JP2009198577A - 湿式画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】簡易な構成でトナー像の記録用紙への定着性を確保しつつ、かつ耐オフセット性を向上させることが可能な湿式画像形成装置を提供する。
【解決手段】定着装置109は、定着ローラ71と、加圧ローラ72と、定着ローラに残留したキャリア液を除去するためのクリーニング部材であるクリーニングブレード73とを含む。定着装置109において、定着ローラ71のキャリア液に対する接触角が小さくなるようにし、加圧ローラ72のキャリア液に対する接触角が大きくなるようにする。すなわち、定着ローラ71のキャリア液に対する接触角が、加圧ローラ72のキャリア液に対する接触角よりも小さくなるようにする。キャリア液に対する接触角が大きいほど、キャリア液との親和性が低くなり、逆にキャリア液に対する接触角が小さいほど、キャリア液との親和性が高くなる。
【選択図】図1
【解決手段】定着装置109は、定着ローラ71と、加圧ローラ72と、定着ローラに残留したキャリア液を除去するためのクリーニング部材であるクリーニングブレード73とを含む。定着装置109において、定着ローラ71のキャリア液に対する接触角が小さくなるようにし、加圧ローラ72のキャリア液に対する接触角が大きくなるようにする。すなわち、定着ローラ71のキャリア液に対する接触角が、加圧ローラ72のキャリア液に対する接触角よりも小さくなるようにする。キャリア液に対する接触角が大きいほど、キャリア液との親和性が低くなり、逆にキャリア液に対する接触角が小さいほど、キャリア液との親和性が高くなる。
【選択図】図1
Description
本発明は、電子写真方式の画像形成装置に関し、キャリア液中にトナーを分散させてなる液体現像剤を用いて画像形成を行なう湿式の画像形成装置に関する。
電子写真方式の画像形成装置においては、現像装置を用いて感光体上に静電潜像がトナーにより現像される。そして、例えば、感光体上に現像された静電潜像が記録用紙に転写されて画像が形成されることになる。このような画像形成装置の転写プロセスでは、一般に静電転写方式が採用されている。
トナー像を被転写体である用紙に転写する場合は、感光体に対向するように配置された用紙の裏面から転写ローラ等により電圧を印加し、感光体と記録用紙との間に電界を形成してこの電界によりトナー像を記録用紙に静電吸着させている。
そして、その後、定着装置により加圧定着することにより転写されたトナー像を記録用紙に定着させている。
この定着プロセスにおいて、湿式方式の電子写真方式の画像形成装置においては、転写されたトナー像とともにキャリア液中にトナーを分散させてなる液体現像剤が残留しており、この残留した液体現像剤(以下、残留したキャリア液とも称する)が転写されたトナー像の定着性を阻害するという問題がある。また、定着プロセスにおいては、未定着のトナーが定着する際に、トナー層間に捕捉されていたキャリア液が表面に染み出してくるため当該キャリア液についてもトナー像の定着性を阻害する要因となる。
したがって、記録用紙に付着した残留したキャリア液を除去する方式が種々提案されており、たとえば特開平7−319292号公報および特開2000−19877号公報においては、定着性を向上させるために揮発性のキャリア液を用いた液体現像剤に対して加熱等の処理を実行することによりキャリア液の揮発を促進する技術が開示されている。
しかしながら、揮発性のキャリア液を用いた液体現像剤を用いて加熱等の処理を実行することによりキャリア液を揮発させる方式は、揮発したキャリア液の捕集システムの準備が必要となりシステムが複雑になるとともに、揮発に必要な多くの熱エネルギが必要となるという問題がある。
別の方式として、特開平8−16004号公報においては、定着装置において多孔質のローラを用いて残留したキャリア液を吸収することにより、残留したキャリア液の除去を実行することにより定着性を改善する方式が開示されている。
特開平7−319292号公報
特開2000−19877号公報
特開平8−16004号公報
