図1〜図17は、本発明の画像形成装置、画像形成方法、画像形成プログラム及び記録媒体の一実施例を示す図であり、図1は、本発明の画像形成装置、画像形成方法、画像形成プログラム及び記録媒体の一実施例を適用したデジタル複写装置1の正面概略構成図である。
図1において、デジタル複写装置1は、給紙部100、プリンタ部200及びスキャナ部300が順次重ねられた構成となっており、スキャナ部300の上には、原稿自動搬送装置(以下、ADFという。)400が搭載されている。
プリンタ部(画像形成手段)200は、イエロー(Y)、マゼンダ(M)、シアン(C)、黒(K)の各色の画像を形成するための4組のプロセスカートリッジ210Y、210C、210M、210Kからなる画像形成ユニット210、光書き込みユニット230、中間転写ユニット240、2次転写部250、レジストローラ対260、ベルト定着方式の定着ユニット270及び用紙反転ユニット280等を備えている。
光書き込みユニット230は、後述するように、各色の画像データに基づいて変調させたレーザのビーム束を、各色のプロセスカートリッジ210Y、210C、210M、210Kの感光体211Y、211C、211M、211Kの表面に照射して、該感光体211Y、211C、211M、211K上に各色の画像の静電潜像を形成する。
プロセスカートリッジ210Y、210C、210M、210Kは、ドラム状の感光体211Y、211C、211M、211K、帯電器212Y、212C、212M、212K、現像器213Y、213C、213M、213Kを備えているとともに、番号は付さないが、それぞれドラムクリーニング装置、除電器等を備えている。
上記帯電器212Y、212C、212M、212Kは、交流電圧が印加される帯電ローラを感光体211Y、211C、211M、211Kに摺擦させることで、ドラム表面を一様に帯電させる。なお、帯電器212Y、212C、212M、212Kとしては、帯電ローラに代えて帯電ブラシ等の他の部材を接触させるものであってもよく、また、接触帯電方式のものに限るものではなく、非接触帯電方式のスコロトロンチャージャを用いてもよい。
帯電処理の施された感光体211Y、211C、211M、211Kの表面には、光書き込みユニット230によってそれぞれ各色の画像データに基づいて変調及び偏向されたレーザのビーム束が照射され、感光体211Y、211C、211M、211Kのドラム表面に、それぞれ各色用の静電潜像が形成される。
プロセスカートリッジ210Y、210C、210M、210Kは、静電潜像の形成された各色の感光体211Y、211C、211M、211Kに現像器213Y、213C、213M、213Kからそれぞれ各色のトナーを供給して、該静電潜像を現像して、それぞれ各色のトナー画像を形成させる。
そして、被走査面である感光体211Y、211C、211M、211Kは、例えば、アルミニウム等からなる素管に、感光性を発揮する有機感光材からなる感光層が被覆されたドラム状のものが用いられているが、ドラム状のものに限るものではなく、ベルト状のものであってもよい。
プロセスカートリッジ210Y、210C、210M、210Kは、感光体211Y、211C、211M、211K上に形成したトナー画像を、後述の中間転写ベルト241に中間転写され、中間転写後の感光体211Y、211C、211M、211Kの表面に残留する転写残トナーを、ドラムクリーニング装置によってクリーニングする。
ドラムクリーニング装置によってクリーニングされた感光体211Y、211C、211M、211Kは、回転に伴って、除電器(番号省略)によって除電され、帯電器によって一様に帯電されて、初期状態に戻って、再度画像形成に供される。
上記中間転写ユニット240は、中間転写ベルト241が複数の張架ローラ(番号略)及び2次転写バックアップローラ242に張り渡されており、中間転写ベルト241を挟んで、各感光体211Y、211C、211M、211Kに対向する位置に、それぞれ中間転写バイアスローラ(番号略)が配設されている。
中間転写ベルト241は、上記図3において、上述した張架ローラを含む10本のローラ(張架部材)によってテンション張架されており、駆動制御されるベルト駆動モータ(図示略)によって駆動される少なくとも1つの張架ローラの回転によって図1に矢印で示す時計方向に無端回転移動される。すなわち、中間転写ベルト241は、4つの中間転写バイアスローラと張架ローラ及び2次転写バックアップローラ242に張り渡されており、それぞれの中間転写バイアスローラに図示しない電源から中間転写バイアスが印加されることで、各感光体211Y、211C、211M、211K上のトナー画像が順次多重(図1では、4色)のトナー画像が重ね合わされて転写されて、カラーのトナー画像が中間転写ベルト241上に転写される。中間転写ベルト241上に重ね合わせ転写されたカラートナー画像は、後述の2次転写ニップで転写紙(図示略)に2次転写され、該2次転写ニップ通過後の中間転写ベルト241の表面に残留する転写残トナーは、図1の左側の張架ローラとの間にベルトを挟み込むベルトクリーニング装置(図板略)によってクリーニングされる。
この中間転写ユニット240の下方には、2次転写部250が配設されており、2次転写部250は、紙搬送ベルト251が2本の張架ローラ252によって張架されている。紙搬送ベルト251は、少なくとも何れか一方の張架ローラ252の回転駆動に伴って、図1中反時計回りに無端回転移動され、2本の張架ローラ252のうち、図中右側に配設された一方の張架ローラ252は、中間転写ユニット240の2次転写バックアップローラ242との間に、中間転写ベルト241及び紙搬送ベルト251を挟み込んだ状態となっている。この挟み込みにより、中間転写ユニット240の中間転写ベルト241と、2次転写部250の紙搬送ベルト251とが接触する2次転写ニップが形成されている。
