JP2009221317A - 蛍光体の製造方法、蛍光体含有組成物、発光装置、並びに画像表示装置及び照明装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】付活元素M1、2価の金属元素M2、及び4価の金属元素M4を含む窒化物又は酸窒化物蛍光体の製造にあたり、原料として、付活元素M1及び2価の金属元素M2を含有する合金と、4価の金属元素M4の窒化物とを使用し、該原料を窒素元素を含有する雰囲気中で加熱する蛍光体の製造方法。高輝度の発光を示し、使用時の劣化の少ない、蛍光体を安全に効率よく提供することが可能になる。特に、蛍光体製造時の昇温速度を遅くしたり、原料合金の量を少なくしたりする必要がないため、生産性を向上させることができる。
【選択図】図1
Description
しかし、実際に合金を原料として用いた実施例は記載されておらず、Al源としてAl金属を用いることを特徴としている。また、原料に着火し、瞬時に高温(3000K)まで上昇させる燃焼合成法を用いているため、付活元素を均一に分布させることができず、高特性の蛍光体を得ることは困難であると推測される。また、合金原料から得られるアルカリ土類元素を含む(酸)窒化物蛍光体や、更に珪素を含む(酸)窒化物蛍光体に関する記載は無い。
しかし、特許文献2の方法では、原料合金粉を窒化する際に非常に大きい急激な発熱があるため、原料合金粉が融解して窒素の進入が阻害されて窒化が十分に進行しない可能性がある。また、融解した際にシリコンが分離する可能性があり、分離したシリコンは窒化が難しいため黒色化してしまい、所望の蛍光体が得られない可能性がある。さらに、原料合金粉の融解や急激な発熱を防止するために、窒化反応に伴う熱を放熱しながら徐々に合金粉表面を窒化することが好ましいことが記載されているが、このためには原料合金の融点前後の温度において昇温速度を遅くしたり、原料合金の量を少なくしたりする必要があるため、加熱時間が長時間になり、生産性が低下する可能性がある。
本発明は、以下の(1)〜(21)を要旨とするものである。
M1aM2bM3cM4dNeOf [1]
(式中、M1は付活元素であり、M2は2価の金属元素であり、M3は3価の金属元素であり、M4は4価の金属元素であり、a、b、c、e、fはそれぞれ下記の範囲の値である。
0.00001≦a≦0.15
a+b=1
0.5≦c≦1.5
0.5≦d≦1.5
2.5≦e≦3.5
0≦f≦0.5)
本発明により製造される蛍光体(以下「本発明の蛍光体」と称す。)としては、付活元素M1、2価の金属元素M2、及び4価の金属元素M4を含む(酸)窒化物蛍光体が挙げられる。
(但し、a、b、c、e、fはそれぞれ下記の範囲の値である。
0.00001≦a≦0.15
a+b=1
0.5≦c≦1.5
0.5≦d≦1.5
2.5≦e≦3.5
0≦f≦0.5)
酸素の含有量は蛍光体の発光特性低下が容認できる範囲で通常5重量%以下、好ましくは2重量%以下、最も好ましくは1重量%以下である。
本発明の蛍光体の製造方法は、付活元素M1、2価の金属元素M2、及び4価の金属元素M4を含む(酸)窒化物蛍光体を製造する際に、原料として、付活元素M1及び2価の金属元素M2を含有する合金と、4価の金属元素M4の窒化物とを使用し、該原料を窒素元素を含有する雰囲気中で加熱することを特徴とする。
(i) 付活元素M1、2価の金属元素M2、及び3価の金属元素M3を含有する合金
と、4価の金属元素M4の窒化物との組み合わせ
(ii) 付活元素M1、2価の金属元素M2、及び3価の金属元素M3を含有する合金
と、2価の金属元素M2及び4価の金属元素M4を含有する合金と、4価の金属元
素M4の窒化物との組み合わせ
(iii) 付活元素M1、2価の金属元素M2、及び4価の金属元素M4を含有する合金
と、2価の金属元素M2及び3価の金属元素M3を含有する合金と、4価の金属元
素M4の窒化物との組み合わせ
原料(i)の場合⇒ (Eu,Ca)Al:Si3N4=1:1/3
原料(ii)の場合⇒Al2(Eu,Ca):Ca2Si:Si3N4
=1/2:1/4:1/4
原料(iii)の場合⇒(Eu,Ca)2Si:CaAl2:Si3N4
=1/4:1/2:1/4
ただし、原料として使用する合金粉末がSrを含有する場合は、雰囲気ガスとの反応性が高いため、合金粉末の重量メジアン径D50の下限は、通常5μm以上、好ましくは8μm以上、より好ましくは10μm以上、特に好ましくは13μm以上とすることが望ましい。
原料合金粉末の粒径が前述の重量メジアン径D50の範囲よりも小さいと、窒化等の反応時の発熱速度が大きくなり、反応の制御が困難となるおそれがある。一方で前述の重量メジアン径D50の範囲よりも大きいと、合金粒子内部での窒化等の反応が不十分となるおそれがある。
前記した原料合金は、原料となる金属やその合金を混合し、これを融解させて合金化することにより製造することが出来る。