しかしながら、加圧ローラに対向して設けられた多孔質のローラを用いて定着画像に押圧して残留したキャリア液の除去を行なうと、初期の段階においても画像表面を乱したり、あるいは多孔質ローラの微細孔にトナーが詰まり長期間の残留したキャリア液の除去が難しくなるという問題がある。
また、多孔質ローラの微細孔にトナーが詰まった場合には、転写されたトナー画像への再転移により画像劣化を招くという可能性もあり、あるいは、多孔質ローラから加圧ローラに残留したキャリア液が転移する可能性もあり、それにより加圧ローラに転移した残留したキャリア液により記録用紙が汚れる、すなわちオフセットが生じる可能性もある。
本発明は上記のような問題を解決するためになされたものであって、簡易な構成でトナー像の記録用紙への定着性を確保しつつ、かつ耐オフセット性を向上させることが可能な湿式画像形成装置を提供することを目的とする。
本発明に係る湿式画像形成装置は、キャリア液にトナーが分散された液体現像剤を用いる湿式画像形成装置であって、静電潜像を担持する像担持体と、像担持体上の静電潜像を液体現像剤によって現像し、トナー像を形成する現像装置と、像担持体上に形成されたトナー像を被転写材に転写する転写装置と、被転写材に転写されたトナー像を加圧定着する定着装置とを備える。定着装置は、被転写材のトナー像が転写された表面側と接触する定着部材と、被転写材の裏面側と接触する加圧部材とを含む。定着部材のキャリア液に対する接触角は、加圧部材のキャリア液に対する接触角よりも小さい。
好ましくは、多段の定着部材を設ける。多段の定着部材の被転写材の移動方向下流側の位置に設けられた定着部材のキャリア液に対する接触角は、移動方向上流側の位置に設けられた定着部材のキャリア液に対する接触角よりも大きい。
好ましくは、定着装置は、定着部材に残留した液体現像剤を除去するクリーニング部材をさらに含む。
好ましくは、定着装置の通過後、被転写材の裏面側にトナー像を形成するために被転写材を転写装置に搬送する搬送機構をさらに備える。
好ましくは、定着部材の表層は、シリコンゴムで形成される。加圧部材の表層は、フッ素樹脂あるいはフッ素ゴムで形成される。
本発明に係る湿式画像形成装置は、定着装置において、定着部材のキャリア液に対する接触角が加圧部材のキャリア液に対する接触角よりも小さくすることにより、定着部材に残留したキャリア液を容易に付着させることが可能となり、簡易な構成でトナー像の記録用紙への定着性を確保することができる。また、加圧部材のキャリア液に対する接触角が定着部材のキャリア液に対する接触角よりも大きいため、定着部材から加圧部材へのキャリア液の転移を抑制して耐オフセット性を向上させることができる。
以下に図面を参照しつつ、本発明の実施の形態について説明する。以下の説明においては同一の部品および構成要素には同一の符号を付してある。それらの名称および機能も同一であるものとする。
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1に従う湿式画像形成装置の一例を説明する概略構成図である。
図1は、本発明の実施の形態1に従う湿式画像形成装置の一例を説明する概略構成図である。
図1を参照して、本発明の実施の形態1に従う湿式画像形成装置には、ドラム状の像担持体である感光体110が設けられ、感光体110の周辺には矢印で示す回転方向の順に現像装置108、スクイズローラ111、感光体110から記録用紙に対して転写するための転写ローラ114、感光体110に残留したキャリア液を除去するためのクリーニング部材であるクリーニングブレード104、帯電装置116および露光装置118がそれぞれ配設される。
現像装置107は、トナーおよびキャリア液を含む液体現像剤を貯蔵した現像槽105と、現像ローラ106と、現像ローラに残留した液体現像剤(キャリア液)を除去するためのクリーニング部材であるクリーニングブレード107とを含む。
ここで、液体現像剤は、キャリア液である絶縁性液体と、静電潜像を現像するトナーと、トナーを分散させる分散剤とを主要成分としている。