そして、この2次転写バックアップローラ242側の張架ローラ252には、トナーと逆極性の2次転写バイアスが図示しない電源によって印加され、この2次転写バイアスの印加により、2次転写ニップには中間転写ベルト241上のカラートナー画像を中間転写ベルト241側から2次転写バックアップローラ242側の張架ローラ252側に向けて静電移動させる2次転写電界が形成される。レジストローラ対260によって中間転写ベルト241上のカラートナー画像に同期するように2次転写ニップに転写紙(記録媒体)が送り込まれ、この2次転写ニップに送り込まれた転写紙に、2次転写電界やニップ圧の影響を受けたカラートナー画像が2次転写される。なお、このように2次転写バックアップローラ242側の張架ローラ252に2次転写バイアスを印加する2次転写方式に代えて、転写紙を非接触でチャージさせるチャージャを設けてもよい。
上記2次転写ニップよりも中間転写ベルト241の移動方向上流側に、レジストローラ対260が配設されており、レジストローラ対260のローラ間には、後述する給紙部100からプリンタ部200内に転写紙(記録媒体)が搬送されてくる。一方、上記中間転写ユニット240において、中間転写ベルト241上に形成されたカラートナー画像は、中間転写ベルト241の無端回転移動に伴って2次転写ニップに進入する。レジストローラ対260は、ローラ間に挟み込んだ転写紙を2次転写ニップでカラートナー画像に密着させるタイミングにタイミング調整して送り出し、2次転写ニップでは、中間転写ベルト17上のカラートナー画像がタイミング調整して送られてきた転写紙に密着して、転写紙上に2次転写されて、白色の転写紙上でフルカラー画像となる。このようにしてフルカラー画像が形成された転写紙は、紙搬送ベルト251の無端回転移動に伴って2次転写ニップを出た後、紙搬送ベルト251上から定着ユニット270に送られる。なお、レジストローラ対260は、接地されていてもよいし、転写紙から受ける紙粉の除去のためにバイアスを印加してもよい。また、バイアスとしては、DCバイアスだけに限るものではなく、ACバイアスにDCバイアスを重畳したものでもよい。
定着ユニット270は、定着ベルト271を加熱ローラ272と従動ローラ273によって張架しながら無端回転移動させ、この定着ベルト271を挟んで定着ニップを形成する加熱ローラ272には加圧ローラ274が押圧されている。定着ユニット270は、加熱ローラ272の内部に図示しない熱源を有しており、この熱源の発熱によって定着ベルト271を加熱して、加熱された定着ベルト271が、定着ニップに挟み込まれた転写紙を搬送しつつ、加熱して、カラートナー画像を転写紙に定着させる。
上記給紙部100は、ペーパーバンク101内に多段に給紙カセット102が収納されており、各給紙カセット102には、それぞれ用紙サイズや紙種の異なる転写紙が複数枚収納可能である。各給紙カセット102には、該給紙カセット102内の転写紙を送り出す給紙ローラ103と給紙ローラ103で送り出された転写紙を1枚ずつ分離して送り出す分離ローラ104が配設されており、給紙部100には、それぞれの給紙カセット102から送り出された転写紙をプリンタ部200に搬送する給紙路105と搬送ローラ106が配設されている。給紙部100は、原稿読み取り動作の開始とほぼ同時に、給紙動作を開始して、給紙ローラ103の1つが選択回転され、ペーパーバンク101内の多段に収容されている給紙カセット102の1つから転写紙を送り出す。給紙部100は、送り出された転写紙を、分離ローラ104で1枚ずつ分離して給紙路105に進入させた後、搬送ローラ106によってプリンタ部200内の給紙路203に給紙する。
また、デジタル複写装置1は、プリンタ部200の側面に、手差しトレイ204が設けられており、また、手差しトレイ204上の転写紙を1枚ずつ分離して送り出す給紙ローラ205と分離ローラ206が設けられている。
そして、デジタル複写装置1は、手差しトレイ204が選択されると、給紙ローラ205を回転駆動させて、手差しトレイ204上の転写紙を送り出すとともに、分離ローラ206で1枚ずつ分離してプリンタ部200の手差し給紙路207に給紙する。
デジタル複写装置1は、プリンタ部200内の給紙路203あるいは手差し給紙路207に給紙された転写紙を、レジストローラ対260、2次転写ニップを経由させて搬送して、カラートナー画像を2次転写させ、定着ユニット270でトナー画像を定着させた後、機外へと排出する。
そして、定着ユニット270を通過した転写紙は、図1の排紙ローラ対201を経て機外へと排出されてスタック部209にスタックされるか、あるいは、定着ユニット270の下方に配設された用紙反転ユニット280に送られる。
用紙反転ユニット280は、送り込まれてきた転写紙を上下反転された後、再度、中間転写ユニット240の中間転写ベルト241と2次転写部250の紙搬送ベルト251とが接触する2次転写ニップに搬送して、他面(裏面)にもカラートナー画像を2次転写させ、定着ユニット270を経由してから機外へと排出させる。なお、転写紙を定着ユニット270から排紙ローラ対201に送るのか、あるいは、用紙反転ユニット280に送るのかは、切換爪202による紙搬送路の切り換えによって行われる。
