JP5327864B2 - 通信ネットワークシステム及びネットワーク通信方法 - Google Patents

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Description

本発明は、複数の無線リンクを同時に利用して通信端末がパケット通信を行う通信ネットワークシステムと、その通信方法に関し、特に無線リンクのリンクアグリゲーション技術に係るものである。
携帯電話、無線LAN、PHSなど様々な無線アクセスシステムが普及し、WiMAX(Worldwide
Interoperability for Microwave Access)(登録商標)などの無線MANサービスも開始された。様々な無線アクセスネットワークに同時に接続して、その帯域を束ねることにより高速な通信を行うリンクアグリゲーション技術が知られている。
リンクアグリゲーションを行う際、物理的な無線リンクを複数確立することは、特段困難ではない。しかしながら、それらの無線リンクがそれぞれ別のアドレス空間を持つ場合に、既存のシステムでは通信端末で実行するアプリケーションが、アグリゲートした複数のリンクを1つのリンクのようにして利用することはできない。
例えば、複数のIPサブネットにまたがっているときには、アプリケーションにはあたかも論理的には一つのIP経路を使って対象のサーバ等と通信を行っているように見える必要がある。なぜならば、アプリケーションは複数のIPサブネットを用いることを想定して設計されておらず、複数の無線リンクを用いてネットワーク側と通信を行うことを、アプリケーションから隠蔽する必要があるからである。
さらに具体的に説明する。端末が無線リンクAと無線リンクBを確立している場合を想定する。また、アプリケーションA、アプリケーションB、アプリケーションCが端末上で動作しているものとする。
従来では、アプリケーションAとアプリケーションBが無線リンクAを使用し、アプリケーションCが無線リンクBを使用するということは可能であった。しかし、アプリケーションAが無線リンクAと無線リンクBを同時に使用して通信するという使い方はできなかった。
従来の通信ネットワークでは、リンクアグリゲーションを行う際、IPトンネリングを使用するという手法があったが、最近の無線アクセスネットワークではルータがNAT機能によりIPルーティングを行っており、このようなIPトンネリングのプロトコルを許容していない。したがって、現実には、あらゆる状況でリンクアグリゲーションを使用できる手法は提供されてこなかった。
複数のサブネットを介して通信を行う従来技術としては、特許文献1のように異なるサブネット間でハンドオーバするための技術や、特許文献2のように階層的に異なるサブネットを有するネットワークが構成され、順次それらを通過するための技術などが知られている。
前者はサブネットが空間的に異なっているので同時に複数のサブネットで通信する技術ではなく、後者は1つの通信が複数のサブネットを順次通過するだけで、異なるサブネットの通信が同時に行われるものではない。
また、特許文献3には、マルチキャストによりサブネットを越えてIPパケットを送信する技術があるが、これは複数のリンクに同じ内容を送出する技術であり、複数のリンクの帯域を合算して通信を高速化する、いわゆるリンクアグリゲーションではない。
従って、本発明が対象とするようなリンクアグリゲーション技術で複数のサブネットをもつネットワークを同時に使って通信するための技術は提供されていない。
本発明に関連する技術として、非特許文献1には、本件出願人が提唱しているコグニティブワイヤレスクラウド(Cognitive Wireless Cloud)が開示されている。コグニティブワイヤレスクラウドは、複数の無線アクセス手段で様々な種類のネットワークに接続することが可能なコグニティブ無線端末が、その場で利用可能なネットワークの情報を自律的に収集し、各無線アクセスやネットワークのQoS情報もリアルタイムで取得し、ネットワーク全体のキャパシティ、エラー率を最適化にするコグニティブ無線アーキテクチャである。
多数の無線が存在している環境を考えると、端末も含めたネットワーク全体としての複雑系がある最適な状態になると、トータルのキャパシティが高くなる。その結果、周波数あたりのビットレートが改善され、周波数利用効率の向上につながる。
コグニティブ無線ネットワークとは、異種無線を切り替えながらそのような最適な状態を形成して行くための技術であると言うことができる。
また、ネットワークと端末に意思決定を分散させて無線資源を最適に利用しようとする基礎アーキテクチャと機能を定義した標準仕様であるIEEE1900.4が2009年2月27日に公開された。(非特許文献2参照)
本仕様については後述するが、簡単に言えば、これまでの提案ではネットワークと端末とがそれぞれ接続方式の再構築を行うことのできる構成であった。
これらに関連して、本件発明者らは多くの論文を発表している。例えば、端末が自律的に利用可能なネットワークを認識する技術として非特許文献3が、それぞれのネットワークQoS情報をリアルタイムに取得する技術として非特許文献4が、さらに高速移動に対応できるシームレスハンドオーバのために効率的な無線リソース予約を行う技術として非特許文献5がそれぞれ開示されている。
コグニティブ無線システムに関する特許文献では、空き無線チャネルを端末装置に通知する構成を開示する特許文献4、特に電波の有無の判定方法を提案する特許文献5などが開示されている。
特開2006-270879号公報 特開2007-274063号公報 特開2002-199011号公報 特開2007-300419号公報 特開2009-177403号公報
黒田正博,村田嘉利,原田博司,加藤修三,"Cognitive Wireless Cloud(1)〜アーキテクチャ〜,"信学技報,ソフトウェア無線研究会,2007年3月 "IEEE Standard for Architectural Building Blocks Enabling Network-Device Distributed Decision Making for Optimized Radio Resource Usage inHeterogeneous Wireless Access Networks,"IEEE 1900.4-2009,Feb. 2009. 宮本剛,石津健太郎,長谷川幹雄,村田嘉利,"Cognitive Wireless Cloud(2)〜無線リソース発見のためのデータ収集法〜,"信学技法,ソフトウェア無線研究会,2007年3月 斉藤義仰,長谷川幹雄,村田嘉利,"Cognitive Wireless Cloud(3)〜高速エンドツーエンドQoS測定方式〜,"信学技法,ソフトウェア無線研究会,2007年3月 H. N. Tran,M. Hasegawa,Y. Murata, "Resource ReservationScheme for Mobile Users in Cognitive Wireless Cloud,"信学技法,ソフトウェア無線研究会,2007年3月
本発明は、上記従来技術の有する問題点に鑑みて創出されたものであり、異なるアドレス空間をもつ無線リンクを同時に使って通信端末と通信ノードが通信するための技術を提供することを目的とする。
本発明は上記課題を解決するために次の手段を用いる。
すなわち本発明は、通信端末が複数の無線リンクを経由して通信ネットワーク上の通信ノードとパケット通信を行う通信ネットワークシステムを提供する。
該システムにおいて、通信ノードと通信端末との間で通信されるパケットデータを中継する通信中継装置を備える。
無線リンク毎に異なるアドレス空間の無線リンクアドレスを用い、通信端末と通信中継装置とが複数の無線リンクを介して同時に接続されると共に、通信ネットワークのアドレス空間のネットワークアドレスを用いて通信中継装置と通信ノードとが接続される。
通信端末には、各無線リンクそれぞれに対応して通信する複数の端末側無線リンク通信手段と、通信ノードとの通信を行うアプリケーションを実行するアプリケーション実行手段と、アプリケーション実行手段から通信ノードに向かう上りパケットデータを接続中の無線リンクに振り分ける分配処理、及び通信ノードからアプリケーション実行手段に向かう下りパケットデータを接続中の無線リンクから集約する集約処理を行う端末側無線リンク統合手段とを備える。
通信中継装置には、各無線リンクそれぞれに対応して通信する複数の中継側無線リンク通信手段と、通信ネットワークで通信するネットワーク通信手段と、接続中の無線リンクから受信する分配された上りパケットデータを集約する集約処理、及び通信ノードからの下りパケットデータを接続中の無線リンクに振り分ける分配処理を行う中継側無線リンク統合手段とを備えることを特徴とする。
端末側無線リンク統合手段が、アプリケーション実行手段から出力される上りパケットデータを各無線リンク用に振り分けた後、その各パケットデータに各無線リンクにおける通信中継装置の無線リンクアドレスを付加し、通信中継装置に送信する構成でもよい。