キャリア液としては、一般に電子写真用液体現像剤に用いるものであれば特に制限することなく使用することができるが、中でも不揮発性の液体は好ましい。不揮発性液体としてはたとえば、シリコンオイル、ミネラルオイル、パラフィンオイル、鉱物油等を挙げることができる。
トナーとしては、一般に電子写真用液体現像剤に用いるものであれば、特に制限することなく使用することができる。トナー用結着樹脂としては、たとえばポリスチレン樹脂、スチレンアクリル樹脂、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、ポリアミド樹脂、ポリイミド樹脂、ポリウレタン樹脂等の熱可塑性樹脂を用いることができる。またこれらの樹脂を複数、混合して用いることも可能である。また、トナーの着色に用いられる顔料および染料も一般に市販されているものを用いることができる。たとえば、顔料としては、カーボンブラック、ベンガラ、酸化チタン、シリカ、フタロシアニンブルー、フタロシアニングリーン、スカイブルー、ベンジジンイエロー、レーキレッドD等を用いることができる。染料としてはソルベントレッド27やアシッドブルー9等を用いることができる。
液体現像剤の調製方法としては、一般に用いられる技法に基づいて調製することができる。たとえば、結着剤樹脂と顔料とを所定の配合比で、加圧ニーダ、ローラミルなどを用いて溶融混練して均一に分散させ、得られた分散体をたとえばジェットミルによって微粉砕する。得られた微粉末をたとえば風力分級機などにより分級することで、所望の粒径の着色トナーを得ることができる。そして、得られたトナーをキャリア液としての絶縁性液体と所定の配合比で混合する。この混合物をボールミル等の分散手段により均一に分散させ、液体現像剤を得ることができる。
なお、クリーニング液は、キャリア液と同等のオイルを用いることができる。たとえば、シリコンオイル、ミネラルオイル、アイソパー等を挙げることができる。
現像ローラ106には、一定量の液体現像剤が供給され、図示しない現像前チャージャにより現像ローラ106上の液体現像剤中に含まれるトナーに電荷が与えられる。その後、現像ローラ106により感光体110に搬送された荷電されたトナーは感光体110上において画像部を現像する。
感光体110の表面は、帯電装置116により所定の表面電位に一様に帯電される。そして、その後、露光装置118により画像情報の露光を行ない、感光体110の表面に静電潜像を形成する。次いで、感光体110上の静電潜像は、上述したように現像装置107によりトナーおよびキャリア液を含む液体現像剤で現像され、感光体110の表面にトナー像が形成される。このとき、トナーだけでなくキャリア液も感光体110の表面に付着する。
クリーニングブレード107は、感光体110上に対する現像後の現像ローラ106に残留したキャリア液を除去する。なお、本例においては、残留したキャリア液を掻き取る構成としてクリーニングブレード107を現像ローラ106の回転方向に対してカウンタ当接した構成を一例として図示しているが、残留したキャリア液を掻き取ることが可能な構成であれば特にその当接の方向等には限定されない。その他のクリーニングブレードについても同様である。また、本例においては、クリーニングブレードを用いて残留したキャリア液を除去する構成について説明しているが、ウェブロール状の紙,布等を感光体に圧接し、巻き取り移動させながら残留したキャリア液を除去するいわゆるウェブクリーニングを採用することも可能である。
次に、感光体110上のトナー像は、スクイズローラ111により余分な液体現像剤が除去される。なお、スクイズローラ111には、除去した液体現像剤を掻き取るためのクリーニングブレード112が設けられる。なお、スクイズローラ111においてはトナー層間のキャリア液は除去されない。
そして、次に、感光体110上に形成されたトナー像は、所定の電圧が印加された転写ローラ114等と対向する位置(転写位置)に移動し、当該転写位置において搬送ベルト119を介して搬送された記録用紙に対してトナー像が形成される。具体的には、転写ローラ114に対して所定の電圧が印加され、感光体110と記録用紙との間に電界が形成されて、この電界によりトナー像を記録用紙に静電吸着させる。これにより記録用紙300上にトナー像が形成される。
