JP2009203489A - 被覆部材 - Google Patents
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Abstract
【課題】
高速度切削、高送り切削、被削材の高硬度化などの厳しい切削加工条件において長寿命を実現できる切削工具用の被覆部材の提供を目的とする。
【解決手段】
基材の表面に被膜を被覆した被覆部材において、被膜の少なくとも1層はAl、Ti、Zr、Hf、V、Nb、Ta、Cr、Mo、Wの中から選ばれた少なくとも1種の金属元素Mと、C、N、Oの中から選ばれた少なくとも1種の非金属元素Xとからなる立方晶の金属化合物の硬質膜であり、硬質膜の(200)面に関する正極点図のα軸のX線強度分布はα角80〜90度の範囲に最高強度を示す被覆部材。
【選択図】図4
高速度切削、高送り切削、被削材の高硬度化などの厳しい切削加工条件において長寿命を実現できる切削工具用の被覆部材の提供を目的とする。
【解決手段】
基材の表面に被膜を被覆した被覆部材において、被膜の少なくとも1層はAl、Ti、Zr、Hf、V、Nb、Ta、Cr、Mo、Wの中から選ばれた少なくとも1種の金属元素Mと、C、N、Oの中から選ばれた少なくとも1種の非金属元素Xとからなる立方晶の金属化合物の硬質膜であり、硬質膜の(200)面に関する正極点図のα軸のX線強度分布はα角80〜90度の範囲に最高強度を示す被覆部材。
【選択図】図4
Description
本発明は、焼結合金、セラミックス、cBN焼結体、ダイヤモンド焼結体などの基材の表面に被膜を被覆した被覆部材に関する。その中でも、特にチップ、ドリル、エンドミルに代表される切削工具、各種の耐摩耗工具、各種の耐摩耗部品に好適な被覆部材に関する。
焼結合金、セラミックス、cBN焼結体、ダイヤモンド焼結体などの基材の表面にTiC、TiCN、TiN、(Ti,Al)Nなどの被膜を被覆した被覆部材は、基材の高強度、高靱性と、被膜の優れた耐摩耗性、耐酸化性、潤滑性、耐溶着性などを兼備しているため、切削工具、耐摩耗工具、耐摩耗部品として多用されている。
被膜の従来技術としては、(Ti,Al,Cr)(C,N)からなる切削工具用硬質皮膜がある(例えば、特許文献1参照。)。また、耐酸化性に優れた皮膜として、Al−Cr−N系皮膜がある(例えば、非特許文献1参照。)。しかしながら、被削材、切削条件などの変化から、これらの皮膜を被覆した切削工具では、長寿命が得られないという問題があった。
近年、切削加工において高速度、高送りなどの過酷な切削条件や被削材の高硬度化など厳しい加工条件が増えており、従来の被覆部材からなる切削工具では、近年の厳しい加工要求に応えられなくなってきた。本発明はこのような事情を鑑みてなされたものであり、高速度加工、高送り加工、硬さの高い被削材の加工など加工条件が厳しい切削加工において、長寿命を実現する被覆部材の提供を目的とする。
従来の切削加工において、基材の表面に(TiAl)N、(CrAl)N、(TiAlCr)Nなどの立方晶の金属化合物の硬質膜を被覆した被覆部材からなる切削工具が用いられてきた。本発明者らは、基材の表面に(TiAl)N、(CrAl)N、(TiAlCr)Nなどを被覆した被覆部材の性能向上に取り組んできたところ、硬質膜の(200)面についてX線回折の正極点図測定を行ったとき、硬質膜の(200)面に関する正極点図のα軸のX線強度分布はα角80〜90度の範囲に最高強度を示すと、耐摩耗性が向上し、切削工具として使用すると長寿命になるという知見が得られた。
すなわち、本発明の被覆部材は、基材の表面に被膜を被覆した被覆部材において、被膜の少なくとも1層は立方晶の金属化合物からなる硬質膜であり、硬質膜の(200)面に関する正極点図のα軸のX線強度分布はα角80〜90度の範囲に最高強度を示す被覆部材である。
