JP2009220482A - 透明バリアフィルムおよびその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 酸化珪素膜をバリア層に用い、透明性、バリア性に優れた透明バリアフィルム、およびこの透明バリアフィルムを効率的に製造可能な製造方法を提供する。
【解決手段】 本発明の透明バリアフィルムは、プラスチック基材の片面または両面に、少なくとも2層以上の酸化珪素膜を第1層から第n層まで順次積層してなるバリア層を有する透明バリアフィルムであって、前記第1層目の酸化珪素膜の膜密度が、第1層目以外の酸化珪素膜の膜密度に比べて高密度であることを特徴とする。(ここで、nは2以上の整数を表す)
【選択図】 図1

Description

本発明は、透明バリアフィルム、特に、液晶素子(LCD)、エレクトロルミネッセンス素子(EL)等に代表されるフラットパネルディスプレイに用いることが可能な透明バリアフィルムおよびその製造方法に関するものである。
従来より、プラスチック基板やフィルムの表面に酸化アルミニウム、酸化マグネシウム、酸化珪素等の金属酸化物の薄膜を形成したガスバリア性フィルムは、水蒸気や酸素等の各種ガスの遮断を必要とする物品の包装、食品や工業用品及び医薬品等の変質を防止するための包装用途に広く用いられている。また、包装用途以外にも液晶表示素子、太陽電池、エレクトロルミネッセンス(EL)基板等で使用されている。特に、液晶表示素子EL素子などへの応用が進んでいる透明基材には、近年、軽量化、大型化という要求に加え、長期信頼性や形状の自由度が高いこと、曲面表示が可能であること等の高度な要求が加わり、重くて割れやすく大面積化が困難なガラス基板に代わって透明プラスチック等のフィルム基材が採用され始めている。また、プラスチックフィルムは上記要求に応えるだけでなく、ロールツーロール方式が可能であることからガラスよりも生産性が良くコストダウンの点でも有利である。
また、自己発光体である有機ELディスプレイは、低消費電力、高い応答速度、高視野角等の多くの利点から、ブラウン管や液晶ディスプレイに変わるフラットパネルディスプレイとして注目されている。
この有機EL素子は、一般に透明基板上に陽極層、有機発光層、陰極層を積層し、有機EL素子が形成されている。そして、前記両電極間に電圧を印可することにより有機発光層が発光するのである。また、有機EL素子は、その構造からも薄型化、軽量化が可能であり、フレキシブルディスプレイへの応用の期待も高いディスプレイである。
しかしながら、透明プラスチック等のフィルム基材は、ガラスと比較してガスバリア性が劣るという問題がある。さらに、有機EL素子は、酸素や水分に弱い、特に、水分に非常に弱いことが知られている。そのため、有機EL素子は、大気中に暴露した状態で放置すると、酸素や水蒸気が、有機EL素子内への進入し、劣化が引き起こされる。特に、陰極層では、仕事関数の低いアルカリ金属、またはアルカリ土類金属が用いられているため、水分により酸化されやすく、この陰極層が酸化されることにより、電子の注入が阻害され、ダークスポットと呼ばれる非発光領域が発生し時間の経過と共に拡大する。このため、現状では、有機EL素子は、基板にガラス上を用い、この基板上に必要な素子が形成され、乾燥剤、封止管を用いて封止して構造となっている。
フレキシブルディスプレイとするためには、基板にフレキシブル性、透明性を有するプラスチック基材を用いるのが一般的である。このプラスチック基材は、基材単体では、水や酸素等のバリア性に乏しく、有機EL素子の陰極層を保護するために必要な水蒸気バリア性を確保することは困難である。このような問題を解決するために、フィルム基板上に金属酸化物薄膜を形成してガスバリア性フィルム基材とすることが知られている。
有機EL素子の陰極層を保護のするために必要な水蒸気バリア性は、1×10−6g/m/dayともいわれており、フレキシブル有機ELディスプレイを実現するためにはプラスチック基材へのバリア層の付与が不可欠である(特許文献1、非特許文献1参照)。
また、このバリア層としては、主に透明性の高い珪素、アルミニウムなどの酸化物や窒化物があげられる。このバリア層を形成する手段としては、スパッタリング法、イオンプレーティング法、真空蒸着法、CVD法などが挙げられる。
