JP2009213955A - ディスク型ポリマーフィルター、ディスク型ポリマーフィルター組立体およびポリマーフィルム - Google Patents

ディスク型ポリマーフィルター、ディスク型ポリマーフィルター組立体およびポリマーフィルム Download PDF

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Abstract

【課題】 製品フィルムへポリマーの滞留劣化物などの異物混入が少ないディスク型ポリマーフィルター、同組立体およびポリマーフィルムを提供すること。
【解決手段】 ハブ部材に、フィルターエレメントとポリマー導入部材とが接続され、ポリマー流通方向の上流側から順にフィルターエレメントとポリマー導入部材とが重ねられた構成を有し、前記ハブ部材が前記フィルターエレメントを支持するためのフィルターエレメント支持部を有すると共に、このフィルターエレメント支持部に対応するフィルターエレメントの圧力損失Aと、その他の部分のフィルターエレメントの圧力損失Bとが、A≧Bなる関係を満足するように構成したディスク型ポリマーフィルターとする。
【選択図】 図1

Description

本発明は、製品へポリマーの滞留劣化物などの異物が混入しにくいディスク型ポリマーフィルター、ディスク型ポリマーフィルター組立体およびポリマーフィルムに関する。
従来から、ポリエステル、ポリプロピレン、ポリアミド、ポリカーボネート、ポリオレフィン、アクリル系樹脂を用いて製造されるフィルムは、一般的に図8に示すような工程により製造されている。
図8は、フィルム製造装置の一例を示す概略図である。
図8において、フィルム製造装置80は、ポリマーの流れ方向における上流側から順に、押出機1、ギアポンプ2、フィルター3、口金4、冷却ロール5、延伸装置6、ワインダー7が配置されている。また、延伸装置6とワインダー7との間には、厚み計8が設置され、厚み制御器9が、厚み計8と口金4とに電気的に接続されている。
上記装置において、原料となるポリマーは押出機1に供給され、溶融された後、ギアポンプ2へ押し出される。ギアポンプ2は吐出量(送出量)を一定にする機能を有しており、一定量吐出された溶融樹脂は、フィルター3を通じて異物等が除去され、次いで口金4へ供給される。口金4には所定の間隙を有するスリットが設けられており、このスリットから溶融樹脂がシート状に押し出され、回転する冷却ロール5上にて冷却・固化された後、固化シート10を得る。この固化シート10は、引き続き延伸装置6により延伸され、ワインダー7によりフィルムとして巻き取られる。その際、厚み計8により、フィルムの幅方向(紙面に直交する方向)における各位置でのフィルム厚みが測定され、得られた厚みデータをもとに厚み制御器9により口金4のスリット間隙が調整され、一定範囲内の厚みを有する(厚みのバラツキが小さい)製品フィルムが得られる。
上記装置に用いられるフィルター3は、リーフディスクタイプや筒型フィルター、スクリーンタイプのものなどの種類があり、製造するフィルムの品質、製造条件に応じて適宜用いられる。リーフディスクは複数枚を積層しツリー状にして用いることが多く、濾材として金属繊維タイプや多孔質タイプのものなどが用いられる。以下、このディスク型フィルターについて、図2および図3を用いて説明する。
図2は、従来のディスク型フィルターを示す概略断面図である。
図2においてディスク型フィルター30は、濾過機能を有するフィルターエレメント11と、このフィルターエレメント11を支持するとともに、多数設けられたポリマー流入口90’からポリマーをディスク内部へ導くパンチング部材(ポリマー導入部材)12と、このパンチング部材を支持するリテーナーメッシュ(フィルター支持部材)13と、これら部材をまとめ、ディスク積層時の荷重を受ける部分となるハブ部材14とを備え、フィルターエレメント11とハブ部材14とは溶接部16において、またパンチング部材12とハブ部材14とは溶接部17において接続されている。
