JP2009213843A - 注射針処理装置 - Google Patents

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Shigeji Tsuta
茂治 蔦
Yoshio Kumazaki
佳男 熊崎
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Abstract

【課題】注射器の口部に装着された装着部の注射針を焼損処理する作業と、該口部から装着部を抜き取る作業とが同じ位置で行える注射針処理装置を提供する。
【解決手段】注射器Aの口部Acに装着された装着部Adの注射針Aeを受け板3の挿入孔3aに挿入して、注射器Aの口部Acを一対の閉塞板4,4で挟持する。第1電極10と第2電極11との間を注射針Aeで短絡し、該各電極10,11の間に印加される電流により注射針Aeを焼損処理する。注射器Aを上方に向けて略真っ直ぐに引き上げる際に、注射器Aの口部Acに装着された装着部Adに一対の閉塞板4,4を係止して、シリンダAaの口部Acから焼損済みの注射針Aeが残っている装着部Adを抜き取る。
【選択図】図10

Description

この発明は、例えば病院、診療所等の医療機関において、患者の治療に使用された使用済みの注射針を廃棄処理する際に用いられる注射針処理装置に関する。
従来、前記医療機関において患者の治療に使用された注射針を廃棄処理する場合、使用済みの注射針を注射器の先端部から抜き取って、そのまま廃棄処分していたが、注射針を抜き取る際に、例えば指や手等の皮膚を誤って突き刺してしまうことがあり、例えばC型肝炎、エイズウイルス等の病原菌による二次感染が起きやすい。
前記注射針を安全に処理する装置としては、例えば注射器の注射針を、パネル上面に設けられた挿入孔に挿入し、注射針分離部に設けられた一対のローラ型電極で挟持して焼損する。この後、注射針抜出しブロックを、注射針抜出しア−ム動作用カムによって注射器本体の軸と直角方向へ移動させ、注射針分離部と協同して、注射器本体から注射針を分離する特許文献1の注射針処理装置とその方法がある。また、注射器の注射針をハウジングに形成された長孔の一端側から挿入して、ハウジング内部に設けられた上側電極と下側電極との間を短絡する。上側電極と下側電極との間を印加される電流により注射針を焼損処理した後、注射器を長孔に沿って他端側へ移動させ、注射器の先端から残りの注射針を抜き取るようにして分離する特許文献2の針処理装置がある。
特開平9−24075号公報 特公平2−58937号公報
しかし、特許文献1の注射針処理装置は、パネル上面に注射器を載置するための注射器受付が斜め上方に向けて突出されており、特許文献2の注射針安全処理装置は、パネル上面に注射針挿入孔が形成されたシリンダが突出されている。このため、注射針の処理時において、注射器受付やシリンダによってパネル上面に付着する異物(例えば薬剤、血液等)を除去する作業が妨げられるため、パネル全体を清潔且つ綺麗な状態に保つことができない。また、特許文献2の針処理装置は、注射器の注射針を長孔の一端側に挿入して焼損処理した後、注射器を長孔に挿入したまま他端側へ水平移動させて、注射器の先端から残りの注射針を抜き取らなければならず、注射針を焼損処理する作業に手間が掛かる。また、注射針を焼損処理する位置と、残りの注射針を抜き取る位置とが異なるため、残りの注射針を抜き取る作業を行わずに、注射器を長孔から引き抜いてしまうことがあり、注射針の抜き取りミスが発生しやすい。
この発明は上記問題に鑑み、注射器の口部に装着された装着部の注射針を焼損処理する作業と、該注射器の口部から装着部を抜き取る作業とが同じ位置で行える注射針処理装置の提供を目的とする。
