JP2009212856A - 音声生成出力装置、音声生成出力方法、プログラム、および記録媒体 - Google Patents

音声生成出力装置、音声生成出力方法、プログラム、および記録媒体 Download PDF

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Abstract

【課題】音声出力手段の周波数特性に応じた、適切な音声出力を行うことができる音声生成出力装置を実現する。
【解決手段】トーンパターンテーブル34、周波数差・音量差条件テーブル36、応答特性テーブル38を取得し、取得したテーブル情報に基づいて音声信号を生成するトーン生成部24と、生成した音声信号に基づいて音声を出力する出力デバイスを備える携帯電話機10であって、各音声出力デバイスの出力音量の周波数特性を示す周波数応答特性テーブル38を記憶する記憶部30と、周波数応答特性テーブル38に基づいて、取得したトーンパターンテーブル34および音量設定テーブル32の一方または両方を調整するトーン修正部26とをさらに備えている。
【選択図】図1

Description

本発明は、音声を生成して外部に出力する音声生成出力装置、音声生成出力方法、プログラム、および記録媒体に関するものである。より詳細には、周波数特性の異なる複数の音声出力デバイスを持った端末における音声の出力の調整に関する。
携帯電話機などの端末において、例えば、キータッチ音、通話発信時の発信音、話中を示すビジートーン、エラー警告、その他の出力音声として、多種多様のトーン信号を用いている。
また、携帯電話機などの端末では、音声を出力するための音声出力デバイスも複数種類存在する。例えば、受話器で相手の音声を聞くための内蔵スピーカ、着信音などを出力するために筐体外部に向けて配置された拡声スピーカ、イヤホン端子に接続された通話用の有線イヤホン、FMトランスミッタなどの無線通信によって通話音声を受信するための無線イヤホン、およびその他の規格に準拠した共通インタフェースなどの様々な音声出力デバイスが存在する。
ところで、トーン信号は、単体で音声出力される場合と、通話音声などのデジタル音声処理部から出力された音声データと重畳する場合とが存在する。そのため、通常の携帯電話機では、入力された音声とトーン信号とを合成する音声合成部を有している。トーン生成においては、トーン生成部が用途に応じたトーン信号を記憶部内のトーンパターンテーブルから選択し、入力された音声と合成して出力される。
図8は、従来の携帯電話機100で行われる音量設定処理を行う機能ブロックを示すものである。入力された音声データは、生成されたトーン信号と音声合成部120によって合成されてトーン重畳データとなる。トーン信号生成部124は、記憶部130のトーンパターンテーブル134を参照してトーン信号を生成する。
トーン信号音量決定部122は、音量設定テーブル132を参照して、音声出力デバイスごとに設定されている音量に基づいてトーン信号の音量を決定する。音量設定部141・142、…、144は、それぞれ音量設定テーブル132を参照して、音声出力デバイスごとに設定された音量でトーン重畳データを出力する。なお、上記の音量情報は、通話に関連するため、トーン用音量設定とは異なる設定が用いられる。
上記の例では、出力音量を決定するトーン信号音量決定部122は、トーン信号の出力音量レベルを制御するための設定情報を記憶部130の音量設定テーブル132から読み込み、トーン生成の元となる音量を設定する。なお、トーンパターンの選択は、通常、出力する周波数の設定で行われる。
また、特許文献1では、カバンやポケット等の中に収納された携帯電話機に着呼した際に、携帯電話機の周囲の人に不快感を与えることなく効率的に着呼を報知することができる携帯電話機について開示されている。
上記の文献では、本体周囲の明度や、周囲の音響に含まれる自然雑音に基づいてカバン等の中に収納されているか否かを判断し、音量設定を制御している。
特開平11−68888号公報(1999年3月9日公開)
しかしながら、特許文献1の構成では、周囲の環境に応じて音量を変更しているため、カバンの中でもよく聞こえる種類の呼び出し音であっても、無条件に音量を大きくしてしまうという問題を生じる。
また、音声の種類によっては出力音量の設定を変更しても聞こえにくい場合が存在する。さらに、音声を出力する音声出力デバイスごとに周波数特性が異なり、単純に各音声出力デバイスの出力音量の設定を変更しても音声が聞き取りにくい場合がある。
具体的には、携帯電話機での音声出力先として様々な種類の音声出力デバイスが存在し、それぞれが異なる周波数特性を持っている。図5の(a)は、上記周波数特性の一例を示すものであり、理想的な状態における周波数および出力音量レベルの関係を示している。なお、同一の音量設定の場合には、可聴領域内では周波数に寄らず同一音量レベルの出力として示している。
イヤホンなどでは理想状態に近い周波数特性とすることも可能である。一方、スピーカについては音響的特性の制限により、このような理想状態とは状況が異なる。最近は特に薄型化の傾向の中、音の低域出力特性が不十分なスピーカも存在している。
図5の(b)は、周波数特性が理想的ではない場合のグラフである。すなわち、「周波数1」および「周波数3」について同一の音量設定を用いた場合でも、実際に聞こえる音量に差が生じる。これらの音量差は、スピーカなどの音声出力デバイスの周波数特性に依存しており、10dBを超えるような大きな音量差となることもある。
本発明は、上記の問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、音声出力出力手段の周波数特性に応じた、適切な音声出力を行うことができる音声生成出力装置などを実現することにある。
