JP2009200806A - 送信周波数制限装置、無線操縦システム、及び、送信周波数制限方法 - Google Patents

送信周波数制限装置、無線操縦システム、及び、送信周波数制限方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 従来のキャリアセンスによる周波数自動選択機能付きの無線操縦装置に装着するという簡単な構成で、固定周波数方式の無線操縦装置との混信トラブルを回避する。
【解決手段】 禁止チャンネルを設定する設定手段7と、設定された禁止チャンネルに対応する禁止周波数信号を発振出力する発振手段8と、発振出力した禁止周波数信号を微弱電波にて無線送信する送信手段9とを備えた送信周波数制限装置6を、キャリアセンスによる周波数自動選択機能を備えた無線操縦装置3に装着することで、当該無線操縦装置3の周波数自動選択時におけるチャンネルの割り当てを制限する。
【選択図】 図2

Description

本発明は、キャリアセンスによる周波数自動選択機能を有する無線操縦装置と、固定周波数を利用する無線操縦装置との混信トラブルを回避する送信周波数制限装置、無線操縦システム、及び、送信周波数制限方法に関する。
従来、電波を利用して各種機器の遠隔操縦を可能とする無線操縦装置がある。これら無線操縦装置では、予め定められた複数チャンネルのうち1チャンネルを選択し、無線操縦装置毎に異なる使用チャンネルを割り当てることで、複数間での混信トラブルを回避している。例えば、429MHzの帯域を用いた特定小電力無線操縦装置においては、40ch(40波)が定められているが、それぞれに異なる使用チャンネルを割り当てる最大40台の無線操縦装置を使用することができる。
無線操縦装置の使用チャンネルの割り当て方式には、使用チャンネルを予め決めて割り当てる固定周波数方式のものと、電波を測定して空チャンネルを見つけ、空チャンネルの一つを使用チャンネルとして割り当てるキャリアセンスによる周波数自動選択機能を有するもの(例えば、特許文献1参照)が知られている。
ちなみに、429MHzの帯域を用いた特定小電力無線操縦装置においては、固定周波数方式の場合でも、電波法上キャリアセンスが義務付けられている。
複数の無線操縦装置を用いる環境において、固定周波数方式の無線操縦装置のみ用いる場合には、予め利用者間の合意の元で使用チャンネルを割り当てておけば混信トラブルの心配はないし、また、キャリアセンスによる周波数自動選択機能付き無線操縦装置のみを用いる場合には、キャリアセンスによる周波数自動選択機能が自動的に空チャンネルを使用チャンネルに割り当ててくれるため混信トラブルの心配はない。
特開2000−185181号公報
しかしながら、複数の無線操縦装置を用いる環境で、固定周波数方式の無線操縦装置とキャリアセンスによる周波数自動選択機能付きの無線操縦装置を混在して用いる場合、特に、キャリアセンスによる周波数自動選択機能付きの無線操縦装置が使用チャンネルを割り当てた後に、固定周波数方式の無線操縦装置を稼働させた場合、キャリアセンスによる周波数自動選択機能が固定周波数方式の無線操縦装置の使用チャンネルを割り当ててしまうことがあり、混信トラブルを引き起こす原因となっている。
このような問題は、例えば、工場内で利用される各種機器の無線操縦を行う際にみられる。図1は各種無線操縦装置が利用される工場内の様子を示したものである。図中、1a、1bは門型クレーンの無線操縦装置、2a、2bは門型クレーン、3aはユニック車4aの無線操縦装置、3bはコンクリートポンプ車4bの無線操縦装置、4aはユニック車、4bはコンクリートポンプ車、5は守衛所、Aは生産設備の稼働領域、Bは工事現場を示す。
工場内に設置される門型クレーン2a、2bなどの生産設備は、無線操縦装置を利用して遠隔操作が行われているが、その無線操縦装置には、固定周波数方式が一般的に用いられている。一方、工場内で増設、改修などの工事が行われる場合には、工場内の工事現場Bには、クレーンを装備したユニック車4aや、コンクリートを打設するコンクリートポンプ車4bなどの建設機械が工場外部から派遣されることになる。近年、これらの建設機械には、作業効率を高めるため無線操縦装置を取り入れたものが多くみられる。そしてその無線操縦装置には、各地へ派遣されて作業を行う建設機械の性質上、キャリアセンスによる周波数自動選択方式を採用するものが多い。
