JP2009206820A - パケット通信システム、無線基地局及びパケット通信方法 - Google Patents

パケット通信システム、無線基地局及びパケット通信方法 Download PDF

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Abstract

【課題】無線端末のハンドオーバ時に無線基地局間でパケット転送を行うシステム構成において、ハンドオーバ先の無線基地局から無線端末へ送信されるパケットにおけるオーバヘッドと、無線端末の処理負荷とを低減可能なパケット通信システムを提供する。
【解決手段】本発明に係るパケット通信システムでは、ハンドオーバ先の第2無線基地局1Bは、ハンドオーバ元の第1無線基地局1Aから受信したパケットに挿入されている第1制御データ(RLPヘッダ(A)、SPヘッダ(A)、RPヘッダ(A))を削除するヘッダ削除部50を有する。第2無線基地局1Bは、第2制御データ(RPヘッダ(B)、SPヘッダ(B)及びRLPヘッダ(B))を挿入して無線端末2に送信する。無線端末2は、第2無線基地局1Bから受信したパケットに挿入されている第2制御データに基づく受信処理を実行する。
【選択図】図5

Description

本発明は、無線基地局間でパケットを転送可能なパケット通信システム、無線基地局及びパケット通信方法に関する。
従来、無線端末は、移動中などにおいてより条件の良い無線基地局へ接続先を切り替えるハンドオーバを行っている。このようなハンドオーバ時において、無線端末へ送信すべきパケットを、ハンドオーバ元の無線基地局からハンドオーバ先の無線基地局へ転送するパケット通信システムが提案されている。このような方式を採用するパケット通信システムとしては、例えば3GPP2(Third Generation Partnership Project 2)にて規格策定中のUMB(Ultra Mobile Broadband)が挙げられる(例えば、非特許文献1参照)。
また、無線端末は、ハンドオーバ元の無線基地局からハンドオーバ先の無線基地局へ転送されたパケットをハンドオーバ先の無線基地局から受信する。これにより、ハンドオーバ元の無線基地局において無線端末に未送信のパケットをハンドオーバ先の無線基地局から無線端末へ送信することができ、無線端末へ送信すべきパケットのパケットロスが低減される。
このようなパケット通信システムにおいて、ハンドオーバ元の無線基地局及びハンドオーバ先の無線基地局のそれぞれは、無線端末との下り方向通信の制御に用いられる制御データをパケットのヘッダとして挿入する。
そして、無線端末は、ハンドオーバ先の無線基地局から受信したパケットに挿入されている各制御データに基づく受信処理を実行する。具体的には、無線端末は、ハンドオーバ先の無線基地局が挿入した制御データに基づく受信処理後に、ハンドオーバ元の無線基地局が挿入した制御データに基づく受信処理を実行する。このような方式は、受信処理の画一化・統一化という点においてメリットがある。
"Overview for Ultra Mobile Broadband (UMB) Air Interface Specification(3GPP2 C.S0084-000-0)"、[online]、[平成20年2月20日検索]、<URL:http://www.3gpp2.org/Public_html/specs/C.S0084-000-0_v2.0_070904.pdf>
しかしながら、ハンドオーバ元の無線基地局及びハンドオーバ先の無線基地局のそれぞれがパケットに制御データを挿入する場合、ハンドオーバ先の無線基地局から無線端末へ送信されるパケットにおける制御データ(ヘッダ)の占める割合であるオーバヘッドが増大する問題があった。
また、無線端末は、ハンドオーバ元の無線基地局がパケットに挿入した制御データに基づく受信処理と、ハンドオーバ先の無線基地局がパケットに挿入した制御データに基づく受信処理とを実行するため、無線端末の処理負荷が増大するとともに消費電力が増大する。一般的に無線端末は、処理資源(CPU処理能力やメモリ容量など)が少なく、且つ有限なバッテリによって駆動されており、無線端末の処理負荷が増大することは好ましくない。
そこで、本発明は、上述した課題を解決するためになされたものであり、無線端末のハンドオーバ時に無線基地局間でパケット転送を行うシステム構成において、ハンドオーバ先の無線基地局から無線端末へ送信されるパケットにおけるオーバヘッドと、無線端末の処理負荷とを低減可能なパケット通信システム、無線基地局及びパケット通信方法を提供することを目的とする。
上述した課題を解決するために、本発明は以下のような側面を有している。まず、本発明の第1の側面は、第1無線基地局(第1無線基地局1A)と、前記第1無線基地局と通信可能な第2無線基地局(第2無線基地局1B)と、前記第1無線基地局から前記第2無線基地局へ接続先を切り替える無線端末(無線端末2)とを含むパケット通信システム(パケット通信システム100)であって、前記第1無線基地局は、前記無線端末に送信すべきパケットに対し、前記無線端末と前記第1無線基地局との下り方向通信の制御に用いられる第1制御データ(RLPヘッダ(A)、SPヘッダ(A)、RPヘッダ(A))を挿入する第1制御データ挿入部(RLP部13A、SP部14A及びRP部15A)と、前記接続先の切り替え時において、前記第1制御データ挿入部によって前記第1制御データが挿入された前記パケットを前記第2無線基地局に転送するパケット転送部(RP部15A)とを備え、前記第2無線基地局は、前記第1無線基地局から受信した前記パケットに挿入されている前記第1制御データを削除する制御データ削除部(ヘッダ削除部50)と、前記第1制御データが削除された前記パケットに対し、前記無線端末と前記第2無線基地局との下り方向通信の制御に用いられる第2制御データ(RPヘッダ(B)、SPヘッダ(B)及びRLPヘッダ(B))を挿入する第2制御データ挿入部(RLP部13B、SP部14B及びRP部15B)と、前記第2制御データ挿入部によって前記第2制御データが挿入された前記パケットを前記無線端末に送信するパケット送信部(PCP/MAC/PHY部16B)とを備え、前記無線端末は、前記第2無線基地局から受信した前記パケットに挿入されている前記第2制御データに基づく受信処理を実行することを要旨とする。