原料合金の製造には、本発明の蛍光体に含まれる元素に対応した金属、当該金属を含む合金などを用いることができる。また、本発明の蛍光体が含む元素に対応した原料は、それぞれ、1種のみを用いてもよく、2種以上を任意の組み合わせ及び比率で併用してもよい。ただし、原料の中でも、付活元素M1の原料として使用するEu原料やCe原料としては、Eu金属やCe金属を使用することが好ましい。これは原料の入手が容易であるからである。
原料合金の製造に使用する金属の純度は、合成される蛍光体の発光特性の点から、付活元素M1の金属原料としては不純物が、通常1モル%以下、好ましくは0.5モル%以下、より好ましくは0.1%以下まで精製された金属を使用することが好ましい。上述の如く、付活元素M1としてEuを使用する場合には、Eu原料としてEu金属を使用することが好ましい。付活元素M1以外の元素の原料としては、2価、3価、4価の各種金属等を使用するが、同様の理由から、いずれも含有される不純物濃度は0.1モル%以下が好ましく、0.01モル%以下の高純度の金属原料を使用することが発光特性の高い蛍光体を製造できる点で好ましい。
原料合金製造用金属の形状に制限は無いが、通常、直径数mmから数十mmの粒状又は塊状のものが用いられる。
2価の金属元素M2としてアルカリ土類金属元素を用いる場合、その原料としては、粒状、塊状など形状は問わないが、原料の化学的性質に応じて適切な形状を選択するのが好ましい。例えば、Caは粒状、塊状のいずれでも大気中で安定であり、使用可能であるが、Srは化学的により活性であるため、塊状の原料を用いることが好ましい。
原料合金製造用金属の融解法については、特に制限はないが、通常、抵抗加熱法、電子ビーム法、アーク融解法、高周波誘導加熱法(以下、「高周波融解法」と称する場合がある。)等を用いることができる。また、これらの方法の2種以上を組み合わせて行うこともできる。中でも、アーク融解法、高周波融解法が好ましく、高周波融解法が特に好ましい。
原料合金製造用金属の融解時の雰囲気は、不活性雰囲気が好ましく、中でもアルゴン雰囲気が好ましい。この際、不活性ガスは1種のみを用いてもよく、2種以上を任意の組み合わせ及び比率で併用してもよい。
また、圧力は、通常、1×103Pa以上、1×105Pa以下が好ましく、安全性の面から、大気圧以下で行うことが望ましい。
原料合金製造用金属の融解により原料合金が得られる。この原料合金は通常は合金溶湯として得られるが、この合金溶湯から直接蛍光体を製造するには技術的課題が多く存在する。そのため、この合金溶湯を金型に注入して成型する鋳造工程を経て、凝固体(以下適宜、「合金塊」という)を得ることが好ましい。
加熱による窒化工程に先立ち、原料合金は、所望の粒径の粉末状にすることが好ましい。そこで、鋳造工程で得られた合金塊は、次いで粉砕することにより、所望の粒径、粒度分布を有する原料合金粉末(以下、単に「合金粉末」と称する場合がある。)とすることが好ましい(粉砕工程)。
合金塊の粉砕方法に特に制限はないが、例えば、乾式法や、エチレングリコール、ヘキサン、アセトン等の有機溶媒を用いる湿式法で行うことが可能である。
この粉砕工程は、必要に応じて、粗粉砕工程、中粉砕工程、微粉砕工程等の複数の工程に分けてもよい。この場合、全粉砕工程を同じ装置を用いて粉砕することもできるが、工程によって使用する装置を変えてもよい。
なお、粉砕工程中に合金粉末の温度が上がらないように必要に応じて冷却してもよい。
上述したようにして得られた合金粉末は、例えば、バイブレーティングスクリーン、シフターなどの網目を使用した篩い分け装置;エアセパレータ等の慣性分級装置;サイクロン等の遠心分離機などを使用して、前述の所望の重量メジアン径D50及び粒度分布に調整(分級工程)してから、これ以降の工程に供することが好ましい。
なお、粒度分布の調整においては、粗粒子を分級し、粉砕機にリサイクルすることが好ましく、分級及び/又はリサイクルが連続的であることがさらに好ましい。
本発明の蛍光体は、前述の原料合金粉末及びM4窒化物を窒化することにより製造することができるが、窒化の前に、原料合金粉末及びM4窒化物粉末を混合することが好ましい。混合する際に使用する混合機としては、水平円筒型混合機、二重円錐型混合機、V型ブレンダー、リボン型ブレンダー、パドル型ブレンダー、円錐型スクリュー、高速流動型混合機等を用いることができる。また、乳鉢と乳棒を用いて混合してもよい。
本発明の蛍光体は、前述の原料合金及びM4窒化物を、窒素元素を含有する雰囲気中で加熱して、窒化することにより製造することができる。
この合金粉末を充填したルツボ或いはトレイを、雰囲気制御が可能な加熱炉に納めた後、窒素を含むガスを流通して系内を十分にこの窒素含有ガスで置換する。必要に応じて、系内を真空排気した後、窒素含有ガスを流通しても良い。
この場合、種晶の重量メジアン径D50は、他の原料との混合に支障がない限り、特に制限は無いが、他の原料と混合しやすいことが好ましく、例えば、原料合金粉末やM4窒化物粉末と同程度であることが好ましい。通常、種晶の重量メジアン径D50は200μm以下であることが好ましく、より好ましくは100μm以下、特に好ましくは80μm以下、さらに好ましくは60μm以下であり、また、0.1μm以上であることが好ましく、より好ましくは0.5μm以上である。