このように近年、工場内で工事が行われる場合には、固定周波数方式の無線操縦装置を用いる生産設備と、キャリアセンスによる周波数自動選択機能付きの無線操縦装置を用いる建設機械が同じ環境下で稼働する状況がよくみられる。そして、固定周波数方式を用いる生産設備がまだ稼働していない状況、すなわち、生産設備が電源投入されておらず無線通信を行っていない状況において、工場内の工事現場に派遣された建設機械がキャリアセンスによる周波数自動選択機能を働かせて空チャンネルに使用チャンネルを割り当てた場合には、その使用チャンネルは生産設備が利用する使用チャンネルと同一となる(競合する)可能性がある。
このような過程で、生産設備(固定周波数方式)の使用チャンネルと建設機械(キャリアセンスによる周波数自動選択方式)の使用チャンネルとが同一となった場合には、後から稼働した生産設備と干渉(混信)トラブルを引き起こし、誤動作、もしくは、生産設備側に設けられた安全装置が働いて生産設備が無線操縦不可能となる不都合が確認されている。 さらに、429MHzの帯域を用いた特定小電力無線操縦装置においては、固定周波数方式の場合でも、電波法上キャリアセンスが義務付けられているため、キャリアセンスにより建設機械の使用チャンネルを認識し、電波を送出できないという不都合もまた確認されている。
本発明は、上記課題を解決するものであって、従来のキャリアセンスによる周波数自動選択機能付きの無線操縦装置に装着するという簡単な構成で、他の無線操縦装置との混信トラブルを回避するものである。
そのために本発明は、禁止チャンネルを設定する設定手段と、設定された禁止チャンネルに対応する禁止周波数信号を発振出力する発振手段と、発振出力した禁止周波数信号を微弱電波にて無線送信する送信手段とを備えた送信周波数制限装置を、キャリアセンスによる周波数自動選択機能を備えた無線操縦装置に装着することで、当該無線操縦装置の周波数自動選択時におけるチャンネルの割り当てを制限することを特徴としている。
本発明によれば、設定された禁止チャンネルに対応する禁止周波数信号を微弱電波にて無線送信する送信周波数制限装置を、キャリアセンスによる周波数自動選択機能を備えた無線操縦装置に装着するという簡単な構成で、当該無線操縦装置の周波数自動選択時におけるチャンネルの割り当てを制限することができ、その結果、他の無線操縦装置との混信トラブルを回避することができる。
また、各種の設定手段により、禁止チャンネルを簡単に設定することを可能とするものである。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。図1は前述したとおり各種無線操縦装置が利用される工場内の様子を示したものである。ここで、門型クレーン2a、2bをそれぞれ操縦する無線操縦装置1a、1bは、固定周波数方式を採用するものとし、以下、保護対象無線操縦装置1と呼ぶことにする。また、ユニック車4aを操縦する無線操縦装置3a、コンクリートポンプ車4bを操縦する無線操縦装置3b、これらは、キャリアセンス方式を採用するものとし、以下、送信制限対象無線操縦装置3と呼ぶことにする。
図2は本発明に係る送信周波数制限装置の装着の様子を示す図である。3は送信制限対象無線操縦装置であり、図1のユニック車4aの無線操縦装置3a、コンクリートポンプ車4bの無線操縦装置3bがこれに相当する。送信制限対象無線操縦装置3には、図示するようにグリップ31、操作部32が設けられている。また、図示していないが送信制限対象無線操縦装置3の内部上方には、無線操縦の電波を送信するアンテナが設けられている。オペレータは、グリップ31を握って操作部32を操作し、ユニック車4aのクレーン作業や、コンクリートポンプ車4bのポンプ作業を遠隔操作することとなる。
