JP2009220447A - インク供給装置、インクジェット記録装置、インク供給方法およびインクジェット記録方法 - Google Patents

インク供給装置、インクジェット記録装置、インク供給方法およびインクジェット記録方法 Download PDF

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【課題】ランニングコストをアップすることなく記録ヘッド内の気泡を除去することができるインク供給装置、インクジェット記録装置、インク供給方法およびインクジェット記録方法を提供すること。
【解決手段】ヘッドユニット内の貯留部で発生したもしくは外部から混入した気泡を、ヘッドユニット内部で気液分離させ、ヘッドユニット内に蓄積した気泡を減圧ポンプを利用した空気の吸排出動作とあわせ大気開放させる。
【選択図】図3

Description

本発明は、記録媒体にインクを吐出するためインク供給装置、インク供給方法、また、記録媒体にインクを吐出して記録を行うインクジェット記録装置、インクジェット記録方法、に関するものである。
記録ヘッドから記録媒体にインクを吐出して記録を行うインクジェット記録装置が知られている。このようなインクジェット記録装置では、一般にインクが吐出される複数のノズルが高密度に形成された小型の記録ヘッドを用いて高精細な記録が行われる。また、この小型の記録ヘッドを複数配置して各記録ヘッドに異なる色のインクを供給することにより、比較的安価でかつ小型な構成で、記録媒体にカラー記録を行うことができる。そのためインクジェット記録装置は、業務用、家庭用を問わず、プリンタ、ファクシミリおよび複写機など、様々な記録装置に用いられている。
このようなインクジェット記録装置では、記録ヘッドからのインク吐出動作を安定させるために、記録ヘッド内のインクを所定の負圧に維持する(記録ヘッド内のインクに作用する圧力を所定の負圧に保つ)ことが重要である。このため、一般には記録ヘッドにインクを供給するインク供給系の中に負圧発生手段を備え、その負圧発生手段によって負圧が付与されたインクを記録ヘッドに供給している。
上記のようなインクジェット記録装置では、通常、記録ヘッド内および、インク流路中には気泡が発生し、その気泡を外部へ逃がす機構が設けられていない場合、記録装置の使用に伴ってその気泡は蓄積されていく。このように気泡が発生する主な要因を以下に2つ列挙する。
第一にインク流路を構成する部材でのガス透過が挙げられる。通常インク流路内はインクで満たされるが、時間の経過とともに大気中の空気がインク流路を構成する部材を通過し混入する。こうした気泡がインクの供給にともない記録ヘッド内に溜まる。
第二にインク中の溶存ガスの析出が挙げられる。溶存ガスとはインク中に溶け込んでいる空気を指し、一般に温度が低い程多く溶け込む。こういったガスがインク中で析出する一例としては、記録動作中にインクが記録ヘッドのノズルへ移動するのに伴い温度が上昇し、その温度上昇に伴って析出する例が挙げられる。
このようにして発生した気泡が記録ヘッドのノズルに入った場合、インクを良好な状態で吐出することができなくなり記録品位を低下させることになる。
そこで記録品位を低下させないために、適宜除去動作(以下、クリーニング動作ともいう)を行っている。このクリーニング動作が行なわれる記録装置は、記録ヘッドおよび記録ヘッドに供給するインクを貯蔵するサブタンクとの間が繋がれており、その間をインクが循環可能な循環流路を有している。そしてクリーニング動作では、循環流路で記録ヘッドおよびインク流路中に発生した気泡を循環させてサブタンク内に戻す。このサブタンクにおいて、気泡を自らの浮力により上方へ移動すると共にインク液面に達し消滅(以下、気液分離という)させて除去する。
また、その他のクリーニング動作の手段として、上述のような循環流路を持たず、記録ヘッド内の液室が比較的小さい記録ヘッドで、ポンプ等のインク圧送手段でインクを記録ヘッド内部に送り込み、気泡をインクと共に記録ヘッド外に排出する手段が知られている。
特開2003−11380号公報
しかし、このようなクリーニング動作では記録ヘッドにインクを流し込み、インクと共に気泡を大気に押し流すことで気泡除去を行っているので、大量の廃インクを排出する。この廃インクのように記録に寄与されないインクを大量に必要とする場合、インクの消費が早まりランニングコストがアップしてしまうおそれがあった。
