化によりランナ回転速度が変化しても、ガイドベーン13は常に最適なガイドベーン開度をもつことになり、安定した高効率なポンプ運転を行うことができる。なお、記憶装置21にあらかじめ入力する適正開度データが多いほどきめ細かなガイドベーン開度制御が可能となり、より安定した運転が行えるようになる。
また、適正ガイドベーン開度データを選定するためのランナ回転速度の値は、瞬時瞬時の回転速度を用いて周波数変動に迅速に追従してもよく、あるいは時間に対する移動平均をとることで小刻みにガイドベーン開度を変動しないで済むようにしてもよい。
第2の実施の形態
次に本発明の第2の実施の形態について図2により説明する。図2に示す第2の実施の形態は、制御装置20による制御方法が異なるのみであり、他の構成は図1(a)(b)に示す第1の実施の形態と略同一である。
図2に、本発明の実施例2によるポンプ運転時の適正ガイドベーン開度データとガイドベーン開度の決定方法を示す。ランナ回転速度Nは、定格速度N0を含む下限回転速度Nmin〜上限回転速度Nmaxの範囲内で変動する。
制御装置20は記憶装置21からの適正ガイドベーン開度データを用いて、運転中のランナ回転速度Nに関わらず、揚程H2よりも高揚程側では下限回転速度Nmin相当の適正開度データを適用し、揚程H1よりも低揚程側では回転速度変化幅の中央値(Nmax+Nmin)/2相当の適正開度データを適用し、揚程H1と揚程H2の間で滑らかな開度変化となるような修正した適正ガイドベーン開度データを作成する。制御装置20では、この適正開度データを用いて、監視装置22で監視されている揚程にしたがって適正なガイドベーン開度が決定される。例えば、揚程Hでは適正開度データにしたがってガイドベーン開度aにて運転されることになる。
ランナ回転速度の変動に対して一つの適正ガイドベーン開度データで対応する場合、どの回転速度になっても最適なガイドベーン開度からの乖離を小さくするには、回転速度変化幅の中央値(Nmax+Nmin)/2相当の適正開度データを適用すればよい。しかしながら高揚程側では逆流限界を考慮してガイドベーン開度を設定する必要がある。
図9からも明らかなように、一般的に高揚程側の特性はガイドベーン開度を小さく絞った方がより伸びる傾向にあり、逆流限界揚程についても同様な傾向になる。すなわち、適正開度から外れた運転をせざるを得ないとき、ガイドベーン開度が適正開度よりも大きくなる場合は逆流による不安定性が増大するのに対して、適正開度よりも小さな場合は効率の悪化は別として逆流による不安定性が増大することはない。このことから、高揚程側の運転においてはガイドベーン開度が本来の適正開度よりも開け方向となることは望ましくなく、閉め方向にしておくことで逆流限界に対する安全性を確保することができる。
このような点を考慮して、本実施の形態においては、高揚程側では設定されたランナ回転速度範囲内であればどの回転速度になっても、常にその回転速度における適正開度よりも閉め方向となるように適正ガイドベーン開度データが設定されている。以上のことから明らかなように、本実施の形態によれば、電力系統の周波数変化によりランナ回転速度が変化しても、常に運転の安定性や効率の低下を最小限に抑制した運転を行うことができる。
第3の実施の形態
次に本発明の第3の実施の形態について、図3により説明する。図3に示す第3の実施の形態は、図1(a)(b)に示す第1の実施の形態および図2に示す第2の実施の形態に対して、制御装置20による以下の制御方法を加えたものである。
図3に、本発明の実施例3によるポンプ運転の運転可能上限揚程の決定方法を示す。この図はランナ回転速度Nが定格速度N0を含む下限回転速度Nmin〜上限回転速度Nmaxの範囲内で変動するものとして、流量Q−揚程Hで5つの回転速度におけるポンプ特性を示したものである。定格回転速度N0では最高揚程がポンプ特性上の運転可能な上限揚程HU0であるとすると、このときの運転点OP0はランナ回転速度NがNminに低下するとOPminに移動するため運転可能上限揚程はHUとなる。このときHUとHU0の間には、
Figure 2009221971
の関係が成り立つ。
制御装置20は、ランナの回転速度に関わらず運転可能な上限揚程を下限回転速度Nmin相当の上限揚程に制限してポンプ水車10を運転する。本実施の形態によれば、電力系統の周波数変化によりランナ回転速度が変化しても、逆流を回避した安定した運用が可能になる。
第4の実施の形態
