JP2009199087A - 異方性フィルムの製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】特殊な機構の光照射装置を必要とせず、かつ高度なアラインメント調整も必要としない、異方性フィルムの製造方法を提供すること。
【解決手段】偏光素子2上に形成された光反応性物質フィルム3を準備し、これに前記偏光素子2を介して光を照射することにより、前記光反応性物質フィルム3に異方性を付与することにより、前記光反応性物質フィルム3を異方性フィルムとする。
【選択図】 図1

Description

本発明は、異方性フィルムの製造方法に関する。
従来の異方性フィルムを製造する方法としては、ポリマーフィルムを延伸(一軸、二軸)する方法や、ポリイミドもしくはポリビニル薄膜をラビング処理する方法がある。しかし、延伸方法には、所望の異方性を得るための延伸条件を制御することが難しく、得られるポリマーフィルムの異方性の精度が低下するという問題があり、一方、ラビング処理方法には、ラビングによりフィルムに帯電が発生し、塵発生という問題があった。
このような問題を解決するために、近年、延伸やラビングを必要としない、異方性フィルムの製造方法が開発されている。例えば、偏光紫外線を照射し、光架橋性ポリマーの架橋形成方向を制御して異方性フィルムを製造する方法(例えば、非特許文献1および2参照)や、偏光紫外線を照射し、光分解性ポリマーの分子内結合の分解方向を制御して異方性フィルムを製造する方法(例えば、非特許文献3、特許文献1参照)、偏光紫外線を照射し、光異性化ポリマーの異性化方向を制御して異方性フィルムを製造する方法(例えば、非特許文献4、特許文献2,3参照)等がある。
しかし、このような方法には、偏光紫外線を照射するための、特殊な機構の紫外線照射装置が必要となる。また、このような方法には、光を照射する際、ポリマーフィルムに対し、照射光の入射方向を詳細に調整する高度なアラインメント調整も必要となる。
特開平9−230353号公報 特許2990270号公報 特許3113539号公報
M.Schadtら、Jpn.J.Appl.Phys.、31, p.2155-2164 (1992) M.Schadt、Nature、381, p.212,1996 M.Nishikawaら、Liquid Crystals、26, p.575-580 (1992) 市村國宏著、「応用物理」、1993年、第62巻、第10号、p.998
そこで、本発明は、特殊な装置を用いることなく、簡単に異方性フィルムを製造することが可能な方法を提供することを目的とする。
前記目的を達成するために、本発明の異方性フィルムの製造方法は、
偏光素子上に形成された光反応性物質フィルムを準備し、
これに前記偏光素子を介して光を照射することにより、前記光反応性物質フィルムに異方性を付与することを特徴とする。
本発明の製造方法は、前記のように、偏光素子上に形成された光反応性物質フィルムに、偏光素子を介して光を照射するので、光照射装置に特別な装備は不要である。従って、本発明の製造方法では、汎用の光照射装置を用いることができる。さらに、光反応性物質フィルムは前記偏光素子の上に形成されており、これに光を照射するので、高度なアラインメント調整を必要とせず、かつ軸精度が良好な異方性を形成できる。さらに、本発明の製造方法は、従来の方法のように延伸やラビング処理も行わないので、得られる異方性の
精度も向上し、かつ塵発生も抑制できる。
なお、本発明の異方性フィルムは、液晶配向能および光学異方性の少なくとも一方を有する。
本発明の製造方法における、光照射の一例を示す概念図である。
本発明の製造方法において、前記光反応性物質フィルムは、前記偏光素子上に、光反応性物質の溶液または溶融液を塗工し、これを固化させることにより形成されてもよい。
本発明の製造方法において、前記光反応性物質は、例えば、1〜780nmの範囲にある波長を有する光で反応しうる物質である。
本発明の製造方法において、前記偏光素子は、例えば、プリズム偏光子、偏光フィルタまたは偏光子である。
本発明の製造方法において、前記光反応性物質フィルムは、前記偏光素子上に直接形成されてもよいし、保護層を介して前記偏光素子上に形成されてもよい。
本発明の製造方法において、前記光反応性物質フィルムは、前記光反応性物質に加えて液晶性化合物を含んでもよい。
本発明の製造方法において、前記液晶性化合物は、液晶性モノマー、液晶性オリゴマーおよび液晶性ポリマーからなる群から選択される少なくとも1つの液晶性化合物であってもよい。
本発明の製造方法において、前記光反応性物質フィルムは、前記光反応性物質に加えて液晶性モノマーまたは液晶性オリゴマーから製造された非液晶性ポリマーを含んでもよい。
本発明の製造方法において、前記光反応性物質は、光反応性部位を有する液晶性モノマー、光反応性部位を有する液晶性オリゴマー、光反応性部位を有する液晶性ポリマー、および光反応性部位を有する、液晶性モノマーまたは液晶性オリゴマーから製造された非液晶性ポリマーからなる群から選択される少なくとも1つの物質であってもよい。
本発明の異方性フィルムは、前記本発明の製造方法により製造されたものである。
本発明の異方性フィルムは、例えば、液晶配向膜または光学異方性フィルムとして使用することができる。
本発明の光学フィルムは、本発明の異方性フィルムを含む光学フィルムである。
本発明の光学フィルムは、異方性フィルム単独で構成されてもよい。
本発明の液晶パネルは、液晶セルおよび光学部材を含み、前記液晶セルの少なくとも一方の表面に前記光学部材が配置された液晶パネルであって、前記光学部材は、本発明の光学フィルムである。
本発明の液晶表示装置は、液晶パネルを含む液晶表示装置であって、前記液晶パネルは本発明の液晶パネルである。
本発明の画像表示装置は、本発明の光学フィルムを含む。
本発明の製造方法は、例えば、以下のようにして行うことができる。
まず、偏光素子上に形成された光反応性物質フィルムを、例えば、以下のようにして準備する。
偏光素子上に形成された光反応性物質フィルムは、例えば、前述のように、偏光素子の上に、光反応性物質の溶液または溶融液を塗工し、これを固化させることにより、形成してもよい。
前記光反応性物質は、前述のように、例えば、1〜780nmの範囲にある波長を有する光で反応しうる物質が挙げられ、そのような光反応性物質としては、アゾベンゼン、スチルベン、スピロピラン、アントラセンやそれらの誘導体など光で異性化する物質、シンナメート誘導体(例えば、ポリビニルシンナメート)、クマリン誘導体、カルコン誘導体など光で二量化若しくは重合する物質などの物質、ポリイミド、ポリシロキサンなど光で分解する物質、下式(IV)で示す直線光重合ポリマーなどが挙げられる。光反応性物質は、1種類でもよいし、2種類以上の混合物であってもよい。
