JP2009201003A - アンテナ装置 - Google Patents

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哲也 柴田
Hideaki Shimoda
秀昭 下田
Kenji Endo
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Abstract

【課題】スクリーン印刷回数を減らすことにより放射導体の精度を高める。
【解決手段】アンテナ装置10は、略直方体状の誘電体からなる基体11と、基体11の側面11C〜11Fを周回するように形成された螺旋状の放射導体12と、基体11の底面11Bに形成された給電電極14及び固定電極15を備えている。放射導体12は、基体11の長手方向と平行な第1の側面11Cに形成された帯状の導体パターン12a,12c,12eと、第1の側面11Cと対向する第2の側面11Dに形成された導体パターン12b,12dと、基体11を貫通するスルーホール導体13a〜13dからなり、これらの導体パターン12a〜12e及びスルーホール導体13a〜13dの端部同士が順に接続されることにより、螺旋構造の放射導体12が形成される。
【選択図】図1

Description

本発明は、アンテナ装置に関し、特に表面実装型ヘリカルアンテナの構造に関するものである。
携帯電話等の小型携帯端末に内蔵される表面実装型アンテナの一つとしてヘリカルアンテナが知られている。
図11は、従来の表面実装型ヘリカルアンテナの構造の一例を示す略斜視図である。
図11に示すように、このヘリカルアンテナ100は、直方体状の基体101を有し、基体101の表面に螺旋状の放射導体102が形成された構造を有している。螺旋状の放射導体102は、基体101の上面、底面、及び基体の長手方向と平行な2つの側面を周回するように形成されており、一本の連続的な導体パターンを構成している。この場合、ヘリカルの中心軸は、基体101の長手方向と直交する2つの側面を貫く方向(X軸方向)に設定されている(特許文献1参照)。
特開2000−13126号公報
一般的に、アンテナ装置の放射導体は、銀等の導体ペーストを基体の平坦面にスクリーン印刷することにより形成されるが、スクリーン印刷の精度はそれほど高くないことから、放射導体の印刷位置がずれる場合がある。特に、スクリーン印刷は面ごとに行われるため、2つの側面が交差する基体の角部において導体部分の正確な位置合わせが非常に困難である。アンテナ装置の動作周波数は、放射導体の形状や位置の変化に対して非常に敏感であることから、放射導体の印刷位置がわずかにずれたとしてもアンテナの動作周波数が変化し、所望の放射特性を得ることができないという問題がある。
したがって、本発明の目的は、放射導体の精度を向上させることが可能なアンテナ装置を提供することにある。
上記課題を解決するため、本発明によるアンテナ装置は、略直方体状の誘電体からなる基体と、基体の第1乃至第4の側面に沿って周回するように形成された螺旋状の放射導体とを備え、放射導体は、基体の第1の側面に形成された第1の帯状導体と、第1の側面と対向する第2の側面に形成された第2の帯状導体と、第3及び第4の側面に沿って基体を第1の側面から第2の側面まで貫通し、第1の放射導体の端部と第2の放射導体の端部とを接続するスルーホール導体とを含むことを特徴とするものである。
本発明によれば、基体の第1及び第2の側面と直交する側面に帯状導体を形成することなく、螺旋状の放射導体を形成することができる。特に、帯状導体をスクリーン印刷により形成する場合において、基体の角部での位置ずれを防止することができる。すなわち、放射導体の一部の形状や大きさを基体の形状で定めることができるので、導体パターンの印刷精度によらず、加工精度の高い放射導体を形成することができる。また、基体の側面に沿って放射導体を形成しているので、実装面に垂直な方向(Z軸方向)を螺旋軸とするヘリカルアンテナを実現することができ、基体の底面全体をプリント基板と対向する実装面として使用できる。
本発明のアンテナ装置は、スルーホール導体に隣接して設けられたダミースルーホールをさらに備えることが好ましい。これによれば、放射導体の線間容量を低減することができる。また、基体の実効誘電率を下げることができ、アンテナの放射効率を向上させることができる。
本発明において、放射導体は、基体の上面に形成された第3の帯状導体をさらに含み、第3の帯状導体は、放射導体の先端部を構成していることが好ましい。これによれば、放射導体をさらに長くすることができ、誘電体の波長短縮効果によらず適切な長さの放射導体を形成することができる。
