JP2009211934A - 有機エレクトロルミネセンス素子 - Google Patents

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Abstract

【課題】非発光領域の増大が抑制され、かつ出力面での輝度ばらつきを抑制して発生光を出力する有機EL素子を提供する。
【解決手段】第1電極層21、有機層22及び第2電極層23が順に積層された発光部20と、第1電極層21に接して配置され、有機層22で発生して第1電極層21を透過した発生光Lを外部に出力する出力面100を有する出力部10とを備え、出力面100に達するまでに発生光Lが透過する透過面及び出力面100のいずれかが粗面であり、第1電極層21と第2電極層23間に電圧が印加されて有機層22に生じる電界強度の分布に対応して、粗面の凹凸が分布する。
【選択図】図1

Description

本発明は、透明電極を透過した光を出力する有機エレクトロルミネセンス素子に関する。
近年、有機物中に注入された電子と正孔の再結合を利用して発光する有機エレクトロルミネセンス素子(以下において、「有機EL素子」という。)が、照明や表示装置等に使用されてきている。通常、有機EL素子は、ガラス基板等の透明基板上に、酸化インジウムスズ(ITO)等からなる透明電極層、有機層、金属電極層を積層して形成される。そして、透明電極層と金属電極層間に電圧を印加して有機層に電流を流すことにより、有機層で光を発生させる。
一般にITO等からなる透明電極層は電気抵抗が大きいため、透明電極層に電圧を印加する電極端子からの距離が長くなるほど、透明電極層における電圧降下によって有機層にかかる電界が小さくなる。電界が小さくなると有機層で発生する光(以下において「発生光」という。)の輝度が低下するため、発生光の取り出し面において輝度ばらつきが生じる。このため、金属膜からなる補助電極を透明電極層に沿って配置し、この補助電極から透明電極層に電圧を印加することにより、発生光の輝度ばらつきを抑制する方法が提案されている。(例えば、特許文献1参照。)。
特開2000−231985号公報
しかしながら、補助電極を形成する方法には、製造工程の増加や、補助電極を配置した領域が非発光領域になるという問題があった。
上記問題点を鑑み、本発明は、非発光領域の増大が抑制され、かつ出力面での輝度ばらつきを抑制して発生光を出力する有機EL素子を提供することを目的とする。
本発明の一態様によれば、(イ)第1電極層、有機層及び第2電極層が順に積層された発光部と、(ロ)第1電極層に接して配置され、有機層で発生して第1電極層を透過した発生光を外部に出力する出力面を有する出力部とを備え、出力面に達するまでに発生光が透過する透過面及び出力面のいずれかが粗面であり、第1電極層と第2電極層間に電圧が印加されて有機層に生じる電界強度の分布に対応して、粗面の凹凸が分布している有機エレクトロルミネセンス素子が提供される。
本発明によれば、非発光領域の増大が抑制され、かつ出力面での輝度ばらつきを抑制して発生光を出力する有機EL素子を提供できる。
次に、図面を参照して、本発明の第1及び第2の実施の形態を説明する。以下の図面の記載において、同一又は類似の部分には同一又は類似の符号を付している。ただし、図面は模式的なものであり、厚みと平面寸法との関係、各層の厚みの比率等は現実のものとは異なることに留意すべきである。したがって、具体的な厚みや寸法は以下の説明を参酌して判断すべきものである。又、図面相互間においても互いの寸法の関係や比率が異なる部分が含まれていることはもちろんである。
又、以下に示す第1及び第2の実施の形態は、この発明の技術的思想を具体化するための装置や方法を例示するものであって、この発明の技術的思想は、構成部品の材質、形状、構造、配置等を下記のものに特定するものでない。この発明の技術的思想は、特許請求の範囲において、種々の変更を加えることができる。
(第1の実施の形態)
本発明の第1の実施の形態に係る有機EL素子は、図1に示すように、第1電極層21、有機層22及び第2電極層23が順に積層された発光部20と、第1電極層21に接して配置され、有機層22で発生して第1電極層21を透過した発生光Lを有機EL素子の外部に出力する出力面100を有する出力部10とを備える。出力面100は、発光部20と接する主面と対向する出力部10の面である。出力面100は微小な凹凸形状を有する粗面であり、第1電極層21と第2電極層23間に電圧が印加されて有機層22に生じる電界強度の分布に対応して、出力面100の凹凸は分布している。凹凸の分布の詳細については後述する。なお、第1電極層21と有機層22とが接する面を「第1の界面101」、出力部10と第1電極層21とが接する面を「第2の界面102」とする。