さらに、前記バリア層は、ディスプレイ作製時におこる種々の工程中での、耐熱性、耐薬品性、耐アルカリ性、耐酸性等が要求され、かつ、様々な環境下での高いバリア性を維持することが要求される。
前記バリア層を形成する材料として、酸化珪素膜が広く用いられており、バリア層としてさまざまな組成、形成手法が検討され、バリアフィルムとして、食品包装分野では実用化されている(特許文献2参照)。
しかしながら、酸化珪素膜は、バリア性を向上させようとすると着色してしまい、また、透明性を向上しようとすると十分なバリア性が得られない問題があった。
一方、近年高品質な酸化珪素膜を形成する手法として、PECVD法も挙げられる。しかし、バリア性の高い高品質な膜を得るためには、原料として、特ガス指定のシラン(SiH)を用いなければならなかった。また、膜形成において、成膜温度が高温であり、プラスチック基材への応用が難しかった。
また、前記課題を改善し、有機シラン化合物を用いたPECVD法による酸化珪素膜も検討されているが、有機EL素子に用いるのに十分な物性を有するバリア基材は得られていない(特許文献3参照)。
特開2001−118674号公報 特開平07−164591号公報 特開2007−204853号公報 PIONEER R&D Vol.11 No.3「有機フィルムディスプレイの開発」
本発明は、上記のような課題を解決するためのものであり、酸化珪素膜をバリア層に用い、透明性、バリア性に優れた透明バリアフィルム、およびこの透明バリアフィルムを効率的に製造可能な製造方法を提供することを目的とする。
請求項1の発明は、プラスチック基材の片面または両面に、少なくとも2層以上の酸化珪素膜を第1層から第n層まで順次積層してなるバリア層を有する透明バリアフィルムであって、
前記第1層目の酸化珪素膜の膜密度が、第1層目以外の酸化珪素膜の膜密度に比べて高密度であることを特徴とする透明バリアフィルムである。
(ここで、nは2以上の整数を表す)
これによると、バリア層は少なくとも2層以上の酸化珪素膜から形成されていることで、重ね合わせの効果により、単層で発生した欠陥をカバーし、水蒸気や酸素などの通り道となるピンホールが少なく、高いバリア性能を有する透明バリアフィルムを得ることができる。
また、第1層目の酸化珪素膜の膜密度が、第1層目以外の酸化珪素膜の膜密度に比べて高密度であることで、第1層目の酸化珪素膜に発生する微小な粒界やピンホールのような欠陥を補完し、さらには、フレキシビリティが良好で、膜応力の小さい透明バリアフィルムを得ることができる。
請求項2の発明は、前記酸化珪素膜1層あたりの膜厚が10nm以上50nm以下であり、前記バリア層の膜厚が20nm以上1000nmであることを特徴とする請求項1に記載の透明バリアフィルムである。
これによると、酸化珪素膜1層あたりの膜厚が10nm以上50nm以下であり、バリア層の膜厚が20nm以上1000nmであることで、緻密で高いバリア性能を有する透明バリアフィルムを得ることができる。
請求項3の発明は、前記第1層目の酸化珪素膜の膜密度が2.0g/cm以上2.2g/cm以下であり、膜厚が10nm以上25nm以下であることを特徴とする請求項1または2に記載の透明バリアフィルムである。
これによると、第1層目の酸化珪素膜の膜密度が2.0g/cm以上2.2g/cm以下であり、膜厚が10nm以上25nm以下であることで、第1層目の酸化珪素膜中にダングリングボンドや、欠陥の少ない緻密な膜を得ることができる。また、第1層目の酸化珪素膜は、プラスチック基材表面をカバーしているため、より高いバリア性を付与することができる。
請求項4の発明は、前記第1層目の酸化珪素膜の屈折率が1.45以上1.48以下であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の透明バリアフィルムである。
これによると、第1層目の酸化珪素膜の屈折率が1.45以上1.48以下であることで、膜組成をガラスに非常に近いものとすることができる。したがって、透明性が高く、内部欠陥が少なく、膜密度が高く、ダングリングボンドが少なく、高いバリア性能を付与することができる。
請求項5の発明は、前記第1層目以外の酸化珪素膜の膜密度が1.9g/cm以上2.1g/cm以下であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の透明バリアフィルムである。