図3は、図2に示す従来のディスク型フィルター30にポリマーが流れる様子を矢印(実線)で示している。ポリマーは図示していないケーシングとディスクフィルターを積層したツリーの間を流れ、積層された各ディスク型フィルター間の隙間から入り込み、フィルターエレメント11、パンチング部材12を通過し、リテーナーメッシュ13を通ってハブ部材14に設けられた導通孔に導かれ、最終的にはセンターポスト(図示しない)に入って、下流へ流れていく。
この時、従来のディスク型フィルター30では、パンチング部材12に支持された部分のフィルターエレメント11にはポリマーが流れるが、ハブ部材14によって支持された部分のフィルターエレメントには、ハブ部材にポリマーが流れる流路がないために、溶接部16と溶接部17とで挟まれた部分に対応するフィルターエレメントの部分にはポリマーが流れず滞留することがある(破線矢印で示すポリマーの流れが生じない)。ポリマーが滞留するとその種類、組成によっては変成、熱劣化、経時劣化を生じ、その劣化したポリマーが濾圧変動などの影響によりパンチング部材に支持されたフィルターエレメント部分に流出してしまい、固化シート10上に異物欠点として発生することがしばしばあった。
この課題については、例えば特許文献1に示すように、ハブ部材のフィルターエレメントを支持する部分にパンチング部材と同様のポリマー流入口を設けることが解決手段として開示されている。しかしながらハブ部材に単に孔を設けるだけでは、滞留部を完全に除去できないことや、ハブ部材とパンチング部材に支持されたフィルターエレメントの各部でポリマー流量がばらつくことから、結果として劣化したポリマーが生じ、固化シート10上に異物が発生することがしばしばあった。
実開平6−29612号公報
本発明の目的は、製品へポリマーの滞留劣化物などの異物が混入しにくいディスク型ポリマーフィルター、ディスク型ポリマーフィルター組立体およびポリマーフィルムを提供することにある。
上記目的を達成するための本発明は以下の特徴を有する。
(1)ハブ部材に、ポリマーエレメントとポリマー導入部材とが接続され、ポリマー流通方向の上流側から順にフィルターエレメントとポリマー導入部材とが重ねられた構成を有し、前記ハブ部材が前記フィルターエレメントを支持するためのフィルターエレメント支持部を有すると共に、このフィルターエレメント支持部に対応するフィルターエレメントの圧力損失Aと、その他の部分のフィルターエレメントの圧力損失Bとが、A≦Bなる関係を満足するように構成されているディスク型ポリマーフィルター。
(2)前記フィルターエレメント支持部の少なくとも一部が金属焼結多孔体で構成されている、上記(1)に記載のディスク型ポリマーフィルター。
(3)前記フィルターエレメント支持部にポリマーを流通せしめるための貫通孔が設けられている、上記(1)または(2)に記載のディスク型ポリマーフィルター。
(4)上記(1)〜(3)のいずれかに記載のディスク型ポリマーフィルターとスペーサー部材とが交互に積層されたディスク型ポリマーフィルター組立体であって、前記スペーサー部材の少なくとも一部が金属焼結多孔体で構成されているディスク型ポリマーフィルター組立体。
(5)前記スペーサー部材にポリマーを流通せしめるための貫通孔が設けられている、上記(4)に記載のディスク型ポリマーフィルター組立体。
(6)上記(1)〜(3)のいずれかに記載のディスク型ポリマーフィルター、または上記(4)または(5)に記載のディスク型ポリマーフィルター組立体を通過せしめたポリマーを用いて製造されたポリマーフィルム。
本発明によれば、従来のハブ部材を用いることによって生じていた滞留部を排除することができ、製品への異物(ポリマーの滞留劣化物など)が混入しにくいディスク型ポリマーフィルター、ディスク型ポリマーフィルター組立体を提供することができ、それらフィルターを通過したポリマーを用いて製膜を行うことにより、欠点の少ないポリマーフィルムを提供することが可能となる。
以下、本発明の実施形態の例を、図面を参照しながら説明する。もちろん、本発明はこれらに限定されるものではない。