出力部10には、例えばガラス基板やプラスティック基板等の透明基板が採用可能である。出力部10上に、第1電極層21、有機層22及び第2電極層23がこの順に積層されて、有機EL素子が形成される。第1電極層21には、ITO或いは酸化インジウム・酸化亜鉛(ZnO)等の酸化物系透明電極等が採用可能である。また、第2電極層23には、アルミニウム(Al)膜、マグネシウム−銀の合金(MgAg)膜等が採用可能である。
有機層22は、有機化合物等からなる正孔輸送層や電子輸送層等が積層された構造である。例えば、正孔輸送層にジフェニルナフチルジアミン(NPD)膜等が採用可能であり、電子輸送層にキノリノールアルミ錯体(Alq3)膜等が採用可能である。なお、有機層22が、正孔輸送層と電子輸送層の間に配置された発光層を備える構造であってもよい。
図1に示した有機EL素子では、第1電極層21をアノード電極とし、第2電極層23をカソード電極として有機層22に電界を与え、有機層22で光を発生させる。つまり、第1電極層21から有機層22に正孔が供給され、第2電極層23から有機層22に電子が供給される。そして、正孔と電子の再結合により有機層22で発生した発生光Lが、透明電極である第1電極層21及び出力部10を透過して、出力面100から有機EL素子の外部に出力される。なお、第1電極層21上に形成された第1電極端子E1に正電位、第2電極層23上に形成された第2電極端子E2に負電位がそれぞれ印加されて、有機層22に正孔と電子がそれぞれ供給される。
ここで、図2を参照して透明電極200における電圧降下の例を説明する。図2に示した透明電極200の一方の端子P0を正電位、他方の端子P1を負電位にした場合において、端子P0の電位V0と端子P1の電位V1とは、以下の式(1)の関係を満たす:

V1=V0−I×ρ×L/S ・・・(1)

式(1)で、Iは透明電極200を端子P0から端子P1まで流れる電流、ρは透明電極200の比抵抗、Lは透明電極200の長さ、Sは透明電極200の断面積である。一般に、ITO等からなる透明電極200の比抵抗ρは大きく、長さLが長いほど電位V1は電位V0より小さくなる。
したがって、図1に示す第1電極端子E1と第2電極端子E2間に電圧Vを印加した場合は、透明電極である第1電極層21における電圧降下により、第1電極層21の第1電極端子E1に近い領域と遠い領域との間で電位差が生じる。つまり、第1電極層21における電位分布は、第1電極端子E1からの距離が遠い領域ほど電位が低い分布になる。その結果、第1電極層21における電圧降下量の分布に対応して、有機層22に生じる電界強度が分布する。具体的には、第1電極端子E1から遠い領域ほど有機層22に生じる電界強度は小さい。
通常、電界強度が小さいほど有機層22で発生する光の輝度は低下する。このため、第1電極層21における電圧降下量の分布に対応して、有機層22で生じる光の輝度分布にばらつきが生じる。
しかし、発生光Lが透過する透過面を粗面化することによって発生光Lが散乱され、発生光Lの輝度が向上する。そして、発生光Lが透過する粗面の状態が粗いほど、透過面での発生光Lの輝度は向上する。なお、粗面の凹凸の高低差が大きいほど、或いは凹凸のピッチが狭いほど、粗面が粗い状態であるとする。ここで、「凹凸の高低差」は、粗面の凹凸のバレー・トゥ・ピーク(valley to peak)、即ち凹部の底と凸部の頂点との差で定義する。「凹凸のピッチ」は、凹凸のピークからピークまでの距離で定義する。
図3に、出力面100の凹凸の高低差及び凹凸のピッチと発生光Lの輝度向上率との関係の例を示す。図3は実測データの例であり、出力面100に凹凸がない場合に対して発生光Lの輝度が1.1〜1.2倍程度になる凹凸の高低差及び凹凸のピッチを基準値「1」としている。そして、基準値に対する凹凸の高低差及び凹凸のピッチの倍率に対する、出力面100に凹凸がない場合に対する発生光Lの輝度向上率を図3の表は示している。
図3に示すように、凹凸の高低差が大きいほど、或いは凹凸のピッチが小さいほど、発生光Lの輝度向上率が大きくなる。例えば、凹凸の高低差を基準値の10倍にすることにより、発生光Lの輝度は1.4〜1.5倍になる。また、凹凸のピッチを基準値の0.1倍にすることにより、発生光Lの輝度は1.5〜1.8倍になる。なお、凹凸の高低差が1μm程度、或いは凹凸のピッチが100nm程度の場合に、出力面100に凹凸がない場合に対して発生光Lの輝度が1.1〜1.2倍程度になるというデータが得られている。