上述の原料の窒化処理で得られた(酸)窒化物蛍光体は、高い発光を得ることを目的として、必要に応じて、再度、加熱処理することにより粒子成長させても良い(再加熱処理)。
本発明の蛍光体の製造方法においては、任意の時機において、上記以外の工程、例えば粉砕工程、分級工程、洗浄工程、乾燥工程、表面処理工程、その他の後処理工程を有していても良い。
粉砕工程では、窒化処理中の粒子成長、焼結などにより凝集している蛍光体に機械的な力を加え、粉砕する。例えば、ジェットミルなどの気流による粉砕や、ボールミル、ビーズミル等のメディアによる粉砕などの方法が使用できる。
必要に応じて粉砕して得られた蛍光体の粉末は、分級工程を行なうことにより所望の粒度分布に調整できる。分級には、例えば、バイブレーティングスクリーン、シフター等の網目を使用した篩い分け装置、エアセパレータ、水簸装置等の慣性分級装置や、サイクロン等の遠心分級機を使用することができる。
洗浄工程では、蛍光体を、中性又は酸性の溶液(以下、「洗浄媒」と称する場合がある。)を用いて洗浄する。なお、洗浄工程を前述の粉砕工程後に行うと、蛍光体の特性が向上する傾向にあり、好ましい。
ここで用いる中性の溶液としては、脱塩水又は蒸留水を用いることが好ましい。酸性の溶液としては、塩酸、硫酸などの鉱酸の1種又は2種以上を希釈した水溶液が使用できる。酸水溶液の酸の濃度は、通常0.1mol/l以上、5mol/l以下が好ましい。酸性の水溶液を用いると、蛍光体の溶解イオン量の低減効率の点で好ましいが、この洗浄に用いる酸水溶液の酸濃度が高すぎると蛍光体表面を溶解する場合があり、低すぎると酸を用いた効果が十分に得られない場合がある。
また、洗浄媒は、1種のみを用いてもよく、2種以上を任意の組み合わせ及び比率で用いて洗浄を行なってもよい。
上記洗浄後は、蛍光体を付着水分がなくなるまで乾燥させて、使用に供するとよい。具体的な操作の例を挙げると、洗浄を終了した蛍光体スラリーを遠心分離機等で脱水し、得られた脱水ケーキを乾燥用トレイに充填すればよい。その後、100℃〜200℃の温度範囲で含水量が0.1重量%以下となるまで乾燥する。得られた乾燥ケーキを篩等に通し、軽く解砕して蛍光体を得る。
また、得られた蛍光体に対して表面処理を施しても良い。表面処理としては、例えば、シリカ、アルミナ、リン酸カルシウム等の微粒子を蛍光体の表面に薄層として付着させる処理が挙げられる。これにより、蛍光体の粉体特性(凝集状態、溶液中での分散性や沈降挙動等)を改善することができる。
また、加熱処理後の後処理については、公知の蛍光体、例えば、ブラウン管、プラズマディスプレイパネル、蛍光ランプ、蛍光表示管、X線増感紙等に用いられる蛍光体に関して一般的に知られている技術を利用することができ、目的、用途等に応じて適宜選択して適用することができる。
<発光色>
本発明の蛍光体の発光色は、化学組成等を調整することにより、青色、青緑色、緑色、黄緑色、黄色、橙色、赤色等、所望の発光色とすることができる。
例えば、M1がEuである前記一般式[1]で表される蛍光体は、橙色ないし赤色発光蛍光体としての用途に鑑みて、発光スペクトルを測定した場合に、以下の特徴を有することが好ましい。
本発明の蛍光体[1]は、このように広範な波長範囲の光を吸収することができるため、従来の蛍光体よりも高い輝度で発光できるものと推察される。
本発明の蛍光体[1]の前記の励起スペクトルは、例えば、発光スペクトルの測定方法の項で挙げたのと同様の測定装置を用いて測定することができる。
本発明の蛍光体は、その重量メジアン径D50が、通常3μm以上、中でも5μm以上、好ましくは10μm以上、また、通常30μm以下、好ましくは25μm以下、より好ましくは20μm以下である。重量メジアン径D50が小さすぎると、輝度が低下し、蛍光体粒子が凝集してしまう傾向がある。一方、重量メジアン径D50が大きすぎると、塗布ムラやディスペンサー等の閉塞が生じる傾向がある。
また、同様の理由で、本発明の蛍光体は、粒径100μm以上の粗大粒子の含有率はできるだけ小さいことが好ましく、粒径50μm以上の粗大粒子の含有率ができるだけ小さいことが更に好ましく、これらの含有量が実質ゼロであることが好ましい。
なお、本発明における蛍光体の重量メジアン径D50は、例えばレーザー回折/散乱式粒度分布測定装置等の装置を用いて測定することができる。
本発明の蛍光体は、温度特性にも優れるものである。具体的には、波長455nmにピークを有する光を照射した場合における25℃での発光スペクトル図中の発光ピーク強度値に対する150℃での発光スペクトル図中の発光ピーク強度値の割合が、通常55%以上であり、好ましくは60%以上、特に好ましくは70%以上である。