次に本発明の第4の実施の形態について、図4により説明する。図4に示す第4の実施の形態は、図1(a)(b)に示す第1の実施の形態および図2に示す第2の実施の形態に対して、制御装置20による以下の制御方法を加えたものである。
図4に、本発明の実施例4によるポンプ運転の運転可能上限揚程の決定方法を示す。この図はランナ回転速度Nが定格速度N0を含む下限回転速度Nmin〜上限回転速度Nmaxの範囲内で変動するものとして、流量Q−揚程Hで5つの回転速度におけるポンプ特性を示したものである。定格回転速度N0では最高揚程がポンプ特性上の運転可能な上限揚程HU0であるとすると、このときの運転点OP0はランナ回転速度NがN1、N2、Nminに低下していくとOP1、OP2、OPminに移動し、それに伴って運転可能上限揚程HUNがHU1、 HU2、HUminへと変化する。このときHUNとHU0の間には、
Figure 2009221971
の関係が成り立つ。
制御装置20は、運転中に検出装置23で検出されたランナ回転速度に応じて上限揚程HUNを決定し、監視装置22で監視されている揚程がこの上限揚程を超える場合には速やかにポンプ水車10の運転を停止する。
本実施の形態によれば、電力系統の周波数変化によりランナ回転速度が変化しても、逆流を回避した安定した運用が可能になるとともに、ランナ回転速度に応じて上限揚程が決定されることから、運用可能な揚程範囲を拡大することができる。
第5の実施の形態
次に本発明の第5の実施の形態について、図5により説明する。図5に示す第5の実施の形態は、図1(a)(b)に示す第1の実施の形態および図2に示す第2の実施の形態に対して、制御装置20による以下の制御方法を加えたものである。
図5に、本発明の実施例5によるポンプ運転の運転可能下限揚程の決定方法を示す。この図はランナ回転速度Nが定格速度N0を含む下限回転速度Nmin〜上限回転速度Nmaxの範囲内で変動するものとして、軸入力P−揚程Hで5つの回転速度におけるポンプ特性を示したものである。許容最大軸入力Pmaxは発電電動機の容量から制限されるもので、軸入力が許容最大軸入力を超える運転範囲では運転ができなくなる。
制御装置20は、ランナの回転速度に関わらず、運転可能な下限揚程HLを上限回転速度Nmax相当の下限揚程に制限して運用する。すなわち定格回転速度N0のもとでの軸入力−揚程特性をPN0−HN0とし、上限回転速度Nmaxのもとでの軸入力−揚程特性をPNmax−HNmaxとすると、
Figure 2009221971
の関係が成り立ち、制御装置20はこのPNmax−HNmax特性からPNmax=PmaxとなるHNmaxを求めてこれを運転可能な下限揚程HLとしてポンプ水車10を運転する。
本実施の形態によれば、電力系統の周波数変化によりランナ回転速度が変化しても、軸入力が許容最大軸入力を超えることなく安定した運用が可能になる。
第6の実施の形態
次に本発明の第6の実施の形態について、図6により説明する。図6に示す第6の実施の形態は、図1(a)(b)に示す第1の実施の形態および図2に示す第2の実施の形態に対して、制御装置20による以下の制御方法を加えたものである。
図6に、本発明の実施例6によるポンプ運転の運転可能下限揚程の決定方法を示す。この図はランナ回転速度Nが定格速度N0を含む下限回転速度Nmin〜上限回転速度Nmaxの範囲内で変動するものとして、軸入力P−揚程Hで5つの回転速度におけるポンプ特性を示したものである。定格回転速度N0のもとでの軸入力−揚程特性をPN0−HN0とし、任意の回転速度Nのもとでの軸入力−揚程特性をPN−HNとすると、
Figure 2009221971
の関係があり、このPN−HN特性からPN=PmaxとなるHNを求めてこれをその回転速度での運転可能な下限揚程HLNとする。
制御装置20は、運転中に検出装置23で検出されたランナ回転速度に応じて下限揚程HLNを決定し、監視装置22で監視されている揚程がこの下限揚程を下回る場合には速やかに運転を停止する。
本実施例によれば、電力系統の周波数変化によりランナ回転速度が変化しても、軸入力が許容最大軸入力を超えることなく安定した運用が可能になる。またランナ回転速度に応じて下限揚程が決定されることから運用可能な揚程範囲を拡大することができる。
第7の実施の形態
次に本発明の第7の実施の形態について、図7により説明する。図7に示す第7の実施の形態は、図1(a)(b)に示す第1の実施の形態に対して、制御装置20による以下の制御方法を加えたものである。
