JP2009198199A - 部材位置検出装置および電子時計 - Google Patents

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Abstract

【課題】外来光による影響を排して正確な部材位置の検出ができ、且つ、連続的な検出処理でトータルの処理時間の短縮および消費電力の低減を図れる部材位置検出装置、ならびに、それにより針位置の検出を行う電子時計を提供する。
【解決手段】1回の運針処理を行う都度、外来光の強度を検出するためのAD変換処理と、発光素子を発光状態として検出信号としきい値とを比較するコンパレート処理との2種類の処理を行うのではなく、1回の運針処理J3を行う都度、フォトインタラプタによるコンパレート処理J2を1回行い、歯車の光透過孔部が検出位置で重なった状態にあるか判別を行う一方、これらの運針処理J3やコンパレート処理J2を複数回(例えば10回)行った後に、外来光を検出するためのAD変換処理J1を1回行い、外来光の強度分しきい値をオフセットさせて外来光の影響を排除する。
【選択図】図14

Description

この発明は、フォトインタラプタを用いて部材の位置や状態を検出する部材位置検出装置、並びに、この部材位置検出装置により針位置の自動修正を行う電子時計に関する。
標準電波を受信してその時刻コードに合わせて自動的に時刻修正を行うアナログ表示時計が知られている。また、操作ボタンを操作することで指針を電気的に駆動して、例えばアラーム時刻の設定などユーザから種々の設定入力を行わせるようにした電子時計もある。このような機能は、電子時計の制御部が針位置を認識した状態で、指針を回転駆動することで実現されている。
アナログ表示部を有する電子時計においては、時計が強磁界に触れたときや、時計に強い衝撃が加わったときに、指針の位置が制御部の認識している位置からずれてしまうことがある。この場合、制御部が指針を駆動して時刻を自動修正すると、針位置がずれている分、時刻が狂ってしまう。また、針位置を駆動してユーザが何らかの設定入力を行った場合に、ユーザが認識している設定入力値と時計の制御部が内部で認識する設定入力値とが、針位置がずれている分、ずれてしまう。
そこで、近年の電子時計では、針位置の検出機構を内部に設け、所定時刻ごとに針位置がずれていないか確認するようになっている。また、針位置のずれが確認された場合には、針を高速に回転させて実際の針位置を検出し、時計内部で認識している針位置と実際の針位置とのずれを正す針位置自動修正機能を備えたものも開発されている。
針位置の検出機構としては、例えば、指針と連動される歯車に貫通孔等の透過孔を設け、この孔をフォトインタラプタによって検出する構造が一般的である(例えば特許文献1)。
特開2000−162336号公報
フォトインタラプタにより歯車の透過孔を検出することで針位置を検出する構造では、その受光素子に外来光が入射した場合に誤検出となる可能性がある。すなわち、外来光の入射によってフォトインタラプタの受光強度が大きくなると、透過孔が検出位置に来ていない段階でしきい値を超えて、透過孔の検出と誤って判別されてしまう可能性がある。
外来光は、文字板中央の針穴から時計内部に進入することが多いが、時計の多機能化に伴って文字板を液晶パネルやソーラーパネルにより形成することがあり、このような場合に針穴の寸法精度がやや落ちて、時計内部に進入する外来光もやや多くなってしまう。
そこで、本出願人は、一旦、フォトインタラプタの発光手段を非発光状態として受光手段により外来光の強度を測定し、この外来光の影響が除外されるようにしきい値等をオフセットしてフォトインタラプタによる検出処理を行うことで、外来光の影響を排して正確な透過孔の検出を行う技術、ならびに、この技術を適用した針位置の自動修正技術について開発している。
すなわち、図18に示すように、先ず、外来光の強度を測定するためにフォトインタラプタの発光手段を非発光状態として受光手段の検出信号を取り込むAD変換処理J1を行い。次いで、この外来光の強度分しきい値をオフセットするとともに、発光手段を発光状態にして受光手段の検出信号としきい値とを比較するコンパレート処理J2を行う。そして、このコンパレート処理J2により透過孔の有無を判別したら、次いで、モータを1ステップ又は2ステップ駆動して針を1ステップ進める運針処理J3を行う。そして、このような一連の処理J1〜J3を繰り返すことで、歯車の透過孔が所定位置で重なった針位置を検出し、それにより、針位置の自動修正を行う。
しかしながら、図18に示したような方式では、1回の運針処理J3ごとに、外来光の強度を検出するAD変換処理J1と、発光手段を発光状態として検出信号としきい値とを比較するコンパレート処理J2との2種類の処理を行う必要があることから、このような処理を連続して多数回行う場合に、トータルの針位置検出にかかる時間が長くなるという課題があった。また、針位置検出にかかる時間が長くなることから、この処理にかかる消費電力も余分にかかるという課題があった。
この発明の目的は、外来光による影響を排して正確な部材位置の検出が可能であるとともに、部材位置の検出を連続的に多数回繰り返し行う場合でも、トータルの検出処理にかかる時間の短縮および消費電力の低減を図ることのできる部材位置検出装置、並びに、正確な針位置検出が可能で且つ針位置検出の高速化および低消費電力化の図れる電子時計を提供することにある。
上記目的を達成するため、請求項1記載の発明は、
発光手段と受光手段との間を移動する移動部材が光を遮る位置にあるか否かを検出する部材位置検出装置において、
前記発光手段が非発光状態のときの前記受光手段の検出信号を取り込んでこの検出信号の値を外来光の強度として設定する外来光強度設定手段と、