これによると、低密度酸化珪素膜の膜密度が1.9g/cm以上2.1g/cm以下であることで、高密度である第1層目の酸化珪素膜に比べて膜応力が低く、第1層目の酸化珪素膜の応力緩衝層として働き、フレキシビリティを向上させることができる。さらに、第1層目以外の酸化珪素膜は低密度であるため、粒界やクラックが少なく、第1層目の酸化珪素膜上の微小クラックやピンホールなどの欠陥をカバーし、水蒸気バリア性を向上させる働きをする。
請求項6の発明は、請求項1〜5のいずれかに記載の透明バリアフィルムの製造方法において、
前記酸化珪素膜は、分子内に炭素を有するシラン化合物と反応性ガスとを用いたプラズマCVD法により形成されることを特徴とする透明バリアフィルムの製造方法である。
これによると、分子内に炭素を有するシラン化合物と反応性ガスとを用いたプラズマCVD法により形成することで、容易かつ安全に透明バリアフィルムを作製することができる。
請求項7の発明は、前記分子内に炭素を有するシラン化合物を気化させた有機シラン系モノマーと前記反応性ガスを異なるガス導入口より導入することを特徴とする請求項6に記載の透明バリアフィルムの製造方法である。
これによると、分子内に炭素を有するシラン化合物を気化させた有機シラン系モノマーと前記反応性ガスを異なるガス導入口より導入することで、膜組成をガラスに非常に近いものとすることができる。
請求項8の発明は、前記酸化珪素膜を形成中のプラスチック基材の表面温度が200℃以下であることを特徴とする請求項6または7に記載の透明バリアフィルムの製造方法である。
これによると、ガラス転移点の低いプラスチック基材においても、基材に熱的ダメージを与えることなく、高品質のバリアフィルムを得ることができる。
本発明では、酸化珪素膜をバリア層に用い、透明性、バリア性に優れた透明バリアフィルムを得ることができる。また、この透明バリアフィルムを効率的に製造可能な製造方法を提供することができる。
以下、本発明の一実施形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。
図1は、本発明の透明バリアフィルムの一例を概略的に示す断面図である。
透明バリアフィルム1は、プラスチック基材2の一方の面上に、1層の酸化珪素膜3a(第1層)と、3層の酸化珪素膜3b(第2〜第4層)を順次積層してなるバリア層2から構成されている。
図1では、第1層〜第4層の酸化珪素膜からなるバリア層3が記載されているが、バリア層3は、2層以上積層していればよく、これに限定されるものではない。また、図1では、プラスチック基材2の一方の面上にのみバリア層3が形成されているが、プラスチック基材2の両面上にバリア層が形成されていてもよい。プラスチック基材2の両面上にバリア層が形成されている場合は、プラスチック基材2の一方の面上に形成された酸化珪素膜の層数と、プラスチック基材2の他方の面上に形成された酸化珪素膜の層数とは、同一であっても異なっていてもよい。
本発明に用いられるプラスチック基材2としては、バリア層2の透明性を生かすために、透明なプラスチックフィルムが好適に用いられる。
具体的には、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)などのポリエステルフィルム、ポリカーボネートフィルム(PC)、ポリエーテルスルフォン(PES)、ポリアリレートフィルム、ポリエチレンやポリプロピレンなどのポリオレフィンフィルム、環状シクロオレフィンを含むシクロオレフィンフィルム、ポリスチレンフィルム、ポリアミドフィルム、ポリ塩化ビニルフィルム、ポリアクリルニトリルフィルム、ポリイミドフィルム等を用いることができる。これらプラスチックフィルムは、一軸延伸、二軸延伸、または未延伸フィルムのどちらでもよく、また、機械的強度や寸法安定性を有するものが好ましい。
本発明におけるプラスチック基材2には、周知の種々の添加剤や安定剤、例えば、帯電防止剤、紫外線防止剤、可塑剤、滑剤などが添加されていてもよい。また、バリア層3との密着性を向上させるために、プラスチック基材2表面にプライマー層を設けたり、プラスチック基材2表面に前処理としてコロナ処理、低温プラズマ処理、UV洗浄処理、イオンボンバード処理を施したり、または、薬品処理、溶剤処理などを施してもよい。
