JP2009210573A - 光ファイバジャイロスコープにおいて使用するスティッチされた導波路 - Google Patents

光ファイバジャイロスコープにおいて使用するスティッチされた導波路 Download PDF

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Abstract

【課題】光ファイバジャイロスコープにおいて使用するスティッチされた導波路を提供する。
【解決手段】光集積回路(115)は第1の材料の第1の導波路部(200)を含む。第1の導波路部(200)は第1及び第2の分岐部(215、220)が形成される接合部(210)で終了する入力ポート部(205)を含む。第2及び第3の導波路部(225、230)は第1及び第2の分岐部(215、220)にそれぞれ結合される。第2及び第3の導波路部(225、230)は第1の材料と異なる第2の材料で拡散される。第1及び第2の変調器(235、240)は第2及び第3の導波路部(225、230)にそれぞれ結合される。変調器(235、240)の各々はそれぞれの電界を生成するそれぞれの変調電圧を提供する。第2及び第3の導波路部(225、230)は電界が実質的に0であるそれぞれの位置で第1及び第2の分岐部(215、220)に結合される。
【選択図】図3

Description

本発明は、光ファイバジャイロスコープにおいて使用するスティッチされた導波路に関する。
光ファイバジャイロスコープ(FOG)は、角速度を測定するために光の干渉を使用する。回転は、サニャック干渉計を形成する光ファイバの大きなコイルを備えたFOGにおいて感知される。回転を測定するために、2つの光ビームが、光集積回路(IOC)のような電気光学変調装置によって反対方向でコイルへ導入される。コイルが回転を経験していると、回転の方向に進むビームは回転に逆らって進むビームよりファイバのもう一方の端までに経験するパスがより長くなる。これはサニャック効果として知られている。ビームがファイバを出ると、ビーム同士がIOCにおいて組み合わせられ、IOCの中のサニャック効果及び変調により、反対方向に回転するビーム間の位相シフトによりビームが干渉し、結合したビームをもたらし、その強度及び位相はコイルの角速度に依存する。
真空環境においてプロトン交換IOCを使用してFOGをテストする場合、電気光学変調の破損が時間とともに生じて成長し、結果的にFOGを動作不能にすることが分かっている。FOG出力における変調を破損させる正確な現象は、部分的に理解されているに過ぎず、IOCの電極の近くの電界に沿ったイオン移動を含むものと思われる。
図1を参照すると、LiNbOのIOCにおいて、電圧が導波路と平行な電極間で当該導波路にわたって加えられる場合、ピエゾ効果(piezo-electric effect)により、分極した分子中の原子間の間隔が変更され、それは次に屈折率を変化させる。この効果は、導波路を通過する電磁波の位相φ(t)の変調を可能にする。
通常、LiNbOのIOCでは、電極に印加された電界に対する屈折率の反応は、電圧に非常に正確に従う。しかしながら、真空に漬かった後には、RDSと呼ばれる現象が現われ、その反応が悪くなる。
より具体的には、時刻をtとする、電極間の電圧Vφ(t)は、導波路中の光の位相をΔφだけ変化させる。空気中の通常のIOCの動作中、Δφ(t)は、Vφ(t)のトレースの形に正確に従う。IOCがわずかな時間の間真空にあった後、Vφ(t)に従う代わりに、Δφ(t)はΔφ(t)として下側のトレースに示されるように破損して、電圧ステップの上段と下段の両方で所望のΔφをオーバーシュートする。
実施例では、光集積回路は、第1の材料の第1の導波路部を含む。第1の導波路部は、そこから第1の導波路部の第1及び第2の分岐部が形成される第1の導波路部の接合部において終了する入力ポート部を含んでいる。第2及び第3の導波路部は、第1及び第2の分岐部にそれぞれ結合される。第2及び第3の導波路部は第1の材料と異なる第2の材料で拡散される。第1及び第2の変調器は、第2及び第3の導波路部にそれぞれ結合される。変調器の各々は、第2及び第3の導波路部にわたってそれぞれの電界を生成するそれぞれの変調電圧を提供する。第2及び第3の導波路部は、変調電界が実質的に0であるそれぞれの位置で第1及び第2の分岐部に結合される。
本発明の好ましい実施例及び代替的な実施例は、以下の図面に関して以下に詳細に記述される。
IOCにおける破損した変調のRDS効果をグラフ形式で説明する図である。 本発明の実施例によるFOGを説明する図である。 本発明の実施例によるIOCを説明する図である。 誤って調整されたスティッチの消光比を説明する図である。
より完全に以下に記述されるように、一実施例によるサニャックジャイロスコープの光回路は、IOC、光源、偏光サーキュレータ、検出器及びファイバ・コイルで構成されてもよい。実施例は、印加電圧がLiNbOの屈折率を変化させるので、ナビゲーション品質等級のジャイロにおいて有用な、結晶のL1NbOの集積されたIOCを使用してもよい。この特性は、高速で正確で洗練された、速度感知コイルを進む光の変調を可能にすることにより、閉ループジャイロにおける優れた性能を提供する。
初期の研究では、LiNbO3で作成されたIOCが、チタン(Ti)を導波路のLiNbOに拡散してy接合を作成するように設計された。ファイバレーザからの光を含むファイバは、yの単一の尾に取り付けられ、ファイバ・コイルの2つの端部はy接合の2つの出力に取り付けられた。導波路と平行で導波路に近接している電極上の低電圧波形は、導波路の屈折率を変化させ、ファイバ・コイル中で伝播する時計回り及び反時計回りの光ビーム間の正確な位相変調を可能にする。