Figure 2009199087
前記光反応性物質フィルムは、前述のように、前記光反応性物質に加えて液晶性化合物を含んでもよい。従って、前記光反応性物質の溶液または溶融液に、液晶性化合物を含んでもよい。その液晶性化合物は、例えば、液晶性モノマー、液晶性オリゴマー、液晶性ポリマーなどである。液晶性モノマーとしては、それ自体が液晶性を示すものであり、例えば、アゾメチン類、アゾキシ類、シアノビフェニル類、シアノフェニルエステル類、安息香酸エステル類、シクロヘキサンカルボン酸フェニルエステル類、シアノフェニルシクロヘキサン類、シアノ置換フェニルピリミジン類、アルコキシ置換フェニルピリミジン類、フェニルジオキサン類、トラン類およびアルケニルシクロヘキシルベンゾニトリル類などが挙げられる。また、液晶性オリゴマーとしては、前記液晶性モノマーーが、例えば、1個以上十数個程度重合したものであり、それ自体が液晶性を示すものである。前記液晶性ポリマーとしては、前記液晶性モノマーが、前記液晶性オリゴマー以上に重合し、それ自体が液晶性を示すものである。液晶性化合物は、1種類でもよいし、2種類以上の混合物であってもよい。2種類以上の液晶性化合物の混合物の例としては、特表2002−517605号に記載のものが挙げられる。この混合物としては、例えば、下記の式(I)、(II)および(III)に示す化合物の混合物が挙げられる。
Figure 2009199087
また、前記光反応性物質フィルムは、前述のように、前記光反応性物質に加えて、液晶性モノマーまたは液晶性オリゴマーから形成された非液晶性ポリマーを含んでもよい。従って、前記光反応性物質の溶液または溶融液に、そのような非液晶性ポリマーを含んでもよい。ここで、液晶性モノマーまたは液晶性オリゴマーから形成された非液晶性ポリマーは、モノマーやオリゴマーの際には液晶性を示すが、重合によりポリマーになると、非液晶性を示すものである。非液晶性ポリマーは、1種類でもよいし、2種類以上の混合物であってもよい。
または、その光反応性物質は、前述のように、例えば、光反応性部位を有する液晶性モノマー、光反応性部位を有する液晶性オリゴマー、光反応性部位を有する液晶性ポリマーなどであってもよい。または、その光反応性物質は、光反応性部位を有する、液晶性モノマーまたは液晶性オリゴマーから形成された非液晶性ポリマーであってもよい。
前記光反応性部位とは、光照射により異性化、分解、二量化若しくは重合等を引き起こすような部位を意味する。光照射により異性化を引き起こすような部位の例は、アゾ、スチルベン、光照射により二量化若しくは重合を引き起こすような基の例は、ビニル基、シンナモイル基、カルコニル基、光照射により分解を引き起こすような基の例は、イミド基である。前記光反応性物質は、1種類で使用してもよいし、2種類以上の併用してもよい。
前記偏光素子は、例えば、1〜780nmの範囲にある波長を有する光を透過させることができる偏光素子である。光反応性物質フィルムに照射する光としては、200〜400nmの範囲が好ましく、290〜400nmの範囲がより好ましい。これは、前記の光反応性物質が、紫外線領域に吸収波長を有するものが多いからである。
前記偏光素子は、前述のように、例えば、プリズム偏光子、偏光フィルタ、偏光子等である。プリズム偏光子としては、例えば、方解石など無機結晶を用いたグラントムソンプリズム、グランレーザプリズム、およびグランテーラープリズムなどが挙げられ、なかでも、接着剤層を除去したグランテーラープリズムが好ましい。偏光フィルタとしては、二色性色素を含有する偏光フィルムなどが挙げられる。
前記偏光子としては、例えば、従来公知の方法により、各種フィルムに、ヨウ素や二色性染料等の二色性物質を吸着させて染色し、架橋、延伸、乾燥することによって調製したもの等が使用できる。この中でも、自然光を入射させると直線偏光を透過するフィルムが好ましく、光透過率や偏光度に優れるものが好ましい。前記二色性物質を吸着させる各種フィルムとしては、例えば、ポリビニルアルコール(PVA)系フィルム、部分ホルマール化PVA系フィルム、エチレン・酢酸ビニル共重合体系部分ケン化フィルム、セルロース系フィルム等の親水性高分子フィルム等が挙げられ、これらの他にも、例えば、PVAの脱水処理物やポリ塩化ビニルの脱塩酸処理物等のポリエン配向フィルム等も使用できる。これらの中でも、好ましくはPVA系フィルムである。また、前記偏光子としては、例えば、特開2000−162432号に記載の偏光子が挙げられる。この偏光子は、アスペクト比が2以上で、短径が0.5μm以下の針状物質を、屈折率が0.05以上相違する紫外線透過膜中に、所定方向に配向した状態にて分散含有することを特徴とする紫外線偏光子である。このような偏光子は、例えば、ポリメチルペンテン100重量部と、短径0.1μm、長径10μmの針状酸化チタン3重量部を二軸混練してTダイを介し270℃で厚さ300μmのフィルムに成形した後、それを190℃で6倍に延伸して、製造することができる。
前記偏光素子の厚みは、特に制限されないが、例えば、1〜1000μmの範囲であり、好ましくは、5〜500μmの範囲であり、より好ましくは、10〜300μmの範囲である。
前記光反応性物質溶液の溶媒としては、特に制限されず、例えば、前記光反応性物質等を溶解できればよく、前記光反応性物質等の種類に応じて適宜決定できる。具体例としては、例えば、クロロホルム、ジクロロメタン、四塩化炭素、ジクロロエタン、テトラクロロエタン、トリクロロエチレン、テトラクロロエチレン、クロロベンゼン、オルソジクロロベンゼン等のハロゲン化炭化水素類;フェノール、パラクロロフェノール等のフェノール類;ベンゼン、トルエン、キシレン、メトキシベンゼン、1,2−ジメトキシベンゼン等の芳香族炭化水素類;アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン、シクロペンタノン、2−ピロリドン、N−メチル−2−ピロリドン等のケトン類;酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル類;t−ブチルアルコール、グリセリン、エチレングリコール、トリエチレングリコール、エチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、2−メチル−2,4−ペンタンジオールのようなアルコール類;ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミドのようなアミド類;アセトニトリル、ブチロニトリルのようなニトリル類;ジエチルエーテル、ジブチルエーテル、テトラヒドロフランのようなエーテル類;あるいは二硫化炭素、エチルセルソルブ、ブチルセルソルブ等が挙げられる。これらの溶媒は、一種類でもよいし、二種類以上を併用してもよい。また、前記偏光素子を侵食しないものが好ましい。