本発明におけるバリア層3は、少なくとも2層以上の酸化珪素膜(3a及び3b)から構成されており、透明性、バリア性、フレキシビリティ性を有するものである。
本発明におけるバリア層3を構成する酸化珪素膜(3a及び3b)の層数は、2層以上10層以下であることが好ましく、さらには、3層以上7層以下であることが好ましい。
バリア層が酸化珪素膜単層であると、成膜中に発生した欠陥や膜中の微小な空孔によりバリア性を損ないやすく、ディスプレイの劣化につながる恐れがある。そのため、多層に積層することで、各層で発生した欠陥を補完する効果を得ることができ、高いバリア性を維持することが可能となる。
一方で、層数が多すぎても総膜厚が増えることによりバリア層の応力が大きくなり、クラックや剥離などを起こしやすくなる。
また、本発明におけるバリア層3では、第1層の酸化珪素膜(3a)を補完する目的で第2層以降の酸化珪素膜(3b)を備えている。ここで、第1層の酸化珪素膜(3a)の膜密度は、第2層以降の酸化珪素膜(3b)の膜密度よりも高密度である。以下、第1層の酸化珪素膜を、高密度酸化珪素膜、第2層以降の酸化珪素膜を、低密度酸化珪素膜と記す。
高密度酸化珪素膜(3a)は、低密度酸化珪素膜(3b)と比較して、高密度であるため、膜組成が緻密であり、バリア性に優れているが、膜応力が大きく、フレキシビリティ性に劣っている。したがって、高密度酸化珪素膜(3a)では、微小な粒界やピンホールのような欠陥が生じやすく、高密度酸化珪素膜(3a)単層では、高いバリア性能を付与することが難しい。
そこで、低密度酸化珪素膜(3b)による補完が必要となるが、低密度酸化珪素膜(3b)の膜密度が、高密度酸化珪素膜(3a)と同様に高いものであると、積層された際に微小な欠陥や粒界がさらに広がり、バリア性を損なうこととなる。さらに、積層して膜厚が厚くなっていくことによる膜の内部応力を緩和するためにも、やや低密度の膜を積層することが好ましい。
本発明における高密度酸化珪素膜(3a)の膜厚は、特に限定されるものではないが、10nm以上50nm以下の範囲内であることが好ましい。10nmより薄いと、ボイドや粒堺の発生でバリア性が下がり、積層させても高いバリア性を発現しづらく、50nmより厚いと、膜応力の増加に伴い、微小な粒界やピンホールのような欠陥が増加し、バリア性が低下するためである。
本発明における低密度酸化珪素膜(3b)の膜厚は、高密度酸化珪素膜(3a)と同様に10nm以上50nm以下の範囲内であることが好ましい。10nmより薄いと、欠陥を補完する効果を得ることができず、また、ボイドや粒堺の発生でバリア性が下がり、積層させても高いバリア性を発現しづらく、50nmより厚いと、膜応力や粒界等によるクラック発生により、バリア性が低下するためである。
本発明におけるバリア層3の膜厚は、20nm以上1000nmの範囲内であることが好ましい。20nmより薄いと、バリア性の発現が難しく、1000nmより厚いと、柔軟性が失われるためである。なお、透明性が損なわれない範囲において、必要なバリア性能にあわせて、膜厚をコントロールすることが可能である。
本発明における高密度酸化珪素膜(3a)の膜密度は、2.0g/cm以上2.2g/cm以下の範囲内であることが好ましい。2.0g/cmより小さいと、バリア層中にボイドや粒界が数多く存在する可能性があり、膜自体のバリア性が劣るものになってしまい、2.2g/cmより大きいと膜自体の応力が強く、薄くてもクラックの発生が起こりやすくバリア性を劣化させてしまうためである。
本発明における低密度酸化珪素膜(3b)の膜密度は、1.9g/cm以上2.1g/cm以下の範囲内であることが好ましい。1.9g/cmより小さいと、分子レベルの欠陥が多く存在するため、高密度酸化珪素膜(3a)を十分に補完することができず、2.1g/cmより大きいと膜応力が高くなり、高密度酸化珪素膜(3a)の応力緩和効果が低下してしまうためである。
なお、高密度酸化珪素膜(3a)及び低密度酸化珪素膜(3b)の膜密度は、X線反射率法を用いて測定することができる。
本発明における高密度酸化珪素膜(3a)の屈折率は、1.45以上1.48以下であることが好ましい。1.45より小さい場合、酸素リッチとなり、また、密度の低い酸化珪素膜となるため、十分なバリア性能を得ることができない。1.48より大きい場合、珪素リッチな酸化珪素膜あるいは炭素含有量の多い酸化珪素膜となるため、SiやCの吸収に伴う着色の恐れがあるため、高い透明性を得ることができない。
