JP2009197745A - エンジンのバルブ駆動装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】バルブ駆動装置の小型化、簡素化、艤装性の向上、組付け精度の向上等を図る。
【解決手段】カム部11を有するカムシャフト10、カムシャフトと平行に配置されたサブシャフト20、サブシャフトに対して揺動自在に支持されかつカム部のカム作用により揺動する揺動部材30、カムシャフトと同軸上において揺動自在に支持されかつ揺動部材に応動して揺動しバルブを直接又は間接的に開閉するリフトアーム40、カムシャフトを中心とする同心円上においてサブシャフトの位置を変化させる駆動機構70,80,90を含む。これによれば、カムシャフトと同軸上にリフトアームを配置し、カムシャフトと平行な一つのサブシャフト上に揺動部材を配置したことにより、小型化、艤装性の向上等を達成しつつ、バルブの開閉タイミング(位相)及びバルブのリフト量を連続的に可変制御することができる。
【選択図】図1
【解決手段】カム部11を有するカムシャフト10、カムシャフトと平行に配置されたサブシャフト20、サブシャフトに対して揺動自在に支持されかつカム部のカム作用により揺動する揺動部材30、カムシャフトと同軸上において揺動自在に支持されかつ揺動部材に応動して揺動しバルブを直接又は間接的に開閉するリフトアーム40、カムシャフトを中心とする同心円上においてサブシャフトの位置を変化させる駆動機構70,80,90を含む。これによれば、カムシャフトと同軸上にリフトアームを配置し、カムシャフトと平行な一つのサブシャフト上に揺動部材を配置したことにより、小型化、艤装性の向上等を達成しつつ、バルブの開閉タイミング(位相)及びバルブのリフト量を連続的に可変制御することができる。
【選択図】図1
Description
本発明は、内燃機関(以下、エンジンと称す)の吸気用又は排気用のバルブを開閉駆動するバルブ駆動装置に関し、特に、バルブの開閉タイミング及びリフト量を可変的に駆動するエンジンのバルブ駆動装置に関する。
従来のバルブ駆動装置としては、カム部をもつカム軸、カム軸と平行に配置された支軸、支軸により回動自在に支持されたサンギヤ、サンギヤに噛合する複数の遊星ギヤ、遊星ギヤと噛合するリングギヤ、遊星ギヤを回動自在にかつ公転自在に支持するキャリヤ、一端部がサンギヤと一体的に回転するように固着され他端部がバルブの上端部に係合するリフトアーム(連結腕)、キャリヤに一体的に形成されたローラ支持部、ローラ支持部に回動自在に支持されてカム部と係合するローラ、リングギヤの角度位置を調整するアクチュエータ等を備え、カム部の回転→ローラの上下動→キャリヤの上下動→遊星ギヤの回転→サンギヤの回転→リフトアームの揺動を介して、バルブを開閉駆動すると共に、アクチュエータによりリングギヤの角度位置を適宜調整することで、バルブの作動特性を変化させるようにしたものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
しかしながら、この装置においては、サンギヤ、複数の遊星ギヤ、リングギヤ、キャリヤを含む遊星歯車機構を用い、リングギヤを適宜回転させて、バルブのリフト量を可変的に駆動するものであるため、構造が複雑で、カム軸の斜め上方領域において遊星歯車機構を配置する空間が必要になり、装置の大型化を招く。また、複数のギヤを含む遊星歯車機構を用いるため、ギヤのバックラッシが累積されあるいは組付け精度のバラツキにより、所望の可変特性が得られない虞がある。
また、他のバルブ駆動装置としては、カム部をもつカム軸、カム軸と平行に配置された制御軸、カム軸と同軸上において揺動自在に配置された制御アーム、制御軸に対して揺動自在に支持された揺動カムアーム、制御アームに対して一端部が揺動自在に支持された制御リンク、制御リンクの他端部に支持されてカム部と接触する第1ローラ及び揺動カムアームに接触する第2ローラ、中央部の上面が揺動カムアームに接触しかつ両端部の下面がアジャスタ及びバルブの上端部に接触するリフトアーム(ロッカーアーム)、制御軸に固着された第1ギヤ、第1ギヤと噛合するように制御アームに形成された円弧状の第2ギヤ、制御軸の回転角度を調整するアクチュエータ等を備え、カム部の回転→第1ローラの移動→第2ローラの移動→制御カムアームの揺動→リフトアーム(ロッカーアーム)の揺動を介して、バルブを開閉駆動すると共に、アクチュエータにより制御軸を所定の角度位置に回転させ、第1ギヤ及び第2ギヤを介して制御アームの傾斜角度を適宜調整することで、バルブの作動特性を変化させるようにしたものが知られている(例えば、特許文献2参照)。
しかしながら、この装置においては、カム軸から離れて配置される制御軸に支持された揺動カムアーム、カム軸及び制御軸から離れた位置に配置されて揺動カムアームによりカム駆動されるリフトアーム(ロッカーアーム)を含むため、それぞれの部品が移動する領域を確保する必要があり、装置の大型化を招く。また、構造が複雑で、部品点数も多く、組付け精度のバラツキにより所望の可変特性が得られない虞がある。
さらに、他のバルブ駆動装置としては、ドライブシャフト、ドライブシャフトに対して揺動自在に支持された揺動カム、揺動カム及びバルブの上端部に接触する第1ロッカーアーム、ドライブシャフトと一体的に回転する駆動アーム、ドライブシャフトと平行に配置されたロッカーシャフト、ロッカーシャフトに対して揺動自在に支持された第2ロッカーアーム、第2ロッカーアームの一端部と駆動アームを連結するリンクロッド、ドライブシャフトに対して回動自在に支持され偏心軸部をもつハーモニックギヤ、偏心軸部に摺動自在に嵌合された偏心リング、一端部が偏心リングに摺動自在に嵌合されかつ他端部が第2ロッカーアームの他端部に連結されたリンクアーム、ハーモニックギヤと噛合するべくロッカーシャフトと一体的に回転するギヤ、ロッカーシャフトを所望の角度位置に回転させるアクチュエータ等を備え、ドライブシャフト及び駆動アームの回転→リンクアームの往復動作→第2ロッカーアームの揺動→揺動カムの揺動→第1ロッカーアームの揺動を介して、バルブを開閉駆動すると共に、アクチュエータによりロッカーシャフトを所定の角度位置に回転させ、偏心軸部及び偏心リングの角度位置を適宜調整することで、バルブの作動特性を変化させるようにしたものが知られている(例えば、特許文献3参照)。
しかしながら、この装置においては、ドライブシャフトから離れて配置されるロッカーシャフトに支持された第2ロッカーアーム、ドライブシャフトを挟んで第2ロッカーアームと反対側に配置された第1ロッカーアーム、ドライブシャフトの回転を揺動カムに伝達する複数のリンク機構(駆動アーム、リンクロッド、リンクアーム)を含むため、前述同様に、それぞれの部品が移動する領域を確保する必要があり、装置の大型化を招く。また、構造が複雑で、部品点数も多く、組付け精度のバラツキにより所望の可変特性が得られない虞がある。
本発明は、上記従来の装置の事情に鑑みて成されたものであり、その目的とするところは、構造の簡素化、小型化、組付けの容易化、艤装性の向上、組付け精度の向上等を図れ、吸気用又は排気用のバルブの開閉タイミング(位相)及びリフト量を安定して高精度に可変制御できるエンジンのバルブ駆動装置を提供することにある。
本発明に係るエンジンのバルブ駆動装置は、カム部を有し回転駆動されるカムシャフトと、カムシャフトと平行に配置されたサブシャフトと、サブシャフトに対して揺動自在に支持されかつカム部のカム作用により揺動する揺動部材と、カムシャフトと同軸上において揺動自在に支持されかつ揺動部材に応動して揺動しバルブを直接又は間接的に開閉するリフトアームと、カムシャフトを中心とする同心円上においてサブシャフトの位置を変化させる駆動機構と、を含む。
この構成によれば、カムシャフトが回転してカム部が揺動部材を揺動させると、揺動部材の揺動動作に応動(連動)して、リフトアームが揺動してバルブを開閉する。また、駆動機構により、カムシャフトを中心とした同心円上(円弧上)においてサブシャフトを所定の位置に移動させると、カム部が揺動部材にカム作用を及ぼすタイミングが変化し、かつ、リフトアームが揺動部材に応動(連動)して揺動するタイミング及び回転量が変化し、バルブの開閉タイミング(位相)及びバルブのリフト量を連続的に可変制御することができる。