よって本発明は、ランニングコストをアップすることなく記録ヘッド内の気泡を除去することができるインク供給装置、インクジェット記録装置、インク供給方法およびインクジェット記録方法を提供することを目的とする。
そのため本発明のインク供給装置は、インクを吐出するヘッドユニットを備え、インクタンク内に貯留されたインクを前記ヘッドユニット内の前記インクの貯留部へ供給するインク供給装置において、前記ヘッドユニットと接続され、前記貯留部の上部に設けられた空間内の空気を前記ヘッドユニットの外部に放出することが可能な容積型の吸引排出機構と、前記ヘッドユニットと接続され、前記ヘッドユニット内を所定の負圧にする負圧発生機構を備え、前記ヘッドユニット内の前記貯留部に前記インクを供給可能な、インク供給機構と、前記ヘッドユニットと前記インク供給機構との接続部に開閉バルブが備えられていることを特徴とする。
さらに、本発明のインク供給装置は、インクを吐出するヘッドユニットを備え、インクタンク内に貯留されたインクを前記ヘッドユニット内の前記インクの貯留部へ供給するインク供給装置において、前記ヘッドユニットと接続され、前記貯留部の上部に設けられた空間内の空気を前記ヘッドユニットの外部に放出することが可能な非容積型の吸引排出機構と、前記ヘッドユニットと接続され、前記ヘッドユニット内を所定の負圧にする負圧発生機構を備え、前記ヘッドユニット内の前記貯留部に前記インクを供給可能な、インク供給機構と、前記ヘッドユニットと前記吸引排出部との接続部に開閉バルブが備えられていることを特徴とする。
また、本発明のインクジェット記録装置は、前記ヘッドユニットから記録媒体に対して前記インクを吐出することで記録を行うインクジェット記録装置において、前記ヘッドユニットの前記貯留部へ前記インクを供給するためのインク供給装置として、前記インク供給装置を備えたことを特徴とする。
また、本発明のインク供給方法は、インクタンク内に貯留されたインクをヘッドユニット内の前記インクの貯留部へ供給するインク供給方法において、前記貯留部の上部に設けられた空間内の空気を前記ヘッドユニットの外部に放出し、前記ヘッドユニット内を所定の負圧にしつつ、前記貯留部に前記インクを供給することを特徴とする。
また、本発明のインクジェット記録方法は、ヘッドユニットから記録媒体に対してインクを吐出することで記録を行うインクジェット記録方法において、
前記ヘッドユニット内の前記インクの貯留部の上部に設けられた空間内の空気を前記ヘッドユニットの外部に放出し、
前記ヘッドユニット内を所定の負圧にしつつ、前記貯留部に前記インクを供給することを特徴とする。
本発明によればインク供給装置は、ヘッドユニットと接続され、貯留部の上部に設けられた空間内の空気をヘッドユニットの外部に放出することが可能な容積型の吸引排出機構を備える。尚且つインク供給装置は、ヘッドユニット内を所定の負圧にすることが可能であり、ヘッドユニット内の貯留部にインクを供給可能な、ヘッドユニットと接続されたインク供給機構と、ヘッドユニットとインク供給機構との接続部に開閉バルブと、を備える。
これによって、ランニングコストをアップすることなく記録ヘッド内の気泡を除去することができるインク供給装置、インクジェット記録装置、インク供給方法およびインクジェット記録方法を提供することができた。
(第1の実施形態)
以下、図面を参照して本発明の第1の実施形態を説明する。
図1は、本実施形態を適用可能なインクジェット記録装置(以下、単に記録装置ともいう)を模式的に示した正面図である。記録装置10はホストPC12と接続されており、ホストPC12から送信される記録情報に基づいて、4つのヘッドユニット22K、22C、22M、22Yから記録媒体(以下、ロール紙ともいう)Pにインクを吐出することで記録を行う。4つのヘッドユニット22K、22C、22M、22Yは、記録媒体Pの搬送方向(矢印A方向)に沿って配置されている。各ヘッドユニットは搬送方向に黒インク用ヘッドユニット22K、シアンインク用ヘッドユニット22C、マゼンタインク用ヘッドユニット22M、イエローインク用ヘッドユニット22Yの順で配置されている。ヘッドユニット22K、22C、22M、22Yは所謂ラインヘッドであり、記録媒体搬送方向に対して記録幅全域に亘ってそれぞれを平行に並べた状態で設けられている。記録装置が記録を行う際は、各ヘッドユニットを移動させることなく、ヘッドユニットに設けられたヒータを駆動することによってノズルからインクを吐出して記録を行う。