この発明は、装置本体内部に設けられた第1電極と第2電極の間を、注射器先端の口部に装着した装着部の注射針により短絡させ、第1電極と第2電極に印加される電流により注射針を焼損する注射針処理装置であって、前記装置本体のフラットに形成された受け板の上面に、前記注射器の口部に装着された装着部全体と、該装着部の先端に固定された注射針との垂直挿入が許容される挿入孔を設け、前記挿入孔の下方に、該挿入孔に挿入される前記注射針によって短絡される前記第1電極と第2電極を設け、前記挿入孔の下面側に、該挿入孔を中心として、一対の閉塞板を開閉自在に設け、前記一対の閉塞板を、前記挿入孔の中心で各閉塞板の対向面が互いに当接される閉位置と、前記装着部より幅広に各閉塞板の対向面が離間される開位置とに水平開閉自在に設け、前記一対の閉塞板を、前記挿入孔が閉塞される閉位置に復帰する復帰手段を設け、前記一対の閉塞板を、前記挿入孔より下方に突出された注射器の先端と、該注射器の口部に装着された装着部との間に対して係止可能に設けたことを特徴とする。
この発明の態様として、前記一対の閉塞板を、前記挿入孔より下方に突出された注射器の先端と、該注射器の口部に装着された装着部との間に対して係止される厚みに形成することができる。
また、この発明の態様として、前記一対の閉塞板の対向面に、前記挿入孔に挿入される注射針の周面と対向して該注射針を垂直方向に向けて挿入ガイドするための案内面を形成するとともに、該案内面を上端側から下端側に向けて徐々に狭くなるテーパー面に形成することができる。
また、この発明の態様として、前記付勢手段を、前記挿入孔を中心として左右対称に配置するとともに、該挿入孔の中心を通る直線上に設けることができる。
前記受け板及び閉塞板は、例えばステンレス等の錆び付きにくい金属板、或いは、防錆処理された金属板で構成することができる。また、付勢手段は、例えばコイルスプリング、板バネ、渦巻きバネ、ゴム等の弾性体で構成することができる。
この発明によれば、注射器の注射針を焼損処理する作業と、該注射器の口部から装着部を抜き取る作業とが同じ位置で行えるので、注射器を水平移動させて抜き取るような動作及び作業が不要となり、注射器の口部から焼損済みの注射針が残っている装着部を確実に抜き取ることができる。また、注射器を水平移動させて装着部を抜き取るような従来の装置に比べて、装置全体の構成及び構造が簡単となり、装置全体の製作が容易となる。また、装置本体及び受け板の上面をフラットに形成しているので、例えば薬剤、血液等の異物が装置本体及び受け板の上面に付着しても、異物を除去する作業が妨げられず、柔軟性を有する払拭具により簡単且つ容易に払拭除去することができ、装置本体及び受け板の上面全体を清潔且つ綺麗な状態に保つことができる。
この発明は、注射器の口部に装着された装着部の注射針を焼損処理する作業と、該注射器の口部から装着部を抜き取る作業とを同じ位置で行うという目的を、注射器の口部に装着された装着部の注射針を受け板の挿入孔に挿入して焼損処理した後、注射器の口部を挿入孔から抜き取る際に一対の閉塞板を装着部に係止することで達成した。
この発明の一実施例を以下図面に基づいて詳述する。
図面は、注射器に装着された使用済みの注射針を廃棄処理する際に用いられる注射針処理装置を示し、図1、図2、図3に於いて、この注射針処理装置1は、箱型に形成された装置本体2の右側上面に上方から見て略矩形の開口部2aを開口している。開口部2aには、該開口部2aと合致する大きさ及び形状に形成した上方から見て略矩形の受け板3を一体的に嵌め込み固定している。
なお、装置本体2及び受け板3の上面は、全体的に略フラット(平坦)となるように形成している。また、受け板3及び後述する閉塞板4は、ステンレス等の錆び付きにくい金属で形成されており、例えば薬剤や血液等が付着してもスライド性が損なわれることはない。
受け板3の中央上面には、後述する注射器Aの口部Acに装着された装着部Adの全体と、該装着部Adの先端に固定された注射針Aeとの垂直挿入が許容される挿入孔3aを設けている。
