JP2007306206A - 通信システム - Google Patents

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忠行 福原
Sachiko Yamanaka
佐知子 山中
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典之 谷口
Akio Hasegawa
晃朗 長谷川
Stefan Aust
アウスト ステファン
Davis Peter
デイビス ピーター
Akira Yamaguchi
明 山口
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Abstract

【課題】階層的な通信構造において帯域を集約して通信を行なう通信システムを提供する。
【解決手段】コグニティブゲートウェイ10は、コアネットワーク200から受信したパケットのサービス品質およびコグニティブ基地局20,30とコグニティブ端末40,50との間の無線通信状況に応じて通信帯域をコグニティブ基地局20,30に割り当てる。そして、コグニティブゲートウェイ10は、パケットをコグニティブ基地局20,30へ送信し、コグニティブ基地局20,30は、それぞれ、割り当てられた通信帯域を用いてパケットを送信先のコグニティブ端末40,50へ送信する。
【選択図】図1

Description

この発明は、通信システムに関し、特に、複数の無線システムを同時に使用するコグニティブ無線を用いて通信を行なう通信システムに関するものである。
コグニティブ無線技術は、特性の異なる複数の無線システムの通信帯域を集約することによって周波数の利用効率を向上させる技術である。
通信帯域の集約は、送受信ホスト間に複数の通信経路が存在するとき、送信パケットを各経路に振り分けて並列伝送し、各経路の帯域を集約することによって帯域資源を有効活用することであり、これを一般にストライピングと呼ぶ。
各レイヤーにおいてストライピングする方法は、存在し、TCP/IPの第2層でストライピングを行なうリンクアグリゲーションに関する方法が知られている(特許文献1)。
このリンクアグリゲーションは、IEEE802.3adで規定されており、(1)1対のシステム間のリンクの集約のみを対象とする、(2)全二重のポイント対ポイントのリンクのみをサポートする、(3)集約するリンクは同じ通信速度である、という制約条件がある。
また、複数の経路の有効活用を目的とした同一宛先に対する複数の経路で負荷を分散させることができる方法としてマルチホーミングが知られている。このマルチホーミングを用いると、例えば、複数のISP(Internet Service Provider)に同時に接続して通信することが可能となり、各ISPへの回線速度に応じてパケットを振り分けることができる。また、回線がダウンした時にも、別のISPを経由してパケットを送信することができる。
そして、マルチホーミングでは、新たに発生した通信に対して基本的に各経路を1つ選択することによって負荷を分散させることを目的としている。また、マルチホーミングにおいては、パケットを送信する際に最適な経路を選択するが、返信パケットの経路を制御できなかった問題を解決し、送信時に選択した経路で返信パケットを受信できるようにした技術が知られている(特許文献2)。
特開2004−349764号公報 特開2000−209278号公報
しかし、特性の異なる複数の無線システムの通信帯域を集約して無線通信を行なう無線システムにおいては、従来のリンクアグリゲーションを用いて通信帯域を集約するのが困難であるという問題がある。
また、従来のマルチホーミングを応用して階層的に配置された通信装置にパケットを振り分けるのは困難であるという問題がある。
そこで、この発明は、かかる問題を解決するためになされたものであり、その目的は、階層的な通信構造において帯域を集約して通信を行なう通信システムを提供することである。
この発明によれば、通信システムは、複数の無線装置と、複数の第1の通信装置と、第2の通信装置とを備える。複数の第1の通信装置は、複数の無線装置の上位層に配置される。第2の通信装置は、複数の第1の通信装置の上位層に配置される。そして、第2の通信装置は、通信が開始されると、その開始された通信のサービス品質と、割り当て可能な帯域の返信を要求する割当帯域要求とを複数の第1の通信装置へ送信するとともに、割当可能帯域を複数の第1の通信装置の各々から受信すると、その受信した複数の割当可能帯域と通信を行なうために必要となる帯域とを比較して複数の第1の通信装置にそれぞれ割り当てる複数の割当帯域を決定し、その決定した複数の割当帯域をそれぞれ複数の第1の通信装置へ送信し、パケットを複数の第1の通信装置へ送信する。また、複数の第1の通信装置の各々は、サービス品質および割当帯域要求を第2の通信装置から受信すると、その受信したサービス品質と、自己と複数の無線装置の各々との間の無線通信状況とに基づいて割当可能帯域を決定し、その決定した割当可能帯域を第2の通信装置へ送信するとともに、自己に割り当てられた割当帯域を受信し、パケットを第2の通信装置から受信すると、その受信したパケットを受信した割当帯域を用いて送信先の無線装置へ送信する。送信先の無線装置は、パケットを複数の第1の通信装置から受信する。
好ましくは、複数の第1の通信装置の各々は、自己と第2の通信装置との間の通信に用いられる気付アドレスを決定し、その決定した気付アドレスを割当可能帯域とともに第2の通信装置へ送信する。第2の通信装置は、複数の第1の通信装置の各々から気付アドレスを受信し、その受信した複数の気付アドレスを用いてパケットを複数の第1の通信装置へ送信する。
好ましくは、複数の第1の通信装置の各々は、達成可能なサービス品質が第2の通信装置から受信したサービス品質よりも低い帯域を除外して割当可能帯域を決定する。
好ましくは、第2の通信装置は、新たな通信が発生すると、既に行なっている通信の優先度と新たな通信の優先度とを更に考慮して既に行なっている通信と新たな通信とを行なうための新たな複数の割当帯域を決定し、その新たな複数の割当帯域をそれぞれ複数の第1の通信装置へ送信する。
好ましくは、第2の通信装置は、既に行なっている通信の優先度が新たな通信の優先度よりも低いとき、既に行なっている通信を行なうための複数の割当帯域を変更して新たな複数の割当帯域を決定する。
好ましくは、第2の通信装置は、既に行なっている通信の優先度が新たな通信の優先度よりも高いとき、既に行なっている通信を行なうための複数の割当帯域を保持したまま新たな複数の割当帯域を決定する。
好ましくは、第2の通信装置は、複数の第1の通信装置との間の複数の通信経路のうち、通信を行なうための通信経路を示すルーティングテーブルを保持する。そして、ルーティングテーブルは、送信先の無線装置のアドレスと、通信を行なうための通信経路を示す経路識別子と、サービス品質のクラスと、通信の優先度と、通信を行なうための通信経路に割り当てられた最大伝送速度と、通信を行なうための第1の通信装置に割り当てられた気付アドレスと、通信を行なうための通信経路の伝送速度とを含む。第2の通信装置は、複数の第1の通信装置から気付アドレスを受信すると、その受信した気付アドレスをルーティングテーブルに格納する。
好ましくは、第2の通信装置は、伝送速度に比例した通信量を複数の第1の通信装置に割り当ててパケットを複数の第1の通信装置へ送信する。
この発明による通信システムは、階層的に配置された複数の無線装置、複数の第1の通信装置および第2の通信装置を備え、第2の通信装置は、発生した通信のサービス品質および複数の第1の通信装置と複数の無線装置との間の電波利用状況に応じて通信帯域を複数の無線通信経路に割り当て、その割り当てた通信帯域を集約して送信先の無線装置へパケットを送信する。
従って、この発明によれば、階層的な通信構造において帯域を集約して通信を行なうことができる。
本発明の実施の形態について図面を参照しながら詳細に説明する。なお、図中同一または相当部分には同一符号を付してその説明は繰返さない。
図1は、この発明の実施の形態による通信システムの構成を示す概略図である。この発明の実施の形態による通信システム100は、コグニティブゲートウェイ10と、コグニティブ基地局20,30と、コグニティブ端末40,50と、有線ケーブル60〜62とを備える。
コグニティブゲートウェイ10、コグニティブ基地局20,30、およびコグニティブ端末40,50は、ツリー状に配置される。その結果、コグニティブ基地局20,30は、コグニティブ端末40,50の上位層に配置され、コグニティブゲートウェイ10は、コグニティブ基地局20,30の上位層に配置される。
