JP2009207765A - 椅子用反力機構の反力調整装置 - Google Patents

椅子用反力機構の反力調整装置 Download PDF

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Abstract

【課題】反力調整に必要な操作力を軽減させる。
【解決手段】コイルスプリングの圧縮伸長方向と直交方向に進退可能に配置され、貫通ねじ穴とカム斜面40とを有するスライダ12と、コイルスプリングの圧縮伸張方向に進退可能に配置されたリテーナ13と、ねじ穴と螺合するねじ筒14と、ねじ筒14を貫通しねじ筒14と回転方向には係合し軸方向には摺動可能な反力調整操作用ロッド15と、座受けフレーム2に設けられスライダ12、リテーナ13、樹脂製ねじ筒14及び反力調整操作用ロッド15を包囲して支持する反力調整装置収容凹部と、該凹部の内面のうちスライダ12と摺接する面並びにねじ筒14の端面が押しつけられる面を覆う筐体16とを備え、ロッド15と連動して回転するねじ筒14の回転により直線移動するスライダ12の動きをリテーナ13の直線移動に変換してコイルスプリングの初期長さを変更するようにしている。
【選択図】図4

Description

本発明は椅子用反力機構の反力調整装置に関する。さらに詳述すると、本発明は反力ばねによって椅子の背もたれの後傾動時に反力を発生させる反力機構の反力の大きさを調整する反力調整装置に関するものである。
座及び背凭れを傾動可能とするロッキング機構を備えた椅子には、背もたれに対し反力を与え背支フレームを初期位置に復帰させる反力機構とその反力を調整可能とする装置が備えられている。この反力機構としては、例えば、脚に固定された座受けフレームと該座受けフレームに対して揺動可能な背支フレームとの間に反力ばねとして圧縮コイルスプリング(以下、単にコイルスプリングと呼ぶ)を介在させて、該スプリングの弾発力で背もたれに対し反力を与え背支フレームを初期位置に復帰させるものが知られている(特許文献1)。そして、この反力機構において、反力の調整は、図11に示すように、直動カムを利用したスライダ101とリテーナ102との間での直線移動方向の変換によって、コイルスプリング103の初期長さを変更することにより初圧を調整するものである。ここで、この反力調整装置を構成するスライダ101とリテーナ102とは、操作力を軽くするために摩擦係数が小さく摺動性の良い樹脂で形成されたブロックで構成されている。そして、スライダ101は金属の反力調整用ロッド104に切られたねじ部(図示省略)と螺合し、ロッド104の回転によりコイルスプリング103の圧縮伸長方向と直交する方向に直線的に進退移動するように設けられている。また、スライダ101及びリテーナ102は、座受けフレーム105に一体に形成された一対の隔壁106,107と該隔壁106,107に設けられたリテーナ案内部(孔)108によって直接接触するようにして支持されている。つまり、樹脂により形成されたスライダ101およびリテーナ102が金属製の座受けフレーム105と直に接して摺動する構造となっている。また、リテーナ102も金属製の座受けフレーム105から突出する隔壁106に設けられた孔108の縁に直に当接している。
特開2006−181101
したがって、上述の反力調整装置では、直動カムを構成する樹脂製のスライダ101及びリテーナ102は、滑りを良くするために樹脂で成形されているが、コイルスプリング103からの力を常時受けてその周りを囲う金属の座受けフレーム105並びに隔壁106,107に押しつけられるため、摺動時の摩擦抵抗が大きくなって滑らかな動きを実現することができず、動きが悪くなって大きな操作力を必要としたり、摩擦により樹脂が削られ早く摩耗し易いという問題がある。