導波路を作成するためにLiNbOに対してプロトン交換プロセスを使用することには、1つの偏光のみの光がIOCを介して伝搬されるという明らかな利益がある。これは、光ファイバジャイロによる速度測定の精度を、最も要求の厳しいナビゲーション条件に必要なレベルにまで大幅に増加させ、一実施例においては、ジャイロ回路中の外部偏光子の必要をなくす。
図2は、本発明の実施例によるFOGシステム100を説明する。光源105はオプションのカプラ110に光信号又はビームを供給し、カプラ110は検出器120へビームの一部を向け直すように機能してもよい。ビームの残りは、サーキュレータ素子130を介して、ファイバ・コイル126を有する感知ループ・アセンブリ125のIOC115に供給されてもよく、サーキュレータ素子130は検出器120に結合される。
図3は、本発明の実施例によるIOC115を説明する。IOC115は第1のプロトン交換導波路部200を含んでいる。第1の導波路部200は、第1及び第2の分岐部215及び220がそこから形成される接合部(y接合)210で終了する入力ポート部205を含んでいる。第1及び第2の分岐部215及び220はそれぞれの曲部260及び265を含んでいる。曲部260及び265は図3において説明されるような角度の「ひじ」構成を有してもよいし、図示されたものより厳しくなく、より丸い曲率半径で構成されてもよい。
チタンが拡散された導波路部225及び230は、第1及び第2の分岐部215及び220にそれぞれ結合される。電極235、240のような第1及び第2の変調器は、導波路部225及び230にそれぞれ結合される。電極235及び240の各々は、それぞれの電界を生成するそれぞれの変調電圧を提供する。IOC115は、導波路部225及び230に結合された、第2及び第3のプロトン交換導波路部245及び250をさらに含んでもよい。
一実施例において、ジャイロスコープに対するRDSの問題の解決手法は、「スティッチング(stitching)」と呼ばれる方法を含んでいる。スティッチングは、同じ基板255上でTi拡散されてプロトン交換された導波路の接続されたセグメントを作成することを含む。
図3を再び参照すると、一実施例では、導波路部225及び230はスティッチされるか、あるいは電極235及び240によって生成された電界が実質的に0であるそれぞれの位置270及び275において第1及び第2の分岐部215及び220に結合される。さらに、第2及び第3のプロトン交換導波路部245及び250は、電極235及び240によって生成された電界が実質的に0であるそれぞれの位置280及び285において導波路部225及び230に対してスティッチされる。そのため、スティッチングは、電極235及び240から十分に遠くで行われ、プロトン交換導波路200、245、250は変調電圧に関連した電界に影響されない。
さらに、好ましくは、それぞれの位置270及び275は、電極235、240と曲部260、265との間のほぼ中間である。そのため、スティッチングは、曲部260及び265から、曲部で生じ得るモードの遷移効果を回避するのに十分離れた距離で生じる。
図3で説明された手法に対するさらなる利点は以下の文脈に述べられる。
速軸と遅軸との間の結合は、双方のビームにおける光を同時に位相整合することが可能でないという理由で生じることができないので、LiNbOのような複屈折材料の速軸と遅軸に沿って伝播する直線偏光された光は、その軸にとどまる。
結晶中で複屈折を発現させる結晶面に沿ったTi又はH+の拡散のための周知のプロセスによって導波路を物理的に形成することができるので、スティッチされた導波路の速軸と遅軸の間の角度のアラインメントは、事実上完全であり、プロトン交換導波路によって与えられるその高い消光比を維持する特性である。
複屈折の結晶のような異方性物質では、電気ベクトルは、直交平面(H及びV)中の伝搬ベクトルに対して垂直に振動する。HとVのアジマス及び屈折率は結晶を含む分子の化学量論の配置によって決定される。屈折率は、それぞれのH及びV平面における原子の面密度(すなわち原子/mm)に比例する;複屈折は平面に沿った屈折率の違いに比例する。
図4は、誤って調整されたスティッチの消光比を説明する。スティッチで得られた消光比は、結晶中の軸に関して電界振動の角度の不整合εによって決定され、以下のようにH軸及びV軸における強度の比率である:
Figure 2009210573
小さなεに対して。消光比は10・log[ε]としてデシベル(dB)で一般に表現される。
図3で示された実施例において、スティッチングは、結晶面に平行か非常に平行に近い導波路の部分において生じる。
さらに、LiNbO結晶面は、Ti拡散された導波路における複屈折軸及びプロトン交換導波路における光の経路軸の両方のアラインメントを決定する。これは、スティッチにおける角度のアラインメントをほとんど完全にし、それにより、IOCにおける角度の不整合によるジャイロ速度誤差を回避する。
さらに、偏光プロトン交換導波路及びTi拡散導波路を含むスティッチされた導波路IOC115の消光比は、プロトン交換IOCのそれと実質的に同じである。
上述のように、本発明の好ましい実施例が説明され記述されたが、多くの変更を本発明の趣旨及び範囲から逸脱せずに行なうことができる。従って、本発明の範囲は好ましい実施例の開示によって制限されない。代わりに、本発明は添付の特許請求の範囲への参照によって決定されるべきである。