比較対象の一方を前記設定された外来光の強度値でオフセットして、前記発光手段が発光状態のときの前記受光手段の検出信号と、前記移動部材による遮光の有無を区別するためのしきい値とを比較し、この比較結果から移動部材の前記位置を判別する比較判別手段と、
前記外来光強度設定手段による1回の外来光の強度の設定に対して、前記比較判別手段による比較判別処理を複数回実行する制御手段と、
を備えていることを特徴としている。
請求項2記載の発明は、請求項1記載の部材位置検出装置において、
前記制御手段は、
前記移動部材が連続的に変位する際に、前記外来光強度設定手段による1回の外来光の強度設定と、前記比較判別手段による複数回の比較判別処理からなる一連の処理を繰り返し実行することを特徴としている。
請求項3記載の発明は、請求項2記載の部材位置検出装置において、
前記移動部材をステップ単位で変位させる部材駆動手段を備え、
前記制御手段は、
前記移動部材が1又は2ステップ変位するごとに前記比較判別手段による比較判別処理を実行するとともに、
前記移動部材が2より大きい複数ステップ変位するごとに前記外来光強度設定手段による前記外来光の強度設定を実行することを特徴としている。
請求項4記載の発明は、請求項1〜3の何れか1項に記載の部材位置検出装置において、
前記制御手段は、
前記外来光強度設定手段による前記外来光の強度設定の実行頻度を設定変更可能であることを特徴としている。
請求項5記載の発明は、請求項4記載の部材位置検出装置において、
前記制御手段は、
前回の外来光の強度設定の処理で取り込まれた前記受光手段の検出信号の大きさと、今回の外来光の強度設定の処理で取り込まれた前記受光手段の検出信号の大きさとの差異に応じて、前記外来光の強度設定の実行頻度を設定変更することを特徴としている。
請求項6記載の発明は、請求項3記載の部材位置検出装置において、
前記制御手段は、
前回の外来光の強度設定の処理で取り込まれた前記受光手段の検出信号の大きさと、今回の外来光の強度設定の処理で取り込まれた前記受光手段の検出信号の大きさとの差異が所定量以上であった場合に、
前記部材駆動手段を逆転させて前記移動部材を複数ステップ分戻し、戻した箇所から前記移動部材の位置の判別処理を継続させることを特徴としている。
請求項7記載の発明は、
請求項1〜6の何れかに記載の部材位置検出装置を時計本体に配設したことを特徴とする電子時計である。
請求項8記載の発明は、請求項7記載の電子時計において、
前記移動部材は、複数の針と連動して回転されるとともに光を通す透過孔がそれぞれ形成された複数の歯車を備え、
前記制御手段は、前記複数の針を、時を刻むときより高速に回転させながら前記複数の透過孔が所定位置で互いに重なった状態か否かを検出し、この検出によって前記複数の針の位置を割り出して針位置の修正を行う針位置自動修正制御手段を備えていることを特徴としている。
本発明に従うと、外来光の強度設定と、比較判別手段による外来光の強度を考慮した比較判別処理とによって、外来光の影響を排して正確な部材の位置・状態の検出を行うことができる。さらに、外来光の強度設定は毎回の検出処理ごとに行うのではなく、何回か間引いて、複数回の検出処理に1回の割り合いで行われるので、トータルの処理時間の短縮ならびに消費電力の低減を図ることができる。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
[第1実施形態]
図1は、本発明の実施形態の電子時計の内部構成を示すブロック図である。
この実施形態の電子時計1は、例えば電子制御によって針を回転させるアナログ表示部を有する電子式腕時計の本体となるものである。その内部には、次のような回路構成が設けられている。すなわち、アナログ表示部の指針2〜4(図3参照)を駆動する時計ムーブメント8と、発光部31および受光部32を有し後述する歯車の孔の重なり状態を検出するフォトインタラプタである検出部13と、受光部32の検出信号をデジタル化して取り込むADコンバータ34と、CPU(中央演算処理装置)を内蔵し装置の全体的な制御を行うマイクロコンピュータ35と、制御プログラムや制御データを格納したROM(Read Only Memory)36と、CPUに作業用のメモリ空間を提供するRAM(Random Access Memory)37と、時刻を計時するためのクロックを形成する発振回路38および分周回路39と、電池電圧から各部の電源を生成し供給する電源部40と、時刻コードの含まれる標準電波を受信するアンテナ41および検波回路42と、アナログ表示部を照らす照明部43および照明駆動回路44と、アラーム出力を行うスピーカ45およびブザー回路46と、複数の操作ボタンからなる操作部47等が設けられている。
図2には、図1の検出部13とその周辺の構成を詳細に示した回路構成図を示す。
検出部13は、電気的な駆動により光を発光する発光部31と、光を受光して検出信号を出力する受光部32とを備え、複数の歯車に設けられた孔が所定位置で重なったときに、この孔を通過して発光部31から受光部32へ光が進んで、この状態を検出するものである。歯車は、後で詳細に説明するが、指針2〜4と連動して回転される時針車27、分針車25、秒針車20、中間車23などである。
発光部31は、駆動電流を受けて光を出力する発光ダイオードD1と、発光ダイオードD1に所定の電流を流す定電流回路311と、電流制御用の検出抵抗R1等から構成される。そして、マイクロコンピュータ35から電流スタート信号ISが出力されることで、定電流回路311から電流が出力されて発光ダイオードD1が発光するようになっている。