低揚程運転中にランナ回転速度が増加して軸入力が許容最大軸入力を超える事態に対応するため、運転可能な下限揚程を設定してこれを下回る場合にポンプ水車の運転を停止する運転方法を第5の実施の形態および第6の実施の形態に示した。これに対して本実施の形態では、運転中のガイドベーン開度を閉動作して軸入力を低下させて運転を継続しようとするものである。
図7に本実施の形態によるポンプ運転方法を示す。図7に示すように揚程Hにおいて適正ガイドベーン開度で運転中の軸入力Pがランナ回転速度の増大により許容最大軸入力を超える場合、ガイドベーン開度を適正開度から絞って開度a1にすると軸入力がP1まで低下する。
制御装置20はこの特性を利用して軸入力が許容最大軸入力を下回るまでガイドベーンを閉動作することで、ポンプ運転を継続する。ただし、適正開度から絞った開度では効率の悪化が著しくまた水圧脈動が急激に増大するため、連続運転は避けるべきで、ランナ回転速度の増大が収まるまでの緊急避難的な運転に限定した方が好ましい。
第8の実施の形態
次に本発明の第8の実施の形態について、図8により説明する。図8に示す第8の実施の形態は、図1(a)(b)に示す第1の実施の形態に対して、制御装置20による以下の制御方法を加えたものである。
図8に、本実施の形態によるガイドベーン開度データの作成方法を示す。軸入力Pはガイドベーン開度を絞ることで低下する。このため、制御装置20において、適正開度の運転では軸入力Pが許容最大軸入力Pmaxを超える場合、ランナ回転速度における適正ガイドベーン開度データは、そのときの揚程よりも低揚程側で絞り込んだものに補正される。
すなわち図8において、ランナ回転速度がNmaxのとき、適正ガイドベーン開度の運転では揚程HPよりも低揚程側で軸入力Pが許容最大軸入力Pmaxを超えることになるため、制御装置20は揚程HPよりも低揚程側で軸入力Pが許容最大軸入力Pmaxを超えないようにガイドベーン開度を小さくするよう補正したガイドベーン開度データを用いる。本実施の形態によれば、制御装置20は補正したガイドベーン開度データを用いることにより、電力系統の周波数変化によりランナ回転速度が変化しても、軸入力が許容最大軸入力を超えることなく運転を継続することができる。
図1(a)は本発明によるポンプ水車の第1の実施の形態における制御装置の制御方法を示す図。図1(b)は本発明によるポンプ水車を示す概略図。 図2は本発明によるポンプ水車の第2の実施の形態における制御装置の制御方法を示す図。 図3は本発明によるポンプ水車の第3の実施の形態における制御装置の制御方法を示す図。 図4は本発明によるポンプ水車の第4の実施の形態における制御装置の制御方法を示す図。 図5は本発明によるポンプ水車の第5の実施の形態における制御装置の制御方法を示す図。 図6は本発明によるポンプ水車の第6の実施の形態における制御装置の制御方法を示す図。 図7は本発明によるポンプ水車の第7の実施の形態における制御装置の制御方法を示す図。 図8は本発明によるポンプ水車の第8の実施の形態における制御装置の制御方法を示す図。 図9は一般的なガイドベーン開度ごとのポンプ特性を示す図。 図10は一般的なガイドベーン開度ごとのポンプ特性と適正開度上の特性を示す図。 図11はランナ回転速度の変化によるポンプ特性への影響を示す図。
符号の説明
1 発電電動機
10 ポンプ水車
11 水車軸
12 ランナ
13 ガイドベーン
13a スピンドル
20 制御装置
21 記憶装置
22 監視装置
23 検出装置
N ランナ回転速度
Nmax ランナ回転速度変化範囲の上限回転速度
Nmin ランナ回転速度変化範囲の下限回転速度
Q 流量
H 揚程
HU 運転可能上限揚程
HL 運転可能下限揚程
HUN ランナ回転速度Nにおける運転可能上限揚程
HLN ランナ回転速度Nにおける運転可能下限揚程
HRN ランナ回転速度Nにおける逆流限界揚程
OPN ランナ回転速度Nのおける運転可能上限揚程の運転点
P 軸入力
Pmax 許容最大軸入力
a ガイドベーン開度

Claims (9)

  1. 発電電動機に直結された水車軸と、
    水車軸に固定されたランナと、
    ランナの外周側に設けられ、それぞれのスピンドル中心に回転可能なガイドベーンと、
    ガイドベーンを駆動制御する制御装置と、を備えたポンプ水車において、
    ポンプ水車のポンプ特性値に対する適正ガイドベーン開度データがあらかじめ入力された記憶装置と、
    前記ポンプ特性値を監視する監視装置と、
    ランナ回転速度を検出する検出装置と、を備え、
    記憶装置は予め設定されたランナ回転速度範囲内の2つ以上の回転速度に対する適正ガイドベーン開度データをもち、