本発明の音声生成出力装置は、上記の課題を解決するために、音声周波数情報および音量情報を取得する取得手段と、該取得手段が取得した音声周波数情報および音量情報に基づいて音声信号を生成する音声信号生成手段と、該音声信号生成手段が生成した音声信号に基づいて音声を出力する音声出力手段とを備える音声生成出力装置であって、前記音声出力手段の出力音量の周波数特性を示す周波数特性情報を記憶する記憶部と、前記周波数特性情報に基づいて、前記取得手段が取得した音量情報および音声周波数情報の一方または両方を調整する調整手段とをさらに備えており、前記音声信号生成手段は、前記調整手段が調整した音声周波数情報および音量情報の一方と、前記取得手段が取得した音声周波数情報および音量情報の他方とを有する音声信号、或いは、前記調整手段が調整した音声周波数情報および音量情報の両方を有する音声信号を生成することを特徴としている。
また、本発明の音声生成出力方法は、音声周波数情報および音量情報を取得し、取得された音声周波数情報および音量情報に基づいて音声信号を生成し、かつ、生成された音声信号に基づいて音声を出力する音声生成出力装置の調整方法であって、出力音量の周波数特性を示す周波数特性情報を記憶部から読み出し、読み出された周波数特性情報に基づいて、前記音量情報および音声周波数情報を調整し、調整された音声周波数情報および音量情報を有する音声信号を生成することを特徴としている。
上記の構成または方法によれば、周波数特性情報に基づいて適切な音量または周波数に調整された音声信号を生成するので、音声出力手段の周波数特性に応じた、適切な音声出力を行うことができるという効果を奏する。なお、音声周波数情報および音量情報は、装置内の記憶部から取得してもよいし、外部から取得してもよい。
上記の音声生成出力装置では、前記調整手段は、前記記憶部の周波数特性情報を参照して、前記取得手段が取得した音声周波数情報に対応する出力音量の情報を取得し、取得した出力音量と、基準となる出力音量とを比較し、比較結果に基づいて、前記音量情報および前記音声周波数情報の一方または両方を調整することが好ましい。
上記の構成によれば、記憶部の周波数特性情報を参照して、音声周波数情報に対応する出力音量の情報を取得し、基準となる出力音量とを比較して、音声周波数情報および音量情報の一方または両方を調整している。これにより、理想的な出力音量と比較することで、不足する音量を補うように音量および/または周波数を調整できるので、より聞き取りやすい音声信号を生成することができる。具体例をあげれば、例えば、音声出力デバイス自身の周波数特性や音声出力デバイスが設置された筐体の形状といった環境に依存する周波数特性ために高音や低音などの特定の音域が聞き取りにくい場合であっても、上記特定の音域の音声信号を生成するときに、音声周波数を別の音域に変更したり、音量を増大したりすることによって調整された音声信号を生成するので、聞き取りやすい音声を音声出力手段から出力することができる。
なお、前記音声信号生成手段が生成する音声信号の例としては、可聴帯域の単音を示す信号、DTMF(Dual-Tone Multi-Frequency)信号などが挙げられる。
前記周波数特性の異なる複数の音声出力手段は、スピーカであることが好ましい。
上記の構成によれば、スピーカの特性や、スピーカが配置されている場所や形状によって、例えば、高音や低音などの特定の音域が聞き取りにくい場合であっても、聞き取りやすい音声出力を行えるように制御する音声生成出力装置を構成することができる。
なお、上記音声生成出力装置は、コンピュータによって実現してもよく、この場合には、コンピュータを上記各手段として動作させることにより上記情報管理装置をコンピュータにて実現させる音声生成出力装置の制御プログラム、およびそれを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体も、本発明の範疇に入る。
本発明の音声生成出力装置は、以上のように、音声周波数情報および音量情報を取得する取得手段と、該取得手段が取得した音声周波数情報および音量情報に基づいて音声信号を生成する音声信号生成手段と、該音声信号生成手段が生成した音声信号に基づいて音声を出力する音声出力手段とを備える音声生成出力装置であって、前記音声出力手段の出力音量の周波数特性を示す周波数特性情報を記憶する記憶部と、前記周波数特性情報に基づいて、前記取得手段が取得した音量情報および音声周波数情報の一方または両方を調整する調整手段とをさらに備えており、前記音声信号生成手段は、前記調整手段が調整した音声周波数情報および音量情報の一方と、前記取得手段が取得した音声周波数情報および音量情報の他方とを有する音声信号、或いは、前記調整手段が調整した音声周波数情報および音量情報の両方を有する音声信号を生成している。
また、本発明の音声生成出力方法は、音声周波数情報および音量情報を取得し、取得された音声周波数情報および音量情報に基づいて音声信号を生成し、かつ、生成された音声信号に基づいて音声を出力する音声生成出力装置の調整方法であって、出力音量の周波数特性を示す周波数特性情報を記憶部から読み出し、読み出された周波数特性情報に基づいて、前記音量情報および音声周波数情報を調整し、調整された音声周波数情報および音量情報を有する音声信号を生成している。
上記の構成または方法によれば、周波数特性情報に基づいて適切な音量または周波数に調整された音声信号を生成するので、音声出力手段の周波数特性に応じた、適切な音声出力を行うことができるという効果を奏する。
〔実施形態1〕
本発明の一実施形態について図1から図6に基づいて説明すると以下の通りである。
なお、以下では、音声生成出力装置として携帯電話機を例に説明をするが、これに限るものではない。無線機などの通信装置、ミュージックプレイヤー、PDA(Personal Digital Assistant)、携帯用ゲーム機、その他の端末であってもよい。周波数特性の異なる複数の音声出力デバイスを持つ端末であれば、同様の効果が得られる。
まず、図1を参照して、本実施形態の携帯電話機10の各機能部について説明する。図1は、携帯電話機10の主要部について説明する機能ブロック図である。
携帯電話機(音声生成出力装置)10は、音声合成部20、トーン音量決定部22、トーン生成部(音声信号生成手段)24、トーン修正部(取得手段、調整手段)26、記憶部30、第1音量設定部41、第2音量設定部42、第3音量設定部43、第4音量設定部44、第1スピーカー(音声出力手段)45、第2スピーカー(音声出力手段)46、イヤホンジャック47、無線出力部48、音声入力部51、通信部52、操作部54、および表示部56を備えている。