そして、トナー像が転写された記録用紙300は、搬送ベルト119を介して定着装置109へと搬送される。
定着装置109は、定着ローラ71と、加圧ローラ72と、定着ローラに残留したキャリア液を除去するためのクリーニング部材であるクリーニングブレード73とを含む。
定着装置109において、内部にそれぞれヒータ(熱源)を内蔵した定着ローラ71および加圧ローラ72により熱と圧力により記録用紙300へ転写されたトナー像を固着させる定着プロセスが実行され、定着工程が終了する。
搬送部は、給紙カセット51から記録用紙を送り出す給紙ローラ61と、給紙カセット51からの記録紙が通る搬送路62と、画像形成のタイミングに合せて記録紙を送り出すレジストローラ63a,63bと、レジストローラ63a,63bから送り出された記録紙を搬送ベルト119上に搬送させる搬送ローラ64と、搬送ベルト119を駆動するベルト駆動ローラ113,115と、記録用紙の排出と循環とを切換える通路切換手段65と、記録用紙の表裏を反転させるための反転ローラ66a,66b〜68a,68bと、記録用紙を装置外へ排出する排紙ローラ69a,69bとから構成されている。
ここで、搬送部における記録用紙の片面(表面)画像形成時の動作について説明する。
給紙カセット51から給紙ローラ61で繰り出された記録用紙は、搬送路62を通りレジストローラ63a,63bによって送り出され、搬送ローラ64により搬送ベルト119上に送り出される。そして、転写ローラ114と感光体110との間の転写位置に送り出されて記録用紙の表面に対してトナー像が転写される。そして、定着装置109においてトナー像が定着される。
給紙カセット51から給紙ローラ61で繰り出された記録用紙は、搬送路62を通りレジストローラ63a,63bによって送り出され、搬送ローラ64により搬送ベルト119上に送り出される。そして、転写ローラ114と感光体110との間の転写位置に送り出されて記録用紙の表面に対してトナー像が転写される。そして、定着装置109においてトナー像が定着される。
そして、通路切換手段65により反転搬送路に一旦送り込まれた後、排紙ローラ69a,69bにて装置外に排出される。
次に、搬送部における記録用紙の両面(表面および裏面)画像形成時の動作について説明する。
給紙カセット51から給紙ローラ61で繰り出された記録用紙は、上述したように搬送路62を通り搬送ベルト119上に送り出されて、転写位置にて記録用紙の表面に対してトナー像が転写される。そして、定着装置109においてトナー像が定着される。
そして、通路切換手段65により反転搬送路に送り込まれた後、反転ローラ66a,66b〜68a,68bにより記録用紙の表裏が反転させられた状態にして搬送される。そして反転搬送路を通過しながら、再度、レジストローラ63a,63bに搬送される。そして、表裏が反転させられた記録用紙は、レジストローラ63a,63bによって送り出され、搬送ローラ64により再度搬送ベルト119上に送り出される。そして、転写位置にて記録用紙の裏面に対してトナー像が転写される。そして、定着装置109においてトナー像が定着される。
そして、通路切換手段65および排紙ローラ69a,69bにて装置外に排出される。
本発明の実施の形態1に従う定着装置109については、定着ローラ71のキャリア液に対する接触角が小さくなるようにし、加圧ローラ72のキャリア液に対する接触角が大きくなるようにする。すなわち、定着ローラ71のキャリア液に対する接触角が、加圧ローラ72のキャリア液に対する接触角よりも小さくなるようにする。
本発明の実施の形態1に従う定着装置109については、定着ローラ71のキャリア液に対する接触角が小さくなるようにし、加圧ローラ72のキャリア液に対する接触角が大きくなるようにする。すなわち、定着ローラ71のキャリア液に対する接触角が、加圧ローラ72のキャリア液に対する接触角よりも小さくなるようにする。
キャリア液に対する接触角が大きいほど、キャリア液との親和性が低くなり、逆にキャリア液に対する接触角が小さいほど、キャリア液との親和性が高くなる。