ここでは、特に、カムシャフトと同軸上に(カムシャフトで支持するように、あるいは、カムシャフトと同軸上に並ぶ別のシャフトで支持するように)リフトアームを配置し、カムシャフトと平行な一つのサブシャフト上に揺動部材を配置しただけの構成故に、従来の装置に比べて部品点数が削減でき、構造を簡素化でき、カムシャフトを中心として部品の集約化を達成することができ、小型化、艤装性の向上等を達成することができる。また、カムシャフトを基準として組み付けることができるため、寸法精度及び組付け精度を向上させることができ、それ故に、バルブの開閉タイミング(位相)及びリフト量を安定して高精度に可変制御することができる。
この構成によれば、カムシャフトが回転してカム部が揺動部材を揺動させると、揺動部材の揺動動作に応動(連動)して、リフトアームが揺動してバルブを開閉する。また、駆動機構により、カムシャフトを中心とした同心円上(円弧上)においてサブシャフトを所定の位置に移動させると、カム部が揺動部材にカム作用を及ぼすタイミングが変化し、かつ、リフトアームが揺動部材に応動(連動)して揺動するタイミング及び回転量が変化し、バルブの開閉タイミング(位相)及びバルブのリフト量を連続的に可変制御することができる。
ここでは、特に、カムシャフトと同軸上に(カムシャフトで支持するように、あるいは、カムシャフトと同軸上に並ぶ別のシャフトで支持するように)リフトアームを配置し、カムシャフトと平行な一つのサブシャフト上に揺動部材を配置しただけの構成故に、従来の装置に比べて部品点数が削減でき、構造を簡素化でき、カムシャフトを中心として部品の集約化を達成することができ、小型化、艤装性の向上等を達成することができる。また、カムシャフトを基準として組み付けることができるため、寸法精度及び組付け精度を向上させることができ、それ故に、バルブの開閉タイミング(位相)及びリフト量を安定して高精度に可変制御することができる。
上記構成において、揺動部材は、カム部に接触する第1接触部と、サブシャフトの軸線方向において第1接触部から偏倚して一体的に形成された第2接触部とを有し、リフトアームは、揺動部材の第2接触部に接触する第3接触部と、バルブに直接又は間接的に接触して押圧する第4接触部とを有する、構成を採用することができる。
この構成によれば、カムシャフトが回転して、カム部が揺動部材の第1接触部にカム作用を及ぼして揺動部材を揺動させると、揺動部材の第2接触部がリフトアームの第3接触部を応動(連動)させて、リフトアームの第4接触部がバルブを開閉させる。
このように、カム部と揺動部材及び揺動部材とリフトアームの間の動力伝達を接触により行わせるため、構造を簡素化しつつ、動力の伝達を確実に行わせることができる。
この構成によれば、カムシャフトが回転して、カム部が揺動部材の第1接触部にカム作用を及ぼして揺動部材を揺動させると、揺動部材の第2接触部がリフトアームの第3接触部を応動(連動)させて、リフトアームの第4接触部がバルブを開閉させる。
このように、カム部と揺動部材及び揺動部材とリフトアームの間の動力伝達を接触により行わせるため、構造を簡素化しつつ、動力の伝達を確実に行わせることができる。
上記構成において、リフトアームは、カムシャフトに対して摺動自在に外嵌される嵌合部と、嵌合部から一方向に突出して形成された上記第3接触部と、嵌合部から他方向に突出して形成された上記第4接触部を有する、構成を採用することができる。
この構成によれば、リフトアームとして、嵌合部を挟んで一方に第3接触部が突出し他方に第4接触部が突出する梃子形状のものを採用することができ、リフトアームの嵌合部をカムシャフトに外嵌させて、リフトアームをカムシャフトにより直接揺動自在に支持するため、構造を簡素化できると共に、カムシャフトを基準としてリフトアームをより高精度に組付けることができる。
この構成によれば、リフトアームとして、嵌合部を挟んで一方に第3接触部が突出し他方に第4接触部が突出する梃子形状のものを採用することができ、リフトアームの嵌合部をカムシャフトに外嵌させて、リフトアームをカムシャフトにより直接揺動自在に支持するため、構造を簡素化できると共に、カムシャフトを基準としてリフトアームをより高精度に組付けることができる。
上記構成において、カムシャフトとサブシャフトを連結するリンク部材と、サブシャフトの周りに配置された捩りバネを含み、捩りバネは、リフトアームの第3接触部を揺動部材の第2接触部に向けて付勢するべく、その一端部がリフトアームに掛止され、その他端部がリンク部材に掛止されている、構成を採用することができる。
この構成によれば、カムシャフト(の軸線)とサブシャフト(の軸線)の離隔距離はリンク部材により規定され、カムシャフト(の軸線)を中心とする同心円上においてサブシャフトを高精度に移動させることができる。また、サブシャフトの周りに捩りバネを配置することで、部品の集約化を達成することができる。さらに、カムシャフトとサブシャフトをリンク部材により連結し、さらには他の部品(揺動部材、リフトアーム、捩りバネ)も含めて、モジュール化する(すなわち、サブシステムとして構成する)ことができ、それ故に、組付け精度を向上させることができ、又、部品の取り扱い及び管理上の利便性を向上させることができる。
この構成によれば、カムシャフト(の軸線)とサブシャフト(の軸線)の離隔距離はリンク部材により規定され、カムシャフト(の軸線)を中心とする同心円上においてサブシャフトを高精度に移動させることができる。また、サブシャフトの周りに捩りバネを配置することで、部品の集約化を達成することができる。さらに、カムシャフトとサブシャフトをリンク部材により連結し、さらには他の部品(揺動部材、リフトアーム、捩りバネ)も含めて、モジュール化する(すなわち、サブシステムとして構成する)ことができ、それ故に、組付け精度を向上させることができ、又、部品の取り扱い及び管理上の利便性を向上させることができる。
上記構成において、リフトアームは、カムシャフトに対して摺動自在に外嵌される円筒状の嵌合部と、嵌合部の一端側において嵌合部から一方向に突出して形成された上記第3接触部と、嵌合部の一端側において嵌合部から他方向に突出して形成された上記第4接触部と、嵌合部の他端側において嵌合部から一方向に突出して形成され捩りバネの一端部を掛止する掛止部と、嵌合部の他端側において嵌合部から他方向に突出して形成された上記第4接触部を有する、構成を採用することができる。
この構成によれば、リフトアームが、円筒状の嵌合部を基準として、一方向に突出する第3接触部及び掛止部と、他方向に突出する2つの第4接触部を一体的に有するため、一気筒に2つのバルブが配置されるエンジンに適用することができ、揺動部材と捩りバネに接触する役割の部分(第3接触部、掛止部)を別々に設けたことにより、組付けを容易に行うことができる。
この構成によれば、リフトアームが、円筒状の嵌合部を基準として、一方向に突出する第3接触部及び掛止部と、他方向に突出する2つの第4接触部を一体的に有するため、一気筒に2つのバルブが配置されるエンジンに適用することができ、揺動部材と捩りバネに接触する役割の部分(第3接触部、掛止部)を別々に設けたことにより、組付けを容易に行うことができる。
上記構成において、リフトアームの嵌合部は、軸受部材により回動自在に支持されるように形成されている、構成を採用することができる。
この構成によれば、嵌合部を挟んで(カムシャフトの軸線方向の)両端側に第4接触部を有するリフトアームにおいて、嵌合部を軸受部材により支持するため、2つの第4接触部がバルブからの反力を受けても、リフトアームを揺動自在に確実に保持して、変形あるいは位置ずれ等を防止することができ、機能上の信頼性を確保することができる。
この構成によれば、嵌合部を挟んで(カムシャフトの軸線方向の)両端側に第4接触部を有するリフトアームにおいて、嵌合部を軸受部材により支持するため、2つの第4接触部がバルブからの反力を受けても、リフトアームを揺動自在に確実に保持して、変形あるいは位置ずれ等を防止することができ、機能上の信頼性を確保することができる。
上記構成において、リンク部材は、その一端部においてカムシャフトに対して摺動自在に外嵌される円筒状の嵌合部と、その他端部においてサブシャフトを回動自在に受け入れる略U字状の嵌合凹部を有し、嵌合凹部には、サブシャフトが抜け落ちるのを規制する規制部材が結合されている、構成を採用することができる。