図1に示した有機EL素子では、有機層22に生じる電界強度の分布に対応させて出力面100の表面の凹凸の状態を変化させることにより、発生光Lの出力面100での輝度ばらつきを抑制する。具体的には、第1電極端子E1からの距離が遠く、有機層22に生じる電界強度が小さい領域に対応する領域ほど、粗面状態が粗くなるように出力面100が形成される。ここで、「有機層22に対応する出力面100の領域」とは、有機層22の各領域と第1電極層21を介して対向する出力面100の各領域である。
つまり、図1に示した有機EL素子では、有機層22での電界強度が小さい領域ほど、即ち、第1電極端子E1からの距離が長い領域ほど、その領域に対応する出力面100の凹凸の高低差が大きく形成される。一方、有機層22での電界強度が大きい領域に対応する出力面100の領域の凹凸の高低差が小さく形成される。つまり、第1電極端子E1からの距離が長い領域での出力面100の凹凸の高低差d2は、第1電極端子E1からの距離が短い領域での高低差d1より大きい。このため、有機層22での電界強度が小さい領域に対応する出力面100の領域では、有機層22での電界強度が大きい領域に対応する出力面100の領域より、出力面100の粗面化による輝度向上率が大きい。その結果、発生光Lの出力面100での輝度ばらつきが抑制される。
なお、図1に示した有機EL素子の出力面100での凹凸のピッチは一定である。つまり、第1電極端子E1からの距離が長い領域でのピッチp2は、第1電極端子E1からの距離が短い領域でのピッチp1と同じである。一方、凹凸のピッチを変化させて発生光Lの出力面100での輝度ばらつきを抑制するためには、有機層22に生じる電界強度が小さい領域に対応する出力面100の領域の凹凸のピッチを狭くし、電界強度が大きい領域に対応する出力面100の領域の凹凸のピッチを広くすればよい。
有機層22における電界強度分布の原因である第1電極層21における電圧降下量の分布は、第1電極端子E1と第2電極端子E2間に印加される電圧V、有機層22の面積、及び第1電極層21のシート抵抗、比抵抗等により、予め予測できる。また、粗面の凹凸の高低差、或いは凹凸のピッチによる輝度向上率は、実測データ或いはシミュレーションによって取得可能である。この輝度向上率は出力面100における発生光Lの散乱の状態に依存するため、出力面100に接する媒体(例えば大気)の屈折率等も輝度向上率に影響する。輝度向上率の結果を用いて、出力面100における発生光Lの輝度が一様になるように、予測された電圧降下量の分布の応じて出力面100の凹凸パターンが決定される。
以上に説明したように、本発明の第1の実施の形態に係る有機EL素子では、発生光Lが透過する出力面100を粗面とし、第1電極層21と第2電極層23間に電圧を印加して有機層22に生じる電界強度の分布に対応した分布を有する粗面の凹凸パターンを形成する。その結果、出力面100での輝度ばらつきが抑制された発生光Lを出力する有機EL素子を実現することができる。
図1に示した有機EL素子では、第1電極層21での電圧降下を抑制するために配置される補助電極を形成する必要がないため、製造工程の増加を抑制でき、且つ、有機層22で発生した光が補助電極で遮断される非発光領域の発生を抑制できる。
以下に、本発明の第1の実施の形態に係る有機EL素子の製造方法を説明する。なお、以下に述べる有機EL素子の製造方法は一例であり、この変形例を含めて、これ以外の種々の製造方法により実現可能であることは勿論である。
(イ)出力部10となる厚さ1mm程度のガラス基板の表面(第2の界面102)上に、第1電極層21としてITO膜をスパッタ法等により厚さ100nm程度形成する。更に、第1電極層21上に、厚さ100nm程度の有機層22、及び厚さ100nm程度の第2電極層23を真空蒸着法等により形成する。例えば、有機層22として、厚さ50nmのNPD膜からなる正孔輸送層及びAlq3膜からなる電子輸送層をこの順に積層した構成が採用可能である。また、第2電極層23としてAl膜が採用可能である。
(ロ)次いで、出力部10であるガラス基板の裏面(出力面100)をフッ酸によるエッチング等により祖面化する。このとき、エッチング条件(温度、ガス圧、バイアス等)を制御することにより、所望の高さ及びピッチの凹凸分布を有する出力面100を形成する。或いは、サンダーによる研磨によって出力面100を祖面化してもよい。
(ハ)次に、第1電極層21上に第1電極端子E1を、第2電極層23上に第2電極端子E2を、それぞれ形成する。第1電極端子E1、第2電極端子E2にはAl等が採用可能である。
以上の製造方法により、出力面100が粗面化され、出力面100での輝度ばらつきが抑制された発生光Lを出力する有機EL素子を製造することができる。
<第1の変形例>