注射器Aは、筒状に形成された合成樹脂製のシリンダAaと、シリンダAaに収容された合成樹脂製のピストンAbと、シリンダAa先端に形成した口部Acに装着される合成樹脂製の装着部Adと、装着部Ad先端に固定された導電性を有するステンレス製の注射針Aeとで構成される。
受け板3の左右下面には、挿入孔3aが閉塞される大きさ及び形状に形成された一対の閉塞板4,4を、挿入孔3aを中心として受け板3の長手側下面に対して左右対称に配置するとともに、受け板3の長さ方向と平行する方向(図5の矢印Bで示すスライド方向)に対して水平移動自在に設けている。
一対の閉塞板4,4は、上方から見て略矩形に形成され、閉塞板4の両側縁部を、受け板3の長さ方向と平行して該受け板3の両側下面に固定された一対の受け部3A,3Aの溝部3Aa,3Aaに係合して、挿入孔3aが全閉される閉位置(図5のa参照)と、挿入孔3aが全開される開位置(図5のb参照)とに、図5の矢印Bで示すスライド方向と平行する方向に向けて開閉自在に設けている。
閉塞板4,4の中央対向縁部は、受け板3の挿入孔3aより下方に突出されたシリンダAaの先端と、シリンダAaの口部Acに装着された装着部Adとの間に対して係止が許容される厚みに形成している(図8参照)。
閉塞板4,4の中央対向端面には、シリンダAaの口部Acに装着された装着部Adと、装着部Adに固定された注射針Aeとを垂直方向に向けて挿入ガイドするための案内面4a,4aを形成している。案内面4a,4aは、注射針Aeの外周面に当接される中央対向面を中心として、上端側から下端側に向けて徐々に狭くなる円錐形状のテーパー面に形成している。
一対の受け部3A,3Aは、閉塞板4の両側縁部が水平に支持される間隔に隔てて受け板3の両側下面に固定している。受け部3A,3Aの対向縁部には、閉塞板4の両側縁部が係合される溝部3Aa,3Aaを受け板3の長さ方向と平行して形成している。
また、受け部3A,3Aの左右下面には、挿入孔3aが閉塞される大きさ及び形状に形成した一対のスプリング保持板5,5を、挿入孔3aを中心として受け板3の長手側下面に対して左右対称に配置するとともに、受け部3A,3Aの溝部3Aa,3Aaに係合された閉塞板4,4と対向してネジ止め固定している。スプリング保持板5の中央部には、後述するコイルスプリング9が圧縮装填される断面U字状のスプリング収容部5aを、閉塞板4の中央部下面と対向して図5の矢印Bで示すスライド方向と平行して形成している。
スプリング収容部5a,5aは、受け板3の挿入孔3aを中心として左右対称に配置するとともに、該挿入孔3aの中心を通る直線上にそれぞれ形成している。スプリング収容部5a,5aには、一対の閉塞板4,4を受け板3の挿入孔3aが閉塞される方向に向けて付勢するためのコイルスプリング9をそれぞれ圧縮装填している。
スプリング収容部5aの外側端部には、該スプリング収容部5aに装填されたコイルスプリング9の一端と対向してネジ部材5bを螺合している。スプリング収容部5aの内側端部には、該スプリング収容部5aに装填されたコイルスプリング9の他端と対向して突起5cを形成している。
また、スプリング収容部5aの内側端部に形成された突起5cと、該スプリング収容部5aに装填されたコイルスプリング9の他端との間に、閉塞板4に突設された突起4bを挿入している。つまり、スプリング収容部5a,5aに圧縮装填されたコイルスプリング9,9は、一対の閉塞板4,4を受け板3の挿入孔3aが閉塞される方向に向けて付勢している。なお、コイルスプリング9,9の復元力は、受け板3の挿入孔3aに挿入された注射器Aの装着部Ad或いは注射針Aeが略真っ直ぐに保持される付勢力に設定している。
つまり、一対のコイルスプリング9,9の復元力を、受け板3の挿入孔3aより下方に突出された注射器Aの装着部Ad或いは注射針Aeが径方向に対して挟持される方向に向けて作用させるので、一対の閉塞板4,4により注射器Aの装着部Ad或いは注射針Aeを受け板3の挿入孔3aに対して略真っ直ぐに挿入された姿勢に確実且つ安定して保持することができる。