スキャナ部300は、コンタクトガラス301、光源と第1ミラーを搭載する第1走行体302、第2ミラーと第3ミラーを搭載する第2走行体303、結像レンズ304及びCCD(Charge Coupled Device )305等を備えており、第1走行体302及び第2走行体303は、コンタクトガラス301の下方のデジタル複写装置1の本体筐体内に収納されて、副走査方向(図1の左右方向)に移動可能に配設されている。スキャナ部300は、第1走行体302と第2走行体303が副走査方向に移動しつつ、第1走行体302上の光源からコンタクトガラス301上にセットされた原稿に読み取り光を照射して、該読み取り光の原稿からの反射光を第1走行体302上の第1ミラーで第2走行体303上の第2ミラーに反射し、第2ミラーで入射光を第2走行体303上の第3ミラーに反射して、第3ミラーで、入遮光を結像レンズ304方向に反射する。結像レンズ304は、入射光をCCD305に集光させ、CCD305は、入射光を光電変換して、原稿の画像を読み取る。
ADF400は、原稿台401、給紙ローラ402、分離ローラ403、搬送ローラ404、搬送ベルト405、排紙ローラ406及び排紙台407等を備えており、コンタクトガラス301を開閉可能にデジタル複写装置1の本体筐体に取り付けられている。
ADF400は、開くことでコンタクトガラス301の上面を開放して、コンタクトガラス301上へのブック型原稿等の原稿のセットを可能とし、コンタクトガラス301上に原稿がセットされた状態で閉じられると、該原稿をコンタクトガラス301上に押しつける押さえ板としての機能を果たす。
ADF400は、閉じられた状態で、原稿台401上にシート状の原稿がセットされ、読み取り開始が指示されると、給紙ローラ402で原稿台401上の原稿を送り出して、分離ローラ403で該送り出される原稿を1枚ずつ分離する。ADF400は、1枚ずつ分離されて送り出された原稿を搬送ローラ404で搬送ベルト405に搬送し、搬送ベルト405で、搬送されてきた原稿をコンタクトガラス301上の読み取り位置に搬送してセットする。ADF400は、コンタクトガラス301上の読み取り位置の原稿のスキャナ部300による読み取りが完了すると、該読み取りの完了した原稿を搬送ベルト405で排紙ローラ406へと搬送して、搬送ローラ406で、排紙台407上に排出する。
そして、デジタル複写装置1は、図2に示すように、回路ブロック構成されており、主走査エッジ処理部1000、入力データ判定部1100、判定情報記憶部1200、画像データ記憶部1300、主走査エッジ位置情報記憶部1400、副走査エッジ処理部1500及びビデオ出力部1600等を備えている。
なお、上述のように、本実施例のデジタル複写装置1は、カラー画像を取り扱うため、画像データとしても各色用の画像データを取り扱うが、以下の説明では、説明を簡略化するために、各色ともに、色無し画素(トナー積載量のない画素)を、適宜、白画素、色無しを白といい、また、最大色画素(トナー積載量の多い画素)を、適宜、黒画素、最大色を黒色というが、特に限定しない限り、白画素は色無し画素を、白色は色無しを意味し、黒画素は最大色画素を、黒色は、最大色を意味するものとする。
主走査エッジ処理部1000には、入力画素データ(indata)[3:0]、主走査白先端置換データ(wsentanX)[3:0]、主走査黒先端置換データ(bsentannX)[3:0]、主走査白後端置換データ(wkoutanX)[3:0]、主走査黒後端置換データ(bkoutannX)[3:0]、主走査黒閾値(bedgethX)[3:0]、主走査白閾値(wedgethX)[3:0]が入力され、主走査エッジ処理部1000は、主走査方向のエッジを検出して、縦線の細線化、または、太線化を行って主走査エッジ処理済み画素データ(afterX_data)として入力データ判定部1100及び画像データ記憶部1300に出力する。
主走査エッジ処理部(主走査エッジ処理手段、状態変換手段)1000は、入力画素データの各画素を主走査白閾値(wedgethX)と主走査黒閾値主走査黒閾値(bedgethX)を比較して、入力画素データを、黒画素、白画素及び中間画素に判定する。すなわち、図3の主走査方向画素状態判定表に示すように、入力画素データの画素(indata)が主走査黒閾値(bedgethX)以上であると、すなわち、indata≧bedgethXであると、黒画素であると判定し、入力画素データの画素(indata)が主走査黒閾値(bedgethX)よりも小さく主走査白閾値(wedgethX)以上であると、すなわち、bedgethX>indata≧wedgethXであると、中間画素と判定し、入力画素データの画素(indata)が主走査白閾値(wedgethX)よりも小さいと、すなわち、wedgethX>indataであると、白画素と判定する。この主走査白閾値(wedgethX)、主走査黒色値(bedgethX)は、ユーザ等によって外部から入力設定された値を、図示しないCPU(Central Processing Unit )から適宜設定可能である。
また、主走査エッジ処理部1000は、主走査方向3画素からなる主走査ウィンドウを有し、該主走査ウィンドウ内に順次状態値に変換した入力画素データを入力させて、該主走査ウィンドウ内の3画素の画素値(状態値)が、図4に示す主走査エッジ設定表のいずれに該当するかを判別して、該当する状態値に応じて、該各状態値に対してCPU(Central Processing Unit )等から入力される設定値に変換する。なお、以下のcase(ケース)1からcase(ケース)8は、図5及び図6に示すような場合に対応しており、図5及び図6では、図5(a)、図6(a)のような画素データが入力されてきたときに、主走査エッジ処理部1000が白、黒、中間に変換したときの画素状態値を示したのが図5(b)、図6(b)である。