JP2009215827A - 束断熱材、基礎断熱構造の施工方法、及び基礎断熱構造 - Google Patents

束断熱材、基礎断熱構造の施工方法、及び基礎断熱構造 Download PDF

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Abstract

【課題】この発明は、大引きを支持する束からの熱橋を軽減すると共に、基礎の土間上に敷設される基礎断熱材の施工を容易にするための、束断熱材、基礎断熱構造の施工方法、及び基礎断熱構造に関する。
【解決手段】本発明の束断熱材1は、易変形性の発泡材料からなる略直方体形状の長手方向の一端側から中央付近を上下方向に貫通して設けた束孔4に至るまでの上下方向に形成されたスリット5により、部分的に2つに分割された易変形発泡部材6の前記スリット5と略平行方向となる両外側面に、表面が円滑面7aである樹脂シート7を貼付している。
【選択図】図3

Description

この発明は、大引きを支持する束からの熱橋を軽減すると共に、基礎の土間上に設置される基礎断熱材の施工を容易にするための、束断熱材、基礎断熱構造の施工方法、及び基礎断熱構造に関する。
従来、住宅の基礎の断熱には、床部分に断熱材を設置する床断熱工法が行われてきた。しかし、床断熱工法では床下の結露や、これに伴い木材の腐食が生じたり、さらには、床下の配管等のメンテナンスが困難であるという問題もあった。そのため、これらの問題を解決するために、図13に示すように、基礎100の立上り部101の外側に断熱材102を設けることにより、基礎100の断熱を行う基礎断熱工法が考案されている。(例えば、特許文献1)。
特開2007−247313号公報
そして、さらに断熱性能を向上させるためには、図13の基礎100の土間103上に基礎断熱材を設置する必要がある。しかし、基礎100の土間103には、床部材を支えるための大引きを支持する束104が設けられているため、前記基礎断熱材を設置する際には、現場において当該束104を避けるようにして該基礎断熱材をカットして設置する必要がある。さらに、この束104が設けられた箇所の基礎断熱材の間の隙間にも適宜基礎断熱材をカットする等して詰め込む必要があり、作業が煩雑になるという問題が生じる。さらに、前記隙間に基礎断熱材を詰め込む際には、該隙間と該基礎断熱材との形状を合致させるのが困難であり、当該箇所から熱橋が生じる可能性がある。
この発明は上記のような種々の課題を解決することを目的としてなされたものであって、大引きを支持するための束からの熱橋を防止し、基礎の土間上に設置される基礎断熱材の施工を容易にするための、束断熱材、基礎断熱構造の施工方法、及び基礎断熱構造に関する。
上記目的を達成するために、請求項1記載の束断熱材は、易変形性の発泡材料からなる略直方体形状の長手方向の一端側から中央付近を上下方向に貫通して設けた束孔に至るまでの上下方向に形成されたスリットにより、部分的に2つに分割された易変形発泡部材の前記スリットと略平行方向となる両外側面に、表面が円滑面である樹脂シートを貼付したことを特徴としている。
請求項2記載の束断熱材は、略直方体形状の中央付近を上下方向に貫通して設けた束孔の略中心を長手方向に通る直線に対称となるように形成される2つの分割断熱材のそれぞれの外側面に易変形性の発泡材料からなる易変形発泡部材を貼付すると共に、該易変形発泡部材の外側面にさらに表面が円滑面に形成された樹脂シートを貼付したことを特徴としている。
請求項3記載の束断熱材は、前記束断熱材の長手方向の一端側の下方の角部に切欠部を形成したことを特徴としている。
請求項4記載の基礎断熱構造の製造方法は、基礎の立上り部に隣接する土間上に設置された束を、請求項1〜3いずれか記載の束断熱材の束孔に挿入することにより、前記束に前記束断熱材を前記基礎の立上り部に接するように取付けた後、相対向する2つの前記束断熱材の樹脂シートの円滑面の間に基礎断熱材を滑らせながら押込むように挿入して構築することを特徴としている。