このように、高密度酸化珪素膜(3a)の屈折率は、1.45以上1.48以下とすることにより、炭素の混入が少なく、よりSiOに近い組成の高密度酸化珪素膜(3a)を得ることができる。なお、酸化珪素膜(3a及び3b)の屈折率は、エリプソメータを用いて測定することができる。また、得られた透明バリアフィルムの透過光及び反射光を測定することによっても測定することができる。
次に、本発明における透明バリアフィルムの製造方法について説明する。
図2は、酸化珪素膜からなるバリア層を形成するための真空成膜装置の概略図である。図2に示す真空成膜装置は、本発明の一態様に係る装置であり、これに限定されるものではない。
図2に示す真空成膜装置17は、巻出し・巻き取り室4と成膜室5とを備えている。
巻出し・巻き取り室4内には、ウエブ状のプラスチックフィルムからなるプラスチック基材2を、パウダークラッチ等のトルク制御手段により一定のバックテンションをかけつつ巻き出す巻き出し軸6と、バリア層2を成膜したプラスチック基材2を、トルクモータ等の一定の張力にて巻き取る巻き取り軸7と、プラスチック基材2の走行を規制する複数のアイドルローラ(10及び11)と、適宣にフィードバックを行うための張力検出器を具備したテンションロール(12及び13)と、フィルム表面の温度を監視するための温度センサー(14及び15)と、を備えている。
また、成膜室5内には、成膜時のプラスチック基材2表面の温度をコントロールし、プラスチック基材2表面にバリア層3を形成するための温調入りの成膜ドラム8と、反応性ガスを導入するシャワーヘッドを有するプラズマCVD用の電極(シャワーヘッド電極9)と、原料モノマーガスを供給するパイプ(モノマーガス供給パイプ16)と、を備えている。
ここで、プラズマ発生法としては直流(DC)プラズマ、低周波プラズマ、高周波(RF)プラズマ、パルス波プラズマ、3極構造プラズマ、マイクロ波プラズマ等の低温プラズマ発生装置を用いることができる。
図2に示す真空成膜装置17は、巻き取り式の真空成膜装置の例であるが、バッチ式の真空成膜装置でも製造することは可能である。
図2に示す真空成膜装置17を用いて、プラズマCVD法により形成される酸化珪素膜からなるバリア層3は、分子内に炭素を有するシラン化合物(以下、有機系シラン化合物と記す)と反応性ガスを加えたもの、場合によっては、それに不活性ガスを加えたものを原料として用いて成膜される。
本発明における有機系シラン化合物としては、テトラエトキシシラン(TEOS)、テトラメトキシシラン(TMOS)、テトラメチルシラン(TMS)、ヘキサメチルジシラン(HMDS)、ヘキサメチルジシロキサン(HMDSO)、テトラメチルジシロキサン(TMDSO)、メチルトリメトキシシラン等の比較的低分子量のシラン化合物を選択し、これらシラン化合物の一つまたは、複数を選択して使用することができる。
成膜圧力と蒸気圧を考えると、有機系シラン化合物は、TEOS、TMOS、TMS、HMDSO、テトラメチルシランであることが好ましい。
有機系シラン化合物は、無機系(シラン、ジシランなど)に比べて扱いやすく、安全性の高いものが多いため、好適に用いられる。
しかし、原料に有機系シラン化合物を用いた場合、成膜された酸化珪素膜中に炭素が混入してしまうことがある。ここで混入した炭素は、C−H結合を有する可能性が高く、酸化珪素膜中の欠陥となりやすいため、極力減らす必要がある。
バリア層3の成膜では、前述の有機系シラン化合物を気化させたモノマーガスをモノマーガス供給パイプ16より供給し、成膜室5の空間に広がったプラズマにより気相中で分解してプラスチック基材2上に堆積させる。さらにプラズマ化した反応性ガスをシャワーヘッド電極9からプラスチック基材2表面に当てることで、酸化珪素膜からなるバリア層3をプラスチック基材2上に成膜している。
ここで、図2に示すように、有機系シランモノマーと反応性ガスが異なるガス導入口(モノマーガス供給パイプ16及びシャワーヘッド電極9)より導入されることが好ましい。プラスチック基材2表面に、プラズマ処理が入ることで、モノマーガス中あるいは酸化珪素膜表面の−CHが取れてSiOに近い膜となる。