当該構成により、定着装置109において、定着ローラ71が記録用紙に接触した際、記録用紙に転写されたトナー像とともに残留しているキャリア液は、定着ローラ71のキャリア液に対する接触角が小さいため親和性の高い定着ローラ71に付着する。すなわち、定着ローラ71のキャリア液に対する接触角を小さくすることにより記録用紙に残留しているキャリア液を定着ローラ71に付着させることが容易になる。
したがって、記録用紙に転写されたトナー像とともに残留しているキャリア液を定着ローラ71に付着させることにより、転写されたトナー像の定着性を確保することが可能である。
そして、定着ローラ71側において、付着した残留したキャリア液をクリーニングブレード73により除去する。これにより、転写されたトナー像に対する残留したキャリア液の再転移を防止し、画像劣化を防ぐことが可能である。
また、定着装置109において、加圧ローラ72のキャリア液に対する接触角を大きくするため、加圧ローラ72に対するキャリア液の親和性は低い。したがって、定着ローラ71側において、クリーニングブレード73を通過した微量の定着ローラ71に付着した残留したキャリア液が再び加圧ローラ72と接触した場合においても加圧ローラ72は、キャリア液に対する接触角が大きいため、定着ローラ71から加圧ローラ72への残留したキャリア液の転移を防止することが可能であり、加圧ローラに転移した残留したキャリア液により記録用紙が汚れることを防ぐことが可能となる。すなわち、加圧ローラ72のキャリア液に対する接触角を大きくすることにより耐オフセット性を向上させることが可能である。
さらに、この点で、両面画像形成時においては、記録用紙の表面に形成されたトナー像が記録用紙の裏面の定着プロセスにおいて、加圧ローラ72と接触することになるが、加圧ローラ72のキャリア液の接触角を大きくすることによって加圧ローラ72への残留したキャリア液の付着を抑制することができる。これにより、転写されたトナー像の加圧ローラ72への転移も抑制することが可能である。
したがって、本発明の実施の形態1に従う簡易な構成、すなわち定着ローラ71のキャリア液に対する接触角が加圧ローラ72のキャリア液に対する接触角よりも小さくなるようにすることにより、定着性を確保しつつ、かつ耐オフセット性を向上させることが可能となる。
(実施の形態2)
図2は、本発明の実施の形態2に従う画像形成装置を説明する別の図である。
図2は、本発明の実施の形態2に従う画像形成装置を説明する別の図である。
図2を参照して、図1の画像形成装置と比較して、定着装置109を定着装置109♯に置換した点が異なる。その他の点は同様であるのでその詳細な説明は繰返さない。
具体的には、定着装置109♯は、多段の定着ローラで構成され、記録用紙の移動方向下流側に設けられた定着ローラ74、加圧ローラ75およびクリーニングブレード76をさらに含む構成である。
上記の実施の形態1においては、定着ローラ74のキャリア液に対する接触角を小さくすることにより、キャリア液に対する親和性を高くして記録用紙に残留しているキャリア液を除去する方式について説明したが、記録用紙に対するトナー像の割合が大きい程、必然的に記録用紙に対するキャリア液の付着量も多くなる。
したがって、キャリア液の付着量が多いような場合には、複数段の定着ローラを設けて記録用紙に残留しているキャリア液を十分に除去することにより定着性を向上させることが可能である。
一方、上述したように定着ローラについてキャリア液に対する接触角を小さくすることによりキャリア液に対する親和性が高くなるため記録用紙に残留している不要なキャリア液を除去することが可能であるが、記録用紙に残留している不要なキャリア液が少ない状況において、キャリア液に対する親和性が高い場合には、不要なキャリア液とともに記録用紙に定着しているトナー像の一部も定着ローラに付着させてしまう可能性がある。
したがって、本発明の実施の形態2に従う定着装置109#については、1段目の定着ローラ71のキャリア液に対する接触角が小さくなるようにし、2段目の定着ローラ74のキャリア液に対する接触角が大きくなるようにする。すなわち、記録用紙の移動方向下流側に設けられた定着ローラ74のキャリア液に対する接触角が、記録用紙の移動方向上流側に設けられた定着ローラ71のキャリア液に対する接触角よりも大きくなるようにする。