閉塞板4の突起4bとスプリング収容部5aの突起5cは、コイルスプリング9,9の復元力によって、一対の閉塞板4,4を挿入孔3aが閉塞される閉方向へスライド移動した際に互いに当接され、一対の閉塞板4,4を、挿入孔3aの中心で互いに当接され、挿入孔3aが左右均等に閉塞される閉位置に規制する。なお、規制板3dに代わる規制手段として、閉塞板4の両側縁部と受け板3の溝部3Aa,3Aaとの間に、例えば突起、段部を設ける等して規制してもよい。
また、ネジ部材5bを締込み方向へ回動操作して、コイルスプリング9の圧縮率を高くすれば、その圧縮率に応じて、コイルスプリング9に蓄積される復元力が大きくなるので、一対の閉塞板4,4による挟持力を強くすることができる。
また、ネジ部材5bを緩み方向へ回動操作して、コイルスプリング9の圧縮率を低くすれば、その圧縮率に応じて、コイルスプリング9に蓄積される復元力が弱くなるので、一対の閉塞板4,4による挟持力を弱くすることができる。これにより、注射器Aの口部Acに装着された装着部Ad或いは装着部Adに固定された注射針Aeを挟持するのに適した復元力に設定することができる。
挿入孔3aは、シリンダAa先端の口部Acに装着された装着部Ad全体の挿入が許容される大きさ及び形状に形成されている。つまり、装着部Adの基端側外周面に形成した鍔部Afより大径に形成され、口部Acに装着した装着部Adの全体が挿入孔3aより下方に突出が許容され、該口部Acを中心とするシリンダAa先端の周縁部が当接される孔径に形成している(図8参照)。
装置本体2内の挿入孔3aの下方には、図3、図6にも示すように、注射器Aの注射針Aeを焼損するための第1電極10と第2電極11とを配置している。第1電極10と第2電極11は、受け板3の挿入孔3a下方に突出された注射針Aeが所定長さに溶解・焼損される上下間隔に隔てて設けている。
第1電極10は、挿入孔3aより下方に垂下される注射針Aeの側面と対向して配置され、挿入孔3aより下方に垂下される装着部Adの先端に固定された注射針Aeの根元部分に対して可能な限り近寄った箇所に押し当てられる高さ位置に設けている。
第1電極10の下方に配置した第2電極11は、第1電極10より下方に垂下される注射針Aeの先端と対向して配置され、第1電極10より下方に垂下される注射針Aeの先端が押し当てられる高さ位置に設けている。なお、第1電極10の注射針Aeが当接される針押当て面は、所定の曲率半径を有するアール形状或いは曲面形状(例えば図13に示す回転体12の針押当て面(外周面)と対応する略同じ曲率)に形成している。また、第1電極10と第2電極11との間を注射針Aeの長さに応じて拡縮調節自在に設けてもよい。
装置本体2の右側内部には、図3、図4にも示すように、挿入孔3aの下方に落下される注射針Aeの針屑と、口部Acから抜き取られた装着部Adとが投入される上面開口形状の集積容器17を配置している。また、集積容器17が配置された装置本体2の右側壁部には、集積容器17を出し入れするための出入口2cを設けている。集積容器17を出入口2cから装置外部に取り出せば、注射針Aeの針屑や口部Acから抜き取られた装着部Adを回収することができる。
装置本体2の前側内部には、焼損時に発生する臭い成分が含まれた雰囲気を脱臭して排出するためのファン等の換気装置19を配置している。換気装置19の下方には、脱臭体20が装填された脱臭体装填容器21を配置している。また、脱臭体装填容器21が配置された装置本体2の前側壁部には、脱臭体装填容器21を出し入れするための出入口2dを設けている(図1、図2参照)。なお、脱臭体装填容器21の底面は、雰囲気の通過が許容される大きさ及び形状に開口している。脱臭力が低下した場合、脱臭体装填容器21を出入口2dから装置外部に取り出せば、未使用の脱臭体20に取り替えることができる。また、焼損屑集積容器17と脱臭体装填容器21には、例えば取っ手、把持孔等の把持部が設けられている。