この構成によれば、リンク部材は、一端部に形成された円筒状の嵌合部がカムシャフトを回動自在に受け入れ、他端部に形成された略U字状の嵌合凹部がサブシャフトを回動自在にかつ取り外し可能に受け入れるため、規制部材を取り外すことで、リンク部材からサブシャフトを容易に取り外すことができ、組付け作業あるいはメンテナンス時の取り外し作業を容易に行うことができる。
この構成によれば、リンク部材は、一端部に形成された円筒状の嵌合部がカムシャフトを回動自在に受け入れ、他端部に形成された略U字状の嵌合凹部がサブシャフトを回動自在にかつ取り外し可能に受け入れるため、規制部材を取り外すことで、リンク部材からサブシャフトを容易に取り外すことができ、組付け作業あるいはメンテナンス時の取り外し作業を容易に行うことができる。
上記構成において、揺動部材は、カム部と逆向きに回転するときリフトアームをカム部と同一方向に回転させてバルブを開放させ、かつ、カム部と同一方向に回転するときリフトアームをカム部と逆向きに回転させてバルブを閉鎖させるように形成されている、構成を採用することができる。
この構成によれば、バルブの開閉タイミング(位相)を変化(進角)させつつ、バルブのリフト量を変化させることができ、車両等に搭載された際に、HCCI燃焼の実現、ポンピングロスの低減等を達成することができる。
この構成によれば、バルブの開閉タイミング(位相)を変化(進角)させつつ、バルブのリフト量を変化させることができ、車両等に搭載された際に、HCCI燃焼の実現、ポンピングロスの低減等を達成することができる。
上記構成において、駆動機構は、カムシャフトに回動自在に支持されると共にサブシャフトに連結されかつカムシャフトを中心とする円弧状の歯列を有すギヤ部材と、ギヤ部材に噛合する駆動ギヤと、駆動ギヤを回転駆動するアクチュエータを含む、構成を採用することができる。
この構成によれば、アクチュエータを起動して、駆動ギヤを一方向に回転させると、ギヤ部材が一方向に回転して、サブシャフトが、カムシャフト(の軸線)を中心とする同心円上を移動する。これにより、バルブの開閉タイミング(位相)及びリフト量を可変的に(連続的に)制御することができる。ここで、駆動機構として、ギヤ部材、駆動ギヤ、アクチュエータを採用するため、構造を簡素化及び小型化でき、又、エンジンのシリンダヘッドに容易に配置することができる。特に、駆動ギヤとしてウォームギヤを用いることで、アクチュエータ(モータ等)の配置の自由度が高まり、艤装性が向上する。
この構成によれば、アクチュエータを起動して、駆動ギヤを一方向に回転させると、ギヤ部材が一方向に回転して、サブシャフトが、カムシャフト(の軸線)を中心とする同心円上を移動する。これにより、バルブの開閉タイミング(位相)及びリフト量を可変的に(連続的に)制御することができる。ここで、駆動機構として、ギヤ部材、駆動ギヤ、アクチュエータを採用するため、構造を簡素化及び小型化でき、又、エンジンのシリンダヘッドに容易に配置することができる。特に、駆動ギヤとしてウォームギヤを用いることで、アクチュエータ(モータ等)の配置の自由度が高まり、艤装性が向上する。
上記構成において、カム部、揺動部材、リフトアーム、捩りバネ、及びリンク部材は、エンジンの気筒毎に対応して配置されている、構成を採用することができる。
この構成によれば、多気筒のエンジンにおいて、カム部、揺動部材、リフトアーム、捩りバネ、及びリンク部材を気筒毎に配置することで、気筒毎のバルブを、所望のリフト量及びタイミング(位相)にて高精度に開閉させることができる。
この構成によれば、多気筒のエンジンにおいて、カム部、揺動部材、リフトアーム、捩りバネ、及びリンク部材を気筒毎に配置することで、気筒毎のバルブを、所望のリフト量及びタイミング(位相)にて高精度に開閉させることができる。
上記構成において、カム部、サブシャフト、揺動部材、リフトアーム、捩りバネ、リンク部材、及び駆動機構は、エンジンの気筒毎に対応して配置されている、構成を採用することができる。
この構成によれば、多気筒のエンジンにおいて、カム部、サブシャフト、揺動部材、リフトアーム、捩りバネ、リンク部材、及び駆動機構を気筒毎に配置することで、気筒毎のバルブを、それぞれ独立させて、所望のリフト量及びタイミング(位相)にて高精度に開閉させることができる。
この構成によれば、多気筒のエンジンにおいて、カム部、サブシャフト、揺動部材、リフトアーム、捩りバネ、リンク部材、及び駆動機構を気筒毎に配置することで、気筒毎のバルブを、それぞれ独立させて、所望のリフト量及びタイミング(位相)にて高精度に開閉させることができる。
上記構成をなすエンジンのバルブ駆動装置によれば、構造の簡素化、小型化、組付けの容易化、艤装性の向上、組付け精度の向上等を達成しつつ、吸気用又は排気用のバルブの開閉タイミング(位相)及びリフト量を安定して高精度に可変制御することができる。
以下、本発明の最良の実施形態について添付図面を参照しつつ説明する。
図1ないし図11は、本発明に係るエンジンのバルブ駆動装置の一実施形態を示すものであり、図1は装置の斜視図、図2ないし図5は装置の一部を拡大した部分斜視図、図6及び図7は装置の一部を示した断面図、図8及び図9は装置の模式図、図10ないし図112は装置の動作を説明する動作図、図13はバルブのリフト特性を示すグラフである。
図1ないし図11は、本発明に係るエンジンのバルブ駆動装置の一実施形態を示すものであり、図1は装置の斜視図、図2ないし図5は装置の一部を拡大した部分斜視図、図6及び図7は装置の一部を示した断面図、図8及び図9は装置の模式図、図10ないし図112は装置の動作を説明する動作図、図13はバルブのリフト特性を示すグラフである。
このバルブ駆動装置は、図1に示すように、所定の軸線L1方向に伸長すると共にその外周においてカム部11を有するカムシャフト10、カムシャフト10(の軸線L1)と平行な軸線L2方向に伸長するサブシャフト20、サブシャフト20に対して揺動自在に支持された揺動部材30、カムシャフト10と同軸上において揺動自在に支持されたリフトアーム40、カムシャフト10とサブシャフト20を連結するリンク部材50、サブシャフト20の周りに配置された捩りバネ60、カムシャフト10及びサブシャフト20の一端側に配置されたギヤ部材70、ギヤ部材70に噛合する駆動ギヤ80、駆動ギヤ80を回転駆動するアクチュエータ90等を備えている。
ここでは、ギヤ部材70、駆動ギヤ80、アクチュエータ90により、カムシャフト10(の軸線L1)を中心とする同心円上においてサブシャフト20の位置を変化させる駆動機構が構成されている。
ここでは、ギヤ部材70、駆動ギヤ80、アクチュエータ90により、カムシャフト10(の軸線L1)を中心とする同心円上においてサブシャフト20の位置を変化させる駆動機構が構成されている。
カムシャフト10は、エンジンのシリンダヘッドに対して回動自在に支持され、チェーン及び歯車等の伝達機構を介して、クランクシャフトの回転に連動して回転駆動されるようになっている。
また、カムシャフト10は、図1、図4、図6、図7に示すように、エンジンのバルブV(及びバルブリフタVL)に対応するように設けられた複数のカム部11、軸線L1方向に伸長する潤滑油通路12、潤滑油通路12から径方向に伸長して外周面に開口する潤滑油通路13等を備えている。
また、カムシャフト10は、図1、図4、図6、図7に示すように、エンジンのバルブV(及びバルブリフタVL)に対応するように設けられた複数のカム部11、軸線L1方向に伸長する潤滑油通路12、潤滑油通路12から径方向に伸長して外周面に開口する潤滑油通路13等を備えている。
カム部11は、カム作用を及ぼさない基礎円領域とカム作用を及ぼすリフト領域を画定するように形成されている。また、カム部11は、別個に形成された後に、カムシャフト10に嵌合されて一体的に回転するように固着されている。
尚、リフトアーム40が後述するようにカムシャフト10に嵌合して支持されるものではなく、カムシャフト10と同軸上に配列される別のシャフトに支持される場合、あるいは、単気筒エンジンの場合等においては、カム部11はカムシャフト10と一体的に成形されてもよい。