請求項5記載の基礎断熱構造は、基礎の立上り部に隣接する土間上に設置された複数の束と、該束のそれぞれを前記束孔に挿入した請求項1〜3いずれか記載の束断熱材と、相対向する2つの束断熱材の間に設置した基礎断熱材と、を具備することを特徴としている。
請求項1記載の束断熱材によれば、中央付近を上下方向に貫通して設けた束孔が形成され、略直方体形状に易変形性の発泡材料から形成された易変形発泡部材と、その両外側面に設けられた樹脂シートと、から形成されている。これにより、束断熱材が基礎の立上り部に隣接する土間上に設置された束に取付けられ、相対向する2つの束断熱材の間に基礎断熱材が設置された場合にも、該基礎断熱材に多少の寸法誤差が生じたとしても易変形発泡部材がその寸法誤差を吸収するように変形するので、該基礎断熱材の寸法を微調整する必要がなく、作業を効率的に行うことができる。さらに、易変形発泡部材が変形することで基礎断熱材と束断熱材とがより密着するので、これらの間に隙間が生じることがなく、当該箇所からの熱橋を防止することができる。
また、易変形発泡部材は、その長手方向の一端側から中央付近を上下方向に貫通して設けた束孔に至るまでの上下方向に形成されたスリットにより部分的に2つに分割されている。これにより、束に束断熱材を取付ける際には、易変形発泡部材や樹脂シートは容易に変形するので、易変形発泡部材の一端側を前記スリットに沿って広げるようにして束孔に束を挿入すればよく、作業が容易である。また、樹脂シートの表面は円滑に形成されているので、相対向する2つの前記束断熱材の樹脂シートの円滑面の間に基礎断熱材を滑らせながら押込むように挿入すれば、束断熱材と基礎断熱材との境界面に生じる摩擦抵抗を低減することができ、施工をスムーズに行うことができる。さらに、住宅の改修の時等は基礎断熱材を取外す作業を容易に行うことができる。
そして、一般的に束は一定の間隔で設けられているので、予め所定の大きさの基礎断熱材を用意しておくことで、束に束断熱材を取付けて当該基礎断熱材を相対向する2つの束断熱材の間に前述のように挿入すれば、施工現場において基礎断熱材をカットする必要がなく、容易に基礎断熱材の施工を行うことができる。
請求項2記載の束断熱材によれば、分割断熱材のそれぞれの外側面に易変形性の発泡材料からなる易変形発泡部材を貼付すると共に、該易変形発泡部材の外側面にさらに表面が円滑面に形成された樹脂シートが貼付されている。これにより、束断熱材が基礎の立上り部に隣接する土間上に設置された束に取付けられ、相対向する2つの束断熱材の間に基礎断熱材が設置された場合にも、該基礎断熱材に多少の寸法誤差が生じたとしても易変形発泡部材がその寸法誤差を吸収するように変形するので、該基礎断熱材の寸法の微調整を行う必要がなく、作業を効率的に行うことができる。さらに、易変形発泡部材が変形することで基礎断熱材と束断熱材とがより密着するので、これらの間に隙間が生じることがなく、当該箇所からの熱橋を防止することができる。
また、略直方体形状の中央付近を上下方向に貫通して設けた束孔の略中心を長手方向に通る直線に対称となるように形成される2つの分割断熱材を具備している。これにより、束の両側から当該束を挟み込むようにすれば、束に束断熱材を取付けることができ、作業が容易である。また、樹脂シートの表面は円滑に形成されているので、相対向する2つの前記束断熱材の樹脂シートの円滑面の間に基礎断熱材を滑らせながら押込むように挿入すれば、束断熱材と基礎断熱材との境界面に生じる摩擦抵抗を低減することができ、施工をスムーズに行うことができる。さらに、住宅の改修の時等は基礎断熱材を取外す作業を容易に行うことができる。