コグニティブゲートウェイ10は、有線ケーブル60によってコアネットワーク200に接続される。コグニティブ基地局20は、有線ケーブル61によってコグニティブゲートウェイ10に接続される。コグニティブ基地局30は、有線ケーブル62によってコグニティブゲートウェイ10に接続される。
コグニティブゲートウェイ10は、有線ケーブル60を介してコアネットワーク200からパケットを受信し、その受信したパケットをそれぞれ有線ケーブル61,62を介してコグニティブ基地局20,30へ送信する。コグニティブゲートウェイ10は、コグニティブ基地局20,30へパケットを送信するとき、後述する方法によって、サービス品質(QoS:Quality of Service)のクラスに応じた通信帯域の割当をコグニティブ基地局20,30との間で行ない、パケットをコグニティブ基地局20,30へ送信する。
また、コグニティブゲートウェイ10は、それぞれ、有線ケーブル61,62を介してコグニティブ基地局20,30からパケットを受信し、その受信したパケットを有線ケーブル60を介してコアネットワーク200へ送信する。
コグニティブ基地局20,30およびコグニティブ端末40,50の各々は、複数の無線通信部を有する。コグニティブ基地局20,30の各々は、自己の周辺の電波利用状況を測定するとともに、コグニティブ端末40,50が測定した電波利用状況をコグニティブ端末40,50から受信する。そして、コグニティブ基地局20,30の各々は、自己またはコグニティブ端末40,50が測定した電波利用状況に応じて、後述する方法によって帯域集約を行なってコグニティブ端末40,50と無線通信を行なう。また、コグニティブ基地局20,30の各々は、自己またはコグニティブ端末40,50が測定した電波利用状況に基づいて、コグニティブゲートウェイ10との間で通信帯域の割当を行なう。更に、コグニティブ基地局20,30は、それぞれ、有線ケーブル61,62を介してコグニティブゲートウェイ10と通信を行なう。
コグニティブ端末40,50の各々は、複数の無線通信部によってコグニティブ基地局20,30と無線通信を行なう。また、コグニティブ端末40,50の各々は、自己の周辺の電波利用状況を測定し、その測定した電波利用状況をコグニティブ基地局20,30へ送信する。
図2は、図1に示すコグニティブゲートウェイ10の構成を示す概略ブロック部図である。コグニティブゲートウェイ10は、ゲートウェイ経路管理部11と、有線通信部12とを含む。ゲートウェイ経路管理部11は、コグニティブ端末40,50宛ての通信が発生すると、コグニティブ端末40,50への通信に割り当てる帯域を要求する割当帯域要求を生成する。そして、ゲートウェイ経路管理部11は、その生成した割当帯域要求と、発生した通信のサービス品質QoSとをそれぞれ有線ケーブル61,62を介してコグニティブ基地局20,30へ送信する。その後、ゲートウェイ経路管理部11は、コグニティブ基地局20,30から割当可能帯域を受けると、その受けた割当可能帯域と、発生した通信を行なうために必要となる帯域とを比較してコグニティブ基地局20,30にそれぞれ割り当てる通信帯域を決定し、その決定した通信帯域をコグニティブ基地局20,30へ送信する。
また、ゲートウェイ経路管理部11は、上述した通信帯域の割当の際に気付アドレスをコグニティブ地局20,30から受信し、その受信した気付アドレスと、サービス品質QoSのクラス等とを用いてコグニティブ端末40,50宛ての経路を示すルーティングテーブルを作成して保持する。そして、ゲートウェイ経路管理部11は、その作成したルーティングテーブルに基づいて、コグニティブ端末40,50宛ての通信を制御する。
有線通信部12は、有線ケーブル60を介してコアネットワーク200とパケットを送受信する。また、有線通信部12は、ゲートウェイ経路管理部11からの制御に従ってコグニティブ基地局20,30の気付アドレスを含むパケットをそれぞれコグニティブ基地局20,30へ送信し、コグニティブ基地局20,30からのパケットを受信する。
図3は、図1に示すコグニティブ基地局20の構成を示す概略ブロック図である。コグニティブ基地局20は、有線通信部21と、基地局経路管理部22と、無線通信部23,24とを含む。
有線通信部21は、有線ケーブル61を介して割当帯域要求およびサービス品質QoSをコグニティブゲートウェイ10から受信すると、その受信した割当帯域要求およびサービス品質を基地局経路管理部22へ出力する。また、有線通信部21は、割当可能帯域およびコグニティブ基地局20に割り当てられた気付アドレスCoA(Care of Address)を基地局経路管理部22から受けると、その受けた割当可能帯域および気付アドレスCoAをコグニティブゲートウェイ10へ送信する。更に、有線通信部21は、コグニティブ端末40,50宛ての通信に用いる通信帯域をコグニティブゲートウェイ10から受信し、その受信した通信帯域を基地局経路管理部22へ出力する。更に、有線通信部21は、コグニティブ端末40,50宛てのパケットをコグニティブゲートウェイ10から受信すると、その受信したパケットを基地局経路管理部22へ出力する。
基地局経路管理部22は、無線通信部23,24とコグニティブ端末40,50との間の無線通信における受信電力、パケットエラーレート、再送率、遅延時間、ジッタおよび最大伝送レート等の無線通信の特性を保持している。この場合、基地局経路管理部22は、無線通信部23のIDであるRFID1と、無線通信部24のIDであるRFID2とに対応付けて無線通信の特性を保持する。即ち、基地局経路管理部22は、無線通信部23,24毎に無線通信の特性を保持する。
そして、基地局経路管理部22は、割当帯域要求およびサービス品質QoSを有線通信部21から受けると、要求されたサービス品質QoS(遅延時間およびジッタ等)および無線通信部23,24の使用状況に応じて、割当可能帯域を決定する。また、基地局経路管理部22は、コグニティブ基地局20に気付アドレスCoAx−yを割り当てる。ここで、気付アドレスCoAx−yのxは、コグニティブ基地局を表し、yは、サービス品質QoSのクラス表す。そして、気付アドレスCoAx−yの具体例は、たとえば、CoA1−1である。
基地局経路管理部22は、割当可能帯域を決定し、気付アドレスCoA1−1をコグニティブ基地局20に割り当てると、割当可能帯域および気付アドレスCoA1−1を有線通信部21へ出力する。
また、基地局経路管理部22は、コグニティブ端末40,50宛ての通信を行なう通信帯域を有線通信部21から受けると、コグニティブ端末40,50までの経路を示すルーティングテーブルを作成して保持し、その作成したルーティングテーブルに基づいて、コグニティブ端末40,50までの無線通信を制御する。
更に、基地局経路管理部22は、コグニティブ端末40,50宛てのパケットを有線通信部21から受信すると、その受信したパケットを一定サイズの複数のストライピングパケットに分割し、その分割した複数のストライピングパケットを無線通信部23,24のうち、コグニティブ端末40,50との無線通信に用いる無線通信部に分配する。
更に、基地局経路管理部22は、無線通信部23,24が受信したストライピングパケットを受け、その受けたストライピングパケットを再構成して有線通信部21へ出力する。
無線通信部23,24は、相互に異なる無線通信方式によって無線通信を行なう。また、無線通信部23,24の各々は、キャリアセンスを行なうことによって、コグニティブ基地局20の周辺の電波利用状況を測定し、その測定した電波利用状況を基地局経路管理部22へ出力する。更に、無線通信部23,24の各々は、基地局経路管理部22によって分配されたストライピングパケットをコグニティブ端末40,50へ送信する。更に、無線通信部23,24は、コグニティブ端末40,50の無線通信部41〜43からストライピングパケットを受信し、その受信したストライピングパケットを基地局経路管理部22へ出力する。
なお、図1に示すコグニティブ基地局30は、図3に示すコグニティブ基地局20の構成と同じ構成からなる。そして、コグニティブ基地局30においては、基地局経路管理部22は、無線通信部23のIDであるRFID3と、無線通信部24のIDであるRFID4とに対応付けて無線通信の特性を保持する。
図4は、図1に示すコグニティブ端末40の構成を示す概略ブロック図である。コグニティブ端末40は、無線通信部41〜43と、通信制御部44と、パケット合成部45とを含む。無線通信部41〜43は、相互に異なる無線通信方式によって無線通信を行なう。また、無線通信部41〜43の各々は、キャリアセンスを行なうことによって、コグニティブ端末40の周辺の電波利用状況を測定し、その測定した電波利用状況を通信制御部44へ出力する。更に、無線通信部41〜43の各々は、ストライピングパケットを受信し、その受信したストライピングパケットを通信制御部44およびパケット合成部45へ出力するとともに、ストライピングパケットを受信したときの受信電力を検出し、その検出した受信電力を通信制御部44へ出力する。更に、無線通信部41〜43の各々は、通信制御部44からの制御に従ってパケットを無線通信によって送信する。