逆に、通信中継装置において、各無線リンクで受信した各パケットデータから、各無線リンクアドレスを除去してから元の下りパケットデータに集約してアプリケーション実行手段に入力する。
一方、中継側無線リンク統合手段が、各無線リンクで受信した各パケットデータから、各無線リンクアドレスを除去してから元の上りパケットデータに集約してネットワーク通信手段によって通信ノードに送信する。
逆に、ネットワーク通信手段で受信した下りパケットデータを各無線リンク用に振り分けた後、その各パケットデータに各無線リンクにおける通信端末の無線リンクアドレスを付加し、通信端末に送信することもできる。
上記の通信ネットワークシステムにおいて、予め通信端末に1つの仮想端末アドレスを付与し、アプリケーション実行手段では仮想端末アドレスを送信元、通信ノードのネットワークアドレスを送信先として上りパケットデータを出力する。端末側無線リンク統合手段が、上りパケットデータを各無線リンク用に振り分けた後、その各パケットデータに対して各端末側無線リンク通信手段の無線リンクアドレスを送信元、中継側無線リンク通信手段の無線リンクアドレスを送信先としたヘッダを付加して通信中継装置に送信する。さらに、中継側無線リンク統合手段が、各無線リンクで受信したパケットデータから上記で付加されたヘッダを除去すると共に、パケットデータに含まれるシーケンス番号に従って並べ替えて上りパケットデータに集約し、集約された上りパケットデータに対してネットワーク通信手段のネットワークアドレスを送信元に変更して、通信ノードに送信する構成でもよい。
上記の通信ネットワークシステムにおいて、中継側無線リンク統合手段が、ネットワーク通信手段のネットワークアドレス宛に通信ノードから到着した下りパケットデータに対して、通信端末の仮想端末アドレスを送信先に変更し、その下りパケットデータを各無線リンク用に振り分けた後、その各パケットデータに対して各中継側無線リンク通信手段の無線リンクアドレスを送信元、端末側無線リンク通信手段の無線リンクアドレスを送信先としたヘッダを付加して通信端末に送信する。
端末側無線リンク統合手段は、各無線リンクで受信したパケットデータから上記で付加されたヘッダを除去すると共に、パケットデータに含まれるシーケンス番号に従って並べ替えて下りパケットデータに集約し、集約された下りパケットデータアプリケーション実行手段に入力することもできる。
ヘッダを付加して無線リンクを送信されるパケットデータがレイヤ2のイーサネット(登録商標)フレームであってもよい。
各無線リンクにおいて通信される各パケットデータに対する受信確認メッセージを、一部又は全部の無線リンクで返信することもできる。
通信中継装置において、各無線リンクに係る通信の品質情報を取得する品質情報取得手段と、品質情報に基づいて各無線リンクへの分配方法を決定する分配方法決定手段とを備え、中継側無線リンク統合手段が、分配方法に従ってパケットデータを分配する構成でもよい。
通信端末において、各無線リンクに係る通信の品質情報を取得する品質情報取得手段と、品質情報に基づいて各無線リンクへの分配方法を決定する分配方法決定手段とを備え、端末側無線リンク統合手段が、分配方法に従ってパケットデータを分配することもできる。
通信ネットワークシステムにおいて、無線リンク上で無線リンク通信状態取得手段が収集した無線リンクにおける通信状態に係る情報に基づいて、通信に用いる無線リンクの選択、又は無線リンクにおける通信条件の少なくともいずれかを再構成するネットワーク再構成管理手段を備え、通信端末がネットワーク再構成管理手段に従って各無線リンクとの接続を再構成する構成において、通信中継装置又は通信端末の品質情報取得手段と、ネットワーク再構成管理手段との間で、無線リンクの品質情報を交換することもできる。
本発明は、通信端末が複数の無線リンクを経由して通信ネットワーク上の通信ノードとパケット通信を行うネットワーク通信方法を提供することもできる。
本発明は、通信ノードと通信端末との間で通信されるパケットデータを通信中継装置により中継する構成であって、無線リンク毎に異なるアドレス空間の無線リンクアドレスを用い、通信端末と通信中継装置とが複数の無線リンクを介して同時に接続されると共に、通信ネットワークのアドレス空間のネットワークアドレスを用いて通信中継装置と通信ノードとが接続されている構成を用いる。
そして、通信端末において、アプリケーション実行手段が、通信ノードとの通信を行うアプリケーションを実行するアプリケーション実行ステップ、端末側無線リンク統合手段が、アプリケーション実行手段から通信ノードに向かう上りパケットデータを接続中の無線リンクに振り分ける分配処理ステップ、各無線リンクそれぞれに対応して通信する複数の端末側無線リンク通信手段から振り分けられたパケットデータを通信中継装置に送信する通信中継装置送信ステップを有する。
また、通信中継装置において、中継側無線リンク通信手段が各無線リンクからのパケットデータを受信する通信中継装置受信ステップ、中継側無線リンク統合手段が、分配された上りパケットデータを集約する集約処理ステップ、集約された上りパケットデータをネットワーク通信手段から通信ノードに送信する通信ノード送信ステップを有することを特徴とする。
一方、通信ノードから通信端末にパケット通信を行う構成も当然可能である。すなわち、通信中継装置において、ネットワーク通信手段が、通信ノードからのパケットデータを受信する受信ステップ、中継側無線リンク統合手段が、受信した下りパケットデータを接続中の無線リンクに振り分ける分配処理ステップ、各無線リンクそれぞれに対応して通信する複数の中継側無線リンク通信手段から振り分けられたパケットデータを通信端末に送信する通信端末送信ステップを有する。
また、通信端末において、端末側無線リンク通信手段が各無線リンクからのパケットデータを受信する通信端末受信ステップ、端末側無線リンク統合手段が、分配された下りパケットデータを集約する集約処理ステップ、集約された下りパケットデータをアプリケーション実行手段に入力する入力ステップを有することを特徴とする。
端末側無線リンク統合手段が、アプリケーション実行手段から出力される上りパケットデータを各無線リンク用に振り分けた後、その各パケットデータに各無線リンクにおける通信中継装置の無線リンクアドレスを付加し、通信中継装置に送信する。各無線リンクで受信した各パケットデータから、各無線リンクアドレスを除去してから元の下りパケットデータに集約してアプリケーション実行手段に入力すると共に、中継側無線リンク統合手段が、各無線リンクで受信した各パケットデータから、各無線リンクアドレスを除去してから元の上りパケットデータに集約してネットワーク通信手段によって通信ノードに送信する。ネットワーク通信手段で受信した下りパケットデータを各無線リンク用に振り分けた後、その各パケットデータに各無線リンクにおける通信端末の無線リンクアドレスを付加し、通信端末に送信することもできる。
本発明のネットワーク通信方法において、予め通信端末に1つの仮想端末アドレスを付与し、アプリケーション実行ステップでは仮想端末アドレスを送信元、通信ノードのネットワークアドレスを送信先として上りパケットデータを出力する。
端末側無線リンク統合手段が、上りパケットデータを各無線リンク用に振り分けた後、その各パケットデータに対して各端末側無線リンク通信手段の無線リンクアドレスを送信元、中継側無線リンク通信手段の無線リンクアドレスを送信先としたヘッダを付加して通信中継装置に送信する。
そして、中継側無線リンク統合手段が、各無線リンクで受信したパケットデータから上記で付加されたヘッダを除去すると共に、パケットデータに含まれるシーケンス番号に従って並べ替えて上りパケットデータに集約し、集約された上りパケットデータに対してネットワーク通信手段のネットワークアドレスを送信元に変更して、通信ノードに送信する構成でもよい。
上記のネットワーク通信方法において、中継側無線リンク統合手段が、ネットワーク通信手段のネットワークアドレス宛に通信ノードから到着した下りパケットデータに対して、通信端末の仮想端末アドレスを送信先に変更し、その下りパケットデータを各無線リンク用に振り分ける。さらに、その各パケットデータに対して各中継側無線リンク通信手段の無線リンクアドレスを送信元、端末側無線リンク通信手段の無線リンクアドレスを送信先としたヘッダを付加して通信端末に送信する。
端末側無線リンク統合手段が、各無線リンクで受信したパケットデータから上記で付加されたヘッダを除去すると共に、パケットデータに含まれるシーケンス番号に従って並べ替えて下りパケットデータに集約し、集約された下りパケットデータアプリケーション実行手段に入力することもできる。
ヘッダを付加して無線リンクを送信されるパケットデータがレイヤ2のイーサネット(登録商標)フレームであってもよい。
各無線リンクにおいて通信される各パケットデータに対する受信確認メッセージを、一部又は全部の無線リンクで返信することもできる。
本発明は、以上の構成を備えることにより、次の効果を奏する。