そして、一般的に束は一定の間隔で設けられているので、予め所定の大きさの基礎断熱材を用意しておくことで、束に束断熱材を取付けて当該基礎断熱材を相対向する2つの束断熱材の間に前述のように挿入すれば、施工現場において基礎断熱材をカットする必要がなく、容易に基礎断熱材の施工を行うことができる。
さらに、例えば樹脂製の束等を使用する場合には、鋼製の束を使用する場合に比べて束の外径が大きくなるので、束断熱材に使用される易変形発泡部材や分割断熱部材の量も多くなる。しかし、分割断熱部材と比較して易変形発泡部材は高価であるので、前述のような場合には、束断熱材を作成する際に、樹脂シートの内側を易変形発泡部材だけで作成するのではなく、易変形発泡部材と分割断熱部材とで作成することで材料コストの削減に貢献することができる。
請求項3記載の束断熱材によれば、前記束断熱材の長手方向の一端側の下方の角部に切欠部を形成されている。これにより、切欠部、基礎の立上り部、及び基礎の土間で形成された空間に防蟻剤を設けることができ、住宅外部からの白蟻の侵入を防止することができる。
請求項4記載の基礎断熱構造によれば、基礎の立上り部に隣接する土間上に設置された束を、請求項1〜3いずれか記載の束断熱材の束孔に挿入することにより、前記束に前記束断熱材を前記基礎の立上り部に接するように取付けた後、相対向する2つの前記束断熱材の樹脂シートの円滑面の間に基礎断熱材を滑らせながら押込むように挿入して構築する。これにより、束断熱材と基礎断熱材の端面との境界面は樹脂製シートの円滑な円滑面により摩擦抵抗が低減されているので、係る施工をスムーズに行うことができる。また、樹脂シートは易変形発泡部材の外側面に設けられているので、基礎断熱材の大きさに寸法誤差が生じている際にも該易変形発泡部材がこの寸法誤差を吸収するので該基礎断熱材の大きさを微調整する必要がなく、施工をスムーズに行うことができる。さらに、相対向する2つの束断熱材の間に基礎断熱材が挿入された際には、易変形発泡部材が変形することにより、該束断熱材と該基礎断熱材とがより密着するので高い断熱性を確保することができる。
請求項5記載の基礎断熱構造の施工方法によれば、基礎の立上り部に隣接する土間上に設置された複数の束と、該束のそれぞれを前記束孔に挿入した請求項1〜3いずれか記載の束断熱材と、相対向する2つの束断熱材の間に設置した基礎断熱材と、を具備している。これにより、住宅を改修する際等に基礎断熱材を交換したり、防蟻剤を設置する際にも、束断熱材と基礎断熱材との境界面に生じる摩擦抵抗が低減されているので、容易に基礎断熱材を取外すことができる。また、基礎断熱材と束断熱材との間には、該束断熱材の易変形発泡部材が介在されているので、該基礎断熱材と束断熱材とが密着し高い断熱性を確保することができる。
この発明における束断熱材1の最良の実施形態について、以下に説明する。本発明の第1の実施形態に係る束断熱材1は、図1、図11に示すように、基礎2の立上り部2aに隣接する土間2b上の束3に取付けられるものである。そして、易変形性の発泡材料からなる略直方体形状の長手方向の一端側から中央付近を上下方向に貫通して設けた束孔4に至るまでの上下方向に形成されたスリット5により、部分的に2つに分割された易変形発泡部材6の前記スリット5と略平行方向となる両外側面に、表面が円滑面7aである樹脂シート7を貼付している。
前記易変形発泡部材6は、容易に弾性変形する発泡ポリエチレン等を好適に使用することができるが、その他にも発泡ポリウレタン等も適宜使用することができる。そして、図1に示すように、易変形発泡部材6は略直方体形状に形成され、その両外側面には、図4に示すように、樹脂シート7が貼付けられている。