さらに、リテーナ102は、座受けフレーム105の隔壁107にばねマウントのフランジ部分109が当接するストローク端を除いて、常時受けているコイルスプリング103の力がスライダ101の斜面によってスラストを受けるため、金属の隔壁106の孔108の縁並びに補強リブ110に押し当てられることから、スライダ101と同様に摺動時の摩擦抵抗が大きくなって滑らかな動きを実現することができず、動きが悪くなって大きな操作力を必要としたり、早く摩耗し易いという問題がある。
また、反力調整操作用ロッド104とスライダ101との間に構成される送りねじ機構は、金属ロッド104から切り出される金属製の雄ねじと、樹脂製スライダ101の内部に切り出される樹脂製の雌ねじ(ねじ穴)とで構成されているため、樹脂製スライダ101のねじ穴の摩耗が激しく、小さなねじ山では直ぐにねじ穴が摩滅してしまう。しかも、樹脂のスライダと金属が擦れあうことでねじ山部の動きが滑らかではないので、ねじ山部に大きな力がかかるため、ねじ山部に強い剛性が必要となる。このことから、送り量を小さくせざるを得ず、変化量が小さいため何回もロッドを回転させなければ反力が変わらないという問題がある。
さらに、反力調整用ロッド104に直接ねじを切ることで「ねじ山」が形成されるため、コスト高となる。
さらに、スライダ101が隔壁107に当接している状態から更に回すと、ロッド104そのものにスラストが発生するため、ロッド104の抜けを防ぐために嵌められているワッシャ111への負担が大きくなるため、ワッシャー111を数枚嵌める必要がある。他方、反対側の立壁においても、ロッド104が必要以上に入り込まないように、数枚のワッシャーを必要とする。このことからもコスト高となる。
そこで本発明は反力調整に必要な操作力を軽減させることができる椅子用反力機構の反力調整装置を提供することを目的とする。
かかる目的を達成するため、請求項1記載の発明は、脚に固定された座受けフレームと該座受けフレームに対して揺動可能な背支フレームとの間に介在されたコイルスプリングの初期長さを変更することにより初圧を調整して前記背もたれに与える反力を調整する反力調整装置において、前記コイルスプリングの圧縮伸長方向と直交する方向に進退可能に配置されると共に前記コイルスプリングの圧縮伸長方向と直交する方向に貫通するねじ穴と該ねじ穴の軸線上で斜交するカム斜面とを有するスライダと、前記コイルスプリングの一端を受け支え前記スライダの前記カム斜面と摺動可能に当接して前記コイルスプリングの圧縮伸張方向に進退可能に配置されたリテーナと、前記スライダとは別部材で構成され前記スライダのねじ穴と螺合する樹脂製ねじ筒と、前記ねじ筒を貫通し前記ねじ筒とは回転方向には係合するも軸方向には摺動可能な反力調整操作用ロッドと、前記座受けフレームに設けられて前記スライダ、前記リテーナ、前記樹脂製ねじ筒及び反力調整操作用ロッドを包囲して支持する反力調整装置収容凹部と、前記反力調整装置収容凹部の内面のうち前記スライダと摺接する面並びに前記ねじ筒の前記スライダに加わるスラストで押しつけられる側の端面と少なくとも当接する面を覆う樹脂製筐体とを備え、前記反力調整操作用ロッドと連動して回転する前記ねじ筒の回転により直線移動する前記スライダの動きを前記リテーナの直線移動に変換して前記コイルスプリングの初期長さを変更するするようにしている。
また、請求項2記載の発明は、請求項1記載の椅子用反力機構の反力調整装置において、ねじ筒はその両端が樹脂製筐体の対向する両側壁に当接する長さを有しているものである。
また、請求項3記載の発明は、請求項1または2記載の椅子用反力機構の反力調整装置において、前記反力調整装置収容凹部の前記リテーナが貫通する前立壁部には、前記リテーナに働くスラストによって押される前記リテーナを受け支えるリブを備え、かつ樹脂製筐体にはリブとリテーナとの間に少なくとも介在されるリブ覆いを有するものである。
さらに、請求項4記載の発明は、請求項1から3のいずれか1つに記載の椅子用反力機構の反力調整装置において、樹脂製筐体にはリテーナと当接すると共にリテーナを樹脂製筐体の底面から浮上させて受け支えるリテーナ受台を有するものである。