6は本発明に係る送信周波数制限装置であり、例えば図示するように送信制限対象無線操縦装置3の上面に装着される。その装着は、ベルトやバンドなどを利用した簡易な装着であってもよいし、送信周波数制限装置6と送信制限対象無線操縦装置3の両者に勘合部を設けることで行ってもよい。また、送信周波数制限装置4への電源供給は、それ自身内部にバッテリを備えてもよいし、端子、ケーブルなどを介して送信制限対象無線操縦装置3から供給してもよい。
図示した例では、送信周波数制限装置6を上面に装着しているが、これは、送信周波数制限装置6と送信制限対象無線操縦装置3内部に収納しているアンテナとできるだけ近接させるためである。できるだけ近接させるという目的においては、送信周波数制限装置6の装着面を送信制限対象無線操縦装置3の装着面に沿った形状とすることが望ましい。図では送信制限対象無線操縦装置3の装着面である上面は平面であるため、送信周波数制限装置6の装着面である下面を平面としている。
図3は本発明に係る送信周波数制限装置6の主要構成を示す図である。図中、7は設定手段、8は発振手段、9は送信手段を示す。
設定手段7は、発振手段8に対し禁止チャンネルを設定するための手段である。禁止チャンネルは適宜の数設定することが可能である。図の例では3チャンネルと6チャンネルの2チャンネルが禁止チャンネルとして設定された状態を示しているが、これに限らず適宜の数を禁止チャンネルとして設定できるものであって、他にも全てのチャンネルを禁止チャンネルとすることや、全てのチャンネルを禁止チャンネルとしないといった設定を行うことも可能である。設定手法については各種考えられるが、詳細については後述する。
発振手段8は、設定手段7からの禁止チャンネルの設定に応じて禁止周波数信号を送信手段9に出力する。図示した例では、禁止周波数信号として3チャンネルと6チャンネルに対応する周波数信号の合成信号が禁止周波数信号として送信手段9に出力されることになる。
送信手段9は、アンテナを含んで構成されており、発振手段8が出力する禁止周波数信号を微弱電波で無線送信する。この微弱電波は、送信制限対象無線操縦装置3に装着した際、キャリアセンスによりキャリアの有無を判断できる必要最低限のレベルに抑えられている。429MHz帯の特定小電力無線の場合には、その下限が、2.14dBiの利得を持つアンテナに誘起する電圧が7μVと規定されている。
また、図4は電波法で定められている微弱無線局の3mの距離での電界強度の許容値を示すものであるが、この図によれば、429MHz帯の特定小電力無線と同一の周波数の信号を無線送信する場合、電界強度35μV/m以下とすることで、当該装置は電波法上の微弱無線局に該当するため、利用する際の免許や429MHz帯の特定小電力無線局で必要な技術基準適合証明などは不要となる。この程度の微弱電波とすることで、電波到達距離は数十cmとなり、送信周波数制限装置6が無線送信する禁止周波数信号が、保護対象無線操縦装置1との混信トラブルを引き起こすこともない。
以上の構成により、送信制限対象無線操縦装置3がキャリアセンスによる周波数自動選択を行い、その使用チャンネルが制限される過程を説明する。図1に示すように固定周波数方式を採用する2台の門型クレーン2a、2bには、3チャンネルと6チャンネルの固定周波数が割り当てられている。工場内の工事現場Aには工場外部から、ユニック車4a、コンクリートポンプ車4bなどの建設機械が派遣されるが、これらの建設機械が工場入場の際には、建設機械のオペレータは守衛所5で、本発明に係る送信周波数制限装置6を受け取ることとなる。この送信周波数制限装置6には、工場内の保護対象無線操縦装置とする2台の門型クレーン2a、2bの使用チャンネル(3チャンネルと6チャンネル)が予め禁止チャンネルとして設定されている。