前記樹脂シート7は、ポリエチレンシートやポリスチレンシート等の可撓性の材料を好適に使用することができ、略直方体形状に形成された易変形発泡部材6の両外側面の形状に合致するように適宜カットして接着剤等で貼付けられる。また、樹脂シート7の表面、すなわち、図11に示すように、束3に取付けられた相対向する2つの基礎断熱材10と接触する側の表面が、円滑面7aとなるように形成されている。また、本実施形態においては、樹脂シート7は、易変形発泡部材6に貼付けられるようにして設けられているが、これ以外にも、樹脂自体を易変形発泡部材6の両外側面にコーティングするように溶着する等して、当該易変形発泡部材6の両外側に樹脂シート7を設けてもよい。
易変形発泡部材6の略中央付近には、図1、図4に示すように、基礎2の土間2b上に設置され床材が取付けられる大引きを支持する束3が挿入される束孔4が、該易変形発泡部材6の上下方向に貫通して形成されている。そして、易変形発泡部材6の一端面6aの略中央から束断熱材1の長手方向に束孔4に至るまで、該束孔4の上下方向に亘って連通して、該易変形発泡部材6を部分的に2つに分割するようにスリット5が形成されている。そのため、束断熱材1を束3に取付ける際には、図3に示すように、易変形発泡部材6、及びその両外側面に貼付けられた樹脂シート7は容易に変形するので、スリット5が形成された該束断熱材1の一端面6aをスリット5に沿って広げ、その隙間から束3を挿入するようにして取付けられる。
また、束孔4を束3の径よりも若干小さいく形成しておくことで、易変形発泡部材6が変形して束3の外周面に密着するので、より高い断熱効果を発揮することができる。尚、束孔4は、この実施形態では束断熱材1の上下方向に該易変形発泡部材6を上下方向に貫通するように略円柱形に形成されているが、該束孔4の形状は束3の形状に応じて適宜変更することができる。
ここで、ピアノ等の重量物を搬入する際には、床を補強するために、図5に示す束3よりも基礎2の立上り部2aから離反する位置に他の束(不図示)を設けることがある。この際には、図2に示すように、易変形発泡部材6の他方側にも束孔4を設け、同様に、該束孔4に連通するスリット5を該易変形発泡部材6の他端面6bから形成する。これにより、束3と他の束(不図示)の両方に亘って束断熱材1を同時に取付けることができる。
ここで、図5に示すように、基礎2の立上り部2aの内側面には内基礎断熱材8が、該内基礎断熱材8の下端面と土間2bとが所定間隔T1だけ離間して貼付けられている。そして、束3はベースプレート3aによって支持されており、さらに、ベースプレート3aは固定ピン3bによって基礎2の土間2b上に固定されている。そのため、該束3に束断熱材1を取付けた際には、易変形発泡部材6にベースプレート3aの厚みや固定ピン3bの突出が多少は吸収されるものの、束断熱材1の基礎2の立上り部2a側が若干浮き上がる可能性がある。そのため、図1、図5に示すように、束断熱材1の上面は、束孔4が形成された付近から束断熱材1の基礎2の立上り部2aと当接する側の一端部までの領域A1では、それ以外の場所と比べてその高さが、およそ5mm程度低くなるように形成されている。
また、束断熱材1の前記領域A1以外の領域B1の高さT2は、内基礎断熱材8の下端面と土間2bとの間隔T1と同様になるように形成されている。そのため、図6に示すように、基礎2の立上り部2aの内側面に内基礎断熱材8を接着剤等を使用して貼付ける際には、当該接着剤が乾くまでの間、内基礎断熱材8と基礎2の土間2bとの間に、束断熱材1を領域B側から挿入しておくことで、該内基礎断熱材8がその自重により下方に落ちることがなく、正確な高さに該内基礎断熱材8を貼付けることができる。
第2の実施形態に係る束断熱材1は、図7、図11に示すように、基礎2の立上り部2aに隣接する土間2b上の束3に取付けられるものである。そして、略直方体形状の中央付近を上下方向に貫通して設けた束孔4の略中心を長手方向に通る直線に対称となるように形成される2つの分割断熱材9のそれぞれの外側面に易変形性の発泡材料からなる易変形発泡部材6を貼付すると共に、該易変形発泡部材6の外側面にさらに表面が円滑面7aに形成された樹脂シート7を貼付している。