そして、主走査エッジ処理部1000は、このCPUから設定される設定値としては、図4に示すように、主走査方向に連続する3画素の主走査ウィンドウの真ん中の画素を注目画素として、該注目画素が、白画素から黒画素に変化する先端白画素(case1)に対して置換する白先端画素変換値(wsentanX)[3:0]、白画素から黒画素に変化する先端黒画素(case2)に対して置換する黒先端画素変換値(bsentanX)[3:0]、黒画素から白画素へ変化する後端白画素(case3)に対して置換する白後端画素変換値(wkoutanX)[3:0]、黒画素から白画素へ変化する後端黒画素(case4)に対して置換する黒後端画素変換値(bkoutanX)[3:0]があり、また、図4に示す主走査エッジ設定表には、主走査マトリックス(ウィンドウ)内に中間画素が存在する注目画素(case5、case6、case7)に対して置換するエッジ対象外(スルー)とする設定及び主走査ウィンドウ内の全ての画素が黒画素(連続黒画素のcase8)または白画素(連続白画素のcase9)に対して置換するエッジ対象外(スルー)の設定が行われている。なお、図4において、×は、任意の画素を示し、◎は、中間画素を示している。
また、主走査エッジ処理部1000は、主走査エッジ位置情報(edgeX_pos:1bit)を生成して主走査エッジ位置情報記憶部1400に出力する。すなわち、縦線及び横線の細線化処理及び太線化処理においては、エッジ処理対象と分類され、かつ、最端の白でない画素に「1」を、それ以外の画素に「0」を生成して出力する。例えば、主走査エッジ処理部1000は、図7(a)に示すような値の入力画素データが入力されて、図7(b)に示すように状態値変換して、図8(a)及び図8(b)に示すように細線化処理を行って主走査エッジ処理済み画素データ(afterX_data)を出力する場合、細線化処理によって画素値を小さく(F→8)変更した画素位置に、図9の座標位置2と座標位置6に示すように、主走査エッジ処理位置情報(afterX_pos:1bit)である「1」を生成する。逆に、主走査エッジ処理部1000は、図7(a)、(b)に示した入力画素データが入力されて、図10(a)、(b)に示すような太線化処理後の主走査エッジ処理済み画素データ(afterX_data)を出力する場合、太線化処理によって画素値を大きく(0→8)変更した画素位置に、図11の座標位置1と座標位置7に示すように、主走査エッジ処理位置情報(edgeX_pos:1bit)である「1」を生成する。
すなわち、主走査エッジ処理部1000は、図12に示す主走査エッジ処理位置情報生成対応表に基づいて主走査エッジ処理に応じた主走査エッジ処理位置情報を生成する。この主走査エッジ処理位置情報生成対応表では、図7に示したcase1に対応する細線化または太線化の主走査エッジ処理対象の画素が、白から黒へ変化する先端白画素であると、白先端画素値変化で、wsentanX[3:0]が「0」でないとき(wsentanX[3:0]≠「0」)、主走査エッジ処理位置情報(edgeX_pos)を「1」とし、白先端画素値変間で、wsentanX[3:0]が「0」のとき(wsentanX[3:0]=「0」)、主走査エッジ処理位置情報(edgeX_pos)を「0」とする。また、図7に示したcase2に対応する細線化または太線化の主走査エッジ処理対象の画素が、白から黒へ変化する先端黒画素であると、黒先端画素値変化で、bsentanX[3:0]が「0」でないとき(bsentanX[3:0]≠「0」)、主走査エッジ処理位置情報(edgeX_pos)を「1」とし、黒先端画素値変間で、bsentanX[3:0]が「0」のとき(bsentanX[3:0]=「0」)、主走査エッジ処理位置情報(edgeX_pos)を「0」とする。同様に、図7に示したcase3に対応する細線化または太線化の主走査エッジ処理対象の画素が、黒から白へ変化する後端白画素であると、白後端画素値変化で、wkoutanX[3:0]が「0」でないとき(wkoutanX[3:0]≠「0」)、主走査エッジ処理位置情報(edgeX_pos)を「1」とし、白後端画素値変間で、wkoutanX[3:0]が「0」のとき(wkoutanX[3:0]=「0」)、主走査エッジ処理位置情報(edgeX_pos)を「0」とする。また、図7に示したcase4に対応する細線化または太線化の主走査エッジ処理対象の画素が、黒から白へ変化する後端黒画素であると、黒後端画素値変化で、bkoutanX[3:0]が「0」でないとき(bkoutanX[3:0]≠「0」)、主走査エッジ処理位置情報(edgeX_pos)を「1」とし、黒後端画素値変間で、bkoutanX[3:0]が「0」のとき(bkoutanX[3:0]=「0」)、主走査エッジ処理位置情報(edgeX_pos)を「0」とする。
そして、主走査エッジ処理部1000は、上記変換した主走査エッジ処理済み画素データ(1画素4ビット:afterX_data[3:0])を入力データ判定部1100及び画像データ記憶部1300に出力するとともに、上記生成した主走査エッジ位置情報(1画素1ビット:edgeX_pos[0])を主走査エッジ位置情報記憶部1400に出力する。
入力データ判定部1100には、主走査エッジ処理部1000からの上記主走査エッジ処理済み画素データ(afterX_data[3:0])及び副走査方向の白、黒、中間を判定する閾値である副走査黒閾値(bedgethY)と副走査白閾値(wedgethY)が入力され、入力データ判定部1100は、図13に示すように、主走査エッジ処理済み画素データ(afterX_data)を各画素毎に副走査黒閾値(bedgethY)及び副走査白閾値(wedgethY)と比較して、白黒判定した判定結果としてのフラグ情報である副走査判定情報(hantei)[1:0]を、判定情報記憶部1200に出力して保管させる。