建設機械4のオペレータは、工事現場Aにてクレーン作業やコンクリート打設などの遠隔作業を行う前に、受け取った送信周波数制限装置6を図2に示すように各自の建設機械4の送信制限対象無線操縦装置3に装着する。送信周波数制限装置6は、予め設定されている3チャンネルと6チャンネルの禁止周波数信号を微弱電波にて無線送信している。オペレータが、建設機械4を用いてクレーン作業やコンクリート打設などの遠隔操作を行う際には、送信制限対象無線操縦装置3のキャリアセンスによる周波数自動選択機能を働かせて無線送信できる空チャンネルを探すことになる。このとき、送信制限対象無線操縦装置3には、禁止チャンネル(3チャンネルと6チャンネル)の禁止周波数信号を微弱電波にて無線送信している送信周波数制限装置6が装着されているため、禁止チャンネル以外のチャンネルを空チャンネルと判定し、空チャンネルのいずれか一つを使用チャンネルとして利用することとなる。429MHz帯を利用する特定小電力無線では、1〜40チャンネルを利用することが定められているため、上述の例であれば3チャンネルと6チャンネル以外の1、2、4、5、7〜40チャンネルが空チャンネルとして判定され、それら空チャンネルうちの1チャンネルが使用チャンネルとして利用されることとなる。
このように本発明を利用すれば、キャリアセンスによる周波数自動選択機能を用いて使用チャンネルを割り当てる際、門型クレーン2a,2bが稼働していない状況であったとしても、門型クレーン2a,2bの使用チャンネルを回避して割り当てることができ、その後に稼働された門型クレーン2a、2bとの混信トラブルを回避することができる。
図5(a)(b)に発振手段8の具体的構成を例示する。図5(a)において、81は各チャンネルに対応した発振器、82は合成器(パワーコンバイナ)を示す。
各発振器81は、各チャンネルに対応した無変調の周波数信号を発生させる。特定小電力無線では、図に記載したように429.2500MHzから12.5kHz間隔で429.7375MHzまでの40個の発振器81が用意される。設定手段7で設定された禁止チャンネルに対応した発振器81が、無変調の周波数信号を発振出力することとなる。図5(a)で示した例では、3チャンネルと6チャンネルが禁止チャンネルとして設定されているため、OSC3(429.2750MHz)とOSC6(429.3125MHz)の発振器81が発振出力することとなる。発振出力された周波数信号は合成器82にて合成され禁止周波数信号として送信手段9へ出力される。
図5(b)は発振手段8の別の具体的構成を示すものであり、83は直接デジタル信号発生器(DDS:Direct Digital Synthesizer)、84は第1発振器、85はDAコンバータ、86は第2発振器、87はミキサーを示す。
直接デジタル信号発生器83は、FPGA、ASIC、DSPなどで実現され、必要なチャンネル数分の異なるサイン波(コサイン波)を発生して、その結果を加算することで複数チャンネルのサイン波(コサイン波)が合成された信号に相当するデータ列を生成する。特定小電力無線を用いたこの例では、1.250MHzから12.5kHz間隔で1.7375MHzまでを生成するものとしており、第2発振器86の出力と合成したときに目的とする周波数となるようにしている。
第1発振器84は、直接デジタル信号発生器83駆動用のタイミング信号を発生する発振器であり、直接デジタル信号発生器83出力に要求される信号純度により必要な周波数が定められている。図中、この周波数は21.250MHzとしているが、これに限定されるものではない。また、第1発振器84は、適宜な周波数を選択することで後述する第2発振器86と兼用することが可能である。
DAコンバータ85は、直接デジタル信号発生器83が生成したデータ列をアナログ信号に変換する。第2発振器86は、428MHzのキャリア信号を発振出力し、第2発振器86の出力周波数+直接デジタル信号発生器83の出力周波数が目的とする周波数となるように選定される。
ミキサー87は、直接デジタル信号発生器83の出力信号と第2発振器86の出力信号を合成(乗算)して周波数変換し禁止周波数信号を後段の送信手段9へ出力する。出力する周波数は、直接デジタル信号発生器83の周波数に第2発振器86の周波数を加算したものとなる。図示した例では、禁止チャンネルは3チャンネルと6チャンネルに設定されているため、図4(a)と同様、429.2750MHzと429.3125MHzが必要とされる。したがって、直接デジタル信号発生器83では、これら周波数から第2発振器86の周波数を減算した1.2750MHzと1.3125MHzの周波数を出力する必要がある。発振手段8の処理に従って述べると、設定手段7から禁止チャンネルが設定されると、直接デジタル信号発生器83では、禁止チャンネルに対応する周波数(3チャンネルは1.2750MHz、6チャンネルは1.3125MHz)のデータ列が生成される。生成されたデータ列はDAコンバータ85を経てミキサー87に入力され、第2発振器86が出力するキャリア信号と合成され禁止周波数信号が生成されることとなる。この禁止周波数信号には、特定小電力無線における3チャンネルの周波数429.2750MHzと6チャンネルの周波数429.3125MHzが含まれることになる。