前記光反応性物質溶液における光反応性物質濃度は、特に制限されないが、例えば、塗工が容易な粘度となることから、その溶媒に対して、前記光反応性物質が、例えば、0.1〜30重量%、好ましくは0.5〜15重量%、より好ましくは、1〜5重量%である。5重量%以下であると、滑らかな塗工面を形成できる粘度が得られるからである。
なお、前記光反応性物質溶液は、前述のように、前記液晶性化合物や、液晶性モノマーまたは液晶性オリゴマーから製造された前記非液晶性ポリマーを含んでもよい。
前記光反応性物質溶液は、必要に応じて、さらに安定剤、可塑剤、金属類等の種々の添加剤を配合してもよい。
前記光反応性物質が液晶オリゴマー、液晶モノマー等を含み、これを後で光照射により重合させる場合は、前記光反応性物質溶液に光重合開始剤を加えておくことがより好ましい。前記光重合開始剤は特に限定されないが、例えば、チバスペシャリティーケミカルズ社製Irgacure907、Irgacure369、Irgacure184(いずれも商品名)、またはこれらの混合物等が好ましい。前記光重合開始剤の添加量も特に限定されない。
また、前記光反応性物質溶液は、例えば、他の樹脂を含有してもよい。前記他の樹脂としては、例えば、各種汎用樹脂、エンジニアリングプラスチック、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂等が挙げられる。
前記汎用樹脂としては、例えば、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、ポリスチレン(PS)、ポリメチルメタクリレート(PMMA)、ABS樹脂、およびAS樹脂等が挙げられる。前記エンジニアリングプラスチックとしては、例えば、ポリアセテート(POM)、ポリカーボネート(PC)、ポリアミド(PA:ナイロン)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、およびポリブチレンテレフタレート(PBT)等が挙げられる。前記熱可塑性樹脂としては、例えば、ポリフェニレンスルフィド(PPS)、ポリエーテルスルホン(PES)、ポリケトン(PK)、ポリイミド(PI)、ポリシクロヘキサンジメタノールテレフタレート(PCT)、ポリアリレート(PAR)、および液晶ポリマー(LCP)等が挙げられる。前記熱硬化性樹脂としては、例えば、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、ノボラック樹脂等が挙げられる。
前記光反応性物質溶液の塗工方法としては、例えば、スピンコート法、ロールコート法、フローコート法、ダイコート法、ブレードコート法、プリント法、ディップコート法、流延成膜法、バーコート法、グラビア印刷法、押出法等が挙げられる。
また、前記光反応性物質の溶融液の塗工方法としては、前記偏光素子の上に塗工可能な方法であれば限定されないが、例えば、キャスティング法、溶融押し出し法等が挙げられる。前記光反応性物質の溶融液は、例えば、前記のような、液晶性化合物や、液晶性モノマーまたは液晶性オリゴマーから製造された非液晶性ポリマーを含んでもよい。また、前記光反応性物質の溶融液は、必要に応じて、上述の安定剤、可塑剤、金属類等の種々の添加剤および異なる他の樹脂をさらに含有してもよい。
そして、前記偏光素子上に塗工された前記光反応性物質の溶液または溶融液を固化させて、前記偏光素子上に光反応性物質フィルムを形成することができる。
前記固化の方法としては、例えば、自然乾燥や加熱乾燥等の乾燥が挙げられる。その条件も、例えば、前記偏光素子の材料の種類、前記光反応性物質の種類や、溶液の場合には前記溶媒の種類等に応じて適宜決定できるが、例えば、温度は、偏光子を劣化させない程度にすることが好ましく、具体的には、0〜150℃の範囲が好ましく、より好ましくは、20〜60℃である。
前記光反応性物質フィルムの厚みは、特に制限されないが、例えば、0.005〜5μmの範囲であり、好ましくは、0.010〜0.5μmの範囲であり、より好ましくは、0.050〜0.1μmの範囲である。
このようにして、偏光素子上に光反応性物質フィルムを形成できるが、その他の方法で形成してもよい。例えば、光反応性物質フィルムを偏光素子の上に貼着してもよい。前記光反応性物質フィルムは、市販品を使用してもよいし、別途作製してもよい。
偏光素子と光反応性物質フィルムとの貼着は、接着剤もしくは粘着剤を用いることができる。前記接着剤としては、例えば、アクリル系、ビニルアルコール系、シリコーン系、ポリエステル系、ポリウレタン系、ポリエーテル系等のポリマー製接着剤や、ゴム系接着剤等が挙げられる。前記粘着剤としては、例えば、アクリル系ポリマーやシリコーン系ポリマー、ポリエステル、ポリウレタン、ポリエーテル、合成ゴム等のポリマーを適宜ベースポリマーとして調製された粘着剤等が挙げられる。前記接着剤や粘着剤は、光学的透明性に優れ、光照射による光反応性物質フィルムに異方性を付与することを妨げないものが好ましい。
なお、前記光反応性物質フィルムは、前述のように、前記偏光素子上に直接、形成されていてもよく、または、前記別の層を介して、前記偏光素子上に形成されていてもよい。前記別の層を介して前記偏光素子上に形成された前記光反応性物質フィルムは、例えば、まず偏光素子上に別の層、例えば保護層を形成し、その上に、光反応性物質の溶液または溶融液を塗工し、これを固化させることにより形成できる。この他、例えば、前記偏光素子と、前記別の層と、前記光反応性物質フィルムを準備し、それらを順次、前記のような接着剤や粘着剤を介して接着させて製造してもよい。
前記別の層としては、前記偏光素子を透過できる波長を有する光が透過できるものが好ましく、例えば、偏光素子の保護層が挙げられる。前記保護層としては、特に制限されず、従来公知の透明フィルムを使用できるが、例えば、透明性、機械的強度、熱安定性、水分遮断性、等方性などに優れるものが好ましい。このような保護層の材質の具体例としては、トリアセチルセルロール等のセルロース系樹脂や、ポリエステル系、ポリカーボネート系、ポリアミド系、ポリイミド系、ポリエーテルスルホン系、ポリスルホン系、ポリスチレン系、ポリノルボルネン系、ポリオレフィン系、アクリル系、アセテート系、ポリビニルアルコール等の透明樹脂等が挙げられる。また、保護層の材質の具体例としては、前記アクリル系、ウレタン系、アクリルウレタン系、エポキシ系、シリコーン系等の熱硬化型樹脂または紫外線硬化型樹脂等も挙げられる。