モノマーガスと反応性ガスを同時に、同じ供給口から供給してもよいが、気相中での反応のほうが強くなり、膜形成後のプラズマ処理を強くしたい場合には別々に供給する方がよい。
本発明における反応性ガスとしては、酸素ガス、NO等を用いることができ、特に限定されるものではない。
本発明において、プラスチック基材表面に酸化珪素膜を形成する際、プラスチック基材の表面温度は200℃以下とすることが好ましい。透明プラスチックフィルム基材の多くはガラス転移点が200℃以下であり、この温度を超えてしまうとフィルム表面状態が変化し、フィルムの変形やフィルム内部からの脱ガスによって酸化珪素膜のバリア性が劣化するためである。図2に示す真空成膜装置17では、フィルム表面の温度を監視するための温度センサー(14及び15)と、成膜時のプラスチック基材2表面の温度をコントロールする温調入りの成膜ドラム8を用いてプラスチック基材の表面温度を制御することができる。
本発明におけるバリア層3を構成する酸化珪素膜の性質は、プラズマCVD法を用いた場合、様々な方法で変更することが可能である。例えば、有機珪素化合物や反応性ガス種の変更、有機珪素化合物と反応性ガスの混合比や、投入電力等の条件を変更することができる。
本発明におけるバリア層3を構成する酸化珪素膜の膜厚コントロールは、バッチ式の装置を用いた場合、成膜時間によりコントロールすることが可能であり、巻き取り式の装置を用いた場合、ラインスピード、電極の個数を変化させることによりコントロールすることが可能である。また、一度成膜を行った後に、再度反転して成膜し、膜厚を増加させることも可能である。
以下、実施例を挙げて本発明を説明するが、以下の実施例に限定されるものではない。
<実施例1>
厚さ100μmの二軸延伸ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルムをプラスチック基材として、図2に示す真空成膜装置17の巻き出し軸6にセットし、真空ポンプで排気し、真空成膜装置17内部を、5×10−4Paにまで減圧をした。
次に、ヘキサメチルジシロキサン(HMDSO):酸素=10:100となるように、各々の原料ガスをモノマーガス供給パイプ16およびシャワーヘッド電極9より導入し、成膜室5内部を0.5Paとした。
続いて、各電極に13.56MHzの高周波を1.0kW印加し、プラズマを発生させた。
続いてPETフィルムを0.5m/minで走行させて成膜を行った。そのとき得られた酸化珪素膜の膜厚は単層で20nmであり、これを第1層目の酸化珪素膜とした。
さらに、成膜室5のコンダクタンスバルブを調整し、成膜圧力を1.0Paとなるように2層目以降の酸化珪素膜(単層で23nm)を堆積し、これを3層重ねて総膜厚93nmのバリア層とした。
このようにして本発明の目的である透明バリアフィルム1を得た。
<実施例2>
HMDSO:酸素比=5:100とし、また酸化珪素膜の膜厚が単層で20nmとなるようにラインスピードを調節し、これを第1層目として層積した以外は、実施例1と同様の条件で透明バリアフィルム1を得た。
<実施例3>
HMDSO:酸素比=15:100とし、また酸化珪素膜の膜厚が単層で20nmとなるようにラインスピードを調節し、これを第1層目として層積した以外は、実施例1と同様の条件で透明バリアフィルム1を得た。
<実施例4〜7>
実施例1と同様の条件で、第1層目の酸化珪素膜(膜厚20nm)を作製し、第1層以外の酸化珪素膜の積層枚数を変え、総膜厚158〜503nmとした透明バリアフィルム1を得た。
<実施例8>
ラインスピードを0.6m/minで走行させたことを除いて、実施例1と同様の条件で第1層目の酸化珪素膜(膜厚17nm)を作製し、さらに、2層目の酸化珪素膜(単層で13nm)を堆積し、総膜厚30nmとした透明バリアフィルム1を得た。
<実施例9>
ラインスピードを0.25m/minで走行させたことを除いて、実施例1と同様の条件で第1層目の酸化珪素膜(膜厚40nm)を作製し、さらに、2層目以降の酸化珪素膜(単層で45nm)を堆積し、これを19層重ねて総膜厚895nmとした透明バリアフィルム1を得た。
<比較例1>
実施例1の第1層の条件と同様に、HMDSO:酸素比=10:100とし、酸化珪素膜の膜厚が100nmとなるようにラインスピードを0.1m/minに調節して第1層のみの成膜を行なった。
