JP2009201067A - 水晶振動子及び水晶振動子の製造方法 - Google Patents

水晶振動子及び水晶振動子の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 振動エネルギを振動部に閉じ込めつつ、製造を容易とする。
【解決手段】 四角形の水晶片の両主面に励振電極とこれら励振電極から前記水晶片の一方の端部まで延出する2つ一対の引回しパターンとが設けられた水晶振動素子と、蓋体及び基体とからなる水晶振動子であって、水晶振動素子は、一方の引回しパターンの端部が水晶片に設けられた第一貫通孔を介して他方の引回しパターンが設けられた表面側に引回されて構成され、一方の主面に凹部が設けられ、他方の主面に凹部の縁に沿って設けられる溝部を有し、基体は、前記一方の引回しパターンと他方の引回しパターンの端部と対向する位置に第二貫通孔が設けられ、導電材料で貫通孔が塞がれて前記一方の引回しパターンと前記他方の引回しパターンの端部と接続して構成されていることを特徴とする。
【選択図】 図1

Description

本発明は、電子機器に用いられる水晶振動子及び水晶振動子の製造方法に関する。
従来から、電子機器には水晶振動子が用いられている。図12は従来の水晶振動子の一例を示す分解斜視図である。
図12に示すように従来の水晶振動子200は、例えば、励振電極223が形成された振動部222とこれを囲う枠部221とが一体で形成された水晶振動素子220と、ガラスから成り一方の主面に凹部K1を有し他方の主面に外部端子Gを備える基体210と、ガラスから成り凹部K2を有する蓋体230とから主に構成されている。
この構造の水晶振動子200は、基体210及び蓋体230の凹部K1、K2を振動部222の励振電極223側に向けて、枠部221を基体210と蓋体230とで挟むように接合して構成されている(例えば、特許文献1参照)。
このような構造の水晶振動子200は、振動部222を枠部221と2箇所で接続した接続部225を備えた構造となっており、振動エネルギが枠部221側に漏れ出ないように構成されている。
また、このような構造の水晶振動子200の場合、枠部221と基部210の接合、枠部221と蓋部230の接合に陽極接合を用いることもある(例えば、特許文献2参照)。この場合、接合面に金属膜(図示せず)を枠部221の両面に設けておく必要がある。
また、水晶振動子に用いられる水晶振動素子において、この水晶振動素子の、一方の主面に溝部が設けられ、他方の主面に凹部が設けられた構造となっている水晶振動素子が提案されている。この水晶振動素子は、他方の主面と平行となる凹部内の主面から一方の主面までの厚さが溝部の深さより小さく形成されている(例えば、特許文献3参照)。
特開2006−148758号公報 特許第3390348号公報 特開2004−328028号公報
しかしながら、このような構造の水晶振動子200は、平面視における形状を、例えば、長辺方向の長さを2.0mm以下、短辺方向の長さを1.6mm以下のサイズとなるよう、小さいサイズで製造すると、水晶振動素子220の枠部221と振動部222との接続部225が小さくなり、落下に対する耐衝撃性が低下する恐れがある。
また、複数個の水晶振動素子220を配列して形成された水晶ウェハに、複数個の蓋体230を配列して形成された蓋体ウェハ(図示せず)と複数個の基体210を配列して形成された基体ウェハ(図示せず)とを陽極接合により接合を行うと、水晶とガラスとの膨張係数の違いにより、接合後のウェハが反ってしまう場合があった。
また、小型化が進んでいる状況で水晶ウェハの厚さが60μm〜10μmと薄くなっており、枠部221と振動部222とが所定の部分のみで接続した状態では、ハンドリングが悪く、水晶ウェハが割れる場合があった。
また、特許文献3で提案されている構造の圧電振動素子では、凹部と溝部とが連通してしまう恐れがあり、凹部の形成及び溝部の形成の加工管理が困難になる恐れがある。
そこで、本発明では、前記した問題を解決し、振動エネルギを振動部に閉じ込めつつ、製造を容易とする水晶振動子及び水晶振動子の製造方法を提供することを課題とする。
前記課題を解決するため、本発明は、四角形の水晶片の両主面に励振電極とこれら励振電極から前記水晶片の一方の端部まで延出する2つ一対の引回しパターンとが設けられた水晶振動素子と、蓋体及び基体とからなる水晶振動子であって、前記水晶振動素子は、一方の引回しパターンの端部が前記水晶片に設けられた第一貫通孔を介して他方の引回しパターンが設けられた表面側に引回されて構成され、一方の主面に前記励振電極と前記引回しパターンとを囲う凹部が設けられ、他方の主面に前記凹部の縁に沿って設けられる溝部を有し、前記基体は、前記一方の引回しパターンと前記他方の引回しパターンの端部と対向する位置に第二貫通孔が設けられ、導電材料で貫通孔が塞がれて前記一方の引回しパターンと前記他方の引回しパターンの端部と接続して構成されていることを特徴とする。
