JP2009201762A - 内視鏡および撮影モジュール - Google Patents

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Abstract

【課題】電子部品を自在に配置した回路基板を内視鏡先端部に設ける。
【解決手段】 スコープの先端枠10Bを、立体配線を形成した立体成形回路デバイス10Gによって構成する。このとき、CCD13を、コネクタ部33A、33Bによってプラスチック成形体10Gの内部に接触固定させる。さらに、CCD13への駆動信号、CCD13からの画像信号をそれぞれ転送する信号ケーブル32A、32Bを、束ねることなくそのまま延ばす。
【選択図】図4

Description

本発明は、スコープ(内視鏡)を用いて胃などの器官、あるいは配管内壁などを観察可能な内視鏡装置、カプセル型内視鏡、あるいは、小型カメラ、カメラヘッドなどの撮像モジュールに関し、特に、撮像素子周りの回路構造に関する。
体内に挿入されるスコープの先端部分は、リジッドな筒状の固定枠によって構成され、先端固定枠は、観察方向を移動させる湾曲部と繋がっている。先端固定枠の内部には、対物レンズとともに、撮像素子が設けられ、撮像素子の後方に電子部品を搭載したプリント基板が設けられている。
先端固定枠内部には、レンズ、撮像素子を固定するための円筒状枠が延びている(例えば、特許文献1参照)。円筒状枠は、レンズ、撮像素子のサイズに応じた径を有し、レンズ、撮像素子、そして、撮像素子の後方に配設されたプリント基板を収容する。また、プリント基板の電子部品と接続する複数の信号ケーブルは、束ねられた状態でプロセッサ側まで延びている。
一方、立体的な配線を形成した回路基板を用いることも可能であり、例えば、ファイバスコープの接眼部に装着されるカメラヘッド部に、立体配線を形成す成形回路部品(Molded Interconnect Device)をコネクタとして実装する構成が知られている(特許文献2参照)。そこでは、撮像素子の後方に円筒状の成形回路部品が装着され、その後方に配置されたフレキシブル基板と押圧接触する。
特開平6−178757号公報 特開2001―27734号公報
内視鏡先端部のプリント基板は、撮像素子サイズの円筒固定枠内に配置される。そのため、配置スペースが小さく、電子部品を数多く配置することができない。その結果、撮像系の回路設計に制約があった。また、円筒固定枠の内部スペースの制約の関係から、円筒固定枠内のプリント基板から延びる複数の信号ケーブルを一本に束ねるため、画像信号にノイズが混入しやすい。
本発明の内視鏡装置は、撮像素子する内視鏡先端部が、立体成形回路デバイスによって構成されることを特徴とする。ここで、立体成型回路デバイスは、配線パターンが立体的に形成され、撮像素子、抵抗などの電子部品が装着されている成形体を表す。例えば、電子部品、信号ケーブルなどを装着させながら成形部品を段階的に積層させ、立体成形回路デバイスを構成する。
本発明では、内視鏡先端部全体がそのまま立体配線を形成する3次元構造の回路デバイスによって構成され、その中に撮像素子が装着されている。例えば、対物レンズなどの光学系も、立体成形回路デバイスの中、あるいは表面付近に装着すればよい。先端部全体が回路基板として構成されることによって、電子部品の配置スペースが拡大し、より多くの電子部品を内視鏡先端部へ搭載することが可能となる。
撮像素子を半田付けなしで成形回路部品に装着するため、立体成形回路デバイスの内部に、撮像素子のタブを接触固定させるコネクタ部を設けることが望ましい。
電子部品の配置スペースが拡大したことから、信号ノイズを防ぐため、立体成形回路デバイス内に設けられる複数の信号ケーブルを、それぞれ独立して延ばすのが望ましい。また、ライトガイドによって放出される熱は、電子部品の動作に影響を与える恐れがある。そのため、自身の発熱が大きい電源電圧の相対的に高い電子部品ほど、ライトガイドの傍から離れて配置させるのがよい。
本発明の内視鏡の製造方法は、撮像素子を装着させ、立体配線を形成した樹脂成形体を生成し、樹脂成形体を内視鏡先端部として内視鏡挿入部の先端部分に取り付けることを特徴とする。さらには、光学系、抵抗などの電子部品も樹脂成形体に装着させてよい。樹脂成形体をそのまま内視鏡先端部として構成するため、内視鏡先端部をコーティングするのが望ましい。
本発明の撮影モジュールは、撮像素子を内部に装着させた立体成形回路デバイスによって構成されることを特徴とする。
本発明によれば、電子部品を自在に配置した回路基板を内視鏡先端部に設けることができる。