受光部32は、光を受けてその強度に応じた電流を流すフォトトランジスタTr1と、この電流を電圧信号に変換する抵抗R2と、フォトトランジスタTr1に定電圧VCCを供給する定電圧回路321等から構成される。そして、マイクロコンピュータ35から電圧スタート信号VSが出力されると、定電圧回路321から電圧出力がなされてフォトトランジスタTr1が駆動されるようになっている。
ADコンバータ34は、逐次比較タイプのもので、例えば、マイクロコンピュータ35に外付けされる形態で、アナログコンパレータ341と、例えば4ビットのDAコンバータ342とを有するものである。また、AD変換の際に、コンパレータ341の出力を記憶する逐次比較レジスタや、DAコンバータ342の出力制御を行う論理回路等は、図示は省略するが、マイクロコンピュータ35の内部に設けられている。DAコンバータ342は、定電圧VCCを4ビット諧調で分割し、そのうち論理回路の出力データDOに応じた電圧を比較参照電圧としてコンパレータ341の反転入力端子へ出力する。コンパレータ341はこの比較参照電圧と入力電圧とを比較して、その比較結果を表わす出力結果DIを逐次比較レジスタに出力するようになっている。そして、このような比較を4回繰り返すことで、4ビット諧調のAD変換値が逐次比較レジスタに書き込まれるようになっている。
このADコンバータ34においては、上記の通常のAD変換処理に加えて、マイクロコンピュータ35のCPUの制御によって論理回路や逐次比較レジスタの動作を切り換えることで、DAコンバータ342に任意のデジタルデータDOを出力して、コンパレータ341の比較参照電圧(反転入力端子の電圧)をCPUが直接的に制御することが可能になっている。また、その際のコンパレータ341の出力結果DIを1ビットデータの状態でCPUが直接的に読み込むことが可能なように構成されている。
図3は、本発明の実施形態の電子時計の外観を示した正面図、図4はその矢印A−A線断面図、図5は針を回転させる歯車の構成を裏蓋側からみた背面図である。図6〜図8には、秒針車、分針車と三番車、時針車にそれぞれ形成された孔部を説明する正面図を示す。
図3に示すように、電子時計1の正面側には風防ガラスの下側に文字板5およびソーラーパネル9が設けられ、この文字板5とソーラーパネル9に正面側が覆われて内部機構が遮光されている。文字板5やソーラーパネル9の中央には、秒針軸20a、分針軸25a、時針軸27aを内部機構から前面側に通過させる貫通孔5a,9a(図4参照)が設けられ、これら軸20a,25a,27aの突出した部位に秒針2と分針3と時針4とがそれぞれ固定されている。そして、各軸20a,25a,27aが回転することで、文字板5上で秒針2と分針3と時針4とが回転し、時刻が表示されるようになっている。
図4に示すように、時針4が固定される時針軸27aと分針3が固定される分針軸25aとは、中空管状の軸であり、時針軸27aの中に分針軸25aが通され、分針軸25aの中に秒針軸20aが通されて、これら秒針軸20a、分針軸25aおよび時針軸27aが同一の回転軸を中心に回転可能な状態にされている。
これら秒針軸20a、分針軸25aおよび時針軸27aは、文字板5の背面側で互いに重なるように配置された3つの歯車、すなわち、秒針車20、分針車25および時針車27の回転中心位置にそれぞれ固着されている。そして、秒針車20、分針車25および時針車27は、互いに同一の回転軸を中心に回転可能な状態にされている。図5において、分針車25と時針車27とは、秒針車20と同心の位置に重なった状態に配置されている。
この電子時計1の指針を駆動する時計ムーブメント8は、図5に示すように、秒針2を回転駆動する第1駆動系11と、時針4と分針3とを連動させて回転駆動する第2駆動系12とを含んでいる。これら2系統の駆動系11,12はそれぞれ独立的に駆動可能にされている。第1駆動系11は、第1ステッピングモータ17と、五番車18と、秒針車20とからなり、第1ステッピングモータ17のロータ17cの運動がロータカナ17d、五番車18、五番車カナ18a、秒針車20と伝達されて、秒針車20および秒針2を回転するように構成されている。
第2駆動系12は、第2ステッピングモータ22、中間車23、三番車24、分針車25、図示略の日の裏車、時針車27等から構成され、第2ステッピングモータ22のロータ22cの運動がロータカナ22d、三番車24、三番車カナ24a、中間車23、中間車カナ23a、分針車25と伝達され、さらに、分針車25のカナ25bから日の裏車、日の裏車のカナ26a(図4参照)、時針車27と伝達されて、分針車25および分針3と時針車27および時針4とが連動して回転するようになっている。
なお、図4中、6は上部ハウジング、7は下部ハウジング、10は回路基板、14〜16は各歯車の軸を保持する軸受板、17aは第1ステッピングモータ17のコイルブロック、17bは第1ステッピングモータ17のステータ、22aは第2ステッピングモータ22のコイルブロック、22bは第2ステッピングモータ22のステータである。
図6〜図8には、秒針車20、分針車25および中間車23、時針車27に形成された光透過孔部を表わした正面図を示す。
図6に示すように、秒針車20には、例えば秒針2と重なる位置に円形の第1光透過孔部21aが形成され、この孔部21aと同一半径上、周方向に沿って長い2つの第2長孔21bと第3長孔21cとが形成されている。第1光透過孔部21と第2長孔21bとの間は第1遮光部21d、第1光透過孔部21と第3長孔21eとの間は第2遮光部21eとなっており、これら第1遮光部21dと第2遮光部21eとは異なる長さに設定されている。また、第2長孔21bと第3長孔21cとの間の第3遮光部21fは、第1光透過孔部21aの位置から180度の位置に設定されている。