なお、図5(b)の構成を用いて発振手段8を実現する際には、サンプリングクロック成分やその高調波成分などのノイズを除去することを目的として、DAコンバータ85とミキサー87との間にローパスフィルタを設置することや、目的帯域外への信号出力を防止するためミキサー87の後段にバンドパスフィルタを設置することが考えられる。
次に、図6を用いて設定手段7の具体的構成を説明する。71はインタフェース、72は電波測定手段、73は制御手段、74は記憶手段を示す。
インタフェース71は、オペレータが禁止チャンネルを設定するための手段であり、操作手段による構成や、操作手段と表示手段を含んだ構成が考えられる。図1の例では、門型クレーン2a、2bが3チャンネルと6チャンネルを固定の使用チャンネルとしているが、これらの使用チャンネルが予め分かっている場合、操作者はインタフェース71を操作して3チャンネルと6チャンネルを入力することになる。入力されたチャンネルは制御手段73により禁止チャンネルとして後段の発振手段8に設定されることとなる。
なお、インタフェース71から禁止チャンネルを入力することに代えて、禁止チャンネル以外のチャンネルを許可チャンネルとして入力することも考えられる。この場合、制御手段73では、入力された許可チャンネル以外のチャンネルを禁止チャンネルと判断して禁止チャンネルを設定する。例えば、40チャンネル中、禁止チャンネルが1〜39チャンネルの39個のチャンネルである場合には、使用できるチャンネルは残る1つの40チャンネルだけであるので、この残る1つの40チャンネルだけを許可チャンネルとして入力できるようにすれば、禁止チャンネルが多い場合の入力の手間を省くことができる。そして、インタフェース71では、禁止チャンネルの入力か、許可チャンネルの入力かを切り換えられるようにすれば更に便利である。
電波測定手段72は、スペクトラムアナライザなどによって実現され、保護対象無線操縦装置1の使用周波数を事前に測定する。保護対象無線操縦装置1の使用チャンネルが予め分かっていない場合、保護対象無線操縦装置1の使用周波数を測定することで使用チャンネルの判断を可能としている。図1に示した例では、保護対象無線操縦装置1を利用する門型クレーン2a、2bが稼働している時にこの電波測定手段72で使用周波数の測定を行う。測定された使用周波数は、制御手段73でチャンネルに対応付けられて禁止チャンネルとして設定されることとなる。
記憶手段74は、インタフェース71を介して設定された、或いは、電波測定手段72が測定することで設定された禁止チャンネルを記憶する。この記憶手段74は、工事現場毎に設定される禁止チャンネルの集まりを記憶するものであってもよい。その場合、予め上記の各種手法を利用して工事現場毎に禁止チャンネルの集まりを記憶させておき、現場毎にその現場での禁止チャンネルの集まりを記憶手段74から読み出すことで、その現場にあった禁止チャンネルの設定を効率よく行うことが可能となる。このように構成すれば、図1で説明したように現場毎に守衛所5で、送信周波数制限装置6を受け取る必要はなく、送信制限対象無線操縦装置3に送信周波数制限装置6を装着した状態で複数の工事現場での禁止チャンネルの設定に対応が可能となる。また、この記憶手段74を脱着可能とすることで、現場毎に用意されている記憶手段74を装着することで、現場毎の対応を図ることも考えられる。
以上、設定手段7の構成例について説明したが、その構成において、インタフェース71からの禁止チャンネル入力による設定、許可チャンネル入力による設定、電波測定手段72を利用した設定のいずれか一つであっても構わない。また、上記構成例を採用することなく、スイッチのような簡単な設定手段7とすることで簡易に禁止チャンネルの設定を行っても構わない。