また、通常の蛍光体は温度上昇と共に発光強度が低下するので、該割合が100%を超えることは考えられにくいが、何らかの理由により100%を超えることがあっても良い。ただし150%を超えるようであれば、温度変化により色ずれを起こす傾向となる。
本発明の蛍光体は、その内部量子効率が高いほど好ましい。その値は、通常0.5以上、好ましくは0.6以上、更に好ましくは0.7以上である。内部量子効率が低いと発光効率が低下する傾向にあり、好ましくない。
本発明の蛍光体は、その吸収効率も高いほど好ましい。その値は通常0.5以上、好ましくは0.6以上、更に好ましくは0.7以上である。吸収効率が低いと発光効率が低下する傾向にあり、好ましくない。
本発明の蛍光体は、高輝度であり、演色性が高いという特性を生かして、各種の発光装置に好適に用いることができる。例えば、本発明の蛍光体が、橙色ないし赤色蛍光体である場合、緑色蛍光体、青色蛍光体等を組み合わせれば、高演色性の白色発光装置を実現することができる。こうして得られた発光装置を、画像表示装置の発光部(特に液晶用バックライトなど)や照明装置として使用することができる。
本発明の蛍光体は、液体媒体と混合して用いることもできる。特に、蛍光体を発光装置等の用途に使用する場合には、これを液体媒体中に分散させた形態で用いることが好ましい。蛍光体を液体媒体中に分散させたものを、適宜「本発明の蛍光体含有組成物」と呼ぶものとする。
(R1R2R3SiO1/2)M(R4R5SiO2/2)D
(R6SiO3/2)T(SiO4/2)Q
上記式において、R1からR6は同じであっても異なってもよく、有機官能基、水酸基、水素原子からなる群から選択される。また、M、D、T及びQは、各々0以上1未満の数であり、且つ、M+D+T+Q=1を満足する数である。
次に、本発明の発光装置について説明する。
本発明の発光装置(以下、適宜「発光装置」という)は、第1の発光体(励起光源)と、当該第1の発光体からの光の照射によって可視光を発する第2の発光体とを有する発光装置であって、該第2の発光体として、前述の本発明の製造方法によって得られた本発明の蛍光体の1種以上を、第1の蛍光体として含有するものである。
例えば、青色光を発する励起光源と緑色の蛍光を発する蛍光体(緑色蛍光体)と橙色ないし赤色の蛍光を発する蛍光体(橙色ないし赤色蛍光体)とを組み合わせれば、白色発光装置を製造することができる。この場合の発光色は、使用する蛍光体の発光波長を調整することにより、好みの発光色にすることができるが、例えば、いわゆる擬似白色(例えば、青色発光ダイオード(以下適宜、発光ダイオードを「LED」という)と黄色の蛍光を発する蛍光体(黄色蛍光体)を組み合わせた発光装置の発光色)の発光スペクトルと類似した発光スペクトルを得ることもできる。更に、この白色発光装置に赤色蛍光体を組み合わせれば、赤色の演色性に極めて優れた発光装置や電球色(暖かみのある白色)に発光する発光装置を実現することができる。また、近紫外光を発する励起光源に、青色の蛍光を発する蛍光体(青色蛍光体)、緑色蛍光体及び赤色蛍光体を組み合わせても、白色発光装置を製造することができる。
<第1の発光体>
本発明の発光装置における第1の発光体は、後述する第2の発光体を励起する光を発光するものである。
なお、第1の発光体は、1個のみを用いてもよく、2個以上を任意の組み合わせ及び比率で併用してもよい。
本発明の発光装置における第2の発光体は、上述した第1の発光体からの光の照射によって可視光を発する発光体であり、第1の蛍光体として少なくとも前述の本発明の蛍光体を含有するとともに、その用途等に応じて適宜、後述する第2の蛍光体(赤ないし橙色蛍光体、緑色蛍光体、青色蛍光体、黄色蛍光体等)を含有する。また、例えば、第2の発光体は、第1及び第2の蛍光体を封止材料中に分散させて構成される。
本発明の発光装置における第2の発光体は、第1の蛍光体として、少なくとも上述の本発明の蛍光体を含有する。本発明の蛍光体は、何れか1種を単独で使用してもよく、2種以上を任意の組み合わせ及び比率で併用してもよい。
また、第1の蛍光体としては、本発明の蛍光体以外にも、本発明の蛍光体と同色の蛍光を発する蛍光体(同色併用蛍光体)を用いてもよい。例えば、本発明の蛍光体が赤色蛍光体である場合、第1の蛍光体として、本発明の蛍光体とともに他種の橙色ないし赤色蛍光体を併用することができる。
本発明の発光装置における第2の発光体は、その用途に応じて、上述の第1の蛍光体以外にも蛍光体(即ち、第2の蛍光体)を1種以上含有していてもよい。この第2の蛍光体は、第1の蛍光体とは発光ピーク波長が異なる蛍光体である。通常、これらの第2の蛍光体は、第2の発光体の発光の色調を調節するために使用されるため、第2の蛍光体としては第1の蛍光体とは異なる色の蛍光を発する蛍光体を使用することが多い。
また、第1の蛍光体が青色蛍光体である場合、第2の蛍光体としては、例えば橙色ないし赤色蛍光体、緑色蛍光体、黄色蛍光体等の青色蛍光体以外の蛍光体が用いられる。
また、第1の蛍光体が黄色蛍光体である場合、第2の蛍光体としては、例えば橙色ないし赤色蛍光体、青色蛍光体、緑色蛍光体等の黄色蛍光体以外の蛍光体が用いられる。