また、本発明は、前記水晶振動素子に設けられた前記凹部側に板状の前記基体が接合され、前記水晶振動素子に設けられた前記溝部側に凹部を有する前記蓋体が接合されて構成されていることを特徴とする。
また、本発明は、前記水晶振動素子に設けられた前記凹部側に板状の前記蓋体が接合され、前記水晶振動素子に設けられた前記溝部側に凹部を有する前記基体が接合されて構成されていることを特徴とする。
また、本発明は、前記溝部を前記凹部よりも前記水晶片の内側に設けても良い。
また、本発明は、前記水晶振動素子と前記蓋体と前記基体体とが直接接合により接合されていることを特徴とする。
また、本発明は、四角形の水晶片の両主面に励振電極とこれら励振電極から前記水晶片の一方の端部まで延出する2つ一対の引回しパターンとが設けられた水晶振動素子と、蓋体及び基体とからなる水晶振動子の製造方法であって、前記水晶振動素子が連なった水晶ウェハに引回し用の筒状凹部を設け、前記水晶振動素子の一方の主面に前記励振電極と前記引回しパターンとなる部分を囲う前記筒状凹部より浅い前記励振電極と前記引回しパターンとを囲う凹部を形成する凹部形成工程と、前記凹部内に前記励振電極と前記筒状凹部内を含む所定の位置に前記引回しパターンとなる金属膜を設ける第一金属膜形成工程と、この凹部を覆うように前記蓋体が連なった蓋体ウェハを前記水晶ウェハに直接接合する蓋ウェハ接合工程と、前記水晶ウェハを研削又はポリッシュして前記筒状凹部内の金属膜を露出させる内部金属膜露出工程と、前記水晶ウェハに前記凹部の縁に沿って溝部を形成する溝部形成工程と、前記水晶ウェハに前記励振電極と前記引回しパターンとを設ける第二金属膜形成工程と、前記水晶ウェハの前記凹部と対応した位置に凹部を有し、前記引回しパターンの端部と対応した位置に貫通孔を有する前記基体が連なった基体ウェハを前記水晶ウェハに直接接合する基体ウェハ接合工程と、前記基体ウェハに前記引回しパターンと接続するように外部端子となる金属膜を設ける外部端子金属膜形成工程と、それぞれの水晶振動子に個片化する個片化工程と、を含むことを特徴とする。
また、本発明は、四角形の水晶片の両主面に励振電極とこれら励振電極から前記水晶片の一方の端部まで延出する2つ一対の引回しパターンとが設けられた水晶振動素子と、蓋体及び基体とからなる水晶振動子の製造方法であって、前記水晶振動素子が連なった水晶ウェハに引回し用の筒状凹部を設け、前記水晶振動素子の一方の主面に前記励振電極と前記引回しパターンとなる部分を囲う前記筒状凹部より浅い前記励振電極と前記引回しパターンとを囲う凹部を形成する凹部形成工程と、前記凹部内に前記励振電極と前記筒状凹部内を含む所定の位置に前記引回しパターンとなる金属膜を設ける第一金属膜形成工程と、前記引回しパターンの端部と対応した位置に貫通孔を有する前記基体が連なった基体ウェハを前記凹部を覆うように前記水晶ウェハに直接接合する基体ウェハ接合工程と、前記基体ウェハに前記引回しパターンと接続するように外部端子となる金属膜を設ける外部端子金属膜形成工程と、前記水晶ウェハを研削又はポリッシュして前記筒状凹部内の金属膜を露出させる内部金属膜露出工程と、前記水晶ウェハに前記凹部の縁に沿って溝部を形成する溝部形成工程と、前記水晶ウェハに前記励振電極と前記引回しパターンとを設ける第二金属膜形成工程と、前記水晶ウェハの前記凹部と対応した位置に凹部を有する蓋体が連なった蓋体ウェハを前記水晶ウェハに直接接合する蓋体ウェハ接合工程と、 それぞれの水晶振動子に個片化する個片化工程と、を含むことを特徴とする。
また、本発明は、前記溝部を、前記凹部よりも前記水晶片の内側に設けても良い。
このような水晶振動子によれば、水晶振動素子の蓋体及び基体が接合している部分を除く部分、つまり、溝部で囲まれた内側の振動部で振動エネルギを閉じ込めることができ、かつ、水晶振動素子に切込みが無い平面状を維持しているため、落下に対する耐衝撃性が低下するのを防ぐことができる。
また、水晶振動素子の一方の主面に設けた凹部と他方の主面に設け、溝部側に接合される基体又は蓋体に凹部と設けることで、水晶振動子の設計の自由度を向上させることができる。
また、溝部を、凹部よりも前記水晶片の内側に設けたことで、所定の周波数に応じたエネルギ閉じ込めをすることができる。
また、直接接合を用いて水晶振動素子に蓋体と基体とが接合されているので、反りのない水晶振動子とすることができる。
また、このような水晶振動子の製造方法によれば、水晶振動素子の蓋体及び基体が接合している部分を除く部分、つまり励振電極と引回しパターンとを囲う凹部及び溝部で囲まれた内側の振動部で振動エネルギを閉じ込めることができ、かつ、水晶ウェハに水晶振動素子を複数個配列した状態としても、水晶振動素子に振動部と枠部とを分ける切込みが無い平面状を維持しているため割れを防ぎ、ハンドリングが良好となる。したがって、本発明の水晶振動子は製造を容易とすることができる。