請求項1記載の椅子用反力機構の反力調整装置によれば、直動カムを構成する樹脂製のスライダ及びリテーナは、その周りを囲う金属の座受けフレームの立壁との間に樹脂製筐体を介在させ、樹脂製筐体を介してコイルスプリングの力を金属製座受けフレームの立壁で受け支えるようにしているので、スライダ及びリテーナの間の滑りだけでなく、その周りを囲う金属製座受けフレームとの間の摺動時の摩擦抵抗も小さくして滑らかな動きが実現される。また、反力調整操作用ロッドとスライダとの間に構成される送りねじ機構も、樹脂製ねじ筒と、樹脂製スライダの内部に切り出される雌ねじ(ねじ穴)とで構成されているため、摩擦抵抗も小さくして滑らかな動きを実現することができる。したがって、反力調整操作用ロッドによるスライダの直線移動が滑らかなものとなり、操作ロッドの回転に必要な操作力を軽減できる。しかも、スライダとねじ筒とが共に樹脂製であるため、摩擦抵抗が小さく早く摩耗することがない。
さらに、ねじ筒と反力調整操作用ロッドとは別部材で形成されると共に軸方向には摺動可能でかつ回転方向にのみ係合するように設けられているので、コイルスプリングからリテーナを介してスライダに伝達されるばね力(主にスラスト方向の力)は、反力調整操作用ロッドには全くかからない。したがって、スライダの移動が立壁に当接して阻止されても、反力調整操作用ロッドを回転させることによりロッドそのものが軸方向に移動することがない。このため、ロッドの抜け止めのためのワッシャには大きな剛性は不要となり、多くの枚数を必要としなくなることからコストを低減できる。
また、反力調整操作用ロッドとスライダとの間に構成される送りねじ機構は、互いに樹脂製のねじ筒とねじ穴とで構成されるため、雄ねじないし雌ねじのねじ山の摩耗が少ないので、ねじのリードを大きくして1回転あたりの送り量を増大させることが可能となり、少ない反力調整操作用ロッドの回転で反力調整が可能となる。しかも、ねじ山が金属製ロッドから旋削や転造などで切り出すのではなく、樹脂材を用いたモールド成形や切削で成形されるため、加工の自由度が高く、ねじのピッチなどを簡単に自由に設定可能である。
さらに請求項2記載の反力調整装置によれば、ねじ筒の両端が樹脂製筐体の対向する両側壁に当接するために、常時スライダにかかるスラストはねじ筒と樹脂製筐体とを介して金属製座受けフレームの立壁に受け支えられ、反力調整操作用ロッドには全くかからないことから、軽い操作力で反力調整が可能となる。
さらに請求項3記載の反力調整装置によれば、スライダとの間に発生するスラストによって側方に押されるリテーナを受け支えるリブを備え、かつ樹脂製筐体にリブとリテーナとの間に少なくとも介在されるリブ覆いを有するものであるので、リテーナの摩耗させずに変形を防ぐことができる。
さらに請求項4記載の反力調整装置によれば、樹脂製筐体にはリテーナと当接すると共にリテーナを樹脂製筐体の底面から浮上させて受け支えるリテーナ受台を有するものであるので、リテーナが少ない接触面で支えられながら摺動可能となる。リテーナの前端はスライダの前端に受け支えられているので、リテーナは樹脂製のリテーナ受台によって低摩擦でかつ比較的狭い面積に支えられて滑らかに摺動可能となる。したがって、反力調整時の操作力が軽くなる。
以下、本発明の構成を図面に示す実施形態に基づいて詳細に説明する。
図1から図10に本発明にかかる椅子の反力調整装置の実施の一形態を示す。この椅子のロッキング機構は、脚1に固定された座受けフレーム2と、座受けフレーム2に対して揺動可能な背支フレーム3と、これら両フレーム2,3の間に介在されて背支フレーム3を初期位置に復帰させる力を付与する反力装置4とを備えている。ここで、本実施形態の椅子は、座32を構成する座シェル33の前方を座受けフレーム2の前端にピン34を介して支持させる一方、座シェル33の後方を背もたれを支える背支フレーム3の支持パイプ35に取り付けることにより座32を座受けフレーム2と背支フレーム3との間で支持して、背もたれ36の前後方向の傾動に伴って座32が後端側を沈ませあるいは元の位置に復帰させるシンクロロッキング機構を構成している。