記憶部30には、音量設定テーブル32、トーンパターンテーブル34、および周波数応答特性テーブル(周波数特性情報)38がデータとして記憶されている。イヤホンジャック47には有線イヤホン(音声出力手段)49が接続され、無線出力部48は無線イヤホン(音声出力手段)50に対して音声データを送信している。以下、各部の機能について、順に説明する。
記憶部30は、携帯電話機10で使用される各種情報を記憶する記憶デバイスで、半導体やメモリカード、またはROMなどで構成されている。なお、記憶部30に記憶される各種テーブル情報は、メモリカードなどで外部から追加したり、ネットワーク経由でダウンロードしたりしてもよい。
音量設定テーブル32は、音声出力デバイスへの出力信号、トーン信号などの各種の音声信号に関して音量の設定情報を含んでいる。なお、音量設定テーブル32は、音声信号ごとに音量の設定情報を含んでいてもよいし、幾つかの音声信号を1つの設定情報に対応付けてもよい。
トーンパターンテーブル34は、あるトーンを生成する際に基本となる情報を示すテーブルである。具体的には、数字の「1」を押した場合のトーンが697Hzおよび1209Hzの周波数であるといった情報が記録されている。
周波数応答特性テーブル38は、音声出力デバイスごとの周波数特性について記録されている。具体的には、ある音声出力デバイス、例えば、本体に設けた拡声スピーカでは、高音の出力レベルが良好であるが、低音の出力レベルが低いといった情報が記録されている。
ある周波数特性を持つ「スピーカ1」の周波数特性を示すテーブルの例を以下に示す。
周波数、出力特性
500Hz、70dB
750Hz、80dB
1000Hz、90dB
別の周波数特性を持つ「スピーカ2」の周波数特性を示すテーブルの例を以下に示す。
周波数、出力特性
500Hz、50dB
750Hz、70dB
1000Hz、90dB
さらに、上記「スピーカ1」に関して、理想の出力音量を90dBとした場合の出力音量の差分音量と、実際に出力音量に修正を加える度合を示す修正音量を加えた差分条件を含めたテーブルの例を示す。このように、周波数応答特性テーブルは、周波数と、差分音量または修正音量との関係を含んでもよい。
周波数、出力特性、差分音量、修正音量
500Hz、70dB、20dB、+20dB
750Hz、80dB、10dB、+10dB
1000Hz、90dB、 0dB、+ 0dB
なお、このテーブルデータには、実際に聴こえる聴感上の特性であるAカーブ特性等を考慮に入れることも可能であり、周波数ごとに基準となる音量状態の異なる情報を保有してもよい。
また、周波数応答特性テーブル38は、携帯電話機10の筐体の形状や、音声出力デバイスの特性に影響されるため、理想的には音声出力デバイスの種類だけ必要になるが、以下の説明では、通話口スピーカおよび外側スピーカの2種類についてのみ言及する。
また、イヤホンについては、理想的な音量で出力されるとして、応答特性テーブルを必要としないものとするが、上記の条件に限定されない。携帯電話機の種類ごとに周波数応答特性テーブルを設定してもよいし、イヤホンなどの全ての音声出力デバイスについて周波数応答特性テーブル38を設定してもよい。
トーン生成部24は、記憶部30に保存されているトーンパターンテーブル34を参照して、他のブロック(操作部54等)からの指示に対応するトーンを生成する。なお、トーンの生成は、通常、周波数の設定によって行われる。
トーン修正部26は、出力するトーン信号の修正を指示する。具体的には、トーン修正部26は、出力するトーン信号の周波数や音量の変更を指示して出力先に適した、聞き取りやすいトーン信号の出力を行わせる。本実施形態では、トーン修正部26は、トーンパターンテーブル34および周波数応答特性テーブル38を参照して、音量設定テーブル32に設定されたトーン信号の音量の設定情報を修正し、修正した設定情報をトーン音量決定部22に送信する。なお、トーン修正部26が行う処理の詳細は後述する。
トーン音量決定部22は、トーン修正部26からのトーン信号の音量の設定情報に基づいて、トーン生成部24が生成したトーン信号の音量レベルを決定する。トーン音量決定部22は、決定した音量レベルの上記トーン信号を音声合成部20に出力する。
音声合成部20は、音声入力部51や通信部52から入力された、通話音声などの音声信号と、トーン生成部24によって生成され、トーン音量決定部22によって音量レベルが決定されたトーン信号とを重畳して合成し、各音声出力デバイスに対して出力を行う。
第1音量設定部41、第2音量設定部42、第3音量設定部43、および第4音量設定部44は、記憶部30の音量設定テーブル32を参照して、対応する各音声出力デバイスで出力する際の音量を設定する。ここでは、第1音量設定部41は第1スピーカ45に、第2音量設定部42は第2スピーカ46に、第3音量設定部43はイヤホンジャック47に、第4音量設定部44は無線出力部48に対応している。
第1スピーカ45は、携帯電話機10の受話器部分の内側に設置された内蔵スピーカであり、至近距離でユーザに通話音声を出力するのに適した周波数特性を持った出力デバイスである。第2スピーカ46は、携帯電話機10の周囲に音声を出力できるように筐体内部に設置された拡声スピーカであり、呼び出し音やアラーム音を出力するのに適した周波数特性を持った出力デバイスである。
イヤホンジャック47は、携帯電話機10の横側部分に設置された外部出力接続端子であり、イヤホンマイクなどの音声入出力デバイスを接続することができる。無線出力部48は、無線通信によって通話音声を送信する無線通信デバイスであり、BlueTooth(登録商標)などの近距離高速通信プロトコルを用いて無線イヤホンなどの無線出力デバイスに対して通話音声を出力することができる。
有線イヤホン49は、イヤホンジャック47とケーブルで接続され、通話音声を出力するための外部音声出力デバイスである。無線イヤホン50は、無線出力部48と無線通信で結ばれ、通話音声を出力するための外部音声出力デバイスである。