すなわち、無線リンクが複数のアドレス空間にまたがっている場合にも、通信端末と通信中継装置との間で複数の無線リンクに分配・集約する処理を行うことで、アプリケーションからはあたかも1つのネットワーク経路を使って通信ネットワーク上の通信ノードと通信しているように見える。
このような方法によれば、通信中継装置をネットワーク上に配置し、通信端末に対応するソフトウェアを導入するだけで異なるアドレス空間をもつ無線リンクをアグリゲートする技術を提供することができる。既存のサーバ装置や、通信端末上のアプリケーションには変更がなく汎用性の高いリンクアグリゲーション技術である。
特にIPネットワークにおいて、サブネットが異なってもNAT等のネットワークアーキテクチャに起因する制限を受けることなくリンクアグリゲーションが可能となる。
本発明に係るネットワーク通信システムの概要を示す説明図である。 本発明の通信端末の構成図である。 本発明の通信中継装置の構成図である。 上り通信時の処理フローチャートである。 下り通信時の処理フローチャートである。 本発明におけるアドレス変換方法を説明する説明図である。 本発明におけるパケットデータの処理を説明する説明図である。 本発明におけるパケットデータの処理を説明する説明図である。 本発明におけるパケットを整列する処理を説明する説明図である。 本発明におけるトラフィック分配処理を説明する説明図である。 本発明におけるトラフィック集約処理を説明する説明図である。 本発明における分配規則の更新を説明する説明図である。 本発明におけるNRMを用いた分配規則の更新を説明する説明図である。 本発明をIEEE1900.4に導入したアーキテクチャである。 使用する無線リンクを簡便に選択可能なGUI画面である。 本発明の通信中継装置のネットワーク上の配置を説明する説明図である。
以下、本発明の実施形態を、図面に示す実施例を基に説明する。なお、実施形態は下記に限定されるものではない。
はじめに概略を説明する。本発明は、IPネットワークにおいて、既存のネットワーク上に展開された既存の通信ノード(以下、サーバ)と、それらと通信を行う通信端末(以下、端末)上のアプリケーションについて、それらの修正を行うことなく複数の無線リンクを同時に使用したリンクアグリゲーション通信を可能にする方式を提供することを目的とするものである。
そこで、通信中継装置を設けて端末との間で、IP層以上のTCP層のセッション上において本来通信を行うIPパケットをカプセル化して通信することにより、従来では対応できなかったNATルーティング等のIP層以下の制限にかかわらず、リンクアグリゲーションを実現する方式を提案する。
ネットワーク上に通信中継装置(以下、本プロキシ)と呼ぶ機器を設置し、端末上にリンクアグリゲーション管理ソフトウェアを導入する。端末は複数の無線リンクを持つので、プロキシと端末の間には複数のルータを経由するIP経路が存在する。その複数のIP経路上では、TCPによるリンクが確立され、そのペイロードとしてIPパケットが送受信される。このペイロードとなるIPパケットは、アプリケーションが送受信するパケットデータである。
端末とプロキシには同一IPサブネットに属するプライベートIPアドレスが付与されており、上記のペイロードとなっているIPパケットの宛先(送信先)IPアドレスと送信元IPアドレスは、このプライベートIPアドレスになっている。従って、上記のTCP通信のペイロードを取り出せば、あたかも、端末とプロキシが同一IPサブネット内において、上記プライベートIPアドレスで通信を行っているように見える。
プロキシは、プロキシのプライベートIPアドレスとインターネット側のグローバルIPアドレスの間でNAPT(Network Address Port Translation)処理を行う。また、アドレス変換の処理時に、グローバルIPアドレスでインターネット側のサーバから受信した場合には、端末の複数のプライベートIPアドレス宛てに分配して送信し、プライベートIPアドレスで端末から受信した場合には、集約してインターネット側のサーバに送信する。
その分配と集約を行う際に、一時的なパケットのバッファリング、受信パケットの送信順序でのソートを行う。また、TCPのACKが遅延・ロスすると通信速度が低下することから、少しでも早くACKを通信先に到達させるために、通常は1個だけ送信されるACKパケットを複数の無線リンクに対して同時に送信する機能を有する。また、分配送信するIPパケットの単位を1パケットではなく、連続した複数パケットを束にしたりして、各IP経路上に分配送信する。
図1は、本発明に係るネットワーク通信システム(1)の概要を示す説明図である。
本発明の実施例として通信ネットワークにインターネット(2)を用い、無線リンクには公知の無線アクセスネットワーク(RAN)(3a)(3b)(3c)を用いることを提案する。既存のインターネット(2)において本発明の機能を導入する場合、グローバルIPアドレスによりIPアクセスが可能なプロキシ(10)の設置と、端末(20)上でアグリゲーションプロキシを実現するプロキシプログラム(21)のインストールを行うことによって実現することができる。
通信中継装置であるプロキシ(10)は、擬似的なNAT(Network Address Translation)ルータとして動作し、端末(20)方向への複数の論理リンクを端末単位で一意に管理する。これにより端末(20)及び端末上の複数の論理リンクはインターネット上のサービス提供者(HTTPサーバ等)からは、単一のIPノードとして認識される。また、プロキシ(10)は論理リンクの確立数及び品質に基づき、指定されたアルゴリズムでターゲットとなるアプリケーションのトラフィックの分配・集約を行う。
図2は、本発明の通信端末(20)の構成図である。
端末(20)は公知のパーソナルコンピュータや、携帯電話端末、PDAなど公知の任意の通信デバイスで構成することができる。詳細な構成については周知であるから説明を省略する。
各種の処理を司るCPU(200)と、複数のRANとの通信を行うためのアンテナ(210)(211)、メモリやハードディスクなどの記憶手段(220)を備える。アンテナの数は周波数や通信方式によって複数備えてもよいし、1個でもよい。
図示の他、画面表示を行うモニタや、ユーザが入力するためのキーボード、マウス、タッチパネル等の入力手段、音声を再生するスピーカ、音声を入力するマイクなどを付設している。
CPU(200)には、アンテナ(210)(211)と協働して端末側無線リンク通信手段を構成するRAN通信部(201)と、端末(20)において少なくとも通信を行うアプリケーションを実行処理するアプリケーション実行部(202)、端末側無線リンク統合手段であって、本発明の主要な処理を行うパケット分配処理部(203)とパケット集約処理部(204)を備える。
記憶手段(220)には一例としてRAN毎のパケットの分配規則を定義した分配規則を格納している。
図3は、本発明のプロキシ(10)の構成図である。
プロキシ(10)は公知のネットワークルータ装置や、パーソナルコンピュータ、ネットワークサーバ装置等によって構成することが簡便である。詳細な構成については周知であるから説明を省略する。
各種の処理を司るCPU(100)と、インターネットとの通信するイーサネット(登録商標)カードなどのネットワークアダプタ(110)、メモリやハードディスクなどの記憶手段(120)を備える。後述するようにネットワークアダプタ(110)はプロキシ(10)の設置態様によって任意に変更できる。
図示の他、画面表示を行うモニタや、ユーザが入力するためのキーボード、マウス、タッチパネル等の入力手段などを付設してもよい。公知のネットワーク装置で採用されているように、プロキシ(10)内にウェブサーバ機能を備えて設定用コンピュータからウェブサーバで提供する設定画面にアクセスできるようにしてもよい。
CPU(100)には、図1に示されるようにインターネット(2)を経由して各RANとリンクを形成し中継側無線リンク通信手段を構成するRAN通信部(101)と、HTTPサーバ(4)などの通信ノードとインターネット(2)で接続するネットワーク通信部(102)、中継側無線リンク統合手段であって、本発明の主要な処理を行うパケット分配処理部(103)とパケット集約処理部(104)を備える。
記憶手段(120)には一例としてRAN毎のパケットの分配規則を定義した分配規則を格納している。
図4は、通信端末(20)から通信ノードに向けてパケットデータを送信する上りパケット通信時の処理フローチャートである。本フローチャットによって本発明の処理を説明する。
まず通信端末(20)のアプリケーション実行部(202)において、ウェブブラウザやメールクライアント、FTPプログラム、携帯電話用アプリなど通信を行うアプリケーションを実行する。(アプリケーション実行ステップ:S10)
アプリケーション実行部(202)から端末内部で出力されたパケットは通常ネットワークカードのドライバプログラムが作用してネットワークアダプタ(210)からパケット送信される。しかし、本発明ではその前にパケット分配処理部(203)が該パケットを分配規則(220)に従って各RAN用に分割し、各RANに対応するRAN通信部(201)に分配処理する(パケットデータ分配ステップ:S11)