潤滑油通路12,13は、エンジン内の潤滑油を後述するリフトアーム40の軸受領域に導く役割をなすものである。潤滑油通路13は、図5及び図7に示すように、カムシャフト10に嵌合された2つのブシュB(の側面)とブシュBを介してカムシャフト10に回動自在に嵌合される(リフトアーム40の)嵌合部41の軸線L1方向中央領域の内周面とにより画定される環状の空間部G内に連通するように形成されている。
尚、リフトアーム40が後述するようにカムシャフト10に嵌合して支持されるものではなく、カムシャフト10と同軸上に配列される別のシャフトに支持される場合、あるいは、単気筒エンジンの場合等においては、カム部11はカムシャフト10と一体的に成形されてもよい。
潤滑油通路12,13は、エンジン内の潤滑油を後述するリフトアーム40の軸受領域に導く役割をなすものである。潤滑油通路13は、図5及び図7に示すように、カムシャフト10に嵌合された2つのブシュB(の側面)とブシュBを介してカムシャフト10に回動自在に嵌合される(リフトアーム40の)嵌合部41の軸線L1方向中央領域の内周面とにより画定される環状の空間部G内に連通するように形成されている。
サブシャフト20は、図1に示すように、カムシャフト10(の軸線L1)と平行な軸線L2方向に伸長するように、かつ、カムシャフト10と所定の間隔LRをおいて(軸線L1を中心とした半径LRの同心円上を)移動可能に配置されている。
すなわち、サブシャフト20は、後述する揺動部材30を揺動自在に支持すると共に、駆動機構(ギヤ部材70、駆動ギヤ80、アクチュエータ90)により、カムシャフト10の軸線L1を中心とする同心円上において移動させられるようになっている。
すなわち、サブシャフト20は、後述する揺動部材30を揺動自在に支持すると共に、駆動機構(ギヤ部材70、駆動ギヤ80、アクチュエータ90)により、カムシャフト10の軸線L1を中心とする同心円上において移動させられるようになっている。
揺動部材30は、図2及び図3に示すように、サブシャフト20に対して摺動自在に嵌合される円筒状の嵌合部31、嵌合部31から突出して形成された第1接触部32、第1接触部32からサブシャフト20の軸線L2方向に偏倚した位置において嵌合部31から突出して形成された第2接触部33等を備えている。
第1接触部32は、凸状に湾曲した湾曲面に形成され、カムシャフト10のカム部11と接触するようになっている。
第2接触部33は、凸状に湾曲した湾曲面に形成され、後述するリフトアーム40の第3接触部42と接触するようになっている。
すなわち、揺動部材30は、カムシャフト10が回転すると、カム部11のカム作用により、サブシャフト20(の軸線L2)回りに揺動するようになっている。
第1接触部32は、凸状に湾曲した湾曲面に形成され、カムシャフト10のカム部11と接触するようになっている。
第2接触部33は、凸状に湾曲した湾曲面に形成され、後述するリフトアーム40の第3接触部42と接触するようになっている。
すなわち、揺動部材30は、カムシャフト10が回転すると、カム部11のカム作用により、サブシャフト20(の軸線L2)回りに揺動するようになっている。
リフトアーム40は、図2ないし図4に示すように、カムシャフト10に摺動自在に嵌合される円筒状の嵌合部41、(カムシャフト10の軸線L1方向における)嵌合部41の一端側において嵌合部41から一方向に突出して形成された第3接触部42、同様に嵌合部41の一端側において嵌合部41から他方向に突出して形成された第4接触部43、(カムシャフト10の軸線L1方向における)嵌合部41の他端側において嵌合部41から一方向に突出して形成された掛止部44、同様に嵌合部41の他端側において嵌合部41から他方向に突出して形成された第4接触部43´等を備えている。
嵌合部41は、図4、図6、図7に示すように、軸線L1方向の略中央領域において径方向に貫通して形成された潤滑油通路41aを有し、軸線L1方向における両端側領域の内周面において、ブシュBを介して、カムシャフト10に回動(摺動)自在に外嵌され、その外周面がシリンダヘッドHの軸受部HBと協働するように組付けられる軸受部材(ベアリングキャップ)BCにより、回動自在に支持されている。
そして、潤滑油通路41aには、図7に示すように、カムシャフト10の潤滑油通路12,13から空間部Gを経て、エンジン内の潤滑油が導かれるようになっている。
このように、リフトアーム40の嵌合部41は、その中央領域が潤滑油を供給しつつ軸受部材BCにより回動自在に支持されるため、嵌合部41の(カムシャフト10の軸線L1方向の)両端側に2つの第4接触部43,43´を有する場合に、2つの第4接触部43,43´がバルブVからの反力をそれぞれ受けても、リフトアーム40を円滑に揺動するように確実に保持して、変形あるいは位置ずれ等を防止することができ、機能上の信頼性を確保することができる。
そして、潤滑油通路41aには、図7に示すように、カムシャフト10の潤滑油通路12,13から空間部Gを経て、エンジン内の潤滑油が導かれるようになっている。
このように、リフトアーム40の嵌合部41は、その中央領域が潤滑油を供給しつつ軸受部材BCにより回動自在に支持されるため、嵌合部41の(カムシャフト10の軸線L1方向の)両端側に2つの第4接触部43,43´を有する場合に、2つの第4接触部43,43´がバルブVからの反力をそれぞれ受けても、リフトアーム40を円滑に揺動するように確実に保持して、変形あるいは位置ずれ等を防止することができ、機能上の信頼性を確保することができる。
第3接触部42は、図2ないし図4に示すように、凸状に湾曲した湾曲面に形成され、揺動部材30の第2接触部33と接触するようになっている。
第4接触部43,43´は、図2ないし図4に示すように、凸状に湾曲した同一形状の湾曲面に形成され、シリンダヘッドHに往復動自在に配列された2つのバルブVに間接的に(バルブリフタVLを介して)にそれぞれ接触して押圧しつつカム作用を及ぼすようになっている。
掛止部44は、図2ないし図4に示すように、内向きに凹状に湾曲して形成され、捩りバネ60の一端部62が掛止されるようになっている。
第4接触部43,43´は、図2ないし図4に示すように、凸状に湾曲した同一形状の湾曲面に形成され、シリンダヘッドHに往復動自在に配列された2つのバルブVに間接的に(バルブリフタVLを介して)にそれぞれ接触して押圧しつつカム作用を及ぼすようになっている。
掛止部44は、図2ないし図4に示すように、内向きに凹状に湾曲して形成され、捩りバネ60の一端部62が掛止されるようになっている。
すなわち、リフトアーム40は、図8に示すように、カムシャフト10が回転すると、カム部11のカム作用により揺動する揺動部材30(の第2接触部32)に応動(連動)して揺動し、バルブリフタVLを介して(すなわち間接的に)、バルブVを開閉駆動するようになっている。
このように、リフトアーム40として、嵌合部41を挟んで一方に第3接触部42が突出し他方に第4接触部43,43´が突出する梃子形状のものを採用し、リフトアーム40の嵌合部をカムシャフト10に外嵌させて、リフトアーム40をカムシャフト10により直接揺動自在に支持するため、構造を簡素化できると共に、カムシャフト10を基準としてリフトアーム40をより高精度に組付けることができる。
また、リフトアーム40は、円筒状の嵌合部41を基準として、一方向に突出する第3接触部42及び掛止部44、他方向に突出する2つの第4接触部43,43´を一体的に有するため、一気筒に2つのバルブVが配置されるエンジンに適用することができるのは勿論のこと、揺動部材30と捩りバネ60に接触する役割の部分(第3接触部42、掛止部44)を別々に設けたことにより、組付けを容易に行うことができる。
このように、リフトアーム40として、嵌合部41を挟んで一方に第3接触部42が突出し他方に第4接触部43,43´が突出する梃子形状のものを採用し、リフトアーム40の嵌合部をカムシャフト10に外嵌させて、リフトアーム40をカムシャフト10により直接揺動自在に支持するため、構造を簡素化できると共に、カムシャフト10を基準としてリフトアーム40をより高精度に組付けることができる。