ヘッドユニットは記録に伴って、ノズルを有する面(以下、インク吐出口面ともいう)22Ks、22Cs、22Ms、22Ysにゴミやインク滴等の異物が付着することで吐出状態が変わり、記録に影響を与えることがある。そのため、各ヘッドユニット22K、22C、22M、22Yから安定してインクを吐出できるように、記録装置10には回復ユニット40が組み込まれている。この回復ユニット40によるインク吐出口面のクリーニングを定期的に行うことによって、ヘッドユニット22K、22C、22M、22Yのノズルからのインク吐出状態を初期の良好なインク吐出状態に回復することができる。回復ユニット40には、クリーニング動作のときに4つのヘッドユニット22K、22C、22M、22Yのインク吐出口面22Ks、22Cs、22Ms、22Ysからインクを除去するキャップ50が備えられている。キャップ50は各ヘッドユニット22K、22C、22M、22Yに独立して設けられており、ブレード、インク除去部材、ブレード保持部材、キャップ等から構成されている。
記録媒体Pはロール紙供給ユニット24から供給され、記録装置10に組み込まれた搬送機構26によって矢印A方向に搬送される。搬送機構26は、ロール紙Pを載置して搬送する搬送ベルト26a、この搬送ベルト26aを回転させる搬送モータ26b、搬送ベルト26aに張力を与えるローラ26cなどから構成されている。
記録を行う際には、搬送中のロール紙Pがブラックのヘッドユニット22Kの下に到達すると、ホストPC12から送られた記録情報に基づいて、ヘッドユニット22Kからブラックインクが吐出される。同様にヘッドユニット22C、ヘッドユニット22M、ヘッドユニット22Yの順に、各色のインクが吐出されてロール紙Pへのカラー記録が完成する。
更に記録装置10には各ヘッドユニットに供給されるインクを貯めておくメインタンク28K、28C、28M、28Yや、各ヘッドユニットにインクを補充可能なポンプや、後述するクリーニング動作をするためのポンプ(図3等参照)などが備えられている。
図2は、図1の記録装置10の制御系を示すブロック図である。ホストPC(ホスト装置)12から送信された記録情報やコマンドは、インターフェイスコントローラ102を介してCPU100に受信される。
CPU100は、記録装置10の記録情報の受信、記録動作、ロール紙Pのハンドリング等全般の制御を掌る演算処理装置である。CPU100では、受信したコマンドを解析した後に、記録データの各色成分のイメージデータをイメージメモリ106にビットマップ展開して描画する。記録前に行う動作処理では、出力ポート114およびモータ駆動部116を介してキャッピングモータ122とヘッドアップダウンモータ118を駆動し、各ヘッドユニット22K、22C、22M、22Yをキャップ50から離して記録位置に移動させる。またCPU100は、出力ポート114およびモータ駆動部116を介してロール紙Pを繰り出すロールモータ126およびロール紙Pを搬送する搬送モータ120等を駆動してロール紙Pを記録位置に搬送する制御を行う。
記録を行う際は、一定速度で搬送されるロール紙Pにインクを吐出するタイミング(記録タイミング)を決定するため、先端検知センサ109でロール紙Pの先端位置を検出する。その後、ロール紙Pの搬送に同期してCPU100はイメージメモリ106から記録情報を順次読み出し、この読み出した記録情報を各ヘッドユニット22K、22C、22M、22Yに、ヘッドユニット制御回路112経由して転送する。
CPU100の動作はプログラムROM104に記憶された処理プログラムに基づいて実行される。プログラムROM104には、制御フローに対応する処理プログラムおよびテーブルなどが記憶されている。また、CPU100は作業用のメモリとしてワークRAM108を使用する。さらにCPU100は、各ヘッドユニット22K、22C、22M、22Yのクリーニングや回復動作時に、出力ポート114、モータ駆動部116を介してクリーニングポンプモータ124を駆動してインクの加圧および吸引等の制御を行う。また、減圧ポンプモータ125の駆動制御もCPU100が行っている。