本発明の硬質膜の(200)面についてX線回折の正極点図測定を行ったとき、硬質膜の(200)面に関する正極点図のα軸のX線強度分布がα角80〜90度の範囲に最高強度を示すことは、硬質膜を構成している立方晶の結晶の中で、(200)面が被覆部材表面に対して平行に向いている結晶が多いことを示している。なお、硬質膜の結晶の配向性を調べる方法として従来の2θ/θスキャン法のX線回折測定を挙げることができる。しかしながら、2θ/θスキャン法のX線回折測定における(200)面のX線回折ピークは、被覆部材の表面に平行な(200)面のX線回折ピークのみを示しており、硬質膜を構成している結晶の(200)面の傾きの角度分布は分からない。そこで、正極点図測定により硬質膜の各結晶の(200)面の傾きの角度分布を調べ、それを制御することにより、従来よりも耐摩耗性を向上させることができた。すなわち、2θ/θスキャン法のX線回折測定を行って、硬質膜の(111)面、(200)面、(220)面のX線回折ピーク強度の中で(200)面のX線回折ピーク強度が最も高く、硬質膜の(200)面に関する正極点図のα軸のX線強度分布がα角80〜90度の範囲に最高強度を示す被覆部材は、硬質膜の(200)面に関する正極点図のα軸のX線強度分布がα角80度未満の範囲に最高強度を示す被覆部材に比較して耐摩耗性を向上させることができた。これは、α角80〜90度の範囲に最高強度を示す硬質膜が、(200)面に関する正極点図のα軸のX線強度分布がα角80度未満の範囲に最高強度を示す硬質膜よりも、(200)面が被覆部材表面に対して平行に向いている結晶が多いためと考えられる。
本発明の硬質膜の(200)面に関する正極点図のα軸のX線強度分布は、Schulzの反射法により測定することができる。Schulzの反射法は、図1に示すように2θを回折角として入射角と反射角がそれぞれθになっている等角度反射の光学系を使用し、試料面内のA軸を中心とするα回転と、試料面法線(B軸)を中心とするβ回転すなわち試料面内回転により、入射X線に対する試料の方向を変えて回折線の強度分布を測定する方法である。B軸が入射線と回折線とで決まる平面上にあるとき、α角を90度と定義する。α角が90度のときは、図2に示すように正極点図上で中心の点になる。具体的な測定方法として、例えば株式会社リガク製X線回折装置RINT−TTRIIIの正極点測定プログラムを使用し、下記の測定条件および測定手法により、硬質膜の(200)面に関する正極点図のα軸のX線強度分布を測定することができる。
[測定条件]
(1)TTRIII水平ゴニオメータ
(2)極点用多目的試料台
(3)走査方法:同心円
(4)β走査範囲:0〜360度/5度ピッチ
(5)βスキャンスピード:180度/min
(6)γ振幅:0mm
(1)TTRIII水平ゴニオメータ
(2)極点用多目的試料台
(3)走査方法:同心円
(4)β走査範囲:0〜360度/5度ピッチ
(5)βスキャンスピード:180度/min
(6)γ振幅:0mm
[測定手法(Schulzの反射法)]
(1)θ固定角度:硬質膜の(200)面の回折角度を42度とする
(2)α走査範囲:20〜90度(5度ステップ)
(3)ターゲット:Cu、電圧:50kV、電流:250mA
(4)発散スリット:1/4度
(5)散乱スリット:6mm
(6)発散縦制限スリット:5mm
(1)θ固定角度:硬質膜の(200)面の回折角度を42度とする
(2)α走査範囲:20〜90度(5度ステップ)
(3)ターゲット:Cu、電圧:50kV、電流:250mA
(4)発散スリット:1/4度
(5)散乱スリット:6mm
(6)発散縦制限スリット:5mm
(200)面に関する正極点図の等高線からも最高強度を示すα角を読みとることができるが、(200)面に関する正極点図のα軸のX線強度分布から、最高強度を示すα角を容易に求めることができる。