図4に本発明の第1の実施の形態の第1の変形例に係る有機EL素子を示す。図4に示した有機EL素子では、有機層22での電界強度が小さい領域ほど、即ち、第1電極端子E1からの距離が長い領域ほど、その領域に対応する出力面100の凹凸のピッチが狭い。つまり、第1電極端子E1からの距離が長い領域での凹凸のピッチp2は、第1電極端子E1からの距離が短い領域での凹凸のピッチp1より小さい。このため、有機層22での電界強度が大きい領域に対応する出力面100の領域よりも、有機層22での電界強度が小さい領域に対応する出力面100の領域において、粗面化による発生光Lの輝度向上率を大きくできる。その結果、発生光Lの出力面100での輝度ばらつきが抑制される。
なお、図4に示した有機EL素子の出力面100での凹凸の高低差は一定である。つまり、第1電極端子E1からの距離が遠い領域での高低差d2は、第1電極端子E1からの距離が近い領域での高低差d1と同じである。
<第2の変形例>
以上において、出力面100を粗面にすることによって発生光Lの出力面100での輝度ばらつきを抑制する例を説明した。しかし、出力面100に達するまでに発生光Lが通過する光取り出し経路に含まれる透過面を粗面にすることによっても、発生光Lの出力面100での輝度ばらつきを抑制できる。例えば、発光部20内部の発生光Lが透過する透過面となる有機層22と第1電極層21とが接する第1の界面101、或いは発光部20と出力部10とが接する第2の界面102等において、有機層22に生じる電界強度の分布に対応させて凹凸の分布を形成する。
図5に、本発明の第1の実施の形態の第2の変形例に係る有機EL素子を示す。図5に示した有機EL素子では、電界強度が小さい領域に対応する領域ほど、第2の界面102の凹凸の高低差を大きくして、この第2の界面102の領域に対向する出力面100からの発生光Lの輝度を上げる。その結果、発生光Lの出力面100での輝度ばらつきを抑制することができる。このとき、出力面100の表面は凹凸の分布がない一様な面としてもよい。
図5に示す有機EL素子は、例えばガラス基板等の出力部10の凹凸の分布を形成した面上に、第1電極層21であるITO膜等をスパッタ法等で形成して得られる。
また、第2の界面102を、図4に示した出力面100と同様に、第1電極端子E1から遠い領域ほどその領域に対応する第2の界面102の凹凸のピッチを狭くすることにより、出力面100での輝度ばらつきを抑制してもよい。
以上に説明したように、本発明の第1の実施の形態に係る有機EL素子では、発生光Lが透過する透過面及び出力面100のいずれかを粗面とし、第1電極層21と第2電極層23間に電圧を印加して有機層22に生じる電界強度の分布に対応した分布の粗面の凹凸パターンを形成する。その結果、出力面100での輝度ばらつきが抑制された発生光Lを出力する有機EL素子を実現できる。
(第2の実施の形態)
本発明の第2の実施の形態に係る有機EL素子は、図6に示すように、出力部10が透明基板110とプリズムシート120とを備えることが図1に示した有機EL素子と異なる点である。図6に示した有機EL素子では、プリズムシート120と透明基板110とが接する第3の界面103と対向するプリズムシート120の裏面が、粗面化された出力面100である。その他の構成については、図1に示す第1の実施の形態と同様である。
図1に示したEL素子では出力部10が透明基板であり、この透明基板の一方の主面を粗面化することにより、出力面100での発生光Lの輝度ばらつきが抑制される。一方、図6に示した有機EL素子では、第3の界面103で透明基板110と接合されたプリズムシート120の出力面100から発生光Lが有機EL素子の外部に出力される。
第3の界面103と対向するプリズムシート120の一方の主面を粗面化して形成された出力面100は、図1に示した出力面100と同様に、第1電極端子E1から遠い領域での高低差d2が、第1電極端子E1から近い領域での高低差d1より大きいように形成される。このため、有機層22での電界強度が小さい領域に対応する出力面100の領域では、有機層22での電界強度が大きい領域に対応する出力面100の領域より、粗面化による輝度の向上が大きい。その結果、発生光Lの出力面100での輝度ばらつきが抑制される。
図6に示した有機EL素子は、透明基板110の一方の主面上に発光部20を形成し、透明基板110の他方の主面にプリズムシート120を貼り合わせて出力部10が形成される。プリズムシート120の出力面100は、例えば樹脂成型によるパターン形成によって粗面化される。例えば、ナノインプリント法、熱転写プレス法等が採用可能である。
なお、粗面化された出力面100を有する材料はプリズムシート120に限定されるものではなく、発生光Lが透過できる材料であればよい。例えば、一方の主面を粗面化した他の透明基板を透明基板110に貼り合わせて出力部10を構成してもよい。