図3は、本実施形態の記録装置におけるブラックインク用のインクタンク28Kからヘッドユニット22Kまでのインクの通る経路を模式的に示した図である。各ヘッドユニットは同じ構造であるため、ここでは例としてブラックインク用ヘッドユニット22Kについて説明を行う。
記録装置10には、ヘッドユニット22Kにインクを供給するインク供給装置60が組み込まれており、ヘッドユニット22Kは、貯留部22Krとインクを吐出可能な吐出部22KSiとを備えている。
貯留部22Krには、貯留されているインクの液面22Krsのレベルを検知する液面検知センサ86Kが取り付けられている。また、貯留部22Kr下方では、ヘッドユニット22Kのノズル22Knと、ノズル22Knへのインク供給口が形成された吐出部22KSiとが接続されている。
貯留部22Kr上部には、空気で満たされた空間(以下、空気室という)66Kにエアーフィルタ95Kを介して空気流路64Kが接続されており、その空気流路64Kの他端は吸引排出機構である減圧ポンプ68に接続されている。この減圧ポンプ68は、例えばチューブポンプのような容積型ポンプであり、停止時にはポンプに繋がる管を密閉している。
インクタンク28Kには、このインクタンク内のインクの有無を検出する検出センサ(不図示)が取り付けられている。また、インクタンク28Kには、インクタンク28Kの内部圧力を大気圧にするための大気開放バルブ74Kが取り付けられている。
ヘッドユニット22Kにおけるノズル22Knのクリーニングを行う場合は、クリーニングポンプ92がキャップ50内を減圧させる方向に駆動させ、貯留部22Kr内のインクをノズル22Knからキャップ50に引き込んで排出させる。このインクの排出によって、記録動作中等にノズル22Knの周囲部に溜まったゴミ等の異物を除去することができる。
図4は、吐出面22Ksからワイパ52によってインクを拭き取る手順を示す模式図であり、(a)は拭き取り開始前を示し、(b)は拭き取り終了直後を示し、(c)は拭き取り終了後の待機状態を示す図である。ここでいうクリーニングとはヘッドユニット22Kのインク吐出を良好な状態に継続的に維持するために行われる動作をいい、経過時間や吐出状況等の条件を満たした場合、または、記録品位に異常が見られる場合等に自動的にもしくは任意で実施される動作である。
図5は、本実施形態の記録装置の構成を示した図である。図5では、図3に示す構成要素と同一の構成要素には同一の符号を付している。ヘッドユニット22K〜Yのインク吐出口においてインクのメニスカスが形成されるような圧力をインクに与える必要がある。この場合、ヘッドユニット22K〜Yへの負圧発生機構として、ヘッドユニット22K〜Yのノズル面22Kn〜Ynよりインクタンク28K〜Yを低い位置に配置し、水頭差圧を生じさせることで吐出口におけるメニスカス保持を可能にしている。尚、記録動作が実行されている間、貯留部22Kr〜Yr内のインクは記録によるインク消費で減っていく。しかし、ヘッドユニット22K〜Yからのインク吐出に伴ってヘッドユニット22K〜Y内の負圧が上昇し、この上昇する負圧に起因した圧力差を利用してインクタンク28K〜Yからインク供給流路62K〜Yを経由してヘッドユニット22K〜Yにインクを導く。そのため、貯留部22Kr〜Yr内のインクの量は一定に保たれる。
貯留部22Kr〜Yr内には、記録動作および待機時をとおして、インク中に溶存するガスの析出およびインク供給路62K〜Yにおいて気泡69の混入が予想される。インク供給路62K〜Y内は通常インクで満たされるが、インク供給路62K〜Yがチューブ等で構成されている場合、時間の経過とともに大気中の空気がチューブ層を透過し内部に混入していく。こうした気泡がインク供給に伴い貯留部22Kr〜Yr内へ混入する。
こういった気泡は累積するように溜まっていき、やがてヘッドユニットのノズル内に気泡が入り込み、記録品位に問題を発生させるような現象を引き起こすため、従来は所定の間隔でクリーニング動作を行なって気泡を除去していた。しかし、貯留部に溜まった気泡は一般的に除去することは困難であり、クリーニング動作に伴う廃インクが増加する傾向があるためランニングコストの増加に結びつくといった弊害があった。
