JP2009201294A - ポンプ用電動機の固定子及びポンプ用電動機及びポンプ及びポンプ用電動機の固定子の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】この発明に係るポンプ用電動機の固定子は、固定子50は、複数のティース23aを有する固定子鉄心23と、ティース23aの夫々に施される固定子絶縁部24と、少なくとも固定子絶縁部24の一部のシールボックス側の外周面に形成されるシールボックス位置決め用突起25とを備え、シールボックス60は、全体形状が鍔60aのついた略カップ形状であり、鍔60aの固定子50側の面に、軸方向に伸び、凹部30aを有する突起30を備え、固定子50にシールボックス60を取り付ける際に、固定子絶縁部24のシールボックス位置決め用突起25に、シールボックス60の突起30の凹部30aを嵌め込むことを特徴とする。
【選択図】図1
Description
(1)シールボックスと固定子との位置決めを確実に行うこと。
(2)シールボックスとモールド樹脂との境界面からのモールド固定子内部への浸水を防ぐこと。
(3)モールド樹脂の成形時の成形圧力によるシールボックスの変形を防止すること。
(4)モールド樹脂の成形時のシールボックスとモールド樹脂との接着性を向上すること。
固定子は、
複数のティースを有する固定子鉄心と、
ティースの夫々に施される固定子絶縁部と、
少なくとも固定子絶縁部の一部のシールボックス側の外周面に形成されるシールボックス位置決め用突起とを備え、
シールボックスは、
全体形状が鍔のついた略カップ形状であり、
鍔の固定子側の面に、軸方向に伸び、凹部を有する突起を備え、
固定子にシールボックスを取り付ける際に、固定子絶縁部のシールボックス位置決め用突起に、シールボックスの突起の凹部を嵌め込むことを特徴とする。
図1乃至図6は実施の形態1を示す図で、図1はモールド樹脂で一体成形する前のポンプ用電動機の固定子の分解斜視図、図2はモールド樹脂で一体成形後のポンプ用電動機の固定子100の断面図、図3は図2の左側から見たポンプ用電動機の固定子100の左側面図、図4は図3のA−A断面図、図5はポンプ200の断面図、図6はポンプ200の製造工程を示す図である。
(a)電磁鋼板を積層した固定子鉄心23に複数のコイル33が巻線され、基板押さえ40と基板11が組み付けられた固定子50と、ポンプ200内の水と固定子50とを仕切る樹脂成形品のシールボックス60とをモールド一体成形して製作されるポンプ用電動機の固定子100(モールド固定子)と、
(b)SUSやセラミックなどを材料として製作され、シールボックス60に設けられる軸支持部60cに一端が挿入され、他端が樹脂成形品のケーシング90の軸支持部90aにて支持されるシャフト96と、
(c)リング状の耐熱水性樹脂マグネット150aと、マグネット150aの内側に配設される円筒形のスリーブ150bとがPPE(ポリフェニレンエーテル)等の熱可塑性樹脂で一体に成形される回転子150と、
(d)回転子150に超音波溶着などにより接合され、シャフト96を中心に回転自在に設置される樹脂成形品の羽根車160と、
(e)スリーブ150bの両端面に、所定の隙間をもって設置されるSUSやセラミックなどを材料として製作されるスラストベアリング95と、
を備え、シールボックス60にOリング97を設置した後、ケーシング90と、ポンプ用電動機の固定子100と、足板93とをタッピングネジ91等により共締めして組み立てられる。
(1)ステップ1:固定子50を製造する。固定子50は、電磁鋼板を積層して形成される(かしめ、溶接等で)固定子鉄心23のティース23aの夫々に固定子絶縁部24が施される。ティース23aに施された夫々の固定子絶縁部24に集中巻のコイル33が巻回されている。また、固定子絶縁部24には、電源が供給される3個の端子20aと、中性点となる3個の端子20bが取り付けられる。併せて、基板11を製造する。基板11には、リード線10が基板11の切り欠かれた外周縁部付近に取り付けられたリード押さえ部品9により固定される。また、基板11には、磁極位置検出素子98等の電子部品が実装される。さらに、併せて、基板押さえ40を成形する。基板押さえ40は、PBT(ポリブチレンテレフタレート)等の熱可塑性樹脂を成形して形成される。