<比較例2>
酸化珪素膜の膜厚が単層で10nmとなるようにラインスピードを調節した以外は、実施例1の第1層の条件と同様にして、これを10層積層して総膜厚100nmの透明バリアフィルムを作製した。
<比較例3>
酸化珪素膜の膜厚が単層で20nmとなるようにラインスピードを調節して、実施例1の第1層の条件と同様にして、これを20層積層して総膜厚400nmの透明バリアフィルムを作製した。
前記実施例および比較例の透明バリアフィルムのバリア性の測定は、水蒸気透過率測定装置(MOCON社製 PERMATRAN−W 3/33)を用い、40℃、相対湿度90%の条件下で測定を行った。その結果を表1に示す。なお、基材に用いたPETフィルム単体のバリア性は、5.0g/m/dayであった。
なお、前記水蒸気透過率測定装置(MOCON社製 PERMATRAN−W 3/33)の測定限界は、0.01g/m/dayである。
また、酸化珪素膜の膜密度は、X線回折装置(リガク社製 ATX−G)を用いてX線反射率法により測定し、酸化珪素膜の屈折率はエリプソメータ(Jovin−Yvon社製 UVISEL)を用いて測定した。
その結果を表1に示す。
表1に示すとおり、第1層目に高密度で低屈折率の酸化珪素膜を用い、2層目以降にやや低密度な酸化珪素膜を積層した実施例1〜9は、高いバリア性を示した。
また、このようにして作製された実施例では、膜厚を厚く積層していってもバリアの劣化は認められず、300nm以上の積層でMOCON測定限界以下の高いバリア性能を有する透明バリアフィルムを得ることができた。
本発明の透明バリアフィルムの一例を概略的に示す断面図。 酸化珪素膜からなるバリア層を形成するための真空成膜装置の概略図。
符号の説明
1…透明バリアフィルム、2…プラスチック基材、3…バリア層、3a…高密度酸化珪素膜(第1層)、3b…低密度酸化珪素膜(第2層〜第n層)、4…巻き出し・巻き取り室、5…成膜室、6…巻き出し軸、7…巻取り軸、8…成膜ドラム、9…シャワーヘッド電極、10…アイドルローラ、11…アイドルローラ、12…テンションロール、13…テンションロール、14…温度センサー、15…温度センサー、16…モノマーガス供給パイプ、17…真空成膜装置

Claims (8)

  1. プラスチック基材の片面または両面に、少なくとも2層以上の酸化珪素膜を第1層から第n層まで順次積層してなるバリア層を有する透明バリアフィルムであって、
    前記第1層目の酸化珪素膜の膜密度が、第1層目以外の酸化珪素膜の膜密度に比べて高密度であることを特徴とする透明バリアフィルム。
    (ここで、nは2以上の整数を表す)
  2. 前記酸化珪素膜1層あたりの膜厚が10nm以上50nm以下であり、前記バリア層の膜厚が20nm以上1000nmであることを特徴とする請求項1に記載の透明バリアフィルム。
  3. 前記第1層目の酸化珪素膜の膜密度が2.0g/cm以上2.2g/cm以下であり、膜厚が10nm以上25nm以下であることを特徴とする請求項1または2に記載の透明バリアフィルム。
  4. 前記第1層目の酸化珪素膜の屈折率が1.45以上1.48以下であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の透明バリアフィルム。
  5. 前記第1層目以外の酸化珪素膜の膜密度が1.9g/cm以上2.1g/cm以下であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の透明バリアフィルム。
  6. 請求項1〜5のいずれかに記載の透明バリアフィルムの製造方法において、
    前記酸化珪素膜は、分子内に炭素を有するシラン化合物と反応性ガスとを用いたプラズマCVD法により形成されることを特徴とする透明バリアフィルムの製造方法。
  7. 前記分子内に炭素を有するシラン化合物を気化させた有機シラン系モノマーと前記反応性ガスを異なるガス導入口より導入することを特徴とする請求項6に記載の透明バリアフィルムの製造方法。
  8. 前記酸化珪素膜を形成中のプラスチック基材の表面温度が200℃以下であることを特徴とする請求項6または7に記載の透明バリアフィルムの製造方法。
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