本発明の被覆部材の基材として、具体的には焼結合金、セラミックス、cBN焼結体、ダイヤモンド焼結体などを挙げることができる。その中でも焼結合金は耐欠損性と耐摩耗性に優れるため好ましく、その中でもサーメット、超硬合金がさらに好ましく、その中でも超硬合金がさらに好ましい。
本発明の被膜は、周期律表4a、5a、6a族元素、Al、Y、Mn、Cu、Ni、Co、B、Si、S、Ge、Gaの金属、炭化物、窒化物、酸化物およびこれらの相互固溶体の中から選ばれた少なくとも1種からなる被膜であり、具体的には、TiC、TiCN、TiN、TiAlN、CrAlN、Al2O3などを挙げることができる。本発明の被膜の平均膜厚は、0.1μm以上であると耐摩耗性、耐酸化性が向上し、15μmを超えると耐欠損性が低下する。このため本発明の被膜の平均膜厚は0.1〜15μmの範囲が好ましく、その中でも0.5〜12μmの範囲がさらに好ましい。
本発明の硬質膜は、立方晶の金属化合物からなる。その中でも、Al、Ti、Zr、Hf、V、Nb、Ta、Cr、Mo、Wの中から選ばれた少なくとも1種の金属元素Mと、C、N、Oの中から選ばれた少なくとも1種の非金属元素Xとからなる金属化合物であると硬さが高く耐摩耗性に優れるので好ましい。具体的には、TiN、TiC、TiCN、TiCNOなどを挙げることができる。その中でも、金属元素MがAl、Ti、Zr、Hf、V、Nb、Ta、Cr、Mo、Wの中から選ばれた2種以上であると耐摩耗性に優れるのでさらに好ましい。具体的には、TiAlN、TiCrAlN、CrAlNなどを挙げることができる。
硬質膜の金属元素Mの一部をMn、Cu、Ni、Co、B、Si、S、Y、Ge、Gaの中から選ばれた少なくとも1種の添加元素Lで置換するとともに、硬質膜に添加する添加元素Lの量を、金属元素Mと添加元素Lの合計に対して原子比で0.01〜0.2とすると、耐摩耗性が向上するので、さらに好ましい。具体的には、(Ti0.30Al0.40Y0.30)N、(Ti0.40Al0.55Si0.05)N、(Cr0.36Al0.58B0.06)N、(Cr0.20Al0.50Zr0.20Si0.10)N0.98O0.02、(Ti0.40Al0.55B0.05)N0.98O0.02、(Ti0.50Al0.45Mn0.05)N、(Cr0.36Al0.54B0.10)N、(Ti0.50Al0.40Si0.10)N、(Cr0.45Al0.52S0.03)N、(Ti0.20Al0.55Cr0.20Si0.05)N、(Ti0.40Al0.50Si0.10)N、(Cr0.40Al0.50Si0.10)N、(Ti0.50Al0.45Si0.05)N、(Cr0.30Al0.40Zr0.25B0.05)N、(Ti0.30Al0.40Y0.25B0.05)N、(Ti0.20Al0.60Ga0.10Si0.10)N0.95C0.05、(Cr0.20Al0.60W0.15S0.05)N0.95C0.05、(Ti0.45Cr0.45Si0.10)N、(Ti0.22Al0.44Cr0.22Si0.12)N、(Cr0.25Al0.65Ga0.10)N0.93O0.07、(Ti0.50Al0.40B0.10)N0.93O0.07などを挙げることができる。
本発明の硬質膜は、1層からなる単層膜、または、2層以上からなる多層膜のいずれでも好ましい。その中でも、本発明の硬質膜は組成の異なる厚さ1〜100nmの薄膜を交互に2層以上積層した交互積層膜からなると、耐酸化性、耐摩耗性が向上するため、さらに好ましい。
被膜の組成に関しては、二次イオン質量分析装置(SIMS)、エネルギー分散元素分析装置(EDS)、グロー放電型分析装置(GDS)などの元素分析装置を使って測定することができる。