また、リフトアーム40は、円筒状の嵌合部41を基準として、一方向に突出する第3接触部42及び掛止部44、他方向に突出する2つの第4接触部43,43´を一体的に有するため、一気筒に2つのバルブVが配置されるエンジンに適用することができるのは勿論のこと、揺動部材30と捩りバネ60に接触する役割の部分(第3接触部42、掛止部44)を別々に設けたことにより、組付けを容易に行うことができる。
上記の構成においては、カムシャフト10と同軸(軸線L1)上に(カムシャフト10で直接支持するように)リフトアーム40を配置し、カムシャフト10と平行な一つのサブシャフト20上に揺動部材30を配置しただけの構成故に、従来の装置に比べて部品点数が削減でき、構造を簡素化でき、カムシャフト10を中心として部品の集約化を達成することができ、小型化、艤装性の向上等を達成することができる。
また、カムシャフト10を基準として組み付けることができるため、寸法精度及び組付け精度を向上させることができ、それ故に、バルブVの開閉タイミング(位相)及びリフト量を安定して高精度に可変制御することができる。
また、カムシャフト10を基準として組み付けることができるため、寸法精度及び組付け精度を向上させることができ、それ故に、バルブVの開閉タイミング(位相)及びリフト量を安定して高精度に可変制御することができる。
リンク部材50は、図2ないし図5に示すように、一端部においてカムシャフト10に対して摺動自在に外嵌される円筒状の嵌合部51、他端部においてサブシャフト20を回動自在に受け入れる略U字状の嵌合凹部52、捩りバネ60の他端部63を掛止する掛止孔53、嵌合凹部52に嵌め込まれたサブシャフト20が抜け落ちるのを規制するべく嵌合凹部52の開口を閉じるように螺合された規制部材としての規制ボルト54等を備えている。
リンク部材50は、カムシャフト10とサブシャフト20の離隔距離を所定の寸法LRに保持した状態で、カムシャフト10の回転を許容すると共に、サブシャフト20がカムシャフト10(の軸線L1)を中心とする同心円上を相対的に移動するのを許容するようになっている。
リンク部材50は、カムシャフト10とサブシャフト20の離隔距離を所定の寸法LRに保持した状態で、カムシャフト10の回転を許容すると共に、サブシャフト20がカムシャフト10(の軸線L1)を中心とする同心円上を相対的に移動するのを許容するようになっている。
これによれば、リンク部材50は、嵌合部51がカムシャフト10を回動自在に受け入れ、嵌合凹部52がサブシャフト20を回動自在にかつ取り外し可能に受け入れるため、規制ボルト54を取り外すことで、リンク部材50からサブシャフト20を容易に取り外すことができ、組付け作業あるいはメンテナンス時の取り外し作業を容易に行うことができる。
このように、リンク部材50を設けたことにより、カムシャフト10(の軸線L1)とサブシャフト20(の軸線L2)の離隔距離LRはリンク部材50により規定されるため、サブシャフト20をシリンダヘッド(に設けた軸線L1からの半径LRをなす円弧状のガイド溝)により直接移動自在に支持する場合に比べて、カムシャフト10(の軸線L1)を中心とする同心円上においてサブシャフト20を高精度に移動させることができる。
このように、リンク部材50を設けたことにより、カムシャフト10(の軸線L1)とサブシャフト20(の軸線L2)の離隔距離LRはリンク部材50により規定されるため、サブシャフト20をシリンダヘッド(に設けた軸線L1からの半径LRをなす円弧状のガイド溝)により直接移動自在に支持する場合に比べて、カムシャフト10(の軸線L1)を中心とする同心円上においてサブシャフト20を高精度に移動させることができる。
捩りバネ60は、図2ないし図5に示すように、線状のバネ鋼を加工して形成されており、螺旋部61、螺旋部61から延出した一端部62及び他端部63を備えている。
そして、捩りバネ60は、図3、図4、図8に示すように、サブシャフト20の周りに配置されるように、螺旋部61がサブシャフト20の外周に嵌め込まれて保持され、一端部62がリフトアーム40の掛止部44に掛止され、他端部63がリンク部材50の掛止孔53に掛止されて、リフトアーム40の第3接触部42を揺動部材30の第2接触部33に常時接触させるように、リフトアーム40を図8中の反時計回りに回転付勢している。
そして、捩りバネ60は、図3、図4、図8に示すように、サブシャフト20の周りに配置されるように、螺旋部61がサブシャフト20の外周に嵌め込まれて保持され、一端部62がリフトアーム40の掛止部44に掛止され、他端部63がリンク部材50の掛止孔53に掛止されて、リフトアーム40の第3接触部42を揺動部材30の第2接触部33に常時接触させるように、リフトアーム40を図8中の反時計回りに回転付勢している。
すなわち、捩りバネ60は、図8中において、カムシャフト10(及びカム部11)が時計回りに回転する際に、リフトアーム40を反時計回りに回転するように常時付勢し、かつ、第3接触部42と第2接触部33の接触により、揺動部材30を時計回りに回転するように常時付勢するようになっている。
このように、捩りバネ60をサブシャフト20の周りに配置することで、部品の集約化を達成することができる。
このように、捩りバネ60をサブシャフト20の周りに配置することで、部品の集約化を達成することができる。
また、上記構成においては、カムシャフト10とサブシャフト20をリンク部材50により連結し、さらには他の部品(揺動部材30、リフトアーム40、捩りバネ60)も含めて、モジュール化する(すなわち、サブシステムとして構成する)ことで、組付け精度を向上させることができ、又、部品の取り扱い及び管理上の利便性を向上させることができる。
ギヤ部材70は、図1及び図9に示すように、扇状に形成され、ブシュBを介してカムシャフト10が摺動自在に嵌合される嵌合孔71、サブシャフト20が(摺動自在にあるいは固着するように)嵌合される嵌合孔72、カムシャフト10の軸線L1を中心とする所定半径の円弧に形成された円弧状の歯列73等を備えている。
駆動ギヤ80は、図1及び図9に示すように、軸線L2,L1に交差する方向に軸線を有するウォームギヤであり、ギヤ部材70の歯列73に噛合するように配置されている。
アクチュエータ90は、図1及び図9に示すように、駆動ギヤ80に直結されて回転駆動力を及ぼすモータである。モータとしては、DCモータ、ステップモータ等を採用することができる。そして、アクチュエータ90は、シリンダヘッドの所定位置に固定されている。
駆動ギヤ80は、図1及び図9に示すように、軸線L2,L1に交差する方向に軸線を有するウォームギヤであり、ギヤ部材70の歯列73に噛合するように配置されている。
アクチュエータ90は、図1及び図9に示すように、駆動ギヤ80に直結されて回転駆動力を及ぼすモータである。モータとしては、DCモータ、ステップモータ等を採用することができる。そして、アクチュエータ90は、シリンダヘッドの所定位置に固定されている。
これによれば、アクチュエータ90が起動して、駆動ギヤ80を一方向に回転させると、ギヤ部材70が図9中において反時計回りに回転して、サブシャフト20がカムシャフト10(の軸線L1)を中心とする同心円C上を反時計回りに移動し、一方、駆動ギヤ80を他方向に回転させると、ギヤ部材70が図9中において時計回りに回転して、サブシャフト20がカムシャフト10(の軸線L1)を中心とする同心円C上を時計回りに移動する。
すなわち、サブシャフト20が図9中において反時計回りに移動すると、バルブVのリフト量を小さくするように、カム部11、揺動部材30、及びリフトアーム40の相互関係が調整され、一方、サブシャフト20が図9中において時計回りに移動すると、バルブVのリフト量を大きくするように、カム部11、揺動部材30、及びリフトアーム40の相互関係が調整される。これにより、バルブVの開閉タイミング(位相)及びリフト量を可変的に(連続的に)制御することができる。
ここで、駆動機構として、ギヤ部材70、駆動ギヤ80、アクチュエータ90を採用するため、構造を簡素化及び小型化でき、又、エンジンのシリンダヘッドに容易に配置することができる。特に、駆動ギヤ80としてウォームギヤを用いることで、アクチュエータ(モータ等)90の配置の自由度が高まり、艤装性が向上する。