当該構成により、定着装置109#において、定着ローラ71が記録用紙に接触した際、記録用紙に転写されたトナー像とともに残留しているキャリア液は、上述したように定着ローラ71のキャリア液に対する接触角が小さいため親和性の高い定着ローラ71に付着する。
そして、次に、定着ローラ74および加圧ローラ75に搬送されることになるが、定着ローラ74については、定着ローラ71よりもキャリア液に対する接触角が大きいため、過剰なキャリア液の除去を防止し、記録用紙に定着しているトナー像の一部を定着ローラ74に付着させることを防止することが可能である。
これによりキャリア液の付着量が多いような場合においても定着工程をさらに安定して実行することができる。
上記の実施の形態に基づき本発明を実施した例を以下に説明する。
(実施例1)
本願図1に示される構成で耐オフセット性を評価した。
(実施例1)
本願図1に示される構成で耐オフセット性を評価した。
像担持体である感光体110は、直径210mmのアルミドラムに有機感光体膜(膜厚35μm)を形成したものであり、回転周速を350mm/secに設定した。
帯電装置116は、スコロトロンチャージャを用い、感光体110の表面電位が−450Vになるように設定した。
露光装置118は、半導体レーザで画像部分を露光したときに像担持体の表面電位が−100Vとなるように設定した。
液体現像剤としては、キャリア液としては流動パラフィンを用いた。トナーとしては、コニカミノルタビジネステクノロジーズ(株)のカラー複写機C350内のブラックトナーを粉砕し、平均粒径3μmとしたものを添加した。また、添加した分散剤については、アビシア社製のソルスパース13940をトナー量に対して25重量パーセント濃度に設定した。
現像ローラ106には、バイアス電圧として−300Vを印加した。転写ローラ114に印加する転写バイアスとしては、転写効率が90%以上になるように調整した。本実施例においては、転写ローラ114に定電流−250μAを供給した。
スクイズローラ111は、トナーと同極性のバイアスを印加した。
また、本実施例においては、バイアス電圧等を調整して、記録用紙に定着させるトナー像として、ベタ画像としてトナー付着量が3g/m2、その時のキャリア液量が2g/m2となるように設定した。
また、本実施例においては、バイアス電圧等を調整して、記録用紙に定着させるトナー像として、ベタ画像としてトナー付着量が3g/m2、その時のキャリア液量が2g/m2となるように設定した。
記録用紙は、王子製紙(株)製のコート紙であるOKトップコート+において127g/m2を用いた。
定着装置109について以下に説明する。
定着ローラ71および加圧ローラ72は、いずれもシリコンゴムをベースに構成されており、一般的に各種オイルに対して膨潤することが知られており、シリコンゴム表層直下のローラ内部に膨潤しにくいフッ素ゴムのオイルバリア層(約30μm)を設けたものを使用した。これを表層シリコンゴムローラと称する。
定着ローラ71および加圧ローラ72は、いずれもシリコンゴムをベースに構成されており、一般的に各種オイルに対して膨潤することが知られており、シリコンゴム表層直下のローラ内部に膨潤しにくいフッ素ゴムのオイルバリア層(約30μm)を設けたものを使用した。これを表層シリコンゴムローラと称する。
ローラの構成は、ローラ径が60mmであり肉厚が5mmとした。
この表層シリコンゴムローラを基準として、フッ素ゴムの表層(30μm)を設けたフッ素ゴムローラおよび2種類のPFAチューブ(30μm)を表層シリコンゴムローラに被せたPFAローラの4つのローラを用いて実験を行なった。
この表層シリコンゴムローラを基準として、フッ素ゴムの表層(30μm)を設けたフッ素ゴムローラおよび2種類のPFAチューブ(30μm)を表層シリコンゴムローラに被せたPFAローラの4つのローラを用いて実験を行なった。