以下では、図面を参照して本発明の実施形態について説明する。
図1は、第1の実施形態であるビデオスコープ(内視鏡)の平面図である。図2は、スコープ先端部の平面図である。
ビデオスコープ10は、内視鏡操作部(図示せず)から延びるフレキシブルな挿入部10Tを備え、挿入部10Tの先端部分には、先端面10Sを含む筒状の先端枠10Bが設けられている。先端枠10Bは、内視鏡操作部を使ったオペレータの操作によって屈曲可能な湾曲部10BAと繋がっている。
ビデオスコープ10の接続されるプロセッサ(図示せず)に設けられた光源からの光は、ビデオスコープ内部に設けられたライトガイド(図示せず)を通ってスコープ先端面10Sから射出される。被写体に反射した光は、先端枠10Bに設けられたCCD13に到達し、被写体像がCCD13の受光面に形成される。そして、被写体像に応じた画像信号がCCD13から読み出され、プロセッサへ送られる。
図2に示すように、先端枠10Bの先端面10Sには対物レンズ12が配置され、対物レンズ12と向かい合うようにCCD12が先端枠10B内部に配置されている。また、ライトガイドの一対の先端面14A、14Bが先端面10Bに現れる。
先端枠10Bは、立体的な回路基板構造である樹脂成形回路デバイス(以下、立体成形回路デバイスという)によって構成されており、立体配線を形成した成形回路デバイスが、そのまま先端枠10Bとして湾曲部10Aに取り付けられている。先端枠10Bの円周面、およびその先端面10Sは、絶縁性、防水性をもつ任意のコーティング樹脂材料11によってコーティングされている。
図3は、先端枠10Bの内部構成を先端面側から模式的に示した図である。図4は、図3の破線IV−IV’に沿った先端固定枠の部分的断面図である。ただし、図3では、先端枠10Bの内部を透過させたときの電子部品の配置を示している。
先端枠10Bを構成する立体成形回路デバイス10Gは、PEI(polyetherimide)などのプラスチックを材料とし、MID製造方法などによって配線パターンを形成した成形体パーツを段階的に積層させながら、一体的な樹脂成形体を作り上げている。ここでは、レーザビームによる露光パターニングによって配線パターンが形成され、信号ケーブル、電子部品などを順番に装着させながら成形体パーツを積層化させていく。装着された電子部品には、プロセッサから電源が供給される。
立体成形回路デバイス10Gには、電子部品として、抵抗22、23、コンデンサ26が搭載され、さらに撮像に関するICチップ24、28が搭載されている。一方、対物レンズ12の両脇に沿うように、信号ケーブル32A、32Bがスコープ10の長手方向に沿って延出し、一方、ライトガイド先端面14A、14Bの傍には、信号ケーブル30A、30Bが長手方向に沿って延びている。
抵抗23、コンデンサ26、ICチップ28はバッファ回路を構成し、ライトガイドの先端面14A、14Bの傍に配置される。バッファ回路の電源電圧は、ICチップ24、28に比べて小さい。そのため、ライトガイドの熱による影響が少ない。一方、ICチップ28は電源電圧が大きい。ライトガイドからの熱の影響を防ぐため、ICチップ28はライトガイドの先端面14A、14Bから離れた位置に配置され、コンデンサ26,抵抗28がライトガイドの先端面14A、14B信号ケーブル32Aの傍に設けられている。
図4は、図3のIV−IV’に沿った一部断面を模式的に示している。立体成型回路デバイス10Gの内部には、立体的な配線パターン42,44,46が形成され、CCD13を固定するためのコネクタ部33A、33Bが設けられている。配線パターン42は、CCD13の駆動用信号ケーブル32Aとコネクタ部33Aとを接続させ、配線パターン46は、CCD13の出力用信号ケーブル32Bとコネクタ部33Bとを接続させる。一方、配線パターン44は、ICチップ24と抵抗22とを接続させる。
信号ケーブル32A、32Bは、束ねられることなく、それぞれ独立してスコープ湾曲部10Aまで延出している。すなわち、CCD13の駆動用信号ケーブル32Aと、画像信号出力用信号ケーブル32Aが、別々に配置されている。図3に示す信号ケーブル30A、30Bも同様である。
立体成形回路デバイス10Gには、対物レンズ12、CCD13、絞り15を装着させるための穴10Rが形成され、CCD13は、立体成形回路デバイス10Gの外部から埋め込むように装着される。CCD13をコネクタ部33A,33Bの位置まで挿入して固定させた後、絞り15を所定の位置で接触固定させ、さらに、その上から対物レンズを先穴10Rに嵌めて固定する。穴10Rは、対物レンズ12の径より若干小さいサイズで形成されている。なお、ライトガイドを挿通させる穴も立体成型回路デバイス10Gに形成されている。