また、第1の蛍光体が橙色ないし赤色蛍光体である場合、第2の蛍光体としては、例えば青色蛍光体、緑色蛍光体、黄色蛍光体等の橙色ないし赤色蛍光体以外の蛍光体が用いられる。
第2の蛍光体として橙色ないし赤色蛍光体を使用する場合、当該橙色ないし赤色蛍光体は本発明の効果を著しく損なわない限り任意のものを使用することができる。この際、橙色ないし赤色蛍光体の発光ピーク波長は、通常570nm以上、好ましくは580nm以上、より好ましくは585nm以上、また、通常780nm以下、好ましくは700nm以下、より好ましくは680nm以下の波長範囲にあることが好適である。
第2の蛍光体として緑色蛍光体を使用する場合、当該緑色蛍光体は本発明の効果を著しく損なわない限り任意のものを使用することができる。この際、緑色蛍光体の発光ピーク波長は、通常500nmより大きく、中でも510nm以上、さらには515nm以上であることが好ましく、また、通常570nm以下、中でも540nm以下、さらには535nm以下の波長範囲であることが好ましい。この発光ピーク波長が短過ぎると青味を帯びる傾向がある一方で、長過ぎると黄味を帯びる傾向があり、何れも緑色光としての特性が低下する可能性がある。
第2の蛍光体として青色蛍光体を使用する場合、当該青色蛍光体は本発明の効果を著しく損なわない限り任意のものを使用することができる。この際、青色蛍光体の発光ピーク波長は、通常420nm以上、好ましくは430nm以上、より好ましくは440nm以上、また、通常500nm以下、好ましくは480nm以下、より好ましくは470nm以下、更に好ましくは460nm以下の波長範囲にあることが好適である。
第2の蛍光体として黄色蛍光体を使用する場合、当該黄色蛍光体は本発明の効果を著しく損なわない限り任意のものを使用することができる。この際、黄色蛍光体の発光ピーク波長は、通常530nm以上、好ましくは540nm以上、より好ましくは550nm以上、また、通常620nm以下、好ましくは600nm以下、より好ましくは580nm以下の波長範囲にあることが好適である。
特に、RE3M5O12:Ce(ここで、REは、Y、Tb、Gd、Lu、及びSmからなる群から選ばれる少なくとも1種類の元素を表わし、Mは、Al、Ga、及びScからなる群から選ばれる少なくとも1種類の元素を表わす。)やMa 3Mb 2Mc 3O12:Ce(ここで、Maは2価の金属元素、Mbは3価の金属元素、Mcは4価の金属元素を表わす。)等で表わされるガーネット構造を有するガーネット系蛍光体、AE2MdO4:Eu(ここで、AEは、Ba、Sr、Ca、Mg、及びZnからなる群から選ばれる少なくとも1種類の元素を表わし、Mdは、Si、及び/又はGeを表わす。)等で表わされるオルソシリケート系蛍光体、これらの系の蛍光体の構成元素の酸素の一部を窒素で置換した酸窒化物系蛍光体、AEAlSi(N,O)3:Ce(ここで、AEは、Ba、Sr、Ca、Mg及びZnからなる群から選ばれる少なくとも1種類の元素を表わす。)等のCaAlSiN3構造を有する窒化物系蛍光体等のCeで付活した蛍光体が挙げられる。
FF (Colour Index Number 56205)、basic yellow HG (Colour Index Number 46040)、eosine (Colour Index Number 45380)、rhodamine 6G (Colour Index Number 45160)等の蛍光染料等を用いることも可能である。
上記第2の蛍光体としては、1種類の蛍光体を単独で使用してもよく、2種以上の蛍光体を任意の組み合わせ及び比率で併用してもよい。また、第1の蛍光体と第2の蛍光体との比率も、本発明の効果を著しく損なわない限り任意である。従って、第2の蛍光体の使用量、並びに、第2の蛍光体として用いる蛍光体の組み合わせ及びその比率等は、発光装置の用途等に応じて任意に設定すればよい。
本発明の発光装置において、上記第1及び/又は第2の蛍光体は、通常、封止材料である液体媒体に分散させて用いられる。
該液体媒体としては、前述の[本発明の蛍光体含有組成物]の項で記載したのと同様のものが挙げられる。
なお、これらの添加剤は、1種のみを用いてもよく、2種以上を任意の組み合わせ及び比率で併用してもよい。
本発明の発光装置は、上述の第1の発光体及び第2の発光体を備えていれば、そのほかの構成は特に制限されないが、通常は、適当なフレーム上に上述の第1の発光体及び第2の発光体を配置してなる。この際、第1の発光体の発光によって第2の発光体が励起されて(即ち、第1及び第2の蛍光体が励起されて)発光を生じ、且つ、この第1の発光体の発光及び/又は第2の発光体の発光が、外部に取り出されるように配置されることになる。この場合、第1の蛍光体と第2の蛍光体とは必ずしも同一の層中に混合されなくてもよく、例えば、第1の蛍光体を含有する層の上に第2の蛍光体を含有する層が積層する等、蛍光体の発色毎に別々の層に蛍光体を含有するようにしてもよい。