また、前記保護層としては、例えば、特開2001−343529号公報(WO01/37007)に記載のポリマーフィルムが挙げられる。このポリマー材料としては、例えば、側鎖に置換または非置換のイミド基を有する熱可塑性樹脂と、側鎖に置換または非置換のフェニル基ならびにニトリル基を有す熱可塑性樹脂を含有する樹脂組成物が使用でき、例えば、イソブテンとN−メチルマレイミドからなる交互共重合体と、アクリロニトリル・スチレン共重合体とを有する樹脂組成物が挙げられる。なお、前記ポリマーフィルムは、例えば、前記樹脂組成物の押出成形物であってもよい。
また、前記保護層は、色付きが無いことが好ましい。具体的には、下記式で表されるフィルム厚み方向の位相差値(Rth)が、−90nm〜+75nmの範囲であることが好ましく、より好ましくは−80nm〜+60nmであり、特に好ましくは−70nm〜+45nmの範囲である。前記位相差値が−90nm〜+75nmの範囲であれば、十分に保護フィルムに起因する着色(光学的な着色)を解消できる。なお、下記式において、nx,ny,nzは、前述と同様であり、dは、その膜厚を示す。
Rth=[{(nx+ny)/2}-nz]・d
また、前記保護層は、さらに光学補償機能を有するものでもよい。このように光学補償機能を有する保護層としては、例えば、液晶セルにおける位相差に基づく視認角の変化が原因である、着色等の防止や、良視認の視野角の拡大等を目的とした公知のものが使用できる。具体的には、例えば、前述した樹脂を一軸延伸または二軸延伸した各種延伸フィルムや、液晶ポリマー等の配向フィルム、透明基材上に液晶ポリマー等の配向層を配置した積層体等が挙げられる。これらの中でも、良視認の広い視野角を達成できることから、前記液晶ポリマーの配向フィルムが好ましく、特に、ディスコティック系やネマチック系の液晶ポリマーの傾斜配向層から構成される光学補償層を、前述のトリアセチルセルロースフィルム等で支持した光学補償位相差板が好ましい。このような光学補償位相差板としては、例えば、富士写真フィルム株式会社製の商品名「WVフィルム」等の市販品が挙げられる。なお、前記光学補償位相差板は、位相差フィルムやトリアセチルセルロースフィルム等のフィルム支持体を2層以上積層させることによって、位相差等の光学特性を制御したもの等でもよい。
前記保護層は、例えば、偏光素子上に前記各種樹脂を塗布する方法、前記偏光素子に前記樹脂製フィルムを積層する方法等の従来公知の方法によって適宜形成でき、また市販品を使用することもできる。
前記保護層の厚みは、特に制限されず、例えば500μm以下であり、好ましくは5〜300μm、より好ましくは5〜150μmの範囲であるまた、前記保護層は、さらに、例えば、ハードコート処理、反射防止処理、スティッキングの防止や拡散、アンチグレア等を目的とした処理等が施されたものでもよい。前記ハードコート処理とは、偏光板表面の傷付き防止等を目的とし、例えば、前記保護層の表面に、硬化型樹脂から構成される、硬度や滑り性に優れた硬化被膜を形成する処理である。前記硬化型樹脂としては、例えば、シリコーン系、ウレタン系、アクリル系、エポキシ系等の紫外線硬化型樹脂等が使用でき、前記処理は、従来公知の方法によって行うことができる。スティッキングの防止は、隣接する層との密着防止を目的とする。前記反射防止処理とは、偏光板表面での外光の反射防止を目的とし、従来公知の反射防止層等の形成により行うことができる。
前記アンチグレア処理とは、偏光板表面において外光が反射することによる、偏光板透過光の視認妨害を防止すること等を目的とし、例えば、従来公知の方法によって、前記保護層の表面に、微細な凹凸構造を形成することによって行うことができる。このような凹凸構造の形成方法としては、例えば、サンドブラスト法やエンボス加工等による粗面化方式や、前述のような透明樹脂に透明微粒子を配合して前記保護層を形成する方式等が挙げられる。
前記透明微粒子としては、例えば、シリカ、アルミナ、チタニア、ジルコニア、酸化錫、酸化インジウム、酸化カドミウム、酸化アンチモン等が挙げられ、この他にも導電性を有する無機系微粒子や、架橋または未架橋のポリマー粒状物等から構成される有機系微粒子等を使用することもできる。前記透明微粒子の平均粒径は、特に制限されないが、例えば、0.5〜20μmの範囲である。また、前記透明微粒子の配合割合は、特に制限されないが、前述のような透明樹脂100重量部に対して2〜70重量部の範囲が好ましく、より好ましくは5〜50重量部の範囲である。
前記透明微粒子を配合したアンチグレア層は、例えば、保護層そのものとして使用することもでき、また、保護層表面に塗工層等として形成されてもよい。さらに、前記アンチグレア層は、偏光板透過光を拡散して視角を拡大するための拡散層(視覚補償機能等)を兼ねるものであってもよい。
なお、前記反射防止層、スティッキング防止層、拡散層、アンチグレア層等は、前記保護層とは別個に、例えば、これらの層を設けたシート等から構成される光学フィルムとして、偏光素子に積層してもよい。
つぎに、前記偏光素子上に形成された光反応性物質フィルムに、前記偏光素子を介して、光を照射する。例えば、図1に示すように、偏光素子2の片面上に、光反応性物質フィルム3を形成し、光照射装置1により、偏光素子2の側から照射光4を照射する。照射光4は、偏光素子2を透過することにより偏光5となり、その偏光5は光反応性物質フィルム3に部分的に照射される。これによって、照射部分の分子構造と、非照射部分の分子構造を異ならせて、光反応性物質フィルム3に異方性を付与し、異方性フィルムとすることができる。
前記光は、例えば、1〜780nmの範囲の波長を有する光である。この波長は、200〜400nmの範囲の波長が好ましく、290〜400nmの範囲の波長がより好ましい。照射光の波長は、光反応性物質の種類により適宜選択することが好ましい。例えば、シンナメートの場合、250〜330nmの範囲が好ましく、アゾ系の物質の場合、380〜450nmの範囲が好ましく、ポリイミドの場合、1〜300nmの範囲が好ましい。光照射装置は特に制限されず、例えば、200〜400nmの範囲の波長を照射するには、汎用の紫外線照射装置を用いることができ、例えば、400〜780nmの範囲の波長を照射するには、汎用の可視光照射装置を用いることができる。前記光の波長は、前記偏光素子を透過できる光の波長内に含まれるのが好ましい。
前記偏光素子を介して照射された光は、前記偏光素子を透過し、偏光になる。偏光の種類や度合いは、前記偏光素子の種類により、種々異なる。その偏光によって、光反応物質フィルム中の光反応性物資が、分解、異性化、二量化若しくは重合反応を起こし、分子が所定の形態に配向する。これによって、前記フィルムに屈折率異方性が生じる。
本発明の異方性フィルムは、例えば、その上に形成された液晶層の液晶分子を配向させることができるので、異方性フィルムを液晶配向膜として使用できる。