(2)ステップ2:固定子50に、基板11と基板押さえ40とを固定する。
(3)ステップ3:固定子50の電源が供給される3個の端子20aと、中性点となる3個の端子20bとに基板11を半田付けする。併せて、シールボックス60の成形を行う。シールボックス60は、PPE(ポリフェニレンエーテル)などの熱可塑性樹脂を用いて成形される。
(4)ステップ4:固定子50(基板押さえ40と基板11が組み付けられた)にシールボックス60を組付ける。このとき、シールボックス60をシールボックス60のカップ部を固定子鉄心23の内周に嵌めこみ組み付ける。シールボックス60に備える3個の凹形状の突起30と3個の四角形の突起31とが、固定子鉄心23の反結線側端面に接するようにすることでシールボックス60の固定子鉄心23に対する軸方向の位置決めとなる。また、固定子50の固定子絶縁部24に備えるシールボックス位置決め用突起25が、シールボックス60が備える凹形状の突起30の凹部30aに嵌ることでシールボックス60の固定子50に対する回り止めとなる。
(5)ステップ5:ポンプ用電動機の固定子100をモールド成形する。併せて、ケーシング90の樹脂成形、及び回転子150の製造を行う。回転子150は、リング状のマグネット150aと、マグネット150aの内側に配設される円筒形のスリーブ150bとがPPE(ポリフェニレンエーテル)等の熱可塑性樹脂で一体に成形される。
(6)ステップ6:ポンプ200の組立を行う。ポンプ200は、基板押さえ40と基板11が組み付けられた固定子50とシールボックス60とをモールド一体成形して製作されるポンプ用電動機の固定子100(モールド固定子)と、シャフト96と、リング状のマグネット150aとマグネット150aの内側に配設される円筒形のスリーブ150bとがPPE(ポリフェニレンエーテル)等の熱可塑性樹脂で一体に成形される回転子150と、回転子150に超音波溶着などにより接合されシャフト96を中心に回転自在に設置される樹脂成形品の羽根車160と、スリーブ150bの両端面に、所定の隙間をもって設置されるSUSやセラミックなどを材料として製作されるスラストベアリング95とを備え、シールボックス60にOリング97を設置した後、ケーシング90と、ポンプ用電動機の固定子100と、足板93とをタッピングネジ91等により共締めして組み立てられる。
(1)シールボックス60が、凹部30aを有する凹形状の突起30を備える。固定子50の固定子絶縁部24に備えるシールボックス位置決め用突起25が、シールボックス60の凹形状の突起30の凹部30aに嵌ることでシールボックス60の固定子50に対する回り止めとなる。これにより、ポンプ用電動機の固定子の組立て工程の簡素化が可能となる。結果、製造コストの低減と、シールボックス60と固定子50との位置決めがなされることによりポンプ用電動機の固定子100の品質の向上が図れる。
(2)ポンプ用電動機の固定子100(モールド固定子)のモールド金型が、固定子50に組み付けられる樹脂成形品のシールボックス60よりも一回り(所定寸法)大きい形状で、ポンプ用電動機の固定子100のモールド成形後にシールボックス60の外周をモールド樹脂70により保持することで、シールボックス60とモールド樹脂70との境界面からのポンプ用電動機の固定子100内部への浸水を抑えることができる。従って、ポンプ用電動機の固定子100の品質の向上が図れる。
(3)固定子鉄心23に組み付けられる樹脂成形品のシールボックス60に備える位置決め用穴35で、モールド金型の上金型を被せる際に、シールボックス60他が組み付けられた固定子50の周方向位置決めを行うことができる。また、シールボックス60に備える位置決め用穴35の金型押さえ部35aをモールド金型の上金型で押さえることで、成形圧力によるシールボックス60の変形を防止する。そのため、ポンプ用電動機の固定子100の品質の向上が図れる。