以下、本発明の発光装置について、具体的な実施の形態を挙げて、より詳細に説明するが、本発明は以下の実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において任意に変形して実施することができる。
本発明の発光装置の用途は特に制限されず、通常の発光装置が用いられる各種の分野に使用することが可能であるが、色再現範囲が広く、且つ、演色性も高いことから、中でも照明装置や画像表示装置の光源として、とりわけ好適に用いられる。
本発明の発光装置を照明装置に適用する場合には、前述のような発光装置を公知の照明装置に適宜組み込んで用いればよい。例えば、図3に示されるような、前述の発光装置(4)を組み込んだ面発光照明装置(11)を挙げることができる。
本発明の発光装置を画像表示装置の光源として用いる場合には、その画像表示装置の具体的構成に制限は無いが、カラーフィルターとともに用いることが好ましい。例えば、画像表示装置として、カラー液晶表示素子を利用したカラー画像表示装置とする場合は、上記発光装置をバックライトとし、液晶を利用した光シャッターと赤、緑、青の画素を有するカラーフィルターとを組み合わせることにより画像表示装置を形成することができる。
後述の各実施例及び各比較例において、各種の評価は以下の手法で行った。
蛍光分光光度計で蛍光体の波長465nmの励起光による発光スペクトルを測定し、発光ピーク波長を読み取った。
また、相対発光ピーク強度は、後述の参考例1で得られた蛍光体の発光ピーク強度を基準(100%)とした相対値で表した。
また、JIS Z8724に準拠して算出したXYZ表色系における刺激値Yから、後述の参考例1で得られた蛍光体の刺激値Yの値を100%とした相対輝度を算出した。なお、輝度は、励起青色光をカットして測定した。
ICP発光分光分析法(Inductively Coupled Plasma-Atomic Emission Spectrometry;以下「ICP法」と称する場合がある。)により、ジョバイボン社製ICP化学分析装置「JY 38S」を使用して分析した。
NとOは全窒素酸素分析計(LECO社製)により分析した。
金属元素組成比がCa:Al:Eu=0.992:1:0.008になるように各原料金属を秤量し、アークメルター装置を用いてアルゴン雰囲気で原料金属を溶解して、凝固させ、金属元素組成比がCa:Al:Eu=0.992:1:0.008である合金塊を得た。
次に、この合金塊を窒素雰囲気中でアルミナ製乳鉢を用いて粉砕した後、100μm目開きの篩でふるい、篩下を合金粉原料として用いた。この合金粉原料の重量メジアン径D50は100μm以下であった。
次に、組成比がCa:Al:Eu:Si=0.992:1:0.008:1となるように上記合金粉原料と窒化珪素(Si3N4)(宇部興産(株)製「SN−E10」)を秤量し、窒素雰囲気下で混合して、原料混合粉を得た。用いた窒化珪素の重量メジアン径D50は、0.5μmであった。
この原料混合粉を窒化ホウ素製坩堝(内径60mm、高さ28mm)に30g充填した。その時の充填層高は25mmであった。
雰囲気焼成炉内を窒素で置換した後、窒素を大気圧で流通させながら、300℃/時間の昇温速度で1750℃まで加熱した。更に、1750℃で6時間保持した後、加熱電源を切り、室温まで自然冷却した。
また、この蛍光体の組成分析結果及び発光特性の測定結果を表1に示した。
金属元素組成比がCa:Al:Eu=0.984:2:0.016になるように各原料金属を秤量し、アークメルター装置を用いてアルゴン雰囲気で原料金属を溶解して、凝固させ、金属元素組成比がCa:Al:Eu=0.984:2:0.016である合金を得た。
また、金属元素組成比がCa:Si=2:1になるように各原料金属を秤量し、アークメルター装置を用いてアルゴン雰囲気で原料金属を溶解して、凝固させ、金属元素組成比がCa:Si=2:1である合金を得た。
次に、この2種類の合金をそれぞれ窒素雰囲気中でアルミナ製乳鉢を用いて粉砕した後、100μm目開きの篩でふるい、篩下を合金粉原料として用いた。この合金粉原料の重量メジアン径D50はいずれも100μm以下であった。
組成比がCa:Al:Eu:Si=0.992:1:0.008:1となるように2種類の混合合金粉原料と窒化珪素(宇部興産(株)製「SN−E10」)を秤量し、窒素雰囲気で混合して、原料混合粉を得た。
この原料混合粉を窒化ホウ素製坩堝(内径60mm、高さ28mm)に30g充填した。その時の充填層高は25mmであった。
金属元素組成比がCa:Al:Si:Eu=0.992:1:1:0.008となるように、各金属を秤量し、アークメルター装置を用いてアルゴン雰囲気で原料金属を溶解して、凝固させ、金属元素組成比がCa:Al:Si:Eu=0.992:1:1:0.008である合金を得た。次に、この合金を窒素雰囲気中でアルミナ製乳鉢を用いて粉砕した後、50μm目開きの篩でふるい、篩下を合金粉原料として用いた。