本分配処理においては、各RANで送信するためにRAN上の通信方式に合わせて適宜ヘッダ等の情報を付加する。本処理については後段で詳述する。
ここで明らかなように、RAN通信部(201)は各RANに向けてそれぞれパケットを送出可能なものであって1つ又は複数設けることができる。複数のRANに対応するものであっても、公知のソフトウェア無線技術によって1つの通信手段から構成することもできる。
RAN通信部(201)は分配された分割パケットデータをそれぞれのRANを経由してプロキシ(10)に送信する。(無線リンク送信ステップ:S12)
対応するプロキシ(10)のRAN通信部(101)は各RAN、インターネット(2)を経由して到着した分割パケットデータをそれぞれ受信する。(無線リンク受信ステップ:S13)
ここでプロキシ(10)には分割パケットデータが、様々なRANを経由して到着するため、分割パケットデータの並び順は、本来の上りパケットデータにおけるデータの並びと異なり、通信速度等によってばらばらに到着する。
そこで、本発明ではプロキシ(10)のメモリにバッファ(130)を設けて到着した分割パケットデータを蓄積し、本来の並び順に整列する。同時に、分割パケットデータからパケット分配処理部(203)が付加したヘッダ等の情報を除去し、元の上りパケットデータに復元する(パケットデータ集約ステップ:S14)。
集約された上りパケットデータは、ネットワーク通信部(102)からHTTPサーバ(4)などの通信ノードに向けて送信する(送信ステップ:S15)
以上が本発明の基本的な処理の流れであり、端末(20)内で発生したパケットデータをRAN用に分割してプロキシ(10)に送り、プロキシ(10)において、最初に発生したパケットの状態に集約する点に最大の特徴がある。
後述するように分割されたパケットデータの到着順について、本実施例ではTCPのシーケンス番号を用いて整列するが、パケットデータの順序を伝達する方法は公知の任意の技術を用いることができる。また、到着順が変わらない、あるいは無視できるエラー率でしか変わらない通信方式を用いる場合には、このようなシーケンス番号やバッファ(130)を用いないことも可能である。
同様に図5を用いて、通信ノードから通信端末(20)に向けてパケットデータを送信する下りパケット通信時の処理を説明する。
プロキシ(10)のネットワーク通信部(102)において、通信ノードから端末(20)に向けた下りパケットデータを受信する(受信ステップ:S20)。
本発明において、通常プロキシ(10)には複数の通信端末を収容するが、通信ノードからどの通信端末に向けたパケットデータであるかは、公知のNAPT技術によって仕分けることができる。これについてはネットワークルータ装置に標準的に備えられる機能であるから説明を省略し、ここでは1つの通信端末のみを対象として説明する。
受信した下りパケットデータは、パケット分配処理部(103)が該パケットを分配規則(120)に従って各RAN用に分割し、各RANに対応するRAN通信部(101)に分配処理する(パケットデータ分配ステップ:S21)
本分配処理においても、各RANで送信するためにRAN上の通信方式に合わせて適宜ヘッダ等の情報を付加する。
RAN通信部(101)は分配された分割パケットデータをネットワークアダプタ(110)からインターネット(2)を介して各RANに向けて送信する(無線リンク送信ステップ:S22)。
対応する端末(20)のRAN通信部(201)は各RANから到着した分割パケットデータをそれぞれ受信する。(無線リンク受信ステップ:S23)
端末(20)には上記同様にバッファ(230)を備えて、順次到着した分割パケットデータを蓄積し、本来の並び順に整列する。同時に、分割パケットデータからパケット分配処理部(103)が付加したヘッダ等の情報を除去し、元の下りパケットデータに復元する(パケットデータ集約ステップ:S24)。
集約された下りパケットデータは、アプリケーション実行部(202)に渡されて実行中のアプリケーションに入力される(アプリケーション入力ステップ:S25)
次に、本発明に係る無線リンク統合処理について詳述する。図6は本発明におけるアドレス変換方法を説明する説明図であり、図7、図8はパケットデータの処理を説明する説明図である。
本実施例では、プロキシ(10)とそれに接続する端末(20)上のアプリケーションが、複数の異なるIPサブネットを経由して同一IPサブネット空間で通信を行えるようにするため、仮想イーサネット空間を導入する。
これは、本来無線リンクやイーサネット上に送出するL2フレーム(L2におけるイーサネットフレーム)(71)を、TCPパケット(72)のペイロードとして送出し、終端側においてその中身であるL2フレーム(71)を仮想ネットワークデバイスドライバから通信カーネルに引き渡すことにより、端末側とプロキシ(10)内で同一のIPサブネット空間を共有するものである。
すなわち、端末(20)からプロキシ(10)に送信する場合は端末内で仮想IPアドレス及び仮想MACアドレスを用いた仮想イーサネット空間のヘッダ(73)を付加してL2フレーム(74)を生成する。プロキシ(10)から端末(20)に送信する場合はプロキシ(10)側で生成する。
具体的には、端末上で実行されるOS標準のイーサネットデバイスドライバのシステムコールであるbind()命令の実行内容を、仮想デバイスドライバのbind()命令にジャンプさせることにより実現している。なお、Windows(登録商標)の場合には、マイクロソフト(登録商標)が提供しているDetoursというソフトウェア(http://research.microsoft.com/en-us/projects/detours/)を用いることで実現できる。
この方法を用いれば、対象アプリケーションの送出パケットだけに対して独自処理を施すことが可能である。
図6は端末のアプリケーションからHTTPサーバにパケットを送出する場合を例にして説明している。上段はアグリゲーション非対象(a)の場合、下段はアグリゲーション対象(b)のアプリケーションにおけるモジュール構成とアプリケーションの通信経路を示す。
本実施例では、アグリゲーション対象の場合、仮想ネットワークデバイスドライバ(242)(142)と仮想ネットワークデバイス処理プロセス(243)(141)が端末とプロキシ(10)に導入されるモジュール構成となっている。
アグリゲーションを行わない非対象アプリケーション(250)の場合、上りパケットデータは通信カーネル(251)からネットワークデバイスドライバ(252)に渡され、同一のアドレス空間にあるHTTPサーバのネットワークデバイスドライバ(401)に送信される。図8にはこの通信においてネットワークデバイスドライバ(252)で生成されるL2フレーム1(60)が図示されている。L2フレームのヘッダ構成については周知であるが、最初にイーサネットヘッダが配置され、送信元のイーサネットカードのMACアドレスと送信先の同MACアドレスなどが含まれている。
次にL3におけるIPヘッダが入り、これには送信元のIPアドレスと送信先のIPアドレスが含まれる。さらに、L4におけるTCPヘッダが入りこれにはパケットのシーケンス番号等が含まれる。これに続いてアプリケーションにおける通信データが入る。
図6(a)の場合、イーサネットヘッダ(60a)とIPヘッダ(60b)にはRANに対応する通信モジュールのMACアドレスと端末のグローバルIPアドレス<a1>が送信元として、通信ノードのネットワークアダプタのMACアドレスと通信ノードのグローバルIPアドレス<s>が送信先としてそれぞれ入る。
一方、図6(b)の場合、アプリケーション(240)から送出されたパケットは、前述したシステムコールのジャンプ処理により、通信カーネル(241)から仮想ネットワークデバイスドライバ(242)に渡される。
この時のL2フレーム2(61)は、仮想ネットワークデバイスドライバ(242)で仮想的に割り振られたプライベートIPアドレス<bv>、プライベートMACアドレス<b-vmac>を送信元としたヘッダとなる。すなわち、アプリケーション上は、端末(20)側の情報は仮想ネットワークアドレスが認識され、個々のRAN用のネットワークアドレスを知らない。
また、送信先アドレスにはL3ではHTTPサーバ(4)のグローバルIPアドレス<s>が入り、L2ではプロキシ(10)に仮想的に割り振られたプライベートMACアドレス<g-vmac>が用いられる。すなわち、L2レベルでは仮想ネットワークデバイスドライバ同士の通信とし、L3レベルではHTTPサーバ(4)を宛先としたL2フレーム(61)になっている。
このパケットは、仮想ネットワークデバイス制御プロセス(243)により読み出され、後述するトラフィック分配処理により、複数のネットワークデバイスドライバ(244)・・(245)ごとに分割される。