また、座受けフレーム2は、図3に示すように、脚1の支柱となるガススプリングに圧入により固定される筒部37から前方に伸びる一対の側板25の先端側に、反力調整装置11を収容する凹部(以下、反力調整装置収容凹部と呼ぶ)17を設けている。尚、図中の符号5は背支フレーム3の動きを固定するためのロック機構を備えるガススプリング、6は背支フレーム3の座受けフレーム2に対する揺動中心となる連結ピン、7はコイルスプリング8の他端側を受け支える第2ばねマウント9を受け支える背支フレーム3側に固定されたピンである。
反力装置4は、軸方向の弾発力を蓄えるコイルスプリング8とその両端を座受けフレーム2と背支フレーム3とにそれぞれ懸架させる第1ばねマウント10と第2ばねマウント9並びにこれらの間に跨るように嵌合されてコイルスプリング8の座屈を防ぐガイドロッド38とで構成されている。第1ばねマウント10は座受けフレーム2に形成された立壁19に支えられ、第2ばねマウント9は背支フレーム3側に固定されたピン7に係合されて装着されている。そして、第1ばねマウント10側には、コイルスプリング8の初期長さを変更可能な反力調整装置11が設けられている。尚、本実施形態においては圧縮コイルスプリング8を反力ばねとして用いている。
反力調整装置11は、コイルスプリング8の初期長さを変更して初圧を調整するものであり、本実施形態の場合には、直動カムを構成するスライダ12とリテーナ13との間での直線移動方向の変換によって、コイルスプリング8の初期長さを変更することにより初圧を調整するようにしている。具体的には、本実施形態の反力調整装置11は、コイルスプリング8の圧縮伸長方向と直交する方向に進退可能に配置された樹脂製スライダ12と、このスライダ12に対して摺動しつつ且つコイルスプリング8を支持しながら圧縮伸長方向に進退可能に配置された樹脂製リテーナ13と、スライダ12とは別部材で構成されてスライダ12のねじ穴39と螺合する樹脂製ねじ筒14と、ねじ筒14を貫通し該ねじ筒14とは回転方向には係合するも軸方向には摺動可能な反力調整操作用ロッド15と、座受けフレーム2の反力調整装置収容凹部17の内側に配置されて反力調整装置収容凹部17を構成する立壁の少なくともスライダ12と摺接する面並びにねじ筒14の少なくともスライダ12に加わるスラストで押しつけられる側の端面と当接する面を覆う樹脂製筐体とを含むものである。ここで、スライダ12とリテーナ13及びこれらを包囲するように支える樹脂製筐体16並びにねじ筒14は、操作力を軽くするために摩擦係数が小さく摺動性の良い樹脂例えばポリアセタールなどで形成されている。
樹脂製スライダ12は、コイルスプリング8の圧縮伸長方向と直交する方向に貫通するねじ穴39と該ねじ穴39の軸線上で斜交するカム斜面40とを有し、ねじ穴39に螺合するねじ筒14の回転に伴ってコイルスプリング8の圧縮伸長方向と直交する方向に直線的に進退移動する。本実施形態の場合には、スライダ12は平面視略台形状を成すブロックに形成されている。カム斜面40の中央にはリテーナ13と摺接する方向に伸びる突起41が形成され、該突起41にリテーナ13のカム斜面42の中央の溝43が嵌合して摺動方向と直交する方向においてリテーナ13とスライダ12との間に滑りが生じないように設けられている。