本発明において、基体は、放射導体の螺旋軸方向に形成された開口部を有することが好ましい。これによれば、表面実装型のヘリカルアンテナにおいて基体の実効誘電率を下げることができ、アンテナの放射効率を向上させることができる。なお、基体に対する開口部の体積比は22%以上であることが好ましい。これによれば、移動体通信用アンテナとして要求される放射効率60%以上を達成することができる。
本発明において、第1及び第2の側面は、基体の長手方向と平行な面であることが好ましい。これによれば、基体の長手方向と平行なスルーホール導体を形成する場合に比べて、スルーホール導体の長さを短くすることができる。したがって、スルーホール導体の加工精度を高めることができる。
このように、本発明のアンテナ装置によれば、放射導体を形成するためのスクリーン印刷回数を減らすことができ、これにより放射導体の精度を高めることができる。
以下、添付図面を参照しながら、本発明の好ましい実施の形態について詳細に説明する。
図1は、本発明の第1の実施形態に係るアンテナ装置の構造を示す略斜視図である。また、図2は、図1に示すアンテナ装置10の展開図である。
図1及び図2に示すように、本実施形態によるアンテナ装置10は、略直方体状の誘電体からなる基体11と、基体11の各面に形成された導体パターンを備えている。導体パターンは、基体11の2つの側面11C,11Dに形成された帯状の放射導体12と、2つの側面11E,11Fに沿って形成されたスルーホール導体13a〜13dと、基体11の底面11Bに形成された給電電極14及び固定電極15からなる。なお、基体11の上面11Aには導体パターンは形成されていない。
基体11の大きさは、目的とするアンテナ特性に応じて適宜設定すればよい。特に限定されるものではないが、本実施形態においては10×3×4(mm)とすることができる。
基体11の材料としては、特に限定されるものではないが、Ba−Nd−Ti系材料(比誘電率80〜120)、Nd−Al−Ca−Ti系材料(比誘電率43〜46)、Li−Al−Sr−Ti(比誘電率38〜41)、Ba−Ti系材料(比誘電率34〜36)、Ba−Mg−W系材料(比誘電率20〜22)、Mg−Ca−Ti系材料(比誘電率19〜21)、サファイヤ(比誘電率9〜10)、アルミナセラミックス(比誘電率9〜10)、コージライトセラミックス(比誘電率4〜6)などを用いることができる。基体11は、金型を用いてこれらの材料を焼成することによって作製される。
誘電体材料は、目的とする周波数に応じて適宜選択すればよい。比誘電率εが大きくなるほど大きな波長短縮効果が得られ、放射導体の長さはより短くなるため、必ずしも比誘電率εが大きければよいというわけではなく、適切な値が存在する。例えば、目的とする周波数が2.40GHzである場合、比誘電率εが5〜30程度の材料を用いることが好ましい。これによれば、十分な利得を確保しつつ放射導体の小型化を図ることができる。比誘電率εが5〜30程度である材料としては、Mg−Ca−Ti系誘電体セラミックを好ましく挙げることができる。Mg−Ca−Ti系誘電体セラミックとしては、TiO、MgO、CaO、MnO、SiOを含有するMg−Ca−Ti系誘電体セラミックを用いることが特に好ましい。
放射導体12は、基体11の第1及び第2の側面11C,11Dに形成された帯状の導体パターン12a〜12eの端部同士がスルーホール導体13a〜13dを介して連結されることにより、螺旋状に周回する連続した一本の導体パターンを構成している。詳細には、基体11の長手方向と平行な第1の側面11Cに形成された帯状の導体パターン(第1の帯状導体)12a,12c,12eと、第1の側面11Cと対向する第2の側面11Dに形成された導体パターン(第2の帯状導体)12b,12dと、基体11を貫通するスルーホール導体13a〜13dとを備えており、これらの導体パターン12a〜12e及びスルーホール導体13a〜13dの端部同士が順に接続されることにより、螺旋構造の放射導体12が形成される。特に限定されるものではないが、帯状の導体パターンの幅は0.4mm程度であることが好ましい。
このように、放射導体12が基体11の複数の面に沿って周回するように形成されているので、基体11自体を小型化しても所望の電気長を確保することができる。また、放射導体12の螺旋軸はZ軸方向であり、導体パターン12a〜12e及びスルーホール導体13a〜13dは、基体11の側面11C〜11Fに沿って形成されている。つまり、図11に示した従来のアンテナ100と異なり、基体11の底面11Bには放射導体12が形成されていないので、底面11Bを実装面として使用できる。