この合金粉原料を窒化ホウ素製坩堝(内径60mm、高さ28mm)へ15g(充填層高;8mm)充填して、黒鉛発熱体を具備する雰囲気焼成炉中にセットした。この雰囲気焼成炉内を窒素で置換した後、窒素を大気圧で流通させながら、200℃/時間の昇温速度で800℃まで加熱し、800℃から1050℃までを10℃/時間で昇温し、続いて1600℃までを200℃/時間で昇温した。更に、1600℃で5時間保持した後、加熱電源を切り、室温まで自然冷却した。次いで、1750℃までを900℃/時間で昇温し、更に1750℃で3時間保持した後、加熱電源を切り、室温まで自然冷却した。
比較例1と同様にして製造した合金粉原料を窒化ホウ素製坩堝(内径60mm、高さ28mm)へ15g充填(充填層高;8mm)して、黒鉛発熱体を具備する雰囲気焼成炉中にセットした。この雰囲気焼成炉内を窒素で置換した後、窒素を大気圧で流通させながら、300℃/時間の昇温速度で1600℃まで加熱した。更に、1600℃で10時間保持した後、加熱電源を切り、室温まで自然冷却した。
得られたものは、ぼほ全体が黒色の塊であり、蛍光体とはならなかった。
比較例1と同様にして製造した合金粉原料を窒化ホウ素製坩堝(内径60mm、高さ28mm)へ30g充填(充填層高;16mm)して、黒鉛発熱体を具備する雰囲気焼成炉中にセットした。雰囲気焼成炉内を窒素で置換した後、窒素を大気圧で流通させながら、200℃/時間の昇温速度で850℃まで加熱し、850℃から1000℃までを10℃/時間で昇温し、続いて1600℃までを200℃/時間で昇温した。更に、1600℃で10時間保持した後、加熱電源を切り、室温まで自然冷却した。
得られたものは、ぼほ全体が黒色の塊であり、蛍光体とはならなかった。
金属元素組成比がCa:Al:Si:Eu=0.992:1:1:0.008となるように、粉末状窒化カルシウム、粉末状窒化アルミニウム、粉末状窒化珪素及び粉末状窒化ユーロピウムを窒素雰囲気中で秤量し、混合機を用いて混合した。
この混合粉を窒化ホウ素製坩堝(内径60mm、高さ28mm)へ30g充填(充填層高;25mm)して、黒鉛発熱体を具備する雰囲気焼成炉中にセットした。雰囲気焼成炉内を窒素で置換した後、圧力1MPaまで窒素を充填した後、300℃/時間の昇温速度で1800℃まで加熱した。更に、1800℃で2時間保持した。その後、加熱電源を切り、室温まで自然冷却した。加熱及び冷却中の炉内の窒素圧力は1MPaを保つように、自動的に排気或いは給気した。
得られた蛍光体を実施例1と同様の方法で生成相の確認、組成分析及び発光特性測定を実施した。結晶相は実施例1と同様に、少量のAlNを含有するCaAlSiN3:Euの斜方晶系の結晶相であった。組成分析結果及び発光特性測定結果を表1に示した。
また、比較例1と比較例3の結果から明らかなように、従来の合金を原料とする方法は、昇温速度を遅くしても、窒化処理に供する原料の量が多いと蛍光体を得ることができない。
これに対して、本発明の製造方法によれば、従来の合金を原料とする方法よりも、蛍光体を大量に且つ短時間で製造することができる。
図2(b)に示すような発光装置を作製した。この発光装置の作製は以下の手順により行なった。なお、実施例3の各構成要素のうち、図2(b)に対応する構成要素が描かれているものについては、適宜その符号をカッコ書きにて示す。
第1の発光体(22)としては、青色発光ダイオード(以下適宜「LED」と略する。)であるCree社の460MBを用いた。これは、ドミナント波長455nm〜460nmに発光する。この青色LED(22)を、フレーム(24)の凹部の底の電極(27)に、接着剤として銀ペーストを用いてダイボンディングした。この際、青色LED(22)で発生する熱の放熱性を考慮して、接着剤である銀ペーストは薄く均一に塗布した。その後、150℃で2時間加熱し、銀ペーストを硬化させた後、青色LED(22)の電極とフレーム(24)の電極(26)とをワイヤボンディングした。ワイヤ(25)としては、直径25μmの金線を用いた。
実施例3において、実施例1で得られた赤色発光蛍光体の代わりに、実施例2で得られた赤色発光蛍光体(重量メジアン径D50=12μm)を用いたこと以外は、実施例3と同様の手順により発光装置を作製した。
得られた発光装置を、実施例3と同様の条件で発光させたところ、白色に発光した。その色度点を測定したところ、(x,y)=(0.327,0.335)であった。
2 励起光源(第1の発光体)(LD)
3 基板
4 発光装置
5 マウントリード
6 インナーリード
7 励起光源(第1の発光体)
8 蛍光体含有樹脂部
9 導電性ワイヤ
10 モールド部材
11 面発光照明装置
12 保持ケース
13 発光装置
14 拡散板
22 励起光源(第1の発光体)(LED)
23 蛍光体含有部(第2の発光体)
24 フレーム
25 導電性ワイヤ
26 電極
27 電極
Claims (21)