すなわち、入力データ判定部1100は、主走査エッジ処理済み画素データ(afterX_data)の画素が副走査黒閾値(bedgethY)以上であると、すなわち、afterX_data≧bedgethYであると、黒画素であると判断して、「11」の副走査判定値(hantei=2'b11)を判定情報記憶部1200に出力し、主走査エッジ処理済み画素データ(afterX_data)の画素が副走査黒閾値(bedgethY)よりも小さく、副走査白閾値(wegethY)以上であると、bedgethY>afterX_data≧wegethYであると、中間画素であると判断して、「10」の副走査判定値(hantei=2'b10)を判定情報記憶部1200に出力する。また、入力データ判定部1100は、主走査エッジ処理済み画素データ(afterX_data)の画素が副走査白閾値(wedgethY)よりも小さいと、すなわち、wedgethY>afterX_dataであると、白画素であると判断して、「00」の副走査判定値(hantei=2'b00)を判定情報記憶部1200に出力する。
判定情報記憶部1200は、入力データ判定部1100の判定結果である副走査判定情報(hantei)[1:0]を3ライン分記憶するバッファであり、画像データ記憶部1300は、主走査エッジ処理部1000からの主走査エッジ処理済み画素データ(afterX_data)[3:0]を1ライン分記憶するバッファである。また、主走査エッジ位置情報記憶部1400は、主走査エッジ処理部1000からの1ビットの主走査エッジ位置情報(edgeX_pos)[0]を3ライン分記憶するバッファである。
副走査エッジ処理部1500には、判定情報記憶部1200からの副走査判定情報(hantei)、画像データ記憶部1300からの主走査エッジ処理済み画素データ(afterX_data)及び主走査エッジ位置情報記憶部1400からの主走査エッジ位置情報(edgeX_pos)が入力されるとともに、副走査方向の白先端画素変換値(wsentanY)[3:0]、黒先端画素変換値(bsentanY)[3:0]、白後端画素変換値(wkoutanY)[3:0]、黒後端画素変換値(bkoutanY)[3:0]、副走査黒閾値(bedgethY)[3:0]及び副走査白閾値(wedgethY)[3:0]がそれぞれ入力され、副走査方向のエッジ処理(細線化処理、太線化処理)を施して、ビデオ出力部1600に出力する。
そして、副走査エッジ処理部1500は、中心の画素を注目画素として、副走査方向(縦方向)3画素の主走査ウィンドウを生成して、該主走査ウィンドウ内の注目画素を中心とする上下3画素の白、黒、中間の各状態値を見て、判定情報記憶部1200から入力される入力データ判定部1100からの判定情報(hantei[1:0])及び主走査エッジ位置情報記憶部1400を介して入力される主走査エッジ処理部1000からの主走査エッジ処理位置情報(edgeX_pos)を参照しながら、図14に示す副走査エッジにおける状態値に基づく状態値設定表に基づいて、画像データ記憶部1300を介して主走査エッジ処理部1000から入力される主走査エッジ処理済み画素データ(afterX_data)[0]に対して副走査方向エッジ処理を行う。
すなわち、主走査エッジ処理部1000から画像データ記憶部1300を介して入力される主走査エッジ処理済み画素データ(afterX_data)の副走査方向3画素の副走査ウィンドウを生成するために、3ライン分のデータを参照することとなることから、記憶メモリとして3ライン分が必要となるが、参照データとして、実画素データafterX_data[3:0]ではなく、予め入力データ判定部1100で判定した判定情報(hantei)[1:0]を利用すると、実データを扱うよりも参照蓄積用のメモリサイズを削減することができる。また、特に、主走査ウィンドウサイズが本実施例では、3画素を用いているが、3画素以上の主走査ウィンドウサイズを用いると、このメモリサイズ削減効果がさらに向上する。そして、副走査エッジ処理部1500は、図14に示すように、白から黒に変化する先端白画素の場合、主走査エッジ位置情報(edgeX_pos)[0]の値に関わらず、判定情報(hantei)[1:0]が上、対象(注目)、下の画素において、(00、00、11)であると、白先端画素値変換として、wsentanY[3:0]に置換、白から黒に変化する先端黒画素の場合、主走査エッジ位置情報(edgeX_pos)[0]が「0」であると、判定情報(hantei)[1:0]が、上、対象、下の画素において、(00、11、11)であると、黒先端画素値変換として、bsentanY[3:0]に置換、黒から白に変換する後端白画素の場合、主走査エッジ位置情報(edgeX_pos)[0]の値に関わらず、判定情報(hantei)[1:0]が、上、対象、下の画素において、(11、00、00)であると、白後端画素値変換として、wkoutanY[3:0]に置換、黒から白に変化する後端黒画素の場合、主走査エッジ位置情報(edgeX_pos)[0]が「0」であると、判定情報(hantei)[1:0]が、上、対象、下の画素において、判定情報が(11、11、00)であると、黒後端画素値変換として、bkoutanY[3:0]に置換、主走査マトリクス(ウィンドウ)内に中間画素がある場合には、主走査エッジ位置情報(edgeX_pos)[0]が「0」であると、判定情報(hantei)[1:0]が、上、対象、下のいずれかに中間画素があれば、すなわち、(X、10、X)、(10、X、X)、(X、X、10)のいずれかであれば、エッジ処理対象外として、主走査エッジ処理部1000から画像データ記憶部1300を介して入力される主走査エッジ処理済み画素データ(afterX_data)をそのまま出力画素とし、また、黒、黒、黒となる連続黒画素や白、白、白となる連続白画素のときには、主走査エッジ位置情報(edgeX_pos)[0]の如何に関わらず、判定情報が、(11