図1は本発明の一実施態様に係るディスク型ポリマーフィルターを示す概略断面図であり、図4は同ディスク型ポリマーフィルター内のポリマーの流れを示す概略断面図である。図1において、ディスク型ポリマーフィルター20は、濾過機能を有するフィルターエレメント11と、このフィルターエレメント11を支持し、かつ多数設けられたポリマー流入口90からポリマーをディスク内部へ導くパンチング部材(ポリマー導入部材)12と、このパンチング部材12を支持するリテーナーメッシュ(フィルター支持部材)13と、これら各部材をまとめ、ディスク積層時の荷重を受ける部分となるハブ部材14とを備え、フィルターエレメント11とハブ部材14とは溶接部16で、パンチング部材12とハブ部材14とは溶接部17で接続され、その他各所も必要に応じて溶接で接合する構造をとっている。また、ハブ部材14にはフィルターエレメント支持部21(フィルターエレメント11を支持する部分)が設けられ、当該部分は金属焼結多孔体で構成されると共に、溶接部22でハブ部材14に接続されている。
上記のように構成された本発明のディスク型ポリマーフィルターは、図4の実線矢印Aで示すように、フィルターエレメント支持部に対応するフィルターエレメント部分にも十分にポリマーが流通するため、滞留部を著しく低減せしめることができ、ポリマー劣化物等の異物が発生しにくく、優れたポリマーフィルターを製造することができる。
また、図5は本発明の別の一実施態様に係るディスク型ポリマーフィルターを示す概略縦断面図であり、基本的な構成は図1で示したディスク型ポリマーフィルターと同様であるが、金属焼結多孔体で構成されたハブ部材14のフィルターエレメント支持部には複数のポリマー流通孔23が設けられている。
本発明においては、例えば、上記のようにハブ部材14のフィルターエレメント支持部をポリマーが流通するような構成とすることで、このフィルターエレメント支持部に対応するフィルターエレメントの圧力損失Aと、その他の部分のフィルターエレメントの圧力損失Bとが、A≦Bなる関係を満足するように構成している。
このように構成することで、ディスクフィルター間を流れるポリマーがフィルターエレメント支持部に相当する部分に到達した後に、その部分に滞ることなくフィルターエレメントおよび支持部を通過するように流れることになる。
また、A≦Bなる関係を満足するような構成としては、上記したようにハブ部材のフィルターエレメント支持部を金属焼結多孔体で構成したり、さらに図5で示した例において金属焼結多孔体のフィルターエレメント支持部に設ける複数のポリマー流通孔23を設けたり、またこのポリマー流通孔の密度、すなわち孔の数をフィルターエレメント支持部の方がその他の部分よりも多くしたりすることで実現可能である。

上記のように、ハブ部材に設けられたフィルターエレメント支持部により、フィルターエレメントの各部の圧力損失がA≦Bなる関係を満たしているか否かについては、以下に説明するように図6に示す装置を用いる方法により判別する。
図6は、フィルターエレメントの圧力損失値を測定するための装置の概略断面図である。
図6(a)において、フィルター圧力損失測定装置50は、フィルターエレメント11とそれを支持する部材(パンチング部材12およびリテーナーメッシュ24)とを重ねてケーシング25に挿入できるような構成をとり、接続する配管の上部と下部に圧力計26、圧力計27を設けた構造を有している。この装置によって、フィルターエレメント側からポリマーを流した時の圧力計26の値P1から圧力計27の値P2を引くことで、所定の構成を有するときのフィルターエレメントの圧力損失を測定することが可能となる。図6(a)の場合は、ハブ部材に設けられたフィルターエレメント支持部に対応するフィルターエレメント以外の部分のフィルターエレメントの圧力損失値を測定する場合である。同様に、図6(b)では、測定対象の構成を、ポリマー流通方向の上流方向から順に、フィルターエレメント11、金属焼結多孔体21、リテーナーメッシュ24となるように重ねて測定する場合を示し、ハブ部材に設けられたフィルターエレメント支持部に対応するフィルターエレメントの圧力損失値を測定することができる。