他方、リテーナ13は、本実施形態では、反力機構の第1のばねマウント10と一体に同じ樹脂材料で形成されている。リテーナ13と第1のばねマウント10との間には、反力調整装置収容凹部17の前立壁19に対して当接するフランジ44が設けられている。したがって、このフランジ44が前立壁19に当接するときには、コイルスプリング8の力はリテーナ13とスライダ14との間には作用しない。また、リテーナ13の先端には、スライダ12と同様に、スライダ12の進行方向と斜交するカム斜面42を設けている。このリテーナ13はコイルスプリング8の一端を受け支え、反力調整装置収容凹部17の前立壁19のリテーナ案内孔22によって、コイルスプリングの圧縮伸長方向へ進退可能に支持されている。尚、本実施形態では、リテーナ13と第1のばねマウント10とは一体に形成されているが、これに特に限られず、場合によってはリテーナ13と第1のばねマウント10とは別体としても良い。この場合においても、リテーナ13と第1のばねマウント10とはコイルスプリング8の弾発力でリテーナ13の移動方向においては連動し、コイルスプリング8の初期長さを調整することができる。
スライダ12に設けられたねじ穴39と螺合してねじ送り機構を構成するねじ筒14は、本実施形態の場合、その両端が樹脂製筐体16の対向する両側壁に当接する長さを有している。そして、ねじ筒14の中心には反力調整操作用ロッド15を貫通させるための孔45を有し、その周りに反力調整操作用ロッド15のキー部47が嵌合するキー溝46が少なくとも反力調整操作用ロッド15のキー部47と対応する位置・間隔で設けられている。即ち、反力調整操作用ロッド15とねじ筒14とは、回転方向には係合しかつ軸方向には摺動するように、スプライン溝と滑りキーとで連結されている。本実施形態の場合、ねじ筒14のキー溝46は反力調整操作用ロッド15のキー部47と対応させて90°置きに4箇所設けられ、反力調整操作用ロッド15を挿入する際にねじ筒14を僅かに回転させることで直近のキー溝46に嵌合されるように考慮されている。勿論、ねじ筒14のキー溝46と反力調整操作用ロッド15のキー部47とは、180°間隔で2本設ける必然性はなく、1本のキー溝46とキー部47との組み合わせとして設けるようにしても良いし、1本のキー部47に対して複数のキー溝46を用意するようにしても良い。さらには、複数のキー部47とこれに対応するキー溝46は、等間隔で配置される場合に限られない。例えば、90°の間隔をあけて2本のキー部47を備える一方、90°置きに2本あるいは4本のキー溝46を設けるようにしても良い。
本実施形態の場合には、反力調整用ロッド15のキー部47は、ロッド15の一部を鍛造や圧延などで圧潰することにより、滑りキーとして機能する凸部(キー部と呼ぶ)を形成するようにしている。尚、反力調整操作用ロッド15の一端には回転力を与えやすいようにグリップ30が備えられている。また、座受けフレーム2からの抜けを防ぐために、ワッシャ止めの突起29並びにねじ筒14の溝と係合する突起とが一体的に形成されている。
反力調整装置収容凹部17は、第1ばねマウント10を支えると共にリテーナ13を貫通させてコイルスプリング8の圧縮伸長方向に摺動可能に支持する前立壁19と、スライダ12のカム斜面40の反対側の面においてコイルスプリング8から加わる力を支える後立壁18と、ねじ筒14に加わるスラスト荷重を受け止める左右の側立壁20並びにスライダ12の回転を阻止すると共に樹脂製筐体16を受け支える底壁23とで構成されている。ここで、前立壁19にはリテーナ13が貫通する孔22が設けられ、リテーナ13の圧縮伸長方向への進退を案内するリテーナ案内部が構成されている。また、前立壁19には、コイルスプリング8の力で押されるリテーナ13がスライダ12のカム斜面42で生じる分力によって側立壁20の方向へ押されて変形するのを防ぐための補強リブ21が備えられている。また、左右の側立壁20には、反力調整操作用ロッド15が通過するためのU字形の切り欠き24がそれぞれ設けられると共に、反力調整操作用ロッド15を挿入する側の側立壁20にはさらにキー部47が通過するための切り欠きも設けられている。また、底壁23には樹脂製筐体16の底面に形成された爪49を引っかけるための爪掛け用の孔48が例えば2箇所設けられている。尚、この反力調整装置収容凹部17は、座受けフレーム2を例えばアルミダイカストによって成型する場合には、座受けフレーム2と一体に前述の各立壁18,19,20、底壁23並びに補強リブ21が成型されることによって構成されるが、これに特に限られるものではなく、座受けフレーム2が鉄板などを溶接して成形される場合には各立壁等を溶接することで組み立てられることもある。