このようなパケット通信システムによれば、無線端末のハンドオーバ時に無線基地局間でパケット転送を行うシステム構成において、ハンドオーバ先の無線基地局から無線端末へ送信されるパケットにおけるオーバヘッドと、無線端末の処理負荷とを低減可能なパケット通信システムを提供することができる。
本発明の第2の側面は、本発明の第1の側面に係り、前記制御データ削除部は、前記第1無線基地局から受信した前記パケットが特定種別のパケットである場合に前記第1制御データを削除し、前記第1無線基地局から受信した前記パケットが前記特定種別と異なる種別のパケットである場合に前記第1制御データの削除を中止し、前記パケット送信部は、前記制御データ削除部によって前記第1制御データの削除が中止された場合、前記第1制御データと前記第2制御データとが挿入された前記パケットを前記無線端末に送信し、前記無線端末は、前記第2無線基地局から受信した前記パケットに挿入されている前記第1制御データに基づく受信処理を実行する第1受信処理部(第1受信処理部20A)と、前記第2無線基地局から受信した前記パケットに挿入されている前記第2制御データに基づく受信処理を実行する第2受信処理部(第2受信処理部20B)とを備えることを要旨とする。
本発明の第3の側面は、本発明の第2の側面に係り、前記特定種別のパケットは、音声データ又は映像データの少なくとも一方を伝送するリアルタイム通信用のパケットであることを要旨とする。
本発明の第4の側面は、本発明の第1の側面に係り、前記制御データ削除部は、前記無線端末と前記第2無線基地局との下り方向通信の無線品質が所定品質を下回る場合に前記第1制御データを削除し、前記無線品質が前記所定品質を上回る場合に前記第1制御データの削除を中止し、前記パケット送信部は、前記制御データ削除部によって前記第1制御データの削除が中止された場合、前記第1制御データと前記第2制御データとが挿入された前記パケットを前記無線端末に送信し、前記無線端末は、前記第2無線基地局から受信した前記パケットに挿入されている前記第1制御データに基づく受信処理を実行する第1受信処理部(第1受信処理部20A)と、前記第2無線基地局から受信した前記パケットに挿入されている前記第2制御データに基づく受信処理を実行する第2受信処理部(第2受信処理部20B)とを備えることを要旨とする。
本発明の第5の側面は、本発明の第2又は第4の側面に係り、前記第1制御データ及び前記第2制御データは、前記第1受信処理部及び前記第2受信処理部間での前記パケットの転送に用いられるデータであることを要旨とする。
本発明の第6の側面は、本発明の第1の側面に係り、前記第1制御データ及び前記第2制御データは、前記パケットの分割と、分割された前記パケットの再構築とに用いられるデータであることを要旨とする。
本発明の第7の側面は、本発明の第1の側面に係り、前記第1制御データ及び前記第2制御データは、前記パケットの再送制御に用いられるデータであることを要旨とする。
本発明の第8の側面は、本発明の第1の側面に係り、前記第1制御データ及び前記第2制御データは、前記パケットの用途に応じたストリームへの振り分けに用いられるデータであることを要旨とする。
本発明の第9の側面は、第1無線通信装置(第1無線基地局1A)と、前記第1無線通信装置と通信可能な第2無線通信装置(第2無線基地局1B)と、前記第1無線通信装置から前記第2無線通信装置へ接続先を切り替える第3無線通信装置(無線端末2)とを含むパケット通信システム(パケット通信システム100)であって、前記第1無線通信装置は、前記第3無線通信装置に送信すべきパケットに対し、前記第3無線通信装置と前記第1無線通信装置との通信の制御に用いられる第1制御データを挿入する第1制御データ挿入部と、前記接続先の切り替え時において、前記第1制御データ挿入部によって前記第1制御データが挿入された前記パケットを前記第2無線通信装置に転送するパケット転送部とを備え、前記第2無線通信装置は、前記第1無線通信装置から受信した前記パケットに挿入されている前記第1制御データを削除する制御データ削除部と、前記第1制御データが削除された前記パケットに対し、前記第3無線通信装置と前記第2無線通信装置との通信の制御に用いられる第2制御データを挿入する第2制御データ挿入部と、前記第2制御データ挿入部によって前記第2制御データが挿入された前記パケットを前記第3無線通信装置に送信するパケット送信部とを備え、前記第3無線通信装置は、前記第2無線通信装置から受信した前記パケットに挿入されている前記第2制御データに基づく受信処理を実行するパケット通信システム。
本発明の第10の側面は、無線端末(無線端末2)の接続先の切り替え時において、前記接続先の切り替え元となる他の無線基地局(第1無線基地局1A)から、前記無線端末と前記他の無線基地局との下り方向通信の制御に用いられる第1制御データが挿入されたパケットを受信するとともに、前記接続先の切り替え先となる無線基地局(第2無線基地局1B)であって、前記他の無線基地局から受信した前記パケットに挿入されている前記第1制御データを削除する制御データ削除部(ヘッダ削除部50)と、前記第1制御データが削除された前記パケットに対し、前記無線端末と前記第2無線基地局との下り方向通信の制御に用いられる第2制御データを挿入する制御データ挿入部(RLP部13A、SP部14A及びRP部15A)と、前記制御データ挿入部によって前記第2制御データが挿入された前記パケットを前記無線端末に送信するパケット送信部(PCP/MAC/PHY部16B)とを備えることを要旨とする。
本発明の第11の側面は、第1無線基地局と、前記第1無線基地局と通信可能な第2無線基地局と、前記第1無線基地局から前記第2無線基地局へ接続先を切り替える無線端末とに用いられるパケット通信方法であって、前記第1無線基地局が、前記無線端末に送信すべきパケットに対し、前記無線端末と前記第1無線基地局との下り方向通信の制御に用いられる第1制御データを挿入するステップと、前記第1無線基地局が、前記接続先の切り替え時において、前記第1制御データが挿入された前記パケットを前記第2無線基地局に転送するステップと、前記第2無線基地局が、前記第1無線基地局から受信した前記パケットに挿入されている前記第1制御データを削除するステップと、前記第2無線基地局が、前記第1制御データが削除された前記パケットに対し、前記無線端末と前記第2無線基地局との下り方向通信の制御に用いられる第2制御データを挿入するステップと、前記第2無線基地局が、前記第2制御データが挿入された前記パケットを前記無線端末に送信するステップと、前記無線端末が、前記第2無線基地局から受信した前記パケットに挿入されている前記第2制御データに基づく受信処理を実行するステップとを備えることを要旨とする。