CCD13、絞り15、対物レンズ12、ライトガイドを装着させた後、10Gをコーティング樹脂材料11によってコーティングすることにより、先端枠10Bが得られる。先端枠10Bは、従来公知の方法によってスコープ挿入部10の先端部分、すなわち湾曲部10Aに取り付けられる。
図5は、図4に示したコネクタ部33Aの概略的拡大図である。
コネクタ部33Aには,CCD13の本体から延びる弾性のタブ13Bが挿入される空間50Aが形成され、空間50Aには、複数の突起状パターン50Bがピン状に形成されている。CCD13は、タブ13Bが弾性変形させられて反った状態でプラスチック成形体10Gに挿入される。そしてコネクタ部33A、33Bの位置まで到達すると、タブ13Bがコネクタ33A,33Bに嵌められる。他の電子部品に関しても、同じように形成されたコネクタ部と接触固定している。
このように本実施形態によれば、スコープ10の先端枠10B全体が、立体配線を形成した立体成形回路デバイスによって構成される。立体成形回路デバイス10Gをそのまま先端枠10Bとして構成するため、従来のようなCCD、レンズ固定用の筒状固定枠が不要となる。また、先端枠10Bの内部空間全体に渡って回路を構成することができるため、電子部品を自由に配置し、電気回路を自在に設計することができる。
また、CCD13は、コネクタ部33A、33Bによってプラスチック成形体10Gの内部に接触固定される。そのため、半田付けすることなくCCD13を装着させることができる。さらに、電気回路を構成するスペースの拡大によって、CCD13への駆動信号、CCD13からの画像信号をそれぞれ転送する信号ケーブル32A、32Bを1つのケーブルに束ねることなく、そのままプロセッサ側まで延ばすことができる。その結果、ECM向上とノイズ低減が図られる。
電子部品をCCD13と同様に内部へ嵌め込む構成にしてもよい。あるいは、CCD13などを、成形体パーツを積層させていく途中の段階で装着させてもよい。この場合、半田付けによってCCD13を装着させてもよい。立体成型回路デバイスとしては、成形体パーツを積層化した一体化させるもの以外でもよく、例えば、成形回路部品(MID)の製造方法によって成形してもよい。フィルム転写など他の製造方法を適用してもよい。また、A/D変換回路など、上述した電子部品以外の部品を設ける構成にしてもよい。
スコープの代わりに、カプセル形内視鏡、あるいは小型カメラ、カメラ機能付き携帯電話などの撮影機器に組み付けられる撮像モジュールに適用してもよい。
第1の実施形態であるビデオスコープ(内視鏡)の平面図である。 スコープ先端部の平面図である。 先端枠の内部構成を先端面側から模式的に示した図である。 図3の破線IV−IV’に沿った先端固定枠の部分的断面図である。 図4に示したコネクタ部の概略的拡大図である。
符号の説明
10 ビデオスコープ
10A 挿入部
10B 先端枠(内視鏡先端部)
10T 挿入部
10G 立体成形回路デバイス
11 コーティング樹脂材料
12 対物レンズ
13 CCD
13B タブ
22、23 抵抗
26 コンデンサ
24、28 ICチップ
32A、32B 信号ケーブル
33A、33B コネクタ部
42、44、46 配線パターン

Claims (7)

  1. 撮像素子を有する内視鏡先端部が、立体成形回路デバイスによって構成されることを特徴とする内視鏡。
  2. 前記立体成形回路デバイスが、前記撮像素子のタブを接触固定させるコネクタ部を有することを特徴とする請求項1に記載の内視鏡。
  3. 前記立体成形回路デバイス内に設けられる複数の信号ケーブルが、それぞれ独立して延びることを特徴とする請求項1に記載の内視鏡。
  4. 光源からの照明光を前記内視鏡先端部へ伝達するライトガイドをさらに有し、
    前記立体成形回路デバイスにおいて、電源電圧が相対的に高い電子部品ほどライトガイドの傍から離れて配置されることを特徴とする請求項1に記載の内視鏡。
  5. 撮像素子を装着させ、立体配線を形成した樹脂成形体を生成し、
    前記樹脂成形体を内視鏡先端部として内視鏡挿入部の先端部分に取り付けることを特徴とする内視鏡の製造方法。
  6. 前記内視鏡先端部をコーティングすることを特徴とする請求項5に記載の内視鏡の製造方法。
  7. 撮像素子を内部に装着させた立体成形回路デバイスによって構成されることを特徴とする撮影モジュール。
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