分割されたパケットデータのL2フレーム(62)(63)に示す通り、本発明では仮想ネットワークデバイスドライバ(242)におけるL2フレーム(61)のヘッダ(61a)はそのままに、アプリケーションデータ部分(61b)を分割して、それぞれのアプリケーションデータ部分(62b)(63b)として新しいL2フレーム(62)(63)を生成している。なお、TCPヘッダには分割する前のパケットの並びに従ったシーケンス番号を入れておく。
図示ではL2ヘッダも含む構成を開示しているが、ネットワークデバイスドライバ(244)(245)と(140)間はIPであり、IPヘッダから先が実際に送信される。従ってL2ヘッダを付加しなくてもよい。
このIPヘッダには送信先をプロキシ(10)のネットワークデバイスドライバ(140)のグローバルIPアドレス<g>とし、送信元を各ネットワークデバイスドライバ(244)(245)にそれぞれ割り当てられたグローバルIPアドレス<b1><b2>としている。これにより、ネットワークデバイスドライバ(244)(245)と(140)間は通常のそれぞれのRAN通信により分割されたパケットが送信可能となる。
プロキシ(10)では、端末から複数の経路を通って受信されたパケットを仮想ネットワークデバイス処理プロセス(141)によりいったん収集し、後述するトラフィック集約処理を行った後、仮想ネットワークデバイスドライバ(142)に渡すことにより、上位層に渡される。
すなわち、先ほど付加されたIPヘッダ部分は再び削除され、TCPのシーケンス番号に従って分割されたアプリケーションデータ(62b)(63b)を配列して元のアプリケーションデータ(61b)に復元し、元のL2フレームと同等のL2フレーム5(634)を生成する。
上位層では、後述するNAT処理によりアドレスが変換された後、インターネット側のHTTPサーバ(4)へ送出される。その際、送信元のIPアドレスはネットワークデバイスドライバ(140)におけるグローバルIPアドレス<g>に書き換えられ、図示のL2フレーム6(65)の通りになる。従って、HTTPサーバ(4)では、このパケットデータはプロキシ(10)のグローバルIPアドレスから到着したものと認識される。
以上は通信端末(20)から通信ノード(4)に向けた上りパケット通信の場合のアドレス変換の実施例であるが、下りパケット通信についても同様にプロキシと端末との間において仮想IPアドレスを用いて通信を行うことになる。
なお、TCPのペイロード部分に挿入するL2フレームの送信元・送信先のIPアドレスやMACアドレスは各時点において上記実施例に限定されない。例えばL2フレーム3(62)でペイロード部分のIPヘッダに送信元IPアドレスを<bv>としているが、この時点でプロキシのグローバルIPアドレス<g>が既知の場合には、最初からこれを入れても良い。
また、ネットワークデバイスドライバ(244)(245)をグローバルIPアドレスとして表示したが、RANの通信方式に従ってプライベートIPアドレスでもよい。要するに、本発明では<b1>と<g>、<b2>と<g>が同じアドレス空間(サブネット)に属していれば良いので、プロキシのネットワークデバイスドライバ(140)は図示のようにグローバルなアドレス空間に対応する1つのドライバでなく、図3のように各RAN用のネットワークデバイスドライバ、インターネット用のネットワークデバイスドライバ、と分離した構成でもよい。
本発明では、このようにアドレス空間が異なる場合にもTCPのペイロードとしてアプリケーションから出力されたパケットを分割して送ることにより、リンクアグリゲーションを実現する点に最大の特徴がある。
以下、本発明の細部について説明を加える。
図9は、本発明におけるパケットを整列する処理を説明する説明図である。
上述したように、端末(20)では、TCPのシーケンス番号として、1・・・12を付加した分割パケットデータ(90)が生成される。
そしてRAN1(91)にはシーケンス番号1,2,5,9のパケットを、RAN2(92)にはシーケンス番号3,7,10のパケットを、RAN3(93)にはシーケンス番号4,6,8,10,11,12のパケットを送るとする。
プロキシ(10)のネットワークデバイスドライバ(94)(95)(96)に到達する時間はそれぞれ異なるためバッファに蓄積し、仮想ネットワークデバイス処理プロセス(97)で元の並び順に整列させる。これらの処理は全てCPUにおいて行われる。
仮想ネットワークデバイス制御プロセスは、各ネットワークデバイスドライバの受信キューにおける先頭パケットのTCPシーケンス番号を検査する。TCPシーケンス番号を検査することにより、送信順序が分かるので、送信順序と同じ順序で受信キューから取り出していく。
なお、各受信キュー内のパケットは、TCPで送出されていることから、該当する無線リンクの通信品質に依らず、シーケンス番号が小さい順にパケットが並んでいる確率が非常に高い。パケットを受信キューから取り出した仮想ネットワークデバイス制御プロセスは、即座に仮想ネットワークデバイスドライバに書き込む。
全てのキューが空ではない場合に、期待するパケットが全ての受信キューに見つからない場合は、そのパケットは欠損したものとみなして、受信キューの先頭のパケットのうち、最も小さいシーケンス番号を持つパケットを取り出す。また、期待するパケットが1秒以上見つからない場合も、そのパケットは欠損したものとみなして、同様に、受信キューの先頭のパケットのうち、最も小さいシーケンス番号を持つパケットを取り出す。
バッファサイズは、経験的に高いスループットが得られた65535×15バイトとしている。
整列したパケットを仮想ネットワークデバイスドライバ(98)に渡す。
本処理については、端末・プロキシの仮想ネットワークデバイス処理プロセス(243)(141)、仮想ネットワークデバイスドライバ(242)(142)において共通である。
次に、トラフィックの分配処理について説明する。
トラフィック分配処理は、プロキシ(10)と端末(20)の両方で行う処理であるが、処理内容は同一であるので、プロキシを中心に説明する。図10(a)にプロキシ(10)におけるトラフィック分散処理の構成を示す。
プロキシ(10)は、インターネット上の他の通信ノードから受信したトラフィックを、後述する拡張NAT処理で分配規則(120)の1つであるNATテーブル(121)により設定されている端末に対して、動的に決定される分配比率(121)に基づき、その端末が接続している各リンクに対してトラフィックの分配送信を行う。
この際、分配比率に基づいて1パケット単位で分配を行うのではなく、一定数のパケットを単位として分配することとした。これは、1パケット単位で分配すると、受信側で複数の経路から受信したパケットの順序が非常に乱れる。前述したように端末とプロキシサーバの間はTCP通信なので、受信側において、仮想ネットワークデバイス制御プロセスが仮想ネットワークデバイスドライバに受信L2フレームを書き込む前に順序を整える必要がある。
なぜならば、TCPの通常の方式では、受信が遅れてシーケンス番号を追い越されたパケットが欠損したとみなされ、再送が発生するので、通信のスループットが非常に低下するからである。一定数のパケットを単位として分配することにより、受信側でパケットを受信する場合にも単一の無線リンクから整列した状態のパケットを受信することができ、受信側でのパケット順序整列にかかる時間を短縮できる。
実験の結果、本実施例では30パケット単位が好ましいことが分かり、この値を用いている。
端末(20)におけるトラフィック分配処理の動作は、分配するパケットアプリケーションから出力されたものであり、宛先がプロキシであること以外は上記と同様である。分配規則(220)にはリンク紐付け情報とトラフィック分配比率の情報(221)を格納することができる。分配処理の構成を図10(b)に示す。
なお、リンク紐付け情報やトラフィックの分散比率については後述する。
次に、トラフィックの集約処理についても説明する。
トラフィック集約処理は、プロキシ(10)と端末(20)の両方で行う処理であるが、処理内容は同一であるので、端末(20)側の処理を中心に説明する。図11(b)がそのトラフィック集約処理の構成である。端末(20)のパケット集約処理部(204)は、プロキシ(10)により分配送信されたトラフィックを受信して集約し、アプリケーション実行部(202)に提供する。また、同部(204)において集約時にトラフィックデータの遅延、消失、ジッタ等を測定し、リンク品質情報(222)として記憶手段に蓄積する。
図11(a)に示すプロキシ(10)でも同様に、パケット集約処理部(104)がトラフィックの集約処理と、リンク品質情報(122)の測定、蓄積を行う。
図12には本発明における分配規則の更新を説明する説明図を示す。
本発明では、分配比率の決定を動的に行うため、プロキシ(10)のCPU(100)にリンク情報取得設定処理部(105)を設けることができる。
リンクの論理情報及び品質情報(222)を端末(20)から取得し、プロキシサーバのNATテーブル及び各リンクのトラフィック分配比率(121)を更新する。本処理はアプリケーション起動時、端末の無線資源選択機能による接続再設定時及び定周期で行ってもよい。