本発明によれば、無線端末のハンドオーバ時に無線基地局間でパケット転送を行うシステム構成において、ハンドオーバ先の無線基地局から無線端末へ送信されるパケットにおけるオーバヘッドと、無線端末の処理負荷とを低減可能なパケット通信システム、無線基地局及びパケット通信方法を提供できる。
次に、図面を参照して、本発明の実施形態を説明する。具体的には、(1)パケット通信システムの概略構成、(2)パケット通信システムの詳細構成、(3)パケットの構成、(4)パケット通信システムの動作、(4.2)ハンドオーバ先無線基地局の動作、(5)作用及び効果、(6)その他の実施形態について説明する。
以下の実施形態における図面の記載において、同一又は類似の部分には同一又は類似の符号を付している。
(1)パケット通信システムの概略構成
まず、パケット通信システムの概略構成、具体的には、(1.1)全体概略構成、(1.2)無線基地局の概略構成、(1.3)無線端末の概略構成について説明する。
(1.1)全体概略構成
図1は、本実施形態に係るパケット通信システム100の全体概略構成図である。
図1に示すように、パケット通信システム100は、第1無線基地局1A、第2無線基地局1B、無線端末2、アクセスゲートウェイ3、及びインターネット4を含む。本実施形態では、パケット通信システム100は、広域IPブロードバンドシステムの1つである3GPP2 UMB Air Interface (以下、単に「UMBシステム」という)に基づく構成を有する。
第1無線基地局1A、第2無線基地局1B及びアクセスゲートウェイ3は、図示を省略するルータなどを介して互いに有線接続されている。第1無線基地局1A及び第2無線基地局1Bは、アクセスゲートウェイ3を介してインターネット4と通信可能である。また、第1無線基地局1A及び第2無線基地局1Bは、互いに通信(すなわち、基地局間通信)することができる。
第1無線基地局1A及び第2無線基地局1Bは、通信可能エリア内に位置する無線端末2と無線通信する。無線端末2は、第1無線基地局1A及び第2無線基地局1Bが送信する無線信号(例えば、パイロット信号)の受信品質を比較して受信品質が高い方に接続する。
図1の例では、無線端末2は、第1無線基地局1Aの通信可能エリアから第2無線基地局1Bの通信可能エリアに向けて移動しており、第1無線基地局1Aから第2無線基地局1Bへ接続先を切り替えるハンドオーバを実行する。
ここで、第1無線基地局1Aと、第1無線基地局1A及びアクセスゲートウェイ3間の通信経路とには、無線端末2に送信すべき下りパケットが残存することになる。そこで、第1無線基地局1Aは、アクセスゲートウェイ3と第2無線基地局1Bとの中継局(アンカー)となり、無線端末2へ未送信のパケットを第2無線基地局1Bへ基地局間通信を利用して転送する。これにより、パケットロスの少ないハンドオーバが実現される。
UMBシステムにおいては、第1無線基地局1Aのようにアクセスゲートウェイ3及び第2無線基地局1B間の中継局として機能する無線基地局をDAP(Data Attachment Point)と称し、第2無線基地局1Bのように実際に無線端末2に下りパケットを送信する無線基地局をFLSE(Forward Link Serving eBS)と称し、第2無線基地局1Bのように実際に無線端末2から上りパケットを受信する無線基地局をRLSE(Reverse Link Serving eBS)と称している。なお、FLSEとRLSEとが異なる無線基地局となる場合もある。
特に、UMBシステムでは、第1無線基地局1Aにて送信予定であったパケットに、第2無線基地局1Bがハンドオーバ元の第1無線基地局1Aを示す情報を付与し、第2無線基地局1Bから送信する通常のパケットとして扱い、所定の処理を行った後無線端末2に送信する。
具体的には、ハンドオーバ元の第1無線基地局1A及びハンドオーバ先の第2無線基地局1Bのそれぞれは、無線端末2との下り方向通信の制御に用いられる制御データをパケットのヘッダとして挿入する。以下においては、ハンドオーバ元の第1無線基地局1Aがパケットに挿入する制御データ(ヘッダ)を適宜「第1制御データ」と称し、ハンドオーバ先の第2無線基地局1Bがパケットに挿入する制御データ(ヘッダ)を適宜「第2制御データ」と称する。
通常のUMBシステムでは、無線端末2は、ハンドオーバ先の第2無線基地局1Bから受信したパケットに挿入されている第1制御データ及び第2制御データに基づく受信処理を実行する。これは、ハンドオーバをシームレスに実現させるために有効な手段であるが、余分なヘッダが付加されるためトラフィックも増大してしまう。
そこで、本実施形態では、ハンドオーバ先の第2無線基地局1Bは、第1無線基地局1Aから受信したパケットに挿入されている第1制御データを削除するものとする。
なお、UMBシステムにおいて、ハンドオーバ元の第1無線基地局1Aからハンドオーバ先の第2無線基地局1BへDAPを切り替える方式として、以下の(a)〜(c)などが想定されている。
(a)ハンドオーバから一定期間経過した後に、DAPを第1無線基地局1Aから第2無線基地局1Bに切り替える方式
(b)送受信のユーザデータトラフィックがなくなった際に、DAPを第1無線基地局1Aから第2無線基地局1Bに切り替える方式
(c)第1無線基地局1Aにて未処理・未送信のデータを第2無線基地局1Bに送信が完了した際に、DAPを第1無線基地局1Aから第2無線基地局1Bに切り替える方式
このようにDAPを第1無線基地局1Aから第2無線基地局1Bに切り替えることによってDAPとFLSEとが同じ無線基地局になる。
以下の実施形態では、下り方向通信(フォワードリンク)において、第1無線基地局1AがDAPであり、且つ第2無線基地局1BがFLSEである場合について説明する。また、無線端末2が、音声通信(VoIP)やメディア通信などのリアルタイム通信を実行する場合について説明する。