音声入力部51は、ユーザが通話音声などを入力するための音声入力デバイスで、具体的には、例えば、受話器上に配置された音声マイクなどで構成されている。通信部52は、携帯電話回線などを介して電話通信を行う通信デバイスであり、通話先からの通話音声を音声合成部20に出力する。
操作部54は、ユーザからの操作入力を受け付ける入力デバイスであり、例えば、ボタン、スイッチ、タッチパネル、キーボードなどで構成されている。表示部56は、携帯電話機10の各種状態や操作情報を表示するための映像出力デバイスである。
次に、図2を参照して携帯電話機10の具体的な外観について説明する。図2は、携帯電話機10の外観を示す斜視図である。
ここでは、携帯電話機10は本体筐体を二つ折りすることが可能な、いわゆるクラムシェル型の端末を例示しているが、これに限らない。携帯電話機10の上側筐体の内部には、ユーザが筐体に耳を接近し、或いは直接当てて音声を聞くための第1スピーカ45が配置されている。携帯電話機10の上側筐体の側面または背面の内部には、着信音などを外部に出力するための第2スピーカ46が配置されている。
携帯電話機10の下側筐体の側面には、外部イヤホンマイクなどを接続するためのイヤホンジャック47が配置され、有線イヤホン49が接続されている。また、携帯電話機10の筐体内部には、無線出力部48が内蔵され、無線イヤホン50の受信部に対して通話音声を送信している。
次に、図3を参照して、本実施形態の携帯電話機10の内部で行われる音声出力制御の処理の流れについて説明する。図3の(a)および(b)は、トーン信号を音声出力デバイスから出力するまでの処理の流れを示すフロー図である。
図3の(a)では、処理が開始されると、S101において、トーン修正部26は、何れの音声出力デバイスから音声が出力される設定であるかを検出すると共に、音量設定テーブル32を参照して初期の出力音量を設定する。S102において、トーン修正部26は、記憶部30に記憶されている周波数応答特性テーブル38を参照して、出力先の周波数特性(音響特性)を取得する。
さらに、S103において、トーン生成部24は、記憶部30に記憶されているトーンパターンテーブル34を参照して、出力指示に適したトーン信号を生成する。具体例をあげれば、操作部54にて数字の「1」を押した場合、697Hzおよび1209Hzの周波数の発信音を合成してトーン信号を生成する。
S104において、トーン修正部26は、トーンパターンテーブル34を参照して、出力指示に適したトーン信号の周波数と、出力先での周波数特性とに基づいて音量レベルを修正する。具体例をあげれば、S103で生成された発信音のうち、現在出力する音声出力デバイスである第1スピーカで聞き取り辛いと考えられる、低音域の697Hzの周波数を持つ発信音に対して、音量レベルを+10dBして聞き取りやすくするという処理を行う。トーン音量決定部22は、トーン生成部24が生成したトーン信号を、トーン修正部26が修正した音量レベルで音声合成部20に送信する。
S105において、音声合成部20は、音声入力部51および通信部52から入力された通話音声と、トーン音量決定部22からのトーン信号音とを合成して、各音量設定部出力する。その後、S106において、対応する音量設定部にて現在出力する設定である音声出力デバイス、例えば第1スピーカ45から出力され、一連の処理が終了する。
また、図3の(b)は、別の音声出力処理の流れを示すフロー図である。図3の(b)のフローでは、前半の処理は図3の(a)と同様であるが、生成されたトーン信号に対して、さらにトーンの周波数を変更する処理を行う部分が異なる。図3の(b)の音声出力処理の流れについては、別の実施形態にて詳細を説明する。
次に、図4から図6を参照して、トーン修正部26が、実際にどのような音量レベルや周波数を設定するかについて説明する。図4の(a)および(b)は、周波数および音量の設定手順を説明する概念図である。図5の(a)および(b)は、理想的な状態における音声出力デバイスの出力特性と、実際の音声出力デバイスの出力特性とを比較する図である。
図4の(a)では、まず、「周波数情報」および「周波数応答情報」が入力され、音量差の計算が行われる。ここで、周波数情報とは、ある操作・動作に対応して発声されるトーン信号の周波数を指し、トーン信号の種類を意味する。具体例をあげれば、「1」キーに対応する周波数、「2」キーに対応する周波数を、周波数情報と呼んでいる。
ある周波数情報、例えば「1」キーに対応する周波数情報が入力された場合、現在出力を行う音声出力デバイスではそのトーン信号がどのように出力されるかを、記憶部30の周波数応答特性テーブル38を参照して周波数応答情報として入力する。具体例をあげれば、「1」キーに対応する「周波数697Hz」がスピーカ1では「70dB」で出力されるという情報を周波数応答情報として入力する。
これらの「周波数情報」および「周波数応答情報」に基づいて、「音量差」の計算を行う。ここで、音量差とは、理想的な状態で音声出力デバイスから出力された場合の出力音量と、実際の音声出力デバイスで出力されて周波数特性によって変化した出力音量との差を指す。具体例をあげれば、図5の(a)に示すグラフが理想的な出力音量を示すグラフであり、図5の(b)が音声出力デバイスから実際に出力された出力音量を示すグラフである。
図5の(a)では、周波数の帯域が可聴帯域のどこであっても、ほぼ一定の出力音量を保っている。このような周波数特性を有する音声出力デバイスの場合、周波数に関わらずフラットな周波数特性を持っているため、通常補正は不要である。
これに対して、小さいスピーカなどの音声出力デバイスの場合には、周波数によって音量が不十分となる。図5の(b)では、「周波数1」では理想的な出力音量に対して「音量差1」分、出力音量が低く、「周波数2」では理想的な出力音量に対して「音量差2」の分、出力音量が低い。このような理想の出力音量および実際の音声出力デバイスに対応する出力音量を比較して音量差を計算し音量差情報とする。