また、光反応性物質フィルムが、光反応性物質に加えて液晶性化合物を含む場合、光反応性物質に加えて液晶性モノマーもしくは液晶性オリゴマーから製造された非液晶性ポリマーを含む場合、光反応性物質が光反応性部位を有する液晶性化合物である場合、または、光反応性物質が、光反応性部位を有する、液晶性モノマーもしくは液晶性オリゴマーから製造された非液晶性ポリマーである場合、本発明の異方性フィルムは光学的異方性を示しうるので、異方性フィルムを、例えば、光学異方性フィルムとして使用できる。前記光学異方性とは、光学的一軸性や光学的二軸性を意味する。前記光学的一軸性とは、主屈折率nxとnyがほぼ同一であり、かつnzより大きい(nx≒ny>nz)負の一軸性と、主屈折率nxとnyがほぼ同一であり、かつnzより小さい(nx≒ny<nz)正の一軸性がある。また、前記光学的二軸性とは、三方向の主屈折率nx、nyおよびnzが異なり、例えば、負の二軸性(nx>ny>nz)、正の二軸性(nz>nx>ny)がある。なお、前記nx、ny、nzとは、光学異方性フィルムにおける3つの光軸方向における屈折率をそれぞれ示す。屈折率nx、ny、nzは、それぞれX軸、Y軸およびZ軸方向の屈折率を示し、前記X軸とは面内において最大の屈折率を示す軸方向であり、Y軸は、前記面内において前記X軸に対して垂直な軸方向であり、Z軸は、前記X軸およびY軸に垂直な厚み方向を示す。
つぎに、本発明の光学フィルムは、本発明の製造方法により製造された異方性フィルムを含み、例えば、光学補償フィルムや位相差板として有用である。
本発明の光学フィルムは、前述のように、本発明の製造方法によって製造された異方性フィルムを含んでいれば、それ以外の構成は特に制限されない。例えば、本発明の光学フィルムは、前述のように、例えば、前記異方性フィルム単独でもよいし、本発明の製造方法で用いた偏光子付き異方性フィルムであってもよい。
本発明の光学フィルムは、実用に際して、前記本発明の異方性フィルムの他に、さらに他の光学フィルムを含んでもよい。前記他の光学フィルムとしては、例えば、偏光板、反射板、半透過反射板、輝度向上フィルム等、液晶表示装置等に使用される、従来公知の各種光学フィルムが挙げられる。これらの他の光学フィルムは、一種類でもよいし、二種類以上を併用してもよく、また、一層でもよいし、二層以上を積層してもよい。このような他の光学フィルムをさらに含む本発明の光学フィルムは、例えば、光学補償機能を有する一体型偏光板として使用することが好ましく、例えば、液晶セル表面に配置する等、各種画像表示装置への使用に適している。
本発明の異方性フィルムと他の光学フィルム等の積層方法は、特に制限されず、従来公知の方法によって行うことができる。例えば、前述と同様の粘着剤や接着剤等が使用でき、その種類は、前記各構成物の材質等によって適宜決定できる。前記接着剤としては、例えば、アクリル系、ビニルアルコール系、シリコーン系、ポリエステル系、ポリウレタン系、ポリエーテル系等のポリマー製接着剤や、ゴム系接着剤等が挙げられる。また、前記接着剤として、ホウ酸、ホウ砂、グルタルアルデヒド、メラミン、シュウ酸等のビニルアルコール系ポリマーの水溶性架橋剤等から構成される接着剤等も使用できる。前述のような粘着剤、接着剤は、例えば、湿度や熱の影響によっても剥がれ難く、光透過率や偏光度にも優れる。具体的には、前記他の光学フィルムがPVA系フィルムの場合、例えば、接着処理の安定性等の点から、PVA系接着剤が好ましい。これらの接着剤や粘着剤は、例えば、そのまま他の光学フィルムや保護層の表面に塗布してもよいし、前記接着剤や粘着剤から構成されたテープやシートのような層を前記表面に配置してもよい。また、例えば、接着剤液や粘着剤液として調製した場合、必要に応じて、他の添加剤や、酸等の触媒を配合してもよい。なお、前記接着剤を塗布する場合は、例えば、前記接着剤液に、さらに、他の添加剤や、酸等の触媒を配合してもよい。このような接着層の厚みは、特に制限されないが、例えば、1nm〜500nmであり、好ましくは10nm〜300nmであり、より好ましくは20nm〜100nmである。これらの接着剤は、例えば、その水溶液を前記各構成物表面に塗工し、乾燥すること等によって使用できる。前記水溶液には、例えば、必要に応じて、他の添加剤や、酸等の触媒も配合できる。これらの中でも、前記接着剤としては、PVAフィルムとの接着性に優れる点から、PVA系接着剤が好ましい。
つぎに、本発明の異方性フィルムと偏光板とが積層された、異方性フィルム付き偏光板(一体型偏光板)について説明する。
まず、反射型偏光板または半透過反射型偏光板の一例について説明する。前記反射型偏光板は、本発明の異方性フィルム付き偏光板にさらに反射板が、前記半透過反射型偏光板は、本発明の異方性フィルム付き偏光板にさらに半透過反射板が、それぞれ積層されている。
前記反射型偏光板は、例えば、液晶セルの裏側に配置され、視認側(表示側)からの入射光を反射させて表示するタイプの液晶表示装置(反射型液晶表示装置)等に使用できる。このような反射型偏光板は、例えば、バックライト等の光源の内蔵を省略できるため、液晶表示装置の薄型化を可能にする等の利点を有する。
前記反射型偏光板は、例えば、前記弾性率を示す偏光板の片面に、金属等から構成される反射板を形成する方法等、従来公知の方法によって作成できる。具体的には、例えば、前記偏光板における保護層の片面(露出面)を、必要に応じてマット処理し、前記面に、アルミニウム等の反射性金属からなる金属箔や蒸着膜を反射板として形成した反射型偏光板等が挙げられる。
また、前述のように各種透明樹脂に微粒子を含有させて表面を微細凹凸構造とした保護層の上に、その微細凹凸構造を反映させた反射板を形成した、反射型偏光板等も挙げられる。その表面が微細凹凸構造である反射板は、例えば、入射光を乱反射により拡散させ、指向性やギラギラした見栄えを防止し、明暗のムラを抑制できるという利点を有する。このような反射板は、例えば、前記保護層の凹凸表面に、真空蒸着方式、イオンプレーティング方式、スパッタリング方式等の蒸着方式やメッキ方式等、従来公知の方法により、直接、前記金属箔や金属蒸着膜として形成することができる。
また、前述のように偏光板の保護層に前記反射板を直接形成する方式に代えて、反射板として、透明保護フィルムのような適当なフィルムに反射層を設けた反射シート等を使用してもよい。前記反射板における前記反射層は、通常、金属から構成されるため、例えば、酸化による反射率の低下防止、ひいては初期反射率の長期持続や、保護層の別途形成を回避する点等から、その使用形態は、前記反射層の反射面が前記フィルムや偏光板等で被覆された状態であることが好ましい。
一方、前記半透過型偏光板は、前記反射型偏光板において、反射板に代えて、半透過型の反射板を有するものである。前記半透過型反射板としては、例えば、反射層で光を反射し、かつ、光を透過するハーフミラー等が挙げられる。