以上、固定周波数方式を採用する無線操縦装置とキャリアセンスによる周波数自動選択方式を採用する無線操縦装置における混信トラブルにおける本件発明の適用について説明してきたが、本発明は、キャリアセンスによる周波数自動選択方式を採用する複数の無線操縦装置間の混信トラブルに対しても、以下に説明するチャンネルのグループ分けを行うことで、混信トラブルの改善を図ることが可能となる。
通常、1〜40チャンネルを利用する特定小電力無線の場合では、個別にチャンネルを割り当てることで40台の無線操縦装置を同時に使用することができるが、飛行場やダムの建設などの大規模な工事では、この40台という同時使用台数を超える建設機械が建設現場に同時に導入されることが考えられる。これらの建設機械が同時に無線操縦装置使用した場合には、キャリアセンスによる周波数自動選択方式を採用する無線送受装置を採用したとしても、40チャンネルというチャンネル数の制限上、混信トラブルを避けることはできない。しかしながら、本発明の送信周波数制限装置を利用すれば、上記混信トラブルを改善を図ることができる。
例えば、建設現場として、コンクリートポンプ車、タワークレーン車、吊り具、ユニック車などの建設機械が導入される建設現場を想定する。これらの建設機械は、いずれもキャリアセンスによる周波数自動選択方式を採用する無線操縦装置を採用するものとし、このうち、ユニック車だけは、無線操縦を手動操縦に切り換えての作業を行うことができる建設機械とする。
そして、コンクリートポンプ車、タワークレーン、吊り具のような無線でしか操縦できない建設機械をグループA、それ以外のユニック車のような無線操縦以外に手動操縦を可能とする建設機械をグループBとして、本件発明の送信周波数制限装置によりグループAに対しては、使用する無線操縦装置台数以上のチャンネル数を割り当てておけば、たとえ前述の同時使用台数を超えたとしてもグループAの無線操縦だけは確保することができ、操業に支障が生じることがない。また、グループBに対しては、使用する無線操縦装置台数内でのチャンネル数を超えて無線操縦できなくなったとしても、ユニック車のような手動操縦に切り換えることができる建設機械であるため、手動操縦に切り換えれば操業には支障がなくなる。
例として、1〜5チャンネルをグループAの許可チャンネルとして割り当て、それ以外の6〜40チャンネルをグループBの許可チャンネルとして割り当てておく。この場合、グループAに対しては5台までの無線操縦装置が、グループBに対しては35台までの無線操縦装置を使用することが可能となるが、このグループAに対しては、無線操縦のみでしか操縦できないコンクリートポンプ車、タワークレーン車、吊り具などを5台という制限台数の中で予め割り当ておくことで、グループAの無線操縦装置は確実に無線操縦することができる。ユニック車などのその余の建設機械に対してはグループBを割り当てておくことで、35台までの無線操縦は可能となり、たとえその台数を超えて無線操縦できなくなったとしても手動操縦に切り換えれば操業は可能となる。
このように、本発明の別の実施形態によれば、たとえ利用可能チャンネル数を超えたとしても、無線操縦でしか操業できないような優先度の高い無線操縦装置に対しては、チャンネルを確保して確実に無線操縦することが可能となる。
また、このようなグループ分けは、2社以上のゼネコンが参加する建設現場での無線利用場合にも有効である。ゼネコン毎に予め使用チャンネルのグループを割り当てておけばゼネコン間での混信トラブルは回避できる。
次に、以上のようなグループ分けを行う場合の設定手段7の構成について説明しておく。予め設定手段7では、各チャンネルは許可チャンネルの集まりからなる許可グループと禁止チャンネルの集まりからなる禁止グループに分けられることとなる。この各グループ分けは、図6に示すインタフェース71から入力することで予め行われることとなるが、その際、前述した例のように、1〜5のような連続したチャンネルをグループとする必要はなく、適宜なチャンネルを許可チャンネル、禁止チャンネルに割り当ててグループを形成してもよい。そして、利用者は、インタフェース71からグループを入力することで、発振手段8への禁止チャンネルの設定が可能となる。このグループの入力には、前述した、禁止チャンネルの入力、あるいは、許可チャンネルの入力と同様、禁止チャンネルの集まりを指定する禁止グループの入力、あるいは、許可チャンネルの集まりを指定する許可グループの入力のどちらでも構わないし、それらを切り換えられるようにすれば更に便利である。