装置本体2の出入口2d下方の前側壁部には、脱臭された雰囲気を排出するための換気口2eを設けている(図1、図2参照)。また、換気口2eには、換気口2e全体が覆われる大きさ及び形状に形成したネット22を取り付けている。ネット22に代えて、例えば不織布、シート等の通気性を有するものを用いてもよい。
装置本体2の左側内部には、図1、図3、図4にも示すように、第1電極10と第2電極11とに電力を供給するためのトランス23と、換気装置19の駆動及び停止を制御するための制御回路30を内蔵している。また、装置本体2の左側壁部には、トランス23に電力を供給するためのコード24の一端を接続し、電源(コンセント)に接続するためのプラグ25をコード24の他端に接続している。また、電源スイッチ27と通電ランプ28を装置本体2の左側上面に設け、ヒューズ29を装置本体2の左側壁部に設けている。
なお、第1電極10及び第2電極11と、換気装置19と、トランス23と、コード24と、プラグ25と、起動スイッチ26と、電源スイッチ27と、通電ランプ28と、ヒューズ29と、制御回路30は電気的に接続されている。また、例えば電圧計、電流計等のメータ類、或いは、例えばブザーやランプ等の報知器を設けてもよい。
制御回路30は、CPU、ROM、RAMを内蔵し、CPUは、ROM(又はPROM)に格納されたプログラムに沿って、電源スイッチ27をON操作及びOFF操作した際に出力される電気信号に基づいて、換気装置19の駆動及び停止を制御する。なお、RAMに、注射針Aeの焼損処理に要する時間や電流、電圧、温度等の数値を予め記憶してもよい。
制御回路30のCPUは、電源スイッチ27がON操作された際に第1電極10と第2電極11との間を短絡可能な待機状態に通電し、換気装置19を連続して駆動し、通電ランプ28を点灯する。また、電源スイッチ27がOFF操作された際に第1電極10及び第2電極11への通電を遮断し、換気装置19の駆動を停止し、通電ランプ28を消灯する。なお、換気装置19を、注射器Aの装着部Adが受け板3の挿入孔3aに挿入されたときだけ駆動するか、CPUに内蔵されたタイマーにより予め設定した処理時間(焼損処理に要する時間よりも長い時間)だけ駆動する等してもよい。
換気装置19は、電源スイッチ27をON操作した際に駆動され、焼損時に発生する臭い成分が含まれる雰囲気を、脱臭体装填容器21に装填された脱臭体20に送気して脱臭する。雰囲気に含まれる臭い成分を、通気性を有する袋状の脱臭体20に充填された活性炭に吸着させて脱臭し、脱臭された雰囲気を装置本体2外部に換気口2eから排出する。また、電源スイッチ27をOFF操作した際に駆動が停止される。なお、活性炭に代えて、例えば木炭、竹炭、岩石、金属等の多孔質吸着体を用いてもよい。また、多孔質吸着体を使用する場合、通気性を有する袋体や箱体に充填するのが好ましい。
また、受け板3の一側部下面に、一方の閉塞板4を開位置へスライドした際にON操作される図示しない起動スイッチを設け、起動スイッチのON操作及びOFF操作によって換気装置19を駆動又は停止してもよい。
図示実施例は上記の如く構成するものにして、以下、注射針処理装置1により注射器Aの使用済み注射針Aeを焼損処理する方法を説明する。
先ず、装置本体2に接続されたプラグ25を図示しない電源(コンセント)に差し込み、電源スイッチ27をON操作して、第1電極10と第2電極11との間を短絡可能な待機状態に通電する。
次に、図1、図3に示すように、使用済みの注射針Aeが装着された注射器Aを、注射針Aeが下向きとなる姿勢に手で保持した後、注射器A先端の装着部Adに固定された注射針Aeを、受け板3の挿入孔3aに対して上方から下方に向けて略垂直に挿入する。
注射針Aeを、一対の閉塞板4,4の中央対向面間に押し込み、閉塞板4,4をコイルスプリング9,9に抗して注射針Aeの挿入が許容される間隔に押し広げながら挿入する(図6、図7参照)。注射針Aeを、一対の閉塞板4,4に形成した案内面4a,4aで挟持して、注射針Aeの側面が第1電極10に接触され、注射針Aeの先端が第2電極11に対して垂直に押し当てられるように真っ直ぐに挿入ガイドする。