分針車25には、図7に示すように、例えば分針3と重なる位置に円形状の1個の第2光透過孔部28が形成されている。この第2光透過孔部28は、秒針車20の第1光透過孔部21aと同一半径上に形成されている。また、中間車23には円形状の1個の第4光透過孔部30が形成されている。この第4光透過孔部30は、分針車25の第2光透過孔部28の半径位置と重なる中間車23の半径位置に形成されている。
時針車27には、図8に示すように、例えば時針4と重なる位置、および、これと同一半径上で30度ごとに分割された位置に11個の第3光透過孔部29が設けられている。第3光透過孔部29はそれぞれ円形孔である。時針4が11時を指し示すときに0時の位置に来る部位には、円形孔が設けられず、第4遮光部29aとなっている。これら第3光透過孔部29も、秒針車20の第1光透過孔部21a、分針車25の第2光透過孔部28と同一半径位置に形成されている。
上記のような第1〜第4光透過孔部21a,28,29,30の構成により、各時間の所定分のうち1時間分を除く所定分(例えば0時50分、1時50分、〜、10時50分)となったときに分針車25の第2光透過孔部28と、時針車27の第3光透過孔部29と、中間車23の第4光透過孔部30とが、検出位置Pにおいて重なるようになっている。また、残りの1時間の所定分(例えば11時50分)になったときには、時針車27の第4遮光部29aが検出位置Pに来て、孔が閉じた状態にされるようになっている。このような構成により、秒針車20の長孔21b,21cが検出位置Pに来るようにした状態で、分針3と時針4とを12時間分回転させつつその回転量をカウントしながら検出部13で孔の開閉状態を判別していくことで、一時間の回転ごとに第2〜第4光透過孔部28,29,30の重なりが検出されて、それにより分針3の位置を検出することができるとともに、そのうち一時間分だけ第2〜第4光透過孔部28,29,30の重なりが検出されず、それにより時針4の位置を検出することができるようになっている。
また、第2〜第4光透過孔部28〜30を検出位置Pに重ねた状態にして、秒針2を60秒分回転させ、その回転量をカウントしながら検出部13で孔の開閉状態を判別していくことで、秒針車20の第1光透過孔部21a、第1遮光部21d、第2長孔21b、第3遮光部21f、第3長孔21c、第2遮光部21eの検出パターンを得ることができ、それにより秒針2の位置を検出することができるようになっている。
図1に示したマイクロコンピュータ35においては、その内部に日付や時刻を計時する時刻カウンタが設けられ、この時刻カウンタが分周回路39からのクロックによりカウントアップされて現在日時の計時が行われるようになっている。また、検波回路42により標準電波を受信した場合には、CPUが時刻コードが表わす値に時刻カウンタの値を修正して、現在時刻に内部の時刻が同期するようになっている。
また、マイクロコンピュータ35には、上記の時刻カウンタとは別に、秒針2、分針3、時針4の位置を計数する針位置カウンタが設けられ、時計ムーブメント8が第1ステッピングモータ17や第2ステッピングモータ22を作動させるごとに、この針位置カウンタの値がカウントアップされて、3つの針位置とその値とが同期するようになっている。また、時刻カウンタと針位置カウンタの値とが同期するように時計ムーブメント8が制御されることで、現在時刻がアナログ表示部の針2〜4により示されるようになっている。
上記のように構成された電子時計1においては、電子時計1が強磁界に触れたときや強い衝撃が加わった場合に、駆動パルスが出力されているのにも拘らず、ステッピングモータ17,22のロータ17c,22cが回転しなかったり、或いは、駆動パルスの出力以上にロータ17c,22cが回転してしまったりして、実際の針位置と針位置カウンタの値とがずれてしまう場合がある。そこで、マイクロコンピュータ35のCPUは、検出部13により所定時刻ごとに歯車(秒針車20、中間車23、分針車25、時針車27)の光透過孔部の重なり状態を検出して、針位置カウンタの値が間違ったものになっていないか確認するようになっている。そして、針位置カウンタの値が間違っていると判断された場合には、秒針2、分針3、時針4を高速回転させつつ検出部13により第1〜第4光透過孔部21a,28〜30の重なり状態の検出を行わせることで実際の針位置を検出し、それと針位置カウンタの値が等しくなるように修正処理を行うようになっている。
次に、この実施形態の電子時計1における制御動作について説明する。
図9には、電子時計のCPUにより実行されるメイン制御処理のフローチャートを示す。
この実施形態の電子時計1においては、マイクロコンピュータ35のCPUにより電源投入時から図9のメイン制御処理が開始され、その後、このメイン制御処理のステップS1〜S4のループ処理が繰り返し実行されるようになっている。すなわち、操作部47のスイッチ信号を入力してこの入力に応じて各種処理を行うSW処理(ステップS1)、計時カウンタを適宜更新する計時処理(ステップS2)、針位置が狂っていないか検出を行う針位置検出処理(ステップS3)、電波受信処理や各種エラー処理などのその他の機能処理(ステップS4)、これらからなるループ処理が繰り返し実行される。
図10には、図9のステップS3で実行される針位置検出処理のフローチャートを示す。
針位置検出処理は、複数の歯車(時針車27、分針車25、秒針車20、中間車23)に形成された第1〜第4の光透過孔部21a,28,29,30が所定時刻に重なった状態となっているか確認する処理である。また、所定時刻(例えば、正時、すなわち「1:00」「2:00」「3:00」・・・の時刻、または、0時50分,1時50分・・・10時50分)に孔の重なりが確認されない場合には、針位置がずれていると判断して針位置を正しい位置に修正する処理を行うものである。