なお、測定に際し、流通せしめるポリマーは実際に使用するものを用いることが好ましいが、例えば疑似ポリマーとしては日油(株)のユニルーブや食用の水飴などを用いることもできる。
本発明において、金属焼結多孔体としては、金属パウダータイプの焼結体が好ましく、金属繊維などで補強しても良い。また、図5において示したポリマー流通孔23は、パンチング部材などと同様の密度とサイズで設けるのが好ましい。孔径としては1〜2mm程度が好ましく用いられるが、これら範囲に限定されるものではない。
また、本発明のディスク型ポリマーフィルターは、図7に示すように、スペーサー部材と交互に積層した組立体として用いることが好ましく、その際は、そのスペーサー部材の少なくとも一部が金属焼結多孔体で構成されていることが好ましい。また、スペーサー部材にポリマーを流通せしめるための貫通孔が設けられていることも好ましい。もちろん両者を併用しても構わない。
例えば、図7(a)は、図1の構成のディスク型ポリマーフィルターに金属焼結多孔体で製作したスペーサー部材28をフィルター間に設置した構成を示し、第7図(b)は、スペーサー部材に縦方向および横方向にポリマーが流通する孔を設けた構成を示している。このような構成をとることでスペーサー部材とフィルターエレメント11の間に生じる僅かな滞留部をも排除することができる。
スペーサー部材はディスクの半径方向に放射状に数本設置する構成が好ましく、厚みと幅は使用するポリマーによって最適化することが好ましい。具体的には、例えば、厚みとしては0.5〜10mmの範囲が好ましく、幅としては1〜20mmの範囲とすることが好ましい。
また本発明のディスク型フィルターの大きさとしては、外径100mm〜450mm程度のものが好ましい。また、本発明のディスク型フィルターには様々な材質の材料を用いることができる。フィルターエレメント11にはステンレス系のメタルファイバーや焼結多孔質体、メッシュなどいわゆる濾過機能を持つ材質ならばどのようなものでも用いることができる。濾過精度は製品の品質要求によるが、超高精度な1〜3μmカットなどの濾材を用いても良いし、10〜20μmカットなどの濾材を用いても良いし、30μmカット以上の濾材を用いても良い。
フィルターエレメントやポリマー導入部材、リテーナーメッシュ(フィルター支持部材)、ハブ部材、スペーサー部材に用いることができる材質としては、例えばステンレス系のSUS304、SUS316、SUS630、SUS420などがあるが、炭素鋼なども用いてもよい。
なお、上記においては金属系の材質を中心に記載したが、ポリマーの種類によっては樹脂系、セラミックス系の材質でフィルターを構成することも可能である。
また、フィルター枚数は複数枚を積層して用いることが一般的であるが、1枚単位で用いても同等の効果が得られる。
本発明において適用可能なポリマーは、ポリエステル、ポリプロピレン、ポリアミド、ポリカーボネート、ポリオレフィン、アクリル系樹脂など特に限定されず、熱可塑性樹脂でも熱硬化性樹脂でもよい。
また、上記した本願発明のディスク型ポリマーフィルターやディスク型ポリマーフィルター組立体を通過せしめたポリマーを用いて製造したポリマーフィルムは、パッケージやラミネートなどの包装用途、デジタルビデオカメラなどの磁気記録媒体用途、ディスプレイなどの光学用途、フレキシブル基板などの半導体用途など各種産業、用途に用いることができる。製造するポリマーフィルムは厚み方向に単層構成をとっていても、2層以上の複層構成をとっていてもよい。
[実施例1]
図1に示す構成を有するディスク型ポリマーフィルターを用い、図8に示すようなフィルム製造装置を用いて、ポリマーフィルムの製造を行った。ポリマーはポリエステルを用い、押出温度280℃、吐出量700kg/hrとし、フィルターエレメントは濾過精度15μmのメタルファイバーを用い、外形300mmサイズのフィルターを50枚使用した。ハブ部材のフィルターエレメント支持部は金属焼結多孔体を用いた。金属焼結多孔体としてはSUS316を用いディスク半径方向に10mm程度の大きさとした。圧力損失をその他の部分と等しい設計とするためにパンチング部材を通過するポリマーの圧力損失と同じ圧力損失となる金属焼結多孔体を選定した。設計を確認するために、同様の構成の材料を図6に示す測定装置を用いて圧力損失を測定した結果、金属焼結多孔体の方が約0.2kg/cm圧力損失が低い状態であったのでそのまま採用とした。口金はスリット間隙1.4mmに設定したTダイを用いてフィルムの製造を1週間実施した。その結果、シート製造中劣化ポリマー起因の異物欠点は発生せず、良好な品質のフィルムが得られた。