(1.2)無線基地局の概略構成
図2は、第1無線基地局1Aの概略構成を示す概略構成図である。第2無線基地局1Bの概略構成は第1無線基地局1Aと同様であるため、第2無線基地局1Bの概略構成についての説明は省略する。
図2に示すように、第1無線基地局1Aは、RF部101、制御部102、I/F部103、及び記憶部104を含む。
RF部101は、LNA、パワーアンプ、アップコンバータ及びダウンコンバータなどを含み、無線信号の送受信を行う。I/F部103は、ルータなどを介して第2無線基地局1B及びアクセスゲートウェイ3に有線接続される。
制御部102は、例えばCPUによって構成され、第1無線基地局1Aが具備する各種機能を制御する。また、制御部102は、後述する各種のプロトコルに従った処理を実行する。記憶部104は、例えばメモリによって構成され、第1無線基地局1Aにおける制御などに用いられる各種情報を記憶する。
(1.3)無線端末の概略構成
図3は、無線端末2の概略構成を示す概略構成図である。
図3に示すように、無線端末2は、RF部201、操作部202、制御部203、音声コーデック部204、マイク205、スピーカ206、表示部207、及び記憶部208を含む。
RF部201は、LNA、パワーアンプ、アップコンバータ及びダウンコンバータなどを含み、無線信号の送受信を行う。制御部203は、例えばCPUによって構成され、無線端末2が具備する各種機能を制御する。また、制御部203は、後述する各種のプロトコルに従った処理を実行する。記憶部208は、例えばメモリによって構成され、無線端末2における制御などに用いられる各種情報を記憶する。
表示部207は、制御部203を介して受信した画像を表示したり、操作内容(入力電話番号やアドレスなど)を表示したりする。操作部202は、テンキーやファンクションキーなどによって構成され、ユーザの操作内容を入力するために用いられるインタフェースである。
マイク205は、音声を集音し、集音された音声に基づく音声データを音声コーデック部204経由で制御部203に入力する。スピーカ206は、音声コーデック部204を介して制御部203から取得した音声データに基づいて音声を出力する。
音声コーデック部204は、例えば音声コーデック方式G.729に従って構成される。G.729は、アナログ電話帯域(3.4kHz≒4kHz)の信号を8kHzでサンプリング(標本化)し、8kbpsの伝送速度を実現する方式であり、狭帯域の伝送路を使用した通信において適応力がある。
(2)パケット通信システムの詳細構成
次に、パケット通信システム100の詳細構成について説明する。図4は、第2無線基地局1Bに設けられるヘッダ削除部50を説明するための図である。
ヘッダ削除部50は、ハンドオーバ先の第2無線基地局1Bに設けられ、第1無線基地局1Aから受信したパケットに挿入されている第1制御データを削除する。
通常のUMBシステムでは、無線端末2の内部に、通信相手の無線基地局の数に合わせて複数の受信モジュールが存在する。図4の例では、第1受信処理部20Aは、第1無線基地局1Aに対応する受信モジュールであり、第1制御データに基づく受信処理を実行する。第2受信処理部20Bは、第2無線基地局1Bに対応する受信モジュールであり、第2制御データに基づく受信処理を実行する。
本実施形態では、ヘッダ削除部50によって第1制御データが削除されるため、無線端末2が第2無線基地局1Bから受信するパケットは、第1無線基地局1Aを経由したにも拘わらず、第1制御データを含まないものとなる。つまり、第1受信処理部20Aによる受信処理が実行されないことになる。このため、本実施形態では、第1受信処理部20Aを不要とすることができる。
なお、UMBシステムでは、IETF RFC3931 Layer Two Tunneling Protocol-Version 3 (L2TPv3)、IETF RFC2784 Generic Routing Encapsulation (GRE)に代表されるようなIPトンネリング技術が採用される。具体的には、第1無線基地局1Aとアクセスゲートウェイ3間のユーザデータベアラにはGREが採用され、第1無線基地局1Aと第2無線基地局1B間のユーザデータベアラにはL2TPv3が採用される。
図5は、第1無線基地局1A、第2無線基地局1B及び無線端末2の詳細構成を示す機能ブロック構成図である。なお、図5は、UMBシステムに基づくプロトコルスタック図も兼ねている。
図5に示すように、第1無線基地局1Aは、通常のUMBシステムに従った構成の送信処理部10Aを有する。具体的には、送信処理部10Aは、APP部11A、IRTP部12A、RLP部13A、SP部14A、RP部15A、及びPCP/MAC/PHY部16Aを含む。
第2無線基地局1Bは、上述したヘッダ削除部50に加え、通常のUMBシステムに従った構成の送信処理部10Bを含む。送信処理部10Bは、APP部11B、IRTP部12B、RLP部13B、SP部14B、RP部15B、及びPCP/MAC/PHY部16Bを含む。
ヘッダ削除部50は、無線端末2の第1受信処理部20Aと同様の構成を有している。具体的には、ヘッダ削除部50は、RPヘッダ削除部55、SPヘッダ削除部54及びRLPヘッダ削除部53を含む。RPヘッダ削除部55は、第1受信処理部20AのRP部25Aに相当する機能ブロックである。SPヘッダ削除部54は、第1受信処理部20AのSP部24Aに相当する機能ブロックである。RLPヘッダ削除部53は、第1受信処理部20AのRLP部23Aに相当する機能ブロックである。なお、図5の例では、ヘッダ削除部50はAPP部51、IRTP部52、PCP/MAC/PHY部56を含んでいるが、これらの機能ブロックは不要としてもよい。
無線端末2の第2受信処理部20Bは、通常のUMBシステムに従った構成であり、APP部21B、IRTP部22B、RLP部23B、SP部24B、RP部25B、及びPCP/MAC/PHY部26Bを含む。
APP部11A、APP部11B及びAPP部21Bは、UMBシステムにおけるAPP(Application Protocol)に基づく処理を実行する。APPは、IP(Internet Protocol)、ROHC(RObust Header Compression)、EAP(Extensible Authentication Protocol)などのスタンダードプロトコルを複数有するプロトコルである。