以上、本発明の種々の実施の形態について説明したが、それぞれの実施の形態の構成を適宜組み合わせて構成した実施の形態も本発明の範疇となるものである。
各種無線操縦機器が利用される工場内の様子を示す図である。 本発明の送信周波数制限装置、送信制限対象無線操縦装置からなる無線操縦システムを示す図である。 本発明に係る送信周波数制限装置の主要構成を示す図である。 微弱無線局の3mの距離における電界強度の許容値を示す図である。 発振手段の実施の形態を示す図である。 設定手段の実施の形態を示す図である。
符号の説明
1…保護対象無線操縦装置、2…生産設備(門型クレーン2a、2b)、3…送信制限対象無線装置、31…グリップ、32…操作部、4…建設機械(4a…ユニック車、4b…コンクリートポンプ車)、5…守衛所、6…送信周波数制限装置、7…設定手段、8…発振手段、9…送信手段、71…インタフェース、72…電波測定手段、73…制御手段、74…記憶手段、81…発振器、82…合成器、83…直接デジタル信号発生器、84…第1発振器、85…DAコンバータ、86…第2発振器、87…ミキサー

Claims (11)

  1. 禁止チャンネルを設定する設定手段と、
    設定された禁止チャンネルに対応する禁止周波数信号を発振出力する発振手段と、
    発振出力した禁止周波数信号を微弱電波にて無線送信する送信手段とを備え、
    キャリアセンスによる周波数自動選択機能を備えた無線操縦装置に装着することで、当該無線操縦装置の周波数自動選択時におけるチャンネルの割り当てを制限することを特徴とする
    送信周波数制限装置。
  2. 前記設定手段は、複数の禁止チャンネルを設定し、
    禁止周波数信号は、設定された各禁止チャンネルに対応する周波数信号の合成信号である
    請求項1に記載の送信周波数制限装置。
  3. 前記設定手段は、禁止チャンネルが指定されることで禁止チャンネルを設定する
    請求項1に記載の送信周波数制限装置。
  4. 前記設定手段は、許可チャンネルが指定されることで禁止チャンネルを設定する
    請求項1に記載の送信周波数制限装置。
  5. 前記設定手段は、禁止チャンネルの集まりである禁止グループが指定されることで禁止チャンネルを設定する
    請求項1に記載の送信周波数制限装置。
  6. 前記設定手段は、許可チャンネルの集まりである許可グループが指定されることで禁止チャンネルを設定する
    請求項1に記載の送信周波数制限装置。
  7. 前記設定手段は、電波測定手段を含み、前記電波測定手段が測定した周波数に応じたチャンネルを禁止チャンネルとして設定する
    請求項1に記載の送信周波数制限装置。
  8. 前記送信手段が無線送信する微弱電波は、前記無線操縦装置への装着時、前記無線操縦装置のキャリアセンスによりキャリアの有無を判断できる必要最低限の出力レベルに抑えられている
    請求項1に記載の送信周波数制限装置。
  9. 前記無線操縦装置は、特定小電力無線操縦装置である
    請求項1乃至8のいずれかに記載の送信周波数制限装置。
  10. 前記無線操縦装置と、
    請求項1乃至9のいずれかに記載の送信周波数制限装置からなる
    無線操縦システム。
  11. 設定された禁止チャンネルに対応する禁止周波数信号を微弱電波にて無線送信する送信周波数制限装置を、キャリアセンスによる周波数自動選択機能を備えた無線操縦装置に装着し、当該無線操縦装置の周波数自動選択時におけるチャンネルの割り当てを制限することを特徴とする
    送信周波数制限方法。
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