また、直接接合を用いて水晶振動素子に蓋体と基体とが接合されているので、反りのない水晶振動子とすることができる。
また、水晶振動素子の形成と同時に蓋体又は基体の接合を行い、水晶振動素子と蓋体と基体との接合が完了した後に気密封止を行う工程としたので、水晶振動子の製造をし易くすることができるこれにより、水晶振動素子の生産性を向上させることができる。
また、溝部を、凹部よりも前記水晶片の内側に設けたことで、所定の周波数に応じたエネルギ閉じ込めをすることができる。
次に、本発明を実施するための最良の形態(以下、「実施形態」という。)について、適宜図面を参照しながら詳細に説明する。なお、各構成要素について、状態をわかりやすくするために、誇張して図示している。
(第一の実施形態)
図1は本発明の第一の実施形態に係る水晶振動子の一例を示す分解斜視図である。図2は本発明の第一の実施形態に係る水晶振動子の外部端子側を示す模式図である。図3 (a)は水晶ウェハを示す概念図であり、(b)は水晶ウェハに凹部を設けた状態の一例を示す概念図であり、(c)は水晶ウェハの凹部内に金属膜を設けた状態の一例を示す概念図である。図4(a)は水晶ウェハに蓋体ウェハを接合した状態を示す概念図であり、(b)は水晶ウェハの金属膜を露出させた状態の一例を示す概念図であり、(c)は、水晶ウェハに溝部を設けた状態の一例を示す概念図である。図5(a)は水晶ウェハに基体ウェハを接合する前の状態を示す概念図であり、(b)は水晶ウェハに基体ウェハを接合した状態を示す概念図である。図6(a)は基体ウェハに外部端子を設けた状態の一例を示す概念図であり、(b)は個片にした状態を示す概念図であり図2のA−A断面図である。
図1に示すように、本発明の実施形態に係る水晶振動子100は、基体10と水晶振動素子20と蓋体30とから主に構成されている。
なお、本発明の実施形態に係る水晶振動子100は、ウェハの状態から個片化されることにより製造される。
基体10は、ガラスから成り、水晶振動素子20と同一の寸法となる平面視矩形形状であって、水晶振動素子20と接合する主面側に凹部K1を有し、他方の主面に外部端子Gが設けられている。また、その凹部K1内であって、後述する二つ一対で設けられる引回しパターン23の端部T(図1参照)と対向する位置に2つ一対の第二貫通孔Hを有している。この第二貫通孔H内には、金属膜が形成されており、この金属膜により引回しパターン23と外部端子Gとが設けられている。なお、図6(a)及び(b)に示すように、基体10は、所定の大きさの水晶ウェハW1に、複数個の蓋体30が設けられた蓋体ウェハW3と複数個の基体10が設けられた基体ウェハW2とが接合された後に個片化されることで形成される。
蓋体30は、ガラスから成り、水晶振動素子20と同一の寸法となる大きさで平面視矩形形状の板状に形成されている。なお、 図6(a)及び(b)に示すように、蓋体30は、所定の大きさの水晶ウェハW1に、複数個の蓋体30が設けられた蓋体ウェハW3と複数個の基体10が設けられた基体ウェハW2とが接合された後に個片化されることで形成される。
なお、基体ウェハW2と蓋体ウェハW3との接合面は、鏡面となっている。
水晶振動素子20は、例えば四角形のATカットの水晶片21が用いられ、所定の厚さに形成されている。この水晶振動素子20は、所定の大きさの水晶ウェハW1(図6(a)参照)に複数個がマトリックス状に連なった個々の部分となっており、複数個の蓋体30が設けられた蓋体ウェハW3と複数個の基体が設けられた基体ウェハW2とが接合された後に個片化されることで形成される(図6(b)参照)。
また、図1及び図6(b)に示すように、水晶振動素子20は、その一方の主面に基体10と接合する接合面の縁に沿いつつ、励振電極22及び引回しパターン23となる部分を囲うように凹部25が設けられている。この凹部25は、その内部に励振電極22と引回しパターン23とが設けられるように、つまり、励振電極22と引回しパターン23とを囲うように設けられる。また、凹部25の面積は、平板の状態で用いられる水晶振動素子の大きさとして形成される部分と、引回しパターン23を設けるための部分とに区画されるように設けられている。したがって、この水晶振動素子20は、平板状の振動部分と引き回しのための部分とが同じ厚さで形成され、これよりも厚さの有る枠部が切り込みを設けずに連続した状態で一体で形成されている。また、溝部24は、この凹部25の縁に沿って水晶振動素子20の他方の主面に環状に設けられている。なお、この溝部24は、基体10に設けられている凹部K1の内側に位置するように設けられている。
また、第一貫通孔21Aは、凹部25内であって、引回しパターン23Bの端部T(図1参照)となる位置に設けられている。なお、この第一貫通孔21Aは、基体10と対向する面とは反対側の面に設けられる引回しパターン23の端部T(図1参照)の位置と対応した位置に設けられる。