次に、計算した音量差情報を、音量設定テーブル32に設定された「音量設定情報1」に反映させた「音量設定情報2」を算出する。なお、音量設定情報とは、出力音量の設定値をdBや「音量1」「音量5」などの設定数値で示すものである。
具体例をあげれば、例えば、「周波数1」が500Hz、「周波数2」が750Hz、「周波数3」が1000Hzの場合、「音量差1」が20dB、「音量差2」が10dBとなる。これは、低い周波数領域での音が出にくい周波数特性を持つ音声出力デバイスを示している。
また、別の例をあげれば、例えば、「周波数1」が500Hz、「周波数2」が750Hz、「周波数3」が1000Hzの場合、「音量差1」が10dB、「音量差2」が5dBとなる。これは、低い周波数領域での音が出にくいが、上述の例よりは優れた周波数特性を持つ音声出力デバイスの例を示している。
以上の手順で、周波数特性の異なる各音声出力デバイスに対応した、聞き取りやすい音量および周波数に変更して音声出力を行う。
次に、図6を参照して、具体的な音量および周波数の変更内容について説明する。図6の(a)、図6の(b)、および図6の(c)は、それぞれ、理想的な周波数特性、理想的な状態から低音の特性が少し劣る周波数特性、さらに低音の特性が劣る周波数特性の例を示すグラフである。
図6の(a)では、周波数500Hzの場合90dB(図6の(a)の丸3)、750Hzの場合90dB(図6の(a)の丸2)、1000Hzの場合90dB(図6の(a)の丸1)と全て90dBの理想の出力音量で出力されている。なお、音量の増加分量の限界は20dBとしている。これは、極端に音量を増加させる処理を行うと、音質に問題が発生する場合があるためである。
これに対して、図6の(b)では、周波数500Hzの場合70dB(図6の(b)の丸3’)、750Hzの場合80dB(図6の(b)の丸2’)、1000Hzの場合90dB(図6の(b)の丸1)の出力音量で出力されている。この場合、周波数500Hzでは、音量差が90−70=20dBとなり、出力音量設定を+20dBする処理を行う(図6の(b)の丸3)。また、周波数750Hzでは、音量差が90−80=10dBとなり、出力音量設定を+10dBする処理を行う(図6の(b)の丸2)。
また、図6の(c)では、周波数500Hzの場合50dB(図6の(c)の丸3’’)、750Hzの場合70dB(図6の(c)の丸2’’)、1000Hzの場合90dB(図6の(c)の丸1)の出力音量で出力されている。図6の(c)については、詳細は別の実施形態で説明する。
なお、上述の説明では単音の正弦波を例に説明したが、DTMFなどのように複数の周波数を持つ発信音を合成している場合には、それぞれの音について上記の処理を行ってもよいし、合成した発信音について周波数特性の悪い周波数に基づき上記の処理を行ってもよい。
以上のように、本実施形態の携帯電話機10は、トーンパターンテーブル34、および応答特性テーブル38を取得し、取得したテーブル情報に基づいて音声信号を生成するトーン生成部24と、トーン生成部24が生成した音声信号に基づいて音声を出力する第1スピーカ41、第2スピーカ42、有線イヤホン49、および無線イヤホン50を備える携帯電話機10であって、各音声出力デバイスの出力音量の周波数特性を示す周波数応答特性テーブル38を記憶する記憶部30と、周波数応答特性テーブル38に基づいて、取得したトーンパターンテーブル34および音量設定テーブル32の一方または両方を調整するトーン修正部26とをさらに備えており、トーン生成部24は、トーン修正部26が調整したトーンパターンテーブル34および音量設定テーブル32の一方と、取得したトーンパターンテーブル34および音量設定テーブル32の他方とを有する音声信号、或いは、トーン修正部26が調整したトーンパターンテーブル34および音量設定テーブル32の両方を有する音声信号を生成している。
また、本実施形態の音声生成出力方法は、トーンパターンテーブル34、および音量設定テーブル32を取得し、取得されたテーブル情報に基づいて音声信号を生成し、かつ、生成された音声信号に基づいて音声を出力する携帯電話機10の調整方法であって、出力音量の周波数特性を示す周波数応答特性テーブル38を記憶部30から読み出し、読み出されたテーブル情報に基づいて、トーンパターンテーブル34および音量設定テーブル32を調整し、調整されたトーンパターンテーブル34および音量設定テーブル32を有する音声信号を生成することを特徴としている。
上記の構成または方法によれば、周波数特性情報に基づいて適切な音量に調整された音声信号を生成するので、音声出力手段の周波数特性に応じた、適切な音声出力を行うことができるという効果を奏する。なお、音声周波数情報および音量情報は、装置内の記憶部30から取得してもよいし、外部から取得してもよい。
上記の携帯電話機10では、トーン修正部26は、記憶部30の周波数応答特性テーブル38を参照して、取得したトーンパターンテーブル34に対応する出力音量の情報を取得し、取得した出力音量と、基準となる出力音量とを比較し、比較結果に基づいて、トーンパターンテーブル34および音量設定テーブル32の一方または両方を調整している。
上記の構成によれば、記憶部30の周波数応答特性テーブル38を参照して、音声周波数情報に対応する出力音量の情報を取得し、基準となる出力音量とを比較して、トーンパターンテーブル34および音量設定テーブル32の一方または両方を調整している。これにより、理想的な出力音量と比較することで、不足する音量を補うように音量および/または周波数を調整できるので、より聞き取りやすい音声信号を生成することができる。具体的には、音声出力デバイス自身の周波数特性や音声出力デバイスが設置された筐体の形状といった環境に依存する周波数特性ために高音や低音などの特定の音域が聞き取りにくい場合であっても、上記特定の音域の音声信号を生成するときに、音声周波数を別の音域に変更したり、音量を増大したりすることによって調整された音声信号を生成するので、聞き取りやすい音声を音声出力手段から出力することができる。
なお、前記音声信号生成手段が生成する音声信号の例としては、可聴帯域の単音を示す信号、DTMF(Dual-Tone Multi-Frequency)信号などが挙げられる。