前記半透過型偏光板は、例えば、液晶セルの裏側に設けられ、液晶表示装置等を比較的明るい雰囲気で使用する場合には、視認側(表示側)からの入射光を反射して画像を表示し、比較的暗い雰囲気においては、半透過型偏光板のバックサイドに内蔵されているバックライト等の内蔵光源を使用して画像を表示するタイプの液晶表示装置等に使用できる。すなわち、前記半透過型偏光板は、明るい雰囲気下では、バックライト等の光源使用のエネルギーを節約でき、一方、比較的暗い雰囲気下においても、前記内蔵光源を用いて使用できるタイプの液晶表示装置等の形成に有用である。
つぎに、本発明の異方性フィルム付き偏光板に、さらに輝度向上フィルムが積層された偏光板の一例を説明する。
前記輝度向上フィルムとしては、特に限定されず、例えば、誘電体の多層薄膜や、屈折率異方性が相違する薄膜フィルムの多層積層体のような、所定偏光軸の直線偏光を透過して、他の光は反射する特性を示すもの等が使用できる。このような輝度向上フィルムとしては、例えば、3M社製の商品名「D-BEF」等が挙げられる。また、コレステリック液晶層、特にコレステリック液晶ポリマーの配向フィルムや、その配向液晶層をフィルム基材上に支持したもの等が使用できる。これらは、左右一方の円偏光を反射して、他の光は透過する特性を示すものであり、例えば、日東電工社製の商品名「PCF350」、Merck社製の商品名「Transmax」等が挙げられる。
本発明の異方性フィルム付き偏光板は、例えば、前述のような本発明の異方性フィルム付き偏光板と、さらに他の光学フィルムとを積層して、2以上の光学フィルムを含む光学部材であってもよい。
このように2以上の光学フィルムを積層した光学部材は、例えば、液晶表示装置等の製造過程において、順次別個に積層する方式によっても形成できるが、予め積層した光学部材として使用すれば、例えば、品質の安定性や組立作業性等に優れ、液晶表示装置等の製造効率を向上できるという利点がある。なお、積層には、前述と同様に、粘着層等の各種接着手段を用いることができる。
前述のような異方性フィルム付き偏光板は、例えば、液晶セル等の他の部材への積層が容易になることから、さらに粘着剤層や接着剤層を有していることが好ましく、これらは、前記異方性フィルム付き偏光板の片面または両面に配置することができる。前記粘着層の材料としては、特に制限されず、アクリル系ポリマー等の従来公知の材料が使用できる。前記粘着層は、吸湿による発泡や剥離の防止、熱膨張差等による光学特性の低下や液晶セルの反り防止、ひいては高品質で耐久性に優れる液晶表示装置の形成性等の点より、例えば、吸湿率が低くて耐熱性に優れる粘着層が好ましい。また、前記粘着層としては、微粒子を含有して光拡散性を示す粘着層等でもよい。前記異方性フィルム付き偏光板表面への前記粘着剤層の形成は、例えば、各種粘着材料の溶液または溶融液を、流延や塗工等の展開方式により、前記異方性フィルム付き偏光板の所定の面に直接添加して層を形成する方式や、同様にして後述するセパレータ上に粘着剤層を形成させて、それを前記異方性フィルム付き偏光板の所定面に移着する方式等によって行うことができる。なお、このような層は、異方性フィルム付き偏光板のいずれの表面に形成してもよく、例えば、前記異方性フィルムの露出面に形成してもよい。
このように異方性フィルム付き偏光板に設けた粘着剤層等の表面が露出する場合は、前記粘着層を実用に供するまでの間、汚染防止等を目的として、セパレータによって前記表面をカバーすることが好ましい。このセパレータは、前記粘着剤層の表面と接する面上に、剥離コートを設けるのが好ましい。その剥離コートは、前記セパレータに、シリコーン系、長鎖アルキル系、フッ素系、硫化モリブデン等の剥離剤を塗布して、形成できる。
前記粘着剤層等は、例えば、単層体でもよいし、積層体でもよい。前記積層体としては、例えば、異なる組成や異なる種類の単層を組合せた積層体を使用することもできる。また、前記異方性フィルム付き偏光板の両面に配置する場合は、例えば、それぞれ同じ粘着剤層でもよいし、異なる組成や異なる種類の粘着剤層であってもよい。
前記粘着剤層の厚みは、例えば、異方性フィルム付き偏光板の構成等に応じて適宜に決定でき、例えば、1〜500μmである。
前記粘着剤層を形成する粘着剤としては、例えば、光学的透明性に優れ、適度な濡れ性、凝集性や接着性の粘着特性を示すものが挙げられる。具体的な例としては、アクリル系ポリマーやシリコーン系ポリマー、ポリエステル、ポリウレタン、ポリエーテル、合成ゴム等のポリマーを適宜ベースポリマーとして調製された粘着剤等が挙げられる。
前記粘着剤層の粘着特性の制御は、例えば、前記粘着剤層を形成するベースポリマーの組成や分子量、架橋方式、架橋性官能基の含有割合、架橋剤の配合割合等によって、その架橋度や分子量を調節するというような、従来公知の方法によって適宜行うことができる。
以上のような本発明の光学フィルムや、他の光学フィルム、粘着剤層等の各層は、例えば、サリチル酸エステル系化合物、ベンゾフェノン系化合物、ベンゾトリアゾール系化合物、シアノアクリレート系化合物、ニッケル錯塩系化合物等の紫外線吸収剤で適宜処理することによって、紫外線吸収能を持たせたものでもよい。
本発明の光学フィルムは、前述のように、液晶表示装置等の各種装置の形成に使用することが好ましく、例えば、異方性フィルム付き偏光板を液晶セルの片側または両側に配置して液晶パネルとし、反射型や半透過型、あるいは透過・反射両用型等の液晶表示装置に用いることができる。
液晶表示装置を形成する前記液晶セルの種類は、任意で選択でき、例えば、薄膜トランジスタ型に代表されるアクティブマトリクス駆動型のもの、ツイストネマチック(TN)型やスーパーツイストネマチック(STN)型に代表される単純マトリクス駆動型のもの、OCB(Optically Controlled Birefringence)セル、HAN(Hybrid Aligned Nematic)セル、VA(垂直配向;Vertical Aligned)セル等、種々のタイプの液晶セルが使用できる。
また、前記液晶セルは、通常、対向する液晶セル基板の間隙に液晶が注入された構造であって、前記液晶セル基板としては、特に制限されず、例えば、ガラス基板やプラスチック基板が使用できる。なお、前記プラスチック基板の材質としては、特に制限されず、従来公知の材料が挙げられる。
また、液晶セルの両面に偏光板や光学部材を設ける場合、それらは同じ種類のものでもよいし、異なっていてもよい。さらに、液晶表示装置の形成に際しては、例えば、プリズムアレイシートやレンズアレイシート、光拡散板やバックライト等の適当な部品を、適当な位置に1層または2層以上配置することができる。