そこで本実施形態では、ヘッドユニット内に溜まった気泡により貯留部22Kr〜Yr内のインク液面が下がると、吸引排出機構である減圧ポンプ68により空気室の空気を吸引し、大気へと開放させることで気泡の排出を行う。このとき、ヘッドユニット内部を負圧にさせ、気泡を吸い出した同体積分のインクがインクタンク28K〜Yから供給され、液面検知センサ86K〜Yによってインク液面が一定レベル以上になったことを検出すると、減圧ポンプ68は駆動を停止する。尚、減圧ポンプ68で発生させる負圧量は、気泡除去ができ、かつヘッドユニットノズルのメニスカスを破壊しない圧力内に設定して駆動させることで気泡除去を行う。このように減圧ポンプ68は液面検知センサ86K〜Yの検出結果に基づいて駆動する。そして、装置構成簡略化のためヘッドユニット22K〜Y共通で1つの減圧ポンプ68が設けられている。したがって、減圧ポンプ68で吸引した場合、すべてのヘッドユニット22K〜Yの空気室内には同じ負圧量が発生する。その場合、各ヘッドユニット毎に気泡の発生量が異なるため、各ヘッドユニットの水頭圧や、吸引後の液面状態に差が発生する。したがって気泡の発生が少なく、除去を必要としないヘッドユニットに対してこのような気泡除去動作を行う場合、吸引流路64K〜Yにインクが入り込むといった問題が発生すると考えられる。
そこで、インク供給路62K〜Yに対して個々にインク供給バルブ61K〜Yを設け、気泡の除去が必要なヘッドユニットに対応したインク供給バルブを開放した状態で減圧ポンプ68を駆動させる。なおこのインク供給バルブ61K〜Yは開閉バルブであり、供給路の遮断と開放(連通)とを可能にしている。
液面検知センサ86K〜Yによってヘッドユニット内のインク液面が一定レベル以上であることを検知した色からインク供給バルブ61K〜Yを密閉する手段を設けている。
また別の手段としては、例えばブラックインクのヘッドユニット内部の気泡除去を行う場合は、ブラックインクのインク供給バルブ61Kを開放して、残りのシアン、マゼンタ、イエローのインク供給バルブ61C、61M、61Yは密閉状態にする。そして、減圧ポンプ68で発生させる負圧量を、気泡除去ができ、かつヘッドユニットノズルのメニスカスを破壊しない圧力内に設定して駆動させることで気泡除去を行う。ブラックインクの気泡除去が終了して、ヘッドユニット22K内部のインク液面が一定レベル以上になると、減圧ポンプ68の駆動を停止し、ブラックインクのインク供給バルブ61Kを密閉する。次にシアンのインク供給バルブ61Cのみが開放し、同様条件で吸引ポンプを駆動させることで、シアンのヘッドユニット内の気泡除去を行う。以下同様に、マゼンタ、イエローのインクの気泡除去を行う。全色のインクの気泡除去動作が終了したら、ヘッドユニットノズルのメニスカス保持のため、ブラック、シアン、マゼンタ、イエローのインク供給バルブ61K〜Yを開放する。このようにしてバルブ61K〜Yを用いることで、ヘッドユニットを選択的に選んで気泡除去ができるように構成されている。
なお、バルブ61K〜Yを設けずに、減圧ポンプ68と各ヘッドユニットの間に開閉バルブを設ける構成でもよい。気泡除去を行うヘッドユニットに対応した開閉バルブを開くことで、ヘッドユニットを選択的に選んで気泡除去を行うことができる。
図6は、上記の気泡除去動作のシーケンスを示したフローチャートである。以下、このフローチャートに沿って一連の気泡除去動作を説明する。ステップS71でインク液面シーケンスが開始されると、ステップS72で全色のインク供給バルブ61K〜Yを密閉する。その後、ステップS73でブラックインクのヘッドユニット22K内のインクが一定レベル以下であると判断した場合、ステップS74でブラックインク供給バルブ61Kのみが開放される(このとき、他色のインク供給バルブ61C〜Yは密閉状態)。なお、ステップS73でブラックインク液面検知センサ86Kが予め定められた一定レベルを検知していると判断した場合は、気泡除去の必要無しと判断し、後述するステップS74〜ステップS79までの動作は行われない。