図13には既存のIEEE1900.4のアーキテクチャや、それを発展させたアーキテクチャにおいて適用することもできる。図14が提案するアーキテクチャである。IEEE1900.4については非特許文献2に開示されているので詳述しないが、IPベースの基幹となる上位ネットワーク(500)にネットワーク再構成管理部(NRM)(501)を設けて通信端末(520)の接続先を動的に切り替えることを特徴とする。
本発明ではこのNRMが収集した情報をリンク情報取得設定処理部(105)で受信して、自端末以外の全端末の論理情報からトラフィックの紐付け情報を更新することもできる。
まず、図14のアーキテクチャについて簡単に説明する。
ネットワーク再構成管理部(NRM)はその下層にある複数の無線アクセスネットワーク(RAN)(510)に設けたRAN上の通信状態等を取得するRAN通信状態取得部(RMC:RAN Measurement Collector)(511)や、通信端末上の端末再構成管理部(TRM:Terminal Reconfiguration Manager)(521)から得た情報に従って、通信方式等を決定する。決定した結果は、RAN再構成設定部(RRC:RAN Reconfiguration Controller)(512)によって設定されると共に、端末再構成管理部(521)に通知される。
また、端末再構成管理部(521)も、通信端末における通信状態等を取得する端末状態取得部(TMC:Terminal Measurement Collector)(522)や、ネットワーク再構成管理部(501)からの情報に基づいて通信方式等を決定する。決定した結果は、端末再構成設定部(TRC:Terminal Reconfiguration Controller)(523)によって設定されると共に、ネットワーク再構成管理部(501)に通知される。
これらの従来の構成に加えて、基地局(513)にも基地局通信再構成管理部(CBSRM:Cognitive Base Station Reconfiguration Manager)(516)と、基地局状態取得部(CBSMC:Cognitive Base Station Measurement Collector)(514)、基地局再構成設定部(CBSMC:Cognitive Base Station Reconfiguration Controller)(515)を設けることを提案する。
基地局通信再構成管理部(516)では、基地局状態取得部(514)の測定結果に従って、接続する基地局の優先度などを格納した再構成処理規則に従って、通信方式等の再構成内容を決定する。
基地局通信再構成管理部(516)は基地局状態取得部(514)から通信状態の情報を取得する。基地局状態取得部(514)では、アンテナによって周囲における周波数帯の使用状況を測定したり、基地局内の通信中継処理部やネットワークアダプタによる通信を監視して、使用中の周波数や、通信量、通信速度、接続中の通信端末の数、通信端末で通信を行っているアプリケーションの種類などを取得する。
図14において、NRM(501)とCBSRM(516)と通信経路(530)で接続している。また、CBSRM(516)は、TRM(521)とは、通信端末・基地局間通信経路(531)で接続されている。これらの通信経路により、基地局で決定した再構成内容をネットワーク側や通信端末に通知できるようにしている。例えば、基地局の運用周波数や変調方式、基地局での電波干渉の情報などを通知することができる。
以上のアーキテクチャによれば、NRM(501)は、各端末が接続しているRANの情報(リンク論理情報)について、CBSRM(516)を介する経路(531)・(530)や、直接の経路(532)により端末のTRM(521)から取得することができる。
例えば、RAN通信部(201)では接続中のRANの情報は当然取得できる。接続を直接コントロールする点ではTRC(523)に相当する。また、RAN通信部(201)において通信速度などのパラメータを測定することができる。これはTMC(522)に相当する。本実施例では、RAN通信部(201)又はパケット分配処理部(203)においてTRM(521)の機能を処理することができる。
このようにしてNRMに集積したリンク論理情報(540)はそれぞれの端末毎の情報であるが、これを互いに照合すれば、各端末間のリンクの組み合わせ(トラフィック紐付け情報)が取得できる。
そして、このときの組み合わせに対するリンク品質情報から、端末間の組み合わせに対して好適な無線リンクの組み合わせを得ることができる。これによって、無線リンクへのトラフィックの分配比率を定義できる。
具体的な例で説明すると、2つの端末A、B間で通信するとき、端末Aのリンク情報取得設定処理部(105)は、NRM(501)のリンク論理情報(540)から端末Bのリンク論理情報を取得することができる。そのリンク論理情報に対応するリンク品質情報は端末Bのリンク品質情報(222)から取得する。
これによって、端末Aが使用している無線リンクと、端末Bが使用している無線リンクとの組み合わせを紐付けし、各リンクの分配比率を更新する。
また、端末Bのリンク論理情報の取得契機でNRM(501)内の端末Aのリンク論理情報(540)を更新する。本処理は、アプリケーション起動時、利用者端末の無線資源選択機能による接続再設定時及び定周期で行うこともできる。
本発明で用いているNAT機能について説明を加える。
上述したように、プロキシ(10)では、ネットワークデバイスにグローバルIPアドレスを割り当て、仮想ネットワークデバイスにプライベートIPアドレスを割り当てる。
また、端末(20)では、複数のネットワークデバイスにはインターネットにアクセスできるグローバルIPアドレスが割り当てられるが、仮想ネットワークデバイスにはプライベートIPアドレスが割り当てられる。端末のアグリゲーション対象のアプリケーションは、仮想ネットワークデバイスを介して通信を行う。つまり、そのアプリケーションから見える端末のIPアドレスは、このプライベートIPアドレスである。
プロキシ(10)と端末(20)の間では、前述の仮想イーサネット処理により、それぞれのプライベートIPアドレスが同じプライベートIPサブネット空間を共有している。プロキシ(10)のグローバルIPアドレスと、このプライベートIPサブネット内のプライベートIPアドレス群との間のアドレス変換を、プロキシ(10)のNAT処理により行う。
この結果、アグリゲーション対象端末のインターネット上の機器との通信は、それら機器からは、プロキシ(10)のIPアドレスで通信を行っているように見えることになる。NAT処理により、プロキシ(10)が同時に複数の端末のアグリゲーションを行うことができるので、少ないグローバルIPアドレスにより、それ以上の数の端末に対してアグリゲーションを可能にすることが実現された。
本発明で用いているACKの返信方法について説明する。
本発明では通常のACKの返信を拡張して、複数の無線リンクに対して同時にACKを返すマルチキャスト方法を用いている。
本発明のシステムでは、アプリケーションのトラフィックをTCPパケットのペイロードとして、端末(10)とプロキシ(20)との間で通信する。この通信は、端末(10)とプロキシ(20)との間に確立されたTCP接続を用いて通信される。つまり、アプリケーション用TCP通信(TCP通信1)とその伝送用のTCP通信(TCP通信2)が存在する場合がある。
TCP通信1は、TCP通信2のペイロードとして、端末(10)とプロキシ(20)との間を通信される。
しかしながら、無線リンクではこの通信に遅延やロスが発生する。従って、TCP通信1はTCP通信2のペイロードであるため、TCP通信1がロスすることはないが、時間を要する場合がある。このとき、TCP通信1のACKメッセージも遅延することがあり、TCP通信のスループットが大きく低下するという問題がある。
そこで、ACKメッセージの通信遅延を短縮するため、アグリゲーションに使用しているすべての無線リンクからACKメッセージをマルチキャストする処理を行う。これにより、時刻と共に遅延が変化する無線リンクのうち、その時に最も遅延が小さい無線リンクからACKメッセージを早く到達させ、次のパケット送信の契機を与えることにより、スループットの向上が期待できる。
なお、全ての無線リンクではなく、予め特に通信速度の速い無線リンクを選択しておき、その無線リンクと当該通信の無線リンクを用いてACKを返す構成でもよい。
TCP接続の対向機器には複数の同一ACKメッセージが到達することになるが、本処理では、仮想ネットワークデバイス制御プロセスにおいて2つ目以降の同一ACKメッセージを破棄して、この対向機器のTCPスタックにそのようなACKメッセージが到達しないようにしている。なお、万が一そのようなACKメッセージがTCPスタックに到達した場合でも、TCPの仕様により、そのようなACKメッセージは無視されることになる。