また、プリズムシート120の出力面100を、図4に示した出力面100と同様に、第1電極端子E1から遠い領域ほどその領域に対応する出力面100の凹凸のピッチを狭くすることにより、出力面100での輝度ばらつきを抑制してもよいことは勿論である。他は、第1の実施の形態と実質的に同様であり、重複した記載を省略する。
本発明の第2の実施の形態に係る有機EL素子によれば、透明基板110上に配置されたプリズムシート120の出力面100を粗面とし、第1電極層21と第2電極層23間に電圧を印加して有機層22に生じる電界強度の分布に対応して粗面の凹凸を分布させることにより、出力面100での輝度ばらつきが抑制された発生光Lを出力する有機EL素子を実現することができる。
(その他の実施の形態)
上記のように、本発明は第1及び第2の実施の形態によって記載したが、この開示の一部をなす論述及び図面はこの発明を限定するものであると理解すべきではない。この開示から当業者には様々な代替実施の形態、実施例及び運用技術が明らかとなろう。
既に述べた第1及び第2の実施の形態の説明においては、出力面100の凹凸の高低差、或いは凹凸のピッチのいずれか調整した。しかし、有機層22の電界強度が低い領域での出力面100の凹凸の高低差を大きくし、且つ、凹凸のピッチを狭くすることによって、発生光Lの出力面100での輝度ばらつきを抑制してもよい。或いは、有機層22の電界強度が高い領域に対応する出力面100の領域を、粗面化せずに平坦にしてもよい。
このように、本発明はここでは記載していない様々な実施の形態等を含むことは勿論である。したがって、本発明の技術的範囲は上記の説明から妥当な特許請求の範囲に係る発明特定事項によってのみ定められるものである。
本発明の第1の実施の形態に係る有機EL素子の構成を示す模式的な断面図である。 透明電極における電圧降下を説明するための模式図である。 出力面の凹凸の高低差及び凹凸のピッチと発生光の輝度向上率との関係の例を示す表である。 本発明の第1の実施の形態の第1の変形例に係る有機EL素子の構成を示す模式的な断面図である。 本発明の第1の実施の形態の第2の変形例に係る有機EL素子の構成を示す模式的な断面図である。 本発明の第2の実施の形態に係る有機EL素子の構成を示す模式的な断面図である。
符号の説明
10…出力部
20…発光部
21…第1電極層
22…有機層
23…第2電極層
100…出力面
101…第1の界面
102…第2の界面
103…第3の界面
110…透明基板
120…プリズムシート
E1…第1電極端子
E2…第2電極端子

Claims (7)

  1. 第1電極層、有機層及び第2電極層が順に積層された発光部と、
    前記第1電極層に接して配置され、前記有機層で発生して前記第1電極層を透過した発生光を外部に出力する出力面を有する出力部と
    を備え、前記出力面に達するまでに前記発生光が透過する透過面及び前記出力面のいずれかが粗面であり、前記第1電極層と前記第2電極層間に電圧が印加されて前記有機層に生じる電界強度の分布に対応して、前記粗面の凹凸が分布していることを特徴とする有機エレクトロルミネセンス素子。
  2. 前記有機層における前記電界強度が小さい領域ほど、該領域に対応する前記粗面の凹凸の高低差が大きいことを特徴とする請求項1に記載の有機エレクトロルミネセンス素子。
  3. 前記有機層における前記電界強度が小さい領域ほど、該領域に対応する前記粗面の凹凸のピッチが狭いことを特徴とする請求項1に記載の有機エレクトロルミネセンス素子。
  4. 前記電界強度の分布が前記第1電極層における電圧降下量の分布に対応することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の有機エレクトロルミネセンス素子。
  5. 前記透過面が、前記有機層と前記第1電極層との界面、又は前記発光部と前記出力部との界面のいずれかであることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の有機エレクトロルミネセンス素子。
  6. 前記第1電極層が透明電極からなることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の有機エレクトロルミネセンス素子。
  7. 前記出力部がガラス基板であることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の有機エレクトロルミネセンス素子。
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