、11、11)、または、(00、00、00)であると、エッジ処理対象外として、主走査エッジ処理部1000から画像データ記憶部1300を介して入力される主走査エッジ処理済み画素データ(afterX_data)をそのまま出力画素とし、白から黒に変化する先端黒画素の場合、主走査エッジ位置情報(edgeX_pos)[0]が「1」であると、判定情報(hantei)[1:0]が、上、対象、下の画素において、判定情報が(00、11、11)であると、主走査エッジ端、黒先端画素値変換として、sentanXY[3:0]に置換、黒から白に変化する後端黒画素の場合、主走査エッジ位置情報(edgeX_pos)[0]が「1」であると、判定情報(hantei)[1:0]が、上、対象、下の画素において、判定情報が(11、11、00)であると、主走査エッジ端、黒後端画素値変換として、koutanXY[3:0]に置換、白から黒に変化する先端中間画素の場合、主走査エッジ位置情報(edgeX_pos)[0]が「1」であると、判定情報(hantei)[1:0]が、上、対象、下の画素において、判定情報が(00、10、1X)であると、主走査エッジ端、中間先端画素値変換として、sentanXY[3:0]に置換、そして、黒から白に変化する後端中間画素の場合、主走査エッジ位置情報(edgeX_pos)[0]が「1」であると、判定情報(hantei)[1:0]が、上、対象、下の画素において、判定情報が(1X、10、00)であると、主走査エッジ端、中間後端画素値変換として、主走査処理済画素データ(afterX_data)をkoutanXY[3:0]に置換する。
そして、副走査エッジ処理部1500は、上述のようにして変換した主走査方向及び副走査方向において処理済みの画素データをビデオ出力部1600に出力する。
ビデオ出力部1600は、デジタル値からアナログ値に変換して、光書き込みユニット230渡して、光書き込みユニット230が該各色の画素データに基づいて変調及び偏向したレーザのビーム束を感光体211Y、211C、211M、211Kのドラム表面に照射して、それぞれ各色用の静電潜像を形成して、画像形成する。
次に、本実施例の作用を説明する。本実施例のデジタル複写装置1は、縦線と横線の判別を適切に行って、縦線と横線及び交差エッジ部分の線幅と画素を設定に応じて調整する画像形成処理を実行する。
すなわち、デジタル複写装置1は、スキャナ部300のCCD305が光電変換したアナログの画像データを読み取り処理部1100に入力し、読み取り処理部1100が、サンプリング処理、A/D変換処理及びシェーディング補正処理等の処理を行って、画像処理部1200に渡す。スキャナ部30の画像処理部1200は、画像の変倍処理、回転処理及びエッジ処理等の画質補正処理を施した後、多値画像データ(例えば、4ビットの16値)に変換して、プリンタ部200の書き込み制御部1300に出力する。書き込み制御部1300は、発光データ生成部1320で、画像処理部1200からの多値画像データからLDアレイを点灯消灯制御する光源点灯信号及び光量制御する光源発光量制御信号を生成して、光源制御部1400に出力し、光源制御部1400が、書き込み制御部1300の発光データ制御部1320からの光源点灯信号と光源発光量制御信号に基づいて、LDアレイの点灯/消灯を制御するとともに、その発光光量を制御する。デジタル複写装置1は、プリンタ部200が、この各色毎に点灯制御されるLDアレイによって感光体211Y、211C、211M、211Kに静電潜像を形成して、現像、転写、定着の処理を行い、転写紙にカラートナー画像を形成する。
ところが、上述のように、デジタル複写装置1の特性として、同じ入力多値画像データであっても、転写紙に形成される縦線と横線の太さに差が生じる。例えば、主走査方向1画素期間のLDアレイの点灯によって縦線を形成する場合、1画素に相当する期間だけLDアレイを点灯させてビーム照射を行っても、ビーム径や現像条件によって、転写紙に形成されるトナー画像の縦線の太さが、理想の1画素線幅の太さとは、異なった結果となる。このことは、縦線だけでなく、横線についても同様である。
そこで、本実施例のデジタル複写装置1は、その特性として、縦線と横線の線幅に応じて縦線と横線のいずれかまたは双方の線幅の調整とエッジの調整を行って画像品質を向上させる。また、処理速度を向上させるとともに構成を簡単で小規模なものとするために、多値画素データを白画素、黒画素、中間画素の3状態に変換して処理する。
いま、スキャナ部300で読み込んだり、コンピュータ等の外部装置から入力した図15に示すような表の画素データに基づいてプリンタ部200で該表の画像を印刷出力する場合についての縦線及び横線の細線化、太線化の画像処理について説明する。
いま、図15を拡大して示す表の中の「T」の字の丸で囲んだ部分を処理対象例示画像部分SPとして、以下、細線化・太線化する画像処理について説明する。この処理対象例示画像部分SPの画素構成は、画像未処理の段階で、図16(a)に示すようになり、このような画素構成の画像を、デジタル複写装置1で細線化・太線化の画像処理を行うと、図16(b)に示すような画素構成の画像となる。すなわち、デジタル複写装置1は、まず、画像未処理の図16(a)の画素データの主走査方向の処理として、主走査方向後端白画素が位置している位置Awに、図16(b)に位置Abとして示すように、小さな黒ドットを追加印字し、また、副走査方向の処理として、図16(a)の副走査先端黒画素Absと副走査後端黒画素Abkを、図16(b)に副走査先端処理済み黒画素Abssと副走査後端処理済み黒画素Abksとして示すように、小さな黒ドットに変換するとともに、これらの処理対象の主走査方向と副走査方向の交差位置に、主走査方向の黒画素の大きさと副走査方向の黒画素の大きさのバランスを考慮した大きさの処理済み交差画素Abkkに変換している。すなわち、図16は、主走査方向を太線化し、副走査方向を細線化した場合を示している。