注射針Aeの側面を第1電極10に接触させたまま垂直に挿入して、第1電極10より下方に垂下される注射針Aeの先端を第2電極11に押し当て、第1電極10と第2電極11との間を注射針Aeにより短絡する。これにより、第1電極10と第2電極11との間に通電される電流により、装着部Adに固定された注射針Aeを発熱(例えば略1300℃付近の温度)して溶解させながら、注射針Aeを先端から基端に向けて次第に焼損させる(図8、図9参照)。
注射針Aeに続いて注射器Aの口部Acに装着された装着部Adを、一対の閉塞板4,4の中央対向面間に押し込み、閉塞板4,4をコイルスプリング9,9に抗して装着部Ad全体の挿入が許容される間隔に押し広げながら挿入する(図8、図9参照)。装着部Adを、一対の閉塞板4,4に形成した案内面4a,4aで挟持して、注射針Aeが第1電極10と第2電極11とに対して押し当てられるように真っ直ぐに挿入ガイドする。
注射器Aの口部Acに装着された装着部Adを受け板3の挿入孔3a及び閉塞板4,4より下方に突出すると、コイルスプリング9,9の復元力によって、一対の閉塞板4,4が閉方向へ移動され、閉塞板4,4の中央対向縁部が挿入孔3aより下方に突出されたシリンダAaの先端と、シリンダAaの口部Acに装着された装着部Adとの間に係止され、挿入孔3aに挿入されたシリンダAaの口部Acが一対の閉塞板4,4で挟持される(図5のb、図8参照)。
これにより、装着部Adに固定された注射針Aeが挿入孔3aより下方に所定長さ垂下した状態に保持されるので、注射針Aeを、該注射針Aeの根元部分に対して可能な限り近寄った箇所まで焼損処理(図10参照)して、注射針Aeに付着する病原菌(例えばC型肝炎、エイズウイルス等)を溶解時及び焼損時の高温により死滅させることができる。また、焼損時に発生する注射針Aeの針屑は集積容器17に投入される(図3、図4参照)。なお、注射針Aeの太さや材質に応じて、第1電極10と第2電極11との間に印加される電圧・電流を可変調整してもよい。
装着部Adを受け板3の挿入孔3aより下方に突出すると、口部Acを中心とするシリンダAa先端の周縁部が挿入孔3aの周縁部に当接され、注射器AのシリンダAaによって受け板3の挿入孔3aが閉塞される(図8参照)。これにより、注射針Aeの焼損時に発生するスパークが挿入孔3aから外部に漏れるのを防止することができ、作業者の目に与える影響が少なくなる。
換気装置19は、起動スイッチ26がON操作された際に駆動され、後述する焼損時に発生する臭い成分が含まれる雰囲気を、脱臭体装填容器21に装填された脱臭体20に送気して脱臭する。その脱臭された雰囲気を装置本体2外部に換気口2eから排出する。予め設定した処理時間が経過すると、換気装置19が停止され、通電ランプ28が消灯する。
焼損処理後において、挿入孔3aに挿入された注射器Aを手で保持したまま上方に向けて略真っ直ぐに引き上げようとすると、シリンダAaの口部Acに装着された装着部Adの鍔部Afが閉塞板4,4の対向縁部に係止されるため、注射器Aを上方に引き上げれば、シリンダAaの口部Acから装着部Adを抜き取ることができる(図11参照)。口部Acから抜き取られた装着部Adは集積容器17に投入されるので、異物の付着した装着部Adが装置外部へ落下するのを防止することができ、装着部Ad及び注射針Aeに付着する病原菌(例えばC型肝炎、エイズウイルス等)が装置周辺に飛散することがない。
注射器Aの口部Acを受け板3の挿入孔3aから抜き取ると、コイルスプリング9,9の復元力によって一対の閉塞板4,4が閉方向へ移動し、挿入孔3aの中心で互いに当接されて該挿入孔3aを全閉するので、例えば紙屑や布片等の異物が挿入孔3aから装置本体2内に侵入するのを防止することができる。また、焼損時に発生する臭いが挿入孔3aから外部へ漏れ出すのを防止することができる。