スルーホール導体13a〜13dは、第1の側面11Cに形成された導体パターンと第2の側面11Dに形成された導体パターンの端部同士を電気的に接続している。スルーホール導体13aは、導体パターン12aと導体パターン12bの一方の端部を接続しており、スルーホール導体13bは、導体パターン12bの他方の端部と導体パターン12cの一方の端部を接続している。また、スルーホール導体13cは、導体パターン12cの他方の端部と導体パターン12dの一方の端部を接続しており、スルーホール導体13dは、導体パターン12dの他方の端部と導体パターン12eの一方の端部を接続している。特に限定されるものではないが、スルーホール導体の直径は0.3mm程度であることが好ましい。また、スルーホール導体は、スルーホールの内壁面にのみ導体が形成されたものであってもよく、スルーホール内が導体で完全に埋められたものであってもよい。
給電電極14は、基体11の底面11Bの長手方向の一端に形成された矩形状の導体パターンである。また、固定電極15は、基体11の底面11Bの長手方向の他端に形成された矩形状の導体パターンである。なお、プリント基板のレイアウト設計を容易にするため、給電電極14と固定電極15は同一形状且つ対称性を有することが好ましい。
放射導体12の一方の端部12jは、第1の側面11Cと底面11Bとが直交する角部において給電電極14に接続されており、放射導体12の他方の端部12kは、第1の側面11Cにおいて開放端を構成している。
放射導体12を構成する導体パターン12a〜12eのうち、導体パターン12aは基体11の実装面に対して垂直に延びており、導体パターン12b〜12dは、基体11の実装面に対して所定の角度をもって緩やかに傾斜しており、導体パターン12eは基体の実装面に対して水平に延びている。一方、スルーホール導体13a〜13dは、基体11の実装面に対して平行に形成されている。したがって、螺旋軸(Z軸)方向への変位に寄与する部分は第1及び第2の側面11C,11Dに形成された導体パターン12a〜12dである。
次に、本実施形態によるアンテナ装置10の製造方法について説明する。
図3(a)乃至(d)は、アンテナ装置10の製造工程の一例を示す模式図である。
アンテナ装置10の製造では、まず図3(a)に示すように、基体11を用意する。基体11は金型を用いて成形され、このとき基体11を貫通するスルーホール17a〜17dも同時に形成される。基体11の成形には周知の成型・加工技術を用いることができる。
次に、図3(b)に示すように、スルーホール導体13a〜13d、給電電極14及び固定電極15を形成する。スルーホール導体13a〜13dは、スルーホール17a〜17bの内壁面に導電性ペーストを塗布した後、乾燥・硬化させることにより形成することができる。また、給電電極14及び固定電極15は、基体11の底面11Bをスクリーン印刷することにより形成することできる。なお、給電電極14及び固定電極15をこの時点で形成する必要はなく、放射導体12の完成後に形成しても構わない。
次に、図3(c)に示すように、基体11の第1の側面11Cに帯状の導体パターン12a,12c,12eを形成する。これらの導体パターンは、スクリーン印刷によって形成することができる。その後、図4(d)に示すように、基体11の第2の側面11Dに帯状の導体パターン12b,12dを形成する。これらの導体パターンもまた、スクリーン印刷によって形成することができる。以上により、放射導体12が完成する。
放射導体12の形成において、従来のように基体11の4つの側面すべてに帯状の導体パターンを形成する場合には、4回のスクリーン印刷工程が必要であり、各々のスクリーン印刷工程で印刷ずれが生じ得る。しかし、本実施形態によれば、2回のスクリーン印刷工程だけで放射導体12を形成することができる。したがって、印刷ずれを最小限に抑えることができ、放射導体12の加工精度を高めることができる。
以上説明したように、本実施形態のアンテナ装置10によれば、放射導体12の一部にスルーホール導体13a〜13dを用いているので、基体11の第3及び第4の側面11E,11Fへの導体パターンの印刷を不要にすることができる。第3及び第4の側面11E,11Fは面積が狭いため、スクリーン印刷時において姿勢を固定しにくく、印刷のし難さから印刷ずれも生じやすい。しかし、これらの側面へのスクリーン印刷を不要にすることができれば、放射導体11の形成も容易であり、加工精度を高めることができる。