次に、本発明の通信端末(20)上で、リンクアグリゲーションを行うアプリケーションについて、ユーザが簡便に設定できる設定プログラムについて説明する。
従来では、複数の無線リンクが利用可能である場合、アプリケーションにより複数の無線リンクを使い分けることは不可能であった。しかし、上述したように本発明によれば、このような技術が実現されることから、付随する課題として、アプリケーションと無線リンクの対応を容易に指定できる技術が求められる。これは、複数の無線リンクを使用する有用性のために重要である。
本発明では、グラフィカルユーザインターフェイスにより、各無線リンクへの対応付けを指定、および、解除する方式を提供することを目的とするものである。
ところで、アプリケーションの種類は様々であり、ファイル転送やビデオ通信のように高速な通信が必要なものもあれば、低帯域しか必要とせず安定性が重要な音声通信のようなものもある。前者のアプリケーションはアグリゲーションにより通信性能の向上が期待できるが、後者のアプリケーションはリンクアグリゲーションを行わない方が良い。
このような判断は、画一的に行えるものではなく、利用者の好みによっても左右される判断である。従って、利用者が容易にリンクアグリゲーションの対象にするアプリケーションを指定することが可能であること、という機能要件がある。
従来では、あらかじめ設定ファイルにアプリケーションの情報を記述したり、特別なソフトウェアによりアプリケーションの実行ファイルの位置を記述したり、アプリケーションそのものを改変したりする必要があった。これでは、対象のアプリケーションを容易に指定可能と言うことは到底できない。
そこで、通信端末(20)のアプリケーション実行部(202)においてアグリゲーション設定プログラムを実行処理する。本プログラムではユーザに対して視覚的にリンクアグリゲーションの設定を提供し、図示しないモニタで表示を行うと共に、ユーザはマウスやタッチパネルなどにより簡単に操作することができる。
図15に、試作したアグリゲーション設定プログラムの表示(60)を示す。画面上段の枠(601)には、端末が使用可能な無線デバイスの一覧(603)と、接続中の基地局一覧(604)が表示される。
また、各基地局で使用している通信帯域の情報が表示される。本画面の場合には、左側が95.576kbs、右側が343.559kbpsである旨を表示している。この表示により、通信に使用している無線デバイスと、その無線デバイスが接続している基地局が分かる。
一方、画面下段の枠(602)では、この端末においてアグリゲーションの対象とするアプリケーションの一覧(605)が表示されている。この一覧への登録は、アプリケーションのアイコンをこの領域にドラッグ&ドロップすることにより可能であり、一覧からの削除は右側のタブ(606)中の削除タブをクリックすることにより可能である。また、アプリケーションの起動するためには、右側の起動タブをクリックすることにより可能である。
図16には、本発明に係る通信中継装置をネットワーク上のどこに配置するかについていくつかの実施例を示している。
図16(a)に示す配置が上記実施例で示した設置方法であり、複数のRAN(3a)(3b)(3c)と接続されるインターネット(2)上に通信中継装置(10)を設ける。通信中継装置(10)は、インターネット(2)と1系統のイーサネットケーブル(160)で接続する。
図16(b)に示すのは、(a)を拡張して、2系統のイーサネットケーブル(160)(161)を用いる構成である。
この場合、図3におけるRAN通信部(101)と、ネットワーク通信部(102)とでそれぞれ異なるネットワークアダプタを用い、各1系統のケーブルで接続することができる。本構成によれば、大容量のトラフィックに適用することができる。
図16(c)は通信中継装置(10)に直接に各RAN(3a)(3b)(3c)を接続する構成である。この場合、通信中継装置(10)と各RANとはローカルなネットワークで接続され、インターネットを介さないため、通信の高速化に寄与する。
本発明の用途としては、MVNO(Mobile Virtual Network
Operator)が複数の無線システムを利用者に提供してサービスを運用する場合に、構築するネットワークアーキテクチャとして利用することができる。インターネット上に新たな機器を設置し、端末にリンクアグリゲーションの管理ソフトウェアをインストールするだけで実現できるので、ネットワークアーキテクチャの改変が小さいという点で実現可能性が高く、利用者に対する制限が少ないという点で導入コストが小さい。
1 通信ネットワークシステム
2 インターネット
3a RAN1
3b RAN2
3c RAN3
10 通信中継装置
20 通信端末
21 プロキシプログラム

Claims (16)

  1. 通信端末が複数の無線リンクを経由して通信ネットワーク上の通信ノードとパケット通信を行う通信ネットワークシステムにおいて、
    該通信ノードと該通信端末との間で通信されるパケットデータを中継する通信中継装置を備え、
    無線リンク毎に異なるアドレス空間の無線リンクアドレスを用い、該通信端末と該通信中継装置とが複数の無線リンクを介して同時に接続されると共に、該通信ネットワークのアドレス空間のネットワークアドレスを用いて該通信中継装置と該通信ノードとが接続される構成であって、
    該通信端末には、
    各無線リンクそれぞれに対応して通信する複数の端末側無線リンク通信手段と、
    該通信ノードとの通信を行うアプリケーションを実行するアプリケーション実行手段と、
    該アプリケーション実行手段から該通信ノードに向かう上りパケットデータを接続中の無線リンクに振り分ける分配処理、及び該通信ノードから該アプリケーション実行手段に向かう下りパケットデータを接続中の無線リンクから集約する集約処理を行う端末側無線リンク統合手段と
    を備えると共に、
    該通信中継装置には、
    各無線リンクそれぞれに対応して通信する複数の中継側無線リンク通信手段と、
    該通信ネットワークで通信するネットワーク通信手段と、
    接続中の無線リンクから受信する分配された該上りパケットデータを集約する集約処理、及び該通信ノードからの下りパケットデータを接続中の無線リンクに振り分ける分配処理を行う中継側無線リンク統合手段と
    を備える
    ことを特徴とする通信ネットワークシステム。
  2. 前記端末側無線リンク統合手段が、
    前記アプリケーション実行手段から出力される上りパケットデータを各無線リンク用に振り分けた後、その各パケットデータに各無線リンクにおける前記通信中継装置の無線リンクアドレスを付加し、該通信中継装置に送信する一方、
    各無線リンクで受信した各パケットデータから、各無線リンクアドレスを除去してから元の下りパケットデータに集約して該アプリケーション実行手段に入力する
    と共に、
    前記中継側無線リンク統合手段が、
    各無線リンクで受信した各パケットデータから、各無線リンクアドレスを除去してから元の上りパケットデータに集約して前記ネットワーク通信手段によって前記通信ノードに送信する一方、
    前記ネットワーク通信手段で受信した下りパケットデータを各無線リンク用に振り分けた後、その各パケットデータに各無線リンクにおける該通信端末の無線リンクアドレスを付加し、該通信端末に送信する
    請求項1に記載の通信ネットワークシステム。
  3. 前記通信ネットワークシステムにおいて、予め前記通信端末に1つの仮想端末アドレスを付与し、
    前記アプリケーション実行手段では該仮想端末アドレスを送信元、前記通信ノードのネットワークアドレスを送信先として上りパケットデータを出力し、
    前記端末側無線リンク統合手段が、該上りパケットデータを各無線リンク用に振り分けた後、その各パケットデータに対して各端末側無線リンク通信手段の無線リンクアドレスを送信元、該中継側無線リンク通信手段の無線リンクアドレスを送信先としたヘッダを付加して該通信中継装置に送信し、
    前記中継側無線リンク統合手段が、各無線リンクで受信したパケットデータから上記で付加されたヘッダを除去すると共に、パケットデータに含まれるシーケンス番号に従って並べ替えて上りパケットデータに集約し、
    集約された上りパケットデータに対して前記ネットワーク通信手段のネットワークアドレスを送信元に変更して、該通信ノードに送信する
    請求項2に記載の通信ネットワークシステム。

    アプリケーション実行手段には自端末が仮想端末アドレスだと思わせ、通信の相手は通信ノードだと思わせる。
  4. 前記通信ネットワークシステムにおいて、
    前記中継側無線リンク統合手段が、
    前記ネットワーク通信手段のネットワークアドレス宛に前記通信ノードから到着した下りパケットデータに対して、前記通信端末の前記仮想端末アドレスを送信先に変更し、