さらに、本発明の液晶表示装置は、液晶パネルを含み、前記液晶パネルとして、本発明の液晶パネルを使用する以外は、特に制限されない。また、さらに光源を有する場合には、特に制限されないが、例えば、光のエネルギーが有効に使用できることから、例えば、偏光を出射する平面光源であることが好ましい。
本発明の液晶パネルの一例としては、以下のような構成が挙げられる。例えば、液晶セル、本発明の光学フィルム、偏光子および保護層を有しており、前記液晶セルの一方の面に前記光学フィルムが積層されており、前記光学フィルムの他方の面に、前記偏光子および前記保護層が、この順序で積層されている構造である。前記液晶セルは、二枚の液晶セル基板の間に、液晶が保持された構成となっている。また、前記光学フィルムが、前述のように複屈折層と基材との積層体である場合、その配置は特に制限されないが、例えば、前記複屈折層側が前記液晶セルに面しており、前記基材側が前記偏光子に面している形態が挙げられる。
本発明の液晶表示装置は、視認側の光学フィルム(偏光板)の上に、例えば、さらに拡散板、アンチグレア層、反射防止膜、保護層や保護板を配置したり、または液晶パネルにおける液晶セルと偏光板との間に補償用位相差板等を適宜配置することもできる。
なお、本発明の光学フィルムは、前述のような液晶表示装置には限定されず、例えば、有機エレクトロルミネッセンス(EL)ディスプレイ、プラズマディスプレイ(PD)、FED(電界放出ディスプレイ:Field Emission Display)等の自発光型表示装置にも使用できる。自発光型フラットディスプレイに使用する場合は、例えば、本発明の光学フィルムの面内位相差値Δndをλ/4にすることで、円偏光を得ることができるため、反射防止フィルターとして利用できる。
つぎに、本発明の光学フィルムを備えるエレクトロルミネッセンス(EL)表示装置について説明する。このEL表示装置は、本発明の光学フィルムを有する表示装置であり、このEL表示装置は、有機ELおよび無機ELのいずれでもよい。
近年、EL表示装置においても、黒状態における電極からの反射防止として、例えば、偏光子や偏光板等の光学フィルムをλ/4板とともに使用することが提案されている。本発明の光学フィルムは、特に、EL層から、直線偏光、円偏光もしくは楕円偏光のいずれかの偏光が発光されている場合、あるいは、正面方向に自然光を発光していても、斜め方向の出射光が部分偏光している場合等に、非常に有用である。
ここで、一般的な有機EL表示装置について説明する。前記有機EL表示装置は、一般に、透明基板上に、透明電極、有機発光層および金属電極がこの順序で積層された発光体(有機EL発光体)を有している。前記有機発光層は、種々の有機薄膜の積層体であり、例えば、トリフェニルアミン誘導体等からなる正孔注入層とアントラセン等の蛍光性有機固体からなる発光層との積層体や、このような発光層とペリレン誘導体等からなる電子注入層との積層体や、また、前記正孔注入層と発光層と電子注入層との積層体等、種々の組み合わせが挙げられる。
そして、このような有機EL表示装置は、前記陽極と陰極とに電圧を印加することによって、前記有機発光層に正孔と電子とが注入され、前記正孔と電子とが再結合することによって生じるエネルギーが、蛍光物質を励起し、励起された蛍光物質が基底状態に戻るときに光を放射する、という原理で発光する。前記正孔と電子との再結合というメカニズムは、一般のダイオードと同様であり、電流と発光強度とは、印加電圧に対して整流性を伴う強い非線形性を示す。
前記有機EL表示装置においては、前記有機発光層での発光を取り出すために、少なくとも一方の電極が透明であることが必要なため、通常、酸化インジウムスズ(ITO)等の透明導電体で形成された透明電極が陽極として使用される。一方、電子注入を容易にして発光効率を上げるには、陰極に、仕事関数の小さな物質を用いることが重要であり、通常、Mg−Ag、Al−Li等の金属電極が使用される。
このような構成の有機EL表示装置において、前記有機発光層は、例えば、厚み10nm程度の極めて薄い膜で形成されることが好ましい。これは、前記有機発光層においても、透明電極と同様に、光をほぼ完全に透過させるためである。その結果、非発光時に、前記透明基板の表面から入射して、前記透明電極と有機発光層とを透過して前記金属電極で反射した光が、再び前記透明基板の表面側へ出る。このため、外部から視認した際に、有機EL表示装置の表示面が鏡面のように見えるのである。
この有機EL表示装置は、例えば、前記有機発光層の表面側に透明電極を備え、前記有機発光層の裏面側に金属電極を備えた前記有機EL発光体を含む有機EL表示装置において、前記透明電極の表面に、本発明の光学フィルムが配置されることが好ましく、さらにλ/4板を偏光板とEL素子との間に配置することが好ましい。このように、本発明の光学フィルムを配置することによって、外界の反射を抑え、視認性向上が可能であるという効果を示す有機EL表示装置となる。また、前記透明電極と光学フィルムとの間に、さらに位相差板が配置されることが好ましい。
前記光学フィルムは、例えば、外部から入射して前記金属電極で反射してきた光を偏光する作用を有するため、その偏光作用によって前記金属電極の鏡面を外部から視認させないという効果がある。特に、位相差板として1/4波長板を使用し、かつ、光学フィルム付き偏光板と前記位相差板との偏光方向のなす角をπ/4に調整すれば、前記金属電極の鏡面を完全に遮蔽することができる。すなわち、この有機EL表示装置に入射する外部光は、前記光学フィルム付き偏光板によって直線偏光成分のみが透過する。この直線偏光は、前記位相差板によって、一般に楕円偏光となるが、特に前記位相差板が1/4波長板であり、しかも前記角がπ/4の場合には、円偏光となる。
この円偏光は、例えば、透明基板、透明電極、有機薄膜を透過し、金属電極で反射して、再び、有機薄膜、透明電極、透明基板を透過して、前記位相差板で再び直線偏光となる。そして、この直線偏光は、前記光学フィルム付き偏光板の偏光方向と直交しているため、前記光学フィルム付き偏光板を透過できず、その結果、前述のように、金属電極の鏡面を完全に遮蔽することができるのである。
つぎに、本発明の実施例について比較例と併せて説明する。ただし、本発明はこれらに限定されるものではない。
ポリビニルシンナメート(光反応性物質)を溶媒(シクロペンタノン)中に5重量%の割合で溶解させ、塗布溶液を調製した。このポリビニルシンナメート塗布溶液をグランテーラープリズム(偏光素子)の片面上にスピンコート法により塗布した。塗布後、100℃で3分間乾燥させ、厚み100nmのポリビニルシンナメートフィルム(光反応性物質フィルム)を形成し、積層物を得た。
次いで、この積層物の偏光素子の側から、照度15mW/cm2の紫外線照射装置(高圧水銀ランプ使用)で6分間照射することにより、偏光素子上に配置された異方性フィルムを得た。偏光素子に対して、入射角度は90°に調整した。この偏光素子を通過後の積算光量は1J/cm2であった。