また、放射導体12の一部の形状や大きさを基体11の形状で定めることができるので、第1の側面11Cに形成された帯状導体の端部と第2の側面11Dに形成された帯状導体の端部とを確実に接続することができる。基体11のスルーホール形状は金型を用いて成型されるが、金型による加工精度はスクリーン印刷よりも十分に高い。したがって、導体パターンの印刷精度によらず、螺旋状の放射導体12を確実に形成することができる。
図4は、アンテナ装置10が実装された状態の一例を示す略斜視図である。また、図5は、図4においてアンテナ装置10が実装されるプリント基板のパターンレイアウトを詳細に示す略平面図であって、図5(a)はプリント基板の上面のレイアウト、図5(b)は底面のレイアウトをそれぞれ示している。
図4及び図5(a)に示すように、プリント基板20の上面20Aは、グランドパターンが設けられていないグランドクリアランス領域21Aと、グランドクリアランス領域21Aの周囲に設けられたグランドパターン22Aと、グランドクリアランス領域21A内に設けられた第1及び第2のランドパターン24,25と、第1のランドパターン24に接続された給電ライン26とを備えている。なお、破線21aで示す領域はアンテナ装置10の実装領域(アンテナ実装領域)である。また、図示しないが、プリント基板20の適所には、無線通信機器を構成するための様々な電子部品が実装されている。
一方、図5(b)に示すように、プリント基板20の底面20Bには、グランドクリアランス領域が設けられておらず、グランドパターン22Bに覆われている。つまり、本実施形態のプリント基板20はオングランドタイプである。なお、プリント基板20の内層におけるグランドクリアランス領域21Aの下方には、グランドパターンやその他の導体パターンは存在していない。
グランドクリアランス領域21Aはプリント基板20の端部20xに接して設けられている。そのため、グランドクリアランス領域21Aの周囲3方向はグランドパターン22Aに囲まれているが、残りの一方向は基板の存在しない開放空間である。
グランドクリアランス領域21A内の第1のランドパターン24は、アンテナ装置10の給電電極14に対応しており、第2のランドパターン25は固定電極15に対応している。したがって、プリント基板20上にアンテナ装置10を実装したとき、給電電極14は第1のランドパターン24、固定電極15は第2のランドパターン25にそれぞれ半田接続される。
給電ライン26は第1のランドパターン24に接続されており、給電ライン26とグランドパターン22Aとの間にはインピーダンス調整手段であるチップリアクタ28が実装されている。チップリアクタ28の実装位置は、グランドクリアランス領域21Aの外側であって、このグランドクリアランス領域21Aにできるだけ近い位置であることが好ましい。
図6は、アンテナ装置10が実装された状態の他の例を示す略斜視図である。また、図7は、図6においてアンテナ装置10が実装されるプリント基板のパターンレイアウトを示す略平面図である。
図6及び図7に示すように、このアンテナ装置10は逆F給電構造を有している。すなわち、アンテナ装置10自体に変更はないが、プリント基板20のパターンレイアウトが変更されており、第1のランドパターン24から延びるグランド接続部分24aが周囲のグランドパターン22Aに接続されている。さらに本実施形態においては、逆F給電のためのグランド接続を確実にするため、プリント基板20の上下を貫通するスルーホール導体27が形成されている。スルーホール導体27は、ランドパターン24のグランド接続部分24a付近において上面側のグランドパターン22Aと底面側のグランドパターン22Bとを接続している。このように、アンテナの給電電極14の一部をグランドに接続することにより、逆F給電構造のヘリカルアンテナを構成することができ、広帯域なアンテナを実現することができる。
図8は、本発明の第2の実施形態によるアンテナ装置の構造を示す略斜視図である。
図8に示すように、このアンテナ装置30の特徴は、スルーホール導体13a〜13dと共にダミースルーホール16a〜16cを備える点にある。ダミースルーホール16a〜16cは、内部に導体が形成されていない単なるスルーホールである。ダミースルーホール16a〜16cは、電気的導通を目的とするものではなく、基体11の実効誘電率を下げるために形成されている。ダミースルーホール16a,16cは、スルーホール導体13b,13dの配列方向(Z軸方向)においてこれらと交互に設けられている。また、ダミースルーホール16bは、スルーホール導体13aとスルーホール導体13cとの間に設けられている。その他の構成については第2の実施形態と同様であることから、同一の構成要素には同一の符号を付して詳細な説明を省略する。