本発明の被覆部材は、アークイオンプレーティング法やスパッタリング法などのPVD法により作製することができる。PVD法は被膜に含まれる金属元素や添加元素の種類および含有率を容易に調整できるので好ましい。その中でもアークイオンプレーティング法は被膜の密着性が高いのでさらに好ましい。例えば、アークイオンプレーティング装置(以下、AIP装置という。)内に基材を入れ、基材温度:573〜973K、圧力:1.5〜3.5Pa、アーク放電電流:80〜150A(定電流制御)、基材バイアス電圧:−30〜−200Vという条件で硬質膜を基材の表面に被覆すると、本発明の被覆部材を得ることができる。
本発明の被覆部材は耐摩耗性、耐欠損性および耐酸化性に優れる。本発明の被覆部材を切削工具として用いると工具寿命が長くなるという効果が得られる。特に高速度加工、高送り加工、硬さの高い被削材の加工などの加工条件が厳しい切削加工において効果が高い。
基材として形状がSDKN1203AETNのK20相当超硬合金製チップを用意する。発明品については、メタルボンバード用電極を含めて6極のターゲットを着装することが可能なAIP装置内に、基材を装入して圧力:1×10-3Paまで真空排気を行った後、AIP装置内のヒーターで773Kまで基材を加熱した。圧力:1×10-2Pa、基材バイアス電位:−600V、アーク放電電流:100A、時間:6分というボンバード条件でメタルボンバードを行った後、表1に示す膜構成の硬質膜を被覆した。硬質膜は、各膜の金属元素と添加元素の成分比を持つターゲットを用い、N2、O2、CH4またはこれらの混合ガスを反応ガスとして導入し、圧力:1.5〜3.5Pa、アーク放電電流:80〜150A(定電流制御)、基材バイアス電圧:−35〜−150Vという被覆条件で被覆した。比較品1〜6については発明品と同じように基材をAIP装置内に装入して、発明品と同じボンバード条件でメタルボンバードを行った後、表2に示す膜構成の硬質膜を、各膜の金属元素と添加元素の成分比を持つターゲットを用い、N2、O2、CH4またはこれらの混合ガスを反応ガスとして導入し、圧力:3.0Pa、アーク放電電流:120A(定電流制御)、基材バイアス電圧:−20〜−25Vという被覆条件で被覆した。比較品7は、発明品と同じように基材をAIP装置内に装入して、発明品と同じボンバード条件でメタルボンバードを行った後、ターゲットとしてTiAlSiターゲット(Ti:Al:Si=0.45:0.50:0.05(原子比))を用い、CH4とN2の混合ガスを反応ガスとして導入し、表2に示す膜構成の硬質膜を、圧力:3.0Pa、アーク放電電流:120A(定電流制御)、基材バイアス電圧:周波数1〜2kHz、デューティ比30%および電圧が0〜−180Vのパルス電圧、という被覆条件で被覆した。
基材の表面に被覆された硬質膜の総膜厚については、各試料を切断して、断面を鏡面仕上げし、得られた鏡面の断面を光学顕微鏡で観察して測定した。交互積層膜の薄膜の各膜厚については、透過型電子顕微鏡やFE型走査電子顕微鏡を用いて測定した。得られた結果については、表1、2に併記した。
各試料の硬質膜について、株式会社リガク製X線回折装置RINT−TTRIIIを用いて、2θ/θスキャン法のX線回折測定を行ったところ、全試料の硬質膜は立方晶のNaCl型構造であった。また、全発明品は、硬質膜の(111)面、(200)面、(200)面のX線回折ピーク強度の中で、(200)面のX線回折ピーク強度が最も高かった。比較品1〜6は、硬質膜の(111)面、(200)面、(220)面のX線回折ピーク強度の中で(111)面のX線回折ピーク強度が最も高かった。一方、比較品7は、硬質膜の(111)面、(200)面、(220)面のX線回折ピーク強度の中で(200)面X線回折ピーク強度が最も高かった。
さらに、株式会社リガク製X線回折装置RINT−TTRIIIを用いて、下記に示す測定条件により全試料の硬質膜の(200)面に関する正極点図のα軸のX線強度分布を測定した。
[測定条件]
(1)TTRIII水平ゴニオメータ
(2)極点用多目的試料台
(3)走査方法:同心円