この針位置検出処理に移行すると、図10に示すように、先ず、予め設定された孔検出時刻か判別し(ステップS11で)、検出時刻でなければそのままこの針位置検出処理を終了してメイン制御処理に戻るが、孔検出時刻(例えば、正時、または、それよりも10分早い時刻など、第1〜第4光透過孔部21a,28〜29が検出位置Pで重なる時刻)であれば、検出部13を動作させて孔の有無を検出する孔有無検出処理を行う(ステップS12)。そして、この検出処理の結果を判別し(ステップS13)、孔有りと判別されれば、針位置に異常はないとしてこのまま針位置検出処理を終了するが、孔無しと判別されれば、針位置を修正する針位置自動修正処理(ステップS14)を実行してから、この針位置検出処理を終了する。なお、ステップS12で実行される孔有無検出処理は、後述する孔有無検出処理A(図12)と同様の処理を適用することができる。
図11には、図10のステップS14で実行される針位置自動修正処理のフローチャートを示す。
針位置自動修正処理は、先ず、分針3と時針4について、次いで、秒針2について、それぞれ針を高速に回転させながら、1ステップの回転ごとに複数の歯車の光透過孔部が検出位置Pで重なった状態になったか否かを検出し、それにより分針3、時針4および秒針2の実際の位置を割り出すとともに、針位置の修正を行うものである。
この針位置自動修正処理に移行すると、図11に示すように、2種類の孔有無検出処理A,B(ステップS21,S25)の何れかと針を1ステップ分進める運針処理(ステップS23,S27)とをループ処理により繰り返し行って、複数の歯車の光透過孔部が検出位置Pで重なる状態を検出していく。
ここで、一方の孔有無検出処理A(ステップS21)は、発光部31を非発光状態としたときの受光強度を取り込みこれを外来光の強度として設定する処理を前段に含んだ光透過孔部の検出処理であり、もう一方の孔有無検出処理B(ステップS25)は、外来光の設定処理は省いて既に設定されている外来光の強度設定値を用いて光透過孔部の検出を行う処理である(詳細は後述)。そして、光透過孔部が検出位置Pで重なった状態が検出されるまで、1回の孔有無検出処理A(ステップS21)に対して10回の孔有無検出処理B(ステップS25)が実行されるようにループ処理が構成されている。すなわち、ステップS24で孔有無検出処理Bの連続回数を表わす変数NBをゼロに初期化し、孔有無検出処理B(ステップS25)が実行されるごとに変数NBの値を“1”加算し(ステップS28)、続くステップS29で、変数NBが10以下であれば孔有無検出処理Bが繰り返し実行されるようにステップS25に分岐する一方、変数NBが10より大きくなったら孔有無検出処理Aが実行されるようにステップS21に分岐する。
そして、このようなループ処理の中で、孔有無検出処理A,B(ステップS21,S25)の直後に、光透過孔部が検出位置Pで重なった状態が検出されたか否か判別され(ステップS22,S26)、該状態が検出された場合には、ステップS21〜S29のループ処理を抜けてステップS30に移行する。
ステップS30では、直前の運針処理で動かしていた針の種類(分針3および時針4、或いは、秒針2)や、光透過孔部が検出位置Pで重なった状態の検出時間間隔等から、所定の演算処理を行って針位置の割り出しを行う。そして、続くステップS31で、全ての針位置が検出されたか否かを判別し、全てでなければステップS21に戻って、ステップS21〜S29のループ処理を再び実行する。一方、全ての針位置が検出されていれば、針位置カウンタをリセットして、実際の針位置と内部で認識している針位置とのずれとを修正する(ステップS32)。そして、時刻カウンタにより示される現在時刻の位置まで秒針2、分針3、時針4を動かして(ステップS33)、この針位置自動修正処理を終了する。
図12には、図11のステップS21で実行される孔有無検出処理Aのフローチャートを示す。
孔有無検出処理Aは、上記で簡単に述べたように、外来光の強度設定と、光透過孔部の重なり状態の検出処理とを行うものである。この孔有無検出処理Aに移行すると、先ず、ADコンバータ34に動作電圧を供給し(ステップS41)、ADコンバータ34の動作モードとしてAD変換動作を選択する(ステップS42)。そして、定電圧回路321を動作させてフォトトランジスタTr1に駆動電圧を供給し(ステップS43)、フォトトランジスタTr1の出力が安定するのを待機する(ステップS44)。続いて、ADコンバータ34によりフォトトランジスタTr1の出力をAD変換して、その値を変数Nにセットする(ステップS45)。
この変数Nにセットされた値が、発光部31が非発光状態のときの受光強度、すなわち、外来光の強度値として設定された値となる。
次に、変数Nの値が過大(例えば4以上)でないか確認し、過大値であれば外来光が強すぎだとしてエラー処理に移行するが、通常値であれば次の処理に進む。
その結果、変数Nの値が通常値で次の処理に進むと、先ず、定電流回路311を動作させて発光ダイオードD1をオンさせ(ステップS47)、次いで、光透過孔部が検出位置Pで重なった状態にあるか否かを判別するためのしきい値Vthとして、外来光がない場合のしきい値TH0を外来光の強度分の値(変数Nの値)でオフセットして決定する(ステップS48)。