通信制御部44は、無線通信部41のIDであるRFID5、無線通信部42のIDであるRFID6および無線通信部43のIDであるRFID7を保持する。また、通信制御部44は、無線通信部41〜43のそれぞれの現在利用可能である最大伝送レートを保持する。更に、通信制御部44は、無線通信部41〜43からストライピングパケット、電波利用状況および受信電力を受ける。
通信制御部44は、無線通信部41〜43から受けたストライピングパケットに基づいて、無線通信部41〜43がそれぞれ受信したストライピングパケットのパケットエラーレート、再送率、遅延時間およびジッタを求める。そして、通信制御部44は、その求めたパケットエラーレート、再送率、遅延時間およびジッタと、保持している最大伝送レートとからなる無線通信特性を無線通信部41〜43ごとに作成する。
そうすると、通信制御部44は、無線通信特性および電波利用状況をRFID5〜RFID7に対応付けた[RFID5/電波利用状況/無線通信特性],[RFID6/電波利用状況/無線通信特性],[RFID7/電波利用状況/無線通信特性]を生成する。そして、通信制御部44は、[RFID5/電波利用状況/無線通信特性],[RFID6/電波利用状況/無線通信特性],[RFID7/電波利用状況/無線通信特性]からなるパケットを生成して無線通信部41〜43のいずれかへ出力する。
パケット合成部45は、無線通信部41〜43から受けた複数のストライピングパケットを合成し、元のパケットを再構成する。
図1に示すコグニティブ端末50は、図4に示すコグニティブ端末40の構成と同じ構成からなる。
図5は、図1に示すコグニティブゲートウェイ10が保持するルーティングテーブルの構成を示す図である。コグニティブゲートウェイ10は、図5に示すルーティングテーブルRTT1を保持する。ルーティングテーブルRTT1は、IP addressと、Route IDと、TOS(Type of Service)と、Priorityと、MAX rateと、CoAと、Rateと、Delayとを含む。
IP Addressは、通信の送信先のIPアドレスを示し、コグニティブ端末40のIPアドレスまたはコグニティブ端末50のIPアドレスが格納される。Route IDは、送信先のIPアドレスに対応付けられた経路の識別番号を示す。TOSは、サービス品質QoSのクラスを示す。Priorityは、各通信の優先度を示す。MAX rateは、コグニティブ基地局20,30とコグニティブ端末40,50との間の無線通信における最大伝送レートを示す。CoAは、気付アドレスを示す。Rateは、コグニティブ基地局20,30とコグニティブ端末40,50との間の無線通信における伝送レートを示す。Delayは、コグニティブ基地局20,30とコグニティブ端末40,50との間の無線通信における遅延時間を示す。
図6は、図1に示すコグニティブ基地局20,30が保持するルーティングテーブルの構成を示す図である。コグニティブ基地局20,30は、図6に示すルーティングテーブルRTT2を保持する。ルーティングテーブルRTT2は、IP addressと、CoAと、TOSと、Priorityと、MAX rateと、Deviceと、Mediaと、MACと、Rateと、Delayとを含む。
IP address、CoA、TOS、Priority、MAX rate、RateおよびDelayについては、上述したとおりである。Deviceは、無線通信部23,24のデバイスを示す。Mediaは、無線通信部23,24のメディアの種類を示す。MACは、送信先のコグニティブ端末40,50の無線通信部41〜43のMACアドレスを示す。
図7は、ストライピングパケットの生成方法を説明するための図である。ヘッダHDを含む1個のパケットPKTは、先頭から一定サイズのパケットPKT_D1〜PKT_D4に分割される。そして、その分割されたパケットPKT_D1〜PKT_D4は、それぞれ、ヘッダHDD1〜HDD4が付加され、ストライピングパケットFRG1〜FRG4が生成される。これによって、1個のパケットPKTは、4個のストライピングパケットFRG1〜FRG4に分割される(図7の(a)参照)。
1個のパケットPKTを一定サイズのパケットPKT_D1〜PKT_D4に分割した場合に、パケットPKT_D4が一定サイズに満たないとき、パディングPDがパケットPKT_D4に付加されてパケットPKT_D4のサイズが一定サイズに設定される。そして、上述したように、パケットPKT_D1〜PKT_D4は、それぞれ、ヘッダHDD1〜HDD4が付加され、ストライピングパケットFRG1〜FRG4が生成される(図7の(b)参照)。
図8は、ストライピングパケットFRGのヘッダの構成を示す図である。ストライピングパケットFRGのヘッダHDDは、IPパケットのシーケンス番号と、ストライピングパケットのシーケンス番号とからなる。IPパケットのシーケンス番号は、0,1,2,3,・・・と連続した値からなり、ストライピングパケットのシーケンス番号も、0,1,2,3,・・・と連続した値からなる。
図9は、IPパケットのシーケンス番号と、ストライピングパケットのシーケンス番号との関係を示す図である。“0”からなるIPパケットのシーケンス番号に対して、“0〜4”のストライピングパケットのシーケンス番号が付与され、“1” からなるIPパケットのシーケンス番号に対して、“5〜7”のストライピングパケットのシーケンス番号が付与され、“2” からなるIPパケットのシーケンス番号に対して、“8”のストライピングパケットのシーケンス番号が付与され、“3” からなるIPパケットのシーケンス番号に対して、“8,9”のストライピングパケットのシーケンス番号が付与され、“4” からなるIPパケットのシーケンス番号に対して、“11,12”のストライピングパケットのシーケンス番号が付与される。
このように、ストライピングパケットのシーケンス番号は、IPパケットのシーケンス番号が変わっても、最初のIPパケットを分割して生成されたストライピングパケットに付与されたストライピングパケットのシーケンス番号に連続した値からなる。
ストライピングパケットFRGのヘッダHDDは、図8に示すように、IPパケットのシーケンス番号とストライピングパケットのシーケンス番号とを含むので、コグニティブ基地局20,30の基地局経路管理部22およびコグニティブ端末40,50のパケット合成部45は、ストライピングパケットFRGのヘッダHDDを参照すれば、IPパケットのシーケンス番号およびストライピングパケットのシーケンス番号に基づいて、元のパケットPKTを容易に再構成できる。即ち、基地局経路管理部22またはパケット合成部45は、シーケンス番号が“0〜4”であるストライピングパケットFRGを集めて1個のパケットを生成し、その生成したパケットのヘッダに“0”からなるシーケンス番号を付与して最初に送信されたパケットPKTを再構成する。基地局経路管理部22またはパケット合成部45は、“1”,“2”,“3”,“4”のシーケンス番号を有するパケットPKTについても、同様にして再構成する。
図10は、基地局経路管理部22(図3参照)およびパケット合成部45(図4参照)が内蔵する受信バッファ内の状態を示す図である。パケット合成部45に内蔵された受信バッファは、無線通信部41〜43からストライピングパケットFRGを受信すると、ストライピングパケットFRGを受信した順序で格納する。この場合、受信バッファは、無線通信部41〜43からストライピングパケットFRGを受信すると、ストライピングパケットFRGの受信時刻を検出する。また、受信バッファは、各ストライピングパケットFRGのヘッダHDDに格納されたIPパケットのシーケンス番号およびストライピングパケットのシーケンス番号を読み出す。そして、受信バッファは、IPパケットのシーケンス番号、ストライピングパケットのシーケンス番号および受信時刻を相互に対応付けてストライピングパケットFRGを格納する。
より具体的には、受信バッファは、ストライピングパケットのシーケンス番号0〜4をIPパケットのシーケンス番号0に対応付け、受信時刻0.01,0.02をそれぞれストライピングパケットのシーケンス番号0,1に対応付け、受信時刻0.03をストライピングパケットのシーケンス番号2,3に対応付け、受信時刻0.04をストライピングパケットのシーケンス番号4に対応付けてストライピングパケットを格納する。
また、受信バッファは、ストライピングパケットのシーケンス番号5〜7をIPパケットのシーケンス番号1に対応付け、受信時刻0.05〜0.07をそれぞれストライピングパケットのシーケンス番号5〜7に対応付けてストライピングパケットを格納する。