(4)β走査範囲:0〜360度/5度ピッチ
(5)βスキャンスピード:180度/min
(6)γ振幅:0mm
(1)TTRIII水平ゴニオメータ
(2)極点用多目的試料台
(3)走査方法:同心円
(4)β走査範囲:0〜360度/5度ピッチ
(5)βスキャンスピード:180度/min
(6)γ振幅:0mm
[測定手法(Schulzの反射法)]
(1)θ固定角度:硬質膜の(200)面の回折角度を42度とする
(2)α走査範囲:20〜90度(5度ステップ)
(3)ターゲット:Cu、電圧:50kV、電流:250mA
(4)発散スリット:1/4度
(5)散乱スリット:6mm
(6)発散縦制限スリット:5mm
(1)θ固定角度:硬質膜の(200)面の回折角度を42度とする
(2)α走査範囲:20〜90度(5度ステップ)
(3)ターゲット:Cu、電圧:50kV、電流:250mA
(4)発散スリット:1/4度
(5)散乱スリット:6mm
(6)発散縦制限スリット:5mm
また、硬質膜の硬さは、松沢精機株式会社製マイクロビッカース硬度計を用い、印加荷重25gf、保持時間15秒の測定条件で測定した。これらの結果は表3に示した。
発明品1〜10、比較品1〜7の被覆超硬合金製切削工具を用いて、被削材:ダイス鋼SKD11(加工面寸法:幅W100mm×長さL200mm、硬さHRC:50.5)、切削速度:67.5m/min、切り込み:2.0mm、送り:0.05mm/toothの条件で乾式フライス試験を行った。工具寿命は、逃げ面摩耗量VB=0.3mmを目安とした。切削長6mまでに逃げ面摩耗量VB=0.3mmに達しない場合は、切削長6m時点の逃げ面摩耗量VBを測定した。これらの結果を表4に示す。
表4に示されるように、発明品1〜10は、切削長6mまでの切削加工でも欠損せず、逃げ面摩耗量VBが0.16mm以下であり、優れた耐摩耗性と耐欠損性を有する。一方、比較品1〜4は切削長6m時点の逃げ面摩耗量VBが0.35mm以上となっている。また、比較品5〜7は切削長4.5m時点で欠損を生じた。
1…発散スリット(DS)
2…試料中心
3…発散縦制限スリット(Schulzスリット)
4…受光スリット(RS)
5…散乱スリット(SS)
6…カウンター
2…試料中心
3…発散縦制限スリット(Schulzスリット)
4…受光スリット(RS)
5…散乱スリット(SS)
6…カウンター
Claims (7)
- 基材の表面に被膜を被覆した被覆部材において、被膜の少なくとも1層は立方晶の金属化合物からなる硬質膜であり、硬質膜の(200)面に関する正極点図のα軸のX線強度分布はα角80〜90度の範囲に最高強度を示す被覆部材。
- 硬質膜はAl、Ti、Zr、Hf、V、Nb、Ta、Cr、Mo、Wの中から選ばれた少なくとも1種の金属元素Mと、C、N、Oの中から選ばれた少なくとも1種の非金属元素Xとからなる金属化合物である請求項1に記載の被覆部材。
- 硬質膜に含まれる金属元素MはAl、Ti、Zr、Hf、V、Nb、Ta、Cr、Mo、Wの中から選ばれた2種以上からなる請求項2に記載の被覆部材。
- 硬質膜に含まれる金属元素Mの一部はMn、Cu、Ni、Co、B、Si、S、Y、Ge、Gaの中から選ばれた少なくとも1種の添加元素Lで置換されるとともに、硬質膜に含まれる添加元素Lの量は、金属元素Mと添加元素Lの合計に対して原子比で0.01〜0.2である請求項2または3に記載の被覆部材。
- 被膜の平均膜厚は0.1〜15μmである請求項1〜4のいずれか1項に記載の被覆部材。
- 硬質膜は組成の異なる厚さ1〜100nmの薄膜を交互に2層以上積層した交互積層膜からなる請求項1〜5のいずれか1項に記載の被覆部材。
- 請求項1〜6のいずれか1項に記載の被覆部材からなる被覆切削工具。
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