また、注射器Aの口部Acに装着された装着部Adの注射針Aeを受け板3の挿入孔3aに挿入して焼損処理した後、注射器Aを上方に向けて真っ直ぐに引き上げる際に口部Acから装着部Adを抜き取るので、注射器Aの注射針Aeを焼損処理する作業と、口部Acから装着部Adを抜き取る作業とが同じ位置で行える。また、注射器Aを水平移動させて抜き取るような動作及び作業が不要となるので、注射器Aの口部Acから焼損済みの注射針Aeが残っている装着部Adを確実に抜き取り回収することができる。また、注射器Aを水平移動させて装着部Adを抜き取るような従来の装置に比べて、装置全体の構成及び構造が簡単となり、装置全体の製作が容易となる。
また、装置本体2及び受け板3の上面をフラットに形成しているので、例えば薬剤、血液等の異物が装置本体2及び受け板3の上面に付着しても、異物を除去する作業が妨げられず、柔軟性を有する払拭具により簡単且つ容易に払拭除去することができ、装置本体2及び受け板3の上面全体を清潔且つ綺麗な状態に保つことができる。
なお、集積容器17に投入された焼損済みの注射針Aeが残っている装着部Adを、注射針Aeが残っている装着部Adの先端部と、注射針Aeが取り除かれた装着部Adの基端部とに分離して分別回収すれば、焼損済みの注射針Aeが取り除かれた合成樹脂製のシリンダAaと、ピストンAbと、装着部Adとを再利用することができる。また、第1電極10を、図13に示す回転体12と略同一の外径及び形状を有するローラ型の電極で構成してもよい。
図12は、一対の閉塞板4,4を、受け板3と閉塞板4との間に張架されたコイルスプリング9で閉方向に付勢する他の例を示している。コイルスプリング9,9を、閉塞板4のスライド方向に対して斜めに交差して、受け板3の両側部下面に垂設した突起3b,3bと、閉塞板4,4の中央部下面に突設した突起4b,4bとの間にそれぞれ張架し、コイルスプリング9,9の復元力により、一対の閉塞板4,4を挿入孔3aが閉塞される閉方向に付勢してもよい。これにより、前記実施例と略同等の作用及び効果を奏することができる。受け板3の一側部下面に固定した規制板3dは、一対の閉塞板4,4を、挿入孔3aの中心で互いに当接される中央位置に規制する。
図13は、図12における一方の閉塞板4の下面側に、第2電極11上に残留する針屑を掻き取るためのスクレーパー6を取り付けたその他の例を示している。注射針Aeの焼損処理後において、注射器Aを上方に引き上げてシリンダAaの口部Acの受け板3の挿入孔3aから抜き取り、一対の閉塞板4,4をコイルスプリング9,9の復元力によって閉位置に復帰移動させると、スクレーパー6によって第2電極11上に残留する注射針Aeの針屑が掻き取るようにして除去される。これにより、第2電極11の注射針Aeが押し当てられる上面を、短絡電流が通電されるのに適した状態に常時保つことができ、注射針Aeに通電される短絡電流の損失が少なくなる。なお、スクレーパー6は、注射器Aの注射針Aeを受け板3の挿入孔3aに挿入する際に、第2電極11上から退避されるように設けられている。
図14は、受け板3の挿入孔3aより下方に垂下された注射針Aeを、ローラ型の回転体12で第1電極10に押し当てるその他の例を示している。回転体12は、耐熱性及び絶縁性を有するセラミック製のローラで構成され、受け板3下面に取り付けられた軸受板13の下端部に対して自由回転自在に軸受するとともに、第1電極10の針押当て面に対して接離される方向へ水平移動自在に設けている。また、軸受板13下面に取り付けられた金属製の板バネ14は、回転体12を、第1電極10の針押当て面に対して注射針Aeが押し当てられる方向に付勢している。