樹脂製筐体16は、反力調整装置収容凹部17の後立壁18と底壁23及び左右の側立壁20のロッドが通過する部分の周囲を少なくとも覆い、スライダ12とリテーナ13及びねじ筒14を包囲すると共にねじ筒14の少なくとも一方の端部と当接するように設けられている。本実施形態では、樹脂製筐体16は、図4に示すように、後立壁52と底壁54及びロッド15が通過する部分の周囲を少なくとも覆う左右の側立壁54を備え、後立壁52と底壁54でスライダ12を支えると共に左右の側立壁54でねじ筒14をその両端面と接するようにして支持している。また、樹脂製筐体16は、前立壁19に設けられている補強リブ21の少なくともリテーナ13側の面を覆い、少なくとも補強リブ21とリテーナ13との間に介在されるリブ覆い51を前立壁19側の縁部に備えている。本実施形態の場合、リブ覆い51は、補強リブ21の全周を覆うように上から見てコ形に形成されている縦に配置された樋状を成し、かつ当該リブ覆い51の内側の樹脂製筐体16の底壁53部分が切りかかれて補強リブ21と干渉しないように設けられている。さらに、樹脂製筐体16には、当該樹脂製筐体16の底壁53からリテーナ13を浮上させて受け支えるリテーナ受台50を備える。このリテーナ受け台50は、前立壁19に設けられているリテーナ案内部の孔22の中に配置されるように樹脂製筐体16の前端縁に形成され、先端のカム斜面42の溝43の部分をスライダ12の斜面40の突起41と嵌合させているリテーナ13のより基端側を受け支えるように設けられている。
樹脂製筐体16の左右の側立壁54にはねじ筒14よりも小径で、反力調整操作用ロッド15よりも僅かに大径の孔55がスライダ14のねじ穴39と同心状に設けられている。この孔55の縁には反力調整操作用ロッド15のキー部47が貫通する切り欠き56がロッド15のキー部47と対応する位置・間隔で形成され、該切り欠き56にロッド15のキー部47を一致させたときにのみ側立壁54の孔55をロッド15が貫通し得るように設けられている。尚、樹脂製筐体16の底壁53の裏面側には爪49が例えば2箇所設けられ、該爪49を反力調整装置収容凹部17の底壁23の爪掛け用の孔48に差し込むことで、当該樹脂製筐体16を反力調整装置収容凹部17に収納した状態で係止させ得るように設けられている。
以上のように構成された反力調整装置11によれば、グリップ30を掴んで反力調整操作用ロッド15を回転させることにより、ロッド15と連動して回転するねじ筒14の回転により送りねじ機構を構成する相手側部材であるスライダ12は、樹脂製筐体16を介して反力調整装置収容凹部17に回転不能に収納されているので直線移動し、さらにこのスライダの直線移動をカム斜面40,42を介してこれと直交する方向のリテーナ13の直線移動に変換してコイルスプリング8の初期長さを変更する。これによりコイルスプリング8の初圧が調整される。
このとき、ロッド15の回転により回転並びに直線移動するねじ筒14、スライダ12及びリテーナ13は、各々合成樹脂で形成されていると共に金属製の座受けフレーム2の反力調整装置収容凹部17との間に樹脂製筐体16が介在されており、金属と直接接して摺動することがないために動きが滑らかなものとなり、従前よりも軽い操作力でコイルスプリング8の長さを調整することができる。
なお、上述の実施形態は本発明の好適な実施の一例ではあるがこれに限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々変形実施可能である。例えば、実施形態として挙げた例の場合、反力調整用ロッド15の一部を鍛造や圧延などで圧潰することにより、滑りキーとして機能する凸部47を形成するようにしているが、スプライン軸あるいは別部材としての滑りキーを打ち込んだ軸を用いるようにしても良い。