更に、受信バッファは、ストライピングパケットのシーケンス番号8をIPパケットのシーケンス番号2に対応付け、受信時刻0.08をストライピングパケットのシーケンス番号8に対応付けてストライピングパケットを格納する。
更に、受信バッファは、ストライピングパケットのシーケンス番号9,10をIPパケットのシーケンス番号3に対応付け、受信時刻0.08をストライピングパケットのシーケンス番号9,10に対応付けてストライピングパケットを格納する。
更に、受信バッファは、ストライピングパケットのシーケンス番号11,12をIPパケットのシーケンス番号4に対応付け、受信時刻0.09をストライピングパケットのシーケンス番号11,12に対応付けてストライピングパケットを格納する。
なお、受信バッファは、例えば、ストライピングパケットのシーケンス番号が“2”,“8”,“9”,“11”であるストライピングパケットFRGを受信しないとき、“抜け”を格納する。
そして、パケット合成部45は、ストライピングパケットのシーケンス番号が0〜4であるストライピングパケットFRGを読み出してIPパケットのシーケンス番号が“0”であるパケットPKTを再構成する。また、パケット合成部45は、ストライピングパケットのシーケンス番号が5〜7であるストライピングパケットFRGを読み出してIPパケットのシーケンス番号が“1”であるパケットPKTを再構成する。更に、パケット合成部45は、ストライピングパケットのシーケンス番号が8であるストライピングパケットFRGを読み出してIPパケットのシーケンス番号が“2”であるパケットPKTを再構成する。更に、パケット合成部45は、ストライピングパケットのシーケンス番号が9,10であるストライピングパケットFRGを読み出してIPパケットのシーケンス番号が“3”であるパケットPKTを再構成する。更に、パケット合成部45は、ストライピングパケットのシーケンス番号が11,12であるストライピングパケットFRGを読み出してIPパケットのシーケンス番号が“4”であるパケットPKTを再構成する。
なお、パケット合成部45は、“抜け”が格納されているストライピングパケットを含むIPパケットを再構成できないので、このような時、パケットエラーである旨を通信制御部44へ送信する。図10に示す例では、パケット合成部45は、IPパケットのシーケンス番号が“0”,“2”,“3”,“4”であるIPパケットがパケットロスである旨を通信制御部44へ送信する。
基地局経路管理部22も、上述した方法によって、ストライピングパケットに基づいて、元のIPパケットを再構成する。
通信システム100においては、コグニティブゲートウェイ10は、有線ケーブル60を介してコアネットワーク200からパケットを受信し、その受信したパケットのサービス品質QoSに応じて送信先までの通信における通信帯域を割り当て、その割り当てた通信帯域を用いてパケットを送信先(コグニティブ端末40またはコグニティブ端末50)へ送信する。
以下、コグニティブゲートウェイ10がコグニティブ端末50へパケットを送信する場合を例にして、この発明を詳細に説明する。
図11は、コグニティブゲートウェイ10がコグニティブ端末50へパケットを送信するときの通信形態を示す模式図である。なお、図11においては、コグニティブ端末50の通信制御部44は省略されている。
コグニティブゲートウェイ10がパケットPKTをコグニティブ端末50へ送信するとき、ゲートウェイ経路管理部11は、後述する方法によって、コグニティブゲートウェイ10−コグニティブ基地局20−コグニティブ端末50間の通信およびコグニティブゲートウェイ10−コグニティブ基地局30−コグニティブ端末50間の通信に割り当てる帯域を決定する。そして、ゲートウェイ経路管理部11は、その決定した帯域を用いてパケットPKTをコグニティブ基地局20,30を経由してコグニティブ端末50へ送信するように有線通信部12を制御する。
有線通信部12は、ゲートウェイ経路管理部11からの制御に従ってパケットPKTをコグニティブ基地局20,30を経由してコグニティブ端末50へ送信する。
コグニティブ基地局20において、有線通信部21は、コグニティブゲートウェイ10からパケットPKTを受信し、その受信したパケットPKTを基地局経路管理部22へ出力する。基地局経路管理部22は、有線通信部21からパケットPKTを受けると、その受けたパケットPKTを上述した方法によってストライピングパケットFRGに分割し、その分割したストライピングパケットFRGを無線通信部23,24に分配する。
そして、コグニティブ基地局20の無線通信部23,24は、基地局経路管理部22によって分配されたストライピングパケットをそれぞれの無線通信方式によってそれぞれコグニティブ端末50の無線通信部41,42へ送信する。
一方、コグニティブ基地局30において、有線通信部21は、コグニティブゲートウェイ10からパケットPKTを受信し、その受信したパケットPKTを基地局経路管理部22へ出力する。基地局経路管理部22は、有線通信部21からパケットPKTを受けると、その受けたパケットPKTを上述した方法によってストライピングパケットFRGに分割し、その分割したストライピングパケットFRGを無線通信部23に分配する。
そして、コグニティブ基地局30の無線通信部23は、基地局経路管理部22によって分配されたストライピングパケットを自己の無線通信方式によってコグニティブ端末50の無線通信部43へ送信する。
そうすると、コグニティブ端末50において、無線通信部41〜43は、ストライピングパケットFRGを受信し、その受信したストライピングパケットFRGをパケット合成部45へ出力する。そして、パケット合成部45は、無線通信部41〜43から受けた複数のストライピングパケットFRGに基づいて、上述した方法によって元のパケットPKTを再構成する。
このようにして、コグニティブゲートウェイ10からコグニティブ端末50へパケットPKTが帯域集約によって送信される。
図12は、図1に示すコグニティブゲートウェイ10、コグニティブ基地局20,30およびコグニティブ端末50のプロトコルスタックを示す概略図である。コグニティブゲートウェイ10は、自己のIPアドレスを有するIP層を有し、コアネットワーク200と通信を行なうイーサネット(登録商標)ethAと、コグニティブ基地局20,30と通信を行なうイーサネット(登録商標)ethBとをIP層の下位層に有する。また、コグニティブゲートウェイ10は、コグニティブ基地局20に割り当てられた気付アドレスCoA1−1,CoA1−2と、コグニティブ基地局30に割り当てられた気付アドレスCoA2−1,CoA2−2とを、IP層とイーサネット(登録商標)ethBとの間に有する。
コグニティブ基地局20は、気付アドレスCoA1−1,CoA1−2を有するIP層を有し、コグニティブゲートウェイ10と通信を行なうイーサネット(登録商標)ethCをIP層の下位層に有する。また、コグニティブ基地局20は、無線通信部23のMACアドレスMAC_Aと、無線通信部24のMACアドレスMAC_Bとを有するMAC層と、それぞれ、無線通信部23,24に対応した物理層PHY_A,PHY_BとをL2.5の下位層に有する。
コグニティブ基地局30は、気付アドレスCoA2−1,CoA2−2を有するIP層を有し、コグニティブゲートウェイ10と通信を行なうイーサネット(登録商標)ethDをIP層の下位層に有する。また、コグニティブ基地局30は、無線通信部23のMACアドレスMAC_Cと、無線通信部24のMACアドレスMAC_Dとを有するMAC層と、それぞれ、無線通信部23,24に対応した物理層PHY_C,PHY_DとをL2.5の下位層に有する。
コグニティブ端末50は、オリジナルなIPアドレスを有するIP層と、オリジナルなIPアドレスと気付アドレスとを対応付けるIP層とを有する。また、コグニティブ端末50は、無線通信部41のMACアドレスMAC_1と、無線通信部42のMACアドレスMAC_2と、無線通信部43のMACアドレスMAC_3とを有するMAC層と、それぞれ、無線通信部41〜43に対応した物理層PHY_1,PHY_2,PHY_3とをL2.5の下位層に有する。
図13は、帯域割当の動作を説明するためのフローチャートである。一連の動作が開始されると、コグニティブゲートウェイ10のゲートウェイ経路管理部11は、有線通信部12から新たなパケットを受けたか否かを判定することによって通信が発生したか否かを判定する(ステップS1)。
ステップS1において、通信が発生したと判定されると、ゲートウェイ経路管理部11は、割当帯域要求を生成し、その生成した割当帯域要求と、通信のサービス品質QoSとをコグニティブ基地局20,30の各々へ送信する(ステップS2)。