注射器Aの注射針Aeを、第1電極10と回転体12の間に挿入する際に、回転体12が注射針Aeの挿入が許容される方向へ回転するので、注射針Aeを、第1電極10と回転体12の間に挿入する動作が容易に行える。また、第1電極10と回転体12の間に挟み込まれた注射針Aeを、回転体12により第1電極10の針押当て面に対して押し当てられる方向に常時付勢しているので、注射針Aeを第1電極10に対して接触させた状態に保つことができ、第1電極10と第2電極11の間が注射針Aeにより確実に短絡される。これにより、前記実施例と略同等の作用及び効果を奏することができる。
この発明の構成と、上述の実施例との対応において、
この発明の付勢手段は、実施例のコイルスプリング9に対応するも、
この発明は、上述の実施例の構成のみに限定されるものではなく、請求項に示される技術思想に基づいて応用することができ、多くの実施の形態を得ることができる。
実施例では、一対の閉塞板4,4を、受け板3の長さ方向と平行する方向に対してスライド自在に設けているが、左右方向又は前後方向に対して水平回動自在に設けてもよい。
注射針処理装置による注射針の処理方法を示す左側斜視図。 注射針の挿入孔が形成された注射針処理装置を示す右側斜視図。 装置本体の内部構造を示す縦断正面図。 装置本体の内部構造を示す横断平面図。 受け板に装着された一対の閉塞板の開閉動作を示す平面図。 注射針の挿入動作を示す拡大側面図。 注射針の挿入動作を示す拡大正面図。 注射針を各電極に接触させた状態を示す拡大側面図。 注射針を各電極に接触させた状態を示す拡大正面図。 注射針の焼損状態を示す拡大側面図。 シリンダの口部から装着部を分離した状態を示す拡大側面図。 一対の閉塞板をスプリングで付勢する他の例を示す拡大正面図。 閉塞板にスクレーパーを設けたその他の例を示す拡大側面図。 注射針をローラで第1電極に押し当てるその他の例を示す拡大正面図。
符号の説明
A…注射器
Ac…口部
Ad…装着部
Ae…注射針
Af…鍔部
1…注射針処理装置
2…装置本体
3…受け板
3a…挿入孔
4…閉塞板
5…スプリング保持板
6…スクレーパー
9…コイルスプリング
10…第1電極
11…第2電極

Claims (4)

  1. 装置本体内部に設けられた第1電極と第2電極の間を、注射器先端の口部に装着された装着部の注射針により短絡して、該第1電極と第2電極との間に印加される電流により注射針を焼損する注射針処理装置であって、
    前記装置本体のフラットに形成された受け板の上面に、前記注射器の口部に装着された装着部と、該装着部の先端に固定された注射針との垂直挿入が許容される挿入孔を設け、
    前記挿入孔の下方に、前記注射針の側面が接触される前記第1電極と、該注射針の先端が当接される前記第2電極とを設け、
    前記受け板の下面側に、前記挿入孔の中心で互いに当接される閉位置と、前記装着部の挿入が許容される開位置とに開閉動作される一対の閉塞板を設け、
    前記一対の閉塞板を、前記挿入孔より下方に突出された注射器の先端と、該注射器の口部に装着された装着部との間に対して係止可能に設けるとともに、該一対の閉塞板を、前記挿入孔が閉塞される方向に付勢する付勢手段を設けたことを特徴とする
    注射針処理装置。
  2. 前記一対の閉塞板を、前記挿入孔より下方に突出された注射器の先端と、該注射器の口部に装着された装着部との間に対して係止される厚みに形成したことを特徴とする
    請求項1に記載の注射針処理装置。
  3. 前記一対の閉塞板の対向面に、前記注射器の口部に装着された装着部と、該装着部に固定された注射針とを垂直方向に向けて挿入ガイドするための案内面を形成するとともに、該案内面を上端側から下端側に向けて徐々に狭くなるテーパー面に形成したことを特徴とする
    請求項1又は2に記載の注射針処理装置。
  4. 前記付勢手段を、前記挿入孔を中心として左右対称に配置するとともに、該挿入孔の中心を通る直線上に設けことを特徴とする
    請求項1〜3のいずれか一つに記載の注射針処理装置。
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