すなわち、サブシャフト20が図9中において反時計回りに移動すると、バルブVのリフト量を小さくするように、カム部11、揺動部材30、及びリフトアーム40の相互関係が調整され、一方、サブシャフト20が図9中において時計回りに移動すると、バルブVのリフト量を大きくするように、カム部11、揺動部材30、及びリフトアーム40の相互関係が調整される。これにより、バルブVの開閉タイミング(位相)及びリフト量を可変的に(連続的に)制御することができる。
ここで、駆動機構として、ギヤ部材70、駆動ギヤ80、アクチュエータ90を採用するため、構造を簡素化及び小型化でき、又、エンジンのシリンダヘッドに容易に配置することができる。特に、駆動ギヤ80としてウォームギヤを用いることで、アクチュエータ(モータ等)90の配置の自由度が高まり、艤装性が向上する。
次に、上記構成をなす装置の組付けについて説明する。
先ず、カムシャフト10に対して、カム部11を適宜嵌合して一体的に回転するように固着すると共に、ブシュBを介して、リフトアーム40(の嵌合部41)を軸線L1方向の所定位置に揺動自在に組み込み、又、リンク部材50(の嵌合部51)を回動(摺動)自在に組み込む。
また、サブシャフト20に対して、ギヤ部材70を(回動自在にあるいは固着するように)連結すると共に、ブシュBを介して又位置決め用のリングを用いて、揺動部材30(の嵌合部31)を軸線L2方向の所定位置に位置決めしつつ揺動自在に組み込み、又、捩りバネ60(の螺旋部61)を嵌め込む。
先ず、カムシャフト10に対して、カム部11を適宜嵌合して一体的に回転するように固着すると共に、ブシュBを介して、リフトアーム40(の嵌合部41)を軸線L1方向の所定位置に揺動自在に組み込み、又、リンク部材50(の嵌合部51)を回動(摺動)自在に組み込む。
また、サブシャフト20に対して、ギヤ部材70を(回動自在にあるいは固着するように)連結すると共に、ブシュBを介して又位置決め用のリングを用いて、揺動部材30(の嵌合部31)を軸線L2方向の所定位置に位置決めしつつ揺動自在に組み込み、又、捩りバネ60(の螺旋部61)を嵌め込む。
続いて、リフトアーム40及びリンク部材50が組み込まれたカムシャフト10をシリンダヘッドHの所定位置に配置し、リフトアーム40の嵌合部41を軸受部材BCで押さえ込んで所定位置に位置決めしつつ回動自在に支持すると共に、必要に応じてカムシャフト10を軸受部材で直接押さえ込んで回動自在に支持する。
さらに、ブシュBを介してギヤ部材70(の嵌合孔71)をカムシャフト10に摺動自在に連結すると共に、サブシャフト20をリンク部材50の嵌合凹部52に嵌め込んで、規制ボルト54を捩じ込む。
続いて、捩りバネ60の一端部62をリフトアーム40の掛止部44に掛止させ、捩りバネ60の他端部63をリンク部材50の掛止孔53に掛止する。
その後、駆動ギヤ80を直結したアクチュエータ90を、シリンダヘッドの所定位置に固定して、駆動ギヤ80をギヤ部材70の歯列73に噛合させる。
尚、上記の組付け手順は一例であって、その他の手順により組みつけてもよい。
さらに、ブシュBを介してギヤ部材70(の嵌合孔71)をカムシャフト10に摺動自在に連結すると共に、サブシャフト20をリンク部材50の嵌合凹部52に嵌め込んで、規制ボルト54を捩じ込む。
続いて、捩りバネ60の一端部62をリフトアーム40の掛止部44に掛止させ、捩りバネ60の他端部63をリンク部材50の掛止孔53に掛止する。
その後、駆動ギヤ80を直結したアクチュエータ90を、シリンダヘッドの所定位置に固定して、駆動ギヤ80をギヤ部材70の歯列73に噛合させる。
尚、上記の組付け手順は一例であって、その他の手順により組みつけてもよい。
上記のように、カムシャフト10に対してリフトアーム40及びリンク部材50を予め組み込んだアセンブリ、サブシャフト20に対して揺動部材30及び捩りバネ60を予め組み込んだアセンブリを、モジュール品として取り扱うことができ、さらには、サブシャフト20をリンク部材50に嵌め込んで、カムシャフト10(及びその組み込み部品)とサブシャフト20(及びその組み込み部品)を一体化したアセンブリをモジュール品として取り扱うことができるため、装置のモジュール化が容易であり、それ故に、部品の管理及び取り扱い上の利便性が向上する。
次に、この装置の動作について、図10ないし図12を参照しつつ説明する。
先ず、図10(a)に示すように、リンク部材50が所定の傾斜角度θに保持された状態で、図10(a),(b),(c)に示すように、カムシャフト10が時計回りR1に回転すると、カム部11が揺動部材30の第1接触部32にカム作用を及ぼして、揺動部材30が反時計回りR2に回転し、揺動部材30の第2接触部33がリフトアーム40の第3接触部42を応動(連動)させ、捩りバネ60の付勢力に抗してリフトアーム40は時計回りR3に回転する。そして、第4接触部43,43´がバルブVを押し下げて(所定量リフトさせて)開弁させる。
先ず、図10(a)に示すように、リンク部材50が所定の傾斜角度θに保持された状態で、図10(a),(b),(c)に示すように、カムシャフト10が時計回りR1に回転すると、カム部11が揺動部材30の第1接触部32にカム作用を及ぼして、揺動部材30が反時計回りR2に回転し、揺動部材30の第2接触部33がリフトアーム40の第3接触部42を応動(連動)させ、捩りバネ60の付勢力に抗してリフトアーム40は時計回りR3に回転する。そして、第4接触部43,43´がバルブVを押し下げて(所定量リフトさせて)開弁させる。
続けて、図10(d),(e)に示すように、カムシャフト10が時計回りR1に回転すると、カム部11のカム作用がなくなり(リフト領域が第1接触部32から遠ざかって)、捩りバネ60の付勢力により、揺動部材30(すなわち第2接触部33)が時計回りR2´に回転し、リフトアーム40の第3接触部42は第3接触部33に追従して応動(連動)し、捩りバネ60の付勢力によりリフトアーム40は反時計回りR3´に回転する。そして、第4接触部43,43´がバルブVの押し下げを解除してバルブVを閉弁させる。
すなわち、カム部11が揺動部材30の第1接触部32にカム作用を及ぼして揺動部材30を揺動させると、揺動部材30の第2接触部33がリフトアーム40の第3接触部42を応動(連動)させて、リフトアーム40の第4接触部43,43´が、バルブリフタVLを介して間接的にバルブVを開閉させる。
このように、カム部11と揺動部材30(の第1接触部32)及び揺動部材30(の第2接触部33)とリフトアーム40(の第3接触部42)の間の動力伝達を接触により行わせるため、構造を簡素化しつつ、動力の伝達を確実に行わせることができる。
すなわち、カム部11が揺動部材30の第1接触部32にカム作用を及ぼして揺動部材30を揺動させると、揺動部材30の第2接触部33がリフトアーム40の第3接触部42を応動(連動)させて、リフトアーム40の第4接触部43,43´が、バルブリフタVLを介して間接的にバルブVを開閉させる。
このように、カム部11と揺動部材30(の第1接触部32)及び揺動部材30(の第2接触部33)とリフトアーム40(の第3接触部42)の間の動力伝達を接触により行わせるため、構造を簡素化しつつ、動力の伝達を確実に行わせることができる。
また、サブシャフト20を移動させて回転タイミング及びリフト量を変化させる場合は、図11に示すように、駆動機構(ギヤ部材70、駆動ギヤ80、アクチュエータ90)により、サブシャフト20が垂直線に対して角度θ1をなす位置まで移動させられた状態で、カムシャフト10が回転すると、カム部11が揺動部材30の第1接触部32にカム作用を及ぼし始めた後、比較的狭い角度範囲でバルブVの開閉動作が終了し、そのリフト量も小さくなる。
一方、図12に示すように、駆動機構(ギヤ部材70、駆動ギヤ80、アクチュエータ90)により、サブシャフト20が垂直線に対して角度θ2(θ2<θ1)をなす位置まで移動させられた状態で、カムシャフト10が回転すると、カム部11が揺動部材30の第1接触部32にカム作用を及ぼし始めた後、比較的広い角度範囲でバルブVの開閉動作が終了し、そのリフト量も大きくなる。