また、音声デバイスがスピーカである場合に、特に有効である。
上記の構成によれば、スピーカの特性や、スピーカが配置されている場所や形状によって、例えば、高音や低音などの特定の音域が聞き取りにくい場合であっても、聞き取りやすい音声出力を行えるように制御する音声生成出力装置を構成することができる。
なお、上記音声生成出力装置は、コンピュータによって実現してもよく、この場合には、コンピュータを上記各手段として動作させることにより上記情報管理装置をコンピュータにて実現させる音声生成出力装置の制御プログラム、およびそれを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体も、本発明の範疇に入る。
〔実施形態2〕
本実施形態の携帯電話機10では、図1から図6に示される携帯電話機10に比べて、記憶部30に周波数差・音量差条件テーブル(周波数特性情報)36が記憶されている点と、トーン修正部26からの周波数情報に基づいてトーン生成部24がトーン信号を生成する点とが異なり、その他の構成は同様である。なお、上記実施形態で説明した構成と同様の機能を有する構成には同一の符号を付して、その説明を省略する。上記構成において、出力音量およびトーン信号の周波数を修正する際の動作を、図3の(b)、図4の(b)、図6の(c)および図7に基づき説明すると、以下の通りである。
周波数差・音量差条件テーブル36は、修正可能な周波数差および音量差について記録されている。具体例をあげれば、ある音声出力デバイスでは±20dBしか音量を変更できず、±200Hzしか周波数を変更できない、といった情報が記録されている。なお、周波数差・音量差条件テーブル36は、例えば音量レベルが基準レベルの±10dBであれば許容できるといった、許容レベルの情報が記録されていてもよい。
理想の出力音量を90dBとした場合の出力音量の差分音量と、実際に出力音量に修正を加える度合を示す修正音量を加えた差分条件を含めたテーブルの例を示す。
周波数、出力特性、差分音量、修正音量
500Hz、70dB、20dB、+20dB
750Hz、80dB、10dB、+10dB
1000Hz、90dB、 0dB、+ 0dB
別の周波数特性を持つスピーカの周波数特性を示すテーブルの例を以下に示す。
周波数、出力特性、差分音量、修正音量、修正周波数
500Hz、50dB、40dB、+20dB、+175Hz
750Hz、70dB、20dB、+20dB、+ 0Hz
1000Hz、90dB、 0dB、+ 0dB、+ 0Hz
このテーブルデータを周波数応答テーブル38が含む場合、周波数差・音量差条件テーブル36は不要となる。また、トーン修正部26は、上記テーブルデータに基づいて、トーン信号の周波数および音量を変更すればよく、後述するような周波数および音量を変更する処理に比べて簡略化できる。しかしながら、周波数応答テーブル38を作成する手間が著しく増大する。
なお、このテーブルデータには、実際に聴こえる聴感上の特性であるAカーブ特性等を加味することも可能であり、周波数ごとに音量状態の異なる情報を保有してもよい。
上記構成において、出力音量およびトーン信号の周波数を修正する際の動作を、図3の(b)に基づき説明すると、以下の通りである。
まず、S201において、図3の(a)の処理と同様にトーン修正部26が何れの音声出力デバイスから音声が出力される設定であるかを検出すると共に、音量設定テーブル32を参照して初期の出力音量を設定する。S202において、トーン修正部26は、記憶部30に記憶されているおよび周波数応答特性テーブル38を参照して出力先の周波数特性(音響特性)を取得する。
さらに、S203において、トーン修正部26は、記憶部30に記憶されているトーンパターンテーブル34を参照して、出力指示に適したトーン信号の周波数を、出力先の周波数特性と周波数差・音量差条件テーブル36とに基づいて修正する。なお、この処理の詳細については、図4(b)に基づいて後述する。トーン生成部24は、トーン修正部26が修正した周波数でトーン信号を生成する。
具体例をあげれば、操作部54にて記号の「*」を押した場合、通常であれば、941Hzおよび1477Hzの周波数の発信音を合成してトーン信号が生成される。これに対し、第2スピーカで高音域が聞き取り辛い場合、トーン修正部26は、該高音域の1477Hzの周波数を−100Hzする処理を行う。これにより、トーン生成部24は、941Hzおよび1377Hzの周波数のトーン信号を生成することになる。
S204において、トーン修正部26は、トーンパターンテーブル34を参照して、修正したトーン信号の周波数と、出力先での周波数特性とに基づいて音量レベルを修正する。具体例をあげれば、S203で生成された発信音のうち、現在出力する音声出力デバイスである第2スピーカで聞き取り辛いと考えられる、高音域の1377Hzの周波数を持つ発信音に対して、出力音量を+20dBして聞き取りやすくするという処理を行う。トーン音量決定部22は、トーン生成部24が生成したトーン信号を、トーン修正部26が修正した音量レベルで音声合成部20に送信する。
S205において、音声合成部20は、音声入力部51および通信部52から入力された通話音声と、トーン音量決定部22からのトーン信号音とを合成して、各音量設定部出力する。その後、S207において、対応する音量設定部にて現在出力する設定である音声出力デバイス、例えば第2スピーカ46から出力され、一連の処理が終了する。
図4の(b)では、図4の(a)と同様に、「周波数情報1」および「周波数応答情報」が入力され、音量差の計算が行われる。ここで計算された「音量差情報1」および「周波数差・音量差条件」に基づいて、周波数を変更する処理が行われる。
具体的には、現在出力する音声出力デバイスでは聞き取りにくい周波数のトーン信号を、上記周波数差・音量差条件の下で聞き取りやすい周波数および音量レベルに変更して「周波数情報2」および「音量差情報2」を生成する。すなわち、音量差情報1の音量差が上記周波数差・音量差条件の音量差条件の範囲内である場合、周波数を変更する処理は行わない。