コグニティブ基地局20,30の各々において、有線通信部21は、コグニティブゲートウェイ10からサービス品質QoSおよび割当帯域要求を受信し(ステップS3)、その受信したサービス品質QoSおよび割当帯域要求を基地局経路管理部22へ出力する。そして、コグニティブ基地局20,30の各々において、基地局経路管理部22は、サービス品質QoSおよび電波利用状況に応じて、割当可能帯域を決定する(ステップS4)。より具体的には、基地局経路管理部22は、無線通信部23,24に対応して保持している無線通信部23,24の電波利用状況および無線通信特性(受信電力、パケットエラーレート、再送率、遅延時間、ジッタおよび最大伝送レート)に基づいて、無線通信特性(受信電力、パケットエラーレート、再送率、遅延時間、ジッタおよび最大伝送レート)に含まれる遅延時間およびジッタをサービス品質(遅延時間およびジッタからなる)と比較し、サービス品質(遅延時間およびジッタからなる)を満たす遅延時間およびジッタを有し、かつ、空いている無線通信部23を選択する。そして、基地局経路管理部22は、その選択した無線通信部23が有する通信帯域を割当可能帯域として決定する。この場合、コグニティブ基地局20の基地局経路管理部22は、割当可能帯域Fband1を決定し、コグニティブ基地局30の基地局経路管理部22は、割当可能帯域Fband2を決定するものとする。なお、基地局経路管理部22は、達成可能なサービス品質QoSがコグニティブゲートウェイ10から受信したサービス品質よりも低い帯域を除外して割当可能帯域を決定する。
コグニティブ基地局20,30の各々において、基地局経路管理部22は、割当可能帯域Fband1,Fband2を決定すると、サービス品質QoSのクラスTOSに応じて、コグニティブ基地局20,30に気付アドレスを割り当てる(ステップS5)。この場合、基地局経路管理部22は、コグニティブ基地局20に気付アドレスCoA1−1を割り当て、コグニティブ基地局30に気付アドレスCoA2−1を割り当てるものとする。
その後、コグニティブ基地局20,30の各々において、基地局経路管理部22は、決定した割当可能帯域Fband1(またはFband2)と、割り当てた気付アドレスCoA1−1(またはCoA2−1)とを有線通信部21へ出力し、有線通信部21は、割当可能帯域Fband1(またはFband2)と、気付アドレスCoA1−1(またはCoA2−1)とをコグニティブゲートウェイ10へ送信する(ステップS6)。
コグニティブゲートウェイ10の有線通信部12は、割当可能帯域Fband1および気付アドレスCoA1−1をコグニティブ基地局20から受信してゲートウェイ経路管理部11へ出力し、割当可能帯域Fband2および気付アドレスCoA2−1をコグニティブ基地局30から受信してゲートウェイ経路管理部11へ出力する。そして、ゲートウェイ経路管理部11は、割当可能帯域Fband1,Fband2および気付アドレスCoA1−1,CoA2−1を有線通信部12から受ける。これによって、コグニティブゲートウェイ10は、割当可能帯域および気付アドレスを受信する(ステップS7)。
その後、ゲートウェイ経路管理部11は、割当可能帯域Fband1,Fband2をパケットPKTの送信に必要な帯域と比較してパケットPKTの通信に用いる割当帯域を決定する(ステップS8)。即ち、ゲートウェイ経路管理部11は、パケットPKTの送信に必要な帯域を含む割当可能帯域を割当帯域として決定する。この場合、ゲートウェイ経路管理部11は、割当可能帯域Fband1をコグニティブ基地局20に割り当てる割当帯域として決定し、割当可能帯域Fband2をコグニティブ基地局30に割り当てる割当帯域として決定するものとする。
ゲートウェイ経路管理部11は、割当帯域を決定すると、その決定した割当帯域を有線通信部12を介してコグニティブ基地局20,30へ送信する(ステップS9)。そして、コグニティブ基地局20の有線通信部21は、割当帯域Fband1をコグニティブゲートウェイ10から受信して基地局経路管理部22へ出力し、基地局経路管理部22は、割当帯域Fband1を有線通信部21から受ける。また、コグニティブ基地局30の有線通信部21は、割当帯域Fband2をコグニティブゲートウェイ10から受信して基地局経路管理部22へ出力し、基地局経路管理部22は、割当帯域Fband2を有線通信部21から受ける。これによって、コグニティブ基地局20,30の各々は、割当帯域をコグニティブゲートウェイ10から受信する(ステップS10)。これによって、一連の動作が終了する。
コグニティブゲートウェイ10のゲートウェイ経路管理部11は、割当帯域Fband1,Fband2をそれぞれコグニティブ基地局20,30へ送信すると、パケットPKTを送信先のコグニティブ端末50へ送信する経路からなるルーティングテーブルを作成する。また、コグニティブ基地局20,30の各々において、基地局経路管理部22は、割当帯域Fband1を受けると、パケットPKTを送信先のコグニティブ端末50へ送信する経路からなるルーティングテーブルを作成する。
図14は、コグニティブゲートウェイ10およびコグニティブ基地局20,30が作成するルーティングテーブルの具体例を示す図である。コグニティブゲートウェイ10のゲートウェイ経路管理部11は、ルーティングテーブルRTT1−1(図14の(a)参照)を作成し、コグニティブ基地局20の基地局経路管理部22は、ルーティングテーブルRTT2−1(図14の(b)参照)を作成し、コグニティブ基地局30の基地局経路管理部22は、ルーティングテーブルRTT2−2(図14の(c)参照)を作成する。
ルーティングテーブルRTT1−1において、IPアドレスは、送信先であるコグニティブ端末50のIPアドレスを示すaaa.bbb.ccc.dddからなる。また、Route IDは、Route1からなり、QoSのクラスであるTOSは、“3”からなり、Priorityは、“100”からなり、MAX rateは、X1_1+X3_1からなる。X1_1は、送信先のコグニティブ端末50の無線通信部41が有する最大伝送レートであり、X3_1は、送信先のコグニティブ端末50の無線通信部43が有する最大伝送レートである。従って、コグニティブゲートウェイ10のルーティングテーブルRTT1−1には、送信先のコグニティブ端末50の無線通信部41,43がそれぞれ有する伝送レートX1_1,X3−1の和が最大伝送レートとして格納される。
また、ルーティングテーブルRTT1−1において、CoAは、CoA1_1,CoA2_1からなり、Rateは、X1−1,X3−1からなり、Delayは、DLX_1,DL3_1からなる。
なお、ゲートウェイ経路管理部11は、帯域割当においてコグニティブ基地局20,30から気付アドレスCoA1_1,CoA2_1を受信し(図13のステップS7参照)、その受信した気付アドレスCoA1_1,CoA2_1をルーティングテーブルRTT1−1のCoAに格納する。
ルーティングテーブルRTT2−1において、IPアドレスは、送信先であるコグニティブ端末50のIPアドレスを示すaaa.bbb.ccc.dddからなる。また、CoAは、CoA1_1からなり、QoSのクラスであるTOSは、“3”からなり、Priorityは、“100”からなり、MAX rateは、X1_1からなる。更に、Deviceは、eth0からなり、Mediaは、WiMAXからなり、MACは、送信先のコグニティブ端末50の無線通信部41のMACアドレスであるMAC1からなり、Rateは、X1−1からなり、Delayは、DLX_1からなる。
ルーティングテーブルRTT2−2において、IPアドレスは、送信先であるコグニティブ端末50のIPアドレスを示すaaa.bbb.ccc.dddからなる。また、CoAは、CoA2_1からなり、QoSのクラスであるTOSは、“3”からなり、Priorityは、“100”からなり、MAX rateは、X3_1からなる。更に、Deviceは、eth0からなり、Mediaは、WiMAXからなり、MACは、送信先のコグニティブ端末50の無線通信部43のMACアドレスDLX_1,DL3_1からなる。
図15は、図1に示す通信システム100における通信動作を説明するためのフローチャートである。一連の動作が開始されると、コグニティブゲートウェイ10は、図13に示すフローチャートに従ってコグニティブ基地局20,30を経由したコグニティブ端末50までの経路に割り当てる割当帯域を決定してコグニティブ基地局20,30に通知する(ステップS11)。