前記分割断熱材9は、基礎2の立上り部2aに貼付される内基礎断熱材8や、基礎2の土間2b上に設置される基礎断熱材10と同様の発泡ポリスチレン等が使用される。そして、図7に示すように、分割断熱材9の分割面11に対称となるように2つに分割され、束3が挿入される束孔4が中央付近を上下方向に貫通して形成されているので、図9に示すように、束3の両側から挟み込むようにして束孔4に束3を挿入することができる。
この実施形態では、図9、図10に示すように、束3の上下方向の略中央から下端にかけて徐々に拡径するように形成された樹脂製の束3を使用しているので、当該束3に対応するような形状に束孔4が形成されている。すなわち、図9、図10に示すように、束孔4は、束3のベースプレート3aを覆うように略直方体形状に形成された下方部分4aと、該下方部分4aの上面の略中央部から略円柱形に連設された上方部分4bと、から形成されている。このように、ベースプレート3aを含めて束3全体を覆うことで、該束3に束断熱材1を取付けた際にも当該束断熱材1が浮き上がることがない。また、束孔4の形状は使用する束3の形状に応じて適宜変更することができるのは勿論である。
また、この実施形態の束断熱材1でも、第1の実施形態に係る束断熱材1と同様に、図5、図7に示すように、基礎2の土間2bから内基礎断熱材8の下端面までの間隔T1と同様の高さT2となるように該束断熱材1の他方側に領域B2が形成され、一方側は領域B2よりもおよそ5mm程度低く形成された領域A2が形成されている。そして、この実施形態では、分割断熱材9の高さを変化させることによって領域A2、領域B2を形成している。これにより、束孔4からベースプレート3a等がはみ出して束断熱材1の一方側が浮き上がる場合にも、基礎2の土間2bと内基礎断熱材8の下端面との間に挿入することができる。尚、分割断熱材9は、金型等によって一体成型されていてもよいが、複数の断熱材を組合わせて形成してもよい。
そして、第1の実施形態に係る束断熱材1と同様の易変形発泡部材6が、図7に示すように、分割断熱材9が分割された分割面11と平行な該分割断熱材9の両外側面におよそ5〜20mm程度の厚みで貼付けられている。当該易変形発泡部材6が、5mmよりも薄い場合には、基礎断熱材10の寸法誤差の吸収が困難であり、また、20mmよりも厚い場合には、該易変形発泡部材6を多く使用するので材料コストがかかる。これを考慮すれば、基礎断熱材10の寸法誤差を十分に吸収できるおよそ10〜15mm程度が好ましい。そして、第1の実施形態に係る束断熱材1と同様の樹脂シート7が易変形発泡部材6の両外側面に分割面11と平行に貼付けられている。
また、束孔4の内側の一部、若しくは全部に、さらに、易変形発泡部材6を設けてもよい。すなわち、図8に示すように、束孔4の上方部分4bの内側に易変形発泡部材6を設けることで束3とより密着させることができ、高い断熱性を確保することができる。
以上のように形成される第1、及び第2の実施形態に係る束断熱材1の、基礎2の立上り部2aと当接する側の一端部には、図1、図5、図7に示すように、基礎2の土間2bと立上り部2aとの境界付近に防蟻剤12を設けるための空間Xを確保するために、束断熱材1の長手方向の一端側の下方の角部が切欠かれるようにして切欠部13が形成されている。そして、空間Xは、切欠部13、基礎2の立上がり2a、及び基礎2の土間2bに囲まれるようにして形成されている。
以上のように形成される束断熱材1を用いた基礎断熱構造14、及びその施工方法について以下に示す。