本発明の反力調整装置の一実施形態を用いる反力機構とそれを搭載する椅子の構造を示す概略図である。 同反力調整装置と反力機構の底面図である。 座受け部材と反力調整装置を示す拡大縦断面図である。 本発明の反力調整装置の一実施形態を示す断面平面図である。 同反力調整装置の側方から見た縦断面図である。 反力調整装置収容凹部の一例を示す縦断面図である。 樹脂製筐体の一実施形態を示す図で、(A)は中央縦断面図、(B)は平面図である。 スライダの一実施形態を示す図で、(A)は正面図、(B)は平面図である。 樹脂製ねじ筒の一実施形態を示す図で、(A)は部分断面平面図、(B)は正面図である。 リテーナの一実施形態を示す図で、(A)は正面図、(B)は平面図である。 従来の反力調整装置を示す底面図である。
符号の説明
2 座受けフレーム
3 背支フレーム
4 反力機構
8 コイルスプリング
10 第1のばねマウント
11 反力調整装置
12 スライダ
13 リテーナ
14 ねじ筒
15 反力調整操作用ロッド
16 樹脂製筐体
17 圧力調整装置収容凹部
19 圧力調整装置収容凹部のリテーナが貫通する前立壁
21 リテーナを受け支えるリブ
39 スライダのねじ穴
40 スライダのカム斜面
42 リテーナのカム斜面
46 ねじ筒のキー溝
47 反力調整操作用ロッドのキー部
50 リテーナ受け台
51 リブ覆い
52 樹脂製筐体の後立壁(スライダと摺接する面)
53 樹脂製筐体の底壁(スライダと摺接する面)
54 ねじ筒の少なくとも一端が当接する樹脂製筐体の側壁

Claims (4)

  1. 脚に固定された座受けフレームと該座受けフレームに対して揺動可能な背支フレームとの間に介在されたコイルスプリングの初期長さを変更することにより初圧を調整して前記背もたれに与える反力を調整する反力調整装置において、前記コイルスプリングの圧縮伸長方向と直交する方向に進退可能に配置されると共に前記コイルスプリングの圧縮伸長方向と直交する方向に貫通するねじ穴と該ねじ穴の軸線上で斜交するカム斜面とを有する樹脂製スライダと、前記コイルスプリングの一端を受け支え前記スライダの前記カム斜面と摺動可能に当接して前記コイルスプリングの圧縮伸張方向に進退可能に配置された樹脂製リテーナと、前記スライダとは別部材で構成され前記スライダのねじ穴と螺合する樹脂製ねじ筒と、前記ねじ筒を貫通し前記ねじ筒とは回転方向には係合するも軸方向には摺動可能な反力調整操作用ロッドと、前記座受けフレームに設けられて前記スライダ、前記リテーナ、前記ねじ筒及び反力調整操作用ロッドを包囲して支持する反力調整装置収容凹部と、前記反力調整装置収容凹部の内面のうち前記スライダと摺接する面並びに前記ねじ筒の前記スライダに加わるスラストで押しつけられる側の端面と少なくとも当接する面を覆う樹脂製筐体とを備え、前記反力調整操作用ロッドと連動して回転する前記ねじ筒の回転により直線移動する前記スライダの動きを前記リテーナの直線移動に変換して前記コイルスプリングの初期長さを変更するものである椅子用反力機構の反力調整装置。
  2. 前記ねじ筒はその両端が前記樹脂製筐体の対向する両側壁に当接する長さを有しているものである請求項1記載の椅子用反力機構の反力調整装置。
  3. 前記反力調整装置収容凹部の前記リテーナが貫通する前立壁部には、前記リテーナに働くスラストによって押される前記リテーナを受け支えるリブを備え、かつ前記樹脂製筐体には前記リブと前記リテーナとの間に少なくとも介在されるリブ覆いを有するものである請求項1または2記載の椅子用反力機構の反力調整装置。
  4. 前記樹脂製筐体には前記リテーナと当接すると共に前記リテーナを前記樹脂製筐体の底面から浮上させて受け支えるリテーナ受台を有するものである請求項1から3のいずれか1つに記載の椅子用反力機構の反力調整装置。
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