第一貫通孔21Aの形状は、円筒形状、円錐台形状などの形状であっても良い。
図3(a)及び(b)に示すように、凹部25と第一貫通孔21Aとは後述する製造方法により設けられる。詳細については後述するが、水晶ウェハW1の状態で、サンドブラストなどで筒状凹部21Aを形成する。その後、図3(c)に示すように、凹部25は、筒状凹部21Aを形成した側から筒状凹部21Aよりも浅くなるようにフォトリソグラフィ技術とエッチング技術により形成される。後述する第一金属膜からなる励振電極22と引回しパターン23とを設けた後に、凹部25をカバーした状態で、筒状凹部21A内の第一金属膜が露出する程度に水晶ウェハW1の研削を行う。これにより、第一金属膜を内部に有した状態で筒状凹部21Aが第一貫通孔21Aになる(凹部形成工程)。
図1に示すように、この水晶片21の両主面に励振電極22とこれら励振電極22から前記水晶片21の一方の端部まで延出する2つ一対の引回しパターン23(23A、23B)とが設けられている。この引回しパターン23は、例えば、水晶片21が長方形で形成される場合は、短辺側の端部まで延出して形成されることとなる。
また、この引回しパターン23は、水晶片21の両主面に設けられたそれぞれの励振電極22に1つずつ設けられて2つ一対となっている。また、一方の引回しパターン23Bの端部T(図1参照)は、水晶片21に設けられた第一貫通孔21Aを介して他方の引回しパターン23Aが設けられた表面側に引回されている。
したがって、2つ一対の引回しパターン23(23A、23B)の端部T(図1参照)は、水晶片21の一方の主面の端部側に並んで位置することとなる。
また、図2に示すように、2つ一対の引回しパターン23(23A、23B)は、後述する基体10の接合面と重なる位置まで達するように水晶片21に設けられている。
なお、この引回しパターン23(23A、23B)は、基体10、蓋体30との接合面内において、水晶振動素子20の水晶片21に設けられた溝部内に設けられて引回されている。これにより、引回しパターン23が水晶片21の主面より突出することがないので、水晶ウェハW1と基体体W2、水晶ウェハW1と蓋体ウェハW3との直接接合を容易に行うことができるようになっている。
これら励振電極22と引回しパターン23は、後述する製造方法により設けられる。
図3(c)に示すように、保護用第一ウェハWAがはり付いていない露出する水晶ウェハW1の表面及び筒状凹部21Aにスパッタ又は蒸着により励振電極22及び引回しパターン23(23B)となる第一金属膜を設ける(第一金属膜形成工程)。つまり、露出する水晶ウェハW1の表面の全てに第一金属膜を設けた後に、フォトリソグラフィ技術やエッチング技術を用いて水晶ウェハW1上の余分な第一金属膜を除去して励振電極22と引回しパターン23(23B)となるように水晶ウェハW1の露出する表面に第一金属膜を残す。これにより、凹部25内に励振電極22と筒状凹部21A内を含む所定の位置に引回しパターン23となる第一金属膜を設ける(第一金属膜形成工程)。
この状態で、図4(a)及び(b)に示すように、水晶ウェハW1に蓋体30が連なった蓋体ウェハW3を直接接合により貼り付ける(蓋ウェハ接合工程)。この蓋ウェハW3は、板状となっており、水晶振動子100の蓋としての役割を果たし、貼り付いている水晶ウェハW1の表面を保護する役割を果たす。この直接接合は、基体ウェハW2を水晶ウェハW1に接合したとき同様に常温かつ常圧で接合を行う。
例えば、この直接接合は、水晶ウェハW1の接合面と蓋体ウェハW3の接合面とを予め硫酸過酸化水素混合液などの酸化性の液体で洗浄して親水化処理が成されている状態にしておき、これら水晶ウェハW1の接合面と蓋体ウェハW3の接合面とを重ね合わせることで、水晶ウェハW1と蓋体ウェハW3との界面で水酸基間の水素結合が起こって接合された状態となる。
また、これに代えて、常温状態で直接接合を行っても良い。
例えば、真空チャンバー内に例えばAr(アルゴン)ガスを噴出させた状態の中で、イオンガンによって発生したプラズマによる活性化で、水晶ウェハW1の接合面と蓋体ウェハW3の接合面とを削った状態にし、その後、水晶ウェハW1の接合面と蓋体ウェハW3の接合面とを重ね合わせることで、接合された状態となる。
蓋体ウェハW3を水晶ウェハW1に接合する際は、それぞれの蓋体30の接合面を水晶ウェハW1側に向けた状態で、蓋体ウェハW3と水晶ウェハW1とを重ね合わせて直接接合を行う。
図4(b)に示すように、蓋体ウェハW3が水晶ウェハW1に接合している状態で、水晶ウェハW1を研削又はポリッシュして筒状凹部21A内の金属膜を露出させる(内部金属膜露出工程)。なお、この水晶ウェハW1の接合面は鏡面となっている。
これにより、筒状凹部21Aが、第一金属膜を内部に有する第一貫通孔21Aとなる。