そして、コグニティブゲートウェイ10のゲートウェイ経路管理部11は、割当帯域を決定すると、ルーティングテーブルRTT1−1を作成して保持する。その後、コグニティブゲートウェイ10のゲートウェイ経路管理部11は、ルーティングテーブルRTT1−1を参照して、コアネットワーク200から受けたパケットPKTを伝送レートX1_1,X3−1に比例してコグニティブ基地局20へ送信するパケットPKT1とコグニティブ基地局30へ送信するパケットPKT2とに分配する。この場合、コグニティブゲートウェイ10のゲートウェイ経路管理部11は、パケットPKT1のヘッダに気付アドレスCoA1_1を格納し、パケットPKT2のヘッダに気付アドレスCoA2_1を格納する。引き続いて、コグニティブゲートウェイ10のゲートウェイ経路管理部11は、パケットPKT1,PKT2をそれぞれコグニティブ基地局20,30へ送信するように有線通信部12を制御し、有線通信部12は、パケットPKT1をコグニティブ基地局20へ送信し、パケットPKT2をコグニティブ基地局30へ送信する(ステップS12)。
そして、コグニティブ基地局20の有線通信部21は、パケットPKT1をコグニティブゲートウェイ10から受信し、その受信したパケットPKT1を基地局経路管理部22へ出力する。また、コグニティブ基地局30の有線通信部21は、パケットPKT2をコグニティブゲートウェイ10から受信し、その受信したパケットPKT2を基地局経路管理部22へ出力する。
そうすると、コグニティブ基地局20において、基地局経路管理部22は、パケットPKT1をストライピングパケットFRG1_1,FRG1_2,・・・に分割し、その分割したストライピングパケットFRG1_1,FRG1_2,・・・を無線通信部23へ分配する。そして、コグニティブ基地局20において、無線通信部23は、X1_1の伝送レートでストライピングパケットFRG1_1,FRG1_2,・・・をコグニティブ端末50の無線通信部41へ送信する。
また、コグニティブ基地局30において、基地局経路管理部22は、パケットPKT2をストライピングパケットFRG2_1,FRG2_2,・・・に分割し、その分割したストライピングパケットFRG2_1,FRG2_2,・・・を無線通信部23へ分配する。そして、コグニティブ基地局30において、無線通信部23は、X3_1の伝送レートでストライピングパケットFRG2_1,FRG2_2,・・・をコグニティブ端末50の無線通信部43へ送信する。
これによって、コグニティブ基地局20,30は、割当帯域を用いてパケットを送信先のコグニティブ端末50へ送信する(ステップS13)。
その後、コグニティブ端末50において、無線通信部41は、ストライピングパケットFRG1_1,FRG1_2,・・・を受信し、その受信したストライピングパケットFRG1_1,FRG1_2,・・・をパケット合成部45へ出力する。また、無線通信部43は、ストライピングパケットFRG2_1,FRG2_2,・・・を受信し、その受信したストライピングパケットFRG2_1,FRG2_2,・・・をパケット合成部45へ出力する。
パケット合成部45は、ストライピングパケットFRG1_1,FRG1_2,・・・を上述した方法によってパケットPKT1に再構成し、ストライピングパケットFRG2_1,FRG2_2,・・・を上述した方法によってパケットPKT2に再構成する。そして、その後、パケット合成部45は、パケットPKT1,PKT2をパケットPKT1,PKT2のヘッダに含まれるシーケンス番号の順番に並び変えてパケットPKTを再構成する。これによって、送信先のコグニティブ端末50は、パケットPKTを受信する(ステップS14)。そして、一連の動作が終了する。
図16は、図15に示すフローチャートに従って行なわれる通信形態の模式図である。コグニティブゲートウェイ10は、コアネットワーク200から受信したパケットPKTをルーティングテーブルRTT1−1に基づいて、コグニティブ基地局20へ送信するためのパケットPKT1と、コグニティブ基地局30へ送信するためのパケットPKT2とに分配する。
そして、コグニティブゲートウェイ10は、パケットPKT1をコグニティブ基地局20を介してX1_1の伝送レートでコグニティブ端末50へ送信し、パケットPKT2をコグニティブ基地局30を介してX3_1の伝送レートでコグニティブ端末50へ送信する。即ち、コグニティブゲートウェイ10は、コグニティブ基地局20−コグニティブ端末50間の通信帯域(伝送レートX1_1の通信帯域)と、コグニティブ基地局30−コグニティブ端末50間の通信帯域(伝送レートX3_1の通信帯域)とを集約してパケットPKTを送信先のコグニティブ端末50へ送信する。
次に、上述した通信が行なわれているときに新たな通信が発生した場合の通信システム100における動作について説明する。新たに発生した通信は、コグニティブ基地局20の無線通信部23−コグニティブ端末40の無線通信部41からなる経路(X1_2の伝送レート)と、コグニティブ基地局20の無線通信部24−コグニティブ端末40の無線通信部42からなる経路(X2_2の伝送レート)と、コグニティブ基地局30の無線通信部23−コグニティブ端末40の無線通信部43からなる経路(X3_2の伝送レート)とを用い、サービス品質QoSのクラスTOSが“0”であり、優先度(Priority)が“10”である通信である。
図17は、コグニティブゲートウェイ10およびコグニティブ基地局20,30が作成するルーティングテーブルの具体例を示す他の図である。新たな通信が開始されると、コグニティブゲートウェイ10のゲートウェイ経路管理部11は、ルーティングテーブルRTT1−2(図17の(a)参照)を作成して保持し、コグニティブ基地局20の基地局経路管理部22は、ルーティングテーブルRTT2−3(図17の(b)参照)を作成して保持し、コグニティブ基地局30の基地局経路管理部22は、ルーティングテーブルRTT2−4(図17の(c)参照)を作成して保持する。
ルーティングテーブルRTT1−2は、Route1に追加してRoute2を含む。また、ルーティングテーブルRTT2−3は、気付アドレスCoA1_1に対応した経路に加え、気付アドレスCoA1_2に対応した経路を含む。更に、ルーティングテーブルRTT2−4は、気付アドレスCoA2_1に対応した経路に加え、気付アドレスCoA2_2に対応した経路を含む。
コグニティブゲートウェイ10のゲートウェイ経路管理部11は、上述した方法によって割当帯域を決定するが、この場合、既に行なっている通信が存在するため、既に行なっている通信の優先度(Priority)と、新たな通信の優先度(Priority)とを比較し、優先度の低い通信に割り当てる通信帯域を変更して、既に行なっている通信に割り当てる割当帯域と新たな通信に割り当てる割当帯域とを決定する。
図17に示す例では、新たな通信の優先度(=10)は、既に行なっている通信の優先度(=100)よりも低いので、既に行なっている通信に割り当てられた割当帯域を変更せずに新たな通信の割当帯域を決定する。
そして、コグニティブゲートウェイ10は、割当帯域を決定すると、優先度が高い通信を優先してコグニティブ端末50へパケットPKTを送信する。
図18は、既に通信を行なっているときに新たな通信が発生した場合の通信システム100における動作を説明するためのフローチャートである。一連の動作が開始されると、コグニティブゲートウェイ10は、図13に示すフローチャートに従って、既に行なわれている通信の優先度と新たな通信の優先度とを比較してコグニティブ基地局20,30を経由する経路に割り当てる割当帯域を決定してコグニティブ基地局20,30に通知する(ステップS21)。
この場合、コグニティブゲートウェイ10のゲートウェイ経路管理部11は、既に行なっている通信の優先度(Priority)が、新たな通信の優先度(Priority)よりも低い場合、既に行なっている通信の通信帯域を変更して、既に行なっている通信に割り当てる割当帯域と新たな通信に割り当てる割当帯域とを決定する。また、コグニティブゲートウェイ10のゲートウェイ経路管理部11は、既に行なっている通信の優先度(Priority)が、新たな通信の優先度(Priority)よりも高い場合、既に行なっている通信の通信帯域を変更せずに、既に行なっている通信に割り当てる割当帯域と新たな通信に割り当てる割当帯域とを決定する。
そして、コグニティブゲートウェイ10のゲートウェイ経路管理部11は、割当帯域を決定すると、ルーティングテーブルRTT1−2を作成して保持する。その後、コグニティブゲートウェイ10のゲートウェイ経路管理部11は、ルーティングテーブルRTT1−2を参照して、コアネットワーク200から受けた優先度の高いパケットPKT(H)を伝送レートX1_1,X3−1に比例してコグニティブ基地局20へ送信するパケットPKT(H)1とコグニティブ基地局30へ送信するパケットPKT(H)2とに分配する。この場合、コグニティブゲートウェイ10のゲートウェイ経路管理部11は、パケットPKT(H)1のヘッダに気付アドレスCoA1_1を格納し、パケットPKT(H)2のヘッダに気付アドレスCoA2_1を格納する。引き続いて、コグニティブゲートウェイ10のゲートウェイ経路管理部11は、パケットPKT(H)1,PKT(H)2をそれぞれコグニティブ基地局20,30へ送信するように有線通信部12を制御し、有線通信部12は、パケットPKT(H)1をコグニティブ基地局20へ送信し、パケットPKT(H)2をコグニティブ基地局30へ送信する。