IRTP部12A、IRTP部12B及びIRTP部22Bは、UMBシステムにおけるIRTP(Inter-Route Tunneling Protocol)に基づく処理を実行する。IRTPは、無線端末内のモジュール間転送機能を有するプロトコルである。
RLP部13A、RLPヘッダ削除部53、RLP部13B及びRLP部23Bは、UMBシステムにおけるRLP(Radio Link Protocol)に基づく処理を実行する。RLPは、パケット分割と再構築、下りの再送制御機能を有するプロトコルである。具体的には、RLPでは、パケット分割と再構築を行うSAR(Segmentation And Reassembly)サブプロトコルと、再送制御を行うQN(Quick Nak)サブプロトコルとが規定されている。
SP部14A、SPヘッダ削除部54、SP部14B及びSP部24Bは、UMBシステムにおけるSP(Stream Protocol)に基づく処理を実行する。SPは、分割された上位パケットをそれぞれのストリーム(パケットストリーム)に振り分けるプロトコルである。ここで、UMBシステムでは、ストリームとして、例えば次のような用途が規定されている。ストリーム0:Broadcast Signaling on forward link and Reserved on reverse link、ストリーム1:Best Effort Delivery Signaling、ストリーム2:Reliable Delivery Signaling、ストリーム3:Broadcast Inter Route Tunneling on forward link and Reserved on reverse link、ストリーム4:Best Effort Delivery Inter Route Tunnelingなど。
RP部15A、RPヘッダ削除部55、RP部15B及びRP部25Bは、UMBシステムにおけるRP(Route Protocol)に基づく処理を実行する。RPは、無線端末−無線基地局間の通信経路(サービスルート)を選択するプロトコルである。
なお、上記のRLP、SP、RPの各プロトコルは、UMBシステムで規定される無線リンクレイヤにおけるプロトコルである。
PCP/MAC/PHY部16A、PCP/MAC/PHY部16B及びPCP/MAC/PHY部26Bは、UMBシステムにおけるPCP/MAC/PHY(Packet Consolidation Protocol/MAC/PHY)に基づく処理を実行する。PCP/MAC/PHYは、上位パケットをカプセリング化して無線送信する機能を有するプロトコルである。
ハンドオーバ直後のデータの流れとして、第1無線基地局1Aは、APP部11AからのAPPデータを、RLP部13Aにおいて分割し、SP部14A及びRP部15Aを介して、第2無線基地局1Bに転送する。その際、RLP部13AはRLPヘッダ(A)を付加し、SP部14AはSPヘッダ(A)を付加し、RP部15AはRPヘッダ(A)を付加する。
本実施形態において、RLP部13A、SP部14A及びRP部15Aは、無線端末2と第1無線基地局1Aとの下り方向通信の制御に用いられる第1制御データ(RLPヘッダ(A)、SPヘッダ(A)、RPヘッダ(A))を挿入する第1制御データ挿入部を構成する。また、RP部15Aは、無線端末2のハンドオーバ時において、第1制御データが挿入されたパケットを第2無線基地局1Bに転送するパケット転送部を構成する。
第2無線基地局1Bは、第1無線基地局1Aから受信したパケットを、RPヘッダ削除部55、SPヘッダ削除部54及びRLPヘッダ削除部53を介して、RLP部13Bに内部転送する。その際、RPヘッダ削除部55、SPヘッダ削除部54及びRLPヘッダ削除部53は、第1制御データ(RLPヘッダ(A)、SPヘッダ(A)、RPヘッダ(A))を削除する。
その後、パケットは、RLP部13B、SP部14B、RP部15B及びPCP/MAC/PHY部16Bを介して無線端末2に送信される。ここで、RLP部13BはRLPヘッダ(B)を付加し、SP部14BはSPヘッダ(B)を付加し、RP部15BはRPヘッダ(B)を付加する。
本実施形態において、RLP部13B、SP部14B及びRP部15Bは、第1制御データが削除されたパケットに対し、無線端末2と第2無線基地局1Bとの下り方向通信の制御に用いられる第2制御データを挿入する第2制御データ挿入部を構成する。また、PCP/MAC/PHY部16Bは、第2制御データが挿入されたパケットを無線端末2に送信するパケット送信部を構成する。
無線端末2の第2受信処理部20Bは、第2無線基地局1Bから受信したパケットに挿入されている第2制御データに基づく受信処理を実行する。具体的には、RP部25B、SP部24B及びRLP部23Bは、第2受信処理部20BのPCP/MAC/PHY部26Bで受信されたパケットに対し、第2制御データを構成するRPヘッダ(B)、SPヘッダ(B)及びRLPヘッダ(B)を取り外し、APP部21Bに渡す。
(3)パケットの構成
図6は、パケット通信システム100において用いられるパケットの構成を示す図である。
RLP部13A及びRLP部13Bは、図6(a)に示すようなAPPデータを分割(フラグメント)し、分割したデータにRLPヘッダを付加し、図6(b)に示すRLPパケットを生成する。RLPヘッダには、フラグメントされたデータの始点や終点を示すデータや、再送処理に使用されるシーケンス番号などが挿入される。
SP部14A及びSP部14Bは、図6(b)に示すRLPパケットにSPヘッダを付加し、図6(c)に示すSPパケットを生成する。SPヘッダには、RLPパケットの用途に応じたストリームへの振り分けに用いられるデータが挿入される。
RP部15A及びRP部15Bは、図6(c)に示すSPパケットにRPヘッダを付加し、図6(d)に示すRPパケットを生成する。RPヘッダには、上記サービスルートを識別するためのデータが挿入される。
さらに、通常のUMBシステムでは、IRTP部12Bは、ハンドオーバ元の第1無線基地局1Aを示すIRTPヘッダを付加する。この結果、RLPヘッダ、SPヘッダ、RPヘッダ、IRTPヘッダ合計で3バイト〜33バイトとなる。