この状態で内部金属膜露出工程を行うと、水晶ウェハW1、つまり、各水晶片21(図1参照)を所定の厚さに形成することができる。
次に、図4(c)に示すように、水晶ウェハW1の一方の主面に設けた凹部25の縁を沿って溝部24を水晶ウェハW1の他方の主面に形成する(溝部形成工程)。
この溝部も凹部25と同様に、フォトリソグラフィ技術とエッチング技術により形成される。
溝部24が形成された後、図5(a)に示すように、露出する水晶ウェハW1の表面であって溝部24で囲まれた内部にスパッタ又は蒸着により励振電極22及び引回しパターン23(23A)となる第二金属膜を設ける(第二金属膜形成工程)。
つまり、露出する水晶ウェハW1の表面の全てに第二金属膜を設けた後に、フォトリソグラフィ法やエッチング法を用いて水晶ウェハW1上の余分な第二金属膜を除去して励振電極22と引回しパターン23(23A)となるように水晶ウェハW1の露出する表面に第二金属膜を残す。
このようにすれば、励振電極22と引回しパターン23(23A、23B)とを水晶ウェハW1の各水晶片21となる部分に容易に形成することができる。なお、励振電極22と引回しパターン23(23A、23B)とに用いられる第一金属膜と第二金属膜とは、同一材料からなる金属膜より構成されている。
図5(a)に示すように、水晶ウェハW1の両主面に励振電極22と引回しパターン23とを設けた後は、水晶ウェハW1の凹部25と対応した位置に凹部K1を有し、前記引回しパターン23の端部T(図1参照)と対応した位置に第二貫通孔Hを有する基体10が連なった基体ウェハW2を水晶ウェハW1に直接接合する(基体ウェハ接合工程)。
これら基体10となる基体ウェハW2と水晶振動素子20となる水晶ウェハW1とを接合する場合は、図5(a)及び図6(a)に示すように、基体ウェハW2のそれぞれの基体10となる部分に設けられている凹部K1を水晶ウェハW1側に向けた状態で基体ウェハW2と水晶ウェハW1とを重ね合わせる。
この状態で、図5(a)及び(b)に示すように、例えば、常温かつ常圧の状態で直接接合を行う(基体ウェハ接合工程)。
例えば、この直接接合は、水晶ウェハW1の接合面と基体ウェハW2の接合面とを予め硫酸過酸化水素混合液などの酸化性の液体で洗浄して親水化処理が成されている状態にしておき、これら水晶ウェハW1の接合面と基体ウェハW2の接合面とを重ね合わせることで、水晶ウェハW1と基体ウェハW2との界面で水酸基間の水素結合が起こって接合された状態となる。また、窒素ガス、アルゴンガス等の酸化防止ガスとしての役割を果たす不活性ガスの雰囲気中で直接接合を行うことで、常圧で接合しても、励振電極22や引回しパターン23を構成する金属膜が酸化するのを防ぐことができる。このように、常温かつ常圧で直接接合を行うことにより、水晶ウェハW1に高熱を加えることがなくなるため反りの発生を防ぐことができる。また、このような常温かつ常圧での環境で直接接合を行うことで、温度管理や圧力管理が不要となることから、作業性が向上し、水晶振動子の製造を容易にすることができる。
また、これに代えて、常温状態で直接接合を行っても良い。
例えば、真空チャンバー内に例えばAr(アルゴン)ガスを噴出させた状態の中で、イオンガンによって発生したプラズマによる活性化で、水晶ウェハW1の接合面と基体ウェハW2の接合面とを削った状態にし、その後、水晶ウェハW1の接合面と基体ウェハW2の接合面とを重ね合わせることで、接合された状態となる。このように、常温かつ真空雰囲気中で直接接合を行うことにより、水晶ウェハW1に高熱を加えることがなくなるため反りの発生を防ぐことができる。また、このような常温かつ真空雰囲気中での環境で直接接合を行うことで、温度管理が不要となることから、作業性が向上し、水晶振動子の製造を容易にすることができる。
なお、後述する外部端子形成工程を行うことで、水晶ウェハW1と基体ウェハW2とに熱が加えられて接合強度を上げることができる。
図6(a)に示すように、基体ウェハW2に引回しパターン23と接続するように外部端子Gとなる金属膜を設ける(外部端子金属膜形成工程)。
基体ウェハW2と水晶ウェハW1とが接合した後に、基体ウェハW2の露出する主面に外部端子Gを設ける。この外部端子Gは、前記のとおり、基体10の凹部K1が設けられている主面とは反対側の主面に設けられており、第二貫通孔Hが内部に位置するように設けられる。また、外部端子Gとなる金属膜は、第二貫通孔Hの内部にも形成されている。この金属膜は、引回しパターン23Aの端部T(図1参照)と引回しパターン23Bの第一貫通孔21Aを介して引回されている端部と接続している。この金属膜を形成することにより、凹部25は気密封止される。
この外部端子Gは、蒸着、スパッタ、電解メッキ、無電解メッキなどの手法を用いて形成することができる。
図6(b)に示すように、基体ウェハW2を水晶ウェハW1に接合した後に、それぞれの水晶振動子100に個片化する(個片化工程)。