本実施形態に係る基礎断熱構造14は、図5に示すように、基礎2の立上り部2aの内側面に、該基礎2の土間2bから所定高さに貼付けられた内基礎断熱材8と、基礎2の立上り部2aに隣接する土間2b上に設置された複数の束3と、基礎2の土間2bと内基礎断熱材8の下端面との間にその一端部が挿入されるようにして、束孔4に束3が挿入されて該束3に取付けられた束断熱材1と、図11に示すように、相対向する2つの束断熱材1の間の土間2b上に設置された基礎断熱材10と、を具備している。また、基礎2の土間2bと内基礎断熱材8の下端面との間に挿入される基礎断熱材10の一端部の下方の角部には、束断熱材1の切欠部13と同様に切欠部15が形成されており、これらと基礎2の立上り部2a、及び基礎2の土間2bに囲まれて形成された空間Xに、基礎2の土間2bと立上り部2aとの境界付近に亘って、防蟻剤12が設けられる。
基礎断熱構造14を施工する際には、基礎2の立上り部2aの内側面に基礎2の土間2bから所定高さに内基礎断熱材8を接着剤等で貼付ける。この際には、既述の図5に示すように、束断熱材1をスペーサとして使用することができる。そして、束3に束断熱材1を基礎2の立上り部2aに接するように取付ける。この場合、第1の実施形態に係る束断熱材1を使用する際には、図3に示すように、スリット5に沿って易変形発泡部材6の一端面6aを広げ、束孔4に束3を挿入するように束断熱材1を束3に取付け、第2の実施形態に係る束断熱材1を使用する際には、図9に示すように、2つに分割された束断熱材1を両側から挟み込むようにして束3に取付ける。
そして、図11に示すように、相対向する2つの束断熱材1の間に、基礎断熱材10を挿入する。この際には、基礎断熱材10の両端面10aと、相対向する2つの該束断熱材1の樹脂シート7の円滑面7aとが接触し、その円滑面10aの間に基礎断熱材10を滑らせながら押込むように挿入される。これにより、基礎断熱材10と束断熱材1との境界面の摩擦抵抗が低減されるので、基礎断熱材10の挿入が容易である。また、易変形発泡部材6が変形しながら基礎断熱材10が挿入されるので、該基礎断熱材10の寸法誤差を吸収できると共に、束断熱材1と基礎断熱材10とがより密着するので高い断熱性を発揮することができる。
以上のような基礎断熱構造14は一例であり、本実施形態で示したもの以外の周知の構成を必要に応じて付加することができ、また、施工方法についても一例であり、各施工手順の間やその前後に周知の構成を施工する手順を付加することができるのは勿論である。
また、住宅の完成後、例えば10年程度経過した後に、内基礎断熱材8を取外してから基礎2の立上り部2aのクラック等の点検を行う場合がある。この場合には束3の上部には大引き(不図示)が支持されているため、内基礎断熱材8を取外すのが困難である。しかし、本実施形態の内基礎断熱材8には図12に示すように、該内基礎断熱材8の建物内側面に水平方向に幅2〜5mm程度のスリットS1が設けられ、該スリットS1と相対向して建物外側面に水平方向に同じく幅2〜5mm程度のスリットS2が非貫通に予め設けられている。そして、スリットS1、及びS2は、基礎2の立上り部2aに貼付けられた際に、大引きの下面よりも下方に設けてあることが好ましい。これにより、建物内側面のスリットS1から建物外側面のスリットS2に連通するようにカッター等で内基礎断熱材8を切断すれば、上部分8aと下部分8bとに分割自在となり、当該下部分8bだけを取外すことで、基礎2の立上り部2aの点検を容易に行うことができる。そして、点検が終了すれば、下部分8bを再び元の位置に嵌め込めばよい。