上記のように、基体11の材料としてはセラミックなどの高誘電体材料が好ましく用いられている。セラミックは樹脂等の他の基体材料に比べて加工性・耐久性に優れ、熱膨張等の形状変化も小さいという特性を有している。しかしながら、基体の材料として高誘電体材料を用いた場合には、誘電体の波長短縮効果により、所望の波長に対してアンテナ長が短くなり、その結果、アンテナの放射効率が低下してしまうという問題がある。
しかし、本実施形態のアンテナ装置30によれば、ダミースルーホール16a〜16cを形成することによって基体11の一部がさらに除去されていることから、第1の実施形態と同様の作用効果に加えて、基体11の実効誘電率をさらに下げることができる。したがって、アンテナの放射効率をさらに向上させることができる。また、上下のスルーホール導体の間にダミースルーホールが設けられているので、線間容量を軽減することができる。ダミースルーホールはスルーホール導体と同時に形成することができ、基体の加工も容易である。
図9は、本発明の第3の実施形態によるアンテナ装置の構造を示す略斜視図である。
図9に示すように、このアンテナ装置40の特徴は、放射導体12の先端部12kがさらに延びて基体11の上面に形成されている点にある。その他の構成については第2の実施形態と同様であることから、同一の構成要素に同一の符号を付して詳細な説明を省略する。
このように、基体11の上面を有効に活用し、放射導体12の形成領域として使用した場合には、放射導体12をさらに長くすることができる。このため、誘電体の波長短縮効果を相まって、より低い共振周波数を得ることが可能となる。
図10は、本発明の第4の実施形態によるアンテナ装置の構造を示す略斜視図である。
図10に示すように、このアンテナ装置50の特徴は、基体11に開口部18が形成されている点にある。なお、その他の構成については第1の実施形態と同様であることから、同一の構成要素に同一の符号を付して詳細な説明を省略する。
本実施形態の開口部18は、基体11の上面11Aから底面11Bまでを貫いているが、必ずしも貫通している必要はなく、基体の上面11Aをくり貫いて形成された凹部であってもよい。開口部18の体積(容積)は、基体11の実効誘電率を下げる観点からすればできるだけ大きい方が好ましく、特に限定されるものではないが、基体11の体積の22%以上であることが好ましい。基体11に対する開口部18の体積比が22%以上であれば、移動体通信用アンテナとして要求される放射効率60%以上を達成することができる。ただし、基体11の強度を考慮すれば、あまりに大きすぎるのは現実的でなく、よって22%以上且つ80%以下であることが好ましい。
以上説明したように、本実施形態のアンテナ装置50によれば、放射導体12の螺旋軸方向に形成された開口部18が設けられているので、基体11の実効誘電率を下げることができ、アンテナの放射効率を向上させることができる。
本発明は、以上の実施形態に限定されることなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で種々の変更を加えることが可能であり、それらも本発明の範囲に包含されるものであることは言うまでもない。
例えば、上記各実施形態においては、基体11が直方体形状を有しているが、厳密な直方体であることは必須でなく、例えば、直方体の角部にその向きを特定するためのテーパーが設けられていても構わない。
また、上記各実施形態においては、基体11の材料として誘電体を用いているが、誘電体以外に誘電性を有する磁性体を用いてもよい。この場合、1/{(ε×μ)1/2}の波長短縮効果が得られるので、透磁率μの高い磁性体を用いることによって、大きな波長短縮効果を得ることができる。また、μ/εが電極のインピーダンスを決定するため、μの高い磁性体を用いることによってインピーダンスを高めることができる。これにより、高すぎるアンテナのQを低下させて、広帯域特性を得ることができる。
また、上記実施形態においては、インピーダンス調整手段としてチップリアクタ28を用いているが、本発明はこのような構成に限定されるものではなく、導体パターンを用いてもよい。
また、上記第3の実施形態においては、第2の実施形態であるダミースルーホールが形成されたアンテナ装置30において、放射導体12の先端部を基体11の上面11Aにまで延設しているが、本発明はこのような構成に限定されるものではなく、例えば、第1の実施形態であるダミースルーホールが形成されていないアンテナ装置10において、放射導体の先端部を延設してもよい。