- 付活元素M1、2価の金属元素M2、及び4価の金属元素M4を含む窒化物又は酸窒化物蛍光体の製造方法であって、原料として、付活元素M1及び2価の金属元素M2を含有する合金と、4価の金属元素M4の窒化物とを使用し、該原料を窒素元素を含有する雰囲気中で加熱することを特徴とする蛍光体の製造方法。
- 2価の金属元素M2が、少なくともアルカリ土類金属元素を含むことを特徴とする請求項1に記載の蛍光体の製造方法。
- 付活元素M1が、Cr、Mn、Fe、Ce、Pr、Nd、Sm、Eu、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、及びYbからなる群から選ばれる1種以上の元素であり、4価の金属元素M4がSi、Ge、Sn、Ti、Zr、及びHfからなる群から選ばれる1種以上の元素であることを特徴とする請求項1又は2に記載の蛍光体の製造方法。
- 窒化物又は酸窒化物蛍光体が、さらに3価の金属元素M3を含有することを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に記載の蛍光体の製造方法。
- 3価の金属元素M3が、Al、Ga、In、及びScからなる群から選ばれる1種以上の元素であることを特徴とする請求項4に記載の蛍光体の製造方法。
- 原料として、付活元素M1、2価の金属元素M2、及び3価の金属元素M3を含有する合金と、4価の金属元素M4の窒化物とを用いることを特徴とする請求項4又は5に記載の蛍光体の製造方法。
- 原料として、付活元素M1、2価の金属元素M2、及び3価の金属元素M3を含有する合金と、2価の金属元素M2及び4価の金属元素M4を含有する合金と、4価の金属元素M4の窒化物とを用いることを特徴とする請求項4又は5に記載の蛍光体の製造方法。
- 原料として、付活元素M1、2価の金属元素M2、及び4価の金属元素M4を含有する合金と、2価の金属元素M2及び3価の金属元素M3を含有する合金と、4価の金属元素M4の窒化物とを用いることを特徴とする請求項4又は5に記載の蛍光体の製造方法。
- 合金の重量メジアン径D50が200μm以下であることを特徴とする請求項1ないし8のいずれか1項に記載の蛍光体の製造方法。
- 4価の金属元素M4の窒化物として、重量メジアン径D50が100μm以下である粉末を用いることを特徴とする請求項1ないし9のいずれか1項に記載の蛍光体の製造方法。
- 窒化物又は酸窒化物蛍光体が、下記一般式[1]で表される蛍光体であることを特徴とする請求項4ないし10のいずれか1項に記載の蛍光体の製造方法。
M1aM2bM3cM4dNeOf [1]
(式中、M1は付活元素であり、M2は2価の金属元素であり、M3は3価の金属元素であり、M4は4価の金属元素であり、a、b、c、e、fはそれぞれ下記の範囲の値である。
0.00001≦a≦0.15
a+b=1
0.5≦c≦1.5
0.5≦d≦1.5
2.5≦e≦3.5
0≦f≦0.5) - 4価の金属元素M4が、少なくともSiを含むことを特徴とする請求項1ないし11のいずれか1項に記載の蛍光体の製造方法。
- 付活元素M1が、Eu及び/又はCeを含むことを特徴とする請求項1ないし12のいずれか1項に記載の蛍光体の製造方法。
- 2価の金属元素M2の50モル%以上がCa及び/又はSrであり、3価の金属元素M3の50モル%以上がAlであり、4価の金属元素M4の50モル%以上がSiであることを特徴とする請求項11ないし13のいずれか1項に記載の蛍光体の製造方法。
- 請求項1ないし14のいずれか1項に記載の方法により製造された蛍光体と、液状媒体とを含有することを特徴とする蛍光体含有組成物。
- 第1の発光体と、該第1の発光体からの光の照射によって可視光を発する第2の発光体とを備え、該第2の発光体が、請求項1ないし14のいずれか1項に記載の方法により製造された蛍光体の1種以上を、第1の蛍光体として含有することを特徴とする発光装置。
- 前記第2の発光体が、前記第1の蛍光体とは発光ピーク波長の異なる蛍光体の1種以上を、第2の蛍光体として含有することを特徴とする請求項16に記載の発光装置。
- 前記第1の発光体が、420nm以上500nm以下の波長範囲に発光ピークを有し、
前記第2の発光体が、前記第2の蛍光体として、500nm以上570nm以下の波長範囲に発光ピークを有する少なくとも1種の蛍光体を含有することを特徴とする請求項17に記載の発光装置。 - 前記第1の発光体が、300nm以上420nm以下の波長範囲に発光ピークを有し、
前記第2の発光体が、前記第2の蛍光体として、420nm以上500nm以下の波長範囲に発光ピークを有する少なくとも1種の蛍光体と、500nm以上570nmの波長範囲に発光ピークを有する少なくとも1種の蛍光体とを含有することを特徴とする請求項17に記載の発光装置。 - 請求項16ないし19のいずれか1項に記載の発光装置を光源として備えることを特徴とする画像表示装置。
- 請求項16ないし19のいずれか1項に記載の発光装置を光源として備えることを特徴とする照明装置。
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