水晶ウェハW1に基体ウェハW2が接合されると、水晶ウェハW1の一方の主面に蓋体ウェハW3が接合され、他方の主面に蓋体ウェハW3が接合された状態となる。つまり、複数個の水晶振動子100が1枚のウェハに設けられた状態となる。これら繋がった状態の水晶振動子20を個々の水晶振動子に個片化する(図7(b)参照)。これにより、複数個の水晶振動子100を同時に製造することができる。
このように、本発明の実施形態に係る圧電振動子の製造方法を構成したので、水晶ウェハW1のハンドリングが良好で、接合時の反りを防ぐことができる。したがって、本発明の圧電振動子の製造方法によれば、水晶振動子の製造を容易にすることができる。
また、このような水晶振動子100は、振動エネルギを閉じ込めることができ、また、水晶振動素子20の4辺を蓋体30及び基体10で接合されているために、落下した場合の耐衝撃性を向上させることができる。
(第二の実施形態)
図7は本発明の第二の実施形態に係る水晶振動子の一例を示す分解斜視図である。図8(a)は水晶ウェハに基体ウェハを接合する前の状態を示す概念図であり、(b)は水晶ウェハに基体ウェハを接合した状態を示す概念図であり、(c)は基体ウェハに外部端子を設けた状態の一例を示す概念図である。図9(a)は水晶ウェハの金属膜を露出させた状態の一例を示す概念図であり、(b)は水晶ウェハに金属膜を設けた状態の一例を示す概念図であり、(c)水晶ウェハに蓋体ウェハを接合する前の状態を示す概念図である。図10(a)は水晶ウェハに蓋体ウェハを接合した状態を示す概念図であり、(b)は個片にした状態を示す概念図である。
図7に示すように、本発明の第二の実施形態に係る圧電振動子101は、基体10が平板上に形成され、蓋体30に凹部K2が形成され、水晶振動素子20の主面のうち凹部25が設けられている側に基体10が接合され、溝部24が設けられている側に蓋体30が接合されている点で第一実施形態と異なる。
ここで、基体10は、平板状に形成されており、水晶振動素子20の引回しパターン23の端部T(図7参照)と対向する位置に第二貫通孔Hが設けられている。
このとき、水晶振動子の製造方法は、以下のようになる。
水晶ウェハW1に筒状凹部21Aをあけた後に凹部25を形成し(凹部形成工程)、凹部25内に励振電極23と引回しパターン23とを金属膜により設ける(第一金属膜形成工程)。ここで、引回しパターン23は、筒状凹部21A内にも設けられた状態となっている(図3(a)〜(c)参照)。次に、図8(a)及び(b)に示すように、この凹部25を覆うように基体ウェハW1を水晶ウェハW1に接合する(基体ウェハ接合工程)。この状態で、図8(c)に示すように、基体ウェハW2の基体10となる位置に外部端子Gを設ける(外部端子金属膜形成工程)。この順序で凹部25を封止することにより、その凹部25内にこの後に行われるエッチング等の液体が侵入するのを防ぐことができる。
次に、図8(b)に示すように、水晶ウェハW1を研削又はポリッシュして、筒状凹部21Aを第一貫通孔21Aに形成し、筒状凹部21A内の金属膜を露出させる(内部金属膜露出工程)。この状態で、図9(a)に示すように、露出する水晶ウェハW1に凹部25の縁に沿って溝部24を形成する(溝部形成工程)。図9(b)に示すように、溝部24で囲まれた内部に励振電極22と引回しパターン23を設けて(第二金属膜形成工程)、図9(c)及び図10(a)に示すように、蓋体ウェハW3を水晶ウェハW1に凹部K2を水晶ウェハW1に向けた状態で直接接合を行う(蓋体ウェハ接合工程)。この後に、水晶ウェハW1に基体ウェハW2と蓋体ウェハW3とが接合した状態となるので、図10(b)に示すように、それぞれの水晶振動子101に個片化する。
このように、本発明の実施形態に係る水晶振動子の製造方法を構成しても、水晶ウェハW1のハンドリングが良好で、接合時の反りを防ぐことができる。したがって、本発明の水晶振動子の製造方法によれば、水晶振動子101の製造を容易にすることができる。
また、このような水晶振動子101は、振動エネルギを閉じ込めることができ、また、水晶振動素子20の4辺を蓋体30及び基体10で接合されているために、落下した場合の耐衝撃性を向上させることができる。
(変形例)
なお、本発明の各実施形態に係る水晶振動子の変形例について説明する。
水晶振動素子20に設けた溝部24の溝幅を所定の幅まで拡幅して用いても良い。
これにより、板状の水晶片にベベル加工された水晶振動素子と同様に、所定の周波数で振動エネルギを溝部で囲まれた内部で閉じ込めることができる。
(さらなる変形例)
また、さらなる変形例について説明する。
図11(a)に示すように、水晶振動素子に設けられる溝部を、水晶振動素子に設けられる凹部の縁の少なくとも3辺に沿い、振動させる部分のみに溝部を設けた構造とすることもできる。この場合、溝部で囲まれた部分に励振電極を設けることで振動する部分となり、溝部を設けたことで振動のエネルギ閉じ込めを良好にすることができる。