滞留箇所の有無を確認し、本願発明の効果を明確にするため、フィルム製造後にフィルターをポリマーが付着した状態で冷却、分解し、ディスクのハブ部材近傍のポリマーの変色の有無を確認した。その結果、ポリマーが滞留して変色しているような箇所は見つからず、本願発明の効果が確認できた。
[実施例2]
図5に示す構成を有するディスク型ポリマーフィルターを用い、図8に示すようなフィルム製造装置を用いて、ポリマーフィルムの製造を行った。ポリマーはポリオレフィンを用い、押出温度260℃、吐出量100kg/hrとし、フィルターエレメントは濾過精度20μmの多孔焼結金属フィルターエレメントを用い、外形150mmサイズのフィルターを30枚使用した。ハブ部材のフィルターエレメント支持部には金属焼結多孔体を用いてポリマー流通孔を設けた。金属焼結多孔体としてはSUS316を用いディスク半径方向に10mm程度の大きさとした。圧力損失をその他の部分と等しい設計とするためにポリマー流通孔を設けた場合にパンチング部材を通過するポリマーの圧力損失と同じ圧力損失となる金属焼結多孔体を選定した。ポリマー流通孔は径1.0mmのサイズを半径方向に3箇所、円周方向に30箇所設けた。設計を確認するために、同様の構成の材料を図6に示す測定装置を用いて圧力損失を測定した結果、金属焼結多孔体にポリマー流通孔を設けた方が約0.1kg/cm圧力損失が低い状態であったのでそのまま採用とした。
口金はスリット間隙1.2mmに設定したTダイを用いてフィルムの製造を1週間実施した。その結果、シート製造中劣化ポリマー起因の異物欠点は発生せず、良好な品質のフィルムが得られた。
滞留箇所の有無を確認し、本願発明の効果を明確にするため、フィルム製造後にフィルターをポリマーが付着した状態で冷却、分解し、ディスクのハブ部材近傍のポリマーの変色の有無を確認した。その結果、ポリマーが滞留して変色しているような箇所は見つからず、本願発明の効果が確認できた。
[実施例3]
図7(a)に示す構成を有するディスク型ポリマーフィルターを用い、図8に示すようなフィルム製造装置を用いて、ポリマーフィルムの製造を行った。ポリマーはポリプロピレンを用い、押出温度250℃、吐出量300kg/hrとし、フィルターエレメントのは濾過精度20μmのメタルファイバーを用い、外形300mmサイズのフィルターを50枚使用した。
ハブ部材のフィルターエレメント支持部は金属焼結多孔体を用いた。金属焼結多孔体としてはSUS316を用いディスク半径方向に15mm程度の大きさとした。圧力損失をその他の部分と等しい設計とするためにパンチング部材を通過するポリマーの圧力損失と同じ圧力損失となる金属焼結多孔体を選定した。設計を確認するために、同様の構成の材料を図6に示す測定装置を用いて圧力損失を測定した結果、金属焼結多孔体の方が約0.15kg/cm圧力損失が低い状態であったのでそのまま採用とした。スペーサー部材にもハブ部材と同様の金属焼結多孔体を用いた。口金はスリット間隙2.1mmに設定したTダイを用いてフィルムの製造を1週間実施した。その結果、シート製造中劣化ポリマー起因の異物欠点は発生せず、良好な品質のフィルムが得られた。
滞留箇所の有無を確認し、本願発明の効果を明確にするため、フィルム製造後にフィルターをポリマーが付着した状態で冷却、分解し、ディスクのハブ部材近傍のポリマーの変色の有無を確認した。その結果、ポリマーが滞留して変色しているような箇所は見つからず、本願発明の効果が確認できた。
[比較例1]