    制御装置は記憶装置、監視装置および検出装置からの情報に基づいて、ランナの回転速度に応じた最適な適正ガイドベーン開度データを選定し、監視装置によって得られたポンプ特性値にしたがって適正ガイドベーン開度を決定して水車ポンプを運転することを特徴とするポンプ水車。
  2. 制御装置は検出装置で検出されたランナ回転速度に関し、時間に対する移動平均処理をして平均ランナ回転速度を求め、この処理後の平均ランナ回転速度を用いて適正ガイドベーン開度データを選定することを特徴とする請求項1に記載のポンプ水車。
  3. 発電電動機に直結された水車軸と、
    水車軸に固定されたランナと、
    ランナの外周側に設けられ、それぞれのスピンドル中心に回転可能なガイドベーンと、
    ガイドベーンを駆動制御する制御装置と、を備えたポンプ水車において、
    ポンプ水車のポンプ特性値に対する適正ガイドベーン開度データがあらかじめ入力された記憶装置と、
    前記ポンプ特性値を監視する監視装置と、を備え、
    制御装置は記憶装置および監視装置からの情報に基づいて、高揚程側では設定されたランナ回転速度範囲の下限回転速度に対する適正ガイドベーン開度データを適用し、低揚程側では設定されたランナ回転速度範囲幅の平均ランナ回転速度に対する適正ガイドベーン開度データを適用し、その間の揚程範囲では高揚程側と低揚程側のガイドベーン開度をポンプ特性値に対して滑らかにつないで新しい適正ガイドベーン開度データを作成し、この新しい適正ガイドベーン開度データから、監視装置によって得られたポンプ特性値にしたがって適正ガイドベーン開度を決定して水車ポンプを運転することを特徴とするポンプ水車。
  4. 制御装置はポンプ水車の運転制御を行なうとともに、制御装置は定格回転速度N0のもとでの運転可能上限揚程をHU0、設定されたランナ回転速度範囲の下限回転速度をNminとしたとき、運転可能な上限揚程HUを
    Figure 2009221971
    として、高揚程側の運転範囲を制限したことを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載のポンプ水車。
  5. 制御装置はポンプ水車の運転制御を行なうとともに、制御装置は定格回転速度N0のもとでの運転可能上限揚程をHU0、任意の回転速度Nのもとでの運転可能な上限揚程HUNを
    Figure 2009221971
    として、高揚程側の運転範囲を制限したことを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載のポンプ水車。
  6. 制御装置はポンプ水車の運転制御を行なうとともに、制御装置は定格回転速度N0のもとでの軸入力−揚程特性をPN0−HN0とし、設定されたランナ回転速度範囲の上限回転速度をNmax、その上限回転速度Nmaxのもとでの軸入力−揚程特性をPNmax−Hnmax、許容最大軸入力をPmaxとしたとき、
    Figure 2009221971
    の関係からPNmax=PmaxとなるHNmaxを求め、このHNmaxを下限揚程として低揚程側の運転範囲を制限したことを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載のポンプ水車。
  7. 定格回転速度N0のもとでの軸入力−揚程特性をPN0−HN0とし、任意の回転速度Nのもとでの軸入力−揚程特性をPN−HN、許容最大軸入力をPmaxとしたとき、
    Figure 2009221971
    の関係からPN=PmaxとなるHNを求め、このHNをこの回転速度での下限揚程として低揚程側の運転範囲を制限したことを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載のポンプ水車。
  8. 制御装置は低揚程運転中において、ランナの回転速度が増大して軸入力が許容最大軸入力を超える場合、ガイドベーンを閉動作することを特徴とする請求項1または2のいずれかに記載のポンプ水車。
  9. 制御装置は設定されたランナ回転速度範囲内の回転速度に対する適正ガイドベーン開度データを用いた場合に、低揚程運転時に軸入力が許容最大軸入力を超える運転範囲では当該ガイドベーン開度データを開度を絞る方向に補正したことを特徴とする請求項1または2のいずれかに記載のポンプ水車。
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