一方、本実施形態では、RLP部13A、SP部14A、RP部15A及びIRTP部12Bが付加するヘッダを省略(削除)することができるため、オーバヘッドを大幅に削減可能となる。
(4)パケット通信システムの動作
次に、パケット通信システムの動作、具体的には、(4.1)パケット通信システムの全体概略動作、(4.2)ハンドオーバ先無線基地局の動作について説明する。
(4.1)パケット通信システムの全体概略動作
図7は、パケット通信システムの全体概略動作を説明するための概念図である。
図7に示すように、第1無線基地局1Aは、アクセスゲートウェイ3から受信したIPペイロードに対し、第1無線基地局1A用の各種ヘッダ(RLPヘッダ(A)、SPヘッダ(A)、RPヘッダ(A))を付与し、第2無線基地局1Bに転送する。
このパケットを受信した第2無線基地局1Bは、第1無線基地局1A用の各種ヘッダ(RLPヘッダ(A)、SPヘッダ(A)、RPヘッダ(A))を削除し、第2無線基地局1B用の各種ヘッダ(RLPヘッダ(B)、SPヘッダ(B)、RPヘッダ(B))を付与し、無線端末2に送信する。
(4.2)ハンドオーバ先無線基地局の動作
図8は、ハンドオーバ先無線基地局(すなわち、第2無線基地局1B)の動作を示すフローチャートである。
ステップS101において、第2無線基地局1Bは、他の無線基地局(本実施形態では第1無線基地局1A)からパケットを受信したか否かを判定する。第1無線基地局1Aからパケットを受信した場合には処理がステップS102に進む。第1無線基地局1A以外の装置(例えばアクセスゲートウェイ3)からパケットを受信した場合には、処理がステップS105に進む。
ステップS102において、RPヘッダ削除部55は、第1無線基地局1Aから受信したパケットに挿入されているRPヘッダを削除する。
ステップS103において、SPヘッダ削除部54は、第1無線基地局1Aから受信したパケットに挿入されているSPヘッダを削除する。
ステップS104において、RLPヘッダ削除部53は、第1無線基地局1Aから受信したパケットに挿入されているRLPヘッダを削除する。
ステップS105において、RLP部13Bは、RLP(Radio Link Protocol)に従った処理を実行する。
ステップS105において、SP部14Bは、SP(Stream Protocol)に従った処理を実行する。
ステップS105において、RP部15Bは、RP(Route Protocol)に従った処理を実行する。
(5)作用及び効果
以上説明したように、本実施形態に係るパケット通信システム100では、第2無線基地局1Bは、第1無線基地局1Aから受信したパケットに挿入されている第1制御データ(RPヘッダ(A)、SPヘッダ(A)及びRLPヘッダ(A))を削除するヘッダ削除部50を備える。そして、第2無線基地局1Bは、第2制御データ(RPヘッダ(B)、SPヘッダ(B)及びRLPヘッダ(B))を挿入し、第2制御データが挿入されたパケットを無線端末2に送信する。無線端末2は、第2無線基地局1Bから受信したパケットに挿入されている第2制御データに基づく受信処理を実行する。
したがって、第2無線基地局1Bから無線端末2へ送信されるパケットでは、第1制御データ(RPヘッダ(A)、SPヘッダ(A)及びRLPヘッダ(A))が省略され、当該パケットのオーバヘッドを低減可能となる。また、無線端末2では、第1制御データに基づく受信処理が省略されるため、無線端末の処理負荷も低減することができる。
(6)その他の実施形態
上記のように、本発明は実施形態によって記載したが、この開示の一部をなす論述及び図面はこの発明を限定するものであると理解すべきではない。この開示から当業者には様々な代替実施形態、実施例及び運用技術が明らかとなる。
(6.1)変更例1
上述した実施形態では、第2無線基地局1Bは、第1無線基地局1Aから受信した全てのパケットについて第1制御データを削除していた。しかしながら、第2無線基地局1Bは、音声パケットなどのリアルタイム通信用パケットについてのみ第1制御データを削除する構成でもよい。すなわち、リアルタイム通信用パケット以外のパケットについては、図9に示す通常のUMBシステムのプロトコルスタックが適用される。本変更例では、第2無線基地局1Bが、音声パケットなどのリアルタイム通信用パケットについてのみ第1制御データを削除する構成について説明する。
図10は、リアルタイム通信用パケットの判別動作を説明するための図である。第1無線基地局1AのRLP部13Aは、リアルタイム通信用パケットであるか否かを判別する。ここでは、リアルタイム通信用パケットの判別動作として、音声パケット(VoIPパケット)の判別動作について説明する。
例えば、音声パケットの判別方法としては、UDP(User Datagram Protocol)であり、且つ音声パケットとして適切なIPペイロードサイズの連続したパケットであるか否かを判別することができる。音声パケットとして適切なIPペイロードサイズの判定基準は、使用用途やQoSポリシーにより様々な設定が考えられるが、本実施形態では以下の方式を採用する。
VoIPアプリケーションの音声符号化方式としてG.729などを採用している場合、データサイズの少ないパケットを短いインターバルで連続して送信し続けるという特質を持つ。パケット送信のインターバルにより、図10に示すように、1パケット当たりの音声ペイロードサイズが変更する。このため、システムとして許容するジッタバッファが40msインターバルまでを許容する場合、本データサイズの上限はヘッダ部と音声データ(ペイロード)とを合わせて80バイトとなる。
また、リアルタイム通信の特性として、宛先IPアドレス、送信元IPアドレス、UDP宛先ポート番号、UDP送信元ポート番号が、同一であり、且つ同一サイズのパケットを連続して送信する。このため、上記のサイズ判定に加えて、一定回数(n回)分同じサイズ且つ、IPアドレス・UDPポート番号が同一の通信コネクションをリアルタイム通信とみなすこともできる。
RLP部13Aによってリアルタイム通信用パケットであると判別された場合、RP部15Aは、リアルタイム通信用パケットを示す識別情報をリアルタイム通信用パケットに挿入する。第2無線基地局1Bは、当該識別情報が挿入されたパケットをリアルタイム通信用パケットとみなして、第1制御データを削除する。