そして、ADコンバータ34の動作モードとしてコンパレータ動作を選択し(ステップS49)、DAコンバータ342にしきい値Vthを表わすデータDOを出力して、このしきい値Vthと同値の比較参照電圧をコンパレータ341に供給する(ステップS50)。続いて、フォトトランジスタTr1の出力が安定するのを待機して(ステップS51)、コンパレータ341の出力DIを読み込む(ステップS52)。そして、この出力DIに基づく判別処理(ステップS53)を行って、出力DIがハイレベルであれば光透過孔部が検出位置Pで重なった状態にあると判断する(ステップS54)一方、ローレベルであればその状態にないと判断する(ステップS55)。その後、ADコンバータ34、フォトトランジスタTr1、発光ダイオードD1の電源供給を断って(ステップS56)、この孔有無検出処理Aを終了する。
図13には、図11のステップS25で実行される孔有無検出処理Bのフローチャートを示す。
孔有無検出処理Bは、上記で簡単に述べたように、外来光の強度設定を省いて、以前に設定された外来光の強度設定を用いて光透過孔部の重なり状態の検出処理を行うものである。この孔有無検出処理Bに移行すると、先ず、ADコンバータ34、フォトトランジスタTr1、および発光ダイオードD1に電源供給を行い(ステップS61)、ADコンバータ34の動作モードとしてコンパレータ動作を選択する(ステップS62)。そして、DAコンバータ342に図12のステップS48で設定したしきい値Vthを示すデータDOを出力して、このしきい値Vthと同値の比較参照電圧をコンパレータ341に供給する(ステップS63)。
その後、フォトトランジスタTr1の出力が安定する時間を待機して(ステップS64)、コンパレータ341の出力DIを読み込み(ステップS65)、この出力DIに基づく判別処理(ステップS66)を行って、出力DIがハイレベルであれば光透過孔部が検出位置Pで重なった状態にあると判断する(ステップS67)一方、ローレベルであればその状態にないと判断する(ステップS68)。そして、ADコンバータ34、フォトトランジスタTr1、発光ダイオードD1の電源供給を断って(ステップS69)、この孔有無検出処理Bを終了する。
図14には、針位置自動修正処理における検出部13の動作と運針動作の手順を表わした説明図を、図15には、針位置自動修正処理における検出部13と運針の動作を説明するタイムチャートをそれぞれ示す。図15の(a)段は受光部32の定電圧回路321を動作させる電圧スタート信号VS、(b)段は発光部31の定電流回路311を動作させる電流スタート信号IS、(c)段はADコンバータ34の動作状態、(d)段は分針3および時針4や秒針2を1ステップずつ進める運針動作をそれぞれ示している。
図14に示すように、針位置自動修正処理においては、外来光を検出するのに必要なAD変換処理J1(図12のステップS45)と、光透過孔部の重なり状態を検出するためのコンパレート処理J2(図12のステップS52,図13のステップS65)と、針を1ステップ進める運針処理J3(図11のステップS23,S27)とを多数回繰り返し行って針位置の検出を行う。しかしながら、この実施の形態の針位置自動修正処理では、図14に示すように、光透過孔部の重なり状態を検出するためのコンパレート処理J2が1回の運針処理J3ごとに行われるのに対して、外来光の強度を検出するAD変換処理J1は、1回の運針処理J3ごとに行うのではなく、例えば、11回など複数回の運針処理J3ごとに実行されるようになっている。
この針位置自動修正処理においては、運針処理J3は連続的に実行されるため、10回〜20回程度の運針処理J3が実行される時間間隔はそれほど長くなく、その間に外来光の強度が大きく変化することは稀である。また、外来光の強度を検出するAD変換処理J1は、外来光の強度があまり変動しない間隔ごとに行えば十分である。そのため、この実施形態の針位置自動修正処理においては、外来光の強度を検出・設定するAD変換処理J1を間引いて行うことで、針位置自動修正処理のトータルの処理時間の短縮化と消費電力の低減とが図られている。
詳細には、図15に示すように、1回のAD変換処理J1には、AD変換にかかる時間(例えば650μs)と、その前段でフォトトランジスタTr1の出力が安定するのを待機する時間(例えば1.4ms)とを要し、また、1回のコンパレート処理J2には、電圧比較にかかる時間(例えば122μs)と、その前段でフォトトランジスタTr1の出力が安定するのを待機する時間(例えば1.4ms)とを要する。また、1回の運針処理J3には第1又は第2のステッピングモータ17,22を駆動するのに比較的長い時間(例えば60ms)を要する。
1回の運針処理J3ごとにAD変換処理J1とコンパレート処理J2とを実行していたのでは、1回の運針処理J3から次の運針処理J3までの間に4ms弱の時間を要するが、AD変換処理J1が省かれることで2回の運針処理J3,J3の間隔を2ms弱に短縮することができる。そして、このような処理が多数回繰り返されることで、針位置自動修正処理のトータルの処理時間が短縮され、また、その分、トータルの消費電力が低減されるようになっている。
以上のように、この実施の形態の電子時計1によれば、針位置の検出処理において、一旦、外来光の強度を検出し、この外来光の強度分しきい値をオフセットして歯車の光透過孔部が検出位置Pで重なった状態にあるか否かの検出処理を行うので、外来光の影響を排して正確な針位置検出を行うことができる。また、光透過孔部の重なり状態の検出処理(コンパレート処理J2)を1回の運針ごとに行うのに対して、外来光の強度を検出する処理(AD変換処理J1)は複数回の運針ごとに行うので、正確な針位置検出を実現しつつ過度な外来光検出の処理を省いて処理時間の短縮や消費電力の低減が図られている。
[第2実施形態]
図16には、本発明の第2実施形態の針位置自動修正処理のフローチャートを示す。