なお、PFAチューブに関しては、三井・デュポンフロロケミカル(株)製のSUPER PFA TEFRON(登録商標) 350−Jおよび451HP−Jを用いて、表層シリコンゴムローラに30μm被せた。2種類のPFAローラのうちのPFAチューブのSUPER PFA TEFRON(登録商標) 350−Jを用いたPFAローラを350−JPFAローラと称する。また、PFAチューブのSUPER PFA TEFRON(登録商標) 451HP−Jを用いたPFAローラを451HP−JPFAローラと称する。
図3は、シリコンゴム、フッ素ゴム、PFAチューブの350−Jおよび451HP−Jを表層に設けたローラに関してキャリア液に対する接触角を説明する図である。
図3に示されるように、シリコンゴムのキャリア液に対する接触角が最も低く、PFAチューブの451HP−Jがキャリア液に対する接触角が最も大きかった。
そして、定着装置109の構成として定着ローラ71および加圧ローラ72の面圧を150KPaに設定し、表面温度が互いに180度に加熱保持されるように設定した。また、搬送される記録用紙のトナー像が定着ローラ71および加圧ローラ72との間で形成される定着領域(ニップ領域)を通過する時間(ニップ時間)を40msに設定した。
図4は、耐オフセット性として紙裏汚れを評価した図である。
図4を参照して、上記で説明した手順に従って上述のベタ画像であるトナー像を記録用紙に20枚連続で通紙した場合における記録用紙の裏面を目視評価した。
図4を参照して、上記で説明した手順に従って上述のベタ画像であるトナー像を記録用紙に20枚連続で通紙した場合における記録用紙の裏面を目視評価した。
その結果、定着ローラ71の表層をシリコンゴム、加圧ローラ71の表層をキャリア液の接触角が同じであるシリコンゴムとして実験した場合には、紙裏汚れが生じることが判明した。一方、定着ローラ71の表層をキャリア液の接触角が小さいシリコンゴムとし、加圧ローラ72の表層をキャリア液の接触角が大きいフッ素ゴム、PFAチューブの350−Jおよび451HP−Jとして実験した場合には、紙裏汚れが生じないことを確認した。
すなわち、定着ローラ71の表層をキャリア液の接触角が小さいシリコンゴムとして、加圧ローラ72の表層を、シリコンゴムよりもキャリア液の接触角が大きいフッ素ゴムあるいはPFAチューブを用いることにより紙裏汚れを防止することができることが判明した。
(実施例2)
本願図2に示される構成で耐オフセット性を評価した。
本願図2に示される構成で耐オフセット性を評価した。
具体的には、1段目の定着ローラ71の表層をキャリア液の接触角が小さいシリコンゴムとした場合に、2段目の定着ローラ74の表層をキャリア液の接触角が小さいシリコンゴム、およびキャリア液の接触角が大きいフッ素ゴム、PFAチューブを用いた場合における耐オフセット性を評価した。
また、1段目の定着ローラ71の表層をキャリア液の接触角が大きいフッ素ゴムとした場合に、2段目の定着ローラ74の表層をキャリア液の接触角が小さいシリコンゴム、およびキャリア液の接触角が1段目の定着ローラ71の表層よりさらに大きいPFAチューブを用いた場合における耐オフセット性を評価した。
図5は、耐オフセット性を評価した図である。
図5を参照して、上記で説明した手順に従って上述のベタ画像であるトナー像を記録用紙に1枚通紙した後、2枚目の記録用紙を白紙通紙した場合における2枚目の記録用紙にオフセットによる汚れが生じるか否かを目視評価した。
図5を参照して、上記で説明した手順に従って上述のベタ画像であるトナー像を記録用紙に1枚通紙した後、2枚目の記録用紙を白紙通紙した場合における2枚目の記録用紙にオフセットによる汚れが生じるか否かを目視評価した。
その結果、1段目の定着ローラ71の表層をシリコンゴム、2段目の定着ローラ74の表層をキャリア液の接触角が同じであるシリコンゴムとして実験した場合には、オフセットが生じることが判明した。一方、1段目の定着ローラ71の表層をキャリア液の接触角が小さいシリコンゴムとし、2段目の定着ローラ74の表層をキャリア液の接触角が大きいフッ素ゴム、PFAチューブの350−Jおよび451HP−Jとして実験した場合には、オフセットが生じないことを確認した。