本変更例では、リアルタイム通信用パケットとして、主に音声パケットを例に説明したが、映像データを伝送する映像パケットについてもリアルタイム性が要求されることがあるため、映像パケットもリアルタイム通信用パケットに含まれる。
(6.2)変更例2
上述した第1変更例では、第2無線基地局1Bは、音声パケットなどのリアルタイム通信用パケットについてのみ第1制御データを削除していた。本変更例では、第2無線基地局1Bは、無線端末2との無線品質に応じて、第1制御データを削除するか否かを判定する。
一般的に、無線品質が劣化するほど、無線通信チャネル当たりの通信帯域が狭くなる。特に、UMBシステムでは適応変調が導入され、無線品質が劣悪である場合にはBPSKのような狭帯域の適応変調クラスを用いた通信が行われる。このような状況下においては、ヘッダによるオーバヘッドが遅延やパケットロスを引き起こす一員となりうる。
したがって、本変更例では、第2無線基地局1Bのヘッダ削除部50は、PCP/MAC/PHY部56などから下り方向通信における無線品質(例えば、SNR、RSSI、FERなど)を取得し、無線品質が所定品質を下回るか否かを判定する。あるいは、無線品質と関連付けられた変調クラスを判定基準として用いてもよい。そして、ヘッダ削除部50は、無線品質が所定品質を下回る場合に第1制御データを削除し、無線品質が所定品質を上回る場合に第1制御データの削除を中止する。
このような構成によれば、UMBシステムに準拠しつつ、無線通信チャネル当たりの通信帯域が狭くなる場合に、ヘッダによるオーバヘッドを低減することができる。
(6.3)変更例3
上述したように、無線端末2の第1受信処理部20A及び第2受信処理部20Bの両方が動作すると、無線端末2の処理負荷が増大し、消費電力も増大する。一方、無線端末2の電池残量が少ない場合は、消費電力を低減し、無線端末2の動作可能時間を延長させることが望まれる。
そこで、本変更例では、第2無線基地局1Bは、無線端末2から電池残量の情報を取得し、電池残量が所定量を下回る場合に第1制御データを削除し、電池残量が所定量を上回る場合に第1制御データの削除を中止する。このような制御によって、UMBシステムに準拠しつつ、無線端末2の電池残量が少ない場合において、無線端末2の動作可能時間を延長させることができる。
あるいは、第1受信処理部20A及び第2受信処理部20Bが同時に動作する頻度が多い場合、すなわち、無線端末2が高速に移動するために頻繁にハンドオーバを行う状況下において、第1制御データを削除する構成とすることもできる。
(6.4)変更例4
上述した実施形態では、UMBシステムに基づく構成について説明したが、UMBシステムに限らず、ハンドオーバ時に無線基地局間でパケットを転送し、当該パケットに各無線基地局が制御データを挿入するシステムであれば本発明を適用可能である。
このように本発明は、ここでは記載していない様々な実施形態等を包含するということを理解すべきである。したがって、本発明はこの開示から妥当な特許請求の範囲の発明特定事項によってのみ限定されるものである。
本発明の実施形態に係るパケット通信システムの全体概略構成図である。 本発明の実施形態に係る第1無線基地局の概略構成を示す概略構成図である。 本発明の実施形態に係る無線端末の概略構成を示す概略構成図である。 本発明の実施形態に係る第2無線基地局に設けられるヘッダ削除部50を説明するための図である。 本発明の実施形態に係る第1無線基地局、第2無線基地局及び無線端末の詳細構成を示す機能ブロック構成図である。 本発明の実施形態に係るパケット通信システムにおいて用いられるパケットの構成を示す図である。 本発明の実施形態に係るパケット通信システムの全体概略動作を説明するための概念図である。 本発明の実施形態に係る第2無線基地局の動作を示すフローチャートである。本発明の実施形態に係るパケット通信システムの動作パターン1を説明するための概念図である。 その他の実施形態に係る第1無線基地局、第2無線基地局及び無線端末の詳細構成を示す機能ブロック構成図である。 その他の実施形態に係るリアルタイム通信用パケットの判別動作を説明するための図である。
符号の説明
1A…第1無線基地局、1B…第2無線基地局、2…無線端末、3…アクセスゲートウェイ、4…インターネット、10A…送信処理部、10B…送信処理部、11A,11B,21A,21B,51…APP部、12A,12B,22A,22B,52…IRTP部、13A,13B,23A,24B…RLP部、14A,14B,24A,24B…SP部、15A,15B,25A,25B…RP部、16A,16B,26A,26B,56…PCP/MAC/PHY部、20A…第1受信処理部、20B…第2受信処理部、50…ヘッダ削除部、53…RLPヘッダ削除部、54…SPヘッダ削除部、55…RPヘッダ削除部、100…パケット通信システム、101…RF部、102…制御部、103…I/F部、104…記憶部、201…RF部、202…操作部、203…制御部、204…音声コーデック部、205…マイク、206…スピーカ、207…表示部、208…記憶部

Claims (11)

  1. 第1無線基地局と、前記第1無線基地局と通信可能な第2無線基地局と、前記第1無線基地局から前記第2無線基地局へ接続先を切り替える無線端末とを含むパケット通信システムであって、
    前記第1無線基地局は、
    前記無線端末に送信すべきパケットに対し、前記無線端末と前記第1無線基地局との下り方向通信の制御に用いられる第1制御データを挿入する第1制御データ挿入部と、
    前記接続先の切り替え時において、前記第1制御データ挿入部によって前記第1制御データが挿入された前記パケットを前記第2無線基地局に転送するパケット転送部と
    を備え、
    前記第2無線基地局は、
    前記第1無線基地局から受信した前記パケットに挿入されている前記第1制御データを削除する制御データ削除部と、
    前記第1制御データが削除された前記パケットに対し、前記無線端末と前記第2無線基地局との下り方向通信の制御に用いられる第2制御データを挿入する第2制御データ挿入部と、
    前記第2制御データ挿入部によって前記第2制御データが挿入された前記パケットを前記無線端末に送信するパケット送信部と
    を備え、
    前記無線端末は、前記第2無線基地局から受信した前記パケットに挿入されている前記第2制御データに基づく受信処理を実行するパケット通信システム。