本発明の第2実施形態の電子時計は、針位置自動修正処理で実行される外来光の強度検出処理の実行頻度を、マイクロコンピュータ35のCPUによる制御処理によって設定変更可能なようにしたものである。
具体的には、図16のフローチャートに示すように、この実施形態の針位置自動修正処理においては、外来光の強度検出処理を前段に含む孔有無検出処理A(ステップS21)を行った後に、前回の外来光の強度検出値(AD変換値)と今回の外来光の強度検出値(AD変換値)との差異ΔNを演算し(ステップS71)、この差異ΔNの大きさに基づく分岐処理(ステップS72)を行う。そして、差異ΔNが大きければ、外来光強度が短期間に大きく変化する状況であると判断して、外来光の強度検出の間隔を狭めるために切換回数Qを少ない回数(例えば5回)に設定する(ステップS73)。また、差異ΔNが中程度であればこの切換回数Qを中程度の回数(例えば10回)に設定し(ステップS74)、差異ΔNが小さければ外来光強度が大きく変化しない状況であると判断して切換回数Qを多い回数(例えば20回)に設定する(ステップS75)。
続く、ステップS22〜S28,S30〜S33の処理は、図11の同符号のステップと同一の処理であるため、ここでは説明を省略する。
そして、ステップS29の分岐処理において、上記ステップS73〜S75で設定した切換回数Qと孔有無検出処理Bの連続回数NBとの比較を行って、連続回数NBが切換回数Q以内であれば外来光の強度検出を省いた孔有無検出処理Bを実行するためにステップS25に戻り、連続回数NBが切換回数Qに達していれば外来光の強度検出を含む孔処理検出処理Aを実行するためにステップS21に戻る。
以上のように、この実施形態の電子時計によれば、針を高速に回転させながら針位置の検出を行う針位置自動修正処理において、外来光の強度検出および強度設定を実行する頻度をマイクロコンピュータ35のCPUにより設定変更可能な構成としたので、そのときの状況に合わせて適宜な実行頻度で外来光の強度検出やその設定処理を実行することができる。また、前回の外来光の検出強度と今回の外来光の検出強度との差異ΔNに応じて孔有無検出処理Aの実行頻度変化させるようにしているので、外来光の変化の大きさに合わせて適宜な実行頻度で外来光の強度検出やその設定処理を実行できるという効果がある。
[第2実施形態]
図17には、本発明の第3実施形態の針位置自動修正処理のフローチャートを示す。
本発明の第3実施形態の電子時計は、針位置自動修正処理において外来光の検出強度が大きく変化していた場合に、それ以前に実行されていた複数回の孔有無検出処理B(ステップS25)の信頼性がやや低いと判断し、針を戻して、その範囲の孔有無検出処理Bをもう一度やり直すようにしたものである。
具体的には、図17のフローチャートに示すように、先ず、ステップS21で外来光の強度検出を含む孔有無検出処理Aを行って、光透過孔部が検出位置Pで重なった状態が検出されなかった場合には、ステップS22の分岐処理でステップS81に移行して、前回の外来光の強度検出値(AD変換値)と今回の外来光の強度検出値(AD変換値)との差異ΔNを演算する。
そして、この差異ΔNの大きさを判別して(ステップS22)、差異ΔNが所定値以下であれば、外来光の強度変化は大きくないものとして、そのまま次のステップS23へと移行するが、差異ΔNが所定値より大きかった場合には、検出処理を複数運針分やり直すために歯車を複数ステップ分(例えば10ステップ分)逆回転させ(ステップS83)、その後、次のステップS23へ移行する。
そして、第1実施形態で説明したのと同様の処理を行って、針位置の検出処理を継続する。続くステップS23〜S33の処理は、説明を省略するが、図11の同符号のステップと同一の処理である。
第1実施形態や第2実施形態の針位置自動修正処理(図11,図16)においては、外来光の強度検出を1回の運針ごとに行わずに、複数回の運針ごとに行うようにプログラムしているため、稀な状況ではあるが、外来光の強度が急激に変化した場合に、変数Nに設定される外来光の強度値と実際の外来光の強度値との間に比較的大きなずれが生じてしまう。その場合、その間に外来光の強度検出を省いた孔有無検出処理Bが実行されると、そこで使用されるしきい値Vthのオフセット量が実際の外来光の強度値からずれた値となるため、孔有無検出処理Bによる検出結果の信頼性はやや低下する。
そこで、第3実施形態の針位置自動修正処理では、外来光の検出強度が前回検出時と今回検出時とで大きく異なっていた場合に、針を複数ステップ戻して、そこから検出処理をやり直すので、外来光が急激に変化した場合でも正確な針位置検出を行うことが可能となる。
なお、本発明は、上記第1〜第3実施形態に限られるものではなく、様々な変更が可能である。例えば、上記第1〜第3実施形態では、発光部31を発光状態としたときの受光部32の検出強度としきい値とを比較するのに、ADコンバータ34をコンパレータ動作させてアナログ動作による比較処理を実現しているが、発光部31を発光状態としたときの受光部32の検出信号をADコンバータ34でデジタル値に変換し、この値としきい値とをデジタル処理により比較して、光透過孔部が検出位置Pで重なった状態にあるか否かの判別を行うようにしても良い。また、その比較の際、しきい値のほうを外来光の強度分でオフセットするのでなく、受光部32の検出信号のほうを外来光の強度分でオフセットするようにしても良い。
また、上記第1〜第3実施形態では、電子時計の針位置を検出するのに本発明を適用した例を示したが、フォトインタラプタにより連続的に移動部材の位置・状態を検出する種々の装置に対して、本発明を同様に適用することが出来る。