ステップS74でブラックインク供給バルブ61Kのみが開放されると、ステップS75で減圧ポンプ68を駆動させる。この減圧ポンプ68の駆動は、ブラックインク液面検知センサ86Kが予め定められた一定レベルを検知するまで行われる。つまり、その後のステップS76で一定レベル以上を検知した場合、ステップS77へ進み減圧ポンプ68の駆動を停止する。ステップS76でブラックインク液面検知センサ86Kが一定レベル以下と判断した場合には、再びステップS76を繰り返す。この間、減圧ポンプ68は駆動を続けているため、ブラックインクはヘッドユニット22K内で増え続け、いずれ、ブラックインク液面検知センサ86Kでブラックインクが一定レベル以上であることが検知される。
ステップS76で減圧ポンプ68が停止した後は、ステップS78で待機時間(3秒)待機し、ステップS79でブラックインクのインク供給バルブ61Kを密閉させる。その後、ステップ80でシアン、マゼンタ、イエローのインクのヘッドユニットもS73〜S79までのシーケンスを行うが、ブラックインクの場合と同様であるためここでは説明を省略する。
このようにして、全色のヘッドユニット内部の気泡除去ができ、液面検知センサが一定レベル以上のインクを満たしたと判断した場合、ステップS81で全色のインク供給バルブ61K〜Yを開放させ、ステップS82でインク液面調整シーケンス終了となる。
このように、ヘッドユニット内の貯留部で発生したもしくは外部から混入した気泡を、ヘッドユニット内部で気液分離させ、ヘッドユニット内に蓄積した気泡を減圧ポンプを利用した空気の吸排出動作とあわせ大気開放させる。これによって気泡がヘッドユニットノズルに入り込むことによる記録品位の低下およびクリーニング動作により発生する廃液量の増加が抑制された。また、減圧ポンプ68を各ヘッドユニットで共通で使うことによって記録装置の構成を簡略化することができた。このように本実施形態によって、記録装置稼動におけるランニングコストの低減および装置構成を簡略化することが出来た。
図7は、本実施形態の変形例である記録装置の構成を示した図である。本変形例では減圧ポンプ68と各ヘッドユニット22K〜Yとを繋ぐ間に、バルブ90と大気開放部91が設けられている。この場合、通常の記録時にはバルブ90は閉じられており、減圧ポンプ68を作動させて気泡の除去を行う際にバルブ90が開かれる。そして大気開放部91が設けられていることから空気室内の空気を間接的に吸引する。この手法では、大気から空気を取り込むことで、空気室内の圧力が目標値に収束するまでの時間を短時間にすることができる。
なお、図7のように大気とヘッドユニット間にバルブ90が配置される構成の場合、減圧ポンプ68は容積型のポンプに限るものではなく、例えば非容積型のプロペラポンプ等でもよい。
(第2の実施形態)
第1の実施形態では、複数のヘッドユニット22K〜Yと、複数のヘッドユニット22K〜Yに共通に対応した気泡除去手段を説明したが、減圧ポンプに関しては複数のヘッドユニットに対して減圧ポンプを個々に配置しても良い。この場合供給バルブを廃止してもよい。
図8は、本実施形態の各ヘッドユニットの概略構成を示した図である。本記録装置内にある各ヘッドユニット22K〜Yに対し、個々に配置した減圧ポンプ68K〜Yにより負圧を付与する。こういった構成においても第1の実施形態で説明したようなヘッドユニットの貯留部内に混入した気泡を除去することができた。
なお、上記各実施形態のヘッドユニットは、貯留部と吐出部とが一体になった構成を示したが、貯留部と吐出部とが別体になった構成でもよい。
また、本発明による効果は複数のノズル列を一体的に形成したヘッドに対しても同様に得られることは明らかである。
また、ヘッドユニットへのインクの供給はインクタンクからでなくともよく、例えばサブタンクと途中に持つような流路構成においても同様な効果が得られる。
第1の実施形態を適用可能なインクジェット記録装置を模式的に示した正面図である。 図1の記録装置の制御系を示すブロック図である。 第1の実施形態の記録装置におけるインクタンクからヘッドユニットまでのインクの通る経路を模式的に示した図である。 吐出面からワイパによってインクを拭き取る手順を示す模式図であり、(a)は拭き取り開始前を示し、(b)は拭き取り終了直後を示し、(c)は拭き取り終了後の待機状態を示す図である。 第1の実施形態の記録装置の構成を示した図である。 第1の実施形態の気泡除去動作のシーケンスを示したフローチャートである。 第1の実施形態の変形例である記録装置の構成を示した図である。 第2の実施形態の各ヘッドユニットの概略構成を示した図である。
符号の説明