  2. 前記制御データ削除部は、前記第1無線基地局から受信した前記パケットが特定種別のパケットである場合に前記第1制御データを削除し、前記第1無線基地局から受信した前記パケットが前記特定種別と異なる種別のパケットである場合に前記第1制御データの削除を中止し、
    前記パケット送信部は、前記制御データ削除部によって前記第1制御データの削除が中止された場合、前記第1制御データと前記第2制御データとが挿入された前記パケットを前記無線端末に送信し、
    前記無線端末は、
    前記第2無線基地局から受信した前記パケットに挿入されている前記第1制御データに基づく受信処理を実行する第1受信処理部と、
    前記第2無線基地局から受信した前記パケットに挿入されている前記第2制御データに基づく受信処理を実行する第2受信処理部と
    を備える請求項1に記載のパケット通信システム。
  3. 前記特定種別のパケットは、音声データ又は映像データの少なくとも一方を伝送するリアルタイム通信用のパケットである請求項2に記載のパケット通信システム。
  4. 前記制御データ削除部は、前記無線端末と前記第2無線基地局との下り方向通信の無線品質が所定品質を下回る場合に前記第1制御データを削除し、前記無線品質が前記所定品質を上回る場合に前記第1制御データの削除を中止し、
    前記パケット送信部は、前記制御データ削除部によって前記第1制御データの削除が中止された場合、前記第1制御データと前記第2制御データとが挿入された前記パケットを前記無線端末に送信し、
    前記無線端末は、
    前記第2無線基地局から受信した前記パケットに挿入されている前記第1制御データに基づく受信処理を実行する第1受信処理部と、
    前記第2無線基地局から受信した前記パケットに挿入されている前記第2制御データに基づく受信処理を実行する第2受信処理部と
    を備える請求項1に記載のパケット通信システム。
  5. 前記第1制御データ及び前記第2制御データは、前記第1受信処理部及び前記第2受信処理部間での前記パケットの転送に用いられるデータである請求項2又は4に記載のパケット通信システム。
  6. 前記第1制御データ及び前記第2制御データは、前記パケットの分割と、分割された前記パケットの再構築とに用いられるデータである請求項1に記載のパケット通信システム。
  7. 前記第1制御データ及び前記第2制御データは、前記パケットの再送制御に用いられるデータである請求項1に記載のパケット通信システム。
  8. 前記第1制御データ及び前記第2制御データは、前記パケットの用途に応じたストリームへの振り分けに用いられるデータである請求項1に記載のパケット通信システム。
  9. 第1無線通信装置と、前記第1無線通信装置と通信可能な第2無線通信装置と、前記第1無線通信装置から前記第2無線通信装置へ接続先を切り替える第3無線通信装置とを含むパケット通信システムであって、
    前記第1無線通信装置は、
    前記第3無線通信装置に送信すべきパケットに対し、前記第3無線通信装置と前記第1無線通信装置との通信の制御に用いられる第1制御データを挿入する第1制御データ挿入部と、
    前記接続先の切り替え時において、前記第1制御データ挿入部によって前記第1制御データが挿入された前記パケットを前記第2無線通信装置に転送するパケット転送部と
    を備え、
    前記第2無線通信装置は、
    前記第1無線通信装置から受信した前記パケットに挿入されている前記第1制御データを削除する制御データ削除部と、
    前記第1制御データが削除された前記パケットに対し、前記第3無線通信装置と前記第2無線通信装置との通信の制御に用いられる第2制御データを挿入する第2制御データ挿入部と、
    前記第2制御データ挿入部によって前記第2制御データが挿入された前記パケットを前記第3無線通信装置に送信するパケット送信部と
    を備え、
    前記第3無線通信装置は、前記第2無線通信装置から受信した前記パケットに挿入されている前記第2制御データに基づく受信処理を実行するパケット通信システム。
  10. 無線端末の接続先の切り替え時において、前記接続先の切り替え元となる他の無線基地局から、前記無線端末と前記他の無線基地局との下り方向通信の制御に用いられる第1制御データが挿入されたパケットを受信するとともに、前記接続先の切り替え先となる無線基地局であって、
    前記他の無線基地局から受信した前記パケットに挿入されている前記第1制御データを削除する制御データ削除部と、
    前記第1制御データが削除された前記パケットに対し、前記無線端末と前記第2無線基地局との下り方向通信の制御に用いられる第2制御データを挿入する制御データ挿入部と、
    前記制御データ挿入部によって前記第2制御データが挿入された前記パケットを前記無線端末に送信するパケット送信部と
    を備える無線基地局。
  11. 第1無線基地局と、前記第1無線基地局と通信可能な第2無線基地局と、前記第1無線基地局から前記第2無線基地局へ接続先を切り替える無線端末とに用いられるパケット通信方法であって、
    前記第1無線基地局が、前記無線端末に送信すべきパケットに対し、前記無線端末と前記第1無線基地局との下り方向通信の制御に用いられる第1制御データを挿入するステップと、
    前記第1無線基地局が、前記接続先の切り替え時において、前記第1制御データが挿入された前記パケットを前記第2無線基地局に転送するステップと、
    前記第2無線基地局が、前記第1無線基地局から受信した前記パケットに挿入されている前記第1制御データを削除するステップと、
    前記第2無線基地局が、前記第1制御データが削除された前記パケットに対し、前記無線端末と前記第2無線基地局との下り方向通信の制御に用いられる第2制御データを挿入するステップと、
    前記第2無線基地局が、前記第2制御データが挿入された前記パケットを前記無線端末に送信するステップと、
    前記無線端末が、前記第2無線基地局から受信した前記パケットに挿入されている前記第2制御データに基づく受信処理を実行するステップと
    を備えるパケット通信方法。
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