その他、フォトインタラプタ(検出部13)の回路構成や、針位置を検出するための歯車の構成、フォトインタラプタ(13)やADコンバータ34を動作させる処理プログラムの手順など、実施形態で具体的に示した細部等は、発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
本発明の第1実施形態の電子時計の内部構成を示すブロック図である。 図1の検出部とその周辺の構成を詳細に示した回路構成図である。 本発明の実施形態の電子時計の外観を示した正面図である。 図3の電子時計の矢印A−A線断面図である。 針を回転させる歯車の構成を裏蓋側からみた背面図である。 秒針車に形成された光透過孔部を表わした正面図である。 分針車と三番車に形成された光透過孔部を表わした正面図である。 時針車に形成された光透過孔部を表わした正面図である。 電子時計のCPUにより実行されるメイン制御処理の処理手順を示すフローチャートである。 メイン制御処理のステップS3で実行される針位置検出処理の処理手順を示すフローチャートである。 針位置検出処理のステップS14で実行される針位置自動修正処理の処理手順を示すフローチャートである。 針位置自動修正処理のステップS21で実行される孔有無検出処理Aのフローチャートである。 針位置自動修正処理のステップS25で実行される孔有無検出処理Bのフローチャートである。 針位置自動修正処理における検出部と運針の動作の流れを表わした説明図である。 針位置自動修正処理における検出部と運針の動作を説明するタイムチャートである。 本発明の第2実施形態の針位置自動修正処理の処理手順を示すフローチャートである。 本発明の第3実施形態の針位置自動修正処理の処理手順を示すフローチャートである。 本発明を適用しない場合(従来の場合)の針位置自動修正処理中の運針と検出部の動作の流れを表わした説明図である。
符号の説明
1 電子時計
2 秒針
3 分針
4 時針
13 検出部(フォトインタラプタ)
20 秒針車(移動部材)
21a 第1光透過孔部
25 分針車(移動部材)
28 第2光透過孔部
27 時針車(移動部材)
29 第3光透過孔部
31 発光部
32 受光部
34 ADコンバータ
35 マイクロコンピュータ
311 定電流回路
321 定電圧回路
D1 発光ダイオード
Tr1 フォトトランジスタ
341 コンパレータ
342 DAコンバータ

Claims (8)

  1. 発光手段と受光手段との間を移動する移動部材が光を遮る位置にあるか否かを検出する部材位置検出装置において、
    前記発光手段が非発光状態のときの前記受光手段の検出信号を取り込んでこの検出信号の値を外来光の強度として設定する外来光強度設定手段と、
    比較対象の一方を前記設定された外来光の強度値でオフセットして、前記発光手段が発光状態のときの前記受光手段の検出信号と、前記移動部材による遮光の有無を区別するためのしきい値とを比較し、この比較結果から移動部材の前記位置を判別する比較判別手段と、
    前記外来光強度設定手段による1回の外来光の強度の設定に対して、前記比較判別手段による比較判別処理を複数回実行する制御手段と、
    を備えていることを特徴とする部材位置検出装置。
  2. 前記制御手段は、
    前記移動部材が連続的に変位する際に、前記外来光強度設定手段による1回の外来光の強度設定と、前記比較判別手段による複数回の比較判別処理からなる一連の処理を繰り返し実行することを特徴とする請求項1記載の部材位置検出装置。
  3. 前記移動部材をステップ単位で変位させる部材駆動手段を備え、
    前記制御手段は、
    前記移動部材が1又は2ステップ変位するごとに前記比較判別手段による比較判別処理を実行するとともに、
    前記移動部材が2より大きい複数ステップ変位するごとに前記外来光強度設定手段による前記外来光の強度設定を実行することを特徴とする請求項2記載の部材位置検出装置。
  4. 前記制御手段は、
    前記外来光強度設定手段による前記外来光の強度設定の実行頻度を設定変更可能であることを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載の部材位置検出装置。
  5. 前記制御手段は、
    前回の外来光の強度設定の処理で取り込まれた前記受光手段の検出信号の大きさと、今回の外来光の強度設定の処理で取り込まれた前記受光手段の検出信号の大きさとの差異に応じて、前記外来光の強度設定の実行頻度を設定変更することを特徴とする請求項4記載の部材位置検出装置。
  6. 前記制御手段は、
    前回の外来光の強度設定の処理で取り込まれた前記受光手段の検出信号の大きさと、今回の外来光の強度設定の処理で取り込まれた前記受光手段の検出信号の大きさとの差異が所定量以上であった場合に、
    前記部材駆動手段を逆転させて前記移動部材を複数ステップ分戻し、戻した箇所から前記移動部材の位置の判別処理を継続させることを特徴とする請求項3記載の部材位置検出装置。
  7. 請求項1〜6の何れかに記載の部材位置検出装置を時計本体に配設したことを特徴とする電子時計。
  8. 前記移動部材は、複数の針と連動して回転されるとともに光を通す透過孔がそれぞれ形成された複数の歯車を備え、
    前記制御手段は、前記複数の針を、時を刻むときより高速に回転させながら前記複数の透過孔が所定位置で互いに重なった状態か否かを検出し、この検出によって前記複数の針の位置を割り出して針位置の修正を行う針位置自動修正制御手段を備えていることを特徴とする請求項7記載の電子時計。
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