さらに、図11(b)に示すように、この溝部の溝幅を所定の幅で広く形成しても良い。この場合、溝部の内部と溝部で囲まれた部分に励振電極を設けても良い。この溝部で囲まれた部分が、プラノコンベックス形状となる。また、このプラノコンベックス形状の部分に励振電極を設けた場合に振動する部分となり、平板の水晶片にベベル加工をしたときと同じエネルギ閉じ込めを良好にすることができる。また、音響漏れもなくすころができる。
また、 図11(c)に示すように、溝部の輪郭を、外側が四角形、内側が円形となるように形成し、円形に形成された溝部の輪郭で囲まれた部分と溝部の内部に励振電極を設けても良い。この溝部の内側の輪郭で囲まれた部分が、プラノコンベックス形状となる。また、このプラノコンベックス形状の部分に励振電極を設けた場合に振動する部分となり、平板の水晶片にベベル加工をしたときと同じエネルギ閉じ込めを良好にすることができる。また、音響漏れもなくすことができる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は前記実施形態には限定されない。例えば、水晶ウェハの両主面に励振電極と引回しパターンが設けられた状態で周波数調整をする工程(周波数調整工程)を行っても良い。
この周波数調整は、第一の実施形態においても第二の実施形態においても、2つ一対の引回しパターンが、1つの主面に並んで設けられているため、測定器のプローブを当てた状態を維持することができる。したがって、容易に周波数調整を行うことができる。
なお、周波数調整には、励振電極22を削る又は金属膜を付けることで行なわれる。たとえば、レーザ、イオンミリングなどの手法で励振電極22の一部を除去することで周波数調整を行え、又は、蒸着などで金属膜を励振電極22の一部に設けることで周波数調整を行うことができる(図示せず)。
なお、本発明の各実施形態に係る水晶振動子は、例えば、長辺方向の長さが2.5mmで短辺方向の長さが2.0mmの形状、長辺方向の長さが2.0mmで短辺方向の長さが1.6mmの形状、長辺方向の長さが1.6mmで短辺方向の長さが1.2mmの形状、また、これより小さい形状に適用される場合にも効果を奏する。
本発明の第一の実施形態に係る水晶振動子の一例を示す分解斜視図である。 本発明の第一の実施形態に係る水晶振動子の外部端子側を示す模式図である。 (a)は水晶ウェハを示す概念図であり、(b)は水晶ウェハに凹部を設けた状態の一例を示す概念図であり、(c)は水晶ウェハの凹部内に金属膜を設けた状態の一例を示す概念図である。 (a)は水晶ウェハに蓋体ウェハを接合した状態を示す概念図であり、(b)は水晶ウェハの金属膜を露出させた状態の一例を示す概念図であり、(c)は、水晶ウェハに溝部を設けた状態の一例を示す概念図である。 (a)水晶ウェハに基体ウェハを接合する前の状態を示す概念図であり、(b)は水晶ウェハに基体ウェハを接合した状態を示す概念図である。 (a)は基体ウェハに外部端子を設けた状態の一例を示す概念図であり、(b)は個片にした状態を示す概念図であり図2のA−A断面図である。 本発明の第二の実施形態に係る水晶振動子の一例を示す分解斜視図である。 (a)は水晶ウェハに基体ウェハを接合する前の状態を示す概念図であり、(b)は水晶ウェハに基体ウェハを接合した状態を示す概念図であり、(c)は基体ウェハに外部端子を設けた状態の一例を示す概念図である。 (a)は水晶ウェハの金属膜を露出させた状態の一例を示す概念図であり、(b)は水晶ウェハに金属膜を設けた状態の一例を示す概念図であり、(c)水晶ウェハに蓋体ウェハを接合する前の状態を示す概念図である。 (a)は水晶ウェハに蓋体ウェハを接合した状態を示す概念図であり、(b)は個片にした状態を示す概念図である。 (a)は水晶振動素子の変形例の一例を示す図であり、(b)は水晶振動素子の他の変形例の一例を示す図であり、(c)水晶振動素子のさらに他の変形例の一例を示す図である。 従来の水晶振動子の一例を示す分解斜視図である。
符号の説明
100、101 水晶振動子
10 基体
20 水晶振動素子
30 蓋体
21 水晶片
21A 第一貫通孔(筒状凹部)
22 励振電極
23、23A、23B 引回しパターン
24 溝部
25 凹部
W1 水晶ウェハ
W2 基体ウェハ
W3 蓋体ウェハ
WA 保護用第一ウェハ
WB 保護用第二ウェハ
K1、K2 凹部
H 第二貫通孔
G 外部端子

Claims (8)

  1. 四角形の水晶片の両主面に励振電極とこれら励振電極から前記水晶片の一方の端部まで延出する2つ一対の引回しパターンとが設けられた水晶振動素子と、蓋体及び基体とからなる水晶振動子であって、