したがって、図9に示すように、カムシャフト10を中心とした同心円C上(円弧上)において、駆動機構(70、80、90)により、サブシャフト20を所定の位置に移動させることで、カム部11が揺動部材30にカム作用を及ぼすタイミングが変化し、かつ、リフトアーム40が揺動部材30に応動(連動)して揺動するタイミング及び回転量が変化し、バルブVの開閉タイミング(位相)及びバルブVのリフト量を連続的に可変制御することができる。
一方、図12に示すように、駆動機構(ギヤ部材70、駆動ギヤ80、アクチュエータ90)により、サブシャフト20が垂直線に対して角度θ2(θ2<θ1)をなす位置まで移動させられた状態で、カムシャフト10が回転すると、カム部11が揺動部材30の第1接触部32にカム作用を及ぼし始めた後、比較的広い角度範囲でバルブVの開閉動作が終了し、そのリフト量も大きくなる。
したがって、図9に示すように、カムシャフト10を中心とした同心円C上(円弧上)において、駆動機構(70、80、90)により、サブシャフト20を所定の位置に移動させることで、カム部11が揺動部材30にカム作用を及ぼすタイミングが変化し、かつ、リフトアーム40が揺動部材30に応動(連動)して揺動するタイミング及び回転量が変化し、バルブVの開閉タイミング(位相)及びバルブVのリフト量を連続的に可変制御することができる。
また、上記のように、揺動部材30は、カム部11と逆向きに回転するときリフトアーム40をカム部11と同一方向に回転させてバルブVを開弁(開放)させ、かつ、カム部11と同一方向に回転するときリフトアーム40をカム部11と逆向きに回転させてバルブVを閉弁(閉鎖)させるように形成されているため、図13に示すように、バルブVの開閉タイミング(位相)を変化(進角)させつつ、バルブVのリフト量を変化させることができ、車両等に搭載された際に、HCCI燃焼の実現、ポンピングロスの低減等を達成することができる。
図14は、本発明に係るバルブ駆動装置の他の実施形態を示す部分斜視図であり、形状を変更したリンク部材50´を採用した以外は、前述の実施形態と同一の構成をなすものである。したがって、前述の実施形態と同一の構成については、同一の符号を付して説明を省略する。
すなわち、この実施形態において、リンク部材50´は、図14に示すように、一端部においてカムシャフト10に対して摺動自在に外嵌される円筒状の嵌合部51、他端部においてサブシャフト20に対して外嵌される円筒状の嵌合部52´、捩りバネ60の他端部63を掛止する掛止孔53等を備えている。
リンク部材50´は、カムシャフト10とサブシャフト20の離隔距離を所定の寸法LRに保持した状態で、カムシャフト10の回転を許容すると共に、サブシャフト20がカムシャフト10(の軸線L1)を中心とする同心円上を相対的に移動するのを許容するようになっている。
このように、リンク部材50´を設けたことにより、カムシャフト10(の軸線L1)とサブシャフト20(の軸線L2)の離隔距離LRはリンク部材50´により規定されるため、サブシャフト20をシリンダヘッド(に設けた軸線L1からの半径LRをなす円弧状のガイド溝)により直接移動自在に支持する場合に比べて、カムシャフト10(の軸線L1)を中心とする同心円上においてサブシャフト20を高精度に移動させることができる。
すなわち、この実施形態において、リンク部材50´は、図14に示すように、一端部においてカムシャフト10に対して摺動自在に外嵌される円筒状の嵌合部51、他端部においてサブシャフト20に対して外嵌される円筒状の嵌合部52´、捩りバネ60の他端部63を掛止する掛止孔53等を備えている。
リンク部材50´は、カムシャフト10とサブシャフト20の離隔距離を所定の寸法LRに保持した状態で、カムシャフト10の回転を許容すると共に、サブシャフト20がカムシャフト10(の軸線L1)を中心とする同心円上を相対的に移動するのを許容するようになっている。
このように、リンク部材50´を設けたことにより、カムシャフト10(の軸線L1)とサブシャフト20(の軸線L2)の離隔距離LRはリンク部材50´により規定されるため、サブシャフト20をシリンダヘッド(に設けた軸線L1からの半径LRをなす円弧状のガイド溝)により直接移動自在に支持する場合に比べて、カムシャフト10(の軸線L1)を中心とする同心円上においてサブシャフト20を高精度に移動させることができる。
上記構成をなす装置においては、多気筒エンジンにおいて、一つのカムシャフト10、一つのサブシャフト20、一つの駆動機構(ギヤ部材70、駆動ギヤ80、アクチュエータ90)を採用し、かつ、カム部11、揺動部材30、リフトアーム40、捩りバネ60、及びリンク部材50,50´がエンジンの気筒毎に対応して配置されているため、気筒毎のバルブVを、所望のリフト量及びタイミング(位相)にて高精度に開閉させることができる。
上記実施形態においては、多気筒エンジンにおいて、一つのカムシャフト10、一つのサブシャフト20、一つの駆動機構(ギヤ部材70、駆動ギヤ80、アクチュエータ90)を採用した場合を示したが、これに限定されるものではなく、カム部11、サブシャフト20、揺動部材30、リフトアーム40、捩りバネ60、リンク部材50,50´、及び駆動機構(ギヤ部材70、駆動ギヤ80、アクチュエータ90)を、エンジンの気筒毎に対応して配置してもよい。これによれば、気筒毎のバルブVを、それぞれ独立させて、所望のリフト量及びタイミング(位相)にて高精度に開閉させることができる。
上記実施形態においては、リンク部材50,50´を採用した場合を示したが、これに限定されるものではなく、カムシャフト10をシリンダヘッドの所定位置に回動自在に支持し、サブシャフト20を、シリンダヘッドに形成したカムシャフト10を中心とする所定半径の円弧状ガイド溝に沿って移動させるように、すなわち、カムシャフト10を中心とする同心円上において移動させるように構成してもよい。
上記実施形態においては、リフトアーム40が、第3接触部42、掛止部44、2つの第4接触部43,43´を一体的に備える場合を示したが、これに限定されるものではく、一つの気筒において一つのバルブVを開閉するべく、掛止部を兼ねる一つの第3接触部、一つの第4接触部を一体的に備えるものを採用してもよい。
上記実施形態においては、リフトアーム40の第4接触部43,43´がバルブリフタVLに接触してバルブVを間接的に開閉させる場合を示したが、これに限定されるものではなく、第3接触部43,43´がバルブVのステム上端部に直接接触して開閉させる場合において、本発明を採用してもよい。
上記実施形態においては、リフトアーム40の第4接触部43,43´がバルブリフタVLに接触してバルブVを間接的に開閉させる場合を示したが、これに限定されるものではなく、第3接触部43,43´がバルブVのステム上端部に直接接触して開閉させる場合において、本発明を採用してもよい。
上記実施形態においては、リフトアーム40をカムシャフト10と同軸上に配置する手法として、リフトアーム40の嵌合部41をカムシャフト10に嵌め込んで揺動自在に支持する構成を採用したが、これに限定されるものではなく、リフトアーム40の揺動中心がカムシャフト10の軸線L1上に位置する限り、カムシャフト10と同一軸線上に配列された別のシャフトに対してリフトアームを揺動自在に支持する構成を採用してもよい。
上記実施形態においては、サブシャフト20の位置を変化させる駆動機構として、ギヤ部材70、駆動ギヤ80、アクチュエータ90を採用した場合を示したが、これに限定されるものではなく、ギヤ以外の駆動機構、例えば、サブシャフト20に連結されるプランジャを油圧により駆動する構成等、その他の構成を採用することができる。
上記実施形態においては、サブシャフト20の位置を変化させる駆動機構として、ギヤ部材70、駆動ギヤ80、アクチュエータ90を採用した場合を示したが、これに限定されるものではなく、ギヤ以外の駆動機構、例えば、サブシャフト20に連結されるプランジャを油圧により駆動する構成等、その他の構成を採用することができる。
以上述べたように、本発明に係るエンジンのバルブ駆動装置は、構造の簡素化、小型化、組付けの容易化、艤装性の向上、組付け精度の向上等を達成しつつ、吸気用又は排気用のバルブの開閉タイミング(位相)及びリフト量を安定して高精度に可変制御することができるため、自動車あるいは二輪車等に搭載される小型及び大型のエンジンに適用できるのは勿論のこと、運転状態に応じて吸気動作又は排気動作の切替えを行う必要があるものであれば、車両以外に搭載されるエンジンにおいても有用である。