この場合、周波数情報2は周波数情報1と同じであり、音量差情報2は音量差情報1と同じである。一方、音量差情報1の音量差が上記音量差条件の範囲外である場合、音量レベルを変更するのみでは不十分であるため、周波数を変更する処理を行う。この場合、変更された周波数の情報が周波数情報2となり、上記音量差条件の上限または下限の音量差が音量差情報2となる。なお、この周波数の変更は、上記周波数差・音量差条件の周波数差条件の範囲内で行われる。
次に「音量差情報2」を、音量設定テーブル32に設定された「音量設定情報1」に反映させた「音量設定情報2」を算出する。最後に、周波数情報2が示す周波数のトーン信号をトーン生成部24が生成し、音量設定情報2が示す音量レベルでトーン音量決定部22が上記トーン信号を出力する。
以上の手順で、周波数特性の異なる各音声出力デバイスに対応した、聞き取りやすい音量および周波数に変更して音声出力を行う。
次に、図6を参照して、具体的な音量および周波数の変更内容について説明する。図6の(a)、図6の(b)、および図6の(c)は、それぞれ、理想的な周波数特性、理想的な状態から低音の特性が少し劣る周波数特性、さらに低音の特性が劣る周波数特性の例を示すグラフである。
図6の(c)では、周波数500Hzの場合50dB(図6の(c)の丸3’’)、750Hzの場合70dB(図6の(c)の丸2’’)、1000Hzの場合90dB(図6の(c)の丸1)の出力音量で出力されている。この場合、周波数500Hzでは、音量差が90−50=40dBとなるが、音量差条件が±20dBであるため、出力音量設定は+20dBのみに留め(図6の(c)の丸3a)、周波数差条件が±200Hzであり、許容レベルが基準レベル(図示の例では90dB)の±10dBであるため、周波数を675dBに変更する処理を行う(図6の(c)の丸3b)。すなわち、本来の音量差の半分のレベルまで確保できる状態まで出力音量を変更する。また、周波数750Hzでは、音量差が90−70=20dBとなり、音量差条件の範囲内となるため、周波数を変更する処理は行わず、出力音量設定を+20dBする処理を行う(図6の(c)の(2))。
以上のように、本実施形態の携帯電話機10は、トーンパターンテーブル34、周波数差・音量差条件テーブル36および応答特性テーブル38を取得し、取得したテーブル情報に基づいて音声信号を生成するトーン生成部24と、トーン生成部24が生成した音声信号に基づいて音声を出力する第1スピーカ41、第2スピーカ42、有線イヤホン49、および無線イヤホン50を備える携帯電話機10であって、各音声出力デバイスの出力音量の周波数特性を示す周波数応答特性テーブル38を記憶する記憶部30と、周波数応答特性テーブル38に基づいて、取得したトーンパターンテーブル34および音量設定テーブル32の一方または両方を調整するトーン修正部26とをさらに備えており、トーン生成部24は、トーン修正部26が調整したトーンパターンテーブル34および音量設定テーブル32の一方と、取得したトーンパターンテーブル34および音量設定テーブル32の他方とを有する音声信号、或いは、トーン修正部26が調整したトーンパターンテーブル34および音量設定テーブル32の両方を有する音声信号を生成している。
また、本実施形態の音声生成出力方法は、トーンパターンテーブル34、周波数差・音量差条件テーブル36および音量設定テーブル32を取得し、取得されたテーブル情報に基づいて音声信号を生成し、かつ、生成された音声信号に基づいて音声を出力する携帯電話機10の調整方法であって、出力音量の周波数特性を示す周波数応答特性テーブル38を記憶部30から読み出し、読み出されたテーブル情報に基づいて、トーンパターンテーブル34および音量設定テーブル32を調整し、調整されたトーンパターンテーブル34および音量設定テーブル32を有する音声信号を生成することを特徴としている。
上記の構成または方法によれば、周波数特性情報に基づいて適切な音量または周波数に調整された音声信号を生成するので、音声出力手段の周波数特性に応じた、適切な音声出力を行うことができるという効果を奏する。
なお、上記の説明では、第1スピーカおよび第2スピーカを例にあげて説明したが、これに限るものではない。周波数特性の異なる音声出力デバイスに対して、聞き取りやすい周波数特性を持つトーン信号を設定する構成であれば、音声出力デバイスの種類および数は問わない。また、上記の説明ではDTMF信号をトーン信号として出力する場合を例に説明したが、これに限るものではない。トーン信号は、可聴帯域の単音の正弦波であってもよいし、その他の信号音であってもよい。
本発明は上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
最後に、携帯電話機10の各ブロック、特にトーン音量決定部22、トーン生成部24、およびトーン修正部26は、ハードウェアロジックによって構成してもよいし、次のようにCPUを用いてソフトウェアによって実現してもよい。
すなわち、携帯電話機10は、各機能を実現する制御プログラムの命令を実行するCPU(central processing unit)、上記プログラムを格納したROM(read only memory)、上記プログラムを展開するRAM(random access memory)、上記プログラムおよび各種データを格納するメモリ等の記憶装置(記録媒体)などを備えている。そして、本発明の目的は、上述した機能を実現するソフトウェアである携帯電話機10の制御プログラムのプログラムコード(実行形式プログラム、中間コードプログラム、ソースプログラム)をコンピュータで読み取り可能に記録した記録媒体を、上記携帯電話機10に供給し、そのコンピュータ(またはCPUやMPU)が記録媒体に記録されているプログラムコードを読み出し実行することによっても、達成可能である。
上記記録媒体としては、例えば、磁気テープやカセットテープ等のテープ系、フロッピー(登録商標)ディスク/ハードディスク等の磁気ディスクやCD−ROM/MO/MD/DVD/CD−R等の光ディスクを含むディスク系、ICカード(メモリカードを含む)/光カード等のカード系、あるいはマスクROM/EPROM/EEPROM/フラッシュROM等の半導体メモリ系などを用いることができる。