Claims (3)

  1. 光集積回路(115)であって、
    第1の材料の第1の導波路部(200)であって、第1及び第2の分岐部(215、220)がそこから形成される接合部(210)で終了する入力ポート部(205)を含む、第1の導波路部(200)と、
    前記第1及び第2の分岐部(215、220)にそれぞれ結合され、前記第1の材料と異なる第2の材料で拡散される、第2及び第3の導波路部(225、230)と、
    前記第2及び第3の導波路部(225、230)にそれぞれ結合され、それぞれの電界を生成するそれぞれの変調電圧を各々が提供する第1及び第2の変調器(235、240)とを含み、
    前記第2及び第3の導波路部(225、230)は、前記電界が実質的に0であるそれぞれの位置において前記第1及び第2の分岐部(215、220)に結合される、光集積回路(115)。
  2. 前記第1及び第2の分岐部(215、220)はそれぞれの曲部(260、265)を含み、
    前記第2及び第3の導波路部(225、230)は、前記第1及び第2の変調器(235.240)と前記曲部(260、265)との間のほぼ中間のそれぞれの位置において前記第1及び第2の分岐部(215、220)にさらに結合される請求項1記載の回路(115)。
  3. 光ファイバジャイロスコープ(FOG)用の感知ループ・アセンブリ(125)であって、
    速度感知光ファイバコイル(126)と、
    前記コイル(126)に結合された光集積回路(115)とを含み、前記回路(115)は、
    第1の材料の第1の導波路部(200)であって、第1及び第2の分岐部(215、220)がそこから形成される接合部(210)で終了する入力ポート部(205)を含む、第1の導波路部(200)と、
    前記第1及び第2の分岐部(215、220)にそれぞれ結合され、前記第1の材料と異なる第2の材料で拡散される、第2及び第3の導波路部(225、230)と、
    前記第2及び第3の導波路部(225、230)にそれぞれ結合され、それぞれの電界を生成するそれぞれの変調電圧を各々が提供する第1及び第2の変調器(235、240)とを含み、
    前記第2及び第3の導波路部(225、230)は、前記電界が実質的に0であるそれぞれの位置において前記第1及び第2の分岐部(215、220)に結合される、感知ループ・アセンブリ(125)。
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