    その下りパケットデータを各無線リンク用に振り分けた後、その各パケットデータに対して各中継側無線リンク通信手段の無線リンクアドレスを送信元、該端末側無線リンク通信手段の無線リンクアドレスを送信先としたヘッダを付加して該通信端末に送信し、
    前記端末側無線リンク統合手段が、各無線リンクで受信したパケットデータから上記で付加されたヘッダを除去すると共に、パケットデータに含まれるシーケンス番号に従って並べ替えて下りパケットデータに集約し、
    集約された下りパケットデータ前記アプリケーション実行手段に入力する
    請求項3に記載の通信ネットワークシステム。
  5. 前記ヘッダを付加して前記無線リンクを送信されるパケットデータがレイヤ2のイーサネット(登録商標)フレームである
    請求項3又は4に記載の通信ネットワークシステム。
  6. 前記各無線リンクにおいて通信される各パケットデータに対する受信確認メッセージを、一部又は全部の無線リンクで返信する
    請求項1ないし5のいずれかに記載の通信ネットワークシステム。
  7. 前記通信中継装置において、
    各無線リンクに係る通信の品質情報を取得する品質情報取得手段と、
    該品質情報に基づいて各無線リンクへの分配方法を決定する分配方法決定手段と
    を備え、
    前記中継側無線リンク統合手段が、該分配方法に従ってパケットデータを分配する
    請求項1ないし6のいずれかに記載の通信ネットワークシステム。
  8. 前記通信端末において、
    各無線リンクに係る通信の品質情報を取得する品質情報取得手段と、
    該品質情報に基づいて各無線リンクへの分配方法を決定する分配方法決定手段と
    を備え、
    前記端末側無線リンク統合手段が、該分配方法に従ってパケットデータを分配する
    請求項1ないし7のいずれかに記載の通信ネットワークシステム。
  9. 前記通信ネットワークシステムにおいて、
    前記無線リンク上で無線リンク通信状態取得手段が収集した該無線リンクにおける通信状態に係る情報に基づいて、通信に用いる無線リンクの選択、又は該無線リンクにおける通信条件の少なくともいずれかを再構成するネットワーク再構成管理手段を備え、前記通信端末が該ネットワーク再構成管理手段に従って各無線リンクとの接続を再構成する構成において、
    前記通信中継装置又は該通信端末の前記品質情報取得手段と、該ネットワーク再構成管理手段との間で、該無線リンクの品質情報を交換する
    請求項7又は8に記載の通信ネットワークシステム。
  10. 通信端末が複数の無線リンクを経由して通信ネットワーク上の通信ノードとパケット通信を行うネットワーク通信方法において、該通信ノードと該通信端末との間で通信されるパケットデータを通信中継装置により中継する構成であって、
    無線リンク毎に異なるアドレス空間の無線リンクアドレスを用い、該通信端末と該通信中継装置とが複数の無線リンクを介して同時に接続されると共に、該通信ネットワークのアドレス空間のネットワークアドレスを用いて該通信中継装置と該通信ノードとが接続されており、
    該通信端末において、
    アプリケーション実行手段が、該通信ノードとの通信を行うアプリケーションを実行するアプリケーション実行ステップ、
    端末側無線リンク統合手段が、該アプリケーション実行手段から該通信ノードに向かう上りパケットデータを接続中の無線リンクに振り分ける分配処理ステップ、
    各無線リンクそれぞれに対応して通信する複数の端末側無線リンク通信手段から振り分けられたパケットデータを通信中継装置に送信する通信中継装置送信ステップ、
    該通信中継装置において、
    中継側無線リンク通信手段が各無線リンクからのパケットデータを受信する通信中継装置受信ステップ、
    中継側無線リンク統合手段が、分配された該上りパケットデータを集約する集約処理ステップ、
    集約された上りパケットデータをネットワーク通信手段から該通信ノードに送信する通信ノード送信ステップ
    を有することを特徴とするネットワーク通信方法。
  11. 通信端末が複数の無線リンクを経由して通信ネットワーク上の通信ノードとパケット通信を行うネットワーク通信方法において、該通信ノードと該通信端末との間で通信されるパケットデータを通信中継装置により中継する構成であって、
    無線リンク毎に異なるアドレス空間の無線リンクアドレスを用い、該通信端末と該通信中継装置とが複数の無線リンクを介して同時に接続されると共に、該通信ネットワークのアドレス空間のネットワークアドレスを用いて該通信中継装置と該通信ノードとが接続されており、
    該通信中継装置において、
    ネットワーク通信手段が、該通信ノードからのパケットデータを受信する受信ステップ、
    中継側無線リンク統合手段が、受信した該下りパケットデータを接続中の無線リンクに振り分ける分配処理ステップ、
    各無線リンクそれぞれに対応して通信する複数の中継側無線リンク通信手段から振り分けられたパケットデータを通信端末に送信する通信端末送信ステップ、
    該通信端末において、
    端末側無線リンク通信手段が各無線リンクからのパケットデータを受信する通信端末受信ステップ、
    端末側無線リンク統合手段が、分配された該下りパケットデータを集約する集約処理ステップ、
    集約された下りパケットデータをアプリケーション実行手段に入力する入力ステップ
    を有することを特徴とするネットワーク通信方法。
  12. 前記端末側無線リンク統合手段が、
    前記アプリケーション実行手段から出力される上りパケットデータを各無線リンク用に振り分けた後、その各パケットデータに各無線リンクにおける前記通信中継装置の無線リンクアドレスを付加し、該通信中継装置に送信する一方、
    各無線リンクで受信した各パケットデータから、各無線リンクアドレスを除去してから元の下りパケットデータに集約して該アプリケーション実行手段に入力する
    と共に、
    前記中継側無線リンク統合手段が、
    各無線リンクで受信した各パケットデータから、各無線リンクアドレスを除去してから元の上りパケットデータに集約して前記ネットワーク通信手段によって前記通信ノードに送信する一方、
    前記ネットワーク通信手段で受信した下りパケットデータを各無線リンク用に振り分けた後、その各パケットデータに各無線リンクにおける該通信端末の無線リンクアドレスを付加し、該通信端末に送信する
    請求項10又は11に記載のネットワーク通信方法。
  13. 前記ネットワーク通信方法において、予め前記通信端末に1つの仮想端末アドレスを付与し、
    前記アプリケーション実行ステップでは該仮想端末アドレスを送信元、前記通信ノードのネットワークアドレスを送信先として上りパケットデータを出力し、
    前記端末側無線リンク統合手段が、該上りパケットデータを各無線リンク用に振り分けた後、その各パケットデータに対して各端末側無線リンク通信手段の無線リンクアドレスを送信元、該中継側無線リンク通信手段の無線リンクアドレスを送信先としたヘッダを付加して該通信中継装置に送信し、
    前記中継側無線リンク統合手段が、各無線リンクで受信したパケットデータから上記で付加されたヘッダを除去すると共に、パケットデータに含まれるシーケンス番号に従って並べ替えて上りパケットデータに集約し、
    集約された上りパケットデータに対して前記ネットワーク通信手段のネットワークアドレスを送信元に変更して、該通信ノードに送信する
    請求項12に記載のネットワーク通信方法。
  14. 前記ネットワーク通信方法において、
    前記中継側無線リンク統合手段が、
    前記ネットワーク通信手段のネットワークアドレス宛に前記通信ノードから到着した下りパケットデータに対して、前記通信端末の前記仮想端末アドレスを送信先に変更し、
    その下りパケットデータを各無線リンク用に振り分けた後、その各パケットデータに対して各中継側無線リンク通信手段の無線リンクアドレスを送信元、該端末側無線リンク通信手段の無線リンクアドレスを送信先としたヘッダを付加して該通信端末に送信し、
    前記端末側無線リンク統合手段が、各無線リンクで受信したパケットデータから上記で付加されたヘッダを除去すると共に、パケットデータに含まれるシーケンス番号に従って並べ替えて下りパケットデータに集約し、
    集約された下りパケットデータ前記アプリケーション実行手段に入力する
    請求項13に記載のネットワーク通信方法。
  15. 前記ヘッダを付加して前記無線リンクを送信されるパケットデータがレイヤ2のイーサネット(登録商標)フレームである
    請求項13又は14に記載のネットワーク通信方法。
  16. 前記各無線リンクにおいて通信される各パケットデータに対する受信確認メッセージを、一部又は全部の無線リンクで返信する
    請求項10ないし15のいずれかに記載のネットワーク通信方法。
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