また、上記第4の実施形態においては、第1の実施形態であるダミースルーホールが形成されていないアンテナ装置10において、基体を貫通する開口部を追加した場合について説明したが、本発明はこのような構成に限定されるものではなく、例えば、ダミースルーホールが形成されたアンテナ装置に対して開口部を形成してもよい。さらに、第3の実施形態、つまり放射導体12の先端部が基体11の上面11Aにまで延設された構成において、開口部を形成してもよい。さらに、第3の実施形態においては、開口部18が一つだけ形成されているが、基体11に複数の開口部を形成してもよい。
図1は、本発明の第1の実施形態によるアンテナ装置10の構造を示す略斜視図である。 図2は、図1に示すアンテナ装置10の展開図である。 図3(a)乃至(d)は、アンテナ装置10の製造工程の一例を示す模式図である。 図4は、アンテナ装置10が実装された状態の一例を示す略斜視図である。 図5は、図4においてアンテナ装置10が実装されるプリント基板のパターンレイアウトを詳細に示す略平面図であって、(a)はプリント基板の上面のレイアウト、(b)は底面のレイアウトをそれぞれ示している。 図6は、アンテナ装置10が実装された状態の他の例を示す略斜視図である。 図7は、図6においてアンテナ装置10が実装されるプリント基板のパターンレイアウトを示す略平面図であって、(a)はプリント基板の上面のレイアウト、(b)は底面のレイアウトをそれぞれ示している。 図8は、本発明の第2の実施形態によるアンテナ装置の30の構造を示す略斜視図である。 図9は、本発明の第3の実施形態によるアンテナ装置40の構造を示す略斜視図である。 図10は、本発明の第4の実施形態によるアンテナ装置50の構造を示す略斜視図である。 図11は、従来の表面実装型ヘリカルアンテナの構造の一例を示す略斜視図である。
符号の説明
10 アンテナ装置
11 基体
11A 基体の上面
11B 基体の底面
11C 基体の第1の側面
11D 基体の第2の側面
11E 基体の第3の側面
11F 基体の第4の側面
12 放射導体
12a-12e 導体パターン
12j 放射導体の一方の端部
12k 放射導体の他方の端部(先端部)
13a-13d スルーホール導体
14 給電電極
15 固定電極
16a-16c ダミースルーホール
17a-17d スルーホール
18 開口部
20 プリント基板
20A プリント基板の上面
20x プリント基板の端部
20B プリント基板の底面
21A グランドクリアランス領域
21a アンテナ実装領域
22A グランドパターン(上面側)
22B グランドパターン(底面側)
24a グランド接続部分
24 第1のランドパターン
25 第2のランドパターン
26 給電ライン
27 スルーホール導体
28 チップリアクタ
30 アンテナ装置
40 アンテナ装置
50 アンテナ装置

Claims (5)

  1. 略直方体状の誘電体からなる基体と、前記基体の第1乃至第4の側面に沿って周回するように形成された螺旋状の放射導体とを備え、前記放射導体は、前記基体の前記第1の側面に形成された第1の帯状導体と、前記第1の側面と対向する前記第2の側面に形成された第2の帯状導体と、前記第3及び第4の側面に沿って前記基体を前記第1の側面から前記第2の側面まで貫通し、前記第1の放射導体の端部と前記第2の放射導体の端部とを接続するスルーホール導体とを含むことを特徴とするアンテナ装置。
  2. 前記スルーホール導体に隣接して設けられたダミースルーホールをさらに備えることを特徴とする請求項1に記載のアンテナ装置。
  3. 前記放射導体は、前記基体の上面に形成された第3の帯状導体をさらに含み、前記第3の帯状導体は、前記放射導体の先端部を構成していることを特徴とする請求項1又は2に記載のアンテナ装置。
  4. 前記基体は、前記放射導体の螺旋軸方向に形成された開口部を有することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載のアンテナ装置。
  5. 前記第1及び第2の側面は、前記基体の長手方向と平行な面であることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載のアンテナ装置。
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