    前記水晶振動素子は、一方の引回しパターンの端部が前記水晶片に設けられた第一貫通孔を介して他方の引回しパターンが設けられた表面側に引回されて構成され、一方の主面に前記励振電極と前記引回しパターンとを囲う凹部が設けられ、他方の主面に前記凹部の縁に沿って設けられる溝部を有し、
    前記基体は、前記一方の引回しパターンと前記他方の引回しパターンの端部と対向する位置に第二貫通孔が設けられ、導電材料で貫通孔が塞がれて前記一方の引回しパターンと前記他方の引回しパターンの端部と接続して構成されていることを特徴とする水晶振動子。
  2. 前記水晶振動素子に設けられた前記凹部側に板状の前記基体が接合され、
    前記水晶振動素子に設けられた前記溝部側に凹部を有する前記蓋体が接合されて構成されていることを特徴とする請求項1に記載の水晶振動子。
  3. 前記水晶振動素子に設けられた前記凹部側に板状の前記蓋体が接合され、
    前記水晶振動素子に設けられた前記溝部側に凹部を有する前記基体が接合されて構成されていることを特徴とする請求項1に記載の水晶振動子。
  4. 前記溝部が、前記凹部よりも前記水晶片の内側に設けられることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の水晶振動子。
  5. 前記水晶振動素子と前記蓋体と前記基体体とが直接接合により接合されていることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の水晶振動子。
  6. 四角形の水晶片の両主面に励振電極とこれら励振電極から前記水晶片の一方の端部まで延出する2つ一対の引回しパターンとが設けられた水晶振動素子と、蓋体及び基体とからなる水晶振動子の製造方法であって、
    前記水晶振動素子が連なった水晶ウェハに引回し用の筒状凹部を設け、前記水晶振動素子の一方の主面に前記励振電極と前記引回しパターンとなる部分を囲う前記筒状凹部より浅い前記励振電極と前記引回しパターンとを囲う凹部を形成する凹部形成工程と、
    前記凹部内に前記励振電極と前記筒状凹部内を含む所定の位置に前記引回しパターンとなる金属膜を設ける第一金属膜形成工程と、
    この凹部を覆うように前記蓋体が連なった蓋体ウェハを前記水晶ウェハに直接接合する蓋ウェハ接合工程と、
    前記水晶ウェハを研削又はポリッシュして前記筒状凹部内の金属膜を露出させる内部金属膜露出工程と、
    前記水晶ウェハに前記凹部の縁に沿って溝部を形成する溝部形成工程と、
    前記水晶ウェハに前記励振電極と前記引回しパターンとを設ける第二金属膜形成工程と、
    前記水晶ウェハの前記凹部と対応した位置に凹部を有し、前記引回しパターンの端部と対応した位置に貫通孔を有する前記基体が連なった基体ウェハを前記水晶ウェハに直接接合する基体ウェハ接合工程と、
    前記基体ウェハに前記引回しパターンと接続するように外部端子となる金属膜を設ける外部端子金属膜形成工程と、
    それぞれの水晶振動子に個片化する個片化工程と、
    を含むことを特徴とする水晶振動子の製造方法。
  7. 四角形の水晶片の両主面に励振電極とこれら励振電極から前記水晶片の一方の端部まで延出する2つ一対の引回しパターンとが設けられた水晶振動素子と、蓋体及び基体とからなる水晶振動子の製造方法であって、
    前記水晶振動素子が連なった水晶ウェハに引回し用の筒状凹部を設け、前記水晶振動素子の一方の主面に前記励振電極と前記引回しパターンとなる部分を囲う前記筒状凹部より浅い前記励振電極と前記引回しパターンとを囲う凹部を形成する凹部形成工程と、
    前記凹部内に前記励振電極と前記筒状凹部内を含む所定の位置に前記引回しパターンとなる金属膜を設ける第一金属膜形成工程と、
    前記引回しパターンの端部と対応した位置に貫通孔を有する前記基体が連なった基体ウェハを前記凹部を覆うように前記水晶ウェハに直接接合する基体ウェハ接合工程と、
    前記基体ウェハに前記引回しパターンと接続するように外部端子となる金属膜を設ける外部端子金属膜形成工程と、
    前記水晶ウェハを研削又はポリッシュして前記筒状凹部内の金属膜を露出させる内部金属膜露出工程と、
    前記水晶ウェハに前記凹部の縁に沿って溝部を形成する溝部形成工程と、
    前記水晶ウェハに前記励振電極と前記引回しパターンとを設ける第二金属膜形成工程と、
    前記水晶ウェハの前記凹部と対応した位置に凹部を有する蓋体が連なった蓋体ウェハを前記水晶ウェハに直接接合する蓋体ウェハ接合工程と、
    それぞれの水晶振動子に個片化する個片化工程と、
    を含むことを特徴とする水晶振動子の製造方法。
  8. 前記溝部が、前記凹部よりも前記水晶片の内側に設けられることを特徴とする請求項6又は請求項7に記載の水晶振動子の製造方法。
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