また、携帯電話機10を通信ネットワークと接続可能に構成し、通信ネットワークを介して上記プログラムコードを供給してもよい。この通信ネットワークとしては、特に限定されず、例えば、インターネット、イントラネット、エキストラネット、LAN、ISDN、VAN、CATV通信網、仮想専用網(virtual private network)、電話回線網、移動体通信網、衛星通信網等が利用可能である。また、通信ネットワークを構成する伝送媒体としては、特に限定されず、例えば、IEEE1394、USB、電力線搬送、ケーブルTV回線、電話線、ADSL回線等の有線でも、IrDAやリモコンのような赤外線、Bluetooth(登録商標)、802.11無線、HDR、携帯電話網、衛星回線、地上波デジタル網等の無線でも利用可能である。なお、本発明は、上記プログラムコードが電子的な伝送で具現化された、搬送波に埋め込まれたコンピュータデータ信号の形態でも実現され得る。
音声出力手段に対応する周波数特性情報に基づいて適切な音量または周波数に調整するため、出力する音声の種類、および音声出力デバイスの特性に応じた、聞き取りやすい音声信号の出力制御ができるので、携帯電話機、無線機などの通信装置、ミュージックプレイヤー、PDA(Personal Digital Assistant)、携帯用ゲーム機、およびその他の端末の音声生成出力装置として好適に利用することができる。
本発明の一実施形態を示すものであり、携帯電話機の主要部について説明する機能ブロック図である。 上記携帯電話機の外観の概略を示す斜視図である。 (a)および(b)は、上記携帯電話機においてトーン信号を音声出力デバイスから出力するまでの処理の流れを示すフロー図である。 (a)および(b)は、周波数および音量の設定手順を説明する概念図である。 (a)および(b)は、理想的な状態における出力音量と、実際の音声出力デバイスから出力された出力音量とを比較する図である。 (a)、(b)、および(c)は、理想的な周波数特性、理想的な状態から低音の特性が少し劣る周波数特性、および低音の特性がさらに劣る周波数特性の例をそれぞれ示すグラフである。 本発明の別の実施形態を示すものであり、携帯電話機の主要部について説明する機能ブロック図である。 従来例を示すものであり、音声生成出力装置の主要部について説明する機能ブロック図である。
符号の説明
10 携帯電話機(音声生成出力装置)
20 音声合成部
22 トーン音量決定部(音声信号生成手段)
24 トーン生成部(音声信号生成手段)
26 トーン修正部(取得手段、調整手段)
30 記憶部
32 音量設定テーブル
34 トーンパターンテーブル
36 周波数差・音量差条件テーブル(周波数特性情報)
38 応答特性テーブル(周波数特性情報)
41 第1音量設定部
42 第2音量設定部
43 第3音量設定部
44 第4音量設定部
45 第1スピーカ(音声出力手段)
46 第2スピーカ(音声出力手段)
47 イヤホンジャック
48 無線出力部
49 有線イヤホン(音声出力手段)
50 無線イヤホン(音声出力手段)
51 音声入力部
52 通信部
54 操作部
56 表示部

Claims (8)

  1. 音声周波数情報および音量情報を取得する取得手段と、
    該取得手段が取得した音声周波数情報および音量情報に基づいて音声信号を生成する音声信号生成手段と、
    該音声信号生成手段が生成した音声信号に基づいて音声を出力する音声出力手段とを備える音声生成出力装置であって、
    前記音声出力手段の出力音量の周波数特性を示す周波数特性情報を記憶する記憶部と、
    前記周波数特性情報に基づいて、前記取得手段が取得した音量情報および音声周波数情報の一方または両方を調整する調整手段とをさらに備えており、
    前記音声信号生成手段は、前記調整手段が調整した音声周波数情報および音量情報の一方と、前記取得手段が取得した音声周波数情報および音量情報の他方とを有する音声信号、或いは、前記調整手段が調整した音声周波数情報および音量情報の両方を有する音声信号を生成することを特徴とする音声生成出力装置。
  2. 前記調整手段は、前記記憶部の周波数特性情報を参照して、前記取得手段が取得した音声周波数情報に対応する出力音量の情報を取得し、取得した出力音量と、基準となる出力音量とを比較し、比較結果に基づいて、前記音量情報および前記音声周波数情報の一方または両方を調整することを特徴とする請求項1に記載の音声生成出力装置。
  3. 前記音声信号生成手段が生成する音声信号は、可聴帯域の単音を示す信号であることを特徴とする請求項1または2に記載の音声生成出力装置。
  4. 前記音声信号生成手段が生成する音声信号は、DTMF信号であることを特徴とする請求項1または2に記載の音声生成出力装置。
  5. 前記音声出力手段は、スピーカであることを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の音声生成出力装置。
  6. 音声周波数情報および音量情報を取得し、取得された音声周波数情報および音量情報に基づいて音声信号を生成し、かつ、生成された音声信号に基づいて音声を出力する音声生成出力装置の調整方法であって、
    出力音量の周波数特性を示す周波数特性情報を記憶部から読み出し、
    読み出された周波数特性情報に基づいて、前記音量情報および音声周波数情報を調整し、
    調整された音声周波数情報および音量情報を有する音声信号を生成することを特徴とする音声生成出力装置の調整方法。
  7. 請求項1から5のいずれか1項に記載の音声生成出力装置を動作させるためのプログラムであって、コンピュータを上記の各手段として機能させるためのプログラム。
  8. 請求項7に記載のプログラムが記録されたコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
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