その後、コグニティブゲートウェイ10のゲートウェイ経路管理部11は、ルーティングテーブルRTT1−2を参照して、コアネットワーク200から受けた優先度の低いパケットPKT(L)を伝送レートX1_2+X2_2,X3−2に比例してコグニティブ基地局20へ送信するパケットPKT(L)1とコグニティブ基地局30へ送信するパケットPKT(L)2とに分配する。この場合、コグニティブゲートウェイ10のゲートウェイ経路管理部11は、パケットPKT(L)1のヘッダに気付アドレスCoA1_2を格納し、パケットPKT(L)2のヘッダに気付アドレスCoA2_2を格納する。引き続いて、コグニティブゲートウェイ10のゲートウェイ経路管理部11は、パケットPKT(L)1,PKT(L)2をそれぞれコグニティブ基地局20,30へ送信するように有線通信部12を制御し、有線通信部12は、パケットPKT(L)1をコグニティブ基地局20へ送信し、パケットPKT(L)2をコグニティブ基地局30へ送信する。
このように、コグニティブゲートウェイ10は、優先度の高い通信の順にパケットPKT(H),PKT(L)をコグニティブ基地局20,30へ送信する(ステップS22)。
そして、コグニティブ基地局20の有線通信部21は、パケットPKT(H)1をコグニティブゲートウェイ10から受信し、その受信したパケットPKT(H)1を基地局経路管理部22へ出力する。また、コグニティブ基地局30の有線通信部21は、パケットPKT(H)2をコグニティブゲートウェイ10から受信し、その受信したパケットPKT(H)2を基地局経路管理部22へ出力する。
そうすると、コグニティブ基地局20において、基地局経路管理部22は、パケットPKT(H)1をストライピングパケットFRG(H)1_1,FRG(H)1_2,・・・に分割し、その分割したストライピングパケットFRG(H)1_1,FRG(H)1_2,・・・を無線通信部23へ分配する。そして、コグニティブ基地局20において、無線通信部23は、X1_1の伝送レートでストライピングパケットFRG(H)1_1,FRG(H)1_2,・・・をコグニティブ端末50の無線通信部41へ送信する。
また、コグニティブ基地局30において、基地局経路管理部22は、パケットPKT(H)2をストライピングパケットFRG(H)2_1,FRG(H)2_2,・・・に分割し、その分割したストライピングパケットFRG(H)2_1,FRG(H)2_2,・・・を無線通信部23へ分配する。そして、コグニティブ基地局30において、無線通信部23は、X3_1の伝送レートでストライピングパケットFRG(H)2_1,FRG(H)2_2,・・・をコグニティブ端末50の無線通信部43へ送信する。
その後、コグニティブ基地局20の有線通信部21は、パケットPKT(L)1をコグニティブゲートウェイ10から受信し、その受信したパケットPKT(L)1を基地局経路管理部22へ出力する。また、コグニティブ基地局30の有線通信部21は、パケットPKT(L)2をコグニティブゲートウェイ10から受信し、その受信したパケットPKT(L)2を基地局経路管理部22へ出力する。
そうすると、コグニティブ基地局20において、基地局経路管理部22は、パケットPKT(L)1をストライピングパケットFRG(L)1_1,FRG(L)1_2,・・・に分割し、その分割したストライピングパケットFRG(L)1_1,FRG(L)1_2,・・・を伝送レートX1_2,X2_2に比例して無線通信部23,24へ分配する。そして、コグニティブ基地局20において、無線通信部23は、X1_2の伝送レートでストライピングパケットFRG(L)1_1,FRG(L)1_3,・・・をコグニティブ端末50の無線通信部41へ送信し、無線通信部24は、X2_2の伝送レートでストライピングパケットFRG(L)1_2,FRG(L)1_4,・・・をコグニティブ端末50の無線通信部42へ送信する。
また、コグニティブ基地局30において、基地局経路管理部22は、パケットPKT(L)2をストライピングパケットFRG(L)2_1,FRG(L)2_2,・・・に分割し、その分割したストライピングパケットFRG(L)2_1,FRG(L)2_2,・・・を無線通信部23へ分配する。そして、コグニティブ基地局30において、無線通信部23は、X3_2の伝送レートでストライピングパケットFRG(L)2_1,FRG(L)2_2,・・・をコグニティブ端末50の無線通信部43へ送信する。
これによって、コグニティブ基地局20,30は、割当帯域を用いて優先度の高い通信の順にパケットを送信先のコグニティブ端末50へ送信する(ステップS23)。
その後、コグニティブ端末50において、無線通信部41は、ストライピングパケットFRG(H)1_1,FRG(H)1_2,・・・を受信し、その受信したストライピングパケットFRG(H)1_1,FRG(H)1_2,・・・をパケット合成部45へ出力する。また、無線通信部43は、ストライピングパケットFRG(H)2_1,FRG(H)2_2,・・・を受信し、その受信したストライピングパケットFRG(H)2_1,FRG(H)2_2,・・・をパケット合成部45へ出力する。
パケット合成部45は、ストライピングパケットFRG(H)1_1,FRG(H)1_2,・・・を上述した方法によってパケットPKT(H)1に再構成し、ストライピングパケットFRG(H)2_1,FRG(H)2_2,・・・を上述した方法によってパケットPKT2に再構成する。その後、パケット合成部45は、パケットPKT(H)1,PKT(H)2をパケットPKT(H)1,PKT(H)2のヘッダに含まれるシーケンス番号の順番に並び変えてパケットPKT(H)を再構成する。
その後、コグニティブ端末50において、無線通信部41は、ストライピングパケットFRG(L)1_1,FRG(L)1_3,・・・を受信し、その受信したストライピングパケットFRG(L)1_1,FRG(L)1_3,・・・をパケット合成部45へ出力し、無線通信部42は、ストライピングパケットFRG(L)1_2,FRG(L)1_4,・・・を受信し、その受信したストライピングパケットFRG(L)1_2,FRG(L)1_4,・・・をパケット合成部45へ出力する。また、無線通信部43は、ストライピングパケットFRG(L)2_1,FRG(L)2_2,・・・を受信し、その受信したストライピングパケットFRG(L)2_1,FRG(L)2_2,・・・をパケット合成部45へ出力する。
パケット合成部45は、ストライピングパケットFRG(L)1_1,FRG(L)1_3,・・・およびストライピングパケットFRG(L)1_2,FRG(L)1_4,を上述した方法によってパケットPKT(L)1に再構成し、ストライピングパケットFRG(L)2_1,FRG(L)2_2,・・・を上述した方法によってパケットPKT(L)2に再構成する。その後、パケット合成部45は、パケットPKT(L)1,PKT(L)2をパケットPKT(L)1,PKT(L)2のヘッダに含まれるシーケンス番号の順番に並び変えてパケットPKT(L)を再構成する。
これによって、送信先のコグニティブ端末50は、優先度の高い通信の順にパケットPKT(H),PKT(L)を受信する(ステップS24)。そして、一連の動作が終了する。
図19は、図18に示すフローチャートに従って行なわれる通信形態の模式図である。コグニティブゲートウェイ10は、コアネットワーク200から受信したパケットPKT(H)をルーティングテーブルRTT1−2に基づいて、コグニティブ基地局20へ送信するためのパケットPKT(H)1と、コグニティブ基地局30へ送信するためのパケットPKT(H)2とに分配する。
そして、コグニティブゲートウェイ10は、パケットPKT(H)1をコグニティブ基地局20を介してX1_1の伝送レートでコグニティブ端末50へ送信し、パケットPKT(H)2をコグニティブ基地局30を介してX3_1の伝送レートでコグニティブ端末50へ送信する。即ち、コグニティブゲートウェイ10は、コグニティブ基地局20−コグニティブ端末50間の通信帯域(伝送レートX1_1の通信帯域)と、コグニティブ基地局30−コグニティブ端末50間の通信帯域(伝送レートX3_1の通信帯域)とを集約してパケットPKT(H)を送信先のコグニティブ端末50へ送信する。