10 記録装置
22K ヘッドユニット
22C ヘッドユニット
22M ヘッドユニット
22Y ヘッドユニット
50 キャップ
68 減圧ポンプ
100 CPU

Claims (13)

  1. インクを吐出するヘッドユニットを備え、インクタンク内に貯留されたインクを前記ヘッドユニット内の前記インクの貯留部へ供給するインク供給装置において、
    前記ヘッドユニットと接続され、前記貯留部の上部に設けられた空間内の空気を前記ヘッドユニットの外部に放出することが可能な容積型の吸引排出機構と、
    前記ヘッドユニットと接続され、前記ヘッドユニット内を所定の負圧にする負圧発生機構を備え、前記ヘッドユニット内の前記貯留部に前記インクを供給可能な、インク供給機構と、
    前記ヘッドユニットと前記インク供給機構との接続部に開閉バルブが備えられていることを特徴とするインク供給装置。
  2. インクを吐出するヘッドユニットを備え、インクタンク内に貯留されたインクを前記ヘッドユニット内の前記インクの貯留部へ供給するインク供給装置において、
    前記ヘッドユニットと接続され、前記貯留部の上部に設けられた空間内の空気を前記ヘッドユニットの外部に放出することが可能な非容積型の吸引排出機構と、
    前記ヘッドユニットと接続され、前記ヘッドユニット内を所定の負圧にする負圧発生機構を備え、前記ヘッドユニット内の前記貯留部に前記インクを供給可能な、インク供給機構と、
    前記ヘッドユニットと前記吸引排出部との接続部に開閉バルブが備えられていることを特徴とするインク供給装置。
  3. 前記吸引排出機構は、前記ヘッドユニットの外部の空気を吸引することを特徴とする請求項2に記載のインク供給装置。
  4. 前記吸引排出機構は、複数の前記ヘッドユニットと接続されていることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれかに記載のインク供給装置。
  5. 複数の前記ヘッドユニットと同じ数の前記インク供給機構を備えていることを特徴とする請求項4に記載のインク供給装置。
  6. 1つの前記インク供給機構を備えていることを特徴とする請求項1に記載のインク供給装置。
  7. 前記ヘッドユニットは前記貯留部と前記インクを吐出する吐出部とからなり、前記貯留部と前記吐出部とは一体でなることを特徴とする請求項1ないし請求項5のいずれかに記載のインク供給装置。
  8. 前記ヘッドユニットは前記貯留部と前記インクを吐出する吐出部とからなり、前記貯留部と前記吐出部とは別体でなることを特徴とする請求項1ないし請求項5のいずれかに記載のインク供給装置。
  9. 前記ヘッドユニット内には前記インクの液面を検知するセンサを備えており、前記吸引排出機構は、前記センサの検出結果に基づいて動作することを特徴とする請求項1ないし請求項7のいずれかに記載のインク供給装置。
  10. 前記ヘッドユニットが前記インクを吐出している時には、前記開閉バルブは閉じていることを特徴とする請求項2に記載のインク供給装置。
  11. 前記ヘッドユニットから記録媒体に対して前記インクを吐出することで記録を行うインクジェット記録装置において、
    前記ヘッドユニットの前記貯留部へ前記インクを供給するためのインク供給装置として、前記請求項1から請求項9のいずれかに記載のインク供給装置を備えたことを特徴とするインクジェット記録装置。
  12. インクタンク内に貯留されたインクをヘッドユニット内の前記インクの貯留部へ供給するインク供給方法において、
    前記貯留部の上部に設けられた空間内の空気を前記ヘッドユニットの外部に放出し、
    前記ヘッドユニット内を所定の負圧にしつつ、前記貯留部に前記インクを供給することを特徴とするインク供給方法。
  13. ヘッドユニットから記録媒体に対してインクを吐出することで記録を行うインクジェット記録方法において、
    前記ヘッドユニット内の前記インクの貯留部の上部に設けられた空間内の空気を前記ヘッドユニットの外部に放出し、
    前記ヘッドユニット内を所定の負圧にしつつ、前記貯留部に前記インクを供給することを特徴とするインクジェット記録方法。
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