また、1段目の定着ローラ71の表層をフッ素ゴム、2段目の定着ローラ74の表層をキャリア液の接触角が小さいシリコンゴムあるいは同じ接触角であるフッ素ゴムとして実験した場合には、オフセットが生じることが判明した。一方、1段目の定着ローラ71の表層をフッ素ゴムとし、2段目の定着ローラ74の表層をキャリア液の接触角が1段目の定着ローラ71よりも大きいPFAチューブの350−Jおよび451HP−Jとして実験した場合には、オフセットが生じないことを確認した。
したがって、2段目の定着ローラ74の表層をキャリア液の接触角が大きいものを用い、1段目の定着ローラ71の表層をキャリア液の接触角が小さいものを用いることにより、オフセットの抑制が可能であることを確認した。すなわち、過剰なキャリア液の除去を防止可能であることが判明した。
今回開示された実施の形態および実施例はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
71,74 定着ローラ、72,75 加圧ローラ、73,76,104,107,112 クリーニングブレード、105 現像層、106 現像ローラ、108 現像装置、109,109# 現像装置、110 感光体、111 スクイズローラ、114 転写ローラ、116 帯電装置、118 露光装置、119 搬送ベルト、300 記録用紙。
Claims (5)
- キャリア液にトナーが分散された液体現像剤を用いる湿式画像形成装置であって、
静電潜像を担持する像担持体と、
前記像担持体上の静電潜像を前記液体現像剤によって現像し、トナー像を形成する現像装置と、
前記像担持体上に形成されたトナー像を被転写材に転写する転写装置と、
前記被転写材に転写されたトナー像を加圧定着する定着装置とを備え、
前記定着装置は、
前記被転写材のトナー像が転写された表面側と接触する定着部材と、
前記被転写材の裏面側と接触する加圧部材とを含み、
前記定着部材の前記キャリア液に対する接触角は、前記加圧部材の前記キャリア液に対する接触角よりも小さい、湿式画像形成装置。 - 多段の前記定着部材を設け、
前記多段の定着部材の前記被転写材の移動方向下流側の位置に設けられた定着部材のキャリア液に対する接触角は、移動方向上流側の位置に設けられた定着部材の前記キャリア液に対する接触角よりも大きい、請求項1記載の湿式画像形成装置。 - 前記定着装置は、前記定着部材に残留した液体現像剤を除去するクリーニング部材をさらに含む、請求項1記載の湿式画像形成装置。
- 前記定着装置の通過後、前記被転写材の裏面側にトナー像を形成するために前記被転写材を前記転写装置に搬送する搬送機構をさらに備える、請求項1記載の湿式画像形成装置。
- 前記定着部材の表層は、シリコンゴムで形成され、
前記加圧部材の表層は、フッ素樹脂あるいはフッ素ゴムで形成される、請求項1記載の湿式画像形成装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2008037562A JP2009198577A (ja) | 2008-02-19 | 2008-02-19 | 湿式画像形成装置 |
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JP2008037562A JP2009198577A (ja) | 2008-02-19 | 2008-02-19 | 湿式画像形成装置 |
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ID=41142161
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2015145930A (ja) * | 2014-02-01 | 2015-08-13 | コニカミノルタ株式会社 | 定着装置及び画像形成装置 |
-
2008
- 2008-02-19 JP JP2008037562A patent/JP2009198577A/ja not_active Withdrawn
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