図2に示す構成を有するディスク型ポリマーフィルターを用い、図8に示すようなフィルム製造装置を用いて、ポリマーフィルムの製造を行った。ポリマーはアクリル系樹脂を用い、押出温度260℃、吐出量120kg/hrとし、フィルターエレメントのは濾過精度20μmのメタルファイバーを用い、外形300mmサイズのフィルターを70枚使用した。口金はスリット間隙1.3mmに設定したTダイを用いてフィルムの製造を1週間実施した。その結果、シート製造中劣化ポリマー起因の異物欠点がシートの幅方向の固定位置に発生し、良好な品質のシートが得られなかった。
滞留箇所の有無を確認するために同様に、シート製造後にフィルターをポリマーが付着した状態で冷却、分解し、ディスクのハブ部材近傍のポリマーの変色の有無を確認した。
本発明の一実施態様に係るディスク型ポリマーフィルターの概略断面図である。 従来のディスク型ポリマーフィルターを示す概略断面図である。 従来のディスク型ポリマーフィルターのポリマー流れを示す概略断面図である。 図1に記載のディスク型ポリマーフィルターのポリマー流れを示す概略断面図である。 本発明の他の一実施態様に係るディスク型ポリマーフィルターの概略断面図である。 フィルターエレメントの圧力損失を測定する装置の概略断面図である。 本発明の一実施態様に係るディスク型ポリマーフィルター組立体を示す概略断面図である。 一般的なフィルム製造装置の概略図である。
符号の説明
1 押出機
2 ギアポンプ
3 フィルター
4 口金
5 冷却ロール
6 延伸装置
7 ワインダー
8 厚み計
9 厚み制御器
10 固化シート
11 フィルターエレメント
12 パンチング部材(ポリマー導入部材)
13 リテーナーメッシュ(フィルター支持部材)
14 ハブ部材
15 スペーサー部材
16 溶接部
17 溶接部
20 ディスク型ポリマーフィルター
21 金属焼結多孔体(フィルターエレメント支持部)
22 溶接部
23 ハブ部材に設けたポリマー流通孔
24 支持体(リテーナーメッシュ、フィルター支持部材)
25 圧力損失計測用ケーシング
26 1次側圧力計
27 2次側圧力計
28 金属焼結多孔体(スペーサー部材)
29 ポリマー流通孔付きスペーサー部材
30 ディスク型ポリマーフィルター
40 ディスク型ポリマーフィルター
50 フィルター圧力損失測定装置
60 ディスク型ポリマーフィルター組立体(一部)
70 ディスク型ポリマーフィルター組立体(一部)
80 フィルム製造装置
90 ポリマー流入孔
100

Claims (6)

  1. ハブ部材に、フィルターエレメントとポリマー導入部材とが接続され、ポリマー流通方向の上流側から順にフィルターエレメントとポリマー導入部材とが重ねられた構成を有し、前記ハブ部材が前記フィルターエレメントを支持するためのフィルターエレメント支持部を有すると共に、このフィルターエレメント支持部に対応するフィルターエレメントの圧力損失Aと、その他の部分のフィルターエレメントの圧力損失Bとが、A≦Bなる関係を満足するように構成されているディスク型ポリマーフィルター。
  2. 前記フィルターエレメント支持部の少なくとも一部が金属焼結多孔体で構成されている、請求項1に記載のディスク型ポリマーフィルター。
  3. 前記フィルターエレメント支持部にポリマーを流通せしめるための貫通孔が設けられている、請求項1または2に記載のディスク型ポリマーフィルター。
  4. 請求項1〜3のいずれかに記載のディスク型ポリマーフィルターとスペーサー部材とが交互に積層されたディスク型ポリマーフィルター組立体であって、前記スペーサー部材の少なくとも一部が金属焼結多孔体で構成されているディスク型ポリマーフィルター組立体。
  5. 前記スペーサー部材にポリマーを流通せしめるための貫通孔が設けられている、請求項4に記載のディスク型ポリマーフィルター組立体。
  6. 請求項1〜3のいずれかに記載のディスク型ポリマーフィルター、または請求項4または5に記載のディスク型ポリマーフィルター組立体を通過せしめたポリマーを用いて製造されたポリマーフィルム。
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