光反応性物質としてスチルベンを用いた以外は、実施例1と同様にして、偏光素子上に配置された異方性フィルムを得た。
光反応性物質(商品名LPPF301、バンティコ(Vantico)製)を溶媒(シクロペンタノン)中に2重量%の割合で溶解させ、塗布溶液を調製した。この塗布溶液を偏光フィルタ(商品名:Ultraviolet Polarizer、Bolder Vision Optik社製)の片面上にスピンコート法により塗布した。塗布後、100℃で3分間乾燥させ、厚み100nmの光反応性物質フィルムを形成し、積層物を得た。
次いで、この積層物の偏光素子の側から、照度15mW/cm2の紫外線照射装置(高圧水銀ランプ使用)で3分間照射することにより、偏光素子上に配置された異方性フィルムを得た。偏光素子に対して、入射角度は90°に調整した。この偏光素子を通過後の積算光量は0.5J/cm2であった。
偏光素子として、ポリメチルペンテン100重量部と、短径0.1μm、長径10μmの針状酸化チタン3重量部を二軸混練してTダイを介し270℃で厚さ300μmのフィルムに成形した後、それを190℃で6倍に延伸した。このようにして得た、針状酸化チタンがほぼ一定方向に配向したフィルムを偏光子として用いた以外は、実施例1と同様にして、偏光素子上に異方性フィルムを形成した。
液晶性化合物(68.0重量%:商品名LCPCB483,Vantico社製)、光反応性物質(29.2重量%:商品名LPPF301、Vantico社製)、光開始剤(1.4重量%:イルガキュア(Irgacure369)(商標名)、チバ社製)および反応抑制剤(ブチルヒドロキシトルエン:1.4重量%)の混合物を調製した。この混合物を、シクロペンタノン中に溶解させ、5重量%の溶液とし、それを50℃で30分間攪拌後、0.2μmのフィルターでろ過して、塗布溶液を調製した。
前記塗布溶液を用いた以外は、実施例1と同様にして、偏光素子上に配置された異方性フィルムを得た。
比較例1
光反応性物質の代わりにポリビニルアルコールを用いた以外は、実施例1と同様にして偏光素子上にフィルムを積層した。
比較例2
実施例5において、光反応性物質を添加しない以外は、同実施例と同様の方法で偏光素子の上にフィルムを積層した。
このようにして得られた実施例1〜5の異方性フィルムについて、その異方性を下記のようにして評価した。また、併せて比較例1,2で得られたフィルムについても同様に評価した。
異方性フィルムの評価1
コレステリック液晶相を示す化合物(商品名Paliocolor LC242およびLC756の混合物、BASF社製)を溶媒(シクロペンタノン)に20重量%の割合で溶解させ、溶液を調製した。この溶液を、実施例1〜4で得た異方性フィルムの表面上に、スピンコート法で塗布し、層を形成した。そして、これを90℃で1分間加熱処理することによって、前記コレステリック液晶相を示す化合物層を配向させた後、光によって前記コレステリック液晶相を示す化合物層を重合させ、その配向を固定し、厚み1μmのコレステリック相を示す液晶層を形成した。この液晶層の各選択反射波長を下記表1に示す。同表に示すように、実施例1〜4のそれぞれで得た異方性フィルム上に形成された液晶層が選択反射波長を示すので、実施例1〜4のそれぞれで得た異方性フィルムが、液晶配向能を有することが確認できた。なお、比較例1のフィルムでは、コレステリック層の選択反射は確認されなかった。
異方性フィルムの評価2
ネマチック液晶相を示す化合物(商品名Paliocolor LC242、BASF社製)を溶媒(シクロペンタノン)に20重量%の割合で溶解し、溶液を調製した。その溶液を、実施例1〜4で得た異方性フィルムの表面上に、スピンコート法で塗布した。そして、これを90℃で1分間加熱処理することによって、前記ネマチック液晶相を示す化合物を配向させた後、光によって前記ネマチック液晶相を示す化合物を重合させ、その配向を固定し、厚み1μmのネマチック相を示す液晶層を形成した。
さらに、形成されたネマチック液晶層のみを、透明基材(ガラス若しくはトリアセチルセルロース(TAC))に転写した。そのネマチック液晶層の遅相軸を、分光エリプソメータ(商品名M220、日本分光製)で測定した。その結果、実施例1〜4で用いた偏光素子の偏光透過軸方向と、各ネマチック液晶層の遅相軸あるいは進相軸とが等しいことが確認できた。これに対し、比較例1のフィルムでは、ネマティック液晶は配向せず、白濁し、軸角度が検知できなかった。また、比較例2のフィルムも、白濁し、軸角度が検知できなかった。
異方性フィルムの評価3
実施例5で得た異方性フィルムを、透明基材(TACフィルム)に、接着剤を用いて貼り合わせ、ついで偏光素子を剥離し、前記透明基材上の異方性フィルムを転写した。この異方性フィルムの位相差と遅相軸を、分光エリプソメータ(商品名M220、日本分光製)で測定した。その結果、実施例5で用いた偏光素子の偏光透過軸方向と、前記異方性フィルムの遅相軸とが等しいことが確認できた。位相差値は約100nm(測定波長590nm)であった。この結果より、実施例5で得た異方性フィルムは、光学異方性を示すといえる。
Figure 2009199087
前記表1に示すように、各実施例1〜4で得られた異方性フィルムは、液晶配向能を有し、実施例5で得られた異方性フィルムは、光学異方性を示すことが確認できた。さらに、各実施例1〜5で得られた異方性フィルムは良好な軸精度も有していることも確認できた。
以上のように、本発明の製造方法によれば、偏光を照射するための特殊な機構の光照射装置を必要とせず、さらに高度なアラインメント調整も必要とせずに、かつ簡便に異方性フィルムを製造することができる。
1 光照射装置
2 偏光素子
3 光反応性物質フィルム
4 照射光
5 偏光

Claims (3)

  1. 偏光素子、液晶配向膜および液晶層とをこの順に有する光学フィルムの製造方法であって、
    前記偏光素子上に、光反応性物質の溶液または溶融液を塗工し、固化させて光反応性物質フィルムを得た後、前記偏光素子を介して光を照射することにより、前記光反応性物質フィルムに異方性を付与することにより、前記偏光素子上に液晶配向膜を直接形成する工程と、
    前記液晶配向膜上に、ネマチック液晶相を示す化合物の溶液を塗工し、次いで重合させ、前記液晶層の遅相軸が、前記偏光素子の透過軸と0度をなすように配向を固定させる工程とを含む製造方法。
  2. 前記光反応性物質が、1〜780nmの範囲にある波長を有する光で反応しうる物質である請求項1に記載の製造方法。
  3. 前記偏光素子が、プリズム偏光子、偏光フィルタまたは偏光子である請求項1または2に記載の製造方法。
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