その後、コグニティブゲートウェイ10は、コアネットワーク200から受信したパケットPKT(L)をルーティングテーブルRTT1−2に基づいて、コグニティブ基地局20へ送信するためのパケットPKT(L)1と、コグニティブ基地局30へ送信するためのパケットPKT(L)2とに分配する。
そして、コグニティブゲートウェイ10は、パケットPKT(L)1をコグニティブ基地局20を介してX1_2+X2_2の伝送レートでコグニティブ端末50へ送信し、パケットPKT(L)2をコグニティブ基地局30を介してX3_2の伝送レートでコグニティブ端末50へ送信する。即ち、コグニティブゲートウェイ10は、コグニティブ基地局20−コグニティブ端末50間の通信帯域(伝送レートX1_2+X2_2の通信帯域)と、コグニティブ基地局30−コグニティブ端末50間の通信帯域(伝送レートX3_2の通信帯域)とを集約してパケットPKT(L)を送信先のコグニティブ端末50へ送信する。
このように、コグニティブゲートウェイ10は、優先度が異なる通信が発生したとき、優先度の高い通信の順にパケットを送信先のコグニティブ端末50へ送信する。
上記においては、コグニティブ端末50へパケットを送信する場合について説明したが、コグニティブ端末40へパケットを送信する場合も、上述した動作と同じ動作に従ってコグニティブ端末40へパケットが送信される。
この発明の実施の形態によれば、通信システム100は、階層的に配置されたコグニティブゲートウェイ10、コグニティブ基地局20,30およびコグニティブ端末40,50を備え、コグニティブゲートウェイ10は、発生した通信のサービス品質QoSおよびコグニティブ基地局20,30とコグニティブ端末40,50との間の電波利用状況に応じて通信帯域を複数の無線通信経路に割り当て、その割り当てた通信帯域を集約して送信先のコグニティブ端末(コグニティブ端末40,50のいずれか)へパケットを送信する。
従って、この発明によれば、階層的な通信構造において帯域を集約して通信を行なうことができる。
なお、上記においては、通信システム100は、2個のコグニティブ基地局20,30および2個のコグニティブ端末40,50を備えると説明したが、この発明においては、これに限らず、通信システム100は、階層的に配置された3個以上のコグニティブ基地局および3個以上のコグニティブ端末を備えていてもよい。
また、この発明においては、コグニティブゲートウェイ10は、「第2の通信装置」を構成し、コグニティブ基地局20,30は、「複数の第1の通信装置」を構成し、コグニティブ端末40,50は、「複数の無線装置」を構成する。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した実施の形態の説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
この発明は、階層的な通信構造において帯域を集約して通信を行なう通信システムに適用される。
この発明の実施の形態による通信システムの構成を示す概略図である。 図1に示すコグニティブゲートウェイの構成を示す概略ブロック部図である。 図1に示すコグニティブ基地局の構成を示す概略ブロック図である。 図1に示すコグニティブ端末の構成を示す概略ブロック図である 図1に示すコグニティブゲートウェイが保持するルーティングテーブルの構成を示す図である。 図1に示すコグニティブ基地局が保持するルーティングテーブルの構成を示す図である。 ストライピングパケットの生成方法を説明するための図である。 ストライピングパケットのヘッダの構成を示す図である。 IPパケットのシーケンス番号と、ストライピングパケットのシーケンス番号との関係を示す図である。 基地局経路管理部(図3参照)およびパケット合成部(図4参照)が内蔵する受信バッファ内の状態を示す図である。 コグニティブゲートウェイがコグニティブ端末へパケットを送信するときの通信形態を示す模式図である。 図1に示すコグニティブゲートウェイ、コグニティブ基地局およびコグニティブ端末のプロトコルスタックを示す概略図である。 帯域割当の動作を説明するためのフローチャートである。 コグニティブゲートウェイおよびコグニティブ基地局が作成するルーティングテーブルの具体例を示す図である。 図1に示す通信システムにおける通信動作を説明するためのフローチャートである。 図15に示すフローチャートに従って行なわれる通信形態の模式図である。 コグニティブゲートウェイおよびコグニティブ基地局が作成するルーティングテーブルの具体例を示す他の図である。 既に通信を行なっているときに新たな通信が発生した場合の通信システムにおける動作を説明するためのフローチャートである。 図18に示すフローチャートに従って行なわれる通信形態の模式図である。
符号の説明
10 コグニティブゲートウェイ、11 ゲートウェイ経路管理部、12,21 有線通信部、20,30 コグニティブ基地局、22 基地局経路管理部、23,24,41〜43 無線通信部、40,50 コグニティブ端末、44 通信制御部、45 パケット合成部、60〜62 有線ケーブル、100 通信システム、200 コアネットワーク。

Claims (6)

  1. 複数の無線装置と、
    前記複数の無線装置の上位層に配置された複数の第1の通信装置と、
    前記複数の第1の通信装置の上位層に配置された第2の通信装置とを備え、
    前記第2の通信装置は、通信が開始されると、その開始された通信のサービス品質と、割り当て可能な帯域の返信を要求する割当帯域要求とを前記複数の第1の通信装置へ送信するとともに、割当可能帯域を前記複数の第1の通信装置の各々から受信すると、その受信した複数の割当可能帯域と前記通信を行なうために必要となる帯域とを比較して前記複数の第1の通信装置にそれぞれ割り当てる複数の割当帯域を決定し、その決定した複数の割当帯域をそれぞれ前記複数の第1の通信装置へ送信し、パケットを前記複数の第1の通信装置へ送信し、
    前記複数の第1の通信装置の各々は、前記サービス品質および前記割当帯域要求を前記第2の通信装置から受信すると、その受信したサービス品質と、自己と前記複数の無線装置の各々との間の無線通信状況とに基づいて前記割当可能帯域を決定し、その決定した割当可能帯域を前記第2の通信装置へ送信するとともに、自己に割り当てられた割当帯域を受信し、前記パケットを前記第2の通信装置から受信すると、その受信したパケットを前記受信した割当帯域を用いて送信先の無線装置へ送信し、
    前記送信先の無線装置は、前記パケットを前記複数の第1の通信装置から受信する、通信システム。
  2. 前記複数の第1の通信装置の各々は、自己と前記第2の通信装置との間の通信に用いられる気付アドレスを決定し、その決定した気付アドレスを前記割当可能帯域とともに前記第2の通信装置へ送信し、
    前記第2の通信装置は、前記複数の第1の通信装置の各々から前記気付アドレスを受信し、その受信した複数の気付アドレスを用いて前記パケットを前記複数の第1の通信装置へ送信する、請求項1に記載の通信システム。
  3. 前記複数の第1の通信装置の各々は、達成可能なサービス品質が前記第2の通信装置から受信したサービス品質よりも低い帯域を除外して前記割当可能帯域を決定する、請求項1または請求項2に記載の通信システム。
  4. 前記第2の通信装置は、新たな通信が発生すると、既に行なっている通信の優先度と前記新たな通信の優先度とを更に考慮して前記既に行なっている通信と前記新たな通信とを行なうための新たな複数の割当帯域を決定し、その新たな複数の割当帯域をそれぞれ前記複数の第1の通信装置へ送信する、請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の通信システム。
  5. 前記第2の通信装置は、前記複数の第1の通信装置との間の複数の通信経路のうち、前記通信を行なうための通信経路を示すルーティングテーブルを保持し、
    前記ルーティングテーブルは、
    前記送信先の無線装置のアドレスと、
    前記通信を行なうための通信経路を示す経路識別子と、
    前記サービス品質のクラスと、
    前記通信の優先度と、
    前記通信を行なうための通信経路に割り当てられた最大伝送速度と、
    前記通信を行なうための第1の通信装置に割り当てられた気付アドレスと、
    前記通信を行なうための通信経路の伝送速度とを含み、
    前記第2の通信装置は、前記複数の第1の通信装置から前記気付アドレスを受信すると、その受信した気付アドレスを前記ルーティングテーブルに格納する、請求項1に記載の通信システム。
  6. 前記第2の通信装置は、前記伝送速度に比例した通信量を前記複数の第1の通信装置に割り当てて前記パケットを前記複数の第1の通信装置へ送信する、請求項5に記載の通信システム。
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