10 カムシャフト
11 カム部
12,13 潤滑油通路
L1 カムシャフトの軸線
20 サブシャフト
L2 サブシャフトの軸線
30 揺動部材
31 嵌合部
32 第1接触部
33 第2接触部
40 リフトアーム
41 嵌合部
41a 潤滑油通路
42 第3接触部
43,43´ 第4接触部
44 掛止部
50,50´ リンク部材
51 円筒状の嵌合部
52 略U字状の嵌合凹部
52´ 円筒状の嵌合部
53 掛止孔
54 規制ボルト(規制部材)
60 捩りバネ
61 螺旋部
62 一端部
63 他端部
70 ギヤ部材(駆動機構)
71,72 嵌合孔
73 歯列
80 駆動ギヤ(駆動機構)
90 アクチュエータ(駆動機構)
V バルブ
VL バルブリフタ
H シリンダヘッド
HB 軸受部
BC 軸受部材(ベアリングキャップ)
B ブシュ
G 環状の空間部
11 カム部
12,13 潤滑油通路
L1 カムシャフトの軸線
20 サブシャフト
L2 サブシャフトの軸線
30 揺動部材
31 嵌合部
32 第1接触部
33 第2接触部
40 リフトアーム
41 嵌合部
41a 潤滑油通路
42 第3接触部
43,43´ 第4接触部
44 掛止部
50,50´ リンク部材
51 円筒状の嵌合部
52 略U字状の嵌合凹部
52´ 円筒状の嵌合部
53 掛止孔
54 規制ボルト(規制部材)
60 捩りバネ
61 螺旋部
62 一端部
63 他端部
70 ギヤ部材(駆動機構)
71,72 嵌合孔
73 歯列
80 駆動ギヤ(駆動機構)
90 アクチュエータ(駆動機構)
V バルブ
VL バルブリフタ
H シリンダヘッド
HB 軸受部
BC 軸受部材(ベアリングキャップ)
B ブシュ
G 環状の空間部
Claims (11)
- カム部を有し回転駆動されるカムシャフトと、
前記カムシャフトと平行に配置されたサブシャフトと、
前記サブシャフトに対して揺動自在に支持されかつ前記カム部のカム作用により揺動する揺動部材と、
前記カムシャフトと同軸上において揺動自在に支持されかつ前記揺動部材に応動して揺動しバルブを直接又は間接的に開閉するリフトアームと、
前記カムシャフトを中心とする同心円上において前記サブシャフトの位置を変化させる駆動機構と、
を含む、エンジンのバルブ駆動装置。 - 前記揺動部材は、前記カム部に接触する第1接触部と、前記サブシャフトの軸線方向において前記第1接触部から偏倚して一体的に形成された第2接触部とを有し、
前記リフトアームは、前記揺動部材の第2接触部に接触する第3接触部と、バルブに直接又は間接的に接触して押圧する第4接触部とを有する、
ことを特徴とする請求項1に記載のエンジンのバルブ駆動装置。 - 前記リフトアームは、前記カムシャフトに対して摺動自在に外嵌される嵌合部と、前記嵌合部から一方向に突出して形成された前記第3接触部と、前記嵌合部から他方向に突出して形成された前記第4接触部を有する、
ことを特徴とする請求項2に記載のエンジンのバルブ駆動装置。 - 前記カムシャフトと前記サブシャフトを連結するリンク部材と、前記サブシャフトの周りに配置された捩りバネを含み、
前記捩りバネは、前記リフトアームの第3接触部を前記揺動部材の第2接触部に向けて付勢するべく、その一端部が前記リフトアームに掛止され、その他端部が前記リンク部材に掛止されている、
ことを特徴とする請求項2又は3に記載のエンジンのバルブ駆動装置。 - 前記リフトアームは、前記カムシャフトに対して摺動自在に外嵌される円筒状の嵌合部と、前記嵌合部の一端側において前記嵌合部から一方向に突出して形成された前記第3接触部と、前記嵌合部の一端側において前記嵌合部から他方向に突出して形成された前記第4接触部と、前記嵌合部の他端側において前記嵌合部から一方向に突出して形成され前記捩りバネの一端部を掛止する掛止部と、前記嵌合部の他端側において前記嵌合部から他方向に突出して形成された前記第4接触部を有する、
ことを特徴とする請求項4に記載のエンジンのバルブ駆動装置。 - 前記リフトアームの嵌合部は、軸受部材により回動自在に支持されるように形成されている、
ことを特徴とする請求項5に記載のエンジンのバルブ駆動装置。 - 前記リンク部材は、その一端部において前記カムシャフトに対して摺動自在に外嵌される円筒状の嵌合部と、その他端部において前記サブシャフトを回動自在に受け入れる略U字状の嵌合凹部を有し、
前記嵌合凹部には、前記サブシャフトが抜け落ちるのを規制する規制部材が結合されている、
ことを特徴とする請求項4ないし6いずれか一つに記載のエンジンのバルブ駆動装置。 - 前記揺動部材は、前記カム部と逆向きに回転するとき前記リフトアームを前記カム部と同一方向に回転させてバルブを開放させ、かつ、前記カム部と同一方向に回転するとき前記リフトアームを前記カム部と逆向きに回転させてバルブを閉鎖させるように形成されている、
ことを特徴とする請求項4ないし7いずれか一つに記載のエンジンのバルブ駆動装置。 - 前記駆動機構は、前記カムシャフトに回動自在に支持されると共に前記サブシャフトに連結されかつ前記カムシャフトを中心とする円弧状の歯列を有すギヤ部材と、前記ギヤ部材に噛合する駆動ギヤと、前記駆動ギヤを回転駆動するアクチュエータと、を含む、
ことを特徴とする請求項4ないし8いずれか一つに記載のエンジンのバルブ駆動装置。 - 前記カム部、前記揺動部材、前記リフトアーム、前記捩りバネ、及び前記リンク部材は、エンジンの気筒毎に対応して配置されている、
ことを特徴とする請求項4ないし9いずれか一つに記載のエンジンのバルブ駆動装置。 - 前記カム部、前記サブシャフト、前記揺動部材、前記リフトアーム、前記捩りバネ、前記リンク部材、及び前記駆動機構は、エンジンの気筒毎に対応して配置されている、
ことを特徴とする請求項4ないし9いずれか一つに記載のエンジンのバルブ駆動装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2008042403A JP2009197745A (ja) | 2008-02-25 | 2008-02-25 | エンジンのバルブ駆動装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2008042403A JP2009197745A (ja) | 2008-02-25 | 2008-02-25 | エンジンのバルブ駆動装置 |
Publications (1)
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JP2009197745A true JP2009197745A (ja) | 2009-09-03 |
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ID=41141515
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JP2008042403A Pending JP2009197745A (ja) | 2008-02-25 | 2008-02-25 | エンジンのバルブ駆動装置 |
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JP (1) | JP2009197745A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2022075654A1 (ko) * | 2020-10-07 | 2022-04-14 | 장순길 | 연속 가변 밸브 듀레이션 장치 |
-
2008
- 2008-02-25 JP JP2008042403A patent/JP2009197745A/ja active Pending
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WO2022075654A1 (ko) * | 2020-10-07 | 2022-04-14 | 장순길 | 연속 가변 밸브 듀레이션 장치 |
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