(4)シールボックス60の鍔60aの背面(固定子50側)に放射状に配置される第1のリブ36と、シールボックス60の底部60b(基板11と近接する面)に放射状に配置される第2のリブ34を備えることにより、シールボックス60とモールド樹脂70との接着性が向上する。それにより、ポンプ用電動機の固定子100の品質向上を図ることができる。
Claims (9)
- 水と固定子とをシールボックスで仕切るポンプに搭載されるポンプ用電動機の固定子において、
前記固定子は、
複数のティースを有する固定子鉄心と、
前記ティースの夫々に施される固定子絶縁部と、
少なくとも前記固定子絶縁部の一部の前記シールボックス側の外周面に形成されるシールボックス位置決め用突起とを備え、
前記シールボックスは、
全体形状が鍔のついた略カップ形状であり、
前記鍔の前記固定子側の面に、軸方向に伸び、凹部を有する突起を備え、
前記固定子に前記シールボックスを取り付ける際に、前記固定子絶縁部の前記シールボックス位置決め用突起に、前記シールボックスの前記突起の前記凹部を嵌め込むことを特徴とするポンプ用電動機の固定子。 - 水と固定子とをシールボックスで仕切るポンプに搭載され、モールド樹脂により前記固定子と前記シールボックスとが一体成形されるポンプ用電動機の固定子において、
前記シールボックスは、全体形状が鍔のついた略カップ形状であり、
前記固定子と前記シールボックスとを前記モールド樹脂により一体成形するモールド金型を、前記シールボックスの前記鍔の外形よりも所定寸法大きくし、
前記モールド樹脂による一体成形後に、少なくとも前記シールボックスの前記鍔の外周を前記モールド樹脂により保持することを特徴とするポンプ用電動機の固定子。 - 水と固定子とをシールボックスで仕切るポンプに搭載され、モールド樹脂により前記固定子と前記シールボックスとが一体成形されるポンプ用電動機の固定子において、
前記シールボックスは、全体形状が鍔のついた略カップ形状であり、前記鍔の外周近傍に位置決め用穴を複数備え、前記位置決め用穴の縁部近傍に金型押さえ部が形成され、
前記固定子と前記シールボックスとを前記モールド樹脂により一体成形する際に、前記鍔の前記位置決め用穴により前記シールボックスが組み付けられた前記固定子の周方向位置決めを行い、さらに、前記位置決め用穴の直径よりも所定寸法大きいモールド金型の一部で前記金型押さえ部を押さえることを特徴とするポンプ用電動機の固定子。 - 水と固定子とをシールボックスで仕切るポンプに搭載され、モールド樹脂により前記固定子と前記シールボックスとが一体成形されるポンプ用電動機の固定子において、
前記シールボックスは、全体形状が鍔のついた略カップ形状であり、該シールボックスは、前記固定子側の面に放射状のリブを備え、前記シールボックスが前記固定子のモールド成形後に前記モールド樹脂によって保持されることを特徴とするポンプ用電動機の固定子。 - 前記シールボックスの前記鍔の前記固定子側の面に、カップ側面から鍔の外周に向けて高さが減少した第1のリブを備えたことを特徴とする請求項4記載のポンプ用電動機の固定子。
- 前記シールボックスの前記カップ形状の底部にあり、軸支持部の背面に形成した凹部を跨ってカップ外周方向に延びた第2のリブを備えたことを特徴とする請求項4又は請求項5記載のポンプ用電動機の固定子。
- 請求項1乃至6のいずれかのポンプ用電動機の固定子を搭載したことを特徴とするポンプ用電動機。
- 請求項7記載のポンプ用電動機を搭載したことを特徴とするポンプ。
- 水と固定子とをシールボックスで仕切るポンプに搭載されるポンプ用電動機の固定子の製造方法において、
電磁鋼板を積層して形成される固定子鉄心に固定子絶縁部を形成し、前記固定子絶縁部にコイルを巻回して前記固定子を製造し、
前記固定子に、基板と基板押さえとを固定し、
前記固定子の端子と基板とを半田付けし、併せて前記シールボックスの成形を行い、
前記固定子に前記シールボックスを組付け、
前記基板と前記基板押さえとが組み付けられた前記固定子と、前記シールボックスとをモールド樹脂を用いてモールド成形することを特徴とするポンプ用電動機の固定子の製造方法。
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