一般的に、内基礎断熱材8は、65〜105mm程度の厚みに形成されているため、カッター等の工具で当該内基礎断熱材8を切断するのは困難であるが、このように、スリットS1、S2を予め設けておくことで容易に該内基礎断熱材8を切断することができ、また、切断する際の目印にもなる。そして、本実施形態では、厚みが85mmの内基礎断熱材8を使用しており、この場合にはスリットS1の深さを40〜50mm程度、そして、スリットS2の深さを3〜8mm程度で設けておくことが、内基礎断熱材8の取扱いや、これを切断する場合を考慮すると好ましい。すなわち、スリットS1、S2が設けられた箇所の内基礎断熱材8の肉厚が27〜42mm程度が好ましく、これ以上厚いとカッター等での切断が困難となり、また、これ以上薄いと取り扱いの最中で、スリットS1、S2を境に割れる可能性がある。尚、本実施形態では、図12に示すように、建物内側面のスリットS1よりも建物外側面のスリットS2のほうが浅く形成されているが、これらの深さは、建物外側面のスリットS2よりも建物内側面のスリットS1のほうが浅くてもよい。
さらに、内基礎断熱材8の横幅は、通常1000mmのものが使用されているが、図12に示すように、束3が設けられている箇所の正面等に基礎2の立上り部2aに隙間なく貼付けられた該内基礎断熱材8の境界Kをもってくると基礎2の立上り部2aの点検の際に、該内基礎断熱材8を取外す作業を容易に行うことができる。また、前述のような箇所においては、内基礎断熱材8の横幅を通常よりも狭く、例えば500mm程度にしておくことで、その正面に束3があったとしても、当該内基礎断熱材8を取外す際に小回りがきくため、作業を容易に行うことができる。
本発明に係る束断熱材1は、鋼製、木製、樹脂製等の束3を始め、多種多様な形状の束3にも使用することができる。
第1の実施形態に係る束断熱材の全体斜視図 第1の実施形態に係る束断熱材の変形例の全体斜視図 第1の実施形態に係る束断熱材を束に取付ける状態を示す図 第1の実施形態に係る束断熱材を束に取付けた際の断面図 基礎断熱構造の断面図 基礎の立上り部に内基礎断熱材を貼付ける状態を示す図 第2の実施形態に係る束断熱材の全体斜視図 第2の実施形態に係る束断熱材の変形例の全体斜視図 第2の実施形態に係る束断熱材を束に取付ける状態を示す図 第1の実施形態に係る束断熱材を束に取付けた際の断面図 基礎断熱材を取付ける状態を示す図 内基礎断熱材を取外す状態を示す図 従来技術を示す図
符号の説明
1 束断熱材
2 基礎
2a 立上り部
2b 土間
3 束
4 束孔
5 スリット
6 易変形発泡部材
7 樹脂シート
7a 円滑面
9 分割断熱材
10 基礎断熱材
13 切欠部
14 基礎断熱構造

Claims (5)

  1. 易変形性の発泡材料からなる略直方体形状の長手方向の一端側から中央付近を上下方向に貫通して設けた束孔に至るまでの上下方向に形成されたスリットにより、部分的に2つに分割された易変形発泡部材の前記スリットと略平行方向となる両外側面に、表面が円滑面である樹脂シートを貼付したことを特徴とする束断熱材。
  2. 略直方体形状の中央付近を上下方向に貫通して設けた束孔の略中心を長手方向に通る直線に対称となるように形成される2つの分割断熱材のそれぞれの外側面に易変形性の発泡材料からなる易変形発泡部材を貼付すると共に、該易変形発泡部材の外側面にさらに表面が円滑面に形成された樹脂シートを貼付したことを特徴とする束断熱材。
  3. 前記束断熱材の長手方向の一端側の下方の角部に切欠部を形成したことを特徴とする請求項1又は2記載の束断熱材。
  4. 基礎の立上り部に隣接する土間上に設置された束を、請求項1〜3いずれか記載の束断熱材の束孔に挿入することにより、前記束に前記束断熱材を前記基礎の立上り部に接するように取付けた後、相対向する2つの前記束断熱材の樹脂シートの円滑面の間に基礎断熱材を滑らせながら押込むように挿入して構築することを特徴とする基礎断熱構造の施工方法。
  5. 基礎の立上り部に隣接する土間上に設置された複数の束と、該束のそれぞれを前記束孔に挿入した請求項1〜3いずれか記載の束断熱材と、相対向する2つの束断熱材の間に設置した基礎断熱材と、を具備することを特徴とする基礎断熱構造。
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