デジタル複写装置複合装置1は、図2に示したように、入力画素データ(indata)が主走査エッジ処理部1000に入力されると、主走査エッジ処理部1000は、該入力画素データ(indata)を、図3に示した主走査方向画素状態判定表のように、主走査黒閾値(bedgethX)と主走査白閾値(wedgethX)に基づいて、白、黒、中間の3状態値に変換し、主走査方向において細線化するか太線化するかによって予め設定された図4に示したような主走査エッジにおける状態値設定表(主走査エッジ設定表)に基づいて、主走査方向3画素からなる主走査ウィンドウの中央の注目画素に対して細線化または太線化に応じた画素変換処理を行い、主走査エッジ処理済み画素データ(afterX_data)を入力データ判定部1100及び画像データ記憶部1300に出力する。また、主走査エッジ処理部1000は、縦線及び横線の細線化・太線化処理においては、エッジ処理対象と分類され、かつ、最端の白でない画素に「1」を、それ以外の画素に「0」を生成して、主走査エッジ処理位置情報(afterX_pos:1bit)として出力する。例えば、主走査エッジ処理部1000は、上記図7(a)に示すような値の入力画素データが入力されて、図7(b)に示すように状態値変換して、図8(a)及び図8(b)に示すように細線化処理を行って主走査エッジ処理済み画素データ(afterX_data)を出力する場合、細線化処理によって画素値を小さく(F→8)変更した画素位置に、図9の座標位置2と座標位置6に示すように、主走査エッジ処理位置情報(afterX_pos:1bit)である「1」を生成する。逆に、主走査エッジ処理部1000は、図7(a)、(b)に示した入力画素データが入力されて、図10(a)、(b)に示すような太線化処理後の主走査エッジ処理済み画素データ(afterX_data)を出力する場合、太線化処理によって画素値を大きく(0→8)変更した画素位置に、図11の座標位置1と座標位置7に示すように、主走査エッジ処理位置情報(edgeX_pos:1bit)である「1」を生成する。
そして、入力データ判定部1100は、主走査エッジ処理部1000からの上記主走査エッジ処理済み画素データ(afterX_data[3:0])を、副走査方向の白、黒、中間を判定する閾値である副走査黒閾値(bedgethY)及び副走査白閾値(wedgethY)と比較して、白黒判定した判定結果としてのフラグ情報である副走査判定情報(hantei)[1:0]を、判定情報記憶部1200に出力して保管させる。
副走査方向の細線化・太線化処理については、副走査エッジ処理部1500が行う。すなわち、副走査エッジ処理部1500は、副走査方向3画素の副走査ウィンドウ内の主走査エッジ処理部1000で処理されて画像データ記憶部1300を介して入力される主走査エッジ処理済み画素データ(afterX_data)に対して、判定情報記憶部1200を介して入力データ判定部1100から入力される判定情報(hantei)及び主走査エッジ位置情報記憶部1400を介して主走査エッジ位置情報(edgeX_pos)を参照して、細線化・太線化の変換処理を施して、ビデオ出力部1600に出力する。例えば、副走査エッジ処理部1500は、図17(a)に示すような線画像が主走査エッジ処理部100で主走査エッジ処理の行われた主走査エッジ処理済み画素データ(afterX_data)として入力された場合、図17(b)は、その画素データ値を示しており、図17(c)は、主走査エッジ処理部1000の主走査エッジ処理済み画素データ(afterX_data)に対して出力する主走査エッジ位置情報(edgeX_pos)を示している。そして、図17(d)は、主走査エッジ処理部1000で処理された主走査エッジ処理済み画素データ(afterX_data)に対して副走査黒閾値と副走査白閾値に基づいて判定した判定情報(hantei)を示しており、副走査エッジ処理部1500は、この判定情報(hantei)により図17(a)の主走査エッジ処理済み画素データ(afterX_data)の黒画素、白画素、中間画素の位置情報を把握する。
そして、いま、図16に示したように、主走査方向に太線化を行い、副走査方向に細線化を施す場合について説明する。副走査エッジ処理部1500は、上記判定情報記憶部1200からの判定情報(hantei)、画像データ記憶部1300からの主走査エッジ処理済み画素データ(afterX_data)及び主走査エッジ位置情報記憶部1400からの主走査エッジ位置情報(edgeX_pos)が入力されるとともに、副走査方向の白先端画素変換値(wsentanY)[3:0]、黒先端画素変換値(bsentanY)[3:0]、白後端画素変換値(wkoutanY)[3:0]、黒後端画素変換値(bkoutanY)[3:0]、副走査黒閾値(bedgethY)[3:0]、副走査白閾値(wedgethY)[3:0]がそれぞれ入力され、副走査細線化は、白先端画素変換値(wsentanY)[3:0]=白後端画素変換値(wkoutanY)[3:0]=0、黒先端画素変換値(bsentanY)[3:0]=副走査黒閾値(bedgethY)[3:0]を、「7」に設定することで実行することができる。
例えば、図17(b)の副走査ウィンドウWfa、Wfb、Wfcの真ん中の注目画素に対して副走査エッジ処理を行う場合、図14に示した副走査エッジ設定表に基づいて図17(d)の判定情報(hantei)の対応する位置の判定情報(hantei)であるWha、Whb、Whc及び図17(c)の主走査エッジ位置情報(edgeX_pos)を参照して、主走査エッジ処理済み画素データ(afterX_data)が白から黒へ変化する先端黒画素であり、edgeX_pos[0]=0であるので、主走査エッジではなく、副走査エッジに位置することが分かる。したがって、図14の副走査エッジ設定表に基づいて、副走査エッジ処理部1500は、処理対象の画素が、単なる副走査先端エッジ黒画素であると判断して、bsentanY[3:0]=7に置換し、また、図17(b)のウィンドウWfbの注目画素に対して、副走査エッジ処理を行う場合には、図17(d)の判定情報(hantei)のウィンドウWhbに対応数画素位置から白から黒に変化する中間値画素であると分類して、図17(c)の主走査エッジ位置情報(edgeX_pos)から主走査のエッジ端ではないと判断して、図14の副走査エッジ設定表からエッジ処理スルーと判断する。このエッジ処理をスルーする理由は、この対象画素の中間値か画素は、白から黒へ変化する滑らかな階調の立ち上がりの変化点に位置する中間画素であり、設定されたbsentanY[3:0]の値によっては、エッジ処理を行うことで、この階調の滑らかな立ち上がりが崩れて、異常画像となる可能性があるため、スルーとしている。
次に、図17(b)の副走査ウィンドウWfcの注目画素に対して副走査エッジ処理を行う場合、副走査エッジ処理部1500は、図17(c)の判定情報(hantei)のウィンドウWhcに対応する画素位置から主走査、副走査のエッジの交差画素(角画素)であることを認識して、図14の副走査エッジ設定表からsentanXY[3:0]に置き換える。このsentanXY[3:0]は、主走査、副走査、双方のエッジ処理の交差画素(角画素)の変化値で、専用のパラメータとして用意されている。そして、本実施例では、このsentanXY等の角画素専用変換値を設けることで、図17(e)及び図17(f)に示すように、エッジ処理の角画素を、主走査エッジ端、副走査エッジ端の双方のドットの大きさからバランスを考慮した適切な大きさの交差画素(角画素)のドットとすることができる。なお、図17(f)に示すように、本実施例では、交差画素(角画素)Gkとして、図14に示したように、別のエッジ処理の変換値koutanXYを設けることで、より自由度の高い、ドット調整を可能としている。
上述のようにして、主走査エッジ処理部100で主走査エッジ処理の行われた画素データに対して、副走査エッジ処理部1500で副走査エッジ処理を行った、主走査方向及び副走査方向のエッジ処理を行った画素データをビデオ出力部1600に出力して、ビデオ出力部1600でプリンタ部200での印刷出力に適したデータに変換して、プリンタ部200で用紙に印刷出力する。
このように、本実施例のデジタル複写装置1は、入力多値画素データの主走査方向画素ウィンドウ内の各画素の配列状態に基づいて主走査方向のエッジ部分を判定して該エッジ部分に位置する画素データを所定のデータ値に変換して主走査方向の線幅を制御する主走査エッジ処理を施し、該入力多値画素データの副走査方向画素ウィンドウ内の各画素の配列状態に基づいて副走査方向のエッジ部分を判定して該エッジ部分に位置する画素データを所定のデータ値に変換して副走査方向の線幅を制御する副走査エッジ処理を施し、さらに、該主走査方向エッジ部分と該副走査方向エッジ部分の交差部分に位置する交差画素データを所定のデータ値に変換している。
したがって、入力多値画素データから縦線と横線の太さを適宜調整する画素処理を施すことができるとともに、縦線と横線の角部に専用の画像処理を施すことができ、画像品質をより一層適切に向上させることができる。
また、本実施例のデジタル複写装置1は、主走査エッジ処理部1000が、主走査エッジ処理を施したエッジ位置を示すエッジ位置情報を生成して、該エッジ位置情報及び副走査エッジ処理部1500の副走査方向の処理対象のエッジ部分から交差部分を識別して、該交差部分の画素データを所定のデータ値に変換している。
したがって、交差部分を適切かつ確実に識別することができ、より一層適切な画像処理を行うことができる。
さらに、本実施例のデジタル複写装置1は、多値画素データを所定の無色閾値と所定の最大色閾値に基づいて少なくとも無色画素、最大色画素、中間画素の3つの状態値に変換し、該状態値に基づいて、主走査エッジ処理及び副走査エッジ処理を行っている。
したがって、ビット構成を単純で少なくすることができ、ハードウェア構成を安価で単純化して、画像品質を安価に向上させることができる。
また、本実施例のデジタル複写装置1は、主走査エッジ処理部1000の主走査処理済み画素データ(afterX_data)を、入力データ判定部1100で、無色閾値と最大色閾値に基づいて該処理済み画素データ1画素分以下のデータサイズに無色画素(白画素)、最大色画素(黒画素)、中間画素の3つの状態値に変換し、副走査エッジ処理部1500が、該主走査エッジ処理部1000からの該処理済み画素データと該入力データ判定部1100の出力する状態値に基づいて副走査エッジ処理を行っている。
したがって、参照するための分類結果の記憶メモリサイズを削減することができ、画像品質を安価に向上させることができる。
さらに、本実施例のデジタル複写装置1は、中間画素が主走査ウィンドウまたは副走査ウィンドウの内部に存在すると、主走査エッジ処理部1000及び副走査エッジ処理部1500が、主走査エッジ処理または副走査エッジ処理を中止している。
したがって、滑らかな画像処理を行うことができ、より一層画像品質を向上させることができる。
以上、本発明者によってなされた発明を好適な実施例に基づき具体的に説明したが